アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0430
学生氏名 黒木 貴良 佐藤 滉治 竹田 竣太朗
Ⅰ.目的 野球は日本においてメジャーなスポーツであり、特に投 手は野手以上に勝敗が成績に関わるポジションである。そ こで投手に着目し、投球速度が速い投手に共通した意識の 部位やポイントがあるのではないかと考えた。そこで、本 研究では、今後の現場活動において、競技特性を取り入れ たアスレティックリハビリテーションに繋がると考え、現 場に還元することを目的とした。 Ⅱ.方法 日本体育大学硬式野球部及び硬式野球部に所属する高校 生の右上手投げ投手(以下アマチュア投手)30 名年齢は 19.9±1.68 歳、身長は 176.3±5.39cm、体重は 74.31± 7.07kg、投手暦は 8±3.47 年を対象とし、アンケート調査 を行った。 また、投球動作をプロ野球選手自身が解説している文献 より意識のポイントを4 つの投球周期毎に抽出し、それら をキーワードで分類してチェックリストを作成した。この チェックリストの項目に当てはまることが投球速度を向上 させる理想的な投球動作であると仮定した。最速が140km 以上をⅠ群(15 名)、139km 以下をⅡ群(15 名)とした。 Ⅲ.結果 A NPB 投手とアマチュア投手を比較するとコッキング期 (18.6%)とアクセレーション期(16.8%)にて意識の差 がみられた(図1)。 B ワインドアップ期において、Ⅰ群の充足率はⅡ群と比 較して低く、コッキング期、アクセレーション期、フォロ ースルー期ではⅠ群の充足率が高くなった(図2)。 0 10 20 30 40 50 60 プロ Ⅰ群 Ⅱ群 図1 NPB 投手とⅠ、Ⅱ群の投球周期毎の意識比較 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 Ⅰ群 Ⅱ群 (%) ワインドアップ コッキング アクセレーション フォロースルー 図2 NPB 投手に対するⅠ、Ⅱ群の充足率比較 Ⅳ.考察 A アマチュア投手が NPB 投手と比較しコッキング期とア クセレーション期にて意識の差がみられた。一般的に良い投 球動作とは一連の流れがスムースに行われ、特定周期での高 い意識はみられないと考えられており、NPB 投手はまさし くそのような結果となった。一方、アマチュア投手の場合、 指導において部分学習法によるフォーム指導が一般的であ り、コッキング期は比較的単純な運動連鎖のため、指導が実 施しやすく意識が高くなったのではないかと考えられる。さ らに、アクセレーション期においては複雑な運動連鎖とな り、細かい指導が困難と考えられるため、指導を受けた経験 が少なく意識も低くなった結果ではないかと考えられる。 B Ⅰ群とⅡ群の NPB 投手に対しての充足率を比較すると ワインドアップ期以外のすべての投球周期にてⅠ群の充足 率が高くなった。Ⅰ群はⅡ群と比較し投球速度が速いことか ら、理想に近い投球動作であると考えられるため、NPB 投 手に対する充足率が高くなったと推察できる。唯一、ワイン ドアップ期においてⅡ群の充足率が高くなっていることに 関しては、Ⅱ群は球速が遅いためにコントロールを重視し、 捕手を見て投球動作に入る項目が多かったことから充足率 が高くなっていると考えられる。 Ⅴ.まとめ 本研究では投手の投球動作における意識に着目した。結 果、NPB 投手はスムースな投球動作であり、また、Ⅰ群は 理想とするNPB 投手に近い結果となった。今後はスポーツ バイオメカニクス等の観点からも投球動作を調査すること で、さらに競技特性を取り入れたアスレティックリハビリテ ーションに還元することができると考えられる。最高球速における投球動作の意識の違いについて
アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0456
