1.1
2 点間の距離
64
点 A(6, 13) と点 B(1, 1) との距離は
である。
(中央大)
65
y 軸上の点 C は 2 点 A(2, 1),B(
−3, 2) から等距離にあるという。
このとき,点 C の座標は
である。
(八戸工業大)
66
直線 x + 2y
− 1 = 0 上にあって,2 点 A(1, 1),B(3, 0) から等距離に
ある点 P の座標を求めよ。
(桜美林大)
67
座標平面上に 3 点 A(3, 3),B(1, 2),C(4, 0) があるとき
(1) 三角形 ABC の重心 G の座標を求めよ。
(2) 3 点 A,B,C から等距離にある点 P の座標を求めよ。
(創価大
改)
64 平面上の2点をA(x1, y1),B(x2, y2)とす B(x2, y2) x2− x1 y2− y1 A(x1, y1) x y O るときAB間の距離は AB =√(x2− x1)2+ (y2− y1)2 です。これは三平方の定理(ピタゴラスの定理)そ のものでしたね。 65 , 66 求める点の座標を 65 ならC(0, k), 66 なら(1− 2p, p)とおくこ とができます。どちらも未知数は1個で,関係式が1つあれば,値は決まります。こ こで使う関係式は“ 距離が等しい ”を表した式です。 また,2点A,Bから等距離にある点の集合は線分ABの垂直2等分 B A | | || || 線です。2直線の交点を求めるという方針で問題を解くことも可能です。 67 (1) 重心の座標は公式として覚えておきましょう。 (2) Pの座標を(x, y)とおき,PA = PBかつPB = PCを解けばよいですね。未知 数2つだから,関係式も2つ必要です。Pは△ABCの外心ですね。58
2 章:図形と方程式
1:点と直線
64 AB =√(6− 1)2+ (13− 1)2=√25 + 144 =√169 = 13 65 y軸上の点Cの座標を(0, k)とおくとCA = CBより (0− 2)2+ (k− 1)2= (0 + 3)2+ (k− 2)2 4 + (k2− 2k + 1) = 9 + (k2− 4k + 4) ∴ k = 4 よって C(0, 4) A,Bから等距離にある点は線分ABの垂直2等分線である。直線ABの傾き が− 1 5,ABの中点が ( − 1 2, 3 2 ) より,線分ABの垂直2等分線の方程式は y = 5 ( x + 1 2 ) + 3 2 ∴ y = 5x + 4 であり,点Cはこの直線とy軸との交点(0, 4)である。 66 直線x + 2y− 1 = 0上の点Pの座標を(1− 2p, p)とおくと,PA = PBより (1− 2p − 1)2+ (p− 1)2= (1− 2p − 3)2+ (p− 0)2 ∴ 4p2 + (p2− 2p + 1) = (4p2+ 8p + 4) + p2 これを解いて p =− 3 10 よって P ( 8 5, − 310 ) Pは線分ABの垂直2等分線上の点である。直線ABの傾きが− 1 2,ABの中 点が(2, 1 2 ) より,線分ABの垂直2等分線の方程式は y = 2(x− 2) + 1 2 ∴ y = 2x− 72 であり,点Pの座標はこれと直線x+2y−1 = 0との交点である。つまり,y = 2x− 7 2 とx + 2y− 1 = 0を連立させてx,yを求めることができる。3 3 (2) 3点から等距離にある点を(x, y)とおくと (x− 3)2+ (y− 3)2= (x− 1)2+ (y− 2)2= (x− 4)2+ y2 ∴ − 6x − 6y + 18 = −2x − 4y + 5 = −8x + 16 したがって{ −6x − 6y + 18 = −2x − 4y + 5 −2x − 4y + 5 = −8x + 16 ∴ { 4x + 2y = 13 · · · ·⃝1 6x− 4y = 11 · · · ·⃝2 これを解くとx = 37 14, y = 17 14 だから P ( 37 14, 17 14 ) 【注意】⃝,1 ⃝はそれぞれ2 AB,BCの垂直2等分線であり,Pは三角形ABCの 外心である。
60
