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ホウレン草における光合成電子伝達反応活性へのオゾン被爆の影響 (Ⅲ)

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Academic year: 2021

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(1)横浜四大環境研紀要 8:81−87 (1982>. 報  文 闘下川馴III則II川IIII馴II.                ホウレン草における.    光合成電子伝達反応活性へのオゾン被曝の影響(III) Effects of Ozo鶏e on Phoもosynthetic Electro鶏Transpor毛iR Spi皿ach                      (III).         鈴木信市*・村林真行**・松野武雄**. Sinichi SuzuKI,Masayuki MuRABAYAsHl,Takeo MATsuNo                       Sy類ops量s   £ffects of ozone on the photosynthetic capacity of chloroPlasts isolated frorn spinach Ieaves were investigated. The expriment was carried out in the following two ways.   1)After the fumigation of spinach with ozone, the chloroplasts were isolated an(I photosynthet{c.    capacity was measured.   2)Ozone was bubbled into a suspension of the isolated chloroplasts and the photosynthetic capacity.    was measured. Electron transport rates in photosystem王(DCPIPH2一・MV, with DCM{J),photosystem II(H20 →FeCy)and the total photo$ystem(H20→MV)were determined as a measure of the photosynthetic capacity. Electron transport in山e photosystern王I was rnore inhibited by ozone than in photosystem I both in basal chloroPlasts and uncoupled chloroplasts. Ozone bubbling effect on the cyclic phQto−. phosphorylation and壬{+concentration gradient was aiso investigated.. 1.緒. 言 い環.境評価法としての応用を目的として,光化学オキ.  従来,自然環境評価のための方法として植物指標法. シダントの主要な成分の一つであるオゾンを環境汚染. が提案されてきたが,植物による大気汚染評郷法につ. 物質に選んで,これまで研究を行ってきだ)。本研究で. いては,今だに数量的評欄を可訂旨にする方法が開発さ. はそのような見地から. れていない。特に汚染物質濃度が低いか,被曝時間が.  1)オゾンによる生理生化学レベルの変動を現象と. 短かい場合,定撚化はもとより,植物に潜在的被霧が.   してとらえること,. 生ずるのか否かも明らかではない。大気汚染物質のう.  2)それによリオゾンの植物体に対する作用機構を. ち,光化学オキシダントは植物に対して大きな被害を.   推定すること,. もたらすものであり,汚染物質として最も注目されて.  3)それらの知見より,大気汚染物質による影響を. いるものである。しかしながら,その植物に対する作.   評価する上での指標性を見出すこと,. 用機構については十分明らかにされていない。本研究. を目的として実験を行った。. 室では,こうしたことから植物指標法について,新し.  実験は大別して,曝露(fumigatiQn)実験とバブリ. *  現在:イ:f油公綱. ング(bubbllng)実験を行った。すなわち,ホウレン.   Present address ; Japan NatIonal O玉l CorP.,. ソウ生体にオゾンを曝露して,オゾン曝露による光合.   Chiyoda−ku, Tokyo.. 成系の変化を調べること,さらにこれをモデル化して,. ** 環境計測二1.:ε1γ:研究室.   Department of Environmental Mon}tori“g Tech−.   noiogy   (1981煮昇8月 31 Σ1:董受有頁). オゾンの葉緑体に対する影響を調べるために,葉緑体 懸濁液にオゾンをバブリングして光合成系の変化を測 定することの2点である。このうち曝露実験は本研究.

