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果樹の落葉抑制に及ぼす2,4-Dの影響に関する研究 (I)-香川大学学術情報リポジトリ

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果樹の落葉抑制に及ぼす2,4−Dの影響に関する研究叩

黒 上 泰 治・葦 沢 正 義

Eff’ect岳Of2,41・D spra女sin delayingthe defoliation ofdeCiduousfruit trees・l

By

TaijiKuROkAMI

(L8boIatOIy Of‡,omology)

t 緒

詮 果樹の発育期の末期に於て,病痙虫による蝕害或は強風,培嵐,降霜等の影響を羨り、木時の落 葉を見ることがあり,そこゐ結果草しい場合に於ては返り咲きを生じ,或は柿に於て癒られるように 樹上に農夷のみを残して全部の落莫を見,之がた.め果実の着色並びに肥大貨轟不充分となり,爛熟 を卑め∴含糖分不足紅より品額不良となる等鼎契の商品的価値を暮しく損する甥合がしばしば生ず る。傭兵樹の英は自療落案潮庭題づくと.その同化張力は著しく減少する傾向を持っているが,人為 的処理近よすこの啓の白熱落葉靭をある程度遅延せしめること.に.より枝槽内紅吸水化物の潜横を増 進し,′永年庶の花芽の寵真に相当の寄与を為すことが出来る。之等の意図■を以て背者等は2小4・Dの フ!ぐ溶液を1如1年軟柿,無花嵐 梨,牢具等の葉蘭に撒布し,ニ之等の生長素が芦葉抑制に及ぼす影響 たづい宅観廃する所があったから次の成綺を予感としで報告する。

正 賓駄材料及び方法

調窓に供用した果樹の種顆故に実験言受計第1表の通りである。 第1表 実験果樹の頭賜及び実験設計 具視の種類 品 種問合性背脇所 供 試 1;伎の=傲布塵 咄上1.5′−2Omの手謁さにある 枝を箕西南北にわたり1区3枝 づつ≧竃育良好な多毛育枝を選ん で開いた。 l− 境 野lll 閏郡平井

香川県釆 町池戸

0,15,20 備考 試験に供した204一−Dは解釈三共製薬株式会社製D叩Ont2,4−Dで、その含有成分は39%以上の ものを所要の遊資に砧釈して用いた。 試験場行胡に.於ける 各供訊樹に軍重した装 の状態は帯2表の如く であった。 調査の方法ほ実験開 始当時の成英数に対し 調査各期紅於で樹上に 残存した成英数を調奄 第2表 撒布時に放て供試樹に蒲生し7こ洋の状態 果樹の笹頬l供欝樹に蒲生した環の状態 葉蘭琶の写も∼与ちか黄変し、その幾分は訂変しているか落装してい るものは見られない。 無花果l全部漉緑色で、枝上に強く附着し、落葉の徴憐は見られない。 和 製一篇訟芸諾警塁誓と去㌘署蒜配鴇㌶急患完髪霊芝;葦 全集感得色を呈し、葉柄は強く横に附帯し 八月的に引き離すこ 革 具 と困難であり、日然落葦は見られない。活力ー■・鮫に旺盛である

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125 第1図 調香期司の毎日の気象塀藩 し,その比率を以て各期の残英蚤を示すことと した。但し軍兵に於ては調査上の誤茎を少くす るため,5¢m以下の復校並び庭2,3年枝の腋 芽部,2番枝の興部等に廣生する聴備な小某 は,試験開始の際に仝邪険去ヽた。侍自然音英 靭に.於ける実の同化柁カの消長を知るため打扱 法化より之を検定した。 実験期間中の大学㈲嵐果樹園に於ける毎自ヰ 前10時観測の気温(地上1一.5m の部位),降水 慮等に関する調査成綺第1図に.示す通りであ る。

m■ 寮駄成績

1.柿(■富有) 2,4“Dの県横落葉抑制紅関す る実験成緯は第3表乃至箪10表,第3図乃至第 6図の通りである。 1.柿(富有)柿の葉に喝し2,4−Dの水溶液 を処旗した場合の各時朝川落葉率第3表め如く である。 第3表 2,4・−・Dの水溶宇夜を葦頚撒布した柿の 魯時期別落葉教義び落葉率 ・−−・−一兎7巧宝=玖CO +一 1−・・−−・・ 軒持碩ほJこケ 叔すjこ気i−1Cセ 一陣オり▲しmm 2ヰ 23 22 21 ′「ヽ rJ 20 19・l♭15 ヰ3 2 1 0、り 87 ‘ 5 氾 度 20 2S 30 1ご1l 5 日) lS 第2図 落質抑制の目的を以て2,4・−D実験に供し た柿餅(品靂檻野)(葦に附した倭尊ほ調査記 号11月12日視野)