2 章:図形と方程式
1:点と直線
1.2
分点公式
68
点 (
−2, 3) と (5, −1) を結ぶ線分の中点の x 座標と y 座標の和の値は
である。
(法政大)
69
2 点 A(
−1, −3),B を 2 : 3 に内分する点 P の座標は (1, −1) である
という。このとき,点 B の座標は
である。
(八戸工業大)
70
2 点 A(2, 1),B(3, 4) を結ぶ線分 AB を 3 : 2 に外分する点の座標は
である。
(八戸工業大)
平面上の2点A(x1, y1),B(x2, y2)に対して, A(x1, y1) B(x2, y2) C m ⃝ n ⃝ A(x1, y1) B(x2, y2) C m ⃝ ⃝n 線分AB( をm : nに内分する点Cの座標は nx1+ mx2 m + n , ny1+ my2 m + n ) であり,線分ABをm : n (m= n)\ に外分する点 Cの座標は( −nx1+ mx2 m− n , − ny1+ my2 m− n ) です。ただし,m > 0,n > 0。 68 中点は簡単ですね。ABを1 : 1に内分する点です。 69 内分する点が与えられていますから,Bの座標を文字で置いて分点公式を用い るとよいでしょう。 の見方も大切です。 70 外分点の公式を使います。68 点(−2, 3)と(5, −1)を結ぶ線分の中点の座標を(x, y)とおくと x + y = −2 + 5 2 + 3− 1 2 = 3 2 + 1 = 5 2 69 点Bの座標を(x, y)とおくと,線分ABを2 : 3に内分する点Pの座標は (1, −1)であるから 3× (−1) + 2x 2 + 3 = 1 3× (−3) + 2y 2 + 3 =−1 ∴ { −3 + 2x = 5 −9 + 2y = −5 これを解くとx = 4,y = 2だから,点Bの座標は B(4, 2) 条件より( APを5 : 3に外分する点がBだから −3 × (−1) + 5 × 1 5− 3 , −3 × (−3) + 5 × (−1) 5− 3 ) ∴ (4, 2) A B P 3 ⃝ 2 ⃝ 5 ⃝ 3 ⃝ 70 2点A(2, 1),B(3, 4)を結ぶ線分ABを3 : 2に外分する点は ( (−2) × 2 + 3 × 3 3− 2 , (−2) × 1 + 3 × 4 3− 2 ) ∴ (5, 10)
62
2 章:図形と方程式
1:点と直線
1.3
直線の方程式
71
2 点 (
−1, −7),(3, 13) を通る直線の方程式は y =
x
−
である。
(千葉工業大)
72
3 点 (
−1, 2),(−2, 3),
(
3,
)
は同じ直線上にある。
(中部大)
73
点 (2,
−3) を通り,直線 y = 3x − 5 に平行な直線は
y =
x
−
で,垂直な直線は y =
x
−
である。
(玉川大)
74
平面上の直線 l
1: (a + 4)x + (3a
− 1)y + 4a − 23 = 0 が,直線 l
2:
3x + 4y + 5 = 0 と平行になるのは a =
のときであり,直線 l
1,l
2が
直交するのは a =
のときである。
(大阪産業大)
75
3 直線 x
− y = −1, 3x + 2y = 12, kx − y = k − 1 が,三角形をつくら
ないような定数 k の値は
,
,
である。
(日本歯科大)
76
10x
2+ kxy + 2y
2− 9x − 4y + 2 = 0 が 2 直線を表す時の k の値を求
めよ。ただし,k は整数とする。
(自治医科大)
71 2点A(x1, y1),B(x2, y2)が与えられると直線が決ま A(x1, y1) B(x2, y2) P(x, y) C Q ります。 x1 = x2\ のときは,直線上の任意の点をPとすると,右図に おいて△APQ
∽
