• 検索結果がありません。

国瞼収支調整機構と国際通貨制度の将来

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "国瞼収支調整機構と国際通貨制度の将来"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

417   ー6.ジ ー一  

研究ノート  

国瞼収支調整機構と国際通貨制度の将来  

横  井  義  則   

Ⅰ はしがき   

周知のように国際収支は「ある−・定期間に.おける−・国の居住者と非居住者との間庭.行わ   れるすべての経済取引の体系的記録である」と定義される。一切の経済取引が網羅されるな  

らば,国際収支は会計学的意味で札必ず均衡する筈である。そこで国際収支の不均痴を問   題とする場合には,国際収支表に.掲載される諸項目のうち何処か紅一・線を画して,いわゆ  

るabove theline項目とbelow theline項目に,分け,前者の借方賃方合釘がT致する   か否かを以て均衡,不均衡を判定する。従って国際収支紅は−・線の画し力如何に.よって,  

(1)  

貿易収支,経常収支,基礎的収支,或いは総合収支等の諸概念が存在する。   

さて.,国際収支表の何処に区分の一億を引くべきかは国際収支表の利用日的紅よって定   まる。例えば基軸通貨ドルの信頼が問題となった1960年代には,米国保葡の金準備の増減   が関心の的となり,「公的決済ベー・スによる国際収支」或いは「流動性ベースによる国際  

収支」なるものが算定され,米国の経済政策の指針とされたことがある。   

小稿でほ総合収賓を以て国際収支の均衡,不均衡を判定するものとしょう。   

総合収支に不均衡(黒字又は赤字)が生じ,それが継続するならば,現行IMF体制甲   下では,やがて一・国の外貨準備高の増減となって現ゎれる。国際収支の継続的黒字,或い  

ほ赤字は一周の経済政策の変更を誘発する0継続的黒字は一周の金融政策に.よる物価安   定効果を減殺し,継続的赤字は赤字国の外貨準備高の湘軍となって現われ,何らかの方法   によって国麒収支の不均衡を調整することが必要となる。 

国際収支の調整方法には自動的機構(automaticmechanism)に・依存するものと裁嵐的   機構(discretionarymechanism)に依存するものとが我々にとって経験済み.で奉る。自   動的調整機構としては金本位制と変動為替相場制の二・つが考えられよう。然し前者は対外   

(1)宮田亘朗,「国際収支の均衡RTheoreticalBalance と Accounting Balance−」,  

『香川大学経済論叢』,1970年8月,60−78ぺ一汐。   

(2)

第48巻 籍4号   418  

− 7(ノ ー  

均衡(国際収支均衡)達成のために対内均衡(完全雇用,経済成島,物価安定)が犠牲に   されざるを得ない制度であり,後者ほ対内均衡こそが経済政策の第一儀的目標であって,  

対外均衡ほ為替相場の自由な変動に催せようとするものである。今日,金本位制の復活な   唱えるものは凡そ例外的な存在であり,他軌完全に.自由な変動相場制を支持するものほ   経済学者を除いては数少ない。   

貨二次大戦後,安定的な為替相場の下で対内均衡と対外均衡の同時達成が一周政策当局   の課題となり,IMFの活動により,それが可能紅なるものと期待された。匡=寮収支の自   動的調整機構は金本位制及び変動相場制の両者ともに排折され,それらに代わって政策当   局による意識的,裁量的調整機構が選好され,現在に至っている。   

こ.のIMF体制下の国際収支調整にとのような問題があったかを振り返り,今後の展望   を行なうことがこのノ−トの狙いである。  

Ⅱ 国際収支調整上の問題点  

W.スミス教授も指摘するように, adjustable peg system と呼ばれる現行国l察通貨  

体制の最大の問題点ほ,この制度の下では,国際収支の円滑な調整機構が存在しないこと  

しご\  

である。或いは調整機構そのものは存在するとしても,その機能の十分な発揮が狭い枠の   中に制約されていることである。前述のように現行国際通貨体制の下に應いてノほ,国擦収  

■支不均衡の調整(解消)は主として意識的,裁量的政策措置の発動紅侠たぎるを得ない0   ところが,その政策発動がしばしば政治的理由により遅れ勝ちである。更湛.,為替相場の   自由変動にも,所得・物価の変動にも極めて狭い限界がある。   

ここで我々は国際収支不均衡の実質調整策(realad.iustment policy),補整策(COrIeCt・  

ive policy),及び融通策(financing policy)の三つの概念を区別することが有益であ   ろう。実質調整策とは国際収支不均衡を解消するための政策であるが,補整策とほ調整の   必要を減少させる(不均衡の幅を狭める)が決して不均衡を根本的に除去することはない   諸対策である。更に融通策とは国際収支の赤字を金,或いは外貨準備の使用によって穴埋  

(21Warren L Smith, LThe Present System andIts Defects, ,in L.HりOfficer    and T。D.Willett eds,,TheInternationalMonetary System Problems and pro・   

posals,1969,′p.14.  

