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第8回浜松小児循環器談話会 日 時

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日本小児循環器学会雑誌 13巻6号 821〜822頁(1997年)

第8回浜松小児循環器談話会

日 時 場 所 世話人

平成9年6月2]日(土)

浜松アクトシティー コングレスセンター2/会議室 伊熊 正光

 1.Hypertrophic obstructive cardiomyopathy

(HOCM)を伴ったNoonan syndromeの1例

    聖隷三方原病院小児科

  濱島  崇,三木   早川  聡,大木   岡田 真人 おおそら療育センター 聖隷浜松病院小児科

真,渡辺めぐみ 茂,和田 力也

横地 健治 瀬口 正史  症例は,在胎40週,出生体重3,180gの男児.妊娠分 娩経過は順調,仮死はなく,家族歴に特記すべきこと はない.日齢13に生後一度も開眼したことがないとの 主訴で受診.両眼隔解離,眼瞼下垂,耳介低位,翼状 頸等の小奇形認めNoonan syndromeと診断した.生 後2カ月時に収縮期雑音を聴取し,心電図上V1, V2に 深いQ波,胸部X−P上心拡大(66%),心エコー上左 室壁,中隔壁の肥厚を認めHCMと診断した.生後5 カ月時には心拡大,心室壁の肥厚が進行したためACE 阻害剤内服開始.また,このころより心室性期外収縮

も認めるようになった.生後6カ月時には左室流出路 狭窄,心嚢水を認めHOCMと診断.β一blocker,利尿 剤の内服も開始し現在に至っている.

 2.当院で経験したWilliams症候群     豊橋市民病院小児科

      山口 幸子,白谷 尚之,藤田 直也  現在,当院で経過を追っているWilliams症候群6 例について報告する.1例を除いて5例に心血管病変 があり,mild supravalvular aortic stenosis(以下 SVAS)およびmild valvular PSが1例, moderate valvular PSが1例, mild SVASが2例, severe val−

vular and peripheral PSが1例であった.最後の severe typeを除いた全例で, AS, PSの圧較差は漸減

しほぼ正常範囲内となった.最後の症例は,新生児期 にPS, TRを指摘され,生後3カ月の心エコーで右室 流出路圧較差90rnmHgを認めたため,心カテを施行し たところ,moderate valvular and severe right peripheral PSであった.さらに,1年後の心カテで

は,左右ともperiheral PSが進行, severe bilateral

peripheral PSで,右室圧はsuper systemicであった.

peripheralの狭窄部位はPAがkinkしており, Wil−

liams症候群がelastinの異常で結合組織が脆弱であ ることを考慮するとballoonによるplastyは危険と 判断した.現在,体重増加を持ってstentを入れるか,

surgicalにPA plastyをするか検討中である.

 追加 ウィリアムス症候群の3例

    浜松医科大学小児科     伊熊 正光     浜松市発達医療総合センター

      伊藤 政孝,福田冬季子,杉江 秀夫  FISH法にて,7q11.23 ELN遺伝子の変異欠失を確 認したウィリアムス症候群の3例を報告した.症例1

は,20歳女性,1歳半で心雑音指摘され,心室中隔欠 損は自然閉鎖し,精薄更生施設通所中心雑音指摘され た.症例2は,5歳女児で,精神発達遅滞にて,症例 3は,胎児切迫仮死で帝切出生後,精神運動発達遅滞 で,いずれも当センター来院の際,小妖精様顔貌指摘 され,ウィリアムス症候群疑い,心エコーで,大動脈 弁上狭窄(砂時計型)を認めた.末梢性肺動脈狭窄は 最年少例のみに認めた.一方僧帽弁逸脱は年長の2例 に認め,最年長例は,僧帽弁逆流を伴い一時心拡大を 呈したが,抗心不全療法にて改善した.心エコーは,

ウィリアムス症候群の予後に重大な影響を及ぼす心血 管病変の評価,経過観察に有力であった.