学生氏名 佐藤 滉治 黒木 貴良 竹田 竣太朗
Ⅰ.目的 野球は日本においてメジャーなスポーツであり、特に投 手は野手以上に勝敗が成績に関わるポジションである。そ こで投手に着目し、投球速度が速い投手に共通した意識の 部位やポイントがあるのではないかと考えた。そこで、本 研究では、今後の現場活動において、競技特性を取り入れ たアスレティックリハビリテーションに繋がると考え、現 場に還元することを目的とした。 Ⅱ.方法 日本体育大学硬式野球部及び硬式野球部に所属する高校 生の右上手投げ投手(以下アマチュア投手)30 名年齢は 19.9±1.68 歳、身長は 176.3±5.39cm、体重は 74.31± 7.07kg、投手暦は 8±3.47 年を対象とし、アンケート調査 を行った。 また、投球動作をプロ野球選手自身が解説している文献 より意識のポイントを4 つの投球周期毎に抽出し、それら をキーワードで分類してチェックリストを作成した。この チェックリストの項目に当てはまることが投球速度を向上 させる理想的な投球動作であると仮定した。最速が140km 以上をⅠ群(15 名)、139km 以下をⅡ群(15 名)とした。 Ⅲ.結果 A NPB 投手とアマチュア投手を比較するとコッキング期 (18.6%)とアクセレーション期(16.8%)にて意識の差 がみられた(図1)。 B ワインドアップ期において、Ⅰ群の充足率はⅡ群と比 較して低く、コッキング期、アクセレーション期、フォロ ースルー期ではⅠ群の充足率が高くなった(図2)。 0 10 20 30 40 50 60 プロ Ⅰ群 Ⅱ群 図1 NPB 投手とⅠ、Ⅱ群の投球周期毎の意識比較 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 Ⅰ群 Ⅱ群 (%) ワインドアップ コッキング アクセレーション フォロースルー 図2 NPB 投手に対するⅠ、Ⅱ群の充足率比較 Ⅳ.考察 A アマチュア投手が NPB 投手と比較しコッキング期とア クセレーション期にて意識の差がみられた。一般的に良い投 球動作とは一連の流れがスムースに行われ、特定周期での高 い意識はみられないと考えられており、NPB 投手はまさし くそのような結果となった。一方、アマチュア投手の場合、 指導において部分学習法によるフォーム指導が一般的であ り、コッキング期は比較的単純な運動連鎖のため、指導が実 施しやすく意識が高くなったのではないかと考えられる。さ らに、アクセレーション期においては複雑な運動連鎖とな り、細かい指導が困難と考えられるため、指導を受けた経験 が少なく意識も低くなった結果ではないかと考えられる。 B Ⅰ群とⅡ群の NPB 投手に対しての充足率を比較すると ワインドアップ期以外のすべての投球周期にてⅠ群の充足 率が高くなった。Ⅰ群はⅡ群と比較し投球速度が速いことか ら、理想に近い投球動作であると考えられるため、NPB 投 手に対する充足率が高くなったと推察できる。唯一、ワイン ドアップ期においてⅡ群の充足率が高くなっていることに 関しては、Ⅱ群は球速が遅いためにコントロールを重視し、 捕手を見て投球動作に入る項目が多かったことから充足率 が高くなっていると考えられる。 Ⅴ.まとめ 本研究では投手の投球動作における意識に着目した。結 果、NPB 投手はスムースな投球動作であり、また、Ⅰ群は 理想とするNPB 投手に近い結果となった。今後はスポーツ バイオメカニクス等の観点からも投球動作を調査すること で、さらに競技特性を取り入れたアスレティックリハビリテ ーションに還元することができると考えられる。最高球速における投球動作の意識の違いについて
アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0492
学生氏名 竹田 竣太朗 黒木 貴良 佐藤 滉治