15pl・pm120p plm

‥・・一..・∴

11月寧日午後3時処理 第3図 2,4・−・D処理による柿わ落城机上効喫(%) 0 仇 0 0 0 0 0 0】0。00 4 諭 諮 茶 寮︵〆︶ 1りり2日へ」=㌢沌8‖ りi17i卜」圧津旺1り12川−11丹2紬 (5日閏) (4「‡耶) (3日間1)

館il牢ト75芦99・98f 60i99・叶中00・00

碍3寂によると 2;4−D処理■を ̄施した際各区た 属する枝はいずれも既に一・部分の架か黄変又は ※輝風により落英するものが多かった。

(3)

紅変し,或程密集柄か基部に.分灘周の形成を見ていること.が推察されるに拘らず,処理後筍4日目

までほ落葉を見なかったが,第5日目から第8日目までの、5日間に.処理区と無処理区との間に落葉

率の上に管しい蚤を生じ,特に.2,4−Dのぎ農産の高いものほど落葉率が少なかった。その後11日18,

19日両日にわたり頗博を伴なう強風が襲来したゝめ,各区にわたり多数の落葉があり,特に2,4−D

剋理屈庭.於て無私珪区よりも郵づて多くの落莫を見,更にその後の5日間に全部の落莫を見るに要

った。結局2,4−D紅、よる落葉の抑制効果は最初落藻■を見始めてから5日間に顕著に・現われており㌣

それ以後には柚物生長ホルモンによろ落薬防tヒの影響ほ見えないものの如くである。 僻其の大小,並にカ向に.よる各区の落集率を 親祭したもの,第4,節5表の如くである。即ち 薬の大小による2,4−D兜理の飽響ほ.大数でほ 余り甚しい差を認めないが,申,小薬では初期 の5日間に蘭処理区の落薬が顕著で、2,4−Dの 濃度の轟いものほど薄紫率を減じて屈り,其後 の4日間は却って処理区の落葉率が高まり,吏 た其後の5鱒間鱒争区ほゞ等しい落薬率な示す 傾向がある。方向叱よる2,4・D勉理の影響ほ 東・四・筒・北共に無欠理区は畢初の5日間の 落葉挙が高く,其後の4日間は処理区の■方が高 く∴更に其後の5日骨ば.区により差異が顕管に 甥れない場合が多く見られる。只彼の処泰する 第4表 2,4・−Dの濃度による柿の某…の大いさ 別落基調査鼓(%) 備考 番犬きさ別の葦の総討を100とし之に対し名 期の落英数な各処哩区毎に此率(%)を以て示 した。 方位虹よる落準率は南 面の枝は初期の5日間 に.最も落F率が顕管で 第5襲 柿藁の方位別落葉調査表(ヲる) −−−≠__.∼..方 位 2,4■ ̄’Dの感卜 \ ヾ ここ遠商\ Opいp・mf15pいp‖m≒20pいPm Op−p・m巨5p・p・m重20p 泉及び野面之に・次ぎ, 月日 北面は敢も落薬率が低 壬、王呂=去謂 い様である。第4表及 J三旦聖 甘′}25日 (総計を100とした此) び第5表はこのことを 示すものである。

、㌔ミ

1 5p小p・・Op・p‖m Op・P・m】 ml20p・p・m】 2.撫花農(凄来憾) 無花魔の実に対し2,4・ Dを鬼規ごした場合の各 時期別落葉率第6衆に 示す如くくである。(節4 月 日 11月12日■}1(i日 11月17日−20日 11月21日−25日 備考 方砕別による各処埋区の先の総計を100とし之に対する各期の落葉数を各 処瑚区毎に.此率(%)を以て元した。 国事灘.) 第6表に.示す処濫よると頸処理膵では7日日,処理区では10−11日目に・落袈を開始しており,植 物生長ホルモン欠理が葉柄篭部の離層形成に.ある程度の抑制作用を及ぼすことが明かにせられ,そ の後の 後仝実の落某するまでの野間に於てほ処理区と無欠理官との常にほ.余り管しい差が表われていな い。結局2,4・D欠理の落葉抑制に及ぼす影響は今回の実験の範管内では姓理後15日内外に・わたり 函具があるものと.考えられる。

