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日本 に おけ るボー ダー ライ ン層 に関す る研究

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(1)

日本 の 貧 困研 究

日本 に おけ るボー ダー ライ ン層 に関す る研究

社会学教室

修 士 二年

李 静然(リ セイ ゼ ン)

(2)

は じめに

第 一 章 研 究 背 景 と 目 的 1.1貧 困 の 変 遷i

1.1.1

1.1.2

1.2現 代 の 貧 困

1.2.1

戦争 による極貧の状況 貧 困の消 えた時代

1990年 代 以 降 の 変 化

1.2.2「 働 き 盛 り 世 帯Jに 広 が る 貧 困

1.3研 究 目 的

第 二 章 2.1 2.2 2.2.1 2.2.2

第 三 章

3.1

3.1.1 3.1.2 3.1.3 3.2

3.2.1最 終 学 歴

3.2.2

3.2.3 3.2.4

3.3分 析 方 法

第 四 章 分 析

4.1

4.1.1 4.1.2 4.1.3 4.1.4

先行研究

3 4 4 4 5 6 6 7 8

戦後 のボーダー ライ ン層 に関す る先行研 究 貧 困に不利 な人々

「 成熟学歴社会」

高齢者 と貧 困

と低学歴

分析の枠組み

デ ー タ と ボ ー ダ ー ラ イ ン層 変 数 作 り 使用す るデー タ

ボ ー ダ0ラ イ ン 層 の 定 義 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 変 数 作 り 説明変数 の紹介

父の就労形態

15歳 頃の母親 の就 労地位 本 人 中学校 三年 生頃の成績

二変数 間の クロス表 分析

最 終 学歴 と所 得 階層 の ク ロス表

15歳 頃の父親 の就 労形態 と所得階層 のクロス表 15歳 頃の母親 の就 労地位 と所得階層 のクロス表 中学校3三 年生頃の成績 と所 得階層の クロス表

0 0 1 1 2 3 3 3 3 5 6 6 7 8 9 9 0 0 0 3 4 5 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2

(3)

4.1.5年 齢 と 所 得 階 層 の ク ロ ス 表 4.1.6性 別 と 所 得 階 層 の ク ロ ス 表 4.2ま と め

4.3二 項 と 多 項 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 と 解 釈 4.3.1変 数 の 紹 介

4.3.2二 項 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 と 解 釈 4.3.3多 項 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 分 析 の 出 力 と 解 釈 4.3.4ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 の ま と め 第 五 章

5.1特 徴 の 分 類 5.2

5.2.1

5.2.2食 事 に 関 す る 5.2.3生 活 満 足 度 5.2.4家 族 耽 溺 行 動 5.3

特徴 の ク ロス表 分析

5 8 8 9 9 0 2 5 2 2 2 2 2 3 3 3

特徴 と所得 階層 のク ロス表

d

通 信 、 メ デ ィ ア 利 用

特徴 のま とめ 第 六 章

参 考 文献

ま とめ と展望

7 7 8 8 3 5 2 6 3 3 3 3 4 4 5 5

59

62

(4)

は じめ に

現 代 の 日本 で は 、 貧 困 層 と い う と 、 い わ ゆ る 「 貧 困 ラ イ ン 」 以 下 の 人 の こ と だ と い うイ メ ー ジ が 強 い だ ろ う。 し か し 、 貧 困 層 と の 収 入 は ほ と ん ど 変 わ ら な い が 、 貧 困 ラ イ ン 以 下 に 至 ら な い 人 々 の こ と は 貧 困 層 と 見 ら れ て い な い 。 こ う い っ た 一 般 層 よ り収 入 が か な り少 な い が 、 貧 困 層 か ら排 除 さ れ た 人 々 の こ と を 本 論 文 で は 「 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 」 と 呼 ぶ 。

生 活 保 護 を 受 け る 貧 困 と違 っ た 、新 し い 貧 困 で あ る 「 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 」は 、

歴 史 的 に ど の よ う に 存 在 し て い た の か 、 な ぜ 現 代 社 会 で 拡 大 しつ つ あ る の か を

本 論 文 で 解 明 し た い 。

(5)

第 一 章 研 究 背 景 と 目 的 11貧 困 の 変 遷

まず 、近代 日本 の貧 困問題 が、歴 史 的 に どの よ うに推 移 して い ったの か、 ま た貧 困 はそれ ぞ れ の時期 にお い て どん な特 徴 を持 って い るか 、 「ボ0ダ ー ライ ン層 」 とい う階層 はそ の時 期 にお い て どの よ うな位 置づ けな のか 、以 下 では 、

『日本 の貧 困研 究』(橘 木 、浦川2006)を 纏 め て紹 介す る。

1.1.1戦 争 に よ る極 貧 の 状 況

第 二 次世 界大戦 は 日本 国民 の ほ とん ど全 ての人 に苦 痛 を与 えた。多 くの人命 が失 われ 、負 傷者 の数 が多 か った のみ な らず 、食 糧 をは じめ とす る物質 の不 足 は非 常 に深刻 で 、人 々はそ の 日の生 活す ら生死 を さま よ うほ どで あった。 この 辛苦 は既 に戦 争 前か ら始 ま ってお り,戦 争 中にそれ は極 致 に達 し、国 民の 生活

は破 綻 し、戦 後 の数年 にわた り続 いた。

具 体 的 な現 象 と して は、所 得 の欠 乏,イ ンフ レの進 行 、食糧 や必 需 品の不 足 に よる統 制 的な配 給制度,住 宅事 情 の劣悪 さ等 々 、戦争 中 と戦争後 の 日本人 は、

ほ とん どの人 が貧 乏 の 中にい た、 と言 って も過 言 で はない。 従 って、 この 時期 の貧 困発 生 の理 由 を分析 す る こ とは、ほ とん どす べ てが戦 争 に起 因す る と見 な せ るの で、それ ほ ど複雑 な こ とで はな い。 即 ち、個人 の努 力 で貧 困 を克 服す る

こ とは難 しく、天 災 に近 い理 由で貧 困 に陥 った ので あ る。

そ こで戦争 に よ る貧 困は い かに人 々 の生 活 を悲 惨 な もの と した か とい うと、

1945年 の国 民1人 あ た りの栄養摂 取 量 は1793カ ロ リー で あ り、必 要摂 取量 の 83%で あっ た。47年 にはそ れ が47%に ま で低下 した。 イ ギ リス でR◎wntree が必要 カ ロ リー に基づ いて絶 対 的貧 困 を定義 した が、 当時の 日本人 は絶対 的貧 困の 中 にいた。

終戦 直後 の貧 困を特徴 付 け る もの と して、第 一 に、風 俗 との関係 が無視 で き ない。 それ は定住 先の無 い浮 浪者 、 女性 の売春 、 そ して犯罪 で あ る。

第 二 は、生活保 護 基準 よ り少 し上 の生活 を して い る層 が、戦争 後 に多 く存在 して いた。 例 え ば、rボ ー ダー ライ ン層 」 と呼ばれ る貧 困層 の こ とが、1950年 代 初頭 に取 り上 げ られ 、い わ ば低 所得 階層 が社会 問題 とな った(小 沼2002)。

「 ボー ダー ライ ン層 」 は厳 格 に定 義 され た概 念 で はな く、む しろ一般 に貧 困を

象徴 す る言 葉 と して用 い られ た。

(6)

1.1.2貧 困 の 消 え た 時 代

日本 経 済 は1950年 代 の後 半 か ら高 度成長 期 に入 り、70年 代 初期 の オイル ・ シ ョ ック まで の時代 は 、年 平均経 済成 長 率 は7〜9%と い う高成長 率 を示 した。

戦 後 の窮 乏状態 か ら脱 出 して、国 民生活 は消費 を 中心 に して 、豊 か さを感 じる よ うに なった。 オイ ル ・シ ョックの問 は 日本経 済 も不況 とイ ンフ レー シ ョンで 悩 ん だが,短 期 間 の うちに回復 に成 功 した。その後 、90年 代 の不況 に入 る前 は、

年 成長 率3〜4%の 安 定成長 期 の時代 で あ った。30年 間 にわ た って経済 は好調 だ った ので あ る。

こ うい う時代 で あれ ば、 当然 の ことなが ら貧 困 は徐 々 に消滅 して い くこ とに な る。所 得格 差 の見 えない時代 で は、貧 困や貧 困 よ り上の ボー ダー ライ ン層 も 見 えない 時代 で あ るだ ろ う。

中川(2002)で は 、貧 困世帯 の推 計 に よる と、1960,70,80年 代 の貧 困率 はか な り低 く、5〜10%の 低 さで あ る。

高度成 長期 とそれ 以降 の安 定成長 期 に 、貧 困が世 の 中か ら消 えた と思 わせ る ほ どに、貧 困率 が低 下 した。 それ に連 れ て貧 困研 究 も冬 の 時代 を迎 え るこ と と なっ た。 なぜ 世 の 中貧 困 が消 え 、貧 困研 究 が衰退 した の かの原 因 を述 べ る と、

主 に以 下 の四点 で あ る。

第 一 に、高 度成長 経 済 は大半 の 国民 の所 得 を上昇 させ た ので 、所 得 で の定義 され る貧 困線 以 上 の所 得 を稼 ぐ人 の数 が増加 し、逆 に貧 困 ライ ン以下 の所得 し か稼 げない人 の数 が減 少す る こ とは、 自然 の こ とで あ る。