△ABCなので PQ AQ = BC AC すなわち y− y1 x− x1 = y2− y1 x2− x1 (=傾き) ∴ y− y1= y2− y1 x2− x1 (x− x1) x1 = x2のときは x = x1 この2つの場合をまとめて (x2− x1)(y− y1) = (y2− y1)(x− x1) と表すこともできます。 72 3点が同一直線上にあるための条件(共線条件)は,2点を通る直線の傾きを 比較するとよいでしょう。 73 , 74 2直線の平行条件,垂直条件 ( I ) y = m1x + n1,y = m2x + n2において 平行条件: m1= m2(2直線が一致するときも含む) 垂直条件: m1m2 =−1 (II) a1x + b1y + c1= 0,a2x + b2y + c2= 0において 平行条件: a1b2− b1a2= 0(2直線が一致するときも含む) 垂直条件: a1a2+ b1b2= 0 75 3直線が三角形をつくらないのは (i) または (ii) ( i )平行な2直線が存在する (ii) 3本の直線が1点を共有する の2つの場合が考えられます。 76 ax2+ bxy + cy2+ dx + ey + f = 0が2直線を表すのは (px + qy + r)(p′x + q′y + r′) = 0 と変形されるときです。x,yの1次式として因数分解されるための条件を求めます。64
2 章:図形と方程式
1:点と直線
71 2点(−1, −7),(3, 13)を通る直線の傾きは 13− (−7) 3− (−1) = 5 よって,求める方程式は y− (−7) = 5{x − (−1)} ∴ y = 5x − 2 72 求める点を(3, y)とおく。3点は同一直線上にあるから,傾きに着目して 3− 2 −2 − (−1) = y− 2 3− (−1) − 1 = y− 2 4 ∴ y =−2 (−1, 2),(−2, 3)を通る直線の方程式は y =−(x + 1) + 2 ∴ y =−x + 1 だから,x = 3を代入して y =−2 73 点(2, −3)を通り,直線y = 3x− 5に平行な直線は傾きが3なので y = 3(x− 2) − 3 ∴ y = 3x− 9 垂直な直線は,傾きが− 1 3 なので y =− 1 3(x− 2) − 3 ∴ y =− 13x− 73 74 2直線が平行になるのは − a + 4 3a− 1 =− 34 4(a + 4) = 3(3a− 1) ∴ a = 19 5 また,l(1,l2が直交するのは − a + 4 3a− 1 ) ×(− 3 4 ) =−1 3(a + 4) =−4(3a − 1) ∴ a =− 8 15 平行条件,垂直条件の(II)を用いると,それぞれ 平行:(a + 4)· 4 − (3a − 1) · 3 = 0 ∴ a = 19 5 垂直:(a + 4)· 3 + (3a − 1) · 4 = 0 ∴ a = − 8 152 kx− y = k − 1 すなわち y = kx + 1− k · · · ·⃝3 1 ⃝と⃝は平行でないので,2 三角形をつくらないのは次のいずれかの場合である。 ( i )⃝ //1 ⃝3 のとき,つまりk = 1のとき (ii)⃝ //2 ⃝3 のとき,つまりk =− 3 2 のとき (iii)⃝と1 ⃝の交点を2 ⃝が通るとき,3 ⃝,1 ⃝より2 x + 1 =− 3 2x + 6 ∴ x = 2 したがって,⃝と1 ⃝の交点は2 (2, 3)であり,⃝がこの点を通るのは3 3 = 2k + 1− k ∴ k = 2 以上( i ),(ii),(iii)より k =− 3 2, 1, 2 76 与式をyの2次方程式とみて 2y2+ (kx− 4)y + (10x2− 9x + 2) = 0 ∴ y = −(kx − 4) ± √ Dy 4 · · · ·⃝1 ここで Dy= (kx− 4)2− 8(10x2− 9x + 2) = (k2− 80)x2+ 8(9− k)x 1 ⃝が2直線を表す条件は√Dyがxの1次式,または,定数であることだが,Dy は定数でないので,√Dy が xの1次式,すなわちDyがxの完全平方式である。 したがって,Dy= 0の判別式をDxとすると k2− 80= 0\ Dx 4 = 16(9− k) 2= 0 ∴ { k=\ ±4√5 k = 9 よって k = 9
66
2 章:図形と方程式
1:点と直線
1.4
対称点,対称移動
77
