輸出グラジオラスの繁殖に関する研究 I 日長がグラジオラスの球茎並びに仔球の形成に及ぼす影響について-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

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香川大学農学部学術報告 第9巻第2号 正誤表

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http://www.lib.kagawa-u.ac.jp/metadb/up/AN00038339/AN00038339_9_2_e.pdf

Notice

Technical Bulletin of Faculty of Agriculture, Kagawa University

Vol.9 No.2 Errata

URL

(2)

第9巻第2号(1957) 59

輸出グラジオラスの繁殖に関する研究

Ⅰ日長がグラジオラ∴スの球茎並びに仔球の形成に及ぼす彪響について

小杉 滑,住友 昭利,片桐 武憲

Studies onthe propagationof gladiolifor export

工 On theeffectsof daylength uponthe co工m and cormelfoごmationsingladioli

KiyoshiKosuGI,AkitoshiSuMIrOMO,and TakenoIiKATAGIRI

(Laboratoryof Floricultuてeand OrnamentalPlantsJ)

(ReceivedJuly25,1957)

Ⅰ 緒

口 球根縫物の球撮形成に及ぼす日長の影響については数多くの研究(1,3舶∩)があり,グラジオラスに・ついても H.A.BoRTHWICK等(2)の報賃がある..すなわち氏等は,グラジオラスの6品種を用いて8組の日長処理を行つ た結果,電燈照明を行って暗黒期間を炉くすると,開花及び成熟が遅れて巣養生長期間が長くなり,花穂は長くき なって多くの小花を着けるが,仔球の着生を汲ずる..しかし球茎の生産及び休眠には影響なく,晶喧間の差異も大 く,また15時間以上の日長には影響の増加がみられなかったと述べている 日長を調節することに.よって仔球の着生率を増加させることが出来るならば,少数の撞球より急速に増殖せしめ ることも可能であり実際栽培上極めて好都合であるので,その利用性を確かめるために,また果してBoRTRWICK 等の述べているように新球茎の生産には影響がないものであるか否かを知ろうとしてこの契験を行ったところ,若 干の成果を収めたのでここに報告する なおこの実験は,文部省科学試験研究費に.よる「輸出球根の繁殖に.関する研究」の一部を分担したものであり, 塚本障土の御指導に.よることを記して謝意を表する

Ⅱ 実験材料及び方法

藩学附国旗場で育成されたPicardy,Purple Supreum,Spotlight,ValeTiaの4品種と,京都大学附属和歌山 農場で育成されたRadiance各々200球宛を春秋2回に分けて植伺け(Radianceは春のみ),その各々を更に5 等分して日長処理を行った… すなわち A第1同試験(1956年3月16∼同年9月11日) 19E6年3月16日に巾3尺の床に.6×4勺‘守こ植付け,5月8日より次の方法で日長処理を行った. 区 日 長自然日長電照時間 1 8時間=8時間+0時間 2 10 =8 +・2 3 12 =8 ・十4 4 14 =8 +・6 5 16 =8 ・十8 毎日午眉5時より翌朝9時まで高さ4尺,巾5尺の位署より黒色ビ・ニL−ルを凱、,Timeswitchによってそれぞ れ所定の時間,1∞w電球を坪当り1偶の割合で灯けた 錦上げは平均開花日の40日後に行い,各区間の新球,仔球の着生発育状態を比較した B.第2回試験(19E6年8月20日∼1957年1月30日) 第1同試験と同一の球茎を1956年4月9日より8月14日まで50cの冷蔵庫に貯蔵し,取出してから室内に置き, 8月20日に贋1回試験の場合と同様の方法で庸付けた。

(3)

香川大学農学部学術報償 60 日長処理は9月21日より瀬上げ日まで行った

掘上げは平均開花日の40日鎮に行ったが,総てBlindとなって平均開花日の算出し得ない区については,隣接

区の掘上げ日を考慮して,その前後1日間に待った

∬ 実 験 結 果

a。開花状況 第1回試験の結果は第1表に,錦2回試験の結果は第2表に示す通りである

TablelEff¢CtSOf daylength uponthefloweIingingladioliI (Thefirstexperiment,March16∼Septemberll,1956.)