第 二 に、高度 成長 の時期 は所 得配 分 の平等化 が進 行 した ので あ り、貧 困者 の 数 が相対 的 に低 下 した。 一億 総 中流 論 もこれ に相 当す る。

第 三 に、1971年 の 国民皆 年金 ・皆保 険 の達成 、73年 の福祉 元年 宣言 で分 か る よ うに 、 この 時期 は 日本 の社 会保 障 制度 が飛曜 的 に発 展 した。 医療,年 金 、 失業 な どの社会 保 険制 度 が 、 ヨー ロ ッパ の福祉 国家 並み まで とは行 かな いが 、 社 会保 険 料や 社会保 険 給付 を考 慮 した再 分配所 得 がそ れ ほ ど低 下 しない。逆 に 人 に よって は あ る程度 上昇 す る よ うにな った。換 言 すれ ば 、貧 困 の発 生 は未 然 に予 防す る政 策 、あ るい は貧 困 を削減 す る政策 が この時期 に 日本 に定 着 したの で あ る。

第 四 に、それ ま での 日本 の貧 困研 究 が絶対 的貧 困を 中心 にな され て きた ので 、

高成長 経 済 は貧 困線 以 下 にい る貧 困者 の数 を急 速 に減少 させ た ので あ り、貧 困

研 究 の意 味 が失 われ る こ ととなっ た。 さらに、貧 困 を生 む一つ の要 因 で ある社

会 の階層化 が 、高成 長 に よって鮮 明 でな くな り、階層 化論 か ら貧 困 を研 究す る

(7)

こ と も な く な っ た(岩 田 、1995)。 と は い え 、 マ ル ク ス 経 済 学 の 分 野 で は 、 豊 か さ の 時 代 で あ っ て も 貧 困 も 研 究 の 対 象 と さ れ た 。 し か し 、 日本 経 済 の 絶 好 調 と い う過 信 が 貧 困 へ の 関 心 を 、 多 く の 福 祉 専 門 家 、 経 済 学 者 か ら 奪 っ た 。 そ の 象 徴 は ・i年 代 後 半 の バ ブ ル 期 で あ っ た 。

1.2現 代 の 貧 困

1.2.1'・i年 代 以降 の 変 化

バ ブル期 を終 える と、日本経 済 は長期 の停滞 期 に入 っ て、現在 に至 っ てい る。

1990年 代 以 降は戦 後最 大 の大 不況 期 と言 っ て よ く、人 々の生 活 も苦 しい もの とな った。 失 業 率 が高 くな り、雇 用者 の中 で も非 正 規 労働者 の比率 が急増 し、

労働 者 の所 得 は伸 び るこ とな くむ しろ低 下す る年 もあっ た。 最近や や 回復 の兆 しは あ るが、15年 間 にわ た る経 済 不振 は人 々の経 済生活 を困難 に した。一 方で 、 この時期 に所 得 分配 の不 平等化 が進 行 し、貧 困者 の生活 苦 は よ り深 刻 に なった。

表10ECD諸 国 の貧 困 率 単位:%

メ キ シ コ20.3%

ア メ リ ア17ユ%

トノレコ15.9%

ア イ ル ラ ン ド15.4%

日 本15.3%

ポ ル トガ ル13.7%

ギ リ シ ア13.5%

イ タ リ ア12.0%

オ ー ス トラ リ ア11.9%

ス ペ イ ン11.5%

イ ギ リ ス1L4%

ニ ュ ー ジ0ラ ン ド10.4%

カ ナ ダzo.3%

ドイ ツ10.0%

オ ー ス ト リ ア9.3%

ポ ー ラ ン ド8.2%

ハ ン ガ リー8ユ%

ベ ル ギ ー7 .8%

フ ラ ン ス7.0%

ス イ ス6.7%

フ ィ ン ラ ン ド6.4%

ノ ル ウ ェ06。3%

オ ラ ン ダ6.0%

ス ウ ェ ー デ ン5.3%

チ ェ コ4.4%

デ ン マ ー ク4.3%

平 均10.3

出 所:OECD(2004),TrendsinlncomeDistribution andPovertyinOECDCountriesoverthesecond

halfofthe1990s.

(8)

ま ず 、 日本 国 内 に お い て 、95年 に 約60万 だ っ た 生 活 保 護 受 給 世 帯 が2005 年 に100万 を 超 え 、 貧 困 世 帯 に 顕 著 な 増 加 が 見 られ る よ う に な っ て し ま っ た 。

ま た 、 貯 蓄 を 全 く保 有 して い な い 無 貯 蓄 世 帯 が 、2003年 に20%を 突 破 し た 。 鈴 木(2005)に よ る と 、 低 所 得 世 帯 に お い て そ の 傾 向 が よ り強 く 、 年 収150

万 未 満 の 世 帯 の3割 が 金 融 資 産 を 保 有 して い な い 。(鈴 木2005)

ま た 、 最 近 のOECD(2004>に よ る 国 際 諸 国 の 比 較 研 究 に は 、2000年 時 点 で の 各 国 の 全 人 口 を 対 象 に し た 数 字 で 、 貧 困 率 は 国 民 の う ち 何%の 人 が 貧 困 に あ る か 、 を 示 し た 。 表1に 示 され て い る よ う に 、 可 処 分 所 得 が 中 央 値 の 半 分 以 下 し か な い 人 の 割 合 を 示 す 貧 困 率 は 、90年 代 前 半 は1桁 台 で あ っ た が 、2000年 時 点 の デ ー タ で は1503%に 跳 ね 上 が っ て い る 。 こ れ は 、 ア メ リ カ に 次 い で 先 進 諸 国 中2番

目 の 数 字 で あ る 。

1.2.2「 働 き盛 り世 帯 」 に広 が る貧 困

浦川(2006)が90年 代 以降 の貧 困 レベ ル を 『所 得再 分配調 査』 の個 票デ ー タを用 い,貧 困指標 を も とに して計 測 を試 み たの が表2で あ る。 貧 困線 は、世 帯 人数 の違 い を調 整 した等 価 可処 分所得(0.5)の 中央 値 の50%に 設 定 して い る。

表2‑1等 価 可処 分所 得 を用 いた貧 困指標 の年 次推 移

[等価 可処分所得] 貧 困 指 標(PovertyIndices)

全世帯

lVledian

(万 円)

Poverty Line(万 円)

Headcount Ratio(%)

Income Gap Ratio(%)

1992年 1995年 1998年 ii年

270.1 135.1 15.2 34.5

284.2 142.0 15.2 34.7

280.5 140.3 16.2 36.f

262.1 131.1 17.0 34.9

注1:『 所 得 再 分 配 調 査 』(1993年,96年,99年,2002年)よ り計 算 。 貧 困 ラ イ ン は 等 価 可 処 分 所 得 の 中 央 値 の50%と し て 推 計.

表2を 参 照す る と、貧 困 ライ ン以 下 の世 帯 の割 合 を示 す貧 困率 が 、90年 代 半

(9)

ば 以 降 、15.2%(1995)、16.2%(1998)、17.0%(2001)と 年 々 上 昇 し て い る こ と が 読 み 取 れ る 。 但 し、 貧 困 の 強 度 を 示 す 所 得 ギ ャ ッ プ 率 に 関 して は 、1998 年 が36.6%で 最 も 高 く 、2001年 の34.9%そ の 後 に 続 く 。 ま た 、 貧 困 層 内 の 所 得 分 配 を 考 慮 した ワ ッ ツ 指 標 、FGT指 標 に 関 し て も 、1998年 の 値 がii年 を 上 回 っ て い る 。即 ち 、貧 困 に 陥 る 世 帯 の 割 合 が 最 も 多 い の が2001年 で あ り、

貧 困 の 生 活 困 窮 度 、 貧 困 層 内 の 所 得 分 配 の 不 平 等 度 が 最 も 高 い の が1998年 で あ る と い う推 定 結 果 が 得 られ た の で あ る 。

し か し 、95年 に284.2万 円 で あ っ た 等 価 可 処 分 所 得 の 中 央 値 が2001年 に は 262.1万 円 ま で 減 少 し 、貧 困 ラ イ ン が 約10万 円 程 度 下 落 し て い る に も 関 わ ら ず 貧 困 率 が 拡 大 し て い る 現 状 を 考 慮 す る と 、 実 際 に は 日本 に お け る 貧 困 レ ベ ル は 21世 紀 に 入 っ て か ら も 拡 大 中 と 見 て よ い 。1998年 か ら2001年 に か け て の 貧 困 ギ ャ ッ プ 率 の 低 下 は 、 貧 困 層 の 平 均 所 得 が 上 昇 し た た め に 生 じ た の で は な く 、 所 得 中 位 層 、 「 働 き 盛 り層 」 の 落 ち 込 み に よ る 貧 困 ラ イ ン の 低 下 が 主 た る 要 因 で あ る 。(駒 村2003)

上 述 の よ う に 、 所 得 分 配 の 不 平 等 に よ り 、 階 層 問 題 が も う一 度 著 し く な っ た (大 竹2005)。 一 般 層 の 働 き 盛 り世 帯 を 下 流 社 会 に 巻 き 込 む こ と は 貧 困 層 が 拡 大 し つ つ あ る原 因 で あ ろ う。 つ ま り 、 所 得 分 配 の 不 平 等 に よ り 、 一 般 層 の 中 で も 階 層 分 化 が 行 わ れ る よ うに な る と 考 え られ る 。 一 般 層 の 中 か ら貧 困 ラ イ ン 以 下 に 落 ち 込 む こ と も あ れ ば 、 そ の 上 に 上 回 る こ と も あ る だ ろ う。 貧 困 ラ イ ン 以 下 に な る 場 合 、 完 全 に 貧 困 と 視 さ れ る こ と に な る 。 そ れ に 対 し て 、 貧 困 ラ イ ン を 上 回 る 場 合 は 、 根 本 的 に 貧 困 層 と生 活 状 況 が 変 わ ら な い が 、 相 変 わ らず 一 般 層 と 見 られ る こ と は 不 適 切 だ ろ う。 こ うい っ た 貧 困 層 と し て も認 め ら れ な い が 、 広 い 意 味 で の 一 般 層 で も な い 人 々 の こ と を 、 本 研 究 で は 「ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 」

