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いせの国酔夢譚 第二章―標準和名「イセガニ」の提案―

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いせの国酔夢譚 第二章

―標準和名「イセガニ」の提案―

Ise-no-Kuni Dream Part 2.

Proposal of new Japanese standard name, “Ise-Gani,”

for the golden king crab (Lithodes aequispina-1 (Lithodoidea: Paguridea: Decapoda))―

嶋田 順

1

・山本 桂

2

・渡部 元

2

・加藤多喜男

3

Jun Shimada

1

, Katsura Yamamoto

2

, Hajime Watabe

2

and Takio Kato

3

南伊勢町沿岸の漁村集落,「浦(うら)」に着眼し て,熊野灘海域での深海漁業について漁業従事者の 視点から概要を述べた.南伊勢町は2005年に旧南 勢町および旧南島町が合併して成立した基礎自治体 であるが,漁業を基幹産業として実体経済,住民意 識,行政の融合,新たな「まちの象徴づくり」が図 られつつあり,その象徴的存在として深海漁業を一 つの選択として取り上げることが可能である.ここ では「浦」から「新たな人材」が生まれて地域振興 に参与することを願って,第一階述語論理の公理系 をオントロジーとした行政見取り図を基盤として, 象 徴 的 存 在 と な る 深 海 性 タ ラ バ ガ ニ の 一 種, Lithodes aequispinaに分類学的検討を加え二種に分 割することを提案し,新たな標準和名,「イセガニ」 (旧標準和名:イバラガニモドキ)を旧来から知ら れるその北方型に,「ミナミイセガニ」をこれまで 隠蔽されてきた未知の南方型に与えた. はじめに 現在の南伊勢町沿岸での漁業の歴史は非常に古 く,縄文時代(BC 10,000年頃)にはすでに実施さ れており,国内他地域から移住してきた漁業者に よって様々な漁法,魚種の開拓が続けられ,漁村集 落である「浦(うら)」が形成されてきた(奈屋浦 漁業協同組合,2000).その後,文禄時代(1595年 頃)には平家の落人達が「竈(かま)」集落を形成 し,製塩業を生業として生活していたことが知られ る.「浦」の特性としては「新たな魚体」を求めて, 集落全体で漁業や集落統制に関する技術開発が進め られてきたことが挙げられ,一方の「竈」では, 「塩づくり」を通じた,中国春秋戦国時代に考究さ れた「名実論」における「名(な)」の保全が進め られたと言える.その道のりは決して平坦なもので はなく,我が国の領土の変遷,為政者の政変を経た 移ろい,戦乱,天変地異,人心の乱れの中,ようや くのことで現在の姿に到達したと言って過言ではな い.その歴史の中でも,江戸時代の我が国の海運 業,建築業では偉大な足跡を残した郷土の偉人,河 村瑞賢翁の存在は欠かすことができないものであ る.そして,明治維新の折の二度にわたるクロマグ ロThunnus orientalisの豊漁は現在でも季節行事とな る大きな僥倖であり,南伊勢町と漁業技術開発の関 係を語る上で欠かすことのできない存在となってい る.現在の南伊勢町沿岸の漁業は大型まき網,沿岸 の小型定置網,大敷網に大きく頼り,中でも,贄 1 三重外湾漁業協同組合 〒516–1308 三重県度会郡南伊勢町奈屋浦3 Miegaiwan Fisheries Cooperative Association 3, Nayaura,

Minamiise, Watarai, Mie 516–1308, Japan

2 三重外湾漁業協同組合 アクアショップ 夢市場…

ドルフィン

〒516–1309 三重県度会郡南伊勢町東宮556–39 Miegaiwan Fisheries Cooperative Association, Aquashop

Yumeichiba…Dolphin 556–39, Tohguu, Minamiise, Watarai, Mie 516–1309, Japan

E-mail: [email protected]