Ⅰ.目的 野球は日本においてメジャーなスポーツであり、特に投 手は野手以上に勝敗が成績に関わるポジションである。そ こで投手に着目し、投球速度が速い投手に共通した意識の 部位やポイントがあるのではないかと考えた。そこで、本 研究では、今後の現場活動において、競技特性を取り入れ たアスレティックリハビリテーションに繋がると考え、現 場に還元することを目的とした。 Ⅱ.方法 日本体育大学硬式野球部及び硬式野球部に所属する高校 生の右上手投げ投手(以下アマチュア投手)30 名年齢は 19.9±1.68 歳、身長は 176.3±5.39cm、体重は 74.31± 7.07kg、投手暦は 8±3.47 年を対象とし、アンケート調査 を行った。 また、投球動作をプロ野球選手自身が解説している文献 より意識のポイントを4 つの投球周期毎に抽出し、それら をキーワードで分類してチェックリストを作成した。この チェックリストの項目に当てはまることが投球速度を向上 させる理想的な投球動作であると仮定した。最速が140km 以上をⅠ群(15 名)、139km 以下をⅡ群(15 名)とした。 Ⅲ.結果 A NPB 投手とアマチュア投手を比較するとコッキング期 (18.6%)とアクセレーション期(16.8%)にて意識の差 がみられた(図1)。 B ワインドアップ期において、Ⅰ群の充足率はⅡ群と比 較して低く、コッキング期、アクセレーション期、フォロ ースルー期ではⅠ群の充足率が高くなった(図2)。 0 10 20 30 40 50 60 プロ Ⅰ群 Ⅱ群 図1 NPB 投手とⅠ、Ⅱ群の投球周期毎の意識比較 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 上肢 下肢 その他 Ⅰ群 Ⅱ群 (%) ワインドアップ コッキング アクセレーション フォロースルー 図2 NPB 投手に対するⅠ、Ⅱ群の充足率比較 Ⅳ.考察 A アマチュア投手が NPB 投手と比較しコッキング期とア クセレーション期にて意識の差がみられた。一般的に良い投 球動作とは一連の流れがスムースに行われ、特定周期での高 い意識はみられないと考えられており、NPB 投手はまさし くそのような結果となった。一方、アマチュア投手の場合、 指導において部分学習法によるフォーム指導が一般的であ り、コッキング期は比較的単純な運動連鎖のため、指導が実 施しやすく意識が高くなったのではないかと考えられる。さ らに、アクセレーション期においては複雑な運動連鎖とな り、細かい指導が困難と考えられるため、指導を受けた経験 が少なく意識も低くなった結果ではないかと考えられる。 B Ⅰ群とⅡ群の NPB 投手に対しての充足率を比較すると ワインドアップ期以外のすべての投球周期にてⅠ群の充足 率が高くなった。Ⅰ群はⅡ群と比較し投球速度が速いことか ら、理想に近い投球動作であると考えられるため、NPB 投 手に対する充足率が高くなったと推察できる。唯一、ワイン ドアップ期においてⅡ群の充足率が高くなっていることに 関しては、Ⅱ群は球速が遅いためにコントロールを重視し、 捕手を見て投球動作に入る項目が多かったことから充足率 が高くなっていると考えられる。 Ⅴ.まとめ 本研究では投手の投球動作における意識に着目した。結 果、NPB 投手はスムースな投球動作であり、また、Ⅰ群は 理想とするNPB 投手に近い結果となった。今後はスポーツ バイオメカニクス等の観点からも投球動作を調査すること で、さらに競技特性を取り入れたアスレティックリハビリテ ーションに還元することができると考えられる。最高球速における投球動作の意識の違いについて
アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0581
学生氏名 丸山 修平 稲垣 奈央 田村 朋子 土屋 舞実