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127 第4図 2,鵠−・D処γ哩に.よる無毒花果の 葦の落下一率(%) 第6表 2,4・−D処亨現による解花泉の令時期別 落環数及び搭乗率 2,4−D の 20p.p.m 、

、ニ.J

15p.p.m 11月8Eぎ年後3時処甥 9 10 11 12 13 1集 0 0 0 0 0 ▲‖︶

削いloio・00

0020 ︻∂′0718 1 1 1 1 41 5 次に葉の大小による2,4・D処理の影響に枕 ては第7衣に示す通りであり,処理後最初の8 日間に放ては集の大′トに拘らず,無知理区の落 19 20 21 22

封l 4l ll

二 葉率は処理区のそれに比して高いが,大,中葉 に比し′ト薬に.対する抑制効県が強いようである 第7‡羨 2,4・−D処囁を施した野花果の 葉の欠い遠別落琵率(%)

Op・p・項5pp、m.20p・p・m

月 日 期詞魔別 11月15日−22日 11月23日∼26日 11月27日∼ 12月5日

770 13nlO 1800− 23.82 611】25.00

備考:番犬骨さ別の暮の絵旨†を1qOとし、之に対し 各期の落真数を処理区毎に此率(%)を以て戻 した。 0 0 0 1 ′0 0 0 孔 2 ㌢I; 5 ∵−::二こ; ∴−■ = 1「 第8表 2,4・−D処喝を施した無花魔の斑の方位別落葉率(%) しかし =ニ その後の 訂¶ 4日間に 南 †‡ 寛 li [ lさ

£mばmlp.票m事。.

15!20 享)濃度lOl15 坦」ヒm岬・p・m 於ては3 L 7.69l・− l l l 12 1 1 1 1 1 /′/′/// 82′00 5 12 23 〓二∼∼ 555 5 ㈹000000Ⅷ 1 7 ︻ ︻/40/0 −0の0′り4 3へ∂ 7 5 2 5 1 10.00 薯とも処 80 OC lO.00 理区と無 27541一 処理区と の落葉率 方佗別による各処瑠区の痙の総罰を100 とし、之に対する各期の落葉数を各処理区毎 備考: に比率(%)を.レてラ大した。 はほゞ同様の傾向を示し,その後の9已問に於ては顛処領区の落葉率は処理区に上ヒして低いが,小 葉の差億も大きく,大典之に次ぎ,中葉の差は一定していない。

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異に枚の方向と処頓による落葉率との関係は第8表の通りで,祐乗ほ.東面最も早く現れ,北,西 之.に次ぎ,南酎最も落≡姓の発現が遅れる傾向がある。僻処理区に比し無処理区の方・−・般に苑甥が早 く,13日臥以後軋なると・その関係が逆転し,方向に・よる特異性を見るこキは困難なようである。 ≠第9表 2,4−D処理を施した和梨の名 将翔別落要言敬虔ひ落真率(%) 3.和梨(長十郎.) 和梨の無処ヨ盟区は処理の 始まづた11月16日把ほ既に落葉が始まって屠る が,処理区の申15p・p・m区ほ3日目から20p・ p、m区ほ7日目から落葉を開冶、しており,その 後15日目までほ;喉処理区の嫁菜率は処現区に比 し常に高く,15p・p・m区は20p・p・m区に比し 落下率が高い。結局処観後15日目までは2,4−D 処理に.より落葉抑制の効果顕著であるがその後 に.於てほ処理区の落某率は無処蟄を凌ぐに至り 2,4−Dによる落葉抑制の劾典を消失するに至つ ていた。第5図は之を明かに示している。 第5図 2,4・−・D処理に.よる和典の 蛮の落F率(%) 2,4−Dの鮨度 O

i−.・●l:.二U・

20p.p.m 15p.p.m l 言・ フ枚数けと率% 」遮塑旦型蔓聖垂坐些

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汀∵いい.け‘作..畑 討∵」+6 ・孔■ 3 い 1 b 1 7 182三; q/0040500 −⊥ d︷0 41 2000 0 5 4 7 0. 5 II 叔 落 栗 毛 ︼β、

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2345∠U <U1 4 ウ︼2 02004 童−⊥d† 10i 10 00 川 ■4 3 10 ハ0 よU 8 l 釧 0807′04 ︻−000/O12 1 1 1 =岬ロープ用 ‖巧之2T】−■2月■U12月2ローb日 耶丁【ト」el】121‖帰一明 (ゝnn巧 l川田】 一目閏 ¢ー一間 2一冊 筋6図 2,4−・D:処理に.よる琴見の 質の落下率(%) 0 0 つ止 4 .