直線 3x
− y + 2 = 0 に関して点 A(−4, 0) と対称な点 B の座標を
求めよ。
(兵庫医科大)
78
直線 y = 2x
− 3 と,
x 軸に関して対称な直線の方程式は y =
,
原点に関して対称な直線の方程式は y =
,
直線 y = x に関して対称な直線の方程式は y =
である。
(玉川大)
79
(1) 放物線 y = x
2− 2x − 1 を y 軸に関して折り返してつくった放物
線の方程式は y =
である。
(2) 放物線 y = x
2− 2x − 1 を直線 y = 2 に関して折り返してつくった放物
線の方程式は y =
である。
(藤田保健衛生大)
77 直線lに関して2点A,Bが対称である条件は A B l || || { 線分ABの中点がl上にある 直線ABとlが直交する 78 図形の移動として 平行移動,対称移動,回転移動 は使えるようにしておきましょう。図形の方程式がy = f (x)のとき x軸に関して対称移動すると −y = f(x) y軸に関して対称移動すると y = f (−x) 原点に関して対称移動すると −y = f(−x) 直線 y = xに関して対称移動すると x = f (y) となります。図をかきながら理解しておきましょう。 79 図形の方程式がy = f (x)のとき,直線y = kに関して対称移動すると − y = f(x)77 点Bの座標を(p, q)とおくと,線分ABの中点(p− 4 2 , q 2 ) が 直線3x− y + 2 = 0上にあることから 3× p− 4 2 − q 2 + 2 = 0 ∴ 3p− q = 8 · · · · ⃝1 直線3x− y + 2 = 0と直線ABが直交することより,傾きの積が−1になるから 3× q p + 4 =−1 ∴ p + 3q =−4 · · · · ⃝2 1 ⃝,⃝より2 p = 2,q =−2 ∴ B(2, −2) 78 y = x × × || || | | (x, y) (y, x) (x, −y) (−x, −y) x y O y = 2x− 3 · · · ·⃝1 1 ⃝とx軸に関して対称な直線の方程式は −y = 2x − 3 ∴ y =−2x + 3 1 ⃝と原点に関して対称な直線の方程式は −y = 2(−x) − 3 ∴ y = 2x + 3 1 ⃝と直線y = xに関して対称な直線の方程式は x = 2y− 3 ∴ y = 1 2x + 3 2 (注意)y = f (x)上の点(x, y)と,対称移動後の点の関係は右上図の通りです。 79 (1) 放物線y = x2−2x−1 · · · ·⃝1 上の点(x, y) x y O (x, y) (X, Y ) || || をy軸に関して対称移動した点を(X, Y )とおくと { X =−x Y = y ∴ { x =−X y = Y これを⃝に代入して1 Y = (−X)2− 2(−X) − 1 = X2+ 2X− 1 ∴ y = x2+ 2x− 1 (2) ⃝上の点1 (x, y)を直線y = 2に関して対称移動した点 x y O (x, y) (X, Y ) || || 2 x を(X, Y ) とおくと X = x y + Y 2 = 2 ∴ { x = X y = 4− Y これを⃝へ代入して1 4− Y = X2− 2X − 1 Y =−X2+ 2X + 5 ∴ y = −x2+ 2x + 5 y = (x− 1)2− 2の頂点(1, −2)の移動後の座標を考える。 (1) 頂点(1, −2)の移動後の座標は(−1, −2)であるから,求める方程式は y = (x + 1)2− 2 ∴ y = x2+ 2x− 1 (2) 頂点(1, −2)の移動後の座標は(1, 6)であるから,求める方程式は y =−(x − 1)2+ 6 ∴ y = −x2+ 2x + 5
68
2 章:図形と方程式
1:点と直線
1.5
点と直線の距離
80
直線 ax + by + c = 0 と点 (x
0, y
0) の距離を与える公式
ax
√
0+ by
0+ c
a
2+ b
2を証明せよ。
(津田塾大)
81
(1) 点 (1, 2) と直線 3x + 4y + 5 = 0 の距離は
