• 検索結果がありません。

安福, 規之

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "安福, 規之"

Copied!
35
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

広範な応力域における異方圧密砂の降伏特性と弾塑 性構成式に関する研究

安福, 規之

https://doi.org/10.11501/3054272

出版情報:Kyushu University, 1990, 工学博士, 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)

第2章 広範な応力域における砂の応力ひずみ挙動

2. 1 概説

杭先端や大型の直後基礎周辺では、 数MPa に及ぶような高い圧力が作用するこ とが知られている。 このことは、 現実の地盤で想定される応力状態が、 低拘束圧 の状態から高拘束圧の状態までさまざまな状態を取り得ることを示している。 ま た、 実地盤の初期応力状態は、 一般に異方的であり、 それが地盤の変形挙動をよ り復雑なものとする。 したがって、 このような多様な応力条件下の地盤において、

精度の良い変形解析や安定評価を行うためには、 まず、 拘束庄の違いに着目した 土の力学的特性や異方応力状態にある土の変形特性を実験的に把握しておくこと が重要であるc

本章では、 このような観点から、 まず、 せん断時の拘束圧の違いと粒子の破砕 性とに着目して排水及び非排水三軸条件下における砂の応力ひずみ挙動を調べ、

Roscoe, Schofield and Wroth(1958)、 Vesic and Clough(1968)、 Lee and Seed (1967 )、 Bishop, Webb and Skinner(1965)、 三浦・山内(1971, 1972)、 三浦(1976)

らはじめ多くの研究者が既に示している砂の応力ひずみ関係の拘束圧依存性に関 する知見を追認すると共に、 より系統立てた考察を加える。 次いで、 異方応力状 態にある砂の応力ひずみ曲線の特徴をせん断時の応力経路、 拘束圧の遠い及び圧 密経路に着目して整理し、 論じる。 ここで明らかにされる事項は、 第3章におい て低 ・ 高圧域における砂の降伏特性を調べる上での基礎的な情報を提供するばか りでなく、 第4章での広範な応力域を対象とした構成式の開発において、 有益な 知見を与えることとなる。

以下、 節に従って本章の概要を述べる。 まず、 第2節では、 本研究で用いた試 料の性質、 実験装置の概要、 メンブレンの特徴、 供試体の作製方法および三軸条 件下で用いる応力ひずみパラメータを提示する。 次に、 第3節では、 破砕性の異 なる2つの試料を用いて、 等方圧密試験、 及び広範な拘束圧下での排水および非 排水試験を実施し、 その結果に基づいて、 圧密、 せん断過程における応力ひずみ

31 ・

(3)

挙動の拘束圧依存性を議論する。 また、 圧密、 せん断過程において生じる粒子破 砕量を三浦・山内(1977)の手法に箪じて調べ、 粒子破砕が応力ひずみ挙動に与え

る影響についても論じる。 そして、 第4節では、 異方応力状態にある砂の応力ひ ずみ挙動を、 せん断前とせん断時に受けた応力経路に着目して検討し、 その特徴 を整理する。 最後に、 第5節では、 以上の成果を要約し、 まとめとする。

- 32 -

(4)

2. 2 試料および実験装置

2. 2. 1 試料の指数的性質

実験に用いた試 料は、 山口県吉敷郡秋穂町で採取した海砂と、 山口県宇都市で 採取した広島型のまさ土であり、 それぞれ "秋穂、砂"、 "宇都まさ土"と呼称す

る。 実験に用いた秋穂砂と宇都まさ土の粒径加積曲線およびその 指数的性質 は図 2・1と表2・1に示すとおりである。 ここでは、 破砕しにくい材料の代表として 秋穂砂を、 また、 破砕しやすい材料 の代表として宇都まさ土を取り上げている。

秋穂砂は、 主として石英と長石から成るが、 豊浦標準砂に比べて角ばった粒子 が多く、 土粒子の破砕性もやや大きい(三浦・村田・安福, 1985)。 また、 宇部まさ 土は、 中程度に風化した砂質土系のまさ土であり、 主として、 石英、 長石、 雲母 から成る。 土粒子は、 総じて、 手でつぶせる程度に柔らかく、 その破砕性は、 秋 穂砂のそれに比べてかなり大きい

(村田・安福・浅上・渡辺, 1985;

村田・兵動・安福, 1987a; Murata and Yasufuku, 1987) c

2. 2. 2 供試体の作成方法

( 1 )秋穂砂の場合

供試体は、 直径50mm、 高さ100mm の寸法の円柱形を標燈とし、 初期 間隙比etn, O.66:tO.02 (相対密度 Dr 約85%)を目標とした密詰め飽

和供試体を作成し、 実験に供した。

このような密度を目標として、 実験 を行う理由として、 密度の管理や 供試休の作成が容易であること、

実験結果に粒子破砕の影響が顕著 に表れ、 実験結果を解釈しやすい こと、 また、 定性的には、 実験結

100

a�

80 Toyoura sand

UZD

ClJ 玄 60

.D 〉、

4LJ • / r Ube �1asado

� 40

、+ー -i-J c qL LJ J

20

EqL J

。 )

0.05 0.1 0.2 0.5 1.0 2.0 5.0

Grain size 0 (mrn) 図2-1 各試料の粒径加積曲線

表2-1 試料の指数的性質と供試体の初期状態

秋穂砂 豊浦探畑砂 花向岩醸 宇部まさ土 比 重Ga 2.65 2.64 2.60 2.62

最大粒径dm..x (mm) 2.00 2.00 9. 52 4.76

最小粒径dm1n (mm) 0.074 0.074

50%粒径D50 (mm) 0.48 0.20 1.50 0.87

均等係数Uc 2.56 1. 31 2.20 9.82 最大nu隙比em..x 1.05 0.97 1. 21 最小間隙比emln 0.59 0.61 0.58

ー 33・

(5)

果は、 密度に関係なく問機の考察が可能であると考えられること等が挙げられる。

密詰め飽和供試体は、 所定の密度になるように乾燥試料を1 0層に分けてタン パーで突固め、 その後、 供試体中に脱気水を注水する方法によって作成した。 な お、 この方法において、 飽和状態を確保するために、 まず、 吸水前に必ず供試体 中に炭酸ガスを通した(通気圧1kPa、 通気時間15分)。 また、 吸水後には、 200k Paの背圧を常時供試体に負荷した。 この結果、 実験に用いた供試体の間際水圧係 数B値として、 すべての供試体で0.95以上の値を得た。

( 2 )宇都まさ土の場合

供試体は、 秋穂砂同様、 直径50rnm、 高さ100rnmの寸法の円柱形を標準とした。 目 僚とした初期間隙比elnは、 0.74 (相対密度Dr 約75%)であり、 その許容範囲とし て:tO.02を許した。 飽和供試体の具体的な作成手"慣は、 秋穂砂の密詰め飽和供試 体のそれと基本的には同じとした。

