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単元名 算数第 5 学年府中町立府中東小学校指導者鵜野綾香 本単元で育成する資質 能力 図形の角のひみつから ふしぎアート を作ろう ( 図形の角を調べよう ) 算数科学習指導案 課題発見力 課題解決力 自分の思いや考えを伝える力 耐える力 積極的にやろうとする力 1 学年第 5 学年 1 組 (

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算数5 年-1

算 数 科 学 習 指 導 案

1 学年 第5学年1組 (男子 19 名 女子 17 名 計 36 名) 2 単元名 「図形の角のひみつから『ふしぎアート』を作ろう」(図形の角を調べよう 東京書籍) 3 単元について 【単元観】 本単元は,小学校学習指導要領解説算数編,第5学年の内容〔C図形〕(1)「図形についての観察や 構成などの活動を通して,平面図形についての理解を深める。」に示されている指導事項である。三角 形の内角の和が 180°であることを帰納的に見出し理解するとともに,その見方からさらに四角形の内 角の和の求め方や五角形,六角形などの多角形の内角の和についても,三角形の内角の和が 180°であ ることを基にして,演繹的に考えさせることをねらいとしている。さらに,四角形の敷き詰めへと発展 させ,図形のもつ不思議さや美しさまでも体感させることをねらいとしている。 児童はこれまでに,正方形や長方形,二等辺三角形や正三角形,平行四辺形やひし形等の性質につい て,観察や構成などの活動を通して,それぞれの図形の意味を理解したり,図形の性質を見付けたり, 図形の性質を確かめたりする学習を行っている。第5学年では,図形の構成要素である角に着目し,三 角形や四角形等の内角の和の性質について調べる活動を通して,図形の性質を見出し,論理的に考える 力や筋道立てて説明する力を育成する。論理的に考えるとは,帰納的な考えと演繹的な考えである。こ こでの活動で,帰納的に考えるとは,いろいろな三角形をさまざまな方法で調べることを通して,内角 の和の大きさが 180°になることを考え,説明することで,演繹的に考えるとは,三角形の内角の和を 基に,四角形の内角の和の大きさが 360°になることを求め,説明することで,数学的な思考力や表現 力を養うことができる。 私たちの身の回りには,壁や床,天井,道路等,至る所に三角形や四角形を使った敷き詰め模様があ ふれている。本単元において,図形を敷き詰める学習を通して,等しい長さの辺の重なりや,対応する 角が集まって構成される 180°や 360°に着目できることから,図形の性質をとらえたり,なぜ敷き詰 められるのだろうか,どんな図形でも敷き詰められるのかといった課題を解決したりすることで,図形 のもつ予想外の驚きや不思議さ,おもしろさや美しさなどを味わわせることができる。また,日常生活 と算数的な課題につながりをもたせることにより算数の実生活における有用性を実感させたり,図形に 対する興味・関心を高めたりすることにもつながっていくと期待できる。 【児童観】 事前テストの結果は以下の通りである。 問題のねらい 正答 誤答と誤答分析 ① 二等辺三角形,正三角形の性質を理解 している。 43% 57% 正三角形の一つの角の大きさが分からない。 ② 半回転の角度,4直角の角度が分かる。 70% 30%「4直角」という言葉の意味が分からない。 算数 第5学年 府中町立府中東小学校 指導者 鵜野 綾香 単 元 名 本単元で育成する資質・能力 課題発見力・課題解決力・自分の思いや考えを伝える力・耐える力・積極的にやろうとする力

「図形の角のひみつから『ふしぎアート』を作ろう」

(図形の角を調べよう)

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算数5 年-2 ③ 二等辺三角形,正三角形の弁別ができ る。 95% 5% ④ 三角定規のそれぞれの角の大きさが分 かる。 68% 32% 三角定規のそれぞれの角の大きさが定着しておら ず,角の合成を理解できていない。 ⑤ 半回転の角度が 180°であることから, 角度を求めることができる。 16% 84% 半回転の角度から分かっている角の大きさを引く ことが理解できていない。 180-140 の計算ができていない。 ⑥ 平行な直線は他の直線と等しい角度で 交わること,平角は 180°であること から,角度を求めることができる。 22% 78% 180-60 の計算ができていない。 以上の結果から,図形を構成する要素に着目して図形の理解を深めることや,図形の性質について再 度確認したり,単元を通して,作業的・体験的な活動を取り入れたりして,図形についての感覚を養っ ていく必要がある。 【指導観】 ○ 課題発見・解決学習における工夫 児童にとっては,三角形や四角形等の多角形の内角の和の大きさがそれぞれ 180°や 360°になるこ とを求めてその性質を見出したり,なぜそうなるのか考えて説明したりする必然性を感じにくいのでは ないかと思われる。しかし,本単元で学習する内容は,一般の生活場面にも見ることができ,図形の性 質を見出し,説明することで論理的に考える力,思考力や表現力を育成することにつながっている。そ こで,単元のプロローグとして,「課題の設定」では,児童が解決する課題として「こばと幼稚園の年 長さんの学校訪問のために『ふしぎアート』(平行四辺形の一部を変えて作ったおもしろい敷き詰め模 様)を作って新一年生を楽しませよう」と設定した。例年,この時期に次年度入学する新一年生の就学 時健診の手伝いを5年児童がすることになっている。不安に思っている新一年生の緊張をほぐし,学校 は楽しいところだと思ってもらうようにするには,何をしたらよいかについて児童に方策を考えさせる と同時に,おもしろい敷き詰め模様やエッシャーなどの絵を提示する。就学時健診や学校訪問等の行事 と本単元の算数の学習を関連させ,「新一年生が安心して入学できるようにしたい」という思いをもと に,おもしろい敷き詰め模様を作るための学習と活動によって,児童の学びへの意欲を高め,必要感を もたせながら学習に取り組ませることができるのではないかと考える。学んだことを活用して新一年生 が喜ぶような「ふしぎアート」を作り,校内の廊下や掲示板等にかざったり,カードにしてプレゼント したりするという目的意識を明確にし,おもしろい敷き詰め模様を作ろうという課題をもち,解決して いく展開にする。また,三角形の内角の和の導入においては,円の中に三角形をかく活動を行い,頂角 と底角の大きさの変化をとらえさせ,「三角形の3つの角の大きさにはきまりがありそうだ」という課 題意識をもたせる。「情報の収集」の過程では,三角形や四角形の和を帰納的に考えたり,演繹的に考 えたりすることを通して,児童が発見する過程を大切にする。「整理・分析」の過程では,五角形や六 角形等の多角形の和を求める際,四角形と同様に三角形に分割し,演繹的に考えさせ,学んだことを活 用する場面を仕組む。さらに,多角形の内角の和について分けた三角形の数を表で整理し,規則性に着 目して分かったことをまとめるなどの活動を行う。また,敷き詰められる図形と敷き詰められない図形 を比較させることで,なぜ四角形がしきつめられるのかを考えたり,どんな図形なら敷き詰めることが