(2) 82 室で3年前より行っているものである。. 2.実験方法. のと問様な系について測定した。光りン酸化について は,pH 6.0においてPYO*をcofactorとしたサイク IJックな光りン酸化活性を30,0001xの光を照射しな.  2.1 オゾン曝露実験. がらpH勾配法5}で求めた。プロトン勾配は照射光強.  2.1.1 オゾン曝露. 度30,0001x, pH8.0においてpHメータを用いて測定.  ホウレンソウ(パイオニア種〉,播種後4∼6週間目. した。. のものを,透明アクリル樹脂製の曝露箱中に入れ,そ.  2.2.3 共役因子CF1*を除いたシラコイド標品の. の曝露箱ごと25℃に温度コントロールしたグロース.     オゾンによる活性変化. チャンバー中に入れて,20,0001xの光を照射した。309.  所定の方法3)でタイプB葉緑体からCF1を取り除い. 分環境適応後,2時間所定濃度のオゾンを曝露した。こ. た別品に対し,2.2.1の方法でバブリングした。バブ. .の間30分毎にKIテストによって濃度モニターした。. リング後の活性測定は,系更,系H,系全体の電子伝. 曝露終了後,1時間経過のホウレンソウの第2葉をと. 達反応活性それぞれについて行った。. り,Hallの分類2)によるタイプC葉緑体を所定の方.  2.2.4 オゾン阻害葉緑体に対するDCCD添加効. 法3)で単離,保存した。なお,クロロフィル濃度の測定.     果. はArnonの方法4)によった。.  2.2.1によってオゾンをバブリングしたタイプC.  2.1.2 活性測定. 葉緑体にDCCD*を添加し, DCCD無添加のものとプ.  オゾンを曝露しないホウレンソウより単離した葉緑. ロトン勾配の大きさを比較した。. 体を対照試料,オゾンを曝露したホウレンソウより単 離した葉緑体をオゾン曝露試料とし,それぞれの電子 伝達反応活’i生を測定した。試料は0℃で1時間静潰後,. τab茎e l Change in electr・n transp・rt rates in. 測定試料をつくり,電解電圧一〇.6Vのクラーク型酸. ch}oroPlasts of spinach fumigated with ozone. 素電極によって,測定温度25.Cで,光強度26,0001xの. for two hours. 光を照射して測定した。測定した電子伝達反応活性は,. a>basaUevel. 系全体(H20→MV*),系1(DCPIPH2*一・MV,. eiect「on t「. DCMUつ,系II(H20→FeCy*)のそれぞれ基底値 (basaHeveDと, NH4C}を囲いた脱共役4直(uncoup}一. 0、CGnc.(ppm>. ed level)である。. @×time(h).  PSさI. ユ澱ε鷺.    *. totai PS* @PS−11 cCP至PR2 g20→Fe Cy a20一→MV @ 一→MV. 208. CO打trol. 206. 288.  2.2.1 オゾンバブリング条件. 0.42ppm×2h. 199. 272. 188.  10ml試験管に,所定の調整液に懸濁された500一. iinhibition%〉. i3). i6). i10). μgChl/m1葉緑体懸濁液(0℃)2mlをいれる。これに. 0.82ppm×2h. キャピラリーを先端部が底より1mmにくるように. iinhibition%). 取付け,ここからK王テストによって濃度既知のオゾ.          ** b> uncoupled level.  2.2 オゾンバブリング実験. 192. 252. 168. i7). i12). i19). ンを含む空気を流速10ml/minで5分間パブllング した。なお対照試料としては,同様の条件で空気のみ をバプリングしたものを用いた。.  2.2.2 タイプC葉緑体のオゾンによる活性変化  ホウレンソウ(アトラス種)の葉より所定の方法で. control. 292. 640. 524. 0.42ppm×2h. 273. 576. 440. iinh1bltion%). i7). i10>. i工6). G.82ppmX2h. 27G. 532. 384. iinhibltion%〉. i8). i17). i27). タイプC葉緑体を単離,2.2.1の粂件でバブリングし. た。バブリング後の活性の測定は測定温度25℃におい て,電子伝達,光りン酸化,プロトン勾配のそれぞれ について行った。電子伝達反応活性は2.1.2で述べた. *PS:photosystem **. 浮獅モ盾浮垂撃?d }eve垂:photophosphorylation was. uncoupled by adding NH4C1. *. MV:methyl viologe難. *. DCPIP:2,6−dichlorophenolin(玉opheno至. *. DCMU;3一(3,4−dichlororhenyl)一1,. *  PYO:pyocyanin. 1−dimethylurea. *   CFL=coupling factor of chloroPlasts. FeCy:potassium hexacyanoferrate (HD. *  DCCD:N, N’一dicyclohexylcarbQdiimlde. *.