使用したメンブレンは、 拘束圧が 0.1---1 MPa の応力域では厚さO.5mmの天然

ゴム製の標準的なメンブレンであり、 また、 それ以上の応力域では、 厚さ1.5mm のニトリルゴム製の黒ゴムメンブレンである。 なお、 このようなメンブレンの遣 いが、 せん断中の体積変化特性や強度特性に与える影響は、 拘束圧が 1 MPa 以上 では有意なものでないことが三浦・ 山本(1976)によってすでに 確かめられている。

2. 2. 3 三輸試験装置の概要

三軸試験は、 2つの試験機を用いて行った。 一つは、 側圧 1 MPa以下において用 いた、 水密性ロードセル内蔵型の三軸セルを有する試験機であり(低庄三軸試験 機と称する)、 他の一つは、 側圧1 MPa以上において 用いた高圧三軸試験装置であ る。 この高圧三軸試験機は、 三浦(1976)によって試作された試験装置である。 以 下に、 二つの試験機の特徴を簡単にまとめている。

( 1 )低圧三輸試験機

図2・2 (a)は、 低庄三軸試験機の概略を示したものである。 この試験機では、

最大拘束圧を1.2 MPa まで載荷することが可能である。 また、 供試体の飽和度を 高める目的として、 ダブルビューレットを通して供試体内部に背圧をかけられる ようにした。 軸力はペデスタル下部に取り付けられた水密性ロードセルにより計 測し、 軸方向変位はダイヤルゲージ、 体積変化は、 ダブルビューレット、 拘束圧

- 34・

(6)

はプルドン管によりそれぞれ測定したc

さらに、 ピストンの直径をペデスタルの

それと同径にする事により、 イ申強試験を行い易くする工夫をしている。

COlllputer Strain Illeter

LOild cell

図2・2 (a) 低庄三軸試験機の概要

図2 - 2 (b) 高圧三軸試験機の概要

- 35 ・

T3

S1 Load cell

S2 Pore prcssure gagc S3 Dialgage

S4 CelJ pressure gage R1 Air regulator

(ßack pressurc) R2 Air rcgulator

(Oil prcssurc) Gl Cell pressure

(max. 20MPa) G2 Ccll pressure

(max. 5MPa) G3 Oil pressure G4 ßack prcssurc T1 Oe-aired water tank T2 Cell water tank T3 Oil tank 11 Drain tank

Double buret B lIydraulic pump C Loading seleclor D Transfer chamber E Oil regulator

(cell pressuer) F Air/hydro pump G Comprcssor

(7)

( 2 )高圧三輪試験機

実験装置は図2・2 (b)に示すような高圧三軸試験機を用いた。 この試験機では、

最大拘束圧を18 MPa まで載荷することが可能であり、 また、 三軸イ申張試験にも 十分対応できる構造となっている(Miura, Yasufuku and Yamamoto, 1982)。

2. 2. 4 応力およびひずみパラメータ

第1章で述べたように本実験で用いた応力ひずみパラメータは、 次のようであ る。

、、,,,r σ nfム4' a σ ,,,、、

1一3

-一ny

q = σa σr (2-1)

V = E a + 2εr FE -- 32一 ,,目、、 pt a rE r 、‘,.,, (2・2)

ここで、 p は平均有効主応力、 qは軸差応力である。 v、 E は体積ひずみおよび 輪差ひずみであり、 それぞれ自然対数ひずみで規定される。 また、 σa、 σr は軸 方向および半径方向応力、 E a、 E r は軸方向および半径方向ひずみである。 加え て、 次式で定義される応力比ηも、 一つの応力パラメータとして用いている。

η = q/p (2-3)

これらのパラメータは、 限界状態モデル(Schofield and Wroth, 1968)に代表さ れるような構成式の中でもよく用いられているものである。

36・

(8)

2. 3 拘束庄の変化と粒子の破砕性に着目した砂の応力ひずみ挙動

この節では、 概説でも述べたように、 般砕性の異なる2つの試料を用いて、 砂 の応カひずみさ言動の拘束圧依存性と粒子破砕特性を実験的に調べると共に、 それ

らの関連性を議論する。

2. 3 . 1 用いた試料、 実験条件および実験手JI頂

( 1 )用いた試料 ー・ー 本節で対象とした試料は、 上述した秋穂砂と宇部まさ土 である。 以下でも言及するように宇部まさ土試料の破砕性は、 秋穂砂のそれに比 べて著しく大きい(村田・安福・浅上・波辺, 1985;村田・兵動・安福, 1987a;

トlurata and Yasufuku, 1987)。

( 2 ) 実験条件 ーーー 実施した実験は、 等方圧密試験、 等方圧密後セル圧( σ r) 一定の三軸圧縮排水試験および非排 水試験である。 実験において、 対象とした拘 束圧は、 0.05月Pa... 15.0MPa であり、 秋穂砂と宇都まさ土に対して行った排水試験

表2・2 側圧一定排水三軸圧縮試験の計画

試料 有効拘束圧σパMPa) 初則間隙比eln 相対密度Dr(%)

秋椛{砂 0.5, 1.0, 2.0, 2.5, 3.0, 0.64�0.68 81.0�8g.8 (密詰め) 4.0, 5.0, 10.0, 15.0

ー ー ー ーー ・ ー --ー ー ・ ・ ーーー争 ーーー ー ー ーー-- - --ー ・ーーーー ー ー ーーー ー ー

ー ーーーーーー・・ ・ーーーー・ーーーーーー"ーーーー ー ーー ー ・ ・ ー ーーーーー ・ ーー ー ーーー

宇部まさ土 0.05,0.1, 0.2,0.4, 1.0, 0.72�0.76 (密詰め) 3.0, 6.0, 10.0, 15.0

表2-3 非排水三軸圧縮試験の計画

71. 0�77 .8

試料 有効圧密圧力。パHPa) 初期110隙比eln 相対密度Dr(耳)

秋楠砂 0.1, 0.2, 0.3, 1.0,

(密詰め) 3.0, 5.0, 8.0, 10.0

0.64�0.68 81.0�8g.8

宇部まさ土 0.05,0.1,0.2,0.4, 1.0, 0.72�0.76 71.0�77 .8 (密詰め) 3.0, 6.0, 10.0, 15.0

37 ・

(9)

における有効拘束圧と、 非排水試験における有効圧密圧力が、 表2・2と表2・3 にそれぞれまとめられている。

( 3 )実験手順 -- - 等方圧密試験は、 予め設定したセル圧を段階的に加えるこ とによって行った。 今の荷重段階から次の荷重段階ヘ進む条件は、 今の段階での 体積変化量が毎時o.1cc 以下になることとした。

三制排水及び非排水試験は、 すべてひずみ制御方式によって行った。 具体的に

は、 両試験共に、 毎分0.1出の輸ひずみ速度で変位を連続的に与えることとしたe なお、 この軸ひずみ速度であ れば、 排水試験において実験中過剰な間隙水圧は生 じないことを確認している。 また、 いくつかの試験では、 試料の粒子破砕を調べ るために、 所定の圧密応力あるいはせん断過程における所定の軸ひずみに到達し た後、 実験を停止し、 各々の段階での試料を採取しているc

