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Table of Contents 1. はじめに --- 3 2. 知覚的に線形な表示特性の要求 --- 3 3. 画像表示装置の構成 --- 5 4. 表示装置のコントラスト解像度 --- 5 5. LUT の機能と動作 --- 6 6. GSDF カーブへの適合精度 --- 7 6.1. GSDF カーブとの乖離 --- 7 6.2. GSDF との誤差 --- 8 6.3. p 値間隔あたりの「JND の数」とその偏差 --- 8 6.4. コントラスト応答誤差 (1JND あたりの輝度変化率を GSDF と対比) --- 10 7. 各システムにおける GSDF 精度の比較 --- 11

7.1 8bit 入出力システム (LUT 8, 10, 12bit)--- 11

① 8-8-8bit システムの場合 --- 11

② 8-10-8bit システムの場合 --- 11

③ 8-12b-8it システムの場合 --- 12

④ 8bit 入出力システムのまとめ --- 12

7.2. 10bit 入出力システム (LUT 10, 11, 12bit) --- 13

① 10-10-10bit システムの場合 --- 13 ② 10-11-10bit システムの場合 --- 13 ③ 10-12-10bit システムの場合 --- 14 ④ 10bit 入出力システムのまとめ--- 14 7.3. 11bit 入出力システム --- 15 8. 多階調システムの実現 --- 15 8.1. Viewer – GC – Monitor の組み合わせによる実現 --- 15 8.2. Viewer – Monitor の組み合わせによる実現 --- 16 9. まとめ --- 17 Appendix 1 精度計算結果 --- 20 Appendix 2 視覚心理による見え方の変化 --- 27 参考文献 --- 28 2005/10/18 v.9.90 K. F M. H

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輝 度 (c d/ m 2) 平均輝度 1cd/m2における 1JND = 0.024cd/m2 1 500 L dL 平均輝度 500cd/m 2における 1JND = 3.3cd/m2 dL/L =0.0067 dL/L =0.024 L dL (L:平均輝度) (dL:知覚可能な最小の輝度変化) 閾値コントラスト=dL/2L 1) 図 1. 平均輝度 1cd/m2と 500cd/m2における知覚可能な最小輝度変調

1.はじめに

フイルムレス診断に使用される画像観察モニターには高度のグレースケール表示能力が要求され、一般にモニターのカ タログや仕様書にはその能力を表す仕様項目として LUT(Look Up Table)のビット幅が掲げられている。このペーパーは LUT の動作をはじめとし、その入出力のビット幅の違いが表示精度にどのように関係するかについて様々なシステムの誤 差をいろいろな角度から検証し、グレースケール性能についてユーザーに理解を深めて戴くための一助としたい。更に TOTOKU で実現している多ビット対応モニター内蔵 LUT と、プラットフォームから独立した多階調表示方式の優位性も合わ せて検証する。

2.知覚的に線形な表示特性の要求

図 1 に示すように輝度の異なる二つの隣接した領域において人間の眼が知覚できる最小の輝度差(ΔL)はその部分の平 均輝度(L)によって異なり、例えば L=1cd/m2のような低輝度ではΔL =0.024cd/m2であるのに対して L=500cd/m2のような高 輝度ではΔL =3.3cd/m2と大きな差がある。図 3 は平均輝度に対する輝度差の検知限を GSDF より算出したグラフである。 DICOM 3.14 では人間の目が知覚できる最小の輝度差の単位を 1JND とし、平均輝度と JND の関数を GSDF (Grayscale Standard Display Function :標準表示関数) として定義している。GSDF は DICOM カーブ(図 2.)とも呼ば れており、この関数を用いることによって輝度値を JND 値に、JND 値を輝度値に変換することができる。 一方、モニターのグレースケール特性(一般的にガンマ特性と言われる)はメーカー、型式、個体差あるいは輝度設定 値などにより様々である。従ってこのような特性の異なるモニターに同じ画像を表示させた場合、当然見え方が異なり 画像診断を行う上で大きな支障をきたすことになる。 そのため医用画像表示装置は一般的に GSDF で定義されたグレースケール特性に合わせるようにキャリブレーション が行われる(図 5.)。

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0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09 0.1 0 200 400 600 800 1000 JND index (1-1023) dL /L 図 3. 知覚可能な最小輝度変調 DICOM 3.14 GSDFより導出 図 5. GSDFに校正された8bitモニターの輝度特性 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 0 32 64 96 128 160 192 224 p値 (0-255) 輝度 (c d/ m 2 ) 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JN D i n de x 輝度 JND index 255 p値の増分に対する輝度の増分が知覚的に直線関係に校正されている 図 2. GSDFカーブ 0.01 0.1 1 10 100 1000 10000 0 200 400 600 800 1000 JND値 (1-1023) 輝度 (cd/m 2 ) GSDF γ=2.2 0.1 1 10 100 1000 0 32 64 96 128 160 192 224 256 入力信号レベル 輝度 (c d/ m 2) GSDF γ=2.2 輝度範囲 0.7-410cd/m2 図 4.はモニターの表示特性の 違いによるグレースケールの表 示イメージを表したものである。 GSDF 特性のモニターに表示さ れたグレースケールはどの階調 間も同じ輝度変化として知覚で きるのに対し、ガンマ 2.2 では低 輝度領域で階調が強調され、中 輝 度 から高 輝 度 領 域 で は階 調 が圧縮されて表示される傾向が あることを示している。従って同 じ画像を表示させた場合はガン マ 2.2 の方が全体的に明るく表 示される傾向にあることがわか る。 図 5.は GSDF で校正されたモ ニターにおいて、入力信号レ ベル(p 値)に対する輝度値お よび JND 値の関係を示す。輝 度は赤線で左の縦軸に、JND 値は青線で右の縦軸に示して いる。 このグラフから、GSDF で校正 されたモニターでは入力信号 レベルと JND 値が直線的な比 例関係にあり、入力信号レベ ルの増分による輝度の増分が 知 覚 的 に直 線 的 な関 係 で表 示されることがわかる。 図 4. ガンマ特性と表示されるグレースケールのイメージ