(3)Fritz Machlup, In Search of Guides for Policy,りin William Fellner et al,   

eds ,Maintainlng and Resto工ing BalanceinInternationalPayments,1966,ppn50   

‑‑59 

(3)

国麒収支調整機構と国際通貨制度の将来   −・7J−  

419  

めするだけの方法であ   

さて,実質調整ほ次の径路の一部又ほ全部を通じて作用する。即ち,   

a)赤字国での物価と所得のデフレ    b)黒字国での物価と所得のインフレ   

C)赤字国通貨の対外価値の下落(平価切り ̄ドシデ)   

d)黒字国通貨の対外価値の騰貴(平価切り上げ)である。   

現行制度では為替相場の変動が狭い限界を越.えては許されないので,実質調整は総需要   の絶対的又は相対的変化を通じてのみ作用することに.なる。ところがデフレ政策ほ失業を   増大させるので,赤字国にできることほ精々,物価の上昇率を他国より低目紅押えること竿  

レかない0 もし黒字国がインフレと所得の拡大策をとって積極的に協力してくれなけれ   ば,赤字国は輸出補助金或いは輸入制限紅訴えざるを得ない。赤字国は往々に.して,資   本移動の制限に訴えて来た。然し此らの手段は国際収支不均衡の掴整手段ではなく,唯,  

不均衡の抑圧手段又は補整手段である。貸金と管理価格の下方硬直性によって特徴づけら   れる現代社会では,古典的price・SpeCie−flow mechanismほその作用を大きく制約され   

ている。   

現行国際通貨休制の下紅おいても平価(IMF paIity)の変更が『基礎的不均衡』の場   合に.ほ許されているが,各国とも事実上,固定相場の雉持に.多大の努力を傾けて来た。   

どの国際通貨危機も先ず場当り的な国際流動性の増加や各国Llコ央銀行間奴力紅より切り   抜けようと試み,全ての試みが失敗に・帰して始めて,大幅な平価変更が行われることに・よ  

って解決されて来た。しかも国際収支の不均衡調整の責任は主として赤字国にのしかかる   のが常であり,その場合,赤字国通貨の先き行きには One−Way Option が利くので,不   均衡化的投機が益々大規模化してきている。   

度重なる国際通貨危機は現行制度が円滑に機能していないことを物語っている。   

特に,国際収支の黒字と国内インフレ,或いは国際収支の赤字と国内デフレの組み合わ   せほ固定為替相場制の下では解決困難である。これらの,いわゆるジレンマ・ク−スに対  

(4)  

処するため,現実には次のような諸政策がとられて−来たム  

1)対外均衡達成には金融政策を,且つ対内均衡達成には朗政政策を用いる  

(4)George N.Halm, Fixed Exchange Rates and theMarket Mechanism,けin G.   

Nり Halm ed.,Approaches to GreateIFlexibility of Exchange Rates,1970,   

p.127.   

(4)

塊43巻 第4宅   420   

・− 72一  

2)所得政策導入の試み    3)国際流動性の増加   

4)基礎的不均衡の場合にほ断続的坪価変吏    5)貿易と資本移動の垣接統制。  

(5)   

上記の諸政策のうち,1)はマンデル流のポリシーー・ミックスとしてよく知られているも  

(6)  

のであるが,その竃効性についてほ早くから疑問が出されていた。批判の要点ほ,この政   策ほ垣際収支の調整策(adiustmentpolicy)ではなくて,攣なる赤字の穴埋め政策(financ・  

ingpolicy)にすぜないということである。更に,国際収支の赤字と国内デフレの組み合わ   せを克服する手段として,国際収支の赤字は金融政策,特に短期金利の引き上げを以て短   潜を外国より誘引し,国内デフレは財政支出或いは滅税を以て克服すべしというマンデル   の処方蟄は長期的には有効でほない。何故なら高い短期金利はやがて長期金利をも引き上   げるであろうからである。現実問題として,信用市場を短期満場と長期市場に峻別し,  