2. 3. 2 粒子破砕の評価手法

試料の粒子破砕を評価する手法は、 試験前後における、 1)粒径加積曲線上の点 の移動に基づくもの(例えば、 松尾・沢, 1973)、 2)粒径加積曲線聞の面積に基づ

くもの(例えば、 吉越, 1970)、 3)残留率の差を各ふるい目で求め、 それを合計

したもの(Marsal, 1965)、 4)粒子表面積に基づくもの(福本, 1971;三浦・山内,

1977)など、 色々な立場から数多く提案されている(福本, 1981)。 本論文では、

この中で、 三浦・山内(1977)の提案する表面積増加重� S = S - So (cm2/cm3 or

が1m3)を粒子破砕を数量化する尺度として、 用いることとした。 これは、 この量 が、 他の多くの尺度に比べて物理的に明確な意味を持ち、 また、 粒子破砕現象を

エネルギ一的観点から考察する場合に大変合理的な重であると考えたからである。

表面積Sは、 具隊的には、 試料の比表面積Sw (cm2/g or 1/MPa)と乾燥密度γd (g/cm3 or kN/m3)の積で求められる。 なお、 S。 は供試体をセットした時点での表 面積を意味する。

比表面積Sw の測定は次のよ うにして行った。 まず、 実験後の全試料を、 24時 間 炉乾燥し、 ついで炉乾燥した試料の四分の1の試料を一組のふるい (0.177mm,

O.149mm, 0.105mm, 0.074mm)を用いてふるい分ける。

O.074mm 以上の粗粒分については、 各粒径ごとに平均粒径dm =、!d1・cr;- (d1、

d2 は二つのふるいのひらき目寸法、 例えばd1=0.200mm、 d2=0.177mm)を求め、

- 38・

(10)

各粒子の直径dm が球体であると仮定することにより、 1個の球体の比表面積を算 出した。 従って、 結果的には、 次式を用いて粗粒分の比表面積Sw1 を計算するこ

ととなる。

F 4π(dm/2):

Swl = L 一一・

100 (413)π(dm/2)手Gaγw

(2・4)

ここで、 F(出) は、 各粒径の試料の残留率を表し、 γw は、 水の単位体積重量

(g/cm=' or kN/mつである。

次に0.074mm 以下の細粒分については、 セメント粉末測定法(JIS R5201・1964)

に規定されている空気透過式のBlaine 法によって比表面積を測定した。 この方 法によれば、 次式によって比表面積Sw2 は計算できる。

ョ、-、、,J

ρu ρいV

、・j' 1i o fk e ・ 214 宅『i o

f--e

トし

C ←し 0

FU g

。 円U

戸、u

F一川一一司LW 円、u

(2-5)

ここで、 Gc、 S。、 し、 e。 は、 それぞれ僚準セメント試料の 比重、 比表面積、 降 下時間(マノメータ液が所定の高さから所定の高さまでを降下する時間(sec))、

間際比を表し、 e とtは、 用いた試料の間隙比と降下時間を表す。 なお、 試料の 比重Ge は、 0.074mrn 以下の細粒分について求めたものを用いた。

以上のようにして、 粗粒試料と細粒試料の比表面積を別個に算定すると、 試料 全体の比表面積Sw (crn2/g or 11門Pa)は、

Sw = SW1 + Sw2 (2-6)

で求められる。 これより、 表面積S (crn�/cm3 or rn2/rn=)は、 以下のように、 この Sw (cm2/g or 1/MPa)とその時の乾燥密度γd (g/crn3 or kN/mつを乗ずることによ って評価することができる。

s = Sw.γd (2・7)

39・

(11)

2. 3. 3 等方圧密過程における e-ln p関係

図2-3と図2・4は、 等方圧密過程における e - ln p幽線とI1S - ln p曲 線を示したものである。 それぞれの図中には、 秋穂砂と宇都まさ土の結 果に加え て、 花関岩磯(三浦・村田・安福・赤司, 1985)と豊浦標準砂(村田・兵動・安福,

1987b)の結果も合わせて示している。 これらの図から、 次のような こ とが言える。

1 )秋穂砂、 宇都まさ土共に、 e - ln p関係に明瞭な折れ曲がり点(圧密降伏応

力py)が存在し、 この折れ曲がり点と粒子破砕が生じ始める応力(図2-4参照)

とが よ い対応を示す。 こ の折れ曲がり点以陣、 この空間における間際比の変化も 表面積の増加重も顕著になっている。 こ のことは、 秋穂砂と宇都まさ土だけでは な く 、 豊浦標準砂と花筒岩礁に対して も 同じように言える。 したがって、 この実 験結果は、 e - ln p

空間における間隙比の著し い変化、 すなわち、 圧縮性 の増大が、 粒子破砕に起因

0.8

0.7

0.6 するものである こ とを示唆 ω

する。 0.5

2)明瞭な折れ曲がり点に 対応する圧密降伏応力〔三 浦(1976))は、 宇都まさ土、

花筒岩礁、 秋穂砂、 豊浦標 準砂のIi慣に小さく、 宇都ま さ土の場合、 0.2ト1Pa、 秋穂

砂の場合、 4.0 MPa程度で ある。 この違 い は、 図2・4 からも明らかなように、 粒 子の破砕性の違いによるも のだと判断されるが、 この ことは、 秋穂砂や豊浦標準

砂では高圧域でしか起こり 得ない挙動が、 まさ土のよ

Granite gravel 0.4

p (門Pa)

図2-3 等方圧密試験結果(e - ln p関係) 250

円U「JT14 ευ) nu nu 門/』mEU\

Ube Masado Toyoura sand

vl d 100

50

p (MPa)

図2-4 表面積増加重と平均有効主応力の関係 40 -

(12)

うな破砕性の大きい材料では、 通常の応力域において十分起こり得ることを示唆 するものである。 つまり、 e - ln p関 係における圧縮性の著しい増加は、 一般に 言われる高圧域だけの特殊な現象ではなくて、 対象とする材料によっては、 通常 の応力域、 或いは低圧域においても十分起こり得ることが知れる。

2. 3. 4 排水せん断試験による応力ひずみ関係

図2-5と図2・6は、 種々の拘束圧レベルで行った、 秋穂砂と宇都まさ土の三

鮒圧縮排水せん断試験の結果を整理したものである。 この2つの図において、 (a) 図は、 η- í曲線、 (b)図は、 η- v 曲線、 (c)図は、 v- í曲線、 そして(d) 図は、

1.8 σJ=0.5MPa

亡

Aio sand;

Orain test, dense

(a)

0 4

Y

0.2 (b)

。 5 10 15 2 0 25 30 -4 -2 。 2 4 6 8 10 12

ε (%)

V (%)

1.8 ( d)

14

�

(c) , r:; nrAP", セザプ l.6

12 1.4

10 1.2

� 8 1.0

Eご

> 6 0.8

4 0.6

2

0.4

。 ロ A 。

-2 25 30 0.2

-4 ε (%)