と 呼 ぶ 。

で は 、 貧 困 に 落 ち 込 む 危 険 性 は 一 般 層 の 中 に 平 等 に 存 在 す る の だ ろ うか 。 ま た 、 一 般 層 と 呼 ぶ 階 層 の 中 に も 所 得 に よ る 所 得 分 配 の 不 平 等 が あ ろ う。 一 般 層 の 中 か ら再 分 化 さ れ た 新 し い 貧 困 で あ る 「ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 」 に は 、 ど の よ う な 人 が な りや す い の か 、「ボ,̲̲̲ダー ラ イ ン 層 」は ど ん な 特 徴 を 持 っ て い る の か 。

1.3研 究 目的

以上 の貧 困現状 の よ うに、 日本 にお け る貧 困 は、絶対 的貧 困 か ら,相 対 的貧

困 へ と変わ りつ つ あ る。 そ して、貧 困 ライ ンに決 め られ た貧 困 だ けでな く、少

し貧 困 ライ ンを上 回 る収入 層 の人 々が貧 困の現実 に巻 き込 まれ て い る。収入 か

(10)

らみ る と、貧 困層 とはあ ま り変 わ らな いが、貧 困層 として扱 われ て ない。

この よ うな現 実 を踏 まえ て、本研 究 は、現代 のボー ダー ライ ン層 、即 ち、貧 困 ライ ン以 上 の収 入 で あ りなが ら、「中位 層 」の 中の低 収入 階層 に焦 点 を 当て る。

この階層 に量 的 に明確 な定義 を した上 、デ ー タ分 析 に基づ き、貧 困層や 一般 層

との対 照 を しな が ら、 ボー ダー ライ ン層 に落 ち込 む原 因 、及 び この階層 の特徴

を解 明 したい。

(11)

第 二 章 先 行 研 究 2.1戦 後 の ボ ー ダ ー ラ イ ン層 に 関 す る 先 行 研 究

第 一 章 に紹 介 した よ うに 、 「ボー ダー ライ ン層 」 とい う貧 困層 が戦 争 後 に多 く存在 してい た。 それ に対す る明確 な概 念 が な く、大 き く言 うと、生活 保護 水 準 よ り少 し上 の生活 を して い る階層 を指 して い る。

当時 、 「 ボ ー ダー ライ ン層 」 の論 議 は最 も重 要 な意 義 は 、貧 困は 生活保 護 給 付 を受 けてい る人 だ けでな い、 とい う認識 す るのに役 立 った。 これ は生活保 護 給 付者 のみ を貧 困 と定義 す る こ との危 険性 を示唆 してい る岩 田(2005)。

ま た、(橘 木 、浦川2006)「 ボー ダー ライ ン層」 論 に 関 して、 も う一 つ重 要 な こ とは 、貧 困線 を どこに決 め るか、 あ るいは最低 生活 費 は どれ ほ どの額 で あ るか 、 といっ た こ と と関係 が あ る。Rowntreeの 絶 対 的貧 困水準 の計 測 か ら始 まっ て、欧米 では様 々 な貧 困 ライ ン(貧 困線)が 提 唱 され て きた。 我 が国 にお いて も戦後 の 国民総貧 困化 を背景 に して 、貧 困 ライ ンは どこにあ るのか 、あ る いは人 が生 きて行 くの に最 低 な生活 費 は どれ ほ どか 、の推 計 が行 われ るよ うに なった。

最 低 生活水 準 の推計 に様 々なア ポ ローチ が ある。例 えば、1952年 厚生 省 は、

栄養 化学 や公 衆衛 生学 の 立場 か ら、人 が生 きて行 くた めに必 要 な生活物 資 を購 入す るた めの貨 幣量 は どの程度 か 、 とい う方法 を も とに、最低 生活 費 を調 査 し て 、国 民が健 康 で文化 的 な最低 限 の生活 を送 るため には月 額7000円 、食 料 費

を中心 に して生存 に必 要 な額 は月額4000円 と した。 当時 のサ ラ リ0マ ンの平 均給 料 は2万 円程 度 だっ たの で、最低 生 活費 はそ のお よそ3分 の1、 食 料 費だ

けで あれ ば その5分 の1,と な る。

「 ボー ダー ライ ン層 」 との 関係 で言 え ば、月額7000円 と月額4000円 の間 にい る所 得 層 が 、 「 ボ ー ダー ライ ン層 」 とい う貧 困層 に該 当す る。 政府 の公 式 貧 困 ライ ンは4000円 で あ り うるが 、国民 一般 の感 覚か らす る と貧 困 ライ ンは 7000円 か も しれ ない。 つ ま り、貧 困 ライ ンの決 定 が 困難 で あ るこ とが わ か る し、す べ ての人 を納 得 させ る貧 困 ライ ンは存在 しない ので あ る。現 代 の 日本 で は 、基本 的 に この絶 対 的貧 困 ライ ンの立場 か ら、最低 限必 要 な生活 費 を計上 し て 、生活保 護 基準 を決 定 して い る(和 田、木 村1998)。

また、 この よ うな絶対貧 困 ライ ンの困難 さを避 け る為 に 、貧 困 を相対 的 に見

る立場 もあ る。 例 え ば、一般 国民 の平 均家 計所得 、あ るい は中位 者 の所得 の何

パ ーセ ン ト以 下 の所 得 しか稼 げない 家計 を貧 困 と定義す る考 え方 が あ る。 これ

(12)

は平 均 的な人 と比 較 して、相対 的 に見 て一定程 度 以下 の悲惨 な生活 を送 って い る人 を貧 困者 と見 なす ので あ る。 い わば格 差が あ り過 ぎ るこ と、 あるい は不平 等 が高す ぎる こ とが 、人 を して不 幸 を多 く感 じさせ るの で あ るか ら、貧 困 と見 なす の で ある(阿部2004)。

上 記 の研 究成 果 を踏 ま えて、本 研 究 は、 「 ボー ダー ライ ン層 」 の下 限 を決 め る際 に 、貧 困 ライ ンに満 たす か ど うか とい う相 対 的貧 困 の基 準 に よ り決 め る こ とにす る。 また 、 「 ボー ダー ライ ン層 」 の上 限 を決 め る際 に、 「 ボー ダー ライ ン 層 」 は一般層 か ら再 分化 され た階層 で ある こ とか ら、一般層 の何 パ ーセ ン トで ボー ダー ライ ン層 の上 限 にす るかは相 対 的貧 困 の立場 か ら考 え る こ とにす る。

2.2貧 困 に 不 利 な 人 々

貧 困 は、様 々な 要 因で 生 まれ る。 ま た、貧 困や社 会 的排 除 に 陥 る危 険性 は、

誰 にで も平等 に分 け与 え られ て い るわ けで はない の であ る。 岩 田(2005)が 、貧 困 と結 びつ きや す い リス クや 要 因 を以下 の よ うに整理 した。

2.2.1「 成 熟 学 歴社 会 」 と低 学 歴

現代 日本 で は、改 め て学歴格 差 が ク ロー ズア ップ され るのは、今 日の社 会 に 次 の よ うに変化 が あ るか らだ と見 られ て い る。

そ の一つ は、ポ ス ト工業 化 とグ ローバ ルゼ ー シ ョンの進展 に よる経 済社 会 の 変 化 で あ る。ポ ス ト工業化 社会 で は高度 な知識 や 技術 を要す る金 融や 情報 な ど のサー ビス労働 と、マ ク ドナル ド ・プ ロ レタ リアー トな どと呼ばれ る熟練 を要 しな いサー ビス労働 とに二分 化す る傾 向に ある こ とで あ る。今 や 、人 的資 本 の 投 下量=学 歴 は、人 々が その どち らに振 り分 け られ るか を決 定す る大 きな要 因

とな って い る。

二つ には、 中卒 者 が金 の卵 と呼 ばれ た時代 には、学校 か ら職場 へ の移行 が ス ムー ズに行 われ 、企業 に採 用 され てか らは そ こでス キル を身 にっ けてい く とい

う日本 的慣 習 が あった が、近年 に な ってそれ が揺 らぎだ した とい うこ とが あ る。

三 っ 目は 多様 な技 能 や経 験 を基礎 に した 自営 業 ・小 経営 分 野 の衰退 が あ る。

こ うした分 野 は学歴 とはあ ま り関係 な く、人 々が技 術 を磨 くこ とで安 定 した職 業 生活 が送 れ る よ うな場 を提 供 して いた が、そ の道 が 閉 ざされ て きてい るの で

あ る。

こ うした変化 の 中で 日本 は、学歴格 差 が よ りい っそ う重要 な意 味 を持っ様 な

社 会 にな って きた ので あ る。

(13)