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3.画像表示装置の構成

図 6a.6b に標準的な画像表示端末の構成例を示す。 ディスプレイ固有の階調特性を GSDF に変換するための LUT(Look Up Table)をコンピュータ側のグラフィックスカードに内 蔵した装置(図 6a)と、モニター側に内蔵した装置(図 6b)があるが、近年医用画像表示モニターの普及により後者が多くな りつつある。 画像メモリーに保存されている画像は通常 12 ビット幅であるが、コンピュータの OS、Viewer ソフト、グラフィックスカードに よりビット幅が縮小されてモニターへ出力される。この出力信号のビット幅がモニターの画面に同時表示できる最大の階調 数を意味する。 通常の表示装置では Viewer ソフトおよびグラフィックスカードは 8 ビット幅が用いられるので、同時に表示できる階調数は 最大で 256 に限られる。しかし近年カラーチャンネルを利用した特別な方法により 10bit 幅以上で出力可能なシステムが実 用化された。このシステムはまだ 8bit 入出力システムのように標準化はされていないが、1024 階調以上の同時表示が可 能である。 なお多階調システムの実現方法については第 8 項に詳述する。

4. 表示装置のコントラスト解像度

コントラスト解像度をその表示装置が「輝度を細かく分離して表示することができる度合い」と定義をすれば、モニターに 入力される画像信号のビット幅がこれに相当する。しかし Viewer と LUT を介してグレースケール特性の変換を行う際に階 調数が減少することがあるので、正確には「入力信号によりモニター画面に表示できる最大の階調数」がその表示装置の コントラスト解像度であると言える。階調数の減少の程度は LUT の入出力ビット幅、ディスプレイ固有のガンマ特性、キャリ ブレーションする際の最大、最小輝度値(Lmax, Lmin)の設定などによって異なる。 図 6.画像観察用表示装置 図 6a 図 6b

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図 7. 8bit 入出力 10bitLUT を内蔵したモニターにおける LUT 動作のイメージ ガンマ2.2をGSDFに変換するためのLUT 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 0 32 64 96 128 160 192 224 256 LUT入力 (p値 0-255) L U T 出 力 (D D L 0 -1 0 2 3 ) 図 8. LUT の変換特性例 0.700 0.750 41.83 41.08 403.0 410.0 255 254 127 126 1 0 ディスプレイの階調0-1023 の中からGSDF の輝度に最 も近い256 の輝度値が選択 されて表示される。 GSDF で表示するための 目標輝度(cd/m2) ディスプレイ固有の 階調特性 8bit の P 値を持つ画像信号 127 10bit 1024 階調の輝度値 (0.7-410cd/m2) p 値 0 0 1023 0.7 0.700 1 255 254 126 1022 1 410 410 410 410.0 0.7 0.7 0.7 0.7 410 410 410 410 41.00 41.85 0.749 403.4 403.0 410 0.7 0.750 41.08 41.83 1023 1016 361 358 18 0 輝度 ディスプレイ LUT DDL DDL p 値 表示輝度

5.LUT の機能と動作

LUT は p 値で伝送される画像信号とディスプレイの間に挿入されたメモリーであり、グラフィックプロセス回路に内蔵され ている。LUT の機能はビデオメモリーに記録された各画素の階調データを輝度値として出力する際にディスプレイの駆動レ ベル(DDL: Digital Driving Level)を指定する。図 7.は LUT を内蔵するモニターの例で、8bit 入出力 10bitLUT(10bit 幅をもつ 8bitLUT)の動作イメージを表したものである。 このペーパーでは便宜上コンピュータ側グラフィックスカ ードの p 値を出力するポートを接点として、その信号を 受けて画像を表示するまでの部分を「モニター」と定義 し、モニタ ー内 部 に おい て信 号 処 理 された画 像 信 号 (DDL)を輝度に変換し表示する部分を「LCD パネル」と 定義する。 LUT の縦列には 8bit(256 階調)の画素データが入力 される。より具体的な説明のために各々の p 値が GSDF に適合した表示をするための理想的な輝度値(目標輝 度)を並べて示してある。横列は LUT の出力側であり、 10bit 同時表示が可能なディスプレイを駆動する。入力 された画像データは LUT により目標輝度に最も近いデ ィスプレイの輝度を選択する。従って LUT の出力ビット 幅が多いほど輝度が細分化されるため選択肢が多くな り、目標輝度により近い表示をすることができる。図 8. はガンマ 2.2 のディスプレイを GSDF 特性に変換するための LUT の特性例を示す。

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0 5 10 15 20 25 50 100 150 200 250 300 JND index 輝度 (c d/ m 2 ) GSDFカーブ モニターの輝度応答 p値 0 1 2 3 4 -40 -30 -20 -10 0 10 50 100 150 200 250 300 JND index JN D 値 の 誤 差 0 + -↑ ↓ -60 -40 -20 0 20 50 100 150 200 250 300 JND index 輝度 誤差 ( % ) 0 + -↑ ↓ 図 9. ディジタル駆動モニタ ーにおける GSDF と の輝度応答の乖離