-2.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 。 0.5 -dv/d ε

図2-5 秋穂砂の排水三軸試験結果

(a)η- í 関係、(b)η-v関係、(C)V- í 関係 (d)η-dv/dε 関係

- 41 -

(13)

『dnドai l m斗nU 、d円ド'1 1 門ノ』

司d

­

n「nuanqa l Fhd nu ハU= 、3σ

1.8

6/1Pa 3MPa

Eご

Ube Masado;

Orain test, dense 1.8

0.8 1.6

1.2 1.0 1.4

0.6 0.4

C

) anu (

0.2 (a)

8 9 6 7 5 4 3 2 30 。

25 20 10 15

5

。

C

1.8 l.6 l.4

l.0 0.8 l.2

0.4 0.6

0.2

(%)

ロ V

ð

tρ

ð -a

ο

(d) ε (%)

(c)

14 12

ltl! 10

〉

0.5 ーl.0 -0.5 。

-dvjdε -2.0 -1.5

宇都まさ土の排水三軸試験結果

(a)η1 関係、(b)η-v関係、(C)V- E

-2.5

(%)

ε

図2-6

(d)η-dv/d E 関係 関係

Aio sand

C日=15%

Ube t�a sado

1200

1000

800

600

400

200

(門εU\NEU)

v、ぜ亡3

0

0.1 0.2 0.5 2 5 10 20 50

(/�Pa )

せん断過程における表面積増加重と拘束圧の関係

0)

図2-7

(14)

可-dv/d E 関係をまとめて示している。 また、 図2- 7は、 秋穂砂と宇都まさ土に おいて、 せん断中に生じる粒子破砕量(表面積増加重!J..S (cm2/cm3))と拘束圧

(対数スケール)の関係を軸ひずみをパラメータとしてまとめたものである。 こ れら3つの図の結果を、 拘束圧レベルと破砕性に着目して整理するとそ欠のように なる。

( 1 )ηーε関係 ーーー 図2・5 (a) と図2・6 (a)からわかるように、 秋穂砂、 宇 都まさ土共に、 比較的低い拘束圧レベルでは、 拘束圧の増加にともなって、 同じ 応力比における軸差ひずみ量は増大する傾向にあるが、 ある拘束圧レベル以上に なると、 η- E曲線の違いは見られなくなり、 一つの曲線に収束する。 ただし、 η

- t曲線が収束する応力レベルは、 秋穂砂と宇部まさ土では、 大きく異なることが 知!れ、 秋穂砂の場合、 10 MPa、 宇都まさ土場合、 1 MPa 程度である。 この遠いの 主要な要因は、 図2・7に示す両試料のせん断中に生じる粒子破砕量の違いにある。

図2・7で見る限り、 粒子破砕がある程度以上進行し、 その進行する割合

(d(�S)/d(lnσr ) )が、 ほぽ一定となった段階で、 η- E曲線は収束する。 逆に 言えば、 d(ムS)/d(ln σr ) の変化の激しい応力域で、 応力ひずみ挙動は、 著しい 変化をきたすこととなる。 加えて、 図2-7から、 秋穂砂の場合、 拘束圧1 MPa以 下では、 せん断中ほとんど粒子破砕が生じないのに対し、 宇部まさ土は、 0.1 MPa の拘束圧においてさえ、 せん断中無視できないほどの粒子破砕を生じており、

両試料のせん断過程における破静性の違いが理解できる。

さらに、 図2-8は、 所定の軸ひずみが生じた時の応力比ηmob とムS の関係を 秋穂砂と宇都まさ土に対してまとめたものであるが、 両試料ともに、 所定の軸ひ ずみにおいて発揮されるηmob には、 粒子破砕依存性が表れている。 この結果は、

輸ひずみが、 小さいほど、 ηmobの粒子破砕依存性が顕著であることを示している。

( 2 )η-v関係 -ーー 図2・5(b)と図2・6 (b)の比較から、 秋穂、砂、 宇部まさ 土共に、 拘束圧の増加に伴って、 η-v 曲線は、 膨張性の卓越した特性から圧縮性 の卓越したものへと変化し、 最終的には、 η-ε曲線と同様、 ある収束した形状と なる。 可-V曲線が収束する拘束圧レベルは、 両試料ともη- E曲線と同様である。

(3) V-E曲線(ひずみ経路) -ーー ひずみ経路も、 先の結果と同様、 特に粒子 破砕が生じないか、 或いはその速度が著しく変化しているような拘束圧レベルに おいて有意な拘束圧依存性を示す。 しかし、 図2・5 (c) 、 図2・6 (c)から、 両試

43・

(15)

1.0

C iO E コ

0.5 、\

εa=2%

(a)

。 100

� ----企

1.5

1.0

C .0 0 5

0.5

(b)

。

200 300

500

400 500 δS (CIl12/cm3)

Ube Masado

εa=2%

1000 ðS (cm2/cm3)

15%

600

7%

図2・8 せん断中の粒子破砕増加に伴う応力比の変化 (a)秋穂砂の場合、(b)宇都まさ土の場合

700

1500

料共に、 ある程度の拘束圧レベル(秋穂砂の場合、 10 MPa、 宇都まさ土場合、

1 MPa)に達すると、 ひずみ経路の拘束圧依存性は消失する。

以上のことを踏まえると、 排水条件下における砂の応力ひずみ挙動の拘束圧依 存性が最も顕著に表れるのは、 トータルとしての粒子 破神童の大きい応力域では なくて、 粒子の破砕性が急激に変化する領域においてであると結論できる。

(4 )η-dv/dε 関係 -ーー 秋穂砂の場合、 図2 - 5 (d)を見る限り、 応力比があ る程度高くなると、 dv/d E特性の拘束圧依存性、 或いは粒子破砕依存性は有意な ものではない。 また、 宇都まさ土の場合には、 図2・6(d)に示すように、 秋穂砂 の場合とは若干異なり、 dv/d EがOとなる応力比に拘束圧の影響がみられる。 し かし、 第一近似的には、 その特性は、 秋穂砂の場合とよく似た傾向を示している。

- 44・

(16)

2. 3. 5 非排水せん断試験による応力ひずみ関 係

図2・9と図2- 1 0は、 種々の拘束圧レベルで行った、 秋穂砂と字部まさ土の 三軸圧縮非排水せん断試験の結果を整理したものである。 それぞれの図において、

(a)図は、 正規化した有効応力経路を表しており、 これは、 p-q空間における有効 応力経路を圧密圧力p。 で正規化することによって描いたものである。 (b)図は、

ヮ- t曲線をまとめたものであり、 (c)図は、 間際水圧u をp。 で正規化したu/p。

とEの関係を示し、 間際水圧の軸差ひずみに対する生じ方を見たものである。 こ の2つの図、 或いはその比較から結論できることを、 先ほどと同様、 拘束圧レベ ルに注目してまとめると次のようになる。

( 1 )有効応力経路 ー・ー 図2・9、 図2・1 0の(a)図から、 秋穂砂、 宇都まさ 土共に、 正規化した有効応力経路には、 拘束圧依存性が見受けられるが、 特に、