(3) 83 100 basal ま ぜ. a. 90 uncoupied 80. 讐. ε ε. 70. き. 愚. 6Q. も 聾. 50. 霊. no visible. 雲. 蚕. 40. 奄獅撃浮窒. visible 奄獅撃浮窒. 2 30 20. o. ○. ●. 口. 臨. 0,2. basal. uncoupled. 04. O,6. 0,8. 1.0.              03concentratbn(ppm} Fig.1Change i・the electr・n tra・sp・・t rate・f the t・ta}ph・t・$yste田in.     ch蓋oroP圭asts of spinach fumigated wit}1 0zone. 3.結果および考察. 取る部位が違い,NADP+のみ, Fd*, FdRd*という両.  3.1 オゾン曝露実験. タンパク質を介して電子が手渡される。Fd, FdRdは.  さまざまな濃度のオゾン曝露試料の系全体(H20→. SH試薬によって阻害を受けることが知られているが,. MV)の活性をオゾン濃度に対してプロットしたのが. オゾンが遊離基連鎖反応によってSH試薬として働. Fig,1である。活性は対照試料に対する相対活性(%). き,Fd, FdRdを特異的に隣害しているのではないか. の形で表わしてある。可視障害が現われた試料につい. と考えた。. ては黒丸で示した。また,基底および脱共役レベルに.  3.2 オゾンバブリング実験. おける系1,系H,系全体の電子伝達反応活性を示し.  2.22の実験における電子伝達系全体(H20→. たのがTable 1である。. MV>活性とオゾンバブリング濃度との関係をFig.2.  これらの結果よ1),系H(H20→FeCy)の方が系1. に,また46nmo∀mlオゾンバブリング試料について. (DCPIPH2→MV, DCMU)よりオゾンに対して感受. の,系1,系II,系全体の光合成活性変化をTable 2に. 性が高いこと,基底レベルと脱共役レベルを比較して. 示した。これらの結果から,オゾンの電子伝達反応系. みると,オゾン阻魯の影響が脱共役レベルでより大き. に対する影響について次のことが明らかになった。. くでていることがわかる。またオゾンによって光合成.  1)基底レベルの活性が低下すること。. 電子伝達反応活性は低下するが,それは可視障害の現.   このことにより,オゾンは脱共役剤としては働い. われたものでもわずかであることがわかった。.   ていないことがわかった。.  これらの結果は,本研究室でこれまでに得られた,.  2)脱共役レベルの活性が低下すること。. 分光光度法を用いた測定結果Dと違っている。分光光.   このことより,オゾンは電子伝達阻害剤として働. 度法では系1(DCP王PH2→NADP桝, DCMU)の方が.   いていることがわかった。. 系H(H20→DCRP)より阻.害の程度が大きく,しか.  3)そのオゾンによる電子伝達系の阻害は,系王. も,系全体(H20今NADP),系1の阻害の大きさは.    (DCPIPH2→MV, DCMU),系王1(H20→. 本実験の結果に比して大きいものであった。両結果の.   FeCy)両者でみられるが,系Hの方が系1より阻. 違いを次のように考えた。分光光度法の系1,系全体.   害の程度が大きいこと。. の電子受容体であるNADP+と酸素電極法による電子.  以上の点から,オゾンは主として系IIの近傍で何ら. 受容体であるMVは電子伝達系において電子の受け. かの働きをしていると思われる。. *  NADP+ l nicotinamide adenine dinucleotide. *  Fd:ferredoxin.   phosphate. *  F(玉Rd:ferredoxin−NAD王)re(玉uctase.