15;2143j

仰「[コひ 囚15ppm 諾 恭 罫︵〆︶ i

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総可28170≡10000i58∃99・9

9‡100100.00 4・準鼎(視)11月16日2,4−Dの処隠を行つ 川 て後12日間の落盛率は処頚’ミ区も無処斬欠も殆ん どその義を見なかった。11月27日に弔処理を行 ibハ1・、抄ノ11 】28閃 29/1l−13/Ⅰ2 】ユ8㈲ 2ユノ12Elに 瑚帝発扱色葉比甘 った結果も殆んど同様であり,結局挙果視の場合砿は,2,4・・Dによる要理は殆んど抑制効典を声す ことがなかったものと云うことが出来る。第6周ほ.そのことを明かに示すものである。 刃Ⅰ考 蕪 植物生長ホルモ・ンが植物の薬又は鼎実の分灘層に作用し その形成を抑制することに就ては,之 迄多くの研穿菜麓が発衣せられており,その中果実に関係するも・の書こ枕てはリンゴ,晩生柑橘等をこ

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129

於て既に実用の切払入ろうと.しているものもあ る。喪柄の島部に形成せられる分脈層に対し楷 物生長ホノレモ・ンを処理すると.,その脱離を著し く抑制することに就ても,LAIBACH(1933.), RA RuE(1936),GARDNER et AL(1940).MYERs (194・0),EDGERTON(1947,1951)等の柴繚がコ リウス,西洋ヒヒラギ,リンゴ等に就て亭芭表せ られ,それぞれ所期の目的を達成することに成

功している。今回著者等の施行した柿,無骨典

和梨,リンゴに対して2,4・Dの稀薄液を処理し て二得た成額も従来施行したものとほゞ同様の効 典を挙げており,分鮭層形成開始期以前に於て 適期に之を撒布する場合にほ特殊の例外を除き 少く、とも⊥・週間乃至10日.以上自然落莫崩を遅延 せしむることの可眉引致を実証す・ろことが出来 る。 第7図 自然落葉期前2個月間にぁたる 和梨の実の同化率 第10裟 2,4−D勉瑠購よる革具の各時 期別落尭数及準菟率(%) 11月16日午后2時処理 処理尭数l 341j 257 t 340l 339 封ト1中9l14 11月27Eさ午后2時再処理 処観葉数、! 255 2701 272 す菟2341言7891。1112 ﹁ユ 00 80 70 00 叩 40 30 加 薫の同化賽︵〆︶

恒軒

7 4 5 3 偏 一t O 3 7 0 . 1 4 −.一 n l 討 ¶﹁鉦﹁﹂ 丁 0ノ 5 揮 5 7

10月IIt lOり 2111− 30[11t月−1‖ 2U‖ 2り‖1たl】311 同化力測定j詳I「! 91l3570い7 12月25 日空室≡媒 2 7 H訓 8 ′0 3 3 7 庖 ∠U 7 農協の薬の同化作用は自然落葉斯に向うに従い,そめ機能琉低 ̄ドを見るものであることは,著者 等が和製長十郎に就き昭和26年10月1日から12日3日までの斯間に打扱法により8同にわたり渕窟

したものにより知ること.が出来る。即ち第7岡によ.ると10日初旬から私製の某の同化詑カは次第に

減少の慣向を示し,10日下旬には90%となり,11日中旬には58%に減じ12日上旬にほ激減して36 .%と.なっている。 この様に.自然落萱望期の宋斯に近ずくに従い,許梨の某の同化機詭ほ著しく減少するものであると ほ云え.,その落■下期間が1週間乃至10日延長されることは,貯蔵物質の蓄積,餅片申に於て発育し つつある花芽の充実等の上町露要な買価を為す一・方,樹上に敬て晩秋成熱する柿の兵実の肥大,着 色,品軍等の改善に大なる効果を及ぼすことが出来ることは云うまでもない。特に9日以琴の暴風 珂による不時の落共,病害虫の蝕害その旭各建の器械的原因による落薬に対し,植物生長ホル・モン の撒塞が相当の寄与を為すこ.とを予期することが可能であり,現にMuRNEEK(19叫),GARDNER et Al(ユ9坤),等も暴風による・リンゴの薄具率を減少する上に植物生長ホルモンの撒布がある程変の効 力を挙げている事実を報告している。従って9月以準の暴風による具樹の落莫に対し,植物生長ホ