6.GSDF カーブへの適合精度

LUT がディスプレイ固有の表示特性を GSDF 特性に変換する際の精度をいくつかの項目について検証する。 表示輝度精度は LUT のビット幅、ディスプレイ固有のガンマ特性および輝度範囲などに依存するので、ここではディスプレ イの固有ガンマを 2.2、輝度範囲を 0.7-410cd/m2と想定した。

6.1 GSDF カーブとの乖離

GSDF はアナログの連続したカーブであるのに対し実際のシステムはディジタル駆動のため、表示される輝度応答がステ ップ状となり図 9.に示すように GSDF カーブとの間に誤差が生じる。この輝度誤差を JND 値に換算し、本来あるべき JND 値との間の差を求めた。サンプリングによる計算誤差を小さくするため、横軸の JND 値を 14bit 間隔で計算する。

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6.2 GSDF との誤差 (p 値各ステップの輝度誤差)

入力信号の各ステップの輝度値(8bit 幅の信号であれば 256 ポイントの輝度値)が、GSDF で定義された各ステップの輝 度値に対してどの程度正確に表示されるか示すもので、誤差を「JND の数」で表し、システムの精度性能を表す指標とす る。

6.3 p 値間隔あたりの「JND の数」とその偏差

(グレースケールの滑らかさ) 理想的には入力信号 1 ステップの増分に対し表示輝度の増分が 1JND であるシステムが望ましい。 しかし実際のディジタルシステムでは入力信号のビット幅による制限と、グレースケール変換のときに生ずる量子化誤差な どのためその実現は困難である。 入力信号 1 ステップ間隔あたりの「JND の数」が多い場合は、画像の中の輝度が緩やかに変化している部分において輝度 の不連続性が視認される。この不連続性をなくすためには p 値間隔あたりの「JND の数」を 1JND 以下にする必要がある。 即ち p 値間隔あたりの「JND の数」を小さくし、更に全ての p 値間隔で「JND の数」の平均値に対する偏差を少なくすること が滑らかなグレースケールを表現するための条件と言える。 図 10.p 値間隔あたりの「JND の数」とその偏差 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 輝度 ( cd /m 2 ) JND index p値 (0 - n) p0 p1 p2 p3 pn-1 pn J1 J2 J3 1p 1p 1p モニターの輝度応答 Jn GSDFカーブ Lmin Lmax 1p

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例えば図 11.の表示輝度範囲が 0.7cd/m2から 410cd/m2のモニターでは、この輝度範囲に存在する「JND の数」は 676.4-57.8=618.6 である。入力信号が 8bit 幅であればステップ数が 256 であるので p 値間隔あたりの「JND の数」の平均 値(Jmean )は 618.6÷255=2.43 となり、画像の中の輝度が緩やかに変化する部分では輝度の不連続性が視認される可能 性がある。もし入力信号が 10bit 幅であればJmean)は 618.6÷1024=0.60 となり 1JND 以下であるので連続した輝度変化と して知覚できる。 各 p 値間隔の「JND の数」はディスプレイの固有ガンマを GSDF に変換する際の量子化誤差により偏差が生じるが、この偏 差は LUT の出力ビット幅が広いほど小さくなる。 図 11. P 値 間 隔 あ た り の 「JND の数 」の平 均 値(Jmean)の算出 0.01 0.1 1 10 100 1000 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index 輝 度 (cd/ m 2 ) p 値 p.0 p.n JND(p.0) ( 57.8) JND(p.n) ( 676.4) JNDs = JND(p.n) - JND(p.0) ( =618.6 ) Lmin ( 0.7) Lmax ( 410) GSDF p 値の範囲 Jmean=618.6/ n モニターの動作範囲

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0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 輝 度 (c d / m 2 ) JND index P値 p0 GSDFカーブ モニターの輝度応答 Jmean Jmean Jmean pn Lmax Lmin Ldi Ldi-1 L'i-1 L'i (Ji-1+Ji)/2 J i J i-1 pi pi-1

δ =

(L + L )(J -J )

2(L - L )

d i d i di-1 i i-1 d i di-1

δ =

(L + L )(J -J )

2(L - L )

i ' i 'i-1 i i-1 ' i 'i-1

6.4 コントラスト応答誤差(1JND あたりの輝度変化率を GSDF と対比)

コントラスト応答誤差の評価は、p 値の増分に対する輝度の増分が知覚的に直線的な関係を示しているかどうかの定量 的かつ詳細な検証方法であり、AAPM TG18 に Advanced Evaluation として記述されている。図 12.に示すように p 値間隔に おける輝度変化率(dL/L: コントラスト)を 1JND あたりの値にノーマライズして GSDF のそれと対比する。 Appendix1 図 13D-19D は各システムのコントラスト応答特性を GSDF のそれと比較したグラフである。 この誤差の大きさが知覚的にどの程度影響するかについては別の検討を必要とするが、AAPM TG18 では 18 ステップの p 値で評価した場合のコントラスト応答が GSDF に対して±10%以内であることを推奨している。 このペーパーでは全てのシステムを 256 の p 値を用いた同一条件で比較してある。評価する p 値の数が少ないほど誤差 の数値が小さくなる傾向にある。その理由は p 値間隔が広くなるので局所的な不連続性が平均化されてしまうためである。 図 12.において、JND index が ( Ji-1 +Ji )/2 の点におけるコントラスト応答は次のように定義される。7) GSDF のコントラスト応答 モニターのコントラスト応答 次の項では具体的なシステムにおいて GSDF 適合精度を比較する。 図 12.コントラスト応答の算出

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7. 各システムにおける GSDF 精度の比較

7.1 8bit 入出力システム (LUT 8, 10, 12bit)

このシステムはコンピュータに保存された 12bit 画像データが 8bit の Viewer とグラフィックスカードにより圧縮され、8bit 幅 256 ステップの階調をもった画像信号としてモニターを駆動する。