Ⅰ.目的 野球は各年代で行われプロの世界まである人気スポーツ であり、試合の勝敗結果は投手の影響が大きいと言われて いる。そこで投手に注目し、投球速度の違いにより意識ポ イントの違いと外傷・障害の発生部位に差が出るのではな いかと考えた。投球速度の違いによって意識ポイントと外 傷・障害の部位に差異が抽出できれば、外傷・障害の発生 しにくく投球速度が速い理想の投球フォームを見出だすこ とが出来ると考えられ、アスレティックリハビリテーショ ンや外傷・障害の予防に繋げることを本研究の目的とした。 Ⅱ.方法 A.対象 対象者は日本体育大学野球部(以下NTB)に所属する右 オーバー投手12 名(年齢 19.9±0.8 歳、身長 179.2±4.4 ㎝、 体重78.1±4.6kg、競技歴 12.8±2.1 年)とした。 B.調査方法 NTB は学生トレーナーによる活動報告書を参考にし、外 傷・障害のデータを収集し、部位ごとに単純集計を行った。 また、投球動作時に意識するポイントをアンケート調査に て実施し、その結果を大きく上肢、下肢の2 つに分け集計 し比較、検討した。145km/h 以上の投手をⅠ群、140~144 ㎞/h の投手をⅡ群とする。対象収集期間は NTB 活動報告 書の2012 年 1 月~2014 年 12 月の 3 年間とした。 Ⅲ.結果 A.意識の割合 意識の割合はⅠ群(上肢:57.6%、下肢:42.4%)、Ⅱ群 (上肢:54.7%、下肢 45.3%)であり、意識の差はみられ なかった(図)。 B.上肢における外傷・障害の割合 上肢における外傷・障害の割合はⅠ群(60.0%)、Ⅱ群 (78.6%)であり、Ⅱ群の方が高かった(表)。 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 Ⅰ群 Ⅱ群 上肢 下肢 図. 上肢、下肢意識割合 表. 外傷・障害統計表 % % 大腿 1 膝 2 下腿 0 足部 3 % % 大腿 1 膝 0 下腿 1 足部 1 詳細 Ⅰ群 肩 肘 肩 3 6 5 詳細 詳細 詳細 下肢 上肢 Ⅱ群 78.6%(n=6) 60.0%(n=6) 40.0%(n=6) 21.4%(n=6) 肘 5 Ⅳ.考察 A.Ⅰ群はⅡ群と比較し、投球速度が速く理想に近い全身を使 った投球動作が行えていると考えられる為、Ⅰ群よりもⅡ群 の方が偏った意識をしているのではないかと考えた。 しかし結果では、Ⅰ群はⅡ群よりも球速が速くスムースな 投球動作にも関わらず、二群間での意識の差はみられなかっ た。二群間で有意差がみられなかった理由としては、 今回アンケート調査を行った対象が、NTB の 1 チーム のみで同じ指導者から指導を受けている為、意識する ポイントが類似しているのではないかと考えられる。 B.Ⅰ群はⅡ群と比較し、投球速度が速く理想に近い全身を 使った投球動作が行えていると考えられ、Ⅱ群と比較し特定 部位にメカニカルストレスがかかっていないと推察できる。 その為、Ⅱ群はⅠ群と比較し、特定部位である上肢への外 傷・障害の割合が集中して高くなったと考えられる。今後 は動作解析と併せて投球動作を確認するなど多角的な 視点から調査する必要があると考えられる。 Ⅴ.まとめ 本研究の調査結果から二群間での意識の差はみられなか った。又、上肢における外傷・障害の割合ではⅠ群がⅡ群と 比べ少なく、Ⅱ群は特定部位にメカニカルストレスがかかっ ていることが分かった。 今後の検討課題として、対象チーム数や対象者数の増加、 既往歴別における群分け、そしてスポーツバイオメカニクス 的観点からの調査項目等も取り入れていくことが必要であ ると考えられる。これらのことを取り入れることで、さらに 競技特性の活かされたアスレティックリハビリテーション を現場に還元することができると考えられる。投球速度の違いにおける
意識ポイントと外傷・障害発生の違いについて
アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0734
学生氏名 稲垣 奈央 丸山 修平 田村 朋子 土屋 舞実