である。
(大阪薬科大)
(2) 点 A(2,
−3) と直線 x+
√
3y + a = 0 の距離が 1 のとき,a の値は
と
である。
(名城大)
80 点(x0, y0)から直線 d (x0, y0) ax + by + c = 0 ax + by + c = 0 に下ろした垂線の長さdは d = ax√0+ by0+ c a2+ b2 です。公式として覚えておくだけでなく, 一度は証明しておきましょう。 81 上の公式の適用問題です。公式をしっかりと覚えておきましょう。80 直線ax + by + c = 0をlとする。P(x0, y0)とし,Pからlに下ろした垂線の 足をH(x1, y1)とおく。 PH =√(x1− x0)2+ (y1− y0)2 であるから,X = x1− x0,Y = y1− y0 とおく。 PH⊥lより l P(x0, y0) H(x1, y1) b(x− x0)− a(y − y0) = 0 b(x1− x0)− a(y1− y0) = 0 ∴ bX − aY = 0 · · · ·⃝1 Hはl上の点でもあるから ax1+ by1+ c = 0 a(X + x0) + b(Y + y0) + c = 0 ∴ aX + bY = −(ax0+ by0+ c) · · · ·⃝2 1 ⃝,⃝を2 X,Y について解くと X =−a · (ax0+ by0+ c) a2+ b2 , Y =−b · (ax0+ by0+ c) a2+ b2 ∴ PH =√X2+ Y2= √ {(−a)2+ (−b)2} · (ax0+ by0+ c) 2 (a2+ b2)2 = ax√0+ by0+ c a2+ b2 (証終) 81 (1) 点と直線の距離の公式より 3× 1 + 4 × 2 + 5 √ 32+ 42 = 16 5 (2) 点と直線の距離の公式より 1× 2 +√3× (−3) + a √ 12+(√3)2 = 1 a + 2− 3√3 = 2 a + 2− 3√3 = 2, −2 ∴ a = 3√3, −4 + 3√3
70
2 章:図形と方程式
1:点と直線
1.6
3 直線で囲まれる三角形の面積
82
(1) 3 直線 y = x + 1,y =
−2x + 10,y = 0 によって囲まれる三角形
の面積は
である。
(千葉工業大)
(2) 3 直線
−4x + y − 4 = 0,4x + 3y − 12 = 0,4x + 15y − 12 = 0 で囲まれ
る三角形の面積は
である。
(昭和薬科大)
83
座標平面上の 3 点 A(2, 1),B(4, 7),C(2t + 1, 10
− t) から作る三角形
ABC の面積が 10 である。このとき,t =
または t =
である。
(東邦大)
82 (1) 三角形の面積= 1 2 × (底辺)× (高さ)です。 (2) 三角形の見方を工夫します。 83 三角形の面積公式として A(x1, y1) B(x2, y2) x y O A(x1, y1) B(x2, y2) C(x3, y3) x y O ( I ) O(0, 0),A(x1, y1),B(x2, y2)のとき △OAB = 1 2 x1y2− y1x2 (II) A(x1, y1),B(x2, y2),C(x3, y3)のとき △ABC = 1 2|(x2− x1)(y3− y1) − (y2− y1)(x3− x1)| があります。(II)は AB = (x2− x1, y2− y1), AC = (x3− x1, y3− y1) なので,ベクトルの始点AをOに平行移動すれば( I )と 同じです。82 (1) 3直線を図示すると右図のようになるから,3 x y O y = x + 1 y =−2x + 10 3 4 1 −1 5 直線によって囲まれる三角形の面積は 1 2 × {5 − (−1)} × 4 = 12 (2) −4x + y − 4 = 0 · · · ·⃝1 4x + 3y− 12 = 0 · · · ·⃝2 4x + 15y− 12 = 0 · · · ·⃝3 とおく。 1 ⃝と⃝,2 ⃝と2 ⃝,3 ⃝と3 ⃝の交点はそれぞれ1 A(0, 4),B(3, 0), x y O A B C D E 1 ⃝ ⃝2 3 ⃝ 4 3 −1 C ( − 3 4, 1 ) であり,D(−1, 0)とおくと,求める面積は △ABC =△ABD − △BCD = 1 2 × {3 − (−1)} × 4 − 12 × {3 − (−1)} × 1 = 8− 2 = 6 3 ⃝のy切片をE ( 0, 4 5 ) とおくと △ABC =△ACE + △ABE= 1