モニター内部には 8bit またはそれ以上の LUT が内蔵されている。8bit 入出力システムでは一般に 8bit, 10bit、または 12bit の出力ビット幅の LUT が使用されるケースが多いので、このペーパーではこの三つのシステムについて特性を比較し た。

なお LUT をグラフィックスカード側に内蔵するシステムの場合もこれに準ずる。

① 8-8-8bit システムの場合(Appendix 1 図 17A-17D)

この場合は、グラッフィクカード出力、LUT、モニター表示のビット深度がそれぞれ 8bit となるので、「8-8-8bit システム」と 表記する。(以下同様の表記する)

一般 PC モニターを使用するシステムがこれに相当する。8-8-8bit システムでは階調数の選択肢が少ないため GSDF との 誤差は最大 2.16JND にも達する。更に同一の輝度値を選択するステップが存在するため実質的な表示階調数が減少する。 例えば表 1.の条件では約 44 個の p 値が同じ輝度を重複して表示するので実質的に表示できる階調数は 256-44=212 と なり階調情報を正しく表現できない。

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8-10-8bit システムではディスプレイの階調数が 1024 に細分化されているため、256 個の p 値は GSDF の目標輝度値に 対し 0.52JND 以下の誤差で表示できる。また表示階調数の減少もなく実質的に 256 の階調が表現可能である。

③ 8-12-8bit システムの場合(Appendix 1 図 19A-19D)

8-12-8bit システムではディスプレイの階調数が 4096 と更に細分化されているので、256 個の p 値は GSDF の目標輝度 値に対して最大誤差 0.31JND という極めて高い精度で表示することができる。 ④ 8bit 入出力システムのまとめ 8bit システムについて、4つの観点で GSDF との誤差を評価すると表 1 の結果が得られる。 GSDF カーブとの乖 離(JNDs) GSDF との誤差 (JNDs) JNDs/Step コントラスト 応答誤差(%) 実質表示階 調数 Max. 2.16 Ave. 2.43 8-8-8bit システム Max. 4.6 p-p 4.11 Max. 4.76 Max. 100 212 Max. 0.52 Ave. 2.43 8-10-8bit システム Max. 3.0 p-p 0.99 Max. 1.52 Max. 30.4 256 Max. 0.16 Ave. 2.43 8-12-8bit システム Max. 2.6 p-p 0.31 Max. 0.47 Max. 9.8 256 8-8-8bit システムでは p 値の増分に対する表示輝度の増分がゼロの部分や 4.76JND という非常に大きな変化を示す 部分が存在し、滑らかな階調を表現できないのみならず、実質表示可能な階調数も減少するので原画像からの劣化が 著しく、画像診断用には適さない。 しかし LUT の出力ビット数を多くすることによって、256 ポイントの輝度を GSDF の目標輝度により正確に一致させること ができるようになるため、JNDs/Step のばらつきが減少し表示画質は飛躍的に向上する。 別な角度からみれば、12bit LUT ではコントラスト応答誤差が著しく改善されており、滑らかなグレースケールの表示が 可能になることを裏づけている。

以上の結果から考えると画像診断に使用される 8bit 入出力システムでは最低でも 10bitLUT を必要とし、更に 12bitLUT を用いれば理想的な画像表示が可能であると言える。

表 1. 8bit 入出力システムの精度比較

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7.2 10bit 入出力システム (LUT 10, 11, 12bit)

10bit 入出力システムでは 12bit の原画像データが 10bit に圧縮され画像信号となりモニターを駆動する。このシステム における LUT10、11、12bit の各出力ビット幅システムについて特性を比較した。

入力画像信号の階調数が 8bit 入出力システムに比較して 4 倍となるので GSDF カーブとの乖離が 1/4 程度までに改善 され、よりアナログ的な表現に近づく。また JNDs/Step の平均値も 1JND 以下に改善されるので、一層滑らかなグレース ケールの表現が可能となる。

① 10-10-10bit システムの場合(Appendix 1 図 20A-20D)

10-10-10bit システムでは 1024 個の p 値が、ディスプレイ固有の表示特性で決まる 1024 種類の輝度値の中から GSDF の目標輝度値に最も近い値を選択する。前述のように LUT の入出力ビット数が同じため、表示特性を変換する際にい くつかの階調が失われ実質表示可能な階調数は減少する。一方 LUT の入出力ビット数が多いため各階調における GSDF との誤差は最大でも 0.54JND に抑えることができる。 しかしながら JNDs/Step のばらつきが最大 1.19JND あるので、画像の中で輝度が緩やかに変化している部分では、階 調の不連続が知覚可能なレベルにある。

② 10-11-10bit システムの場合(Appendix 1 図 21A-21D)

10-11-10bit システムでは 1024 個の p 値に対し、ディスプレイの表示可能な輝度の選択肢が 2048 あるので、入力信号 の各ステップは GSDF の目標輝度に対しより正確に一致させることができる。

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GSDF との誤差をみると、GSDF カーブとの乖離が 0.87JND、各階調の GSDF との誤差が 0.28JND、JND/Step のばらつき も 0.76JND となり、いずれの誤差も平均的人間の知覚限界とされる 1JND 以下であるためほぼ満足できる表示品位が得ら れる。

③ 10-12-10bit システムの場合(Appendix 1 図 22A-22D)