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算数5 年-3 できるのかを説明したりすることを通して,図形の性質の理解を深めさせたい。「整理・分析」の過程 では,これまでに理解した知識や技能を活用してパフォーマンス課題に取り組ませ,資質・能力を育成 したい。「実行」の過程では,新一年生に喜んでもらえるような「ふしぎアート」を作成し,本単元に おける課題の解決を図りたい。 ○ 主体的・協働的な学びのための工夫 本単元においては,多様な表現方法を生かしたコミュニケーション活動を取り入れる。帰納的に考え たり演繹的に考えたりする活動を通して,友達の考えについて話し合う際,図だけを見て考えたり,式 だけを見て考えたりするなど,友達がどのような筋道を立てて考えたのか読み取り,明らかにする話し 合いをする。また,帰納的に考える場面では,作業的な活動を取り入れたり,色々な方法で試したりす る活動を通して,自分で確かめて分かったという体験や実感を大切にし,納得できるようにしたい。演 繹的な考えを用いる場面では,多角形の内角の和を求める際,既習を使って求める活動や表にまとめる 活動を通して,自ら問いをたてて確かめるという過程を重視したい。その際,角の大きさを求める式を 読み取ったり,図で表したり,図を読み取って式で表したりする活動を行うことで,理解を深めたい。 特に,三角形の内角の和を基にして演繹的に考えるよさを気付かせ,もっと他の多角形でも考えてみた いという主体的な態度を育てたい。また,目的意識を明確にして,「ふしぎアート」を作成することを 通して,自分たちで学びを作り,課題を解決するという過程を実体験させることで,より主体的な学び を創造することができると考える。 また,児童のつぶやきや態度を全体の場で共有化し価値付ける発問や児童の思考を深める切りかえす 発問をしたり,「だったら」「たとえば」「たまたまじゃない」「やっぱり」「もし~だったら」といった 授業の中で児童の思考がつながったり促されたりするようなキーワードを取り上げたり,板書したりす ることで,児童のなかに問いが連続して生まれる状況を創り出し,協働的な学びを作っていきたい。 【本単元における育成すべき資質・能力】 課題発見力 課題解決力 自分の思いや考えを伝える力 耐える力 積極的にやろうとする力 単元全体を通して,「新一年生のために『ふしぎアート』(平行四辺形の一部を変えて作ったおもし ろい敷き詰め模様)を作って新一年生を楽しませよう」という課題を解決し,敷き詰め模様を作るに はどうしたらよいか考えたり作成したりする過程を通して,課題発見力や課題解決力,耐える力や積 極的にやろうとする力を高める。また,友達の考えた図や式などを見てその考えを説明したり,自分 がどのように考えたのか式や図,言葉で筋道立てて説明したりする活動を取り入れ,表現する力を育 てる。 4 本単元の目標・評価規準及びパフォーマンス課題と評価の指標 単元の 目標 三角形や四角形の内角の和について,図形の性質として見出し,それを用いて図形を調べ たり構成したりすることができるようにする。 資質・ 能力 ○ 「新一年生のために『ふしぎアート』(平行四辺形の一部を変えて作ったおもしろい敷き 詰め模様)を作って新一年生を楽しませよう」という課題を解決し,敷き詰め模様を作る にはどうしたらよいか考えたり作成したりする過程を通して,課題発見力や課題解決力, 耐える力や積極的にやろうとする力。 ○ 友達の考えた図や式などを見てその考えを説明したり,自分がどのように考えたのか式 や図,言葉で筋道立てて説明したり,表現したりする力。

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算数5 年-4 評価規準 資質・能力 関心・意欲・態度 数学的な考え方 技能 知識・理解 算数の学習と生活場面 を関連づけて課題を見出 し,解決しようとしてい る。 課題解決のために,最 後まであきらめずに作業 に取り組んだり,進んで 活動したりしている。 自分の考えたことや友 達の考えを効果的に表現 し,伝えようとしている。 筋 道 立 て て 考 え る こ と の よさを認め,三 角 形 の 内 角 の 和が 180°であ ることを基に, 四 角 形 や 他 の 図 形 の 性 質 を 調 べ よ う と す る。 三角形の内角の 和が 180°になる ことを三角形の性 質としてとらえ, それを基に,四角 形の内角の和につ い て 演 繹 的 に 考 え,四角形の性質 としてとらえるこ とができる。 三角形や四 角形の内角の 和を用いて, 未知の角度を 計算で求める こ と が で き る。 三 角形 の内 角 の 和 が 180°であるこ とや,四角形の 内 角 の 和 は 三 角 形 に 分 け る こ と に よ っ て 求 め ら れ る こ とを理解する。 【パフォーマンス課題】 本質的 な問い 三角形や四角形等における図形の性質とはどのようなものか。 永続的 な理解 ある図形について,いつでも成り立つような事柄のことを図形の性質という。三角形につ いては,どんな三角形でも,三つの角の大きさを加えると 180°になり,この性質は,帰納 的に考え,説明することができる。また,四角形については,どんな四角形でも,四つの角 の大きさを加えると,360°になり,三角形の性質を用いて,演繹的に説明することができる。 さらに,五角形,六角形と次々に辺の数が多くなっていく多角形の内角の和についても,同 様に考えることができる。 パ フ ォ ー マ ン ス 課 題 の 評 価 4 内角の和が 720°であることを記述し,その根拠について三角形の内角の和が 180°であるこ とを使って,どのように三角形に分けたのか図や式,言葉を使って論理的に説明している。 例:180×4=720 3 内角の和が 720°であることを記述し,その根拠について図や式で説明している。 例 180×2+180×2=720 2 内角の和が 720°であることを記述しているが,根拠について論理的な説明がない。 1 自分の考えを書くことができていない。無回答。 ①三角定規を2枚合わせると, 平行四辺形ができます。 ②この三角定規を少しずつ上下に ずらしていきます。 ③この図形の内角の和は何度でしょうか。 また,そのように考えた理由について説明しましょう。

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算数5 年-5 5 指導と評価の計画(9時間) 時 主な学習内容 評価の観点 関 考 技 知 主な評価規準 1 単元のゴールを知り,学習をする という見通しをもつ。さまざまな四 角形の敷き詰め模様を見て,なぜこ のように敷き詰められるのか問い をもち,単元全体の課題を設定す る。(『ふしぎアート』を作って新一 年生を楽しませよう) ◎ ・ さまざまな敷き詰め模様を見て,図形 の美しさやおもしろさなど,興味・関心 をもち,図形の性質を調べようとしてい る。 ● 日常生活の課題と算数の課題を関連 づけて考え,単元全体の課題をとらえよ うとしている。【資・能】 2 円の中にかいた二等辺三角形を もとに,三角形の三つの角の大きさ のきまりを調べ,三角形の内角の和 を求める。 ◎ ・ 三角形の内角の和に関心をもち,いろ いろな方法で調べようとしている。 3 三角形の内角の和の求め方を考 え,いろいろな三角形の内角の和を 計算する。 ◎ ○ ・ 三角形の内角の和を,三角定規の角の 大きさを調べたり,いろいろな三角形の 三つの角を1つの点に集めたりするこ とを通して帰納的に考え,説明してい る。 ・ 計算で三角形の角の大きさを求めるこ とができる。 4 角度をはからないで,四角形の内 角の和の求め方を考える。 ◎ ○ ・ 三角形の内角の和を基にして,四角形 の内角の和の求め方を演繹的に考え,説 明している。 ・ 計算で四角形の角の大きさを求めるこ とができる。 ● 自分の考えた求め方を発表したり,友 達の考えを図や式などから読み取った りしている。【資・能】 5 多角形を知り,多角形の内角の和 の求め方を考える。 ◎ ○ ・ 三角形の内角の和を基に,多角形の内 角の和を三角形に分けて求める方法を 考え,説明している。 ・ 多角形の内角の和は,三角形に分ける ことによって求められることを理解し ている。 ● 自分の考えた求め方を発表したり,友 課題の設定 情報の収集 情報の収集 情報の収集 整理・分析