2AE· 34 + 1 2AE· 3 = 1 2 ( 4− 4 5 ) ·(3 4 + 3 ) = 6 83 △ABCの面積が10なので 1 2 (4− 2)(10 − t − 1) − (7 − 1)(2t + 1 − 2) = 10 1 2 −14t + 24 = 10 7t− 12 = ±10 ∴ t = 22 7 , 2 7 △ABCをx軸方向に−2,y軸方向に−1だけ平行移動した三角形をA′B′C′と すると,A′(0, 0),B′(2, 6),C′(2t− 1, 9 − t)である。 (△ABCの面積)=(△A′B′C′の面積) より△ABCの面積が10となるのは 1 2 2(9− t) − 6(2t − 1) = 10 以下,同じ。
72
2 章:図形と方程式
1:点と直線
1.7
定点を通る直線
84
k を実数とする。直線 (2k + 3)x + (3k + 1)y
− k − 5 = 0 は,k の値に
関係なく,定点
を通る。
(神奈川大)
85
直線 (5k + 2)x + (
−k + 1)y + (k − 1) = 0 は定点 P を通る。このとき
点 P と点 (3, 5) を通る直線の方程式は y =
である。
(東海大)
86
2 つの直線 2x
− 3y − 1 = 0,x + y + 1 = 0 の交点 A と点 B (1,2) を
通る直線の方程式は
である。
(静岡理工科大)
87
2 直線 2x + 3y = 1,3x + y = 5 の交点を通り,直線 3x + 2y = 6 に
平行な直線の方程式は
で,垂直な直線の方程式は
である。
(広島工業大)
84 k(a1x + b1y + c1) + (a2x + b2y + c2) = 0がkの値に関係なく成立する条件は { a1x + b1y + c1= 0 a2x + b2y + c2= 0 です。 85 kの値に関係なく直線は定点Pを通るわけですから, 84 と同じようにPの 座標を求め,Pと点(3, 5)を通る直線の方程式を求めることはできますが,これは遠 回りです。 (x, y) = (3, 5)を与式に代入すれば,kの値が決まり,直線の方程式が確定します。 86 , 87 2直線a1x + b1y + c1= 0,a2x + b2y + c2 = 0が交点をもつとき k(a1x + b1y + c1) + (a2x + b2y + c2) = 0 (kは定数) は交点を通る直線の方程式になっています。 交点の座標を求めずに,交点を通る直線の方程式を表すことができるのがこの式の 効力です。84 与式をkについて整理すると k(2x + 3y− 1) + 3x + y − 5 = 0 よって,{kの値に関わらず成立するのは 2x + 3y− 1 = 0 3x + y− 5 = 0 のときであり,求める定点は (2, −1) 85 直線が点(3, 5)を通るためには (5k + 2)· 3 + (−k + 1) · 5 + (k − 1) = 0 ∴ k =− 10 11 これを与式に代入して − 28 11x + 21 11y− 2111 = 0 ∴ y = 4 3x + 1 86 直線k(2x− 3y − 1) + x + y + 1 = 0は2直線の交点Aを通る。 点B(1,2)を通るためには k(2− 6 − 1) + 1 + 2 + 1 = 0 ∴ k = 4 5 したがって,求める直線の方程式は 4 5(2x− 3y − 1) + x + y + 1 = 0 ∴ 13x− 7y + 1 = 0 87 k(2x + 3y− 1) + (3x + y − 5) = 0 · · · ·⃝1 は2直線2x + 3y = 1,3x + y = 5 の交点を通る直線の方程式である。 