これら二つの市場の相互依存関係を断ち切ることは不可能である。   

所得政策はその導入すら甚だ困難であり,仮に.導入され得たとしても,果たして成功裡  

(7)  

に効果を示すか否か疑問である。  

(8)   

国際流勒性の補充問題は,SDRの創出で曲りなり紅も一応落着した。然し国際流動性   の増加は,固隙収支の不均衡を根本的腫除去する手段ではなく,唯,調整政策の実施まで   の時間稼ぎの手段に.すぎない。   

基礎的不均衡の場合の断続的な平価の大幅変更ほ,不均衡為替相場の遅きに失する是正   である。大幅な平価変更に.は常に不安定化的投機が先行する。しかも平価切り下げほ必要  

以上に.大幅紀行われ易く,平価切り上ばは必要以下庭ノJ\幅に.しか行われない傾向がある。   

滋殴こ貿易戊ま空転多劾こ.く寸ナ・る引安充用が主.室賀虜か最適配分の観点から望ましく   ないことは言を倹たない。更に固定為替相場を維持するために.,国際貿易の流れ紅人為的  

5j Robert A..Munde11, The Appropriate Use of MonetaIy and FiscalPolicy for   

Internaland ExternalStability,〃IMF Staff Papers,March1962,pp.70−77.  

(61FrltzMachlup,Op.Cit ,pp.68−71;HarryG。Johnson, TheObjective;of    Economic poricy and the Mix of Fiscaland Monetary Policy under Fixed Ex−   

Change Rate,‖in William Fellner et al.eds.,Op.Cit,pp.145−150 

(7)然し機会ある毎に.所得政策の必要を説いているのがノ\ロッドである。例えば,Roy   

HaIrOd, Tlle Speed of Adjustment, in Wi11iam Fellner et al.eds,Op.Cit.,   

p.139;Roy Harrod,Money,1969,pp。213−215 

8E Fr itz Machlup,Remaking theInternationalMonetary System,1968.   

(5)

国麒収支銅盤機構と国際通貨制度の将来   −73−   

421  

干渉を加えることほ,IM‡一本来の目的,即ち「国際貿易の拡大及び均衡のとれた増大   を助長し,もって経済政策の第一・義的目標たる仝加盟国の高水準の雇用及び実質所得の促  

進及び維持ならびに農産資源の開発紅寄与すること」に.照らして本末転倒するものであ   る。   

う已池 固定相場は矧應貿易拡大のための手段であり,固定相場を維持するために,自由   な貿易を制限することは目的と手段の混同である。   

以上要するに.,現行国際通貨制度の下での国際収支不均衡の調整ほ,ジレンマ・ケ−ス   とノン汐レ㌢マ・ケ−スの別を問わず円滑に.機能していない。   

このような問題点に鑑み,多数の経済学者達は自由変動相場制の採用を強力に・推奨して   来たが,各国政府当局或いは実業界・の支持するところとはならず,1970年9月のIMF理   事会報告書では,現行制度を大きく変更する改革案は否定され,次の三案のみが将来の検   討課題としで残された。即ち,  

1)平価の変動幅の小幅拡大    2)平価のじん速な調整   

3)平価順守義務からの一博的離脱  

である。これらのうち,発1のものほ為替相場の変動幅を現行の上下1%宛から椅々2〜  

3%宛紅拡大しようとするものであり,これだけでは現行制度の問題点の解決に大きく貢   献するとほ考えられない。第3の一嶋的変動相場制の採用時,既にカナダ或いは西独で実   行済みであり,IMF協定の僅かな改訂によって, dβノαCね に行れていることを dβ   グα㌢・〆 に.追認することでしかない。  

Ⅱ 国際通賃制度の将来   

第2の c工aWli喝peg 案ほ,自由変動相場対固定為替相場の論争の過程から生まれた   両者の妥協案である。この案は自由変動相場制を支持する者からは,不徹底ではあるが望  

(9)  

ましい改革への第一歩として受け入れられ,且つ固定相場制を支持する現状推持派からは   現行制度の大幅で急激な変更ではない点を買われて受け入れられそうである。勿論,自由  

(10)  

変動相場制と固定相場制の両極端の間紅は多数の妥協案があり得るが,以下 S.Marris    191HarIYG一・Johnson, TheCase forFlexibleExchangeRates,1969, inGeorge   

N.Halm ed、,Op,,Cit.,p 108.  