秋穂砂の場合、 拘束庄の増加に伴って、 正規化した有効応力経路が徐々に変化し ていく様子がよく表れている。 また、 両試料の初期状態は密な状鍛であるにも関 わらず、 何れも最終的には、 正規圧密粘土で見られるような有効応力経路に類似 の形状へとと変化する。

さて、 秋穂砂と宇都まさ土の有効応力経路を比較すると、 まず、 秋穂砂の場合、

拘束圧の影響がせん断初期から著しく表れるのに対し、 宇都まさ土の場合、

図2- 1 0 (a)に見られるように、 せん断初期の有効応力経路は、 拘束庄の影響を さほど受けない一義的なものであることがわかる。 また、 応力経路の拘束圧依存 性が消失する拘束圧レベルが、 秋穂砂と宇部まさ土では、 大きく異なり、 秋穂砂 が8門Pa程度であるのに対し、 宇都まさ土の場合には、 1 MPa程度であることも

知れる。 このような特性の違いは、 秋穂砂と宇都まさ土の破砕性の違い(図2-7 参照、)によるものであり、 先の三鮒排水試験における粒子破砕特性の関わり方と 同憾であろうと推察できる。

( 2 ) η ーε 関 係 'ーー 図2- 9 (b)、 図2・1 0 (b)からわかるように、 非排水条件 におけるη- t関係の全体的な特徴は、 せん断初期の小さなひずみの領域で、 応

45・

(17)

0.. 。

、、、コ

2.0

1.5

γ

0.. 。

、、、Eア 1.0 5.0

♂初期耐河川

。 0.5 1.0

p/p。

l.0 1.8

1.6

1.4

ぉiJl' 8.0'

1.2 1.0 0.8 0.6

0.2

。 5 10 15 20

C (%)

1.0 r (c) /lU.UI'Wd

0.8 0.6

0.4

0.2

b

",1. 0

:

A-3.0

O '1I

0 2

l除

。

-0.4

ε ( %)

Aio sand;

dense

(a) 1.5 2.0

ー ヘ3.0

( b)

25 30

25 30

図2・9 秋穂砂の非排水三軸試験結果 (a)有効応力経路、(b)ηーε

関係、(C)U/Po・E 関係

2.0

1.5

EコL。

、、、 1.0

cr

0.5

。

。

。

o.?

、\コ O.

。

-0.4

図2 -1 0

46 -

dense 3.or1Pa

1.0 (a)

0.5 1.0 1.5 2.0

p/p。

5 10 15 20 25 30

c (五)

5

に::

25( ,) 30

宇部まさ土の非排水三軸試 験結果;(a)有効応力経路、

(b)η- t 関係、(C)U/PO - t関係

(18)

カ上じの急激な増加が見ら れ るところであるが、 両試料ともに、 先の有効応力経路 と問機、 拘束圧依存性を示している。 つまり、 拘束圧の増加に伴って、 立ち上が りの勾配は緩やかとなり、 また、 ピーク時の応力比も低下の傾向を示す。 さらに、

ワーE曲線が拘束圧依存 性 を概ね消失する拘束圧レベルは、 秋穂砂の場合、 8ト1Pa

前後、 宇都まさ土の場合、 1 MPa程度であり、 前述した有効応力経路の場合とよ い対応、を示している。

( 3) u/Po・ε関係 ーー・ 図2・9 (c) 、 図2・1 0 (c)の比較から、 両試料ともに、

間隙水圧の発生は、 せん断初期の小さなひずみの領域で顕著であり、 また、 U/Po

・E関係は、 η-ε関係と同様、 拘束圧の増加と共に、 ある一定の曲線に収束する 傾向を示す。 収束する時の拘束圧は、 概ね秋穂砂の場合、 8 MPa、 宇都まさ土の場 合、 1 MPa であり、 かなりの違いが見ら れ る。 しかし、 その時の最大の u/p。 の 値は、 両試料ともに、 0.8程度となっている。

これ らの結 果から、 非 排 水 挙 動においても、 その拘束圧依 存性は、 顕著であり、

また、 その現れ方は材料の破砕 性 の違いによって著しく異なったものであること が理解できる。

47 -

(19)

2. 4 異方応力状腺にある砂の応力ひずみ挙動

この節では、 異方応力状態にある正規圧密砂の応力ひずみ挙動を主として圧密 経路に着目して実験的に検討した一連の結果を示す。

2. 4. 1 用いた試料、 実験手JI慣および実験条件

( 1 )用いた試料 ーーー 本節での実験に用いた試料は、 秋穏砂のみであり、 その

物性値は、 2. 2ですでに示している。 ここでの供試体は、 すべて飽和密づめ供 試体であり、 その作成方法については、 2. 2. 2 で述べた方法を利用した。

( 2 )実験手順 ー-- 本節での実験は、 すべて応力制御方式で行われ、 その時の 実験手11債をまとめると次のようになる。 まず、 1) 実験を行う応力経路とその際の 応力ステップを選定し、 次のステップに対応する平均有効主応力p と軸差応力q を決定する。 次に、 2) p、 q値に基づいて主応力の計算と、 今の応力状態での供 試体の直径、 高さ及び断面積を計算する。 そして、 3) p、 q値と計算された断面積 から、 制御する側圧σrと軸荷重(Load)を求め、 それらを注意深く供試体に負荷す る。 これにより、 所定の応力経路を保った三軸試験を行うことができる。 なお、

低圧試験、 高圧試験の納荷重は、 それぞれ、 式(2-8a)と式(2・8b)によって計算さ れる。

Ld = (q.Ai-1)/k1 (2・8a)

Ld = (q.At-1)/k1 + (σr.Ap)/k1 + F(σr ) (2-8b)

ここで、 k1 :較正係数、 Ap :ピストンの断面積、 A i -1 :各ステップでの供試体の断 面積、 F(σr) :ピストン摩僚力係数である。 4)載荷後、 供試体の変形が、 一定の 状態(体積変化と紬方向変位の速度が、 O.Ol%/min 以下となった時)として落ち 着いたならば、 その時の体積変化重と軸方向変位の測定により各ひずみ重(体積 ひずみと軸ひずみ)を計算する。 5)この、 1)--4) の手JI債を各荷重スッテプで繰返 し行い、 実験を進める。

( 3 )実験条件 ・・・ ここでは、 図2・1 1に示すような3つのシリーズの応力

48・

(20)

経路試験を実施した。

シリーズ3・1・・・ このシリーズは、 図2 - 1 1に示すように、 Type 3・1A と

Type 3・18に分けられる。 Type 3・1Aは、 B点(p=0.5,q=0.4 MPa,η=0.8)まで応

力比一定(η=0.8)で異方圧密後、 図に示すような9つの応力経路下でせん断を 行うものである。 また 、 Type 3・1Bは、 A点(p=0.5,q=0.0 MPa)まで等方圧密後、

B点までp一定条件でせん断を加え、 その後、 Type 3・1Aと同じ6つの応力経路 下でせん断を加えるものである。 これらの試験結果の比較により、 B点までに至 る応力経路の違いが、 その後の応カひずみ挙動に与える影響について考察する。