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算数5 年-6 達の考えを図や式などから読み取ったり している。【資・能】 6 一般四角形をすきまなく敷き詰 め,形も大きさも同じ四角形が敷き 詰められる理由を考える。 ◎ ・ 形も大きさも同じ四角形が敷き詰めら れることの理由を考え,筋道立てて説明 している。 7 本時 単元全体を振り返り,パフォーマ ンス課題に取り組み,考えを交流す ることで学習内容の定着を図る。 ◎ ・ 三角形の内角の和を基にして,三角定 規を2枚合わせてできる図形の内角の 和の求め方を演繹的に考え,説明してい る。 ● これまでの学習内容を適用して問題を 解決し,自分の考えを友達に分かりやす く伝えている。【資・能】 8 ・ 9 四角形(正方形・平行四辺形)の 一部を変形して,おもしろい敷き詰 め模様「ふしぎアート」を作る。 ◎ ・ おもしろい敷き詰め模様を作ろうとし ている。 ● 相手意識をもち,試行錯誤しながら自 分なりに四角形の一部を変えた形を使 って,敷き詰め模様を作っている。【資・ 能】 6 本単元の学習の系統性 角の大きさ ・回転の角の大きさと単位 ・角度のはかり方,かき方 ・対頂角の性質 4年 5年 6年 実行 課題の設定 整理・分析 振り返り 垂直・平行と四角形 ・台形,平行四辺形,ひし形 の定義,性質,かき方 ・対角線の定義 合同な図形 ・合同の定義 ・合同な図形の性質 ・合同な図形のかき方 図形の角 ・三角形,四角形の内角の和 ・多角形の定義 ・多角形の内角の和 正多角形と円周の長さ ・正多角形の定義 ・正多角形の性質と作図 対称な図形 ・線対称,点対称の概念,性 質,かき方 ・対称性による多角形の考察 拡大図と縮図 ・拡大図,縮図の定義,性質, かき方 ・縮図を利用した実測 整理・分析

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算数5 年-7 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(1時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ さまざまな敷き詰め模様を見て,図形の美しさやおもしろさなど,興味・関心をもち,図形 の性質を調べようとすることができる。 ● 日常生活の課題と算数の課題を関連づけて考え,単元全体の課題をとらえることができる。 【資・能】 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む ・ 見 通 す 15 分 深 め る ・ 広 げ る 20 分 1 問題を把握し,問いをもつ。 ○ 敷き詰め模様を見て,気付きを出し合う。 2 本単元での課題を設定する。 ○ 校長先生からの依頼を聞き,単元全体の課題 を理解し,今回の学習の大きなめあてを考える。 3 情報を収集し,今後の学習の見通しをもつ。 ○ 作品を見て,どんなことを学習すればよいか話 し合う。 ◇ 動物の形をした敷き詰 め模様を提示し,作って みたいという興味を引き 出すとともに,算数の学 習との関連(合同な図形) に気付かせる。 ◇ 作ってみたいという意 欲を,お世話をした新一 年生を喜ばせ,楽しませ るという目的意識につな げるよう,校長からの依 頼という形で伝え,単元 全体の学習の方向付けを 行う。 ◇ 就学時健診の際の写真 を見せ,新一年生との関 わりを思い出させる。 ◇ 様々な敷き詰め模様を 見せ,その特徴を考えさ せ,敷き詰め模様を作る には,何が必要かを考え させることで,「図形の 角」について学習してい くことを知らせる。(教科 書で確認) ・ さまざま な敷き詰め 模様を見 て,図形の 美しさやお もしろさな ど,興味・ 関心をも ち,図形の 性質を調べ ようとして いる。(発 表・行動観 察) 課題の設定 新一年生のために,学習したことを使って「ふしぎアート」を作り,楽しませてあげよう。 これは何に見えるでしょうか。 おもしろい! 赤い模様と白い模様が同じ形で並んでいる。 すごいな。 今まで,三角形とか四角形で なら,しきつめやったことが あるよ。 どうやったら作れるの かな? 作ってみたいな。 同じ形が同じ向きで,すきまなくしきつめられている よ。合同な図形だ。 ①馬 ②トカゲ ふしぎだな。 ③カメ ④トリ ⑤干支 新一年生ために,作りたい。 しおりやカードにしてプレゼントしたら,きっと喜ぶ よ。 ただの三角形や四角形ではなくて,新一年生が楽しめ るような形のものが作りたいな。 全て合同な図形だから… 等しい辺の長さと大き さの等しい角の勉強か な? 角についての学習かな。 三角形や四角形が変形しているように見えるよ。 図形のことについてくわしく調べる学習が必要だ。

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算数5 年-8 ま と め る ・ つ な げ る 10 分 4 既習事項の確認をする。 ○ 既習事項の練習をする。 5 学習の感想をかき,学習を振り返る。 ◇ 三角形や四角形,角に ついての既習事項を確認 する。 ◇ 振り返りの視点を提示 し,自分の学びや変容を 意識させる。 ● 日常生活 の課題と算 数の課題を 関連づけて 考え,単元 全体の課題 をとらえよ うとしてい る。(ノー ト,行動観 察,発表) 【資・能】 (3) 板書計画 振り返りの視点 ①感想(分かったこと) ②自分の学びについて ③友達の考えのよさ(自分 の考えと比べて) ④次にやってみたいこと ⑤ふだんの生活 新一年生が喜ぶような形やよく知っているもので, ふしぎアートを作りたいな。 うまくできるかどうか分からないけど,最後までこの 学習をがんばって,新一年生を楽しませたい。 おもしろいふしぎアートを作るためにも,1時間1時 間の学習にしっかり取り組んで,図形の角についてい っぱい学びたい。 問題 めあて 練習(たしかめ) 振り返り これは何でしょうか。 やってみたい! 新一年生のために,学習したことを使って「ふし ぎアート」を作り,楽しませてあげよう。 すごい! ふしぎな図形! 新 一 年 生 が よ く 知 っ て い る 形 で ふ し ぎ ア ートを作りたいな。 ①馬 ○4年までの既習事項の復習問題 ・三角形 ・四角形 ・角の大きさ,性質 ・合同な図形 ②トカゲ ③カメ ④トリ 写真 どうやって作 っているのだ ろう? ○合同な図形 の集まり ○ す き ま な く しきつめる ○同じ方向 これからの学習 ・図形について ・角について 図形の角の大きさを調べよう。

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算数5 年-9 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(2時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 三角形の内角の和に関心をもち,いろいろな方法で調べようとすることができる。 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む 7 分 見 通 す 3 分 解 決 す る 5 分 深 め る ・ 広 げ る 20 分 1 既習事項を振り返る。 ○ 円の中に作られた様々な三角形について振り 返る。 2 問題を把握し,問いをもつ。 3 課題を設定し,本時のめあてを確認する。 4 見通しをもち,情報を集め,解決する。【自力】 ○ 分度器でそれぞれの角を測定し,結果を表に まとめ,気付きを書く。

オ 角O 30° 60° 90° 120° 150° 角A 75° 60° 45° 30° 15° 角B 75° 60° 45° 30° 15° 180° 180° 180° 180° 180° 5 考えを発表し合い,互いの考えを検討し,整理・ 分析をする。【共同】 ○ 気付きや考えを発表し,共有する。 ◇ 円の中に作られている ことから二辺は円の半径 であることに気づかせ, 提示したいろいろな二等 辺三角形を見ながら角の 大きさに関心をもたせ る。 ◇ 児童に気付きを自由に 発言させ,つぶやきを取 り上げながら二等辺三角 形であることに気づか せ,3つの角の大きさに 着目させる。 ◇ ワークシートを配り, 結果を記入させ,表から 三角形の角の大きさに秘 密がありそうだというこ とに気付かせ,分かった ことをノートにまとめさ せる。 ◇ 表から分かることを出 し合う中で,3つの角の 大きさの和が 180°にな ることの規則性に気付か せ,三角形の角の特徴と して捉えさせる。 ・ 三角形の 内角の和に 関心をも ち,いろい ろな方法で 調べようと している。 (ノート・行 動観察・発 言) 情報の収集 三角形の3つの角の大きさには,どのようなきまりがあるか,調べてみましょう。