110} RichardNr Cooper,=SlidingPar・ities:A ProposalforPresumptive Rules,=  

inGeorge N.Halmed.,Op。Cit.,pp.251−259等々。   

(6)

籍43巻 貨4号  

・−74 −   422  

(エ1)  

の bandandcrawl 提案について考えてみよう。此ほ変動幅拡大案(band pIOpOSal)  

と小刻み平価変更案(CIaWli昭一peg)の組み合わせの−・種であり,この制度の下では   IMFが国際通貨体制の中核として機能することに変わりはない。この提案の基本的狙い   は,国際収支不均衡の円滑な調整促進である。今,その概要を示せば,  

① 為替相場の変動幅庖平価の±2%まで拡大する。   

⑧ 6カ月で最高1%の平価それ自体の変更を認める。従って1年間では最高2%の平   価変更が可能となる。   

⑨ 平価変更の権利は累積しない。即ち使用されなかった平価変更権は6カ月毎転消滅   する。、   

④ 平価変更は.一一国政策当局の裁量で決定され,何らかの公式に従って機械的,自動的   に.行われるのでは‥ない。   

㊥ 時には5〜6%の大幅平価変更も認めるが,その承認条件はIMF協定で厳格にす  

る。   

というものである。   

先ず±2%の枠(band)を規定することの狙いは,為替投機或いは国際短資移動等から   生ずる大幅な為替相場の変動を当局の市場介入により阻止しようとするものである。従っ   て一周の為替相場が変動の上限又は下限に達した時は.,その国の政策当局が市場に介入す  

ることを義務づけられている。   

基麗的不均衡の長期的な調整をめざす平価変更の頻度と変塵幅について,6カ月毎に・1  

%という数字の顛定基礎にある考え方は次の通りである。  

1)正常な状態では平価の1ノ%変更を以耳−しても猶,是正不能であるような急激な変化    ほ,岬・国の国際競争力虹彩響を与える諸要因の中紅は滅多紅生じない。   

2)もし平価変更暗が余りにも小刻み紅なりすぎると(例えば毎週1/36%),為替市場で    ほ同一方向の平価変更が次々と行なわれる筈であるとの予想を生ぜしめ,−・方的投機    の盛行と恵る。6カ月という期間ほ政策当局が−・国経済の趨勢を再評価し,一−・月実施  

(11)StephenN。MarTis, TheBtirgbnstockCommuniqu6:ACIiticalExamination    of the Case forLimited Exchange・Rate Flexibil壬ty, Princeton EssaysinInter−   

nationalFiance,No.80,1970;Stephen N.Marris, DecisionMakingin Exchange    Rates, inGeorge N.Halm ed.,OPりCit pp77−88;渡辺太郎「流動性の問題か   

ら調整の問題へ」,『世界・経済評論,』,1968年12月,4−14ぺ−ジ。   

(7)

国際収支調整機構と国際通賃制度の将来   −75−  

423  

された政策措置の効果を分析し,且つ相手国又は国際機閑と協議するに十分な時間を   与える。   

3)平価の±2%と限定されている自由変動幅に比べて,1%の平価変更は十分小さ   く,平価の変更そのものが市場相場を急激に変化させない。   

機械的,自動的平価変更方式が排され,この提案でほ平価変更ほ−・国政策当局の裁鼠に  委ねられている。その理由は,裁量方式でなければ,各国政府及び中央銀行当局に到底受   け入れられそうにないという点にある。   

さて−,この制度の長所としては国際収支の円滑な調整が挙げられよう。然しこの制度が   円滑に作用するためにほ,政策当局が早目早目に平価変更の決定を下して行かねばならな   い。もし1%を遥かに越える大幅な平価変更の必要が誰の眼にも明らかになるまで決定を   延ばしていると,投機が累積し,現行制度よりも状況は一・層悪くなるかも知れない。   

こ.の制度の短所ほ,ある特定の時点で,どれだけの平価変東が必要であるのか,政策当  

局にとって知り得ないという事実である。従。て現実に政策当局に出来るこ.とほ,平価に  関する政策決定の時点で平価を上下と、ちらの方向に変更すべきか,或いは維持すべきか当  

局の見解を定め,それに従って必要なら政策を修正する。それ以後は事態の推移を見守っ   て必要な次の決定を下すこ.とである。こ.のような欠陥は bandand cIaWl〃だけについで   言え.るのでは、なく,裁遠的諸政策共通の短所であろう。   