10-12-10bit システムではディスプレイの表示可能な輝度の選択肢が 4096 あるため、入力信号の各ステップの輝度は GSDF の目標輝度に対して非常に正確に一致する。 GSDF との誤差は、GSDF カーブとの乖離が 0.76JND、各階調の GSDF との誤差が 0.17JND、JND/Step のばらつきが 0.45JND であり、10bit 入出力システムとしては理想的な性能であると言える。 ④ 10bit 入出力システムのまとめ 10bit 入出力システムについて評価をまとめると表 2 のようになる。 GSDF カーブとの乖 離(JNDs) GSDF との誤差 (JNDs) JNDs/Step コントラスト 応答誤差(%) 実質表示階 調数 Max. 0.54 Ave. 0.60 10-10-10bit システム Max. 1.10 p-p 1.05 Max. 1.19 Max. 31.8 849 Max. 0.28 Ave. 0.60 10-11-10bit システム Max. 0.87 p-p 0.55 Max. 0.76 Max. 19.7 1024 Max. 0.17 Ave. 0.60 10-12-10bit システム Max. 0.76 p-p 0.32 Max. 0.45 Max. 9.3 1024

10bit 入出力システムは 8bit 入出力システムに比較して 4 倍もの階調情報量があり、GSDF カーブとの乖離が 8bit 入出力 システムに対して 1/3 程度に減少するのでかなりアナログ的な表示に近づいたと言える。

一般に 10bit 入出力システムは 8bit 入出力システムに比較して格段に優れていると言えるが、10-10-10bit システムでは 実質的な表示階調数の減少が著しく 10bit 入出力システムとしての真価は発揮できない。10bit 入出力システムでは少なく ても 11bit 以上の LUT を装備することが必須であり、12bit の LUT を使用すれば、より高度な表示性能が実現可能である。

表 2. 10bit 入出力システムの精度比較

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7.3 11-12-11bit システム

11-12-11bit システムの場合 (Appendix 1 図 23A-23D)

11bit 入出力システムでは 12bit の原画像データが 11bit に圧縮された画像信号となり、モニターを駆動する。 10bit 入出力システムの 2 倍の 2048 階調を同時表示することが可能である。 表 3 はこのシステムの優位性について、前述した 10-12-10bit システムと比較したものである。 GSDF カーブとの乖 離(JNDs) GSDF との誤差 (JNDs) JNDs/Step コントラスト 応答誤差(%) 実質表示階 調数 Max. 0.17 Ave. 0.60 10-12-10bit システム Max. 0.76 p-p 0.32 Max. 0.45 Max. 9.3 1024 Max. 0.17 Ave. 0.30 11-12-11bit システム Max. 0.45 p-p 0.32 Max. 0.42 Max. 9.7 2048 この表より明らかなように 11-12-11bit システムは、前項で GSDF カーブへの高い忠実度が確認された 10-12-10bit シス テムに比較しても、GSDF カーブとの乖離および JNDs/Step の性能の面で明らかに優位である。平均的人間の知覚の限 界が 1JND とされてはいるが個人差があり、深い感性を有するラジオロジストにおいては 1JND 以下のコントラストを知覚で きる可能性も考えられる。従って 1JND の 50%以下を達成できるこのシステムは医用画像表示用モニターの最高峰と位置 づけることができる。

8. 多階調システムの実現

では上記で結論づけられた GSDF カーブへの高い忠実度を有する多階調システムはどのようにして実現できるであろう か?

8.1 Viewer – GC – Monitor の組み合わせによる実現

(図 13.) ここでは LCD モニターのディジタル画像信号伝送に的を絞り、実現方法を説明する。

一般的に使用される Windows, MacOS, SUN Solaris, Linux 等の OS においては、画像信号伝送は R,G,B の3チャネルで各 8 ビット、合計 24 ビットという仕様になっている。 モノクロシステムの場合は単色信号だけで良く、通常使用されるのは 1 チャネルのみであるが、上記の理由により 8 ビット 以上の転送を行うのは OS 上の制限により不可能である。 従来の医療用多階調の表示システムでは下図に示すようにモノクロでも R,G,B のチャネルを使用することで 8 ビット以上の データ転送を実現している。例えば R チャネルで 8 ビット、B チャネルで 2 ビットを画面半分に転送し、10 ビットで駆動する。 残りの半分についても同様に G チャネルで 8 ビット、B チャネルで 2 ビットを転送し、10 ビットで駆動する。これにより画面全 表 3. 11-12-11bit システムと 10-12-10bit の精度比較 (Lmin=0.7cd/m2, Lmax=410cd/m2, ディスプレイ固有のガンマ=2.2 で試算)

(16)

体で 10 ビットの表示が可能となる。

本方式はハードウェア的およびオペレーティングシステム的に規定された信号伝送方式ではないため、グラフィックスカー ドのドライバーソフトウェア側で特別なソフトウェア(API:Application Program Interface)を準備しなければならない。すな わち、アプリケーション内部の 10 ビット信号をグラフィックスカード側で特別な出力に変更するためのソフトウェアを必要とす る。 本方式の問題点は、 (1) 多階調伝送方式がハードウェアやOSに規定される標準方式では無いため、それぞれの GCおよびOS毎にAPIを 準備しなければならない。 (2) 多階調伝送のためにどのチャンネルをメインとし、多階調ビットをどのチャンネルのどこのビットに乗せるかという方 法も非標準であるため、LCDモニターの入力インターフェイスを GCのインターフェイスに合わせる必要がある。 (3) 当初8ビットシステムであっても将来LCDモニターの対応が更なる多階調(10 ビット、11 ビット、12 ビット・・・)となっ た場合、GC、モニター、API、アプリケーションといった様々な要素を厳密に合わせていかないと実現できない。 (4) 通常の 8 ビットシステムや一般的な 32 ビットモードとの互換性が全くなくなる。 →Viewerの他に例えば WEB ブラウザ等の一般アプリケーションを動作させようとした場合、予期できないような問題が 発生する可能性がある。 以上のように、この方法は多くの制限事項を伴うため汎用性に欠ける。