この よ うな提 示 に基づ い て、本研 究 で は、ボー ダー ライ ン層 にな りや す い要 因 と して は、本 人 の学歴 、親 の職 業 とい う、低 所得 と結 びっ きそ うな リス クを検 証 した い。 また 、本 人 の現状 に影響 を与 え る親 の学歴 や職 業 に も焦 点 を当て な が ら分析 したい。 これ に よって 、 どんな学歴 の人が 、 どん な職 業 の人 が低 所得 に な りそ うか、 また、親 の学歴 や職 業 か ら本 人 の階層 に どん な影 響 を与 え るの か とい うこ とを解 明 した い。

2.2.2高 齢 者 と 貧 困

単 身 高 齢 者 の 貧 困 レベ ル が 非 常 に 高 い 。 貧 困 世 帯 に 占 め る 割 合 が95年 は 21.5%、2001年 は20.9%と 大 き い た め 、 単 身 高 齢 者 世 帯 の 趨 勢 は 日本 全 体 の 貧 困 レ ベ ル の 変 化 に 大 き な 影 響 を 与 え る と 言 え る 。(江 口1979,1980)

ま た 、 貧 困 層 内 で の 所 得 分 配 の 偏 り が 激 し い こ と が 分 か っ た 。 単 身 高 齢 世 帯 に は 貧 困 ラ イ ン の す ぐ 下 に 位 置 す る 貧 困 層 も 多 い が 、 ほ ぼ 無 所 得 に 近 い 極 端 な 貧 困 層 も 多 い の で あ る。

世 帯 人 数 が2人 以 上 で あ る 高 齢 者 世 帯 も20%を 超 え る 貧 困 率 で あ り,決 し て 低 く な い 。

ま た 、 世 帯 主 の 年 齢 層 に 注 目す る と 、 世 帯 主 が65歳 以 上 で あ る 世 帯 の 貧 困

世 帯 に 占 め る 割 合 が95年 の39.6%か ら2001年 に は43.6%に 高 ま っ て お り 、

貧 困 世 帯 の 高 齢 化 が 伺 え る 。

(14)

第 三 章 分 析 の 枠 組 み 3.1デ ー タ と ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 変 数 作 り 3.1.1使 用 す る デ ー タ

本 研 究 に 使 用 し た デ ー タ は 、JGSS2010(JapaneseGeneralSocialSurveys)

で あ る(日 本 版 総 合 的 社 会 調 査 共 同 研 究 拠 点 大 阪 商 業 大 学JGSS研 究 セ ン タ ー 編 集 ・発 行2011)

JGSS2010デ ー タ で は 調 査 対 象 の 年 齢 は20歳 か ら89歳 ま で で あ る 。計 画 標 本 は5003で あ り、 有 効 回 答 は4188で あ り、 回 収 率 は84%で あ る 。 本 論 文 で

は 、分 析 の 中 心 と な る ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 は 、20歳 か ら89歳 ま で の 、収 入 が107 万 か ら170万 円 ま で の 世 帯 で あ り 、標 本 数 は385で あ り、全 体 の9.2%で あ る 。 収 入 の 取 り方 に つ い て は 後 で 述 べ る 。

3.1.2ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 定 義

(1)本 研 究 で 定 義 す る ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 は 、 簡 単 に い う と 、 等 価 所 得 が 貧 困 ラ イ ン を 上 回 る 程 度 の 一 般 階 層 の 中 の 低 収 入 層 の こ と で あ る 。

等 価 所 得 と は 世 帯 人 数 に よ り調 整 さ れ た 世 帯 収 入 の こ と で あ る。

貧 困 ラ イ ン(2010年)を 上 回 る 程 度 は 、 貧 困 ラ イ ン(2010年)か ら 、 全 体 の 等 価 所 得 中 央 値(2010年)と の 中 央 値 ま で の 区 間 の こ と だ と 考 え る 。

(2)貧 困 ラ イ ン(2010年)と 等 価 所 得 中 央 値(2010年)に つ い て 以 下 の 図1 の よ うに な っ て い る 。

図1は 、 厚 生 労 働 省 に 公 表 され た 平 成22年 の 等 価 所 得 金 額 別 に み た 世 帯 員 数 の 累 積 度 数 分 布 で あ る 。 こ の 図 か ら 、2010年 の 貧 困 ラ イ ン は112万 円 で あ り 、 全 体 の 等 価 所 得 中 央 値 は224万 円 で あ る 。 ま た 、 計 算 す れ ば わ か る の が 貧 困 線 と 等 価 所 得 の 中 央 値 と の 中 央 値 は168万 円 で あ る 。 っ ま り、 理 想 的 な ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 等 価 所 得 区 間 は(112万 円 、168万 円)で あ る 。

しか し な が ら、2010年JGSSデ ー タ に よ る 収 集 さ れ た 世 帯 収 入 を も と に 作 ら

れ た 等 価 所 得 度 数 分 布 表 に は(112万 円 、168万 円)と ぴ っ た り一 致 す る も の が な

い た め 、 一 番 近 い 数 値 を 取 る こ と に な っ た 。 従 っ て 、 本 研 究 の ボ ー ダ ー ラ イ ン

層 の 等 価 所 得 区 間 は(107万 円 、170万 円)と な る 。

(15)

勲a 平成認年調査

響暮

鋤 鱒

呂難

憩 躰

き暮

a暮

子 ども 慧 了 憲i以下)

全撞 欝員

慧導 塑 髄 豹 釦 換 茎 蜘 鼠 躰 郵 ○ 豊 鋤 隠 暮 隠 難 聡 ○ 万 円

癒 馨癌可鮒 訴得漁.昭 翻髄 隼{1轄δ 鵯 を差墨とし ‐sn指 蝋 鐙泉 の擁灘 鍵を譲《 鞭合擬 齢 マ 闘難iし たも鐙{翼質越}顔あ巻.

出 所:厚 生 労 働 省 平 成22年 国 民 生 活 基 礎 調 査 の 概 況

(3)等 価 所 得 に つ い て

分 析 の 際 は 、 世 帯 人 数 を 調 整 し た 等 価 所 得 を 主 に 用 い る こ と に す る 。 こ れ は 世 帯 人 数 が 増 え る に 連 れ て 規 模 の 経 済 性 が 働 く こ と を 考 慮 に い れ た も の で る 。 等 価 所 得 は 以 下 の 式 に よ っ て 表 現 さ れ る 。

W=D/Se

W:等 価 世帯所得 D:世 帯所得

S:世 帯人数 e:等 価 尺度 す な わ ち 、 等 価 所 得 は 、 世 帯 所 得 をS・ で 割 っ た 値 と し て 表 現 さ れ る。eは 等 価 尺 度 で 通 常0<e<1の 値 を 取 り 、eの 値 が 上 昇 す る に 連 れ て 規 模 の 経 済 に 対 す る 評 価 は 小 さ く な っ て い く 。 本 研 究 の 分 析 で は 、OECDな ど の 報 告 で 用 い られ る こ と の 多 いe=0.5を 主 に 使 用 す る 。

即 ち 、e=0.5、 等 価 所 得=世 帯 所 得/r世 帯 人 数

(16)

3工3ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 変 数 作 り

前 節 を ま と め る と=ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 に 該 当 す る に は 、 次 の 条 件 を 満 た す 必 要 が あ る。

1等 価 所 得=世 帯 所 得/τ 世 帯 人 数 2107万 円 く 等 価 所 得 く170万 円

つ ま り、ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 は 、ii年 に お い て 一 人 あ た り の 等 価 所 得 が107 万 円 と170万 円 の 間 に 属 す る 人 の 集 合 で あ る 。

上 記 の 条 件 に よ り、(表3‑1a)ボ ー ダ ー ラ イ ン 層=1、 そ れ 以 外(一 般 層 、 貧 困 層)=0の ダ ミー 変 数 が 作 ら れ た 。

表3‑laボ ー ダ ー ラ イ ン 層 とそ の 他 の 度 数 分 布 表

パ ー セ ン 有 効 パ ー 累 積 パ ー 度数

セ ン ト セ ン ト

そ の 他 3803 76 ・1: 90.8

有 効 度 数 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層

7.7 9.2

1i

合計 4188

11

欠損値

r

16.3

合計

ii 11

(表3‑la)で は 、 有 効 デ ー タ は4188で あ っ て 、 そ の 中 に 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 に 所 属 す る 度 数 は385で あ っ て 、全 体 の9.2%を 占 め し て い る こ と が 分 か っ た 。 そ の ほ か で あ る 貧 困 層 と,一 般 層 と の 数 が 合 わ せ3803で あ っ て,全 体 の90。8%

で あ る 。

し か し な が ら 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 は 全 て の 階 層 の 中 程 に 位 置 づ け られ て い て 、 そ の 上 で あ る 一 般 層 と 、 そ の 下 で あ る 貧 困 層 を 合 わ せ て 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 と 対 照 す る こ と は 本 当 に 妥 当 な の だ ろ う か と 考 え 、 そ の 「そ れ 以 外 」 を さ ら に 細 分 した 。

上 記 の 考 え か ら 、 「そ れ 以 外 」 を さ ら に 「貧 困 層 」 と 「一 般 層 」 に 分 け た い た め 、 等 価 所 得 が107万 円 未 満 の 集 団 を 貧 困 層 と し 、170万 円 以 上 の 集 団 を 一 般 層 と し た 。 す る と 、 一 般 層 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 と 貧 困 層 と3つ の 階 層 が 比 べ られ る 変 数 に な っ た 。 以 下 は 一 般 層 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 、 貧 困 層 の 度 数 分 布 表 3‑lbで あ る 。