シリーズ3・2 ・a・ このシリーズは、 Type 3-2に示すように、 拘束圧レベルの 異なるA点(p=0.2, q=0.16 MPa)、 B点(p=0.5, q=0.4 MPa)、 C点(p=1.0, q=0.8

MPa)までそれぞれ異方圧密後、 図に示すような応力経路にせん断を加えるもの である。 これにより、 拘束圧の遠いが、 異方圧密砂の応力ひずみ挙動に与える影 響を応力経路に着目して検討する。

q j \t.YJ ÁÄ\ ① ② q I I T J "'"� ① n._n…_q j ド1\-u . ;)1 Ir a

⑤|①

①

qB=O.4�.1Pa

①

⑦ c qc=O. 8r�Pa

♂〕qB=0.4MPa

\.::v qA=O.16MPa

0 ⑤1i

『 ①

ì V p

O�

Series 3-1 "-"' Series 3-2

q, c-" \J.ノ ① qJ ① ①q

①| ③

⑤1 - '" 1//

0

ドT 。

。 jJ\ 邑 p I C?( t

(e) 3-38

①⑤①

Series 3-3 (f) 3-3C 図2 - 1 1 実験に用いた応力経路

- 49 -

(21)

シリーズ3-3 ---このシリーズは、 主に、 ダイレタンシ一挙動の異方的な特 性を調べるために行うものである。 Type 3・3Aは、 前述のType 3・1Aと同じもの である。 Type 3・38は、 A点(p=0.5, q=0.4 MPa)まで、 等方圧密後、 図に示すよ うな8種類の応力経路下でせん断を加えるものである。 また、 Type 3・3Cは、 三 軸伸張領域のA点(p=0.25, q=-0.2 MPa)まで応力比 ー0.8で異方圧密後、 図に示 すような6つの方向にせん断を加えるものである。

2. 4. 2 せん断前の履歴の違いがその後の応力ひずみ挙動に与える影響

図2 ・1 2は、 Type 3・1AとType 3・18のせん断試験結果をη司Eとりーv の関係 で応力経路別に整理し、 比較したものである。 (a-1)図から(a-6)図は、 Path ①、

(�)、 ⑥、 ⑦、 ⑨、 ⑩のη-E関係を、 (b-1)図から(b-6)図は、 Path ①、 (宣)、 cR1、

⑦、 (③、 ⑬のη-v 関係をそれぞれ示している。 また、 図中、 白ぬきの丸印Oが

Type 3・1Aの結果を、 黒抜きの丸印・がType 3-18の結果を示しているが、 何れ

の結果もB点のひずみを基準にして描かれている。 これらの図から、 0-8の経路 で、 B点に至った場合と、 0・A-8の経路を経てB点に至った場合では、 B点以後 のせん断過程におけるひずみの生じ方が、 それぞれ異なっていることがわかる。

まず、 Path ①(dq>O, dp=O)、 ⑨(dpく0, dq=O)、 ⑬(dq>O, dq/dp=-1.5) のような

0・Bの圧密経路により近い所を通るパスでは、 Type 3-1Aの結果の方が、 同じ応 力比に対する刺!差ひずみ、 体積ひずみの絶対的な量は小さく表れる。 しかし、

Path ⑤(dp>O, dq=O)、 ⑥(dqく0, dq/dp=-1.5)、 ⑦(dqく0, dp=O) では、 この結果 とは逆に、 0・A-Bの経路を有するType 3・1Bの結果の方が、 E、 v の絶対的な量 の生じ方は小さくなっている。

このことは、 同じ異方応力状態にある正規圧密砂であっても、 その初期応力状 態に至るまでの応力経路が異なると、 その後の変形の仕方が異なってくることを 意味し、 結果的に、 砂の変形挙動が異方的であることを示唆するものである。 こ のような現象は、 従来の等方硬化を仮定する構成式では、 表せないものであり、

構成式を利用して、 このような挙動を表現するのであれば、 少なくとも初期の応 力誘噂異方性を取り入れた構成式が必要となってくる。

-50 ・

(22)

1.3

1.6

戸F 1.4

1.2

I ff

Aio sand; dcnse

1.Q tð

(a -1 ) (a-2)

0.8 &

o 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 -0.4 -0.2

E (%)

o 0.2 0.4

E (%)

1.8

0.8 0.6 0.4 0.2

0-A-8-①

L

O.4 (a-3)

1.8 1.6

1.4

C 1.2

1.0

0.8

1.0 1.5 2.0 。 0.5

ε (%)

l.6

c 1.4

1.2

1.0

0.5 1.0 1.5 2.0

ε (%)

図2 - 1 2 (a) せん断前に受けた応力履歴の違いが その後のせん断ひずみに与える影響

1.8

1.6

① nH 1.4

Aio sand; dense 1.2

1.0

) 、,ALU (

0.8

o 0.5

(%) -2.0 -1.5 -1.0 -0.5

V

1.0

v (%)

O-A-B-①

-1.2 (b-4)

0.8

0.7

I�丸山①

C

C 0.6

0.5

0.4

、 、

0.3 (b-2)

-0.5 。 0.5 1.0 1.5 2.0 ー0.4

V (%)

Eご

2.0 O-B-①

1.8

(b-5)

0.8

-2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0 0.5 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5

V

1.5 2.0

(完)

(b-3)

1.8

1.6

c

1.4

1.2

1.0

�

。 0.5 (%) 1.6 c

1.4 1.2 1.0

図2- 1 2 (b) せん断前に受けた応力履歴の違いが その後の体積ひずみに与える影響

51

(23)

次に、 Type 3・lAにおける各応力経路間でのひずみの生じ方を比較したものが、

図2 - 1 3である。 (a)図は、 η- E関係、 (b)図は、 η- v 関係、 (c)図は、 V- E関 係をそれぞれ示している。 なお、 図中には、 その時の応力経路も示されている。

これらの図から、 まず、 軸差ひずみ((a)図〕は、 Path①、 ②、 ④、 ⑨、 ⑬ では、

正の値を示し、 Path ⑤、 ⑥、 ⑦、 では、 負の値を示す。 また、 同じ応力比に対す る軸差ひずみの絶対的な量は、 圧縮側(軸差ひずみが正となる領域)では、 Path

⑨→⑩→①→②の11慣に大きくなり、 イ申張側(軸差ひずみが負となる領域)では、

Path⑦→⑥→⑤のJI慣に大きくなる。 加えて、 その生じ方は、 Path ⑨、 ⑦のよう なqの変化に対してpの増分の小さいパスほど、 ある応力比に達した後、 急激で

Type 3-1A A;o sand; dense

2.0 1.8 η

(a)

0.5 1.0 1. 5 2.0

-0.4 -0.6 占ー0.8 -1.0 -1.2

ε (%)

(c)

-3 -2 -1

-1.0 "a.!1. ⑬ "-.-/ �①

ー1. 5 >

①

) Lu r-、

-1.5 -1.0 -0. 5

v (%)