8.2 Viewer – Monitor の組み合わせによる実現

(図 14. TOTOKU 方式 特許出願済み)

この方式は一般的な 32 ビットカラーモード(24 ビット信号伝送モード)を利用し、モノクロの多階調信号をカラー信号にエ ンコードした信号伝送を行い、その信号をモニター内部でデコードし多階調を実現する方法である。

具体的には、モノクロ階調を R,G,B のカラー信号の組み合わせに変換するテーブルにより、多階調の信号を伝送して 図 14. 汎用性のある新しい多階調表示方式

(17)

いる。 R,G,B 各色 8 ビットであり、8 x 3 で 24 ビットの信号線があることから、理論的には約 1,600 万階調の表現が可能 であるが、実際に必要とされる階調はせいぜい 4,000 階調程度(12 ビット)なので、約半分の信号線があれば必要十分な グレー階調が伝送可能である。 本方式の特徴は、 (1) Windows や他の OS(MacOS、Linux 等)の標準的な画像信号伝送方式(24 ビットフルカラー伝送)を使用しているた め、グラフィックスカードに依存する特別な API 等が不要である。 (2)アプリケーションへのカラー⇒モノクロ変換テーブルの組込みだけで簡単に実現出来る。 (3) OSの標準方式(PCの標準ハードウェア)を採用しているため、汎用グラフィックスカードを使用することができ、か つグラフィックスカードのメーカーに依存しない。 (4) 階調数が 10 ビット、11 ビット、12 ビット・・・と増加してもカラー信号の組み合わせをモノクロ信号の階調に割り当てる ためのテーブル(変換テーブル)を変更するのみで対応できるので、それ以外のソフトウェアの書き換えやハードウェ ア等の変更が基本的に不要である。 以上の二つの方式を比較すれば、後者の TOTOKU 方法は Viewer とモニターに依存するだけであるため、従来の方式に 比べて明らかに有利であると言える。

9. まとめ

このペーパーではモニターの表示可能輝度範囲を 0.7-410cd/m2、ディスプレイ固有のガンマを 2.2 という条件設定のもと で、LUT の入出力ビット幅と理論的に達成可能な GSDF 精度の関係を 8bit、10bit、11bit のそれぞれのシステムについて 比較してきた。 ここで今までに述べてきたことを要約し、医用画像表示用として必要なグレースケール精度について評価項目と結果に ついて考えてみる。 -「JNDs/Step」とは、- 「入力信号 1 ステップの増分に対する輝度の増分」を意味し、理想的にはその平均値もばらつきも知覚の限界である 1JND 以下であることが望まれる。その平均値は入力信号のビット数で決まり、8bit 入出力システムでは 2.4JND、10bit 入 出力システムでは 0.6JND、11bit 入出力システムでは 0.3JND となる。またそのばらつきは LUT の出力ビット数を大きくする ことにより減少する。 -「GSDF カーブとの乖離」とは、- サンプリングにより失われる階調の誤差を意味する。言い換えれば原画をアナログと仮定したとき、原画の階調が最終 的にディスプレイにどのくらいの誤差をもって表現されるかを意味する。従ってより原画に忠実な画像を再生するためには この誤差は 1JND 以下であることが望ましい。 -「GSDF との誤差」とは、-入力信号の各ステップの輝度値と GSDF で定義された輝度値(目標輝度)との誤差を表す。本稿において誤差を輝度値 のパーセント誤差ではなく「JND の数」に換算して表現している理由は、知覚的に線形な量で表現する方が数字だけで比 較でき理解し易いからである。輝度が暗い方の 1%と明るい方の 1%では知覚的に大きな差があることは 2 項で述べた通り である。 -「コントラスト応答誤差」とは、- 入力信号の増分に対する輝度の増分(コントラスト)が GSDF で定義されたその値に対してどのくらい誤差があるかを表

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す。即ち入力信号の隣接する全てのステップ間のコントラスト(輝度差÷平均輝度)が GSDF のその値に対してどのくらい の誤差があるかを意味し、GSDF との一致性を厳密に評価することができる。 以上四つの観点からここで取り上げたシステムの性能を比較してみよう。 -8bit 入出力システム- 「JNDs/Step の平均値」が 2.4JND あるため、画像の中で輝度が緩やかに変化している部分では階調の境界線が知覚で きるレベルにある。しかも 8bitLUT の場合はばらつきが非常に大きく階調飛びや階調落ちが著しいので、診断に悪影響を 及ぼす恐れがある。10bitLUT であればばらつきもかなり低減し、階調飛びや階調落ちが生じることがなくなるので実用域 のシステムであると言える。12bitLUT であれば 8bit 入出力システムとしては必要かつ十分なモニターと言える。 -10bit 入出力システム-

「JNDs/Step の平均値」は 0.6JND となり 1 ステップの輝度の増分は知覚限界以下である。しかし 10bit LUT では階調飛 びや階調落ちがあるため、10bit 入出力システムとしては不十分であり 11bit あるいはそれ以上の LUT を搭載する必要が ある。さらに 12bitLUT を用いれば 10bit 入出力システムとしてのパフォーマンスをフルに発揮できる。 -11bit 入出力システム- 「JNDs/Step の平均値」は 0.3JND となり 1 ステップの輝度の増分は更に知覚限界以下であるため好ましいシステムと言 える。GSDF との乖離は知覚限界とされる 1ND の 1/2 以下となるため原画像に極めて忠実な画像表現が可能となり、理想 的な画像表示システムと言える。 画像表示システムに求められるグレースケール精度は診断画像の種類、読影環境、モニターの輝度範囲、あるいは読 影者の感性の深さなどにより一概に決めつけることはできないが、一般的には 1-2M pixel モニターは「8-10-8bit システム」、 3-5M pixel モニターでは最低限「8-12-8bit システム」、そして理想的には「11-12-11bit システム」であることが望まれる。