(4) 84. 100. 口. 四. 90 璽 董. a. 口. o 60. o. o. O. 盤. 白. 70. き. 乞. 慧. 60. も 聾. 50. 臼 雲. 蚕. 40 O  ’  basal ievel. 窪. 30. 口    uncoupled level. 20. 40. 20. O. 60. 80. 100. 03concentration{nmol/m【}. Fig.2 Change in the electron transport rate of the total photosystem in chloroplasts.     exposed to the bubbling of ozone. Table 2 Change in photosynthetic capacities of chloroP韮asts exposed to ozone bubbling.  なお,Coulsonらも同様の実験を分光光度法により 試みているが6},彼らの測定によれば越鳥(DCP王PH2. 一>NADP+, DCMU>の方が系II(H20→DCP玉P)よ. a) basal level. りもオゾンに対して感受性が高いとしている。本実験 electをon transport rates @   μeq/mg Chl・h     ・ ?xpenmen?. とのこのような差は,3.1で考察したのと岡様に,使. 用した電子受容体の差によるものではないかと思われ.  PS−I.   PS−H. @  →瓢V. a20→FeC. g20→MV. 269. 262. 224. ての阻害部位が指摘できることになるので,罰一条件          へ での今後の実験が望まれる。. cCPIPH2. controi 03bubbling誉 iinhibition%). total PS. 258. 197. 166. i4). i25). i26). る。もしそうであれば,オゾンの電子伝達阻害剤どし.  オゾンが電子伝達阻害斉llであることをより明確にす るため,2.2.3の実験を試みた。系全体(H20一→MV). b) uncoupled leve1. control 0,bubbling* ii油ibition%). の活性変化をFig.3に承す。この変化は,タイプC葉 460. 370. 457. 緑体の脱共役レベルの活性変化に対応している。この ことから,オゾンが電子伝達阻害剤として働いている. 348. 363. 343. i6). i21). i25). ことは明らかである。.  光合成系王と共役しているPYOをcofactorとし. c)cyclic ph・t・ph・sph・rylati・n and Hナ. た光りン酸化活性のオゾンバブリングによる影響を.  concentration gradient. Fig.4に示す。また飼時にプロトン勾配の測定結果も      9 ?xperlmen?. cyclic photo一. H÷conc.. @           ** 垂?osphorylatio?. №窒≠р奄?nt**?. 示した。オゾンバブリングによって光りン酸化活性は 低下した。また,Table 2からわかるが, Coulso廼らが. controI. 267. 0,363. 03bubbhng孫. 211. 0,283. iinhiblti。。%). i21). i22>. 求めた結果と同じように,サイクリックな光りン酸化 系の阻害の大きさは,それが系1と共役しているにも かかわらず,系1の限審よりずっと大きいものであっ. *03bubbling:46 nmol/ml X10ml/min×5min ハmol ATP formed/mg ChLh ***                     「 ハmol Hフmg Chl. **. た。.  光りン酸化の阻害がおこる原閣として次のようなこ とが考えられる7)。.

(5) 85 100. ( ぞ. a. go. o. o. 80. 誓. 三. :窒. 70 頭. o. き. 審. ち 器. 60. o 50. o. 罵 」. Φ. 40. .≧. 結. 石. L. 30. 20 20. o. 80.   40         60. 100. 03concentration{nmoレml). Fig,3 Change in the electron transport rate of the total photosystem in        chloroplasts without CFI exposed to the bubb韮ing of ozone. △. 100. o. 90 ( ) 鴛. o △ △. 80. a 望. £. △. 70. 8 き. 60. 岩 ち. 50. 沼. レ. 鰻 Φ. 40. o. cYclic photophosphorylatめn. 30. △. H÷.concentration gradient. .≧. ら. 』. 巴. 2Q. 0. 20.   40          60. 80. 100. 03concentration(nmol./m【}. F圭g.4 Change in the cyclic photophosphory}ation rate and. in H+concentration.       gradient in chloroplasts exposed to ozone bubbling.  1)電子伝達系の阻害. ものがオゾンによってil.1穏、をうけていることを示して.  2)シラコイド膜のH+透.過性増大. いる。また先に述べたように,オゾンは脱共役剤(2と.  3>シラコイド膜内外の△pHの.解消. 3)ではない。プロトン勾配のオゾンll.}::t害による活性低.  4>H+チャンネルCF。に対する阻害. 下は,光りン酸化の低下とベラレルである(Fig.4)。.  5)CFLの阻審. これより,オゾンの光りン酸化に対するil.且害はエネル.  6>シラコイド膜からのH+のり一ク. ギー伝達阻害(4と5)ではないことがわかった。光り.  このうち,2と3は脱共役剤,4と5はエ.ネルキー伝. ン酸化系に対するオゾン阻害は,プロトン勾醍の大き. 達阻害剤である。・・琶子伝達系の阻害以一..ヒにこの.光りン. さに一致して低下していることから,オゾンによる光. 酸化系が阻害をうけているということは,この系その. りン酸化阻害は,シラコイド膜からのH乎リークによ.