3 〒516–1309 三重県度会郡南伊勢町東宮3503

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浦,奈屋浦の水揚げ量は三重県内でも屈指の存在と なっている.近年の漁業協同組合合併の中で名物ブ ランドの確立も実現でき,中央市場である東京築 地,名古屋,関西,九州各市場にも南伊勢町産の魚 介類が出荷され,上記のクロマグロも「いせまぐ ろ」,「みえまぐろ」,そして「なだまぐろ」のブラ ンド名で参画し,各地の水産流通品目として欠かす ことのできない存在となっている. その一方で,2005年に旧南勢町と旧南島町の合 併があり,現在の南伊勢町が成立したものの,新た な「集落統合の象徴」たり得る存在,行事が強く求 められている.その対策として,伊勢神宮内宮式年 遷宮が2013年に執り行われた折に,南伊勢町産の 「おこぜ類各種」を開きにして奉納する行事が成立 し,以後,6カ年に渡り,奉納行事は継続実施され ている.しかし,ほぼ毎年三重県内での新聞報道, テレビ放映を実現させているものの,全国,国際規 模で誇ることが可能な「南伊勢町の象徴」にはまだ 遠い.その打開には,国内外の漁業先進地での取り 組みを参照にして,効果的な「南伊勢町ならではの プロモーション」が強く望まれることになる(長谷 川・渡部,2016). 本稿では,南伊勢町沿岸での深海漁業への取り組 みを紹介し,その象徴として,これまで「適切な名 前がないために相応しい評価を得なかった」深海性 タラバガニ類を対象とした計画漁業の提案を行いた い.併せて,そこから見える公法と私法との関係に も論及し,深海漁業と地域振興との関係についても 提案を行いたい. 南伊勢町周辺での深海漁業の実施 南伊勢町は黒潮が洗う熊野灘に面しているが,底 引き網漁業に関しては,海底地形が比較的平坦な海 域の水深180–500 mにて,愛知県籍の沖合底引き網 漁船が古くより操業している.刺し網漁業に関して は,砂泥底を好む,底生性のカレイ類を主な対象と した,水深80–150 mにて操業する漁船が町内各所 に存在したが,ふぐはえ縄の開始により現在では廃 れている.その中で,水深70 mを超えて刺し網を 営む漁船は阿曽浦に集中し,春の彼岸頃にタカアシ ガニMacrocheira kaempferiを例年漁獲している.し かし,神奈川県や静岡県のような深海漁業先進地と 比較する場合に,その規模,海域の全面網羅の点で はまだ発展途上にあり,水族館,水産試験場等の試 験操業を通じて特徴的な深海生物の存在が示唆され るに止まっている(磯和・帝釈・山下,私信:太 田・土田,私信).特に,深海漁業の主な対象とさ れる「深海性タラバガニ類」に関する知見は断片的 なものに止まり,主たる漁場と目される岩礁の露出 した海脚,海底谷海域が黒潮に表層を洗われ,複雑 な海底地形に阻まれ,全容解明を阻んでいる. そうした中,今から20年前に,本稿主筆の嶋田 は,三重県東部の安乗地区からかの地で技術開発さ れた「深海そこはえ縄」について情報提供を受け, 熊野灘中部に当たる贄浦沖から尾鷲沖まで特徴的な 海底地形を示す深海域を網羅する形で全面的なはえ 縄試験操業を実施した.漁獲実績としては,アコウ ダ イSebastes matsubaraeと深海鮫各種が特徴的で あったが,大陸斜面にあたる水深200 mから700 m までの海域を操業した結果,魚種交代の見られる大 きな水深帯ブロックとして200–280 m, 280–320 m, 320–400 m, 400–600 m, 600–700 mの5つのブロック があることを確認した.中でも,600–700 mの水深 でのアコウダイの漁獲については顕著なものがあ り,贄浦沖,尾鷲沖の海底谷での水揚げは際立つも のであった.反面で,漁獲は海域によって偏りが非 常に大きく,潮流の関係で漁具の落失も伴い,漁期 や操業方法の選択にはかなりの熟練と関連海洋情報 の継続的取得が不可欠と判断された. このはえ縄試験操業では実際に深海性タラバガニ 類が漁獲されることはなかったが,潜在的な水産的 価値が高いと期待されるLithodes aequispinaについ ては南限が宮崎県沖合と報告され,実際に熊野灘に て も 漁 獲 実 績 が あ る(Hiramoto, 1985: Hiramoto & Sato, 1970: Sakai, K., 1987: Sakai, T., 1976: Watabe, 2007: 平本,私信:磯和・帝釈・山下,私信).特 に,この種の場合,アコウダイと分布傾向が非常に よく似ており,海底谷海域の岩礁が露出した海域に 季節的に繁殖活動に伴って蝟集することが知られ, 大型雄個体の集団としては,贄浦沖および尾鷲沖の それぞれの海底谷が,抱卵雌個体および幼若個体の 大集団に関しては,志摩半島を北東に回った,三河 湾および伊勢湾からの栄養物流入が著しい,二見浦

