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学ぶ意欲を育てる学級経営-modeling理論の応用と実践-

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Academic year: 2021

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(1)学ぶ意欲を育てる学級経営一m・d・1i㎎理論の応用と実践一 教育実践高度化専攻 小学校教員養成特別コース. M07311F 青木有作      I問題の所在と研究の目的. けというものが歴史的、文化的に個人内の要因だけで.  日本の学校教育では「生きる力」の育成が今後の. なく、他者とのかかわりの中で生成される傾向が強い. 教育目標とされ、『確かな学力」が「生きる力」の知. こと(Iyenger&Lepper,1999)を考えてみても、個人. 的側面として提起されている(中央教育審議会2003. 内に閉じられた動機づけ理論より、他者にも開かれた. 年)。中央教育審議会の答申によればr知識・技能に. 動機づけ理論のほうが現実的といえる。. 加え、自分で課題を見つけ、自ら学び、主体的に判.  実際に子どもたちを取り巻く環境には様々な人問. 断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力. 関係が存在している。学校における教室は多様な機能. のこと」をいう。変化の激しい現代社会においては. を有する場所と成り得る。多様なモデルが相互にかか. 学校で教える知識や技能だけでは不十分であり、生. わりを持ちあい、交差する場、そこには複雑なモデリ. 涯学習の基盤になる「主体的に学び続ける力」を身. ングのプロセスが潜んでいると考えられる。. につけることが求められている。.  本論文では、子どもを取り巻く人間関係が子どもの.  そこで子どもたちの「学び」にとって不可欠なも. 学びにどのような影響を与えているのか明らかにし. のが「動機づけ」である。かっての動機づけ研究と. た上で、モデリング理論の応用について考察し、学級. して、Atkinsonの「達成動機づけ理論」があげられ. 経営における実践化を図ることを目的とする。いかに. る。人はそもそも達成動機を持っており、期待と誘. して子どもたちがそれぞれの人とのかかわりの中か. 因が相乗的に関係して動機を持ち得るというもので. ら自ら学んでいく方略を獲得していくのか、学級経営. あった。しかし、このモデルはあくまで個人の感情. においてどのような仕組みが可能であり効果が期待. や認知だけで構成されるという点で個人内に閉じた. されるのかについて思案し、教師として確かな学級経. モデルといえる。そこに“関係性”概念を持ち込ん. 営を行っていく際の手がかりにしたい。. だのがRyan,R.Mの「自己決定性の動機づけ」であ る。他律的な動機づけをより自律的な動機づけに変.         皿研究の成果. 化させる要因として、当事者との望ましい人間関係. 動機づけ理論. が想定されているのである。.  第I章ではr動機づけ理論」を扱い、内発的動機づ.  また、西洋心理学の知見からするとそもそも達成. けと外発的動機づけについてRyan&Deci(2000). 動機と親和動機は相反するものである。一方、日本. の自己決定理論から連続したものとして捉えた。また、. では、古くから集団主義の文化をもった国であり、. 彼らはこの理論を支える3つの基本的な心理的欲求. 集団の「和」から生産性を高めてきたという背景が. (有能さ、自律性、関係性)を挙げており、その中で. ある。この点に関して宮本(1975)は達成動機と親和. も特に関係性に注目した。その上で子ども達により自. 動機はむしろ正の関係であるとしている。東(1994). 律的な動機づけを持たせることの重要性を確認した。. はその関係性をr受容的勤勉性」とし、西洋の自主. w     舳舳標珊    1棚舳. 独立を重視した動機づけとは相違する東洋の相互依 存を重視した日本の動機づけを説明している。.  人間の様々な動機づけが現実には多様な社会的文. d1日日三区匡 非自己ミ央定的. 脈のなかで形成されるということ、日本人の動機づ. 一484_. 自己決定的. 自己決定理論におけるr動機づけ理論」Ryan&Ded{2000〕.

(2) モデリング理論.  第I章で明らかになったr学び」の人間関係的側.  下図に示すようにフィードバック過程はモデリン. 面に焦点をあて、第皿章では人とのかかわりを介し. グ効果の持続と般化を促すだけでなく、モデルとの望. た学習理論、A.Bana皿a(1977)の「モデリング理. ましい関係性を形成するものとしても役割を担って. 論」についてまとめ、その応用について考察した。. いる。また、この関係性形成が自己決定理論からも自. 以下にモデリング理論のプロセスを示す。. 律的な動機づけに関わっていると考えた。. フィードハフク. 注意過程. 保持過程   運動再生    動機つげ モデリングプ回セス肋皿曲m〔19η)をもとに作成.  理論研究を進めるにあたって、本当にこれで学習. フィードハフク. が成立するのか、動機づけが最後の過程のみに影響 するのかなど、筆者において理論上の問題点を明ら. かにした。また、Band㎜a理論に基づく実践研究と.  以上の研究結果を踏まえ、学級経営における実践に. 応用事例についての分析と考察を通して、同じよう. ついて考察した。学級経営には様々な側面があるが、. に「動機づけ過程の位置づけ」とrモデリング効果. ここでは学級経営を行う上で、特に重要と思われる授. の持続と般化」に対する課題が明らかになった。特. 業場面での応用について試案を提示した。単元は第4. にSST(s㏄1a1sk皿tramng)への応用でSSTセッ. 学年体育科「走り幅跳ぴ」で、ピア・モデリングとマ. ションにみられる「フィードバック過程」がモデリ. スタリーモデリング合んだ授業案を作成した。. ング効果の持続と般化に影響をもっているものと考. 幽. えられた。.  そこで、理論へのアプローチとして森下正康のモ. ⇒. デリング理論(1994)に着目した。この理論のプロ セスでは「フィードバック過程」を不可欠な過程と. 白俸を支える人間関係 安藤史高.岡田 涼{2㎝7〕より抜粋. して取り込んでおり、「動機づけ過程」が、注意過程 から保持過程、行動の選択に至るまで関与している。.  モデリング理論の研究から見えてくるのは、自律性. 以下は、森下の理論に基づくプロセスである。. 支援と関係性支援の重要性である。この2つの概念 はどちらかが先行するというものではなく、2つとも. [;コ多律なモテ,レモデル行。. が相互に関連しながら働くものである。フィードバッ.   ↓↑相互作用1モデルと子どもと舳係. ク過程の検討により、モデリング理論を学級に応用す. ることは効果的にこの2つを支え、循環して、子ど p・一一一一一・「一   1 i.竺讐..H.竺竺..汽エ竺竺.、 ■一一・’一・’. もたちのより自律的な学習を導いていく可能性があ. 行〕. ↑↓ ↑↓ ↑. る。残される課題は、理論の実践化と学級におけるモ. デリングの様相把握、類似性の高い2つのモデリン. 務i水準:t認知篶i,.        1■■一・・■一 〇標つ一†1旧■標識求〕  I 状混ω認知. 続  性1倣電性・共懸性, 1 6集ω予. ■i■■一.一一.. グ効果(Peer,Coping)についての検証である。今後. u. フィードハック  I. 状況の変化. は現場において研究を進めていきたい。. 主任指導教員 原田智仁  教授. 自己標含=‘性役性・自己唖価など〕. 子どもの社会的行動に関する研究 森下正康{1994〕をもとに作成. 一485一. 指導教員   鈴木正敏 准教授.

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