 3.原発性肺高血圧症(PPH)の女児に対する静注プ ロスタグランディン1、療法の経験

    聖隷浜松病院小児循環器科

      瀬口 正史,西尾 公男,横山 岳彦

    東邦大学大森病院小児科 佐地勉

 6歳女児のPPHに対して,右鎖骨下静脈からのプ

ロスタグランディン1、持続静注療法を行った.患児は 小学1年生時の心電図検診にて不完全右脚ブロックを 指摘され,精査にてPPHと診断された.その後,ニ フェジピン,ベロプロストの内服を行っていたが,約 2年してPHの進行によって心不全に陥った.部分生 体肺移植の適応条件が満たされなかったため,静注プ

ロスタグランディン1,療法を米国,ロサンゼルス小児

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822.一(92)

病院で施行された.患児は帰国後,運動能の改善が得 られ,良好な経過をたどっている.わが国では静注プ ロスタグランディン1、療法は,まだPPHの治療法と して認められていないが,今後,部分生体肺移植と同 様に,検討されるべきであろう.

 4.興味ある経過を示した18歳の洞不全症候群の1 例

    共立湖西総合病院小児科   西田 光宏     浜松医科大学小児科     伊熊 正光     浜松医科大学第三内科    寺田  肇  昭和60年から平成7年まで徐脈は進行しているが,

胸部X−PでのCTRの改善,3秒以上の心停止の消失 などの改善傾向が見られた.平成8年になって,3秒 以上の心停止が再び見られるが,それ以外の所見に悪 化傾向はない.EPSでは, overdrive suppressionでの 心拍再開は3.35秒,自律神経遮断後で1.55秒,内因性 心拍数は房室結節調律で60分であった.洞不全は進行 しているが,副交感神経系の充進も徐脈の原因であり ペースメーカー適応はないと判断した.

 5.当院で経験した胎児徐脈の6例

    浜松医科大学小児科     伊熊 正光     浜松医科大学産婦人科

      小林 隆夫,西口 富三  1.目的:胎児徐脈の頻度,成因,予後を検討する.

 2.対象:1978年より1997年2月までの18年間に浜 松医科大学附属病院産婦人科にて管理された胎児

8,739{ijiJ.

 3.症例:①39週男.母27歳.妊娠38週で胎児不整脈.

LE常分娩3,430g.生後診断II AVB.②39週男.母31歳

口本小児循環器学会雑誌 第13巻 第6号

SLE.38週胎児不整脈.正常分娩3,140g.生後診断 SVPC.③40週女.母31歳.38週心音不整,39週70〜80/

分,40週HR50/分以下で帝切3,505g.生後診断AVD.

HR 50〜60/分,蹄泣HR 110〜120/分, CTR 56%.

9カ月でHR 55〜60/分Af.1歳HR 40/分, CTR 64%.2歳HR 35/分.3歳電気生理検査(A−H完全 ブロック,H−V延長, Af波700〜900/分).4歳VVIP−

MI.④32週女.母27歳.19週胎児徐脈.心エコーCAVB 複雑心奇形.帝切1,662g.生後診断, CAVB, cECD,

SA, AVVR.生後1口PM縫着.生後4日los死.⑤

34週男.母22歳SS.21週胎児徐脈,2,232g死産(胎内 死亡).⑥40週女.母28歳.20週胎児徐脈,心エコーで CAVB,その後消失.帝切3,324g洞調律.

 4.結果:①頻度8,739例中6例(6.9/1万).②男女 比3:3.③母の基礎疾患2/6,膠原病(SLE, SS).

④胎児診断CAVB 4例, II AVB 1例, SVPC with block 1例.⑤胎児疾患CHD 1例(多脾症候群{1,

D,N}cECD, SA, RAA, PDA, IVC欠損), EFE 1例.⑥予後,胎内死亡1例,新生児死亡1例,PMI

1例,正常1例,詳細不明(svpc with block, II AVB)

2例.

 5.結語:①胎児徐脈(6.9/1万),CAVB(4.6/1万)

で,従来報告(1/2万)より多かった.②基礎疾患に膠 原病(SLE, SS)を認めた.胎内死亡/例(母SS),

新生児死亡1例(多脾症候群).膠原病,CHDにとも なったCAVBの予後が悪かった.(死亡率2/3対0/3).

④PMI I例(Af+CAVB)であった.⑤一過性の CAVBを1例に認めた.

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