TOTOKU は上記の結果を受け、1M/2M で 8-10-8bit システム、3M/5M で 11-12-11bit システムを実現し、医療用画像の 的確な表示という観点から、それぞれの解像度において最適なソリューションを提供している。 また TOTOKU では 8 ビット以上の多階調を実現したモニターシステムを用いて、ヒューマンオブザーバー的な心理・物理評 価を実施した結果、8 ビットシステムでは見えなかった画像の詳細部が 11 ビットシステムでは見えたと言う研究レポートも 出ている。 以上のようなことを考慮すれば、表示装置としての理想的な理論精度は 1JND の 1/2 以下を目標にすべきではないかと考 えられる。 最後に 11 ビットシステムの優位性について見てみよう。 例えば 0.5-450cd/m2 のモニターは「JND の数」に換算して約 644JND を表示することができる。

10bit 入出力システムでは 1024 の p 値を有するので 644JND を上回るため 10bit 以上の bit 数のシステムは不要である という考え方がある。10bit 以上のシステムは本当に必要ないのかどうか検証してみよう。 ディジタル表示システムでは量子化誤差により、最大で 1 ステップあたりの「平均の JND の数」に近い誤差が生じる。 図 15 は 10bit 入出力システムと 11bit 入出力システムの輝度応答特性の一部分を拡大したグラフである。 黒線は原画のグレースケールを、ステップ状の線はそれぞれ 10bit, 11bit 入出力システムの輝度応答を示す。 アナログに近い十分なグレースケール情報を有する原画を表示した場合、原画の中に存在する低コントラストの輝度差が 上記の二つのシステムでどのように表現されるかを具体的な数値で示してある。 図中に示す二つの赤丸の輝度差は JND の数で表すと 1.10JND であるので、これを忠実に再生できる表示装置を使用す ればこの二つの領域の輝度差は知覚可能なレベルである。 この原画を 10bit 入出力システムと 11bit 入出力システムに表示すると、二つの領域の輝度差はそれぞれ 0.63JND と

(19)

0.94JND となる。 前者では知覚困難であるのに対し後者ではほぼ知覚可能なレベルのコントラストで表示されることがわかり、11bit 入出力 システムの優位性が容易に理解できる。 輝度応答の比較(一部分を拡大) 108.6 108.8 109.0 109.2 109.4 109.6 109.8 110.0 110.2 110.4 110.6 198 199 200 201 202 203 204 p 値 JN D 値 10bitシステム 11bitシステム 99 100 101 102 11bit 10bit 2.183 2.191 2.199 2.207 2.215 2.223 2.231 2.239 2.247 輝 度 cd/m2 原画の2点間の 輝度差   =1.10JND 10bitシステムで表 示される輝度差 =0.63JND 11bitシステム で表示される輝 度差 =0.94JND 原画 (GSDF) Lmin=0.5cd/m2, Lmax=450cd/m2における試算 図 15. 10 ビットシステムと 11 ビットシステムの比較

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0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 dL /L p er 1 J N D GSDF 8-8bit 8-8 D

Appendix -1

8-8-8bit システム 図 17A 8-8-8bit システムに おける GSDF カー ブとの乖離を「JND の数」で示す。 図 17B 8-8-8bit システムに おける GSDF との 輝 度 誤 差 を 「 JND の数」で示す。 図 17C 8-8-8bit システムの p 値 間 隔 に お け る 「 JND の 数 」 を 示 す。 図 17D 8-8-8bit システムに おける 1JND あたり のコントラスト。256 ステップの p 値で評 価した値を示す。 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F との 乖離 (JN D s) 8-8 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (0-255) G S D F と の誤差 (J N D s) 8-8 B 0 1 2 3 4 5 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (0-255) J N D s/s te p 8-8 C

精度計算結果

(21)

0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (256 step) dL /L p er 1 J N D GSDF 8-10bit 8-10 D 8-10-8bit システム 図 18A 8-10-8bit システム における GSDF カ ー ブ と の 乖 離 を JND の数で示す。 図 18B 8-10-8bit システム における GSDF と の輝度誤差を「JND の数」で示す。 図 18C 8-10-8bit システム の p 値間隔におけ る「JND の数」を示 す。 図 18D 8-10-8bit システム における 1JND あた り の コ ン ト ラ ス ト 。 256 ステップの p 値 で 評 価 し た 値 を 示 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F との乖 離 (J N D s) 8-10 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (0-255) G S D F と の誤差 (J N D s) 8-10 B 0 1 2 3 4 5 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (0-255) J N D s/s te p 8-10 C

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0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (256 step) dL /L p er 1 J N D GSDF 8-12bit 8-12 D 8-12-8bit システム 図 19A 8-12-8bit システム における GSDF カ ー ブ と の 乖 離 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 19B 8-12-8bit システム における GSDF と の輝度誤差を「JND の数」で示す。 図 19C 8-12-8bit システム の p 値間隔におけ る「JND の数」を示 す。 図 19D 8-12-8bit システム における 1JND あた り の コ ン ト ラ ス ト 。 256 ステップの p 値 で 評 価 し た 値 を 示 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F との乖 離 (J N D s) 8-12 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (0-255) G S D F と の誤差 (J N D s) 8-12 B 0 1 2 3 4 5 0 32 64 96 128 160 192 224 256 p値 (0-255) JN D s/ st e p 8-12 C

(23)

