1.はじめに 再生骨材の生産に関する研究が盛んにされている
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(2) 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度). Ⅴ‑609. 表-3. 表-1 と同じである.圧縮強度試験は,直径 100 ㎜で高 さ 200 ㎜の円柱試験体を使用し,28 日間の水中養生を行. W/C(%). 60. laRG. 再生粗骨材 H(以下 HRG)に対しても同様の骨材試験. HRG. および圧縮強度試験を行った. 表-4. 3.結果および考察 骨材試験結果を表-4 に示す.図-2 は絶乾密度と吸 水率の関係を示したものである.laRG と VG を比べる と吸水率,絶乾密度,ともに大きくなっているが,再. 特性値. VG. 較するとほぼ同等となっていることが分かる.微粒分. HRG. 再生骨材L. laRG 再生骨材M. 4 3. 再生骨材H. 2. きいと考えられる. ふるい分け試験の結果を図-3 に示す.laRG は 10mm. HRG 2.50 2.69 0.4 15.8. 5. 吸水率(%). に付着している未溶解のセメントペーストの影響が大. 使用骨材の種類 VG laRG 2.65 2.50 0.42 2.62 0.1 0.8 13.6 17.4. 7 6. に比べて若干高いことが分かる.これは製造した骨材. Ad2 0.028 Ad2 0.028 Ad2 0.028. 各骨材の骨材試験結果. 再生骨材H規格 2.5以上 3.0以下 1.0以下 35以下. 密度(絶乾)(g/cm3) 吸水率(%) 微粒分量(%) すりへり減量(%). 生骨材 H の規格の範囲内に収まった.また,HRG と比. 量とすりへり減量については, laRG は他の 2 つの骨材. 単位量(kg/m3) C S VG Ad1 283 818 983 0.707 C S laRG Ad1 283 818 957 0.707 C S HRG Ad1 283 818 957 0.707. W 170 W 170 W 170. VG. った.また,比較対象として原コンクリートに使用し たバージン粗骨材(以下 VG),A 社で磨砕処理された. 各試験体の示方配合. 骨材種類. 1 0. 以下において標準粒度の範囲を超える結果となった.. 2.2. 2.3. 2.4. 2.5. 2.6. 2.7. 絶乾密度(g/cm3). この結果により今回の溶解方法では粒度調整が必要な. 図-2. ことが分かった.. 絶乾密度と吸水率の関係. 圧縮強度試験の結果を表-5 に示す.laRG は圧縮強度, ヤング率共に VG と比べて大きな変化はなく,骨材の強 度への影響が小さいことが分かった.また,HRG との 比較では圧縮強度,ヤング率共に良い結果を示し,現 在市販されている再生骨材 H と遜色の無い骨材が製造 できたと言える.スランプを見ると,VG に比べて小さ. 通過質量百分率(%). 100 80. 60 40. VG laRG HRG 標準粒度範囲. 20 0. 0. 5. 10. 15. 20. いことが分かる.これは付着している未溶解のセメン. 図-3. 骨材粒度曲線. トペーストの影響で吸水率が高くなったためと考えら. 表-5. 圧縮試験結果. れる.HRG との比較では laRG のスランプの方が高い 数値となった.理由として考えられるのは,HRG は laRG より吸水率が高いこと,さらに HRG にはコンク リートの塊も骨材として混ざっていることも理由の 1. 使用骨材. VG laRG. つであると考えられる. 4.まとめ. HRG. 今回製造した再生骨材 laRG は、骨材試験を行った項 目に関しては再生骨材 H の規格を満たす結果となった が,絶乾密度と吸水率は H 規格の限度に近い値となっ た.さらに,再生骨材 laRG を使用したコンクリートの 強度は, バージン骨材 VG を使用したコンクリートとほ ぼ同等であった.これにより,再生骨材 laRG はバージ ン骨材 VG と同様に使用できる可能性を示した.. ‑1218‑. 25. 30. ふるい公称目開き(mm). 圧縮強度 (N/mm2) 31.1 29.6 27.7 30.1 29.3 28.4 27.9 27.9 24.2 24.6 23.8 25.7. ヤング率 (kN/mm2). スランプ (cm). 27.8. 20.2. 28.5. 18.0. 26.4. 13.6. 〈参考文献〉 1) 立屋敷久志:解体の現状とその将来,セメント・コンクリー ト No.717,pp.25-33,2006 2) 土木学会コンクリート委員会:環境調和型コンクリート材料 学の創造,土木学会平成 22 年度全国大会研究討論会 研- 09 資料,2010 3) 棚野博之:再生骨材コンクリートの物性,コンクリート工学 vol.46,pp.77-81,2008 4) 千葉卓飛ら:コンクリート用再生骨材製造に使用する最適乳 酸濃度の実験調査,第 38 回土木学会関東支部技術研究発表 会,V-33,2011.
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