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沖の大きく,急峻な海底谷が有望と期待される.こ れらの予想は,深海蟹籠漁業では先進地の神奈川 県,静岡県での事例からの類推であり,特に三浦半 島周辺での漁場開発の歴史から推定されるものであ る. 熊野灘での深海蟹籠漁業の実施可能性について は,表層流が緩やかになる,黒潮の大蛇行との関係 が大きく影響する.同時に,中央市場での販売戦略 にも大きく影響を受け,効果的な計画漁業を実施し なければ漁業行為自体が無意味なことになることも 強く予想される.これらの点での,漁業協同組合, 漁政担当部局との綿密な打ち合わせが不可欠であ り,「名物として適切な市場にて「名前を売る」こ とに特化する」ことがポイントと言えよう. 新標準和名「イセガニ」の提案 中部日本にて1960年代後半から資源探査の進ん だ深海性タラバガニ類であるが,その多くは,現在 のロシアを象徴する「北海の雄」,タラバガニ Para-lithodes kamtschaticusに見られる水産特性,特に濃 厚な食味,甲羅いっぱいに詰まった蟹肉,物量に物 を言わせた市場占有,に効果的に対抗することがで きず,漁閑期のつなぎ,漁業者の私的な消費程度に しか存在意義を認めることができないのが大半であ る.この中で例外的だったのが,静岡県焼津市での ミルクガニParalomis multispinaに関する「ふだの付 け替え」であったが,その焼津であってもL. aequi-spinaについては「するがたらば」という水産流通 名程度しか打開策を用意できておらず,結果として 地域ブランドに昇格させることには失敗している (長谷川・渡部,2016: 渡部・山本,2017). ここでは,最新のL. aequispinaに関する分布情 報,分類学的知見に基づき,そこに「どうしたら水 産業と地域振興,それらと学術活動とが共存共栄で きるのか?」という問題意識を加味し,この種の英 図1. Lithodes aequispina-1イセガニ(新称).縦軸は系譜学的観点からの進化傾向を,横軸は分類階層を表す. 本州中部以南にまで分布域を拡張していると推測されるL. aequispina-2ミナミイセガニ(新称)との詳細 な分類学的比較検討が強く望まれる.

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語名,the Golden King Crabを勘案して,新しい標準 和名,「イセガニ」(旧標準和名:イバラガニモド キ)を提案する(図1).これは,これまで強い黒 潮の流れと熊野灘沿岸の海底地形の複雑さから幸運 にも資源保護が実現し,絢爛豪華な伊勢神宮が所在 する「いせ」のご利益に預かる意味合いで,考案し たものである.また,従来L. aequispinaとして報告 されたものには北太平洋に広く分布する旧来から知 られる狭義のL. aequispina-1イセガニにあわせて, 本州中部以南に生息すると予測されるL. aequispi-na-2ミナミイセガニ(新称)が存在すると考えら れ,今後の詳細な形態検討,分子生物学的検討が待 たれる.形態的,生態的には,全体に棘が穏やかで 生物体が平べったい印象を与え,フィヨルド地形に 深く依存した繁殖形態を取るL. aequispina-1イセガ ニに対して,棘が顕著で生物体が全体に小作りな印 象を与え,比較的開けた海洋環境を好むL. aequispi-na-2ミナミイセガニと言う対比が指摘できる(飯 塚,私信:第三井戸隠居丸,私信). イセガニと言う新たな標準和名は,同時に,イセ エビPanulirus japonicusとも対をなすものとなり, 両者のシナジー効果も期待するものである.また, こうして「いせ」に因む「えび・かに」が標準和名 に登場したことになるが,「やどかり」についても, 従来「カイガラカツギ」という標準和名で知られ た,南伊勢町沿岸からも未記載種と思われるものが 確認できているPorcellanopagurusについて,新たな 標準和名,「イセヤドカリ」を提案したい. 公法私法二元論と第一階述語論理との関係 図2は南伊勢町の所在する三重県の内外から,第 一階述語論理をオントロジーとして選択して,公法 私法の成り立ちと合わせた諸概念との関連性を図解 図2. 南伊勢町の「浦」に関する,第一階述語論理をオントロジーとした図解.関連した土地名,諸概念,象 徴的十脚甲殻類を付記し,理解の一助とした.