0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (256 step) dL /L p er 1 J N D GSDF 10-10bit 10-10 D 10-10-10bit システム 図 20A 10-10-10bit システ ム に お け る GSDF カ ー ブ と の 乖 離 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 20B 10-10-10bit システ ム に お け る GSDF と の 輝 度 誤 差 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 20C 10-10-10bit システ ムの p 値間隔にお ける「JND の数」を 示す。 図 20D 10-10-10bit システ ムにおける 1JND あ たりのコントラスト。 256 ステップの p 値 で 評 価 し た 値 を 示 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F との 乖離 (JN D s) 10-10 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (0-1023) G S D F と の誤差 (J N D s) 10-10 B 0 1 2 3 4 5 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (0-1023) JN D s/ st e p 10-10 C

(24)

0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (256 step) dL /L p er 1 J N D GSDF 10-11bit 10-11 D 10-11-10bit システム 図 21A 10-11-10bit システ ム に お け る GSDF カ ー ブ と の 乖 離 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 21B 10-11-10bit システ ム に お け る GSDF と の 輝 度 誤 差 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 21C 10-11-10bit システ ムの p 値間隔にお ける「JND の数」を 示す。 図 21D 10-11-10bit システ ムにおける 1JND あ たりのコントラスト。 256 ステップの p 値 で 評 価 し た 値 を 示 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F と の乖離 (J N D s) 10-11 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 入力信号デジタル値 (0-1024) G S D F と の誤差 (J N D s) 10-11 B 0 1 2 3 4 5 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 入力信号デジタル値 (0-1023) JN D s/ st e p 10-11 C

(25)

10-12-10bit システム 図 22A 10-12-10bit システ ム に お け る GSDF カ ー ブ と の 乖 離 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 22B 10-12-10bit システ ム に お け る GSDF と の 輝 度 誤 差 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 22C 10-12-10bit システ ムの p 値間隔にお ける「JND の数」を 示す。 図 22D 10-12-10bit システ ムにおける 1JND あ たりのコントラスト。 256 ステップの p 値 で 評 価 し た 値 を 示 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F との乖 離 (J N D s) 10-12 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (0-1024) G S D F と の誤差 (J N D s) 10-12 B 0 1 2 3 4 5 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (0-1023) JN D s/ st e p 10-12 C 0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0 128 256 384 512 640 768 896 1024 p値 (256 step) dL /L p er 1 J N D GSDF 10-12bit 10-12D

(26)

0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0 256 512 768 1024 1280 1536 1792 2048 p値 (256 step) dL /L p er 1 J N D GSDF 11-12bit 11-12 D 11-12-11bit システム 図 23A 11-12-11bit システ ム に お け る GSDF カ ー ブ と の 乖 離 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 23B 11-12-11bit システ ム に お け る GSDF と の 輝 度 誤 差 を 「 JND の 数 」 で 示 す。 図 23C 11-12-11bit システ ムの p 値間隔にお ける「JND の数」を 示す。 図 23D 11-12-11bit システ ムにおける 1JND あ たりのコントラスト。 256 ステップの p 値 で評価。 -5.0 -4.0 -3.0 -2.0 -1.0 0.0 1.0 2.0 0 100 200 300 400 500 600 700 800 JND index (14bit) G S D F との乖 離 (J N D s) 11-12 A -3 -2 -1 0 1 2 3 0 256 512 768 1024 1280 1536 1792 2048 p値 (0-2047) G S D F と の誤差 (J N D s) 11-12 B 0 1 2 3 4 5 0 256 512 768 1024 1280 1536 1792 2048 p値 (0-2047) JN D s/ st e p 11-12 C

(27)

マッハ効果 0 20 40 60 80 100 -5 -3 -1 1 3 5 7 9 エッジ幅 mm 輝度 c d/ m 2 輝度 知覚 空間周波数(cycle/degree)によって視覚系のコントラスト感度が異なる。 クレイク・オブライエン効果4) 輝 度

Appendix-2

視覚心理による見え方の変化

物理的な図形と人間が知覚する図形は必ずしも同じではない。ここにその一例をあげる。

1. マッハ効果

4) 明暗の空間的なステップパターンの境界では、明るい部分はより明るく、 暗い部分はより暗く見える現象。

2. クレイク・オブライエン効果

4) 例えば右図において、中央の縦線の左右は全く同じ輝度であるが、 線の両側に明暗の勾配をもたせると点線のように両側に明暗の差 があるように見える現象。

3. 視覚の空間周波数特性

5) 輝度変調されたパターンを見る場合、 明暗の縞の間隔によって輝度差の検出 感度が異なる。視覚系全体では視角 1 度あたり 4 サイクル付近(30cm 離れた所 から観察する場合は明暗 1 サイクルの 間隔が約 1.3mm になる)に閾値のピーク があり、縞がこれ以上細かくあるいは粗 くなると明暗の検出感度が低下する。

4 順応 (adaptation)

6) 明所視と暗所視では視感度が異なる現象である。平均輝度が明るい画像と暗い画像とではそれぞれの画像の中に存 在する輝度差の検出感度が異なる。 視覚特性の詳細についてはこのペーパーの趣旨ではないので別の機会に譲ることとする。 4)

(28)

参考文献 1) AAPM TG18 v.9.0 pp83 2) DICOM 3.14-1999 pp13 3) AAPM TG18 v.9.0 pp84 4) 福田忠彦 生体情報システム pp78-79 産業図書 5) 福田忠彦 生体情報システム pp62 産業図書 6) AAPM TG18 v.10 pp85、福田忠彦 生体情報システム pp56 産業図書 7) AAPM TG18 v.10 p87 TOTOKU 東京特殊電線株式会社 情報機器カンパニー企画技術グループ

参照

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