Plot 1 2 3 4 5 Daylengtl181U121416

(bouTS)

Table2.Effectsof daylengthuponthe floweringingladioliII

(Thesecondexperiment,August20,1956∼Jannuary30,1957r) Plot 1 2 3 4 5

Daylength 810121416

(4)

第9巻第′2号(1957) 61 Jan‖23 Dec..31 .Jan..22 Jan.22 .Janハ23 10140 7⊥8888 80330 1つ︼213 n nn n n a a a a a TJTJJTJTJ 914︻〇﹁1 1﹁⊥ 2 C C C C C e e e e e DDDDD O8660 75808 1 83089 6﹁ノ976 00189 1 1 1 1 1 n n n n n a a a a a lTJTJTJTJ 00000 2つん2つ山2 一一5へい、守 ﹁ノ78 すなわち同試験共概して日長の長い区程開花は遅れ,草丈,小花数ほ大と.なって,BoRTHWICX等(2)の実験結果 と.ほぼ一L致した小 また品種間差異も明らかで,Spotlight種の如きは日長12時間区の開花率が最も高く,それより 日長が長くなっても短くなってもBlind数ほ増加した b.新球茎の肥大に及ぼす影響 掘上げ時に.おける各区の新球重量は第1因に示す通りであり,これより植付時の母球憲盈を差引いて新球の肥大 率を求めてみると第2因となる %馳 、やI lt二1−▲ .A、 謡い ′ A A /\

Jも革、 1

1 1 1 1 1 1 1 1 ム Aへ■l Jl ノ阜 I l ム I l l 牟 キ f 「t一如EXP ∽∈︼OU≡︶名誉む声pむS再UhU已t ■−−t−ム ヰ l √・−−−・一一かdEXP ム 30 ∽∈︼8≧空こ〇長音壷 50 A

l鈴 =㍉_一十∴‡−…丁

a)

Fig2 Percentage ofiI】CreaSedweightin corms この2つの因によってみると,第1回の試験では Picardy,Purple Supreum及びRadianceの3品種 は,12時間日長区.を頂点として,それより長,煙いづ れに傾いても肥大率が低下しているが,Spotlightは ・一 二::二 三 12345 Va】erja

Vnric(y PicaTdy Purr)1亡 Radian(ぐ Spottiか Suprellnl

Fig.1Weightof new coImS

概して日長の短い区の男が長い区より球茎の肥大率は高く,ValeIiaは一億の傾向を示さなかった. 第2回の試験ではPurpleSupreumとValeriaは10時間区が最も高く,それより日長が長くなるに従って急 激に低下し,8時間区も精々肥大率が10時間区より劣った..Spotligbtは8時間区が最高で,それより日長が長く なるに従って低下し,Pica工dyは一億の傾向を示さなかった.. 結局この2回の試験を通じて結果が一・致したのはPurpleSupreumだけで,Spotlightは類似し,Picardyと ValeIiaは全く相反した..すなわち日長に対する影響は一億の傾向な示さなかった. なおこの試験結果に現れた特異点は,艶1回の試験では,新球露盤が母球重恩より■大となった区は極めて少いの

(5)

香川大学農学部学術報告 62 に,第2回の試験ではいずれも母球憲より遠かに大となり,最高は約35倍に.達していることである.、 Cい 仔球の着生,肥大に及ぼす影響 各区における1株当りの仔球数は第3図に示す通り である すなわち各品種共概して日長の短い区程仔球の着生 数ほ多く,日長の長くなるに.従って急激に淑少してお り,この傾向ほ第1回,第2回の試験共ほぼ一・致し た −礫当りの仔球憂慮は第ヰ因に示す通りである g 三悪a帽uO S芯∈Jきー?長官室 すなわち第4因と第3因とは極めてよく似ており, 結局仔球の生産盈は強く仔球数に支配されることを示 している 1球当りの平均仔球星盈は親5図に示す通りであ る 1stEXP(Spring) ーー ー1−−−

‥・∴.・・、・∫J−■

2nd EXP ‥・二/∴ ∴

Varlety Picaldy l’uり)le

SltPr(u!れ

RadlanC( Sp(Jtllghl Va】elia

Fig4 Weight of cormels on a plant すなわち仔球1偶の署盈ほ.各区間に.あまり大きな差 異が認められなかったが,第1回試験と為2回試験と

では明らかに前者の力が後者より大きかった

なお実験中の湿度ほ第3表に斎す通りである

12345 12345 12345 Radiance Spotlight Vale,ia

12345 12345 Va11ety Pi00rdy Purple

Supreum

Fig5 Aver芸geⅥeight of a cormel

Table3.. Temperatures(Oc“) 3

這㌃「完云

l Max己 Min Max..】Min Max.Min Max.】Min.

