エノール・エノラートの反応 (2)
酸触媒によるアルドール付加
酸触媒によるケト・エノール互変異性
アルドール縮合
α,β-不飽和カルボニル化合物への求核付加
3-位にカルボニル基を持つカルボン酸の脱炭酸
酸触媒によるケト・エノール互変異性
2
酸触媒によるケト・エノール互変異性
C C O
H C C
O H H+
α水素を持つ カルボニル化合物
塩基触媒の場合はエノラートを経由した 酸触媒では?
酸触媒によるケト型→エノール型の反応機構
C C O H
H+
C C O H
H
C C O H
H
C C O H – H+
安定化された
カルボカチオン E1反応
カルボカチオンの β位の H+ が外れて C=C二重結合を作る反応
4
酸触媒によるエノール型→ケト型の反応機構
C C O H
H+
C C O H
H
C C O H
H
C C O H
– H+
OH の「隣の」
炭素にプロトン化
安定化された カルボカチオン
プロトン化された カルボニル化合物と
共鳴
なぜエノールの OH にプロトン化が起きないか?
C C O H
H+
C C O H H
– H2O
C C
こっちに行くと どうなる?
ここから先に
進めない ビニルカチオン
(不安定)
プロトン化は起きるが、行き止まり平衡
6
C C O H
H+
C C O
H
H
C C O H
C C O H
求核性を持つ
エノールの炭素原子は求核性を持つ
酸触媒によるアルドール付加
8
酸触媒によるアルドール付加
C C O
C O
+ C
C C
O H O
H H+
α水素を持つ カルボニル化合物
(求核剤)
付加を受ける カルボニル化合物
(求電子剤)
塩基触媒の場合はエノラートを経由した 酸触媒では?
酸触媒によるアルドール付加:求核剤はエノール
C C
O H
C C H O H+
このままでは 求核剤になれない
エノールは 求核剤になれる
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酸触媒によるアルドール付加:求電子剤
C
O H
+C
O H
プロトン化による 活性化
反応性高い
弱い求核剤のエノールでも 反応できる
酸触媒によるアルドール付加
C C
O H
C C H O
H+ C
O H
C C H O
C O H
C C O
C O H – H+
エノール化
(求核剤になる)
プロトン化された カルボニル化合物
(求核剤との反応性を高める)
12
アルドール縮合
アルドール付加とアルドール縮合 塩基触媒によるアルドール縮合
酸触媒によるアルドール縮合
アルドール付加とアルドール縮合
C C O
H C OH
C C O
C + H2O
α β
C C O
H
H C
O
+ C C
O
H C OH
C C O – H2O C
(アルドール付加の 生成物)
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α,β-不飽和カルボニル化合物
O O
共鳴寄与体
(電荷が分離しているが 一方は O‒ なので
ある程度の寄与あり)
アルドール縮合:脱水の反応機構(酸性条件)
C C O
H C OH
H+
C C O
H C H OH
Base
C C O – H2O C
– H-Base
・酸触媒の E2 反応
・酸性条件なので弱塩基しかないが、カルボニル基のα水素は 酸性度が高いから引き抜かれやすい
16
C C O
H C OH
Base
C C O
C OH
– –OH
C C O
C
アルドール縮合:脱水の反応機構(塩基性条件)
エノラート
H+ が脱離したあと X‒(脱離基)が外れる脱離反応 = E1cB 機構
H+ が脱離したあとのカルボアニオン(共役塩基=conjugate base)が ある程度安定なときに見られる
【練習問題】次の反応の機構を巻き矢印で書きなさい。
O
H +
O
OCH3
O
OCH3
Base
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α,β-不飽和カルボニル化合物への求核付加反応
1,2-付加(直接付加)と1,4-付加(共役付加)
α,β-不飽和カルボニル化合物の共鳴構造
O O O
カルボニル炭素:
求核攻撃を受ける
β炭素:
求核攻撃を受ける
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1,2-付加(直接付加)と1,4-付加(共役付加)
O Nu– O
Nu
H+ OH Nu
O Nu– O Nu H+ OH Nu O Nu
1,2-付加(直接付加)
1,4-付加(共役付加)
カルボニル炭素への 求核攻撃
β炭素への ケト・エノール
3-位にカルボニル基を持つカルボン酸の脱炭酸
塩基性条件での脱炭酸 中性・酸性条件での脱炭酸
アセト酢酸エステル合成 マロン酸エステル合成
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3-位にカルボニル基を持つカルボン酸の脱炭酸
O
OH O
H O
+ CO
23-位にカルボニル基 を持つカルボン酸
二酸化炭素が脱離
(脱炭酸)
塩基性条件
中性・酸性条件
C C O
C O
O H
C C O
C O
O H
C C O H
+ C O
O
C C O
H C C
O
C O
O H
Base
C C O
C O
O C C
O
+ C O
O
H+
C C O
H
Δ
Δ
脱炭酸の反応機構
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アセト酢酸エステル合成
O O
OEt
O
R R–Br O O
OEt R
Base –OH
Δ
アセト酢酸エチル
エノラートの
アルキル化(SN2) 加水分解 脱炭酸
ケトン
アセト酢酸エステル合成の適用範囲
R は S
N2 可能なアルキル基であること
O目的化合物
R O RR
一級、二級アルキル基:可能 三級アルキル基:不可能
sp
2炭素の基(アリール基、ビニル基):不可能
ジハロゲン化物を使うと環状化合物ができる(こともある)
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アセト酢酸エステル合成:環状化合物ができる例
Br Br
O O
OEt +
O
O O
OEt H
–OEt – EtOH
O O
OEt
Br Br
– Br–
O O
OEt
Br H
–OEt – EtOH
O O
OEt
Br
– Br– O O
OEt
O O O
–OH – EtOH
– CO2 O
【練習問題】次の化合物のうち、アセト酢酸エステル合成 で作れるものはどちらか。
(1) O (2)
O
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EtO
O O
OEt
R–Br
EtO
O O
OEt R
Base –OH
Δ R
O HO
マロン酸エステル合成
マロン酸ジエチル
エノラートの
アルキル化(SN2) 加水分解 脱炭酸
カルボン酸
HO
O O
OH EtO
O O
OEt
マロン酸(プロパン二酸)
malonic acid (propanedioic acid)
マロン酸ジエチル diethyl malonate
マロン酸エステル合成の適用範囲
R は S
N2 可能なアルキル基であること 目的化合物
ジハロゲン化物を使うと環状化合物ができる(こともある)
R O
HO R
O HO
R
(アセト酢酸エステル合成と同じ)
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【練習問題】次の化合物をマロン酸エステル合成で作りた い。アルキル化に何を使えばよいか。
O
OH
OOH