表3‑lbの よ う に 、2010年 の 有 効 デ ー タ4188の 中 、一 般 層 が 一 番 多 く 、85.6%

(17)

で 、合 計3583人 で あ る 。 二 番 目 は9.2%を 示 し て い る ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 で 、合 計385人 で あ る 。 最 後 は5.3%1、 合 計220人 の 貧 困 層 で あ る こ と が 分 か っ た 。

表3‑lb所 得 階 層 の 度 数 分 布 表

パ ー セ ン 有 効 パ ー セ 累 積 パ ー 度数

ン ト セ ン ト

一 般 層 3583 71.6 85.6 85.6

ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 385 7.7 9.2 94.7

有効

貧困層 224 4.4 5.3 100

合計

::

83.7 100

欠損値 815 16.3

合計 5003 100

3.2説 明 変 数 の 紹 介

第 二章 に紹介 した先 行研 究 の成 果 に基づ いて、既 に解 明 され た 要因 を2010 年 のデ ー タ に基 づ いて作 った ボー ダー ライ ン層変数 を用 いて検 証 したい。 また 本研 究 は、本 人 の 出身,階 層 に影 響 を与 え る親 の学歴 や 就 労形態 な どに も焦点 を当て 、 よ り広 い範 囲で新 た な関連 性 を掘 り出 した い。 従 って 、研 究 の分析 で は、主 に本人 の学 歴及 び親 の最 終 学歴 、 また本人 の15歳 頃 の成績 、本 人 が15 歳 頃父 の就 労形態 、本 人 が15歳 頃母親 の就 労 地位 、性別 や年 齢等 を要因 と考

え、考察 したい と考 えて い る。 この節 で は、まず使 用 す る変数 は2010年 デ ー タで は どん な質 問項 目な のか 、そ して 、 これ か らの分析 の た め、原 デ ー タのカ テ ゴ リー を ど う加 工 した のか を紹介 したい。

3.2.1最 終 学 歴

JGSS2010デ ー タ で は 、 本 人 で あ れ 、 親 で あ れ 、 対 象 者 全 て の 最 終 学 歴 は 以 下 の よ うに 分 け ら れ て い る:

1旧 制 尋 常 小 学 校;

2旧 制 高 等 小 学 校;

3旧 制 中 学 校 ・高 等 女 学 校;

1日 本 の 相 対 的 貧 困 率 は16%に 対 し て 、 本 研 究 の デ ー タ か ら得 られ た貧 困層 は

わ ず か5.3%で あ る こ と は 、 貧 困 層 や ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 は 調 査 に あ ま り協 力 し

な い こ と が 予 想 され る 。

(18)

4旧 制 実業 ・商 業学校;

5旧 制 師範 学校;

6旧 制 高校 ・旧制 専 門学校 ・高等 師範 学校;

7旧 制 大学0旧 制 大 学院;

8新 制 中学校;

9新 制 高校;

10新 制 高専;

11新 制 短 大;

12新 制 大学;

13新 制 大学 院;

14分 か らない 99無 回答

本 研 究で は、分 か りやす くす るた め、新 制 中学校 、新 制 高校 、新 制短 大 、新 制 大学 、大 学院 に相 当す るカ テ ゴ リー を以 下4つ に纏iめた:

1=中 学校(旧 制 尋 常小学校;旧 制 高等 小学校;新 制 中学校) 2=高 校(旧 制 中学校 ・高等女 学校;新 制高校)

3=専 門,短 大(旧 制 実業 ・商業学 校;旧 制 師範 学校;新 制 高 専;新 制短 大) 4=大 学,大 学 院(旧 制 高校 ・旧制 専 門学校 ・高等 師範 学 校;旧 制大 学;旧 制 大学 院;新 制 大学;新 制 大 学院)

99=欠 損 値(分 か らない;無 回答)

3.2.2父 の 就 労 形 態 ・

JGSS2010デ ー タ で は 、 父 の 就 労 形 態 を 以 下 の よ う に 分 け て い る.

1経 営 者O役 員

2常 時 雇 用 の 一 般 従 業 者

3臨 時 雇 用(パ ー ト ・ア ル バ イ ト ・内 職) 4自 営 業 主 ・自 由 職 業

5家 族 従 業 者 6無 職

7無 父

8分 か ら な い 9無 回 答

本 研 究 で は 、 分 析 に 便 利 な た め 、 以 下 の 四 つ に 分 け た:

(19)

1=一 般 従 業 者((経 営 者 ・役 員;常 時 臨 時 雇 用 の 一 般 従 業 者;

臨 時 雇 用(パ ー ト ・ア ル バ イ ト ・内 職))

2=自 営 業 者(自 営 業 者 ・ 自 由 職 業;家 族 従 業 者) 3=無 職(無 職)

4=無 父(無 父)

99=欠 損 値(分 か ら な い;無 回 答)

32.315歳 頃 の 母 親 の 就 労 地 位

JGSS2010デ ー タ で は 、15歳 頃 の 母 親 の 職 業 に つ い て 、以 下 の 様 な カ テ ゴ リ ー に 分 け て い る:

1仕 事 は 持 っ て い な か っ た

2臨 時 雇 用 ・パ ー ト ・ア ル バ イ ト 3常 時 雇 用:一 般 職 ・役 職 な し 4常 時 雇 用:管 理 職

5常 時 雇 用:専 門 的 な 仕 事

6常 時 雇 用:仕 事 内 容 は わ か ら な い 7自 営 業 ・家 族 従 業 者:農 林 漁 業 8自 営 業 ・家 族 従 業 者:農 林 漁 業 以 外 9内 職 臨 時 雇 用 ・パ ー ト ・ア ル バ イ ト

10経 営 者 ・役 員 11無 母

99無 回 答

本 研 究 で は 、 研 究 の 利 便 性 の た め 、 以 下 の よ う に 加 工 し た:

1=無 職(仕 事 は 持 っ て い な か っ た)

2鳳 パ ー ト(臨 時 雇 用 ・パ ー ト ・ア ル バ イ ト;内 職) 3=正 規 雇 用(常 時 雇 用:一 般 職 ・役 職 な し;

常 時 雇 用:管 理 職;常 時 雇 用=専 門 的 な 仕 事;

常 時 雇 用:仕 事 内 容 は わ か ら な い) 4=自 営 業(自 営 業 ・家 族 従 業 者:農 林 漁 業;

自 営 業 ・家 族 従 業 者:農 林 漁 業 以 外) 5=無 母(無 母)

99=欠 損 値

(20)

3.2.4本 人 中 学 校 三 年 生 頃 の 成 績

JGSS2010デ ー タ で は 、 本 人 の 中 学 校 三 年 生 の 頃 の 成 績 に つ い て 、 以 下 の よ う な カ テ ゴ リー に 分 け て い る:

1下 の 方 2や や 下 の 方 3真 ん 中 の あ た り 4や や 上 の 方 5上 の 方 9無 回 答

本 研 究 で は 、 無 回 答 を 欠 損 値 に し 、 他 は カ テ ゴ リ ー の ま ま に 分 析 す る 。

3.3分 析 方 法

本研 究 で は、ボー ダー ライ ン層 にな る原 因 を解 明す るた め、まず 、所得 階層 とい うダ ミー変 数 を作 った。 ま た 、要 因だ と想 定 した 項 目を説 明変数 と して、

ボー ダー ライ ン層 とそれ ぞれ の説 明 変数 の 間 に関連 性 が あ るか ど うか を ク ロ ス表分 析 とカイ ニ乗 検定 で見 てみ た い(村瀬 、高 田、廣 瀬2007)。

次 に、 ク ロス表 で分か る関連 のあ る説 明変数 を選び 出 して 、 ロジステ ィ ック

分析 の手法 で さ らに どんな 関連 性 が あ るか を解 明 したい。

(21)

第 四 章 分 析 4.1二 変 数 間 の ク ロ ス 表 分 析

4.1.1最 終 学 歴 と所 得 階 層 の ク ロス 表 1本 人 の最 終 学歴 と所得 階層 のク ロス表

先行研 究 で は低 学歴 と貧 困 との関連 が あ るこ とが解 明 され た.そ の提示 か ら、

本 研 究 の対 象 で あ るボ ー ダ ー ライ ン層 にお いて も低 学 歴 の傾 向 が あ るの か と い う疑問 をもっ て、そ の関連性 を解 明す るた め、 ク ロス表分 析 とカ イニ乗検 定 を行 った。 そ の結果 は,以 下で あ る。

表4‑la最 終 学校(本 人)と 貧 困 の如ス表

所得階層 ボ ー ダ

一般 層 一 ラ イ 貧困層

ン 層

度数 463 125 86

中学校

最 終 学 校(本 人)の% 68.70% 18.50% 12.bO%

度数 !638

180 102

高校

最終学校 最終学校(本 人)の% 85.30% 9.40% 5.3Q°/v

(本 人) 度数 562 35

15

短 大 、 専 門

最終学校(本 人)の% 91.80% 5.70% 2.50%

度数 907 45

17

大 学 、 大 学 院

最 終 学 校(本 人)の% 93.GO% 4.60% 1.80%

x'(df=6,N=4175)=230.0;P<0.01

表4‑1に 示 さ れ た よ う に 、 「中 学 校 」、 「 高 校 」、 「 短 大 ・専 門 」、 「大 学 ・大 学 院 」 の 四 つ の 学 歴 の カ テ ゴ リー に 対 して 、 「一 般 層 」、 「 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 」、 「貧 困 層 」 そ れ ぞ れ の 度 数 とパ ー セ ン トが あ る 。