The fir$t eXperiment

M飢.11−20 21−31 Ap工・巾1−10 11−20 21−30 Mayl−・10 11−20 21−31 Jun.1【10 11−20 21【30 215 91︻−J l 1 66︵J 515 ︵ノ︼つん2 8。.725.7

:;.・‥.

1フい529..1 16“6 30/7 18.9 31.5

30..0!20..2

.Jul.1■−10 11−20 21−31 22い7 21‖2

(6)

第9巻第2号(1957) 63 ∃雲て言…箋て3…雲二‥喜 Augけ1−10 11−20 21▼一31 竺二Lし」空土」 .1_ 28。918.5 Sep.1・−10129.2l18“9】29.0】ユ89 19.O28“7 AveTage】 20.9

The second experiment

2フ.8 臣18.5 r ≦7小8l18…5

18..5】278 Sep1−10 11−20 21−30 0ct..1−10 11山20 21−31 23.0】]6..5 Nov.1−10 11−20 21−30 Dec.1−10 11−20 21−31 1298岬101011 ran… 1−10 11−20 21一−31

AveIage 仁 13‖3 !129 I12・9 f 13・1 r 14‖0

Ⅳ 考

察 球茎の掘上げ日を平均開花の40日後と定めたのは,さきに笠者(1)がKunder’d whiteについて調査したところ, 新球の肥大は開花後60”プ0日間に急速に行われること.を知り得たので,少くともこの程度の日数が必要と思われた ことと,あまり掘上げ期日が遅れると夢2回試験に・支障を来たす憂があったためである“ 新球の肥大に対する日長の影響が明確に・現れなかったのは,このような取扱上の欠格に・基くものとも考えられる が,日長感転が強ければ充分差異は現れる瞥であり,差異が現れなかったと云うことは日長に対する感応が弱いこ とを示すもので,BoRIHWICK等(2)の報賃と一一致すると解釈すべきであろう.なお第1匝試験より籍2匝試験の 男が遠かに新球の肥大率が高からたことは,新球の肥大に温度が可成り強く影響することを示すもので,高温より 低温の方が肥大生長を促進するものと考えられる,. 仔球の潜生に対しては明らかに層日区が優れ,籍1回試験のPica工・dyにおいては,8時間区は14時間区に対して 数に.おいて28倍,憲盈において].5.プ倍の仔球を菅生しており,最も差異の少かったSpotlightでも,10時間区は 16時間区の4倍に達する数及び重盈の仔球を潜生し,第2回試験においても最高は数において126倍,重盈に・して 34倍,最少は数に.おいて37倍,富盈にして44倍の仔球を生産したのであるから,充分実用価値はあると思われ る.. また第1回試験の力が第2回試験より新著な差異が現れたのは,温度の相異によるものと考えられ,短日処理に よって仔球数の増加を図るには,ある程度温度の高い時期に行う必要があると思われる. なおBlindの発生率と仔球の着生率と.に.関係があるか否かについては,更に今後の追究を必要とする.

(7)

香川大学農学部学術報告 64

† 摘

要 (1)】9≡6年3月16日∼同年9月11日と,1956年8月20日∼1957年1月30日の2回に亘って,5つの品種を用いて5 つの日長処理を行った (2)長日区は短日区に.比較して開花が遅れ,花稔ほ長く,小花数も多かった (3)日長感応は仔球の生産には認められたが,新球茎の形成には認められなかったい これらの結果は1949年の B⊃RrHWICK,H.A,PARKER,M.W“等の実験結果と一L致した (4)第1回試験においては,1株当り仔球数及び仔球重患の最も大きかったのは,PicaIdyの8時間区で,同一L品 種中での最少の14時間区に.比較すると,数に.おいて28倍,蛋盈にして15ブ倍であったい またSpotlig‡1tの10時 間区は16時間区に比較すると,数及び重盗において4倍の仔球が着生し,その他の品種はこの中間に位した (5)第2回試験に.おいて,同・−一点種内におけ・る仔球数の最高は,最低の3。7倍であり,仔球憲の最高は最低の44 倍であった (6)以上の結果から,裳に.8∼10時間日長に短日処理することほ,急速にグラジオラスの繁殖を因る場合に局劾で あると考えられる