オ 共通点は,すべて二つの辺が等しいということ。 円の半径を使って三 角形を作っている。 どの三角形も二等辺三角 形です。なぜなら… 正三角形や直角三角形もあるよ。 二等辺三角形だから,あとの二つの角の大きさ(角A と角B)は等しいよ。 二等辺三角形の3つの角の大きさについて調べ,説明しよう。 正三角形 直角三角形 角Oが大きくなればなるほど,角Aと角Bは小さくな っている。 全ての角の大きさを合わせると,どの三角形も 180° になっているよ。

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算数5 年-10 ま と め る ・ つ な げ る 10 分 6 学習をまとめる。 7 学習を振り返り,次時の学習について知る。 ○ 学習の振り返りを書く。 ◇ 課題と解決の過程を振 り返らせながら,児童の 言葉を使ってまとめる。 ◇ 次時の学習で,どんな 三角形でも同じきまりが あてはまるのか調べると いう課題を捉える。 (3) 板書計画 たまたまじゃないかな? 二等辺三角形のときだけ。 たぶん他のどんな三角形でも 180°になると思う。 問題 めあて まとめ ア イ ウ エ オ 角O 30° 60° 90° 120° 150° 角A 75° 60° 45° 30° 15° 角B 75° 60° 45° 30° 15° 合計 180° 180° 180° 180° 180° 三角形の3つの角の大きさには, どのようなきまりがあるか,調べ てみましょう。 きまりみたい。 二等辺三角形の3つの角の大きさについて調べ, 説明しよう。 3つの角の大きさにはどんな秘密があ るのかな。 他の三角形で も 180 ° に なるの?? ○角Oが大きくなると,角A,Bは小さく なる。 ○角A,Bが大きいと,角Oは小さい。 ○合計すると,180°になっている。 これはきまりかな? ほかの三角形ではどうかな? 180°になるのかな。 正三角形,直角三角形,二等辺三角形の3つの角の大きさの和は,180°になる。 調べてみたいな。 ・二等辺三角形 ・辺OA=辺OB (半径) ・角A=角B

オ 正三角形,直角三角形,二等辺三 角形の3つの角の大きさの和は, 180°になる。 正三角形 直角三角形 いろいろな三角形で調べてみないと分からないね。 すべて二等辺三角形。

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算数5 年-11 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(3時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 三角形の内角の和は,180°であることを帰納的に考え,説明することができる。 ○ 計算で三角形の角の大きさを求めることができる。 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む 2 分 見 通 す 3 分 解 決 す る 10 分 深 め る ・ 広 げ る 20 分 1 前時を振り返り,問題の題意を捉える。 2 課題を設定し,見通しをもつ。 ○ 調べ方の見通しをもつ。 3 情報を収集し,解決する。【自力】 ○ 二つの方法で3つの角の大きさの和が 180° になることを確かめる。 4 考えを発表し合い,互いの考えを検討し,整理・ 分析をする。【共同】 ○ それぞれの方法でどのようにして確かめたか 発表し,考えを共有する。 ◇ 前時の学習を想起さ せ,本時の課題を明確に もたせる。 ◇ どのような方法で調べ ることができるか,見通 しをもたせる。前時の学 習から,3つの角を合わ せると 180°になるとい うことから,切ってくっ つけてみてはどうかとい う方法を導く。 ◇ 分度器で測定する方法 と,分度器を使用せず図 形を切って合わせる方法 の両方で取り組ませ, 180°になることが納得 できるようにする。 ◇ 発表の際には,どの角 の大きさを表している か,図と角度を関連づけ て発表させる。 ・ 三角形の 内角の和 を,三角定 規の角の大 きさを調べ たり,いろ いろな三角 形の三つの 角を1つの 点に集めた りすること を通して帰 納的に考 え,説明し ている。(ノ ート,行動 観察,発表) 情報の収集 分度器で測って計 算する。 二等辺三角形の3つの角を合わせると,180°だ ったけど,他の三角形ではどうかな? 実際にいろいろな三角形で調べてみよう。 どんな三角形でも,3つの角の大きさの和は 180°になるのか確かめ,説明しよう。 分度器を使うと,測り方に誤差 がでる可能性があるよ。 下の三角形の3つの角の大きさの和は何度でしょうか。

い もし,180°なら,3 つの角を切って合わせてみれば, 確かめられるかもしれない。

あ ア イ ウ イ ウ ア 3 つの角を1つの点に集めると,一直線に並んだ ので,180°になります。 式で表すと,100+60+40=180 になります。 ア イ ウ 三角形を折って,3 つの角を1か所に集めるとどうか な。

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算数5 年-12 ま と め る ・ つ な げ る 10 分 主発問:どうして,これで3つの角の大きさの和が 180°だと確かめることができたのですか。 ○ 自分が作った三角形でも同じことが言えるか 確かめる。 5 学習をまとめる。 6 適用問題に取り組む。 ○ 学習したことを使って問題を解く。 7 学習を振り返る。 ◆ 3つの角を1つの点や 1か所に集めた結果が何 を意味するかを考えさせ るように声かけをする。 (図の中の半円は何度を 表しているのか。) ◇ 自分で作った三角形で も同じきまりがあるか自 ら操作を行い,学習内容 に納得ができるよう,確 かめる活動を取り入れ る。 ◇ 各自が作った様々な三 角形で内角の和が 180° になることを確認し,ま とめにつなげる。 ◇ 実際の操作と解決の過 程を振り返りながら,児 童の言葉を使ってまとめ る。 ◇ 三角形の内角の和は 180°であることを使っ た問題に取り組ませ,理 解を深めさせる。 ・ 計算で三 角形の角の 大きさを求 めることが できる。(ノ ート) (3) 板書計画 どんな三角形でも 180°になることがおもしろいと 思いました。四角形だったら何度になるのか調べてみ たいです。 問題 めあて まとめ あ 練習 計算で求めよう。 ①180-(120+25)=35 A 35° ②180-(60+45)=75 180-75=105 A 105° 振り返り 下の三角形の3つの角の大きさ の和は何度でしょうか。 どんな三角形でも,3つの角の大きさの和は 180°になるのか確かめ,説明しよう。 ふつうの三角形で も 180°になる のかな? どんな三角形でも3つの角の大きさの和は,180°になる。 ①分度器で測る ②切って合わせる ③折る どんな三角形でも3つの角の大き さの和は,180°になる。 3 つの角を1つの点に集めると,一直線に並んだ ので,180°になります。 ア イ ア ウ イ ウ ア イ ウ 式で表すと,110+30+40=180 になります。 一直線にきれいに並べられるということは,180°に なっているといえます。

い アもイもどちらも 180°になっているから,どんな三 角形でもきまりは使えそう。 適当に三角形を作っても3つの角の大きさの和 は 180°になるかな。 やっぱり,180°になった!すごいな。 ア イ ウ ア イ ウ

あ ア 一直線にならんだ→180° 100+60+40=180

い ア イ ア ウ イ ウ ア イ ウ 一直線にならんだ→180° 110+30+40=180 3 つ の 角 を 1 つ の 点 に 集めると,一 直 線 に 並 ぶ と い う こ と は? ◎自分で作った三角形でも確かめてみよう。 180° 180° や っ ぱ り 180° 四角形の4つの角の大 きさの和だったら…? 他 の 三 角 形でも?