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ノレモツの稀静溶液の撒布が及ぼす効力に討し今後更に発令な夷験を試みることほ必要であり,之に より挙畢,梨,桃,梅,席等の次年の貯蔵物質の増加,枚條及び花芽の充冥,尭実の品質,色沢等 の改善の上に重要な寄与を為すことが出来るであろう。 前轍物生長ホルモ・ンが気温碇よりその効力に或程度の影響を被むるこことに放てはHIICHCOCX,

ZI減益ERMAN(1941),GARDNER(1940),等の柴緯があり,気温が承氏60変(摂氏15.6変.)、以・・下に∵降下す

る′と.,リンゴの落典防止効農を減少することが指摘せられているが,今回の実験の範囲内に放てほ, 本実験施行期間の中,最初の8日間の最高気温ほ,最初の2日間を除き常に摂氏15慶を突破してお り,従って少くとも契験開始の初期にほ.,湿度を原因と.して楽の落下防止の効力に影響を及ぼすこ と.はあり得ないものと思われ.る。簡2,4−D撒布後7日員に約28mmの降間を見たが,それ以外の降雨 はいずれも4mm内外のものが6回あったに過ぎず,従って降了甘を原因として2,4−Dの効力に影野を 及ぼしたものとほ考え.られない。

Ⅴ 摘

要 1・2,4・Dを用い,柿(横野),銀花県(泰菜種),和梨(長十郎.),挙兵(視)の自然落喪の抑卸に及ぼす 影響に儲いて実験を行った。 2・2,4−Dの15p・・p…m,20p…pumの水搾液を柿,頭軒菅果,和梨の其面に撒兼したものほ,無処堰店 に比し相当顕著な落莫抑制効農を示したが,挙展乾対しては殆んどその効果を詔めなかった。 3・2,4・Dの落薬抑制訝力持涜坊間は,客L賀した柿に.於てほ.8日間,和製,無佗奥の緑色集では15日 間前後であった。 4・落葉朋制に対する2,4−Dの最適濃密ほ20pサm附近にあるものと思われる。 5.2,4・D囁液撒布による落葉抑制作用ほ,撒布磯1∼3日間の短時日申に潤われるものと思われる。 6.2,4・Dの落菓抑制作用ほ,既庶.分灘屑の形成が行なわれた菓にも,兼形成の某に.も箱師されるも のの如くである。たゞ撒布時に.於ける分牒屑形成の詳密により,抑制牌級期間が異なっており, 灘層形成の進んで居るものほど印㈲持筑期間は愚かい。 7・以上の結果ほ展観の自然落葉が開通せられる以前に,2,4−Dの20p・p・m−7k溶液を菓上撒布する ことの望棄性を示すものである。

Ⅶ 主 要 文 献

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131

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究,香川選科大学学術報告3(3),130−134

Rるsumる

The effectsof2,4・−Din delayingthe endseason defoliationof kakis(Yokono.),figS (Hor乱i・・graki),Sand pe?Yく(Ch6.iur6),and apples(Ⅰ・Wai.)wer・e Studied,and the results

鱒弾叩極edaS follows:

l.Theleaf surfaceof k貿kis,figS,andsandpea・rS WaS Sprayed with15and 20p・p・・Lm concentration of2,4一D by which significant reduction of defoliation occursin comparison withCOntr・01小 The・diff由・enceinresponesto2,4・・D sprays and to contrOl,howeve羊r,WaS not01〕SeTVedin case of apples・

2.Thelengthoftheperiodofeffectivenessby2,4・・Dspraysseemstobe白daysincase of Kaki,and about15daysin case of both fig■S and sand pears・

3.ThelOptimumCOnCentrationof2,4・Dindelayingtheendseason defolia七ion appearS tO もe20p.p.m

4.The responses to2,4・D sprays by fruit treeS,big・un20r3days after treatments

5.Theeffectivenessof2,4qD spraysindelayingthe defoliation of fruit ti■eeSWaSShown On bothleaves which abscisslayer formation already carried on and those not yet・

6.The dailymaxilmumatmOSpher主c temperatures andprecipitations during e女perimental

perioddidnotpreventthe2,4qIDaqueoussolutionsfromeffecting the endseason defoliation of

fruit tree$above mentioned

7.These data emphasize theimportance of spraying 20p..p.m。COhcentration of 2,4・D on theleaves of fruit trees prlOr tO naturaldefoliation

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