Ⅶ 引

(1)BEATMONT,J小H.,WEAVER,JいG.:Effect of

light and temperature on the growth andtube・・

Iization of potato seedlingsい PYOC.Amer。Sbc

助7f5cZ“∼28,285−−290(1931■).抄録,農及園,8(7),

1733一−1フ34(1933)

(2)BoRT王iWICK,H,A”,PARKER,M.W:Photoperi・ Odic responses of gladiolus..Gladiolus Mag..,13

(2),26−31,36−41(1949).β宣〃gけA∂ざ≠‖,51,9146 (1951) (3)JENKINS,JM,JR:Someef董ectsofdifferent daylengthsandtempeIatureSupOnbulbformation in Shallots..アγoC.A椚βγ5♂CL.月bγf..5c亘.り64,311 一一−314(1954) 極)小杉滞:グラジオラスの花芽並びに球茎の発 育経過について,園芸学会雑誌20(3,4),231−237 (19Sl) (5)LEWIS,CLA=:Someeffectsofdaylengthon

用 文 献

flowe工ing and tuberizationof tuberous・rOOted Begonia.PyccAmer.S伽肋riSci.,61,568(1953) (7)MAGRUDER,R,ALI.ARD,HA..:Bulbformation

in some a工nerican and euIOpean Varieties of

onionsasaffectedbylengthofday”ProcAmer

5∂Cハ助γヂ..Sα,35,489−490(1935)‖/〃〟γ.月gγ 点♂S.,54,719−フ52(1937)

(8)MILI.ER,McGOLDR王CK,F:Effect daylength uponthevegetativegtOWth,matuIity,andtd)er Characters of the hish potato.AmeY。Polato J¢〟グ…18,261−265(194け抄録,良及園,17α飢

1584(1942■)

(9)STEILZNER,Gハ,ToRXA,M.:Tageslange,Temp− eratuIund andere Unweltsfaktoren in ihrernn

Einflub auf die Knollenbildung der Kaxtoffel かβ′Z蒜cゐ≠βγ,12q飢233−236(1940).抄録,戯及 園,16(軌1970(1941)

(10 ZIMMERMAN,PいW=,HITCHCOCK,A.E‖:Root foTmation andfloweringof dahliacuttingswhen

Subjectedto different daylengths.Eot.Gaz,.,87, 1∬13(1929)

tul〕erization,flowering,and vegetative growth Of ttlberous rooted Begonias”Proc.,Amer.Soc

月b7≠5ぐま.,57,376−3フ9(1951)

6)

Of photoperiod and temperatures on growth,

(8)

第9巻筍2(1957)2号 65

Summary

Experimentsincluding photoperiodic treatmentsand5varietieswere carriedout from March16,

1956toSeptemberll,1956andfromAugust20,1955toJannuary30,1957.TheIeSults obtained are

as氏〉1lows:

(1)Longdaytreatment delayedthematurity of plant,reSultinglater blooming andlonger spikes withmoIe floIetS(’Tablel,2.)

(2)photoperiodicresponseswereobse工Vedontheyiledof cornlels,butnotaffeciedcoImSformation (Fig,.1−5“.)These resultsagIeedthereportbyBoRTHWICK..H。A..andPARXER.M.,Wいin1949

(3)・Inthe first expeIiTnent,numberof cormelsona plantin8hrs.plot of Picardy reached28times

ascomparedthenumberin14hrs‖plot,and the weight was15.7times(Maximum)In Spotlight vaIiety,10hrs.,Plotto16hrs.plot was4tilneSinnumberandweight(

牲)Inthesecond experiment,maXimumincrease appeared betweenlO hrs。tO16 hrs。in Spotlight, 12,6timesinnuml)erand34timesin weight,andminimum wasbetweenlO hrs。tO16hrs.in Purple Supreum,3・・7timesin numberand4A timesin weight

(5)Fromthese resultsit seemes that the shor亡 day treatment,8dlO hrs。daylength,insummeris

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参照

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