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したものである.この中で,旧南勢町に所属した, 現在の南伊勢町の中心地である「五ヶ所浦」と,残 る「東宮」をはじめとする,7つの旧南島町に所属 した集落との関係が明らかになり,それぞれの集落 の思想特性もよく理解されることになる.この中 で,町内でも最大の水揚げを誇る贄浦が公法私法二 元論の立場を鮮明にし,行政府が定める漁業計画 と,漁家内部,およびこれら同士で策定する操業計 画の間に「一つの象徴を介した絆の作り方」が仄見 えることになる. その象徴に当たるものとして,三重県では,経済 漁業種の雄たるクロマグロとは別立てで,古来より 「存在の卓越性」と言う観点から,仏教用語で言う 「ししょんま」にあたる,「さかなでないさかな」た る「おこぜ」を用意してきた.しかし,インター ネットを介して各種情報端末が急激に発達し,単に 「卓越した存在」というだけでは象徴として機能し ない現代に,「その存在意義の超越性」および「法 令運用と科学技術の融合:レグテック」と言う観点 から,「かにでないかに」,とりわけ,「たらばがに でないたらばがに」を用意し,「イセガニ」と学術 的にその呼称を提案したところに大きな意義があ る.そうした存在論的,意味論的な「イセガニのオ ントロジー」については,伊勢神宮内宮での「おこ ぜ・まあじ・みょうとがに(イセガニの静岡県沼津 市での地方名)の奉納」に象徴されるように,前途 ある「南伊勢町の将来のいせこまちたち」の無限の 可能性を表現するものであろう(図3). 同時に,公法私法多元論(王権神授説)の観点で は,語の厳密な意味での「形式主義」を採用するた めに,現実社会から遊離する立場しか取り得ない状 況から,公法私法二元論の観点では,「よりしろ」 たる水産物を手掛かりとして,「名」と言う換金商 品を得ることが可能になる.結果として,それが地 域ブランドとして鮮魚や水産加工物の価値基盤とな ると言える.この関係こそ,南伊勢町では「浦」と 「竈」,数理論理学では第一階述語論理と命題論理, の共存関係の中に見て取ることができる. まちづくりと漁業集落「浦」との関係,派生し た漁政プログラム 以上,熊野灘沿岸での深海漁業を一つの手かがり として述べてきたとおり,南伊勢町の基礎自治体と しての「一体性」構築にあたっては,効果的な「地 域の象徴」が不可欠となる.とりわけ,既存の町内 資産,組織の組み合わせの中から「海中の定置網」 と同様に,町内の各種プレーヤーの諸活動を支える 図3. 伊勢神宮内宮への「おこぜ(中道)・まあじ(右翼)・みょうとがに(イセガニの静岡県沼津市での地方 名,左翼)奉納」の一コマ.2018年4月29日(昭和の日),南伊勢町に住まう女子小学生の皆さんととも に.特別に誂えられたこれらの奉納物が神楽殿に持ち込まれる直前の,宇治橋前での風景である.

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「基本的枠組み」,同時に「象徴的存在」として機能 し得る自然物,人物,人的組織が重要である.その 中で,「まちそのもの」が形式集合論的なオントロ ジーで捉えられる上で,「クラウドのポータル」た る漁業集落を適正に法的に配置および関連づけ,顕 著な水産物,特に「その「名」と「実」の組み合わ せ」,によって適正に「南伊勢町を売り込む」こと がポイントとなる.それは,民間ベースでの「私的 利益の増進」と,行政ベースでの「地域ブランドを 通じた公的利益の配当」が両輪の輪として噛み合 い,最終的には報道を通じた社会評価を以って「領 収書を切る」ことになると結論できる. 本稿では,「深海のタラバガニ」をモチーフとし て,地域の銘産として潜在的価値を持つにも関わら ず,適正な「名前」がないばかりに評価を得られな い存在に対して,私的存在と公的存在の協働作業が 意外な価値を生み出して,地域振興に貢献すること を提案した.今後の黒潮の大蛇行の中,実際に南伊 勢町沿岸で深海蟹籠漁業が実施されるかどうかは定 かではないが,本稿を通じて,「海にロマンがある. それでいいじゃねえか」と言うシーマンシップの 「神輿」として,多くの方々に「うみのよろこび」, 「いせのたのしみ」をお届けできればと思う. 謝 辞 本稿の執筆にあたっては,故酒井恒博士,酒井勝 司博士親子,朝倉 彰会長(日本甲殻類学会,京都 大学フィールド科学教育センター瀬戸臨海実験所所 長),武田正倫博士(東京都)にはひとかたならぬ お世話になった,この場を借りてお礼申し上げる. 本稿掲載にあたっては,Cancer編集委員会各位,村 岡健作博士(神奈川県)のお骨折りがあったことに も,記してお礼申し上げたい.南伊勢町沿岸での深 海漁業への取り組みに関しては,三重外湾漁業協同 組合,南伊勢町役場,三重県庁,農林水産省の皆様 のご指導,ご鞭撻にこころから感謝申し上げたい. 深海性タラバガニ類の本州における漁業のあらまし については,平本紀久雄博士(千葉県),太田 秀 博士(東京都),磯和 誠氏,帝釈 元博士(株式 会社鳥羽水族館),飯塚栄一代表取締役(株式会社 エトワール和光,静岡県沼津市),故土田英治氏, 故山下 格氏,第十一しんかい丸,新星丸,荒水 丸,第三井戸隠居丸,長井町漁業協同組合(神奈川 県),長兼丸,小川沿岸漁業協同組合(静岡県)か ら詳細にご教示頂いた.末尾となるが,思想として の「日本に生きる」という概念を著作で問うた故宮 本常一博士,学術団体の経営と財政援助に関して, 日本甲殻類学会や我が国の民俗学に偉大な貢献をさ れた故渋沢敬三氏には心から深謝したい. 文 献 長谷川久志・渡部 元,2016.深海の使いからの便り ―富士のわだつみの「みるくがに」―.Cancer, 25: 75–88.

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