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算数5 年-13 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(4時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 三角形の3つの角の大きさの和が 180°であることを基にして,四角形の4つの角の大きさ の和が 360°になることを演繹的に考え,説明することができる。 ○ 計算で四角形の角の大きさを求めることができる。 ● 自分の考えた求め方を発表したり,友達の考えを図や式などから読み取ったりすることがで きる。【資・能】 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む 2 分 見 通 す 3 分 解 決 す る 7 分 1 問題を把握し,問いをもつ。 2 課題を設定し,見通しをもつ。 ○ 調べ方の見通しをもつ。 3 情報を収集し,解決する。【自力】 ○ 自分の考えを,図や式,言葉を使ってかき表 す。 ①分度器で測る。 ②4つの角を1つに集める。 ③対角線を1本引き,二つの三角形に分ける。 ④対角線を2本引き,四つの三角形に分ける。 ⑤四角形内に任意の点をとり,四つの頂点と結び, 四つの三角形に分ける。 ⑥四角形の辺上に任意の点をとり,三つの三角形 に分ける。 ◇ 前時の学習を想起さ せ,掲示物を使って短く 振り返る。 ◇ 求めたい4つの角の和 はどこかを色分けして示 し,題意を捉えやすくす る。 ◇ 身近な正方形,長方形 の内角の和を予想させる ことで,他の四角形につ いても 360°になるかも しれないと類推させる。 ◇ 今まで学習したことで 使えることはないかを考 えさせ,どのような方法 で調べることができる か,見通しをもたせる。 ◇ 四角形を印刷した作業 用シート配布し,考えを 記入させる。 ◆ 分度器で測ったり,4 つの角を切って並べて考 えたりしている児童に は,前時の学習を生かし ていることを認めた上 で,「四角形を三角形に分 けて考えることはできな いかな」と助言する。 ◇ それぞれの考えを図や 式を使って友だちに説明 できるよう整理させる。 情報の収集 分度器で測って計 算する。 四角形の4つの角の大きさの和にもきまりがありそう。 180°より大きくなるは ず。角が4つあるから。 四角形の4つの角の大きさの和の求め方を考え,説明しよう。 前と同じように分度器で測った り,切ってくっつけたりする。 四角形の4つの角の大きさの和は何度でしょうか。 三角形の 3 つの角の和は 180°になることを使って考 えてみる。対角線で切ってみる。 正方形や長方形なら直角 が4つで 360°だよ。 同じように,これも 360°になると思うよ。 A B C D

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算数5 年-14 深 め る ・ 広 げ る 20 分 ま と め る ・ 4 考えを発表し合い,互いの考えを検討し,整理・ 分析をする。【共同】 ○ どのように考えたのか自分の考えとその理由 を発表し,検討する。 ○ 考えを比較・検討し,それぞれの考えの共通 点や考え方のよさなどを明らかにする。 主発問:それぞれの考え方で共通しているところは ありますか。 主発問:どんな四角形でも使えるのはどの考え方で すか。 5 学習をまとめる。 ◇ 児童が考えたそれぞれ の方法について,図や式 を用いて方法と理由を説 明させる。 ◇ ①と②の考え方につい ては,軽く触れる程度に する。 ◇ ②では,対角線ACと BDの2つの直線で三角 形2つに分けられること をおさえる。 ◇④⑤では,4つに分ける ことに気付いたところ で,360°を引かなければ ならないわけを考えさせ る。 ◇ 式の意味を読み取らせ る活動を取り入れ,考え をだした児童以外の児童 に説明をさせ,言い換え させたり,続きを言わせ たりすることで考えを共 有できるようにする。 ◇ ⑤の考えが出ない場合 は,教師が提示して考え させる。 ◇ 比較・検討する中で, 共通点やキーワード(「三 角形」「180°」「対角線」 「分ける」等)を板書し, どの考えも三角形の3つ の角の大きさの和が 180°になることを使っ ていることに気付かせ る。 ・ 三角形の 内角の和を 基に,多角 形の内角の 和を三角形 に分けて求 める方法を 考え,説明 している。 (ノート,行 動観察,発 表) ● 自分の考 えた求め方 を発表した り,友達の 考えを図や 式などから 読み取った りしてい る。(ノー ト,発表, 行動観察) 【資・能】 四角形の角の大きさの和は,いくつかの三角形に分けて考えると計算で求めることができる。 四角形の4つの角の大きさの和は,360°になる。 ① 角度を測る。 145+60+70+85=360 A 360° 分け方は二つあるよ。対角線 AC でも同じ。 ③④⑤は三角形に分けています。 ③と④,⑤はどんな四角形でも三角形を2つか4つに分 けることができるからいつでもできる。 ③は式が 1 つですむけど,④と⑤は 360°を引かなく てはいけない。 ②4つの角を集める。 360° A B C D ③対角線で三角形2つに分ける。 180×2=360 A 360° ④対角線で三角形4つに分ける。 180×4=720 720-360=360 A 360° ⑤点1つとり,三角形4つに分ける。 180×4=720 720-360=360 A 360° 対角線を引くと,三角形 2 つに分けられ ます。三角形 1 つの角の和は,180°な ので,2つ分ということだから,式にす ると,180×2となります。 対角線 2 本使ったら,4つの三角形ができ ました。そうすると,180×4で 720° になりますが,真ん中の○の部分の 360° は余分なので 720°から引きます。 A B C D A B C D ここの 360°は余分 ここの 360°は余分 これは④と同じ考え方です。でも,対角 線ではなく,四角形の中の 1 つの点と頂 点を結んで三角形を4つ作っています。 式は④と同じになります。 ④と⑤は余分な 360°を引いています。 三角形の角の大きさの和の 180°を使っています。 ①でやると,わざわざ分度器で測るのは手間だし,ずれ が出ることがある。 A B C D

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算数5 年-15 つ な げ る 8 分 6 適用問題に取り組む。 ○ 学習したことを使って問題を解く。 7 学習を振り返る。 ◇ 課題と解決の過程を振 り返らせながら,児童の 言葉を使ってまとめる。 ◇ 既習事項を基にすれ ば,課題を解決すること ができることを価値づけ る。 ・ 計算で四 角形の角の 大きさを求 めることが できる。 (ノート,発 表) (3) 板書計画 前の学習を使って,四角形の4つの角の大きさの和が 360°と求めることができた。でも,④の考え方は難 しくて,はじめは分からなかったけど,360°を引く 意味が友達の説明で分かった。 問題 めあて まとめ 練習 四角形の4つの角の大きさ の和は何度でしょうか。 四角形の4つの角の大きさの和の求め方を考え, 説明しよう。 4つの角だから 180° より大きくなるはず。 ●共通 三角形で分ける。 ○違い いらない角度は引く。 四角形の角の大きさの和は,いくつか の三角形に分けて考えると計算で求 めることができる。四角形の4つの角 の大きさの和は,360°になる。 2つ ① ② ③ 角度を測らなくても三角形の 180°を基にすればで きることが分かった。次は,五角形や六角形でもチャ レンジしたい。これも三角形を基にすればできるよう な気がする。 120° 100° 60° あ A B C D 三角形の3つの角の 大きさの和は180° 正方形 90×4=360 長方形 90×4=360 どんな四角形でも 360°になるかな? ③対角線で三角形2 つに分ける。 A B C D 180×2=360 A 360° ④対角線で三角形4 つに分ける。 180×4=720 720-360=360 A 360° A B C D ⑤点1つとり,三角 形4つに分ける。 180×4=720 720-360=360 A 360° A B C D E 余分 引く 4つに分けてあとから引く。 余分 引く