ま ず,全 体 的 に み る と 、 本 人 の 最 終 学 歴 が 高 い ほ ど 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 に 占 め る 割 合 が 少 な い 。 そ れ に 対 し て 、 本 人 の 最 終 学 歴 が 高 い ほ ど,一 般 層 に

占 め る 割 合 が 高 い 。

ま た 、 最 終 学 歴 の 中 で 人 数 が 最 も 多 い の は 高 校 卒 で あ る 。 合 わ せ て1920人 で あ り 、 そ の 中 の180人 、 約10%の 人 が ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 で あ る 。 そ し て 、4つ の 最 終 学 歴 の 中 で 、ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 割 合 が 最 も 多 い の は 中 学 校 卒 で あ り、18.5%

で あ る こ と が 分 か っ た 。

(22)

さ ら に 、 有 意 確 率 は ど ち ら で も0で あ り 、0.05よ り小 さ い の で 、有 意 で あ る と分 か る 。 つ ま り 、 二 変 数 間 に 相 関 が あ る と 言 え る 。 っ ま り、 本 人 の 最 終 学 歴 が 高 い ほ ど,ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 に な る 割 合 が 低 い の で あ る 。 逆 に 、 本 人 の 最 終 学 歴 が 低 い ほ ど 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 に な る 割 合 が 高 い と言 え

る 。

2親 の 最 終 学 歴 と 所 得 階 層 の ク ロ ス 表

表4‑lb最 終 学 校(父 親)と 所 得 階 層 の 如 ス表

所得階層 ボ ー ダ

一 般 層 一 ラ イ 貧困層 ン層

度数 !301

180 105

中学校

最終学校(父 親)の% 82.00% 11.30% 6.60%

度数

960 7」 33

高校

最終学校 最 終 学 校(父 親)の% 89.90ro 7.00°ro 3.10%

(父親) 度数 132 13 3

短 大 、 専 門

最 終 学 校(父 親)の% 89.20% 8.80% 2.00%

度数 529

31

16

大 学 、 大 学 院

最 終 学 校(父 親)の% 91.80/Q 5.40% 2.80%

x̀'(df=6,N=3378)=55.530;P<0.01

親 の 学 歴 が 子 供 の 学 歴 に 影 響 を 与 え る こ と は 、 世 界 中 に 多 く の 研 究 か ら 明 ら か に さ れ て い る 。 で は 、 親 の 学 歴 が 本 人 の 所 得 階 層 に ど ん な 関 連 や 影 響 が あ る の か を 解 明 した い た め 、 父 親 と 母 親 の 最 終 学 歴 変 数 を 用 い て 、 そ れ ぞ れ ボ ー ダ 0ラ イ ン 層 ダ ミ ー 変 数 と の ク ロ ス 表 分 析 を 行 っ た

。 そ の 結 果 は 、 そ れ ぞ れ 表 4‑1b,4‑lcで あ る 。

本 人 学 歴 と 階 層 の ク ロ ス 表 と 同 じ よ う に 、 上 記 の 表4‑lbで は 、 親 の 最 終 学 歴 と 本 人 階 層 の ク ロ ス 表 に お い て も 学 歴 を4つ に 分 け て 、 そ れ ぞ れ の 学 歴 に 占 め る 階 層 の 割 合 と 度 数 を 示 し て い る 。

ま ず,全 体 的 に 表4‑lbを み る と 、 父 親 の 最 終 学 歴 が 低 い ほ ど 、 本 人 は ボ ー

ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 で あ る 割 合 が 高 く な る 。 そ れ に 対 し て 、 父 親 の 学 歴 が 高

い ほ ど 、 本 人 は ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 に な る 割 合 が 低 く な る こ と が 分 か っ

(23)

た 。

ま た,父 親 の 最 終 学 歴 が 最 も 多 い の は 中 学 校 卒 で 、 合 計1586人 で 、 全 体 の 約48%で あ る 。 そ の 次 は 、 高 校 卒 で 、 合 計M人 で 、 全 体 の 約32%で あ る 。 合 わ せ て 、父 親 の 最 終 学 歴 が 高 校 以 下 で あ る 割 合 は80%で あ る 。 そ し て 、 父 親 の 最 終 学 歴 が 高 校 以 下 で あ る 場 合 の 本 人 ボ ー ダ ー ラ イ ン の 度 数 は255で あ り、

割 合 は ボ0ダ ー ラ イ ン 層 全 体 の85.2%に 占 め る こ と が 計 算 で 分 か っ た 。そ して 、 父 親 の 最 終 学 歴 が 高 校 以 下 で あ る 場 合 の 本 人 が 貧 困 の 割 合 は 貧 困 全 体 の 約 88%を 占 め る 。 こ こ か ら み る と 、 父 親 の 最 終 学 歴 と 本 人 の 階 層 と の 関 連 が 大 変 強 そ うに 見 え る 。

さ ら に 、有 意 確 率 は ど ち ら で も0で あ り、0.01よ り小 さ い の で 、 有 意 で あ る と言 え る 。 つ ま り、 父 親 の 最 終 学 歴 は 本 人 の 所 得 階 層 と 正 の 相 関 が あ る 。 父 親 の 学 歴 が 高 い と 、 本 人 の 所 得 階 層 も よ り高 い の で あ る 。 逆 に 、 父 親 の 学 歴 が 低 い ほ ど 、 本 人 は ボ0ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 に 落 ち 込 む 割 合 が 高 く な る と 言 え る 。

次 に 、 最 終 学 歴(母 親)と 所 得 階 層 の ク ロ ス 表4‑1cを み る と 、 母 親 の 最 終 学 歴 が 低 い ほ ど 、 本 人 は ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 で あ る 割 合 が 高 く な る 。 そ れ に 対 して 、 母 親 の 学 歴 が 高 い ほ ど,本 人 は ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 や 貧 困 層 に な る 割 合 が 低 く な る こ と が 分 か っ た 。

表4‐lc最 終 学 校(母 親)と 所 得 階 層 の 如 ス表

所得階層 ボ ー ダ

一 般 層 一 ラ イ 貧困層 ン層

度数 1313 193

中学校

最終学校(母 親)の% 81.10% U.90% 7.00%

度数 1294 98 39

高校

最終学校 最 終 学 校(母 親)の%

1i

6.8Q% 2.70%

(母親) 度数

11

7 3

短 大 、 専 門

最終学校(母 親)の% 95.20% 3.30% 1.40%

度 数 167 8

7

大 学 、 大 学 院

最終学校(母 親)の% 91.80% 4.40% 3.80%

x̀'(df=6,N=3442)=80.108;P<0.01

(24)

有効度 数 の3442人 の うち、最終 学歴 が 中学校 で あ る度数 は1619人 で 、全体 の47%で あ る。最 終学歴 は 高校 で あ る度数 は1431人 で 、全体 の約42%で あ る。

合 わせ て母親 の学歴 が高校 以 下で あ る割 合 は約89%で ある。そ して、母親 の最 終 学歴 が高校 以 下で あ る場合 の本 人 ボー ダー ライ ン層 の数 が291人 、ボー ダー ライ ン層 全 体 の95%に 占める。そ して 、母親 の最 終学歴 が高校 以 下で あ る場合 、本 人 が貧 困で あ る度数 は152人 で 、約94%で あ る こ とが分 か った。従 っ て、数値 か ら考 え る と、母 親 の最終 学歴 と本 人 の所得 階層 との 関連 が強 そ うに見 え る と言 え る。

さ らに、 カイ ニ乗検 定 の結 果 によ る と、有意確 率 は どち らで も0で あ り、0.05 よ り小 さい ので 、有意 で あ る と言 え る。 っ ま り、母親 の最 終 学歴 は本人 の所 得 階 層 と相 関が あ る。母 親 の学歴 が高 い と、本 人 の所得 階層 も よ り高 い ので あ る。逆 に、母 親 の学歴 が低 いほ ど、本 人 は ボー ダー ライ ン層 や貧 困層 に落 ち込 む割合 が 高 くな る と言 え る。

4洗215歳 頃 の 父 親 の 就 労 形 態 と所 得 階 層 の ク ロス 表

親 世帯 の就 労や 収入 状況 な どによ って、子供世 帯 の就 労や収 入 な どに影 響 を与 え るこ とは 多 くの研 究 か ら分 か ってい る。 従 って 、親 世帯 の就 労形 態 か ら子供 の 所 得 階層 に も影 響 を与 える とも言 え るだ ろ う。 この問題 を解 明す るた め、 ク ロス 表 分析 とカ イニ乗 検定 を行 った。 その結 果 は、以 下 の表4‑2で ある。

表4‑215歳 頃の父の就 労形 態 と 所得 階層 の如ス 表 所得階層 ボ ー ダ ー ラ

一 般 層 貧困層

イ ン層

度数 1953 165 83

一 般 職

4分 化 の 父 の 就 労 形 態 の%

ft̀ii

7.50% i i%

度数 1324 171 103

15歳 頃 自営業

4分 化 の 父 の 就 労 形 態 の% 82.90% 10.70°fo

i',

の 父 の 就

度数 54 14 4

労形態 無職

4分 化 の 父 の 就 労 形 態 の%

!!',

19.40% 5.60%

度数 229 31 29

無父

4分 化 の 父 の 就 労 形 態 の% 79.20%

1!',

10.00%

x̀'(df=6,N=4160)=52.188;P<0.01

(25)