Ⅰ.目的 野球は各年代で行われプロの世界まである人気スポーツ であり、試合の勝敗結果は投手の影響が大きいと言われて いる。そこで投手に注目し、投球速度の違いにより意識ポ イントの違いと外傷・障害の発生部位に差が出るのではな いかと考えた。投球速度の違いによって意識ポイントと外 傷・障害の部位に差異が抽出できれば、外傷・障害の発生 しにくく投球速度が速い理想の投球フォームを見出だすこ とが出来ると考えられ、アスレティックリハビリテーショ ンや外傷・障害の予防に繋げることを本研究の目的とした。 Ⅱ.方法 A.対象 対象者は日本体育大学野球部(以下NTB)に所属する右 オーバー投手12 名(年齢 19.9±0.8 歳、身長 179.2±4.4 ㎝、 体重78.1±4.6kg、競技歴 12.8±2.1 年)とした。 B.調査方法 NTB は学生トレーナーによる活動報告書を参考にし、外 傷・障害のデータを収集し、部位ごとに単純集計を行った。 また、投球動作時に意識するポイントをアンケート調査に て実施し、その結果を大きく上肢、下肢の2 つに分け集計 し比較、検討した。145km/h 以上の投手をⅠ群、140~144 ㎞/h の投手をⅡ群とする。対象収集期間は NTB 活動報告 書の2012 年 1 月~2014 年 12 月の 3 年間とした。 Ⅲ.結果 A.意識の割合 意識の割合はⅠ群(上肢:57.6%、下肢:42.4%)、Ⅱ群 (上肢:54.7%、下肢 45.3%)であり、意識の差はみられ なかった(図)。 B.上肢における外傷・障害の割合 上肢における外傷・障害の割合はⅠ群(60.0%)、Ⅱ群 (78.6%)であり、Ⅱ群の方が高かった(表)。 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 Ⅰ群 Ⅱ群 上肢 下肢 図. 上肢、下肢意識割合 表. 外傷・障害統計表 % % 大腿 1 膝 2 下腿 0 足部 3 % % 大腿 1 膝 0 下腿 1 足部 1 詳細 Ⅰ群 肩 肘 肩 3 6 5 詳細 詳細 詳細 下肢 上肢 Ⅱ群 78.6%(n=6) 60.0%(n=6) 40.0%(n=6) 21.4%(n=6) 肘 5 Ⅳ.考察 A.Ⅰ群はⅡ群と比較し、投球速度が速く理想に近い全身を使 った投球動作が行えていると考えられる為、Ⅰ群よりもⅡ群 の方が偏った意識をしているのではないかと考えた。 しかし結果では、Ⅰ群はⅡ群よりも球速が速くスムースな 投球動作にも関わらず、二群間での意識の差はみられなかっ た。二群間で有意差がみられなかった理由としては、 今回アンケート調査を行った対象が、NTB の 1 チーム のみで同じ指導者から指導を受けている為、意識する ポイントが類似しているのではないかと考えられる。 B.Ⅰ群はⅡ群と比較し、投球速度が速く理想に近い全身を 使った投球動作が行えていると考えられ、Ⅱ群と比較し特定 部位にメカニカルストレスがかかっていないと推察できる。 その為、Ⅱ群はⅠ群と比較し、特定部位である上肢への外 傷・障害の割合が集中して高くなったと考えられる。今後 は動作解析と併せて投球動作を確認するなど多角的な 視点から調査する必要があると考えられる。 Ⅴ.まとめ 本研究の調査結果から二群間での意識の差はみられなか った。又、上肢における外傷・障害の割合ではⅠ群がⅡ群と 比べ少なく、Ⅱ群は特定部位にメカニカルストレスがかかっ ていることが分かった。 今後の検討課題として、対象チーム数や対象者数の増加、 既往歴別における群分け、そしてスポーツバイオメカニクス 的観点からの調査項目等も取り入れていくことが必要であ ると考えられる。これらのことを取り入れることで、さらに 競技特性の活かされたアスレティックリハビリテーション を現場に還元することができると考えられる。投球速度の違いにおける
意識ポイントと外傷・障害発生の違いについて
アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0786
学生氏名 田村 朋子 丸山 修平 稲垣 奈央 土屋 舞実