この制度のもう一つの長所ほ,各国がインフレと失業率(経済成長率)とのtrade・Off   において,自国に.最も適した選択を可能にさせることである。この制度の下でほ黒字国が  

「輸入されたインフレーション」を云々する必要はなく,もし自・国の物価水準が比較的安   定しているためにその国際収支が黒字に.なり勝らな国があるならば,そのような国は自国   通貨の対外価値の騰貴によって外国で生じたインフレの悪影響をある程度,遮断するこ.と   が可能となる。   

さて,以上のような制度が−・般化した場合,基軸通貨ドルはどう扱われるであろうか。   

ドルと金との憐係がどうなろうとも,ドルとそれ以外の通貨の間の平価はそれぞれ外国  

政府が決定するのであって,米国政府が決定するのではない。換言すれば,1ドルが幾フ  

ランに相当し,1ドルが何マルクになるかほ.,それぞれフランス政府と西独政府によって  

決定され,米国ほその決定に追随すべきであるとされている。その理由は第1に.計算上の  

便宮である。米国を除いた(n−1)国がドルとの平価を決定すれば,それでn国通貨の問  

の平価は過不足なく′決定出来る。然しもっと藍要な理由はドルが自由性男・の取引通貨であ   

(8)

鴇43巻 籍4ぢ  

ー7∂−・   424  

り,準備通貨である点に求められる。米国に.も裁選的平価変更権を与えると,ドルの信   認が動揺し,国際通貨ドルの使用が制限されてくる。そのような事態は望ましくないと   MarIisほ主張している。  

ⅠⅤ む す び  

基軸通貨ドルの役割が将来どのように変わろうとも,戎いほドルの裟にある金が国臨機  

関に集中されて安眠せしめられようとも,何らかの形で国際収支不均衡の現存調整機構  

●● を,円滑に機能させねばならない現在の必要に変わりはない。   

国際収支不均衡の短期的調整ほ為替相場のWideIband内の変動で,生産技術の進歩, 

消費者噂好の変化等に題づく不均衡の長期的調整は平価のCI■Walによって達成しようと   する bandandcIaWl,,′提案ほ国際通貸体制により大きな伸縮性を持ち込み,現在ぁ行   き詰まった国際収支調整を円滑にするものとして歓迎すべきではなかろうか。  

(12)   

固定相場制を固執する者の側から自由変動相場制度に.通常向けられる全ての論難は,凝   皮の差こそあれ, band and cIaWl 提案にも向けられよう。然し変動相場制皮はインフ  

レ促進的であり,貿易拡大を阻害し,為替投機を激化させる等々の論点は私には余り説得   的では.ない。   

仮紅 bandandcrawl 制度が実現したとしても,この制度の下で,各国政策当局ほ,  

もし望むなら自国通貨の変動幅を現行通りの狭い枠内に抑えることも許されて.おり,平価   を事実上固定することも許されているのであるから,現行制度より事態はで層悪化するこ   とはないであろう。   

Lossな蒙る者がなく,gainの可能性があるのならば,そのような制度ほ積極的に推奨   すべきであろう。  

(12)その簡潔なまとめについては,Robert G・Hawkins andSidney E・Rolfe,A   

CriticalSurveyof PlansforInteInbtionalMonetary RefoIm,NewYork Univer−   

sity Gradu?te Schoolof BtlSiness Administration BulletinNo・36,November  

1965,pp.26−−43参児。   

参照

関連したドキュメント

う。したがって,「孤独死」問題の解決という ことは関係性の問題の解決で可能であり,その 意味でコミュニティの再構築は「孤独死」防止 のための必須条件のように見えるのである

うことが出来ると思う。それは解釈問題は,文の前後の文脈から判浙して何んとか解決出 来るが,

うのも、それは現物を直接に示すことによってしか説明できないタイプの概念である上に、その現物というのが、

民間ベースの事業による貢献分 とは別に、毎年度の予算の範囲 内で行う政府の事業により 2030 年度までの累積で 5,000 万から

現行選挙制に内在する最大の欠陥は,最も深 刻な障害として,コミュニティ内の一分子だけ

地盤の破壊の進行性を無視することによる解析結果の誤差は、すべり面の総回転角度が大きいほ

  BT 1982) 。年ず占~は、

これら諸々の構造的制約というフィルターを通して析出された行為を分析対象とする点で︑構