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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名 A comparative study of asthma with airflow limitation and asthma-COPD overlap using the forced oscillation technique(FOTを用いた閉塞性換気障害を伴う喘息 とACOの比較研究)

掲載雑誌名THE SHOWA UNIVERSITY JOURNAL of MEDICAL SCIENCES(Vol.33 No.2 2021年)

専攻名 内科系内科学(呼吸器アレルギー内科学分野) 佐藤裕基

内容要旨

気管支喘息は慢性的な気道炎症と可逆性の気流制限を特徴としている. しかし, 一部の喘息患 者はタバコをほとんど吸わないにも関わらず不可逆性の閉塞性換気障害を伴うことがある. ま たタバコが閉塞性換気障害を引き起こしていると考えられている喘息患者はACOと診断される.

タバコをほとんど吸わない気流制限を伴う喘息と ACO との病理学的ならびに生理学的な違いに 関してはまだ明らかではない. FOTは呼吸インピーダンスを測定できる. 5Hzでの気道抵抗を表 すR5は一般的に気道全体の抵抗を示し, 20Hzでの気道抵抗を表すR20は大きな気道の抵抗を示 し, R5-R20は小さな気道の抵抗を示すと言われている. そこで我々はFOTを用いてACOの診断 基準に合致しない気流制限を伴う喘息とACOを比較した.昭和大学病院に2018年4月から2019 年3月に通院された211人の喘息患者を対象にした, 後ろ向きの症例対照研究である. 閉塞性 換気障害を伴わない気管支喘息患者をBA群, ACOの診断基準に当てはまらない持続する閉塞性 換気障害をもつ気管支喘息患者をAL群, ACOの診断基準に当てはまるものをACO群にそれぞれ 割り付け, 3群間で呼吸インピーダンスを比較した.AL群とACO群で呼吸機能検査は有意差はな かった. BA群はAL群, ACO群よりも呼吸機能検査の結果は有意に良好であった. 呼吸インピー ダンスにおいてはAL群はBA群より全ての項目で有意に高かった. 一方でAL群はACOと比較し てR5, R20は有意に高くR5-R20は有意差がなかった. R5とR20はBA群とACO群では有意差が なくそれ以外の呼吸インピーダンスは全ての項目で有意にACO群がBA群より高かった. 更に呼 吸インピーダンスと閉塞性換気障害との相関をROC曲線を用いて調べ,最も相関があったものは 共振周波数(Fres)であった. また閉塞性換気障害を有する患者でACO との相関をROC曲線を用 いて調べ, 最も相関があったものはR20であった. 本研究の211人の患者を対象にFOTのみで ACOを検出することを試み, Fresで閉塞性換気障害の有無を調べ,その中で陽性のものをR20を 用いてACO を調べた. その結果33人が該当しACO群に該当する患者は17人であった.AL群と ACO群は呼吸機能検査は類似した結果だったにも関わらずR5, R20がAL群でACO群より有意に 高く, R5-R20は有意差がなかった.更にBA群とACO群ではR5, R20で有意差がなく喘息による 気流制限の障害部位は近位気道であることが示唆された.本論文は喘息患者とACOとの生理学的 違いに関する新しい知見ついて新しい知見を得ており,学位論文に値すると判定した.

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