ー1.2

q j⑬ ① ①

。

p

①

①

③占 ①

図2・1 3 せん断経路に着目した奥方圧密砂の応力ひずみ関係(Type 3-1Aの場合) (a)η- E関係、(b)η-V関係、(C) E -V関係、(d)応力経路

- 52・

(24)

ある。 さらに、 (c)図には、 ひずみ経路を示しているが、 この図と(a)図から、 納 差ひずみの生じない応力経路が存在し、 それは、 Path ④(dp>O, dq/dp=1/3)と

Path ⑤(dp>O, dq=O)の間にあると考えられる。

次いで、 体積ひずみに関しては、 (b)図にあるように、 pが減少するような

Pa th (②, ⑬では、 せん断初期から負の体積ひずみが生じ、 pが増加するような

Path ②, ④, �), ⑥では、 正の体積ひずみが生じている。 その正の体積ひずみの

生じ方は、 圧縮側、 伸孫側共に qの変化に対して pの変化の割合が大きくなる

パ ス ほ ど 、 著しい。 また、 Path ① と ⑦ は p 一定で q だ けか変化する経路で あるから、 その時生じる体積 変化はダイレタンシーによるものと見なせる。 この

2.0 Type 3-1B η

Aio sand; dense

⑦ M M Y

①

①

(a)

) ιu (

γ

ー0.4-0.6 -0.8

-1.0 -1. 2

1.5 2.0 -1.5 -1.0 -0.5 ε (%)

o I 丸0.5V (%) 1

.

0

ー0.4 -0.6

c&

-0.8 -1.0

-

1

.

2

(c) q j⑪

① ny円us AハNυ nunU phdAUE MnMN nv'nv' AUAu

① ⑦

。 A

⑦ ①

図2・14 せん断経路に着目した異方応力状態下の砂の応力ひず‘み関係(Type 3-1Bの場合) (a)η- f.関係、(b)η-v関係、(c) f. -v関係、(d)応力経路

53 -

(25)

場合、 Path⑦の qの減少を伴う試験では、 負の体積ひずみが、 初期の段階から 生じており、 応力履歴によって誘導される異方性が表れている。 図2 -1 4には、

Type 3・18の試験から得られたη-E関係、 ヮ-V関係、 V-E関係を比較のために 示している。 先にも述べたように、 この結果は、 応力経路ごとに比較した場合に は、 Type 3・1Aの結果とは、 違いがあるが、 p-q空間における全体的な傾向につ

いては、 Type 3・1Aの結果と似ている。

2. 4. 3 若干の拘束圧の違いが応力ひずみ挙動に与える影響

図2・1 5は、 Type 3-2の試験の中で、 Path ①、 ④とâ)の p一定試験結果 を可- E、 可ーv、 及び、V-E関係にまとめたものである。 これらの図から、 納差ひず み、 体積ひずみ、 ひずみ経路ともに、 せん断初期から拘束圧の違いによる影響が 見られ、 その傾向は、 前節で言及した等方応力状態からの秋穂砂の挙動と同様な ものである。 次に、 q一定で、 pが増加するPath ②と⑤ の結果を比較したも のが、 図2・1 6である。 この経路では、 体積ひずみは、 正の値を取り、 また、 軸

差ひずみは、 負の値(絶対的な量は、 体積ひずみに比べてかなり小さい)を示す が、 何れも、 拘束圧の影響を受け、 体積ひずみ、 軸差ひずみ共に、 その絶対的な

ーは、 拘束圧の増加と共に大きくなる傾向を示す。 図2- 1 7には、 q一定で、

pが減少するPath ③、 ⑥、 ⑧の結果が、 示されている。 この場合には、 軸差ひ ずみ、 体積ひずみ、 ひずみ経路ともに、 拘束圧の違いによる影響は、 せん断初期 には見られず、 せん断の後半(応力比>1.2程度)から有意になっている。 何れ にしても、 このような除荷経路でも、 異方応力状態であれば、 ある応力比以上に なると無視できない塑性変形が生じ、 何れは破壊に至ることを認識しておくべき

であろう。

2. 4. 4 異方圧密砂のダイレタンシ一挙動とせん断経路

図2・1 8は、 Type 3-38の結果を(a)η-E関係、 (b)η-V関係、 (C)V-E関係 で整理したものである。 また、 図2・1 9は、 Type 3・3Cの結果を図2 - 1 8と同 様な関係で整理したものを示している。 図中には、 各タイプの応力経路も示して いる。 なお、 Type 3-3Aの結果は、 Type 3-1Aのそれと同じものであり、 それに 関する考察は、 図2・1 3に基づいてすでに行っている。

- 54 -

(26)

1.8 r ( a)

u.:1?//AJ二

(

L4t

a 1.8 0.5

r ( c)

万戸β/ �人J O. 5 r�Pa I

���

1.6 。

1.0トlPa

C::ly

p-= 1. 0 r・lPa

qム

1. 4 1.2 c さー0.5内\�〉 -1.0 6 ε 8 (%)

Aio sand; dense

1.0閃 p const. test -1.5

-2.0 0.5 MPa 1).8包

。 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 -2.0 -1.5 -1.0 -0ら 。 0.5 -2.5

E (五) V (%)

図2 -1 5 拘束圧に着目した異方圧密砂の応力ひずみ関係

(p一定、 q > 0載荷の場合、 TYPê 3-2の結果)

(a)η- E関係、(b)η-v関係、(c)ε-v関係、(d)応力経路

8 0.8松b) (c) ー 1. 4

(ù) Aio sand; dense

刻。7

ノー ⑤

ムA U.2

【1 const. test 0.7

可記了

p

有t

"!srli 10.6 0.6 0.8

.._.,. 冶Jl

0.5 c 0.5

0.6 >

{

0.4 0.3 0.3

②/九九 九|::

0.2 0.2

-0.25 -0.20 -015 -0.10 -0.05 0 -J.25 -0.2 -0.15 -0.1 -0.05 0 o 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4

E (%) (%) ε (%)

図2・1 6 拘束圧に着目した異方圧密砂の応力ひずみ関係

(p > 0、 q一定童文荷の場合、 Type 3・2の結果)

(a)η- E関係、(b)η-v関係、(c)を-v関係、(d)応力経路

1.8 I (�\ (b) 企勾ごr..._ E (X)

0.5 1.0 1.5 2.0 2.5

::llí\�� ⑤G)

l.4

1.6 。

8

① 1.4

-0.5

Eご E了 1. 2

18f

ほア

1 0 þ:

Aio sandj dense

-l.íJト

q const. test

l.2 "'�

訟こ2

(6

1 (、 ー1.5

0.8 。 p

ZL8

-2.0

。 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 -2.5 -2.0 -1.5

ε (%) V ー1.0 -0.5 (%) 。 I (c)

図2-1 7 拘束圧に着目した異方圧密砂の応力ひずみ関係

(p < 0、 q一定載荷の場合、 Type 3-2の結果)

(a)η- E関係、(b)η-v関係、(c)ε-v関係、(d)応力経路

55・

(27)