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算数5 年-16 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(5時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 三角形の内角の和を基に,多角形の内角の和を三角形に分けて求める方法を考え,説明する ことができる。 ○ 多角形の内角の和は,三角形に分けることによって求められることを理解することができる。 ● 自分の考えた求め方を発表したり,友達の考えを図や式などから読み取ったりすることがで きる。【資・能】 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む 3 分 見 通 す 2 分 解 決 す る 10 分 1 既習事項を振り返る。 2 問題を把握し,問いをもつ。 ○ 「多角形」の定義を知る。 3 課題を設定し,見通しをもつ。 ○ 調べ方の見通しをもつ。 4 情報を収集し,解決する。【自力】 ○ 自分の考えを,図や式,言葉を使ってかき表 す。 ①1つの頂点から対角線を引き,三角形を作る 方法。 ②図形内に任意の点を取り,頂点と結んで三角 形を作る方法 5 考えを発表し合い,互いの考えを検討し,整理・ 分析をする。【共同】 ◇ 前時までに求めた三角 形,四角形の内角の和や その求め方など,掲示物 を使って短く振り返る。 ◇ 五角形,六角形,多角 形の定義を簡単に伝え, 多角形の定義をおさえ る。 ◇ これまでの学習を基 に,さらに角の数が増え ていくと,角の大きさの 和はどうなるか考えてみ たいという関心を引き出 すようにする。 ◇ 既習事項を想起させ, 四角形の内角の和が三角 形を基にして求められた ことを想起させ,考え方 の見通しをもてるように し,「三角形」「分ける」「対 角線」などのキーワード を板書する。 ◇ 図形を印刷した作業用 シート配布し,考えを記 入させる。 ◆ やみくもに対角線を引 かせないよう,三角形に 分けるには,1つの頂点 から対角線を引けばよい ことに気付かせる。 整理・分析 対 角 線 で 三 角 形 に分ける。 多角形の角の大きさの和にもきまりがありそうだね。 前に勉強したことを使えばできそう。同じように考え て,三角形に分けたらどうかな。 前の学習を生かして,多角形の角の大きさの和の求め方や角の和のひみつを考え,説明しよう。 どこかに 1 つ点を取って三角形を 作るといい。でも 360°を引く。 下のような図形について,角の大きさの和を工夫して 調べましょう。 五角形 六角形 三角形は 180°,四角形は 360°だったから,角の 大きさもだんだん増えていきそう。

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算数5 年-17 深 め る ・ 広 げ る 20 分 ○ どのように考えたのか,自分の考えとその理 由を発表し,検討する。 ○ 考えを比較・検討し,それぞれの考えの共通 点や考え方のよさなどを明らかにする。 主発問:それぞれの考えのよいところはどこでしょ う。 主発問:多角形の角の大きさの和について,気付い たことはありますか。 ○ 多角形の角の大きさの和と,三角形の数を表 に整理し,分かったことや気付きを交流する。 三角形 四角形 五角形 六角形 七角形 八角形 三角形の数 1 (3-2) 2 (4-2) 3 4 5 6 角の大きさ和 180° 360° 540° 720° 900° 1050° ◇ 五角形を三角形と四角 形に分けたり,六角形を 四角形二つに分けたりし て解決する考えが出され た場合は取り上げるよう にする。 ◇ 児童が考えたそれぞれ の方法について,図や式 を用いて方法と理由を説 明させる。 ◆ 対角線の引き方は 1 つ の頂点から引くようにす ると,効率がよいことを おさえる。 ◇ 図だけを見て式を考え たり,式からどのように 分解したのかを考えたり して,友達の考えを読み 取る活動を取り入れる。 ◇ 共通点である「三角形 に分ける」を板書する。 ◇ 三角形に分割する考え のよさや一般性を強調す る。 ◇ 表のワークシートにま とめさせ,表の変化のき まりに着目させる。 ・ 三角形の 内角の和を 基に,多角 形の内角の 和を三角形 に分けて求 める方法を 考え,説明 している。 (ノート,行 動観察,発 表) ● 自分の考 えた求め方 を発表した り,友達の 考えを図や 式などから 読み取った りしてい る。(発表, 行動観察, ノート) 【資・能】 対角線を使って分けると,分け方は他にもいろいろあるよ。 三角形に分けて考える方が,三角形の数だけを考えれ ばいいから簡単。 角が増えるごとに,角の和も大きくなっていくよ。 表にしてみると,きまりが見えてくるかもしれない。 五角形 180×3=540 A 540° 対角線を引くと,三角形3つに分 けられます。三角形 1 つの角の和 は,180°なので,3つ分という ことだから,式にすると,180× 3となります。 これまで通り,どの考えも三角形の角の大きさの和 の 180°を使っています。 三角形の数が1増えると,角の大きさの和は,180° 増える。 六角形 180×4=720 A 720° 対角線を引くと,三角形4つに分 けられます。三角形 1 つの角の和 は,180°なので,4つ分という ことだから,式にすると,180× 4となります。 式 180+360=540 A 540° 360+360=720 A 720° ど ん な 式 に なるかな? ど ん な 式 に なるかな? 図形をどのように分けたのかな?

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算数5 年-18 ま と め る ・ つ な げ る 10 分 6 学習をまとめる。 7 適用問題に取り組む。 ○ 学習したことを使って問題を解く。 8 学習を振り返る。 ◇ 表の変化のきまりから 求めさせる。 ◇ 既習事項を基にすれ ば,課題を解決すること ができることを価値づけ る。 ・ 多角形の 内角の和 は,三角形 に分けるこ とによって 求められる ことを理解 している。 (発表,ノ ート) (3) 板書計画 今日の学習で,三角形に分けて考えれば,どんな多角 形でも角の大きさの和を求めることができることが 分かった。 問題 めあて まとめ 練習 (7-2) (8-2) 三角形 四角形 五角形 六角形 七角形 八角形 三角形の数 1 (3-2) 2 (4-2) 3 4 5 6 角の大きさの和 180° 360° 540° 720° 900° 1050° 下のような図形について,角 の大きさの和を工夫して調 べましょう。 前の学習を生かして,多角形の角の大きさの和の 求め方や角の和のひみつを考え,説明しよう。 角 の 数 が 増 え る か ら , 360°より大きくなる。 多角形の角の大きさの和は,全て三角形に分けて求めることができる。 ○角形の角の大きさの和=180×(□-2)。 ●共通 三角形に分ける。 これまでと同じ考え。 多角形の角の大きさの和は,全て三角 形に分けて求めることができる。 ○角形の角の大きさの和 =180×(□-2) 増える 十角形の角の大きさの和は何度ですか。 表にすることで,多角形の角の大きさのきまりを見つ けることができた。 直線で囲まれた図形 多角形 できる三角形の数は(頂点の 数-2)。□角形だと,三角形 は(□-2)こできる。 角の大きさの和は 180×(□-2)で求め ることができる。 三角形を基にして計算で きるかな。 角の大きさの和にもひみ つがあるかも。 1 つの頂点から対角線を引き,三角形に分ける。 180×3=540 180×4=720 七角形 八角形 180×5=900 180×6=1050 十角形は? 三角形の数は 10-2だから 180×8=1440 きまりが見えた!

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算数5 年-19 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(6時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 形も大きさも同じ四角形が敷き詰められる理由を考え,筋道立てて説明することができる。 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む 2 分 見 通 す 3 分 解 決 す る 10 分 1 既習事項を振り返る。 ○ 今までに学習してきた図形(四角形)で敷き 詰められる図形を思い出す。 2 問題を把握し,問いをもつ。 3 課題を設定し,見通しをもつ。 ○ 調べ方の見通しをもつ。 4 情報を収集し,解決する。【自力】 ○ 切り取った四角形を使って敷き詰めて調べ, 敷き詰めることができたら,気づいたことを図 に書き込んだり,言葉で書いたりする。 ◇ これまでに学習してき た図形のうち,敷き詰め られる図形にはどんなも のがあったかを実物を見 せながら思い出させる。 ◇ 一般の四角形になると 「敷き詰められない」と 予想する児童がほとんど だと思われるので,実際 に操作を行い,確かめな がら,わけを考えるとい う課題を明確にしてお く。 ◇ 図形を敷き詰めるとき に気をつけることを整理 する。 ◇ 教科書の付録の四角形 を 20 枚切り取り,全て隙 間なく敷き詰めさせる。 並び方の規則性に気づけ るように声かけをする。 ◆ なかなか敷き詰めるこ とができない児童には, 長さの等しい辺と辺を合 わせるよう声かけをす る。 整理・分析 辺と辺をぴったり 合わせないといけ ない。 ふつうの四角形はできるのかな?難しそう。 どんな四角形でもしきつめられるのかどうかを調べ,そのわけを考え,説明しよう。 角も全部きっちりつめる。すき ま が で き な い よ う に 並 べ て い く。 次のような四角形はすきまなくしきつめられるでし ょうか。(できる・できない)それぞれそう考えたわ けを説明しましょう。 三角形のしきつめもようを作ったことがある。 課題の設定 正方形や長方形は,すきまなくしきるめられるよ。 平行四辺形も,すきまなくしきるめられるよ。 B C A D できないと思う。 実際にやってみよう!