1 ⃝ : (2k + 3)x + (3k + 1)y − k − 5 = 0 1 ⃝と直線3x + 2y = 6が平行となる条件は 2(2k + 3)− 3(3k + 1) = 0 ∴ k = 3 5 求める直線の方程式は 3(2x + 3y− 1) + 5(3x + y − 5) = 0 ∴ 3x + 2y− 4 = 0 1 ⃝と直線3x + 2y = 6が垂直となる条件は 3(2k + 3) + 2(3k + 1) = 0 ∴ k =− 11 12 求める直線の方程式は 11(2x + 3y− 1) − 12(3x + y − 5) = 0 ∴ 2x− 3y − 7 = 0
74
2 章:図形と方程式
2:円
2
円
2.1
円の方程式
88
円 x
2−4x+y
2−2y = 0 の中心の座標は
(
2,
)
,半径は
で
ある。
(北海道工業大)
89
次の 3 点を通る円の方程式を求めよ。円の中心と半径も求めよ。
(1) (0, 0),(2, 0),(2, 4)
(2) (3, 0),(0, 2),(3, 5)
(北海道医療大)
90
(1) x 軸と y 軸に接し,(1,
−2) を通る円の半径は
である。
(明治大)
(2) 中心の x 座標が a で,2 点 (4, 0),(0, 2) を通る円の方程式を求めよ。
(津田塾大)
(3) 中心が第 1 象限にあって,x 軸と直線 y = x に接し,半径が 1 である円
の方程式を求めよ。
(長崎総合科学大)
91
次の円の方程式を求めよ。
(1) 2 点 (7, 1),(3,
−6) を直径の両端とする円
(2) 中心が直線 x + 2y = 4 上にあり,直線 y =
−2 に接して,点 (1, −1) を
通る円
(兵庫医科大)
88 円とは,定点C(a, b)からの距離が一定な点P(x, y)の集合です。定点を中 心,一定な距離rを半径といいます。したがって,この円の方程式は次のように表さ れます。 CP = r ⇐⇒ (x− a)2+ (y− b)2 = r2 89 (x− a)2+ (y− b)2= r2を展開すると x2+ y2+ lx + my + n = 0 · · · (∗) の形に整理されます。 【注意】円は(∗)の形で表せますが,(∗)が円を表すとは限りません。すなわち,一 般の(∗)は (x− a)2+ (y− b)2= k の形に変形されますが, k > 0ならば,中心(a, b),半径√kの円 k = 0ならば,1点(a, b) k < 0ならば,(∗)を表す図形はありません。 90 (1)図をかいてみましょう。条件をみたす円は2つあ (1, −2) r r x y O りますね。円の半径をr(> 0)とおくと,中心の座標もrで 表すことができます。 (2)円の方程式を(x− a)2+ (y− b)2= r2 とおきましょう。 aは最後まで残ります。 (3)中心からx軸までの距離と直線y = xまでの距離は等し くなります。 91 (1) 直径の両端が(x1, y1),(x2, y2)であ (x1, y1) (x2, y2) (x, y) る円の方程式 (x− x1)(x− x2) +(y− y1)(y− y2) = 0 も使えるようにしておきましょう。 ベクトルでみれば,(内積) = 0という式そのも のです。 (2) 中心の座標を(4− 2p, p)とおくと,半径をpで表すことができます。
76
2 章:図形と方程式
2:円
88 x2− 4x + y2− 2y = 0を変形して (x− 2)2− 4 + (y − 1)2− 1 = 0 ∴ (x − 2)2+ (y− 1)2= 5 したがって,中心の座標は(2, 1),半径は√5である。 89 求める円の方程式はx2+ y2+ lx + my + n = 0とおける。 (1) (0, 0)を通るので,n = 0である。さらに,(2, 0)を通るので 4 + 2l = 0 ∴ l =−2 さらに(2, 4)を通るので 4 + 16− 4 + 4m = 0 ∴ m =−4 したがって,円の方程式は x2+ y2− 2x − 4y = 0 ∴ (x− 1)2 + (y− 2)2= 