さて、 図2・1 8に示したType 3・3Bの結果から、 同じ応力比に対する軸差ひず みの絶対的な重は、 圧縮側(軸差ひずみが正として表れる領域)では、 Path ⑧→

(1)→②→③の11慣に大きくなり、 イ申張側(鮪差ひずみが負として表れる領域)では、

Path ⑦→⑥→(宣)→④の11慣に大きくなることが知れる。 すなわち、 圧縮側と伸張

側に分けて考えた場合には、 qの変化に対するpの増加の割合が大きいパスほど、

同じ応カ比に対する軸差ひずみの絶対量は大きいことになる。 また、 体積ひずみ の霊は、 同じ応力比で比較した場合、 圧縮側では、 Path ⑧→①→②→③の11慌に、

伸張側では、 Path⑦→⑥→⑤→④ のJI慣に、 収縮する方向に大きくなる傾向にあ る。

(a) Type 3-3ß Aio sand; dense

2.0

1.8 η ぽ〕 行 ( 、、,,,LU nu nH1

•n6

• 司〆ι 1i

2

-2.0 -1.5 -1.0 -0.5 1.4 1.2

rhJ nU

円U1i

r「M1ム

ハU

円/」

nU phd '』A 円U r』 司tA rhJ,It、 岬ムm 、IJ 1.0

-0.8 -1.0

-1.2 -1.2

q ①

①' ①

③

3

p

〉

-1.5

図2 -1 8 等方圧密された砂の応力ひずみ関係とせん断経路(Type 3-3Bの結果)

(a)η1関係、(b)η-v関係、(c)ε-v関係、(d)応力経路

- 56 -

(28)

次いで、 図2・1 9に示すType 3-3Cの結果からは、 次のようなことがわかる。

まず、 η> -0.8の範囲(軸差ひずみが正となる領域、 ここでは便宜上圧縮側と称

する)では、 同じ応力比に対する軸差ひずみの絶対量は、 Path ①→②→③ のJI度 に大きくなり、 可<-0.8の範囲(軸差ひずみが負となる領域、 伸張側と称する) では、 Path ⑦→⑥→⑤の!慣に大きく表れている。 また、 体積ひずみについても、

圧縮側では、 Path ①→②→③ のJI慣に、 イ申張側では、 Path (D→⑥→⑤のJI慣に、

収縮方向に大きく表れる。 加えて、 Path①の体積ひずみは、 ダイレタンシーと

見なせるが、 この場合、 体積ひずみは、 せん断初期から生じており、 ダイレタン シ一挙動の異方的な特性をうかがうことが できる。

(a) Type 3-3C

Aio sand; dense 2.0

1.8 TJ

LU ( 2.0

1. 8 n

0.8 0.6

1.6 1.4

1.0

-3 -2 lrt 2 3 -1.5 ー1.0 -0.5

ε (%) V (%)

3 (五

1.0

-1.2 -1.2

-3

q ① 白=O.25MPa

On=-O.2MPa

①

p

⑦

-1.5 >

図2・1 9 伸張側に異方圧密された砂の応力ひずみ関係とせん断経路(Type 3・3Cの結果) (a)ワ1関係、(b)η-v関係、(c)ε吋関係、(d)応力経路

57 ・

(29)

最後に、 図2・2 0は、 図2・1 3、 図2・1 8、 図2・1 9 に基づいて描いた応 カ比とひずみ増分比、dv/d E の関係を示している。 (a)図が、 Type 3・3A (応力比 0.8で異方圧密)、 (b)図が、 Type 3・38 (等方圧密)、 そして(c)図が、 Type

3-3C (応力比-0.8で異方圧密)の結果をまとめたものである。 斜線は、 正規圧密

状態にあると考えられる応力経路で取り得たη-dv/d E関係の範囲を圧縮側と伸張 側で分けて示したものである。 こ れらの図の比較から、 斜線で示したη-dv/d E曲 線の形状には、 かなりの圧密経路依存性があり、 ダイレタンシ一挙動の異方的な 特性が知れる。 このような特性は、 RO\AJe(1962)の導いた応力ーダイレタンシ一式

。Path①

;ぷ

C::;T足、(b)

Type 3-

0.4

A企aa 企Aa

norhu A

d,司Jι 'inu nununu l+llよllIT--+a O 。} 。 釘 町

出lt白白河u

pf

皿 ・・・・・・0.8 pらth① 0.6

t

0

(a)Type3-3A 0.2

-4

-

3 -2 ー0.2-0.4

-0.6 -0.8 -1.0 -1.2

3 4 -4 -3 -2

-dv/dε

nHUvd凸L

dmi

Mmm伽①

xo c

t

31一叫九MMMM

, e i

〈O ιrJ12ρ

/ h

11

1 1

1

aF\

、

企 χ

②ふ『fAA

企 Hvd

2 3 4

ー0.4 -dv/dε

爪_---目白、

-;:.0‘6

こ�æ\ (Extension)

-1.0 � -1.2

図2・20 各タイプの試験から得られた応力比とひずみ増分比の関係

(a)Type 3-3Aの結果、(b)Type 3・38の結果、(c)Type 3-3Cの結果 ー 58 ・

(30)

や、 Roscoe and Burland(1968)、 Schofield and Wroth(1968)の示した消散エネル ギ一式に基づく応力・ダイレタンシ一式では、 十分説明ができないものである。 な お、 dv/d E がOとなる応力比は圧密経路に関係なく圧縮側と伸張側それぞれでほ ぼ同じ値を取ることには注目すべきであろう。 また、 pが減少したり、 除荷経路 を含むような過圧密状態を示す経路、 例えば、 Type 3・3AのPath ⑦と ⑨のη-

d v / d E関係には、 せん断の初期の段階で斜線とは別のη-dv/d E関係が存在し、 応 力比が増加すると共に、 そのη-dv/d E関係は、 斜線で示した正規圧密砂としての

確からしい範囲に徐々に近づき、 最終的には、 正規圧密砂としての特性を示よう になる。 ただし、 正規圧密砂としての挙動を呈し始める応力比は応力経路によっ て 異なり、 その依存性が表れている。

59 ・

参照

関連したドキュメント

荒天の際に係留する場合は、1つのビットに 2 本(可能であれば 3

図および図は本学で運用中の LMS「LUNA」に iPad 版からアクセスしたものである。こ こで示した図からわかるように iPad 版から LUNA にアクセスした画面の「見た目」や使い勝手

以上の結果について、キーワード全体の関連 を図に示したのが図8および図9である。図8

で得られたものである。第5章の結果は E £vÞG+ÞH 、 第6章の結果は E £ÉH による。また、 ,7°²­›Ç›¦ には熱核の

(b) 肯定的な製品試験結果で認証が見込まれる場合、TRNA は試験試 料を標準試料として顧客のために TRNA

(2)

1200V 第三世代 SiC MOSFET と一般的な IGBT に対し、印可する V DS を変えながら大気中を模したスペクトルの中性子を照射 した試験の結果を Figure

これらの実証試験等の結果を踏まえて改良を重ね、安全性評価の結果も考慮し、図 4.13 に示すプロ トタイプ タイプ B