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算数5 年-20 深 め る ・ 広 げ る 20 分 5 考えを発表し合い,互いの考えを検討し,整理・ 分析をする。【共同】 ○ 敷き詰めた結果や気付きや,わけについて話 し合う。 主発問:なぜ四角形だとしきつめることができるの でしょうか。他の四角形との共通点はあり ますか。 主発問:五角形ではしきつめることはできますか。 6 適用問題に取り組む。 ◆ つまずいている児童に は,四角形の4つの角に それぞれ印や記号をかく よう声かけをし,1つの 点に角が集まっているこ とに気付かせる。 ◇ 四角形の内角の和と○ の部分が 360°であるこ とを関連づけて気付きを 説明させる。 ◇ 「なぜ図形によって敷 き詰められたり,できな かったりするのか」とい う課題につなげる。 ◇ 正方形や長方形の敷き 詰め模様と比べさせなが ら,四角形の4つの角が 1つに集められたのはな ぜかを考えさせる。 ◇ 四角形以外に三角形 (180°)でも敷き詰めら れることに気付いた場合 は,取り上げる。また, できる図形とできない図 形を見分ける根拠を説明 させることで,内角の和 に着目することの必要性 を捉えさせる。 ◇ このような形でも 4 つ の角を合わせると,360° になるので,敷き詰める ことができることをペア トークで交流させ,実際 に提示して見せる。 ◇ 図形のもつ不思議さや 美しさを実感させるよ う,教師が作ったものや デジタルコンテンツで示 し,意欲を喚起する。 ・ 形も大き さも同じ四 角形が敷き 詰められる ことの理由 を考え,筋 道立てて説 明してい る。(ノー ト・発表) この前のふしぎアートは,四角形をもとにして作ってい るんだ! 4つの角(ABCD)が1 つの点で集まっている。 ○の部分。 4つの角が集まっていると ころは,360°になってい る。 結果:できる B C A D B C A D B C A D B C A D 対応する辺どうし,対応す る頂点どうしが重なり合 っている。 ふつうの四角形でもしきつめることができました。 共通点は,4つの角が全てが1つに集まっていること。 5つの角を集めたら,540°になって,重なるからでき ません。 360°だと重なりやすきまなく,ぴったりにあわせられ るからです。 4つの全ての角が1つ に集まっている! 角の集まっているところの 並び方に特徴があります。順 序よく並んでいます。 次の図形はしきつめることができますか。 四角形の4つの角の和は 360°なので,きれいに合わせ ることができます。 360°は円 1 周の角度だからきれいに並ぶんだね。

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算数5 年-21 ま と め る ・ つ な げ る 10 分 7 学習をまとめる。 8 学習を振り返る。 ◇ 整理・分析の中で見出 したことについて振り返 りをさせ,図形に対する 興味・関心を引き出す。 (3) 板書計画 四角形をもとにして,いろいろな不思議なおもしろい しきつめもようができることに驚いた。なぜしきつめ られるのか,わけをみんなで話し合って気付くことが できた。 問題 めあて まとめ 振り返り 次のような四角形はすきま なくしきつめられるでしょ うか。(できる・できない) それぞれそう考えたわけを 説明しましょう。 どんな四角形でもしきつめられるのかどうかを調 べ,そのわけを考え,説明しよう。 4つの角を合わせて 360°を作るようにすれば,どんな四角形でもしきつめられる。 ふしぎアートを作るには,四角形(平行四辺形)をもとにデザインをするとよい。 しきつめる⇒合同な図形 ・対応する角 ・対応する辺=辺と辺がぴったり 4つの角を合わせて 360°を作るよう にすれば,どんな四角形でもしきつめ られる。ふしぎアートを作るには,四 角形(平行四辺形)をもとにデザイン をするとよい。 B C A D 結果:できる B C D B C A D B C A D B C A D 360°° 360° しきつめるには? ・対応する辺と辺をつける ・1つの点に4つの角を集める ⇒360°にする 4つの角の大きさの和と同じ ・並べ方に組合せのパターン 4つの全ての角が1つ に集まっている! なぜしきつめられるか,みんな で話し合うことができた。

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算数5 年-22 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(7時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 三角定規を2枚合わせてできる図形の内角の和について,多角形の内角の和の性質を用い て演繹的に考え,解決することができる。 ● これまでの学習内容を適用して問題を解決し,自分の考えを友達に分かりやすく伝えるこ とができる。【資・能】 (2) 学習の流れ 学習活動(ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む ・ 見 通 す 5 分 解 決 す る 7 分 1 問題を把握し,問いをもつ。 ○ 気付きを出し合い,問いを共有する。 2 課題を設定し,本時のめあてを確認する。 3 情報を収集し,解決方法を考える。 ○ 自分で図や式を使って考える。 ◇ 問題提示の場面で,三 角形が2つ組み合わせて できていることを視覚的 に見せる。また,「あれ」 「おかしいな」という素 直なつぶやきを見逃がさ ないようにし,この図形 は四角形ではなく,辺の 数から六角形であること に気づかせ,問いを生み 出すようにする。 ◇ 360°か 720°か,どち らが正しいのか,意見の 対立を起こすことで,「解 決したい,くわしく調べ たい」という意欲を喚起 する。 ◇ この図形は,四角形で はなく,六角形であり, どの部分が内角なのかを 確認してから,内角の和 の求め方を考えさせる。 ◆ 三角形に分けることは できないか助言する。 ◇ 既習の分割の仕方(1 つの頂点から他の頂点に 対角線を引くやり方や内 部に1つの点を取り他の 頂点と線を結ぶやり方) では,三角形に分割する ことはできないので,ど 三角定規を2枚合わせてできた図形の角の大きさの和の求め方を考えて,説明しよう。 三角定規を2枚合わせると平行四辺形ができます。この三角定規を上下にずらしてい きます。さて,この図形の角の大きさの和は何度になるでしょうか。 かんたん! 360°だよ。 線を入れたら,二つの三角形に 分けることができます。 三角形の三つの角の大きさの和は 180°だから 180×2=360 だから 360° でも,これって,四角形じゃないよ。六角形だよ。 前に習ったことを使えばいいよ。 だったら,この図形の角の 大きさの和は 720°にな るはず。 360°と 720°どっ ちが正しいのかな? だって,辺の数は 6 本だから六角形。 測り忘れていた部分をたす 180×2+180×2=360+360 =720 答え 720° (赤の部分)+(青の部分) 三角形4つに分ける。 180×4=720 答え 720° 整理・分析