表4‑2に 、 父 親 の 就 労 形 態 が そ れ ぞ れ 「一 般 職 」、 噛 営 業 者 」、 「無 職 」 に 属 す る 時 に 、 本 人 が 「 一 般 層 」、 「ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 」、 「貧 困 層 」 に な る 度 数 と, パ ー セ ン トが 示 さ れ て い る 。

ま ず,表 駈2を 全 体 的 に 見 る と 、 父 の 就 労 形 態 の 安 定 さ と所 得 階 層 と の 関 連 が あ りそ う に 見 え る 。 表 に よ る と 、 就 労 形 態 が 不 安 定 で あ る ほ ど 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 と 貧 困 層 の 割 合 が 高 く な り,一 般 層 の 割 合 が 低 く な る の で あ る 。

ま た 、 カ イ ニ 乗 検 定 の 結 果 に よ る と 、 有 意 確 率 は ど ち ら も0で あ り、0.05よ り小 さ い の で 、 有 意 で あ る 。 っ ま り,二 変 数 間 の 相 関 が あ る と 言 え る 。

4.1.315歳 頃 の 母 親 の 就 労 地 位 と 所 得 階 層 の ク ロ ス 表

15歳 頃 の 母 親 の 就 労 地 位 と 本 人 の 所 得 階 層 の 問 に 関 連 が あ る か ど うか を 解 明 す る た め 、15歳 頃 の 母 の 就 労 地 位 を 「 正 規 雇 用 」、 「非 正 規 雇 用 」、 噛 営 業 」、

「無 職 」、 「無 母 」 の よ う に 分 け て 、 所 得 階 層 と の ク ロ ス 表 分 析 を 行 っ た 。 そ の 結 果 は 以 下 の 表4‑3に な る 。

表4‑315歳 ご ろ の 母 の 就 労 地 位 と 所 得 階 層 の クax表 所得階層

ボ ー ダ ー

一 般 層 貧困層

ラ イ ン層 一

度数 1098 129 63

無職 15歳 ご ろ の 母 の 就 労 地 位 の% 85.10% 10.00% 4.90%

非正規 度数 697 51 29

!5歳 ご 雇 用15歳 ご ろ の 母 の 就 労 地 位 の% 89.70% 6.60% 3.70%

ろ の 母 正規雇 度数 503 28 23

の就労 用!5歳 ご ろ の 母 の 就 労 地 位 の% 90.80% 5.10% 4.20%

地位 度数 1!60 153 92

自営業

15歳 ご ろ の 母 の 就 労 地 位 の% 82.60% 10.90% 6.50%

度数

76

18

8

無母

15歳 ご ろ の 母 の 就 労 地 位 の% 74.50°f 17.60% 7.80%

κ2(df=8、N=4128)=46.637;P〈0.Ol

表4‑3に 示 され る よ う に 、15歳 頃 の 母 の 就 労 地 位 が 「 正 規 雇 刷 の 場 合 で は 、

本 人 の 所 得 階 層 は 「 一 般 層 」 で あ る 割 合 が 最 も 高 く,90.8%で あ る 。 ま た 、 ボ

(26)

一 ダ ー ラ イ ン 層 で あ る 割 合 が 最 も少 な く

、5.1%で あ る 。 本 人 の 所 得 階 層 が 「一 般 層 」 で あ る 割 合 が 最 も 少 な い の は 「 無 母 」 の 場 合 で あ り 、74.5%で あ る 。 こ の 場 合 に ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 割 合 が 最 も 高 く,17.6%で あ る 。 そ の 他 に,ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 割 合 の 順 位 は 高 い 方 か ら順 に そ れ ぞ れ 母 の 就 労 形 態 は 噛 営 業 」、

「 無 職 」、 「 非 正 規 雇 用 」 で あ る 。 っ ま り 、15歳 頃 の 母 の 就 労 形 態 が 安 定 で あ る ほ ど 、 本 人 所 得 階 層 が ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 に な る 割 合 が 低 く な る 傾 向 が あ る 。

ま た 、 カ イ ニ 乗 検 定 の 結 果 に よ る と 、有 意 確 率 は ど ち ら も0で あ り 、0.05よ り小 さ い の で 、 有 意 で あ る 。 っ ま り,二変 数 問 の 相 関 が あ る と 言 え る 。

f中 学 校3三 年生 頃 の成 績 と所得 階 層 の ク ロス 表

先 行研 究 は,既 に低 学歴 と貧 困 の関係 を解 明 して い る。 その提 示 か ら、本研 究 で は、学 生 時代 にか な り重 要 な時期 、 中学校 三 年生 の 頃の成績 レベ ル が要 因 とな って い るか ど うか考察 したい。 中学校 三年 生 の頃 の成績 レベ ル が、貧 困層 にだ け で な く,ボ ー ダー ライ ン層 も含 め,全 て の所得 階層 に どん な影 響 を与 え るのか に つ いて解 明 した い。そ の上 、 どんな成績 レベル の人 が ボー ダー ライ ン層 に落 ち込 みや す いの か を推 測 した い。 この問題 を解 明す るた め、 クロス表 分析 とカイ ニ乗 検定 を行 った。 その結果 は,以 下 の表4‑4で ある。

表4‑4に 示 され る よ うに、中学 校 三年 生 の頃の成績 は上 か ら下 まで5段 階 に分 け られ てい る。 この ク ロス表 を通 じて、成績 の レベル と階層 の レベ ル との 関連 を 解 明 した い。

まず 、4‑4の 表 を全 体 的 に見 る と、本 人 の 中学校 三 年生 の成 績 レベル に よ る所 得 階層 の割 合 の変化 は連 続 的 に減 少や 増加 の よ うに現れ て い ないが 、大 体成績 の レベル が 高 いほ ど、ボー ダー ライ ン層や 貧 困層 に 占め る割 合 が低 い傾 向が あ るよ うに見 え る。

しか し、カ イニ乗 検 定の結 果 に よ る と、有意確 率 は どち らで も0.092で あ り、

0。05よ り大 きい ので 、95%の 区間 にお いて は有 意 で はない とい え る。つ ま り,中 学校 三 年生 の頃の成 績 と本人 の所 得 階層 とは 関連 が無 い と言 える。

4.1.5年 齢 と 所 得 階 層 の ク ロ ス 表

先 行 研 究 で は 、 高 齢 者 と 貧 困 の 関 連 性 が 述 べ ら れ た 。 そ こ で 、20代 か ら80代 の 間 で 貧 困 層 や ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 が 主 に ど ん な 年 代 に 集 中 す る の か を 解 明 し た い 。 す る と20歳 か ら89歳 ま で の 年 齢 を(20‑29歳)、(30‑39歳)、(40‑49歳)

の よ う に 年 齢 を10歳 刻 み に し た 。 こ の 新 し い 年 齢 変 数 と所 得 階 層 の 二 変 数 ク ロ

(27)

ス 表 を 用 い て 分 析 し た 。 そ の 結 果 が 以 下 の 表4‑5で あ る 。

表4‑4中 学3年 生 の 頃 の 成 績 と所 得 階 層 の 知 ス表 所得階層

ボ ー ダ ー ラ

一 般 層 貧困層

イ ン層

度数 110 11 8

下の方

申学3年 生の頃の成績 の% 85.30% 8.50% 6.20%

やや下の 度数 309 40 29

中 学3 方 中学3年 生の頃の成績 の%

/',

10.60% 7.70%

年生の 真ん 中の 度数 716 77 41

頃の成 あ た り 中 学3年 生 の 頃 の 成 績 の% 85.90% 9.20% 4.90%

やや上の 度数 410 35 20

方 中学3年 生の頃の成績 の% ::i% 7.50% 4.30%

度数 259 19 9

上の方

中学3年 生の頃の成績 の%

'!!',

6.60% 3.10°fo

n.s.

表 駈5を 全 体 的 に 見 る と 、 年 齢 が 上 が る と 、 貧 困 層 と ボ....̲.ダ ー ラ イ ン 層 の 割 合 が 上 が っ て く る傾 向 が あ る 。 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 の 割 合 は 最 も 多 い の が60代,70 代 と な り 、 そ れ ぞ れ14.0%と15.3%で あ る 。 貧 困 層 の 割 合 は 最 も 多 い の が70代

と な っ て 、ll.o%で あ る 。 そ れ に 対 し て 、 一 般 層 の 割 合 は 年 齢 に 上 が る と と も に 減 少 し て い く傾 向 が あ る 。

ま た 、 カ イ ニ 乗 検 定 の 結 果 に よ る と 、1%水 準 で 有 意 で あ る(両 側 検 定)。 っ ま

り,二 変 数 間 の 相 関 が あ る と 考 え る 。

(28)

表4‑510歳 刻 み と 所 得 階 層 の クロス表

所得階層

ボ0ダ ー

一 般 層 貧困層

ラ イ ン層

度数 377 16

17

20代

10歳 刻 み の% 92.00% 3.90io 4.!0%

度 数 ・ 601 40

13

30代

!0歳 刻 み の% 91.90% 6.!0% 2.00°/

度数 655 48

26

40代

10歳 刻 み の% 89.80% 0.60% 3.60%

10歳 刻 度数 662 43 30

50代

10歳 刻 み の% oo.col 5.90% 4.10%

度数 721 12G 52

60代

10歳 刻 み の% 80.20°Ja 14.00% 5.80%

度数 4!5

86 62

70代

10歳 刻 み の% 73.70% 15.30% 11.00%

度数 152 26 20

80代

ro歳 刻 み の% 76.80% 13.10% 圭0.10%

x̀'(df=12,N=4188)=169.663;PGO.01

(29)

・ 性 別 と所 得 階 層 の ク ロス 表

性別 と所 得 階層 との関連 を解 明す る為 に、男性 と女性 を分 けて作 った性 別 ダ ミ 0変 数 と所 得 階層変 数 の二変数 ク ロス表 を行 い ,分 析 した。 そ の結果 は,以 下 の

表4‑6に な る。

表4略 性 別 と 所 得 階 層 の クpス 表 所得階層

一 般 層 ボ ー ダ0ラ イ ン 層 貧困層 度数

女性

性別 の%

1874 85.00%

197 8.90%

135 6,100

度数 男性

性別 の%

1709 86.20%

188

9.50°jo

85 4.30%

n.s.