(6) 86 る高エネルギー中閤体低下による阻害(6)ではないか. と直接的に,あるいは間接的に相互作用をしてCFIの. と推定した。そこでシラコイド膜からのH+リーク部. 構造を変えるか,または除去することによってその部. 分を確認するため,2.2.4のようにオゾン阻害葉緑体. 分から謄をり一クさせやすくしていると考えた。オ. にDCCDを添加して効果を調べた。プロトン勾配は. ゾン阻害葉縁体のDCCD添加後の相対活性をオゾン. DCCD添加によって一部回復した(Fig.5)。したがっ. バブリング濃度に対しプロットしたのがFig.6であ. て,H+がリークしていたのはDCCDによってH+リー. る。DCCD添加によっても回復しえない活性低下の大. クがとめられる部分,すなわちシラコイド膜の表在タ. きさは,電子伝達系王がオゾンによって受けている阻. ンパクCF且の部分であろうと思われる。オゾンはCFL. 害の大きさと一致した。このことから,シラコイド膜. off. off. 4. 03concentration:葉75 nmol/mI. ‘. 30s. off. ト→ @      1. off. 曾. 5. @ξ. ご 毘. 至. 3. モ. lon.  ↑on. control. Jn   l。n. control十 DCCD            O3      03一← DCCD.                    time Fig。5 Recovery of H+concentration gradient inhib玉ted by ozo識e on.     additi◎n of DCCD. loo 衷. ぞ9・ a 曽. 碧 80 呂. き. 審 7・ ち 紹. 誉 6・ .婁. 董. 2 50 40. 0. 20. 40. 60. 80    100    120    驚40    160    180   200. 03concentration〔nmol/ml). Fig.6 Change 孟n H窄concentration grad三ent in the ch蓋oroplasts exposed     to ozone bubb至…ng.     DCCD was added毛。 the chloroplasts..

(7) 87 におけるH+のもれは,DCCDによって回復しうる部. したシラコイド膜を介してのH+の勾配がCF、の. 分だけであると考えられる。つまりCF1の部分のみか. 部分からH+リークが生ずることによって減少す. らもれているのであろうと推定した。. るための阻害をうけていると思われること。. 謝  辞. 4.総  括  オゾン曝露実験によって,ホウレンソウ生体はオゾ.  本研究を遂行するにあたり,植物試料を提供いただ. ン曝露の結果,次のような影響をうけていることが明. き,また有益な御助言を賜った横浜国立大学麻生武夫. らかになった。. 教授に心から謝意を表する。.  1)葉緑体の電子伝達反応活性は,基底,脱共役両. 文  献.   レベルとも低下すること,.  2)脱共役レベルの低下の方が基底レベルの低下よ. 1)村林奨行,粟屋 優,辻 秀子,松野武雄,横国大.   り大きいこと,.  環境石汗糸己要7 (1> 43 (198/).  3)系II(}120→FeCy>の阻害の大きさの方が系1. 2)1).D, Ha員, Nature New BioL,235,125(1972).   (DCPIPH2→MV, DCMU)の阻害の大きさより. 3)B本化学会編,「生化学実験講座,エネルギー代謝.   大きいこと,.  と生体酸化(上〉」P258東京化学同人(1975).  一方,オゾンバブリング実験の結果,オゾンによる. 4)D.」,Amon, Plant Physio1,24・,1(1949>. 光合成系に対する阻害を次のように考えた。. 5)N.Nishimura, T.王to, B. Chance, Biochem,.  1)電子伝達系に対する阻害は,特に系II任しO→.  Biophys. Acta,59,177(1962).   FeCy)で大きいこと。このことから,オゾンは系. 6>C.Couison, R. L.}leath, Plant Physiol.53 32.   Hの近傍で何らかの作胴をしていると思われる。.   (1974>.  2)光りン酸化に対する阻霧は,プロトンポンプと. 7)藤茂宏ら編,「光合成の機作」:蛋・核・酵(別騰21).   しての電子伝達系の阻害と,ポンプによって生成.   (1979).

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