ゴヒEl 楽 科 ■ つなぐ楽しさを求め、音楽表現を広げていく
子どもたちは、音楽事象に「優しさ」「あたたかさ」「激しさ」「不思議さ」など、心に響くものを 兄い出すと魅力的だと感じる。それは、夢や憧れ、その時の感情などその子の心の中を、音楽事象に 重ね合わせ音楽事象を見っめているからである。こうした魅力を感じる音楽事象に出会うと、子ども たちは「歌いたい」「奏でたい」「音に浸りたい」という表現への思いをもっ。こうした表現への思い をもとに子どもたちは表現方法を模索する。その過程で「速さをゆっくりにしてやさしい感じを表し たい」「音を強めることでうれしさを伝えたい」とその子の夢や憧れ、その時の感情などが音に託さ れ、表現への思いはより具体的になり、ふくらんでいく。その子なりの音の感じ方で表現への思いと 音とを行き来し、表現への思いを見っめながら、音楽表現をつく?ていく。
音楽表現をつくっていく過程で、子どもたちは、自分の耳を精一杯使い、声や楽器、音の出るもの に働きかけていく。音色の美しさやおもしろさをみつけたり、いくつかの音色を聴き比べ選んだりし ながら、表現への思いと照らし合わせていく。子どもたちは、みつけた音色を使い、どんな組み合わ せ方や重ね方にしようかとリズム、メロディー、ハーモニー、あるいは音の強弱といった音楽を構成 する諸要素にも働きかけ、音楽表現をつくっていく。自分なりの昔の感じ方で、音をみつけ、選び、
考えつく ̄っていくことが、表現の思いと音とを子どもたちがつなぐ姿である。表現への思いと音をつ なぐことに駆りたてるもの、それは、夢や憧れ、その時の感情などを音に託す楽しさである。子ども たちは、表現の仕方を模索しながら、自分の思いを音に重ねる心地よさを感じたり、その昔に浸り込 むことで、気持ちの高揚を味わったりする。その中で、その子の音楽表現は広がっていくのである。
共に追究する友達の音と自分の音とをっなぐことに、楽しさを求めていく子もいる。そうすること で、一人では表現できない新たな表現と出会う。自分が思いっかなかった表現の仕方の発想を友達か ら得たり、音の重なり合いのよさを感じたりし、さらに表現への思いはふくらんでいく。個々の思い を出し合い、考え合う中では、自分の思いが理解されたり、よさを認められたりし、音楽表現への自 信を深めることもある。自分と似た音の感じ方を見出し、共に追究する友達との結びっさは、いっそ う強まる。このように友達の音と自分の音をっなぐことは、互いに心を通わせながら、音を共有して いくことである。この中で子どもたちは、友達のやさしさ、温かさにふれ心強さを感じ、精一杯自分 を発揮しようとする。友達と音をっなげていく中で、自分とは違う友達の音の感じ方に出会うことも ある。昔のよさを見っめている友達の思いに寄り添いたいと思いながらも、どうしてもそうできない 自分にいらだったり、思い通りの音にならないことへの不安や焦りをいだいたりする。自分の表現へ の思いと違う音になってしまい、迷うこともある。
教師は、その子の表現への思いを言葉だけでなく、音や表情なども重ね合わせとらえていく。その 子の表現への思いを教師も感じ、その子らしい音楽表現を支えていく。その子の表現への思いに寄り 添い、耳を傾け、楽器を手にして技術指導をしたり、時には、教師自身がその昔を聴き感じているこ とを子どもに伝えたりしていく。友達や教師の多様な感じ方にふれた子は、改めて、自分の音楽表現 をふり返る。表現への思いと照らし合わせたり、友達や教師の感じ方を当てはめ自分の昔を聴いたり し、より幅広い感じ方で自分の音楽表現を吟味し始める。そうした先に、その子なりの決断があり、
新たな音楽表現へふみ出そうとして、音楽表現を広げていくのである。迷いや不安の中から決断した 先には、自信を深め、自分なりの音楽表現に向かっていく姿があることを信じ、立ち止まり、見っめ 直す場を大切にしていきたい。
こうして子どもたちが、表現への思いと昔、友達と自分の音とをっないでいく過程で、つなぐ楽し さを求め、表現への思いのふくらみや強まりを感じながら、音楽表現を広げていくことが音楽科にお ける学びである。
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