Ⅰ.目的 野球は各年代で行われプロの世界まである人気スポーツ であり、試合の勝敗結果は投手の影響が大きいと言われて いる。そこで投手に注目し、投球速度の違いにより意識ポ イントの違いと外傷・障害の発生部位に差が出るのではな いかと考えた。投球速度の違いによって意識ポイントと外 傷・障害の部位に差異が抽出できれば、外傷・障害の発生 しにくく投球速度が速い理想の投球フォームを見出だすこ とが出来ると考えられ、アスレティックリハビリテーショ ンや外傷・障害の予防に繋げることを本研究の目的とした。 Ⅱ.方法 A.対象 対象者は日本体育大学野球部(以下NTB)に所属する右 オーバー投手12 名(年齢 19.9±0.8 歳、身長 179.2±4.4 ㎝、 体重78.1±4.6kg、競技歴 12.8±2.1 年)とした。 B.調査方法 NTB は学生トレーナーによる活動報告書を参考にし、外 傷・障害のデータを収集し、部位ごとに単純集計を行った。 また、投球動作時に意識するポイントをアンケート調査に て実施し、その結果を大きく上肢、下肢の2 つに分け集計 し比較、検討した。145km/h 以上の投手をⅠ群、140~144 ㎞/h の投手をⅡ群とする。対象収集期間は NTB 活動報告 書の2012 年 1 月~2014 年 12 月の 3 年間とした。 Ⅲ.結果 A.意識の割合 意識の割合はⅠ群(上肢:57.6%、下肢:42.4%)、Ⅱ群 (上肢:54.7%、下肢 45.3%)であり、意識の差はみられ なかった(図)。 B.上肢における外傷・障害の割合 上肢における外傷・障害の割合はⅠ群(60.0%)、Ⅱ群 (78.6%)であり、Ⅱ群の方が高かった(表)。 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 Ⅰ群 Ⅱ群 上肢 下肢 図. 上肢、下肢意識割合 表. 外傷・障害統計表 % % 大腿 1 膝 2 下腿 0 足部 3 % % 大腿 1 膝 0 下腿 1 足部 1 詳細 Ⅰ群 肩 肘 肩 3 6 5 詳細 詳細 詳細 下肢 上肢 Ⅱ群 78.6%(n=6) 60.0%(n=6) 40.0%(n=6) 21.4%(n=6) 肘 5 Ⅳ.考察 A.Ⅰ群はⅡ群と比較し、投球速度が速く理想に近い全身を使 った投球動作が行えていると考えられる為、Ⅰ群よりもⅡ群 の方が偏った意識をしているのではないかと考えた。 しかし結果では、Ⅰ群はⅡ群よりも球速が速くスムースな 投球動作にも関わらず、二群間での意識の差はみられなかっ た。二群間で有意差がみられなかった理由としては、 今回アンケート調査を行った対象が、NTB の 1 チーム のみで同じ指導者から指導を受けている為、意識する ポイントが類似しているのではないかと考えられる。 B.Ⅰ群はⅡ群と比較し、投球速度が速く理想に近い全身を 使った投球動作が行えていると考えられ、Ⅱ群と比較し特定 部位にメカニカルストレスがかかっていないと推察できる。 その為、Ⅱ群はⅠ群と比較し、特定部位である上肢への外 傷・障害の割合が集中して高くなったと考えられる。今後 は動作解析と併せて投球動作を確認するなど多角的な 視点から調査する必要があると考えられる。 Ⅴ.まとめ 本研究の調査結果から二群間での意識の差はみられなか った。又、上肢における外傷・障害の割合ではⅠ群がⅡ群と 比べ少なく、Ⅱ群は特定部位にメカニカルストレスがかかっ ていることが分かった。 今後の検討課題として、対象チーム数や対象者数の増加、 既往歴別における群分け、そしてスポーツバイオメカニクス 的観点からの調査項目等も取り入れていくことが必要であ ると考えられる。これらのことを取り入れることで、さらに 競技特性の活かされたアスレティックリハビリテーション を現場に還元することができると考えられる。投球速度の違いにおける
意識ポイントと外傷・障害発生の違いについて
アスレティックトレーニング研究室 指導教員 河野 徳良 准教授 学籍番号 11A0789