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算数5 年-23 深 め る ・ 広 げ る 25 分 ま と め る ・ つ な げ る 8 分 4 考えを発表し合い,考えを検討し,整理・分析 をする。 ○ どのように考えたのか,自分の考えとその理 由を発表し,検討する。 主発問:これまでの図形の角の大きさの和の求め方 と比べてみましょう。 5 適用問題で確かめる。 八角形なので,三角形6つに分けられます。 180×6=1080 答え 1080° 6 学習をまとめる。 7 学習を振り返る。 のように考えて補助線を 引いたのか,説明させる。 ◇ 三角形4つに分ける考 えが出ない場合は,再度 測り忘れていた部分に着 目させて4つの三角形に 分割できないか考えさせ る。 ◇ これまで通り,演繹的 に考えて求めることがで きることや,一見できそ うにない変わった図形で も既習を活用することの よさを味わわせる。 ◇ 問題の条件を変えて取 り組ませ,問題を発展さ せ て い く 態 度 を 称 賛 す る。 ◇ まず,求めなければい けない角の大きさに印を つけ,三角形に分けるや り方を使って解く。この 場合,分け方は数種類あ る。 ◇ 自分の学びの変容につ いて振り返らせる。 ・ 三角形の 内角の和を 基にして, 三角定規を 2枚合わせ てできる図 形の内角の 和の求め方 を演繹的に 考え,説明 している。 (ノート・発 表・行動観察) ● これまで の学習内容 を適用して 問題を解決 し,自分の 考えを友達 に分かりや すく伝える ことができ る。(発表・ 行動観察) 【資・能】 同じ三角定規を4 枚使い,四角形を作ってずらしてできた 図形の角の大きさの和はどうなるでしょう。 どんな図形でも,角の大きさの和は,三角形に分けて考えれば,計算して求めることができる。 どうして 360°ではいけないかはっきり分かった。 やっぱり三角形 4 つに分けることができた。 三角形に分ける方 法が これまでとちがった。 やっぱり,どんな形をしていても六角形の角の大きさ の和は,720°だった。 今までは「ひく 180」「ひく 360」とか,余分な角を 引いたけど,測り忘れを足さないといけないから「+ 360」になった。 こんな変わった図形でも これまでと同じように4 つに分けられた。 もう,これを見て,四角形が二つだから, 360×2=720 で 720°ですとはならないよ。 ね!

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算数5 年-24 (3) 板書計画 問題 めあて 練習(たしかめ) この図形の角の大きさの和は? 六角形 まとめ 振り返り 三角定規を2枚合わせると平行四 辺形ができます。この三角定規を 上下にずらしていきます。さて, この図形の角の大きさの和は何度 になるでしょうか。 180° 180° 三角形が2 つだから 180×2=360 答え 360° かんたん! 360°だよ。 三角定規を2枚合わせてできた六角 形の角の大きさの和の求め方を考え て,説明しよう。 なんか変だ おかしいような だって,これは四 角形じゃない! 六角形だよ。 だったら,本当 は 720°にな るはず。 どっちなの? 測り忘れていたところを分け るようにする 三角形4つに分ける。 180×4=720 答え 720° 測り忘れていた部分をたす 180×2+180×2 =360+360 =720 答え 720° (赤の部分)+(青の部分) ・三角形に分ける方法がこれまでとちがう。 ・対角線や点で分けることができない。 ・でも同じように4 つに分けることができた。 四角形を合わせてできた 八角形の角の大きさの和の求め ましょう。 三角形が6 つだから 180×6=1080 答え 1080° どんな図形でも,角の大きさ の和は,三角形に分けて考え れば,計算して求めることが できる。

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算数5 年-25 7 本時の目標・学習の流れ・板書計画(8・9時間目/全9時間) (1) 本時の目標 ○ 四角形の一部を変形させて,自分なりに工夫しながら敷き詰め模様を作ることができる。 ● 新一年生の考え,試行錯誤しながら自分なりに工夫し,四角形の一部を変えた形を使って, 敷き詰め模様を作っている。【資・能】 (2) 学習の流れ 学習活動 (ふきだし:児童の反応) 指導上の留意事項◇ ◆「努力を要する」状況と判断した児童への指導の手立て 評価規準 (評価方法) つ か む 5 分 見 通 す 10 分 解 決 す る 45 分 1 既習事項を振り返る。 ○ 「ふしぎアート」を作るために,これまでの 学びを振り返る。 2 課題を設定し,見通しをもつ。 ○ 作業手順を確認する。 ①正方形の1辺を,頂点を通るように好きな形 に切り取り,となり合う辺に貼り付ける。 ②貼り付けたとなりの辺の頂点を通るように好 きな形に切り取り,残りの辺に貼り付ける。 ③できた形を型紙として色紙に写し取り,同じ ものを数枚(6~10 枚)作成する。 ④台紙に貼り付ける。 3 「ふしぎアート」を作成する。【自力】 ○ 自分なりに四角形の一部を変えた形を作って, しきつめる。 ◇ ノートを見直したり, 掲示物を見たりして,こ れまでの学びを振り返ら せる。 ◇ 実物を示したり,デジ タルコンテンツを使って 敷き詰めの形が変化する 様子を見せたりして,イ メージを膨らませる。 ◇ 作業の手順を記したプ リントを配布する。 ◇ 教科書やノートをもと に,敷き詰め模様ができ る条件を確かめさせる。 ◇ 画家のエッシャーの作 品を数枚提示し,児童の 創作意欲を高める。 ◇ 正方形の方眼用紙を配 布し,その方眼用紙の上 に敷き詰める形をかかせ るようにする。 ◆ なかなかアイデアが思 いつかない児童には,自 分の作りたいものを決め てから型紙を作るより, できた形から何に見える かイメージするよう声か けをする。 ・ おもしろ い敷き詰め 模様を作ろ うとしてい る。(作品, 行動観察) 実行 新一年生が喜ぶような「ふしぎアート」を作ろう。 三角形や四角形の角はそれぞれ 180°と 360°です。 振り返り どんな四角形でも敷き詰め模様を作ることができる。 図形の角の和にはきまりあって,見つけるのが楽しかっ た。 どんな多角形でも角の和を求めるには,三角形に分けて いくつ分で計算すればよかった。 分け方も対角線で分けたり,点を取って頂点と結んで分 けたりしたね。

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算数5 年-26 広 げ る 20 分 ま と め る ・ つ な げ る 10 分 4 互いの作品を鑑賞し,感想等を交流する。【共同】 ○ 自分の工夫した点や友達の作品のよさやおも しろさを伝える。 5 学習をまとめ,振り返る。 ◇ 作成途中に交流する時 間をとり,友達の作品を 参考にしたり助言し合っ たりして,いろいろ工夫 した作品づくりに取り組 ませる。 ◇ 作品を鑑賞し,工夫し たところや感想を伝え合 い,敷き詰め模様のおも しろさや不思議さを実感 させ,楽しさや達成感を 味わわせる。 ◇ 作品づくりに関する感 想とこの学習全体を通し て学んだことや自己の変 容について振り返らせ る。 ● 相手意識 をもち,試 行錯誤しな がら自分な りに四角形 の一部を変 えた形を使 って,敷き 詰め模様を 作ってい る。(行動観 察,作品) 【資・能】 (3) 板書計画 作品づくりの様子 めあて まとめ・振り返り 新一年生が喜ぶような「ふしぎアート」を作ろう。 ○○くんの作品は,きっと新一年生も喜びそう。 ○○さんの作品は,複雑な図形ですごいな。 最初見たときには,こんなのはできないと思ったけど, 勉強するごとに角のことがよく分かって「ふしぎアー ト」を作ることができました。うれしかったです。 新一年生のことを思いながら,毎時間進んで発言した り,友達の意見と自分の意見を比べながらきいたりし て学ぶことができました。できた「ふしぎアート」を プレゼントするのが楽しみです。 すべての角が集まっ たところが,360° になっている。 ①馬 ②トリ エッシャーの作品 作業の手順 作業予定時間 作品 作品 作品 作品 作品 作品 作品 作品 作品 作品 四角形の一部を変え て作ろう。

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算数5 年-27

参照

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