ま ず,全 体 的 に 見 る と 、 男 女 別 で ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 に 属 す る 割 合 は そ れ ぞ れ の 性 別 の8.9%と9.5%を 占 め る 。逆 に 貧 困 層 に 属 す る 割 合 は そ れ ぞ れ の 性 別 の 6ユ%と4.3%を 占 め る 。 関 連 性 は デ ー タ か ら な か な か 見 ら れ な い よ うで あ る 。 ま た 、 カ イ ニ 乗 検 定 の 結 果 に よ る と 、 有 意 確 率 は0。27で あ り 、0.05よ り大 き い で あ る の で 、5%の 有 意 水 準 で は 有 意 で は な い 。 つ ま り 、 性 別 と 所 得 階 層 と の 関 連 性 が 無 い と言 え る 。

4.2ま と め

以 上 の よ うに、所得 階層 と関連 が ある と考 え る変 数 を説 明変数 として 、 クロ ス表 で分析 した結 果 、所 得 階層 と関連 があ る変 数 はい くつ か あ る。それ ぞれ は 本 人 の最 終学歴 、父親 の最 終学歴 、母親 の最終 学歴 、本 人 が15歳 頃 の父親 の 就 労形 態 、本 人 が15歳 頃 の世 帯収 入 レベル 、年 齢 で あ る。 全 て の変数 が所得 階層 との 間に弱 い 正相 関が あ る と見 られ る。 つ ま り、最 終学歴 か ら考 え る と、

本 人 で あれ 、親 で あれ 、最 終 学歴 が高 い ほ ど、本 人 の所 属 す る階層 が よ り高 い と言 え る。また 、本 人 が15歳 頃 の父親 の就 労形 態,世 帯収入 レベ ル 高い ほ ど、

本 人 が よ り良 い所得 階層 に な る こ とが分 か る。

ま た 、 関 連 性 が 見 られ な い 変 数 は本 人 の 中学 校 三 年 生 の 頃 の 成 績 レベ ル と性 別 の二 つで あ る。

本 節 で は二変数 間の関連 を見た。次節 は 、関連 の あ る変数 の 中か ら、さ らに、

一般 層 に対 して 、ボー ダ,̲̲.ラ イ ン層 と貧 困層 に落 ち込む 要因 変数 を二項 ロジス

(30)

テ ィ ック回帰 分析 で解 明 したい。 ま た、一般層 に対 す るボー ダー ライ ン層 の要 因、そ して一 般層 に対 す る貧 困層 の要 因 をそれ ぞれ 対照 しなが ら多項 ロジステ

ィクス分析 で解 明 した い。

4.3二 項 と 多 項 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 と 解 釈

本 章 では 、ボー ダー ライ ン層 や 貧 困層 に落 ち込む原 因 を解 明す るた め、ボー ダ ー ライ ン層 と貧 困層 を合 わせ て

、一般 層 に対 す る原 因 を解 明す る二項 ロジステ ィ ック回帰分 析 を行 う。さ らに、その要 因 の 中に、どれ が貧 困層 な りの要 因 なの か、

どれ がボー ダー ライ ン層 な りの要 因 なの かを解 明す るた め、多項 ロジステ ィ ック 回帰分析 を行 う(内田2011)。

4.3.1変 数 の 紹 介

分 析 す る 前 に 、 ま ず 分 析 に 使 う変 数 及 び 変 数 に 対 す る 加 工 に つ い て 紹 介 し た い 。 前 章 で は 、 ク ロ ス 表 分 析 を 行 っ た 。 そ の 分 析 に は 有 意 で あ る 変 数(「 年 齢 、

「本 人 最 終 学 歴 」、 「 父 親 最 終 学 歴 」、 「 母 親 最 終 学 歴 」、 「15歳 頃 の 父 親 の 就 労 形 態 」、 「15歳 頃 の 母 親 の 就 労 地 位 」)を 本 章 の 説 明 変 数 に し た い と 考 え る 。 全 て

の 変 数 を ダ ミー 変 数 に 変 更 し て 分 析 に 投 入 し た い 。 1「 年 齢 」 変 数 は そ の ま ま 用 い た 。

2「 本 人 最 終 学 歴 」 変 数 は 、 中 学 校 卒 を 基 準 に 、 高 校 卒=1、 そ れ 以 外=0のr本 人 高 校 ダ ミー 」 変 数 短 大 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「 本 人 短 大 ダ ミ ー 」 変 数

大 学 、 大 学 院 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「 本 人 大 学 ・大 学 院 ダ ミ ー 」 変 数 の 三 っ の ダ ミ ー 変 数 を 作 っ た 。

3「 父 親 最 終 学 歴 」 変 数 は 、 中 学 校 卒 を 基 準 に 、 高 校 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「父 高 校 ダ ミー 」 変 数 短 大 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「父 短 大 ダ ミ.̲̲.」変 数

大 学 、 大 学 院 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「父 大 学 ・大 学 院 ダ ミー 」 変 数 の 三 つ の ダ ミー 変 数 を 作 っ た 。

4「 母 親 最 終 学 歴 」 変 数 は 、 中 学 校 卒 を 基 準 に 、 高 校 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「 母 高 校 ダ ミ ー 」 変 数 短 大 卒=1、 そ れ 以 外 篇0の 「母 短 大 ダ ミ ー 」 変 数

大 学 、 大 学 院 卒=1、 そ れ 以 外=0の 「母 大 学 ・大 学 院 ダ ミー 」 変 数 の 三 つ の

ダ ミー 変 数 を 作 っ た 。

(31)

5r15歳 頃 の 父 の 就 労 形 態 」 変 数 は 、 一 般 職 を 基 準 に 、 自 営 業=1、 そ れ 以 外=0の 「父 自 営 業 ダ ミ ー 」 変 数 、 無 職=1、 そ れ 以 外=0の 「 父 無 職 ダ ミ ー 」 変 数 、

無 父=1、 そ れ 以 外=0の 「 無 父 ダ ミー 」 変 数 の 三 つ の ダ ミ ー 変 数 を 作 っ た 。

6「15歳 頃 の 母 親 の 就 労 地 位 」 変 数 は 、 無 職 を 基 準 に 、 パ ー ト=1、 そ れ 以 外=0の 「 母 パ ー トダ ミー 」 変 数 、 正 規 雇 用=1、 そ れ 以 外=0の 「 母 正 規 雇 用 ダ ミー 」 変 数 、

自 営 業=1、 そ れ 以 外=0の 「 母 自営 業 ダ ミー 」 変 数 、

無 母=1、 そ れ 以 外=0の 「 無 母 ダ ミ ー 」変 数 の 、四 っ の ダ ミ ー 変 数 を 作 っ た 。

4.32二 項 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 回 帰 分 析 と 解 釈

二 項 ロ ジ ス テ ィ ッ ク 分 析 で は 、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 と 貧 困 層 を 合 わ せ て 、 一 般 層 と 対 照 す る た め 、 被 説 明 変 数 の 「所 得 階 層 」 変 数 を 一 般 層=0、 ボ ー ダ ー ラ イ ン 層 と貧 困 層=1の 「ボ ー ダ ー ラ イ ン 層&貧 困 層 ダ ミー 」変 数 に 変 更 し た 。そ し て 、 以 上 に 紹 介 し た 六 っ の ダ ミー 変 数 を 説 明 変 数 に 投 入 し、 分 析 し た 結 果 は 以 下 の 表

(4‑3a)と な る 。

表4‑3aに 示 され た よ う に 、 有 意 確 率 か ら み れ ば 、 有 意 で あ る 変 数 は 「 年 齢 」、

「 本 人 高 校 ダ ミ ー 」、 「 本 人 短 大 ダ ミ ー 」、 「 本 人 大 学 ・大 学 院 ダ ミ ー 」(中 学 校 卒 基 準);「 母 短 大 ダ ミ ー 」(中 学 校 卒 基 準);「 母 正 規 雇 用 ダ ミー 」(無 職 基 準);「 父 無 職 ダ ミー 」(一 般 職 基 準)で あ る 。

ま た 、 「オ ッ ズ 比 」、 っ ま り従 属 変 数 の 「ボ ー ダ ー ラ イ ン 層&貧 困 層 ダ ミー 」 が 基 準 カ テ ゴ リ ー よ り何 倍1に な りや す い の か を 示 す 指 標 を 通 じて 解 釈 し た い 。

「 年 齢 ダ ミ ー 」変 数 の オ ッ ズ 比Exp(B)篇1.18で あ る こ と は 、年 齢 が 一 歳 あ が る と 、 一 般 層 に 比 べ て

、 「ボ ー ダ ー ラ イ ン 層&貧 困 層 ダ ミ ー 」 にL18倍 な りや す い と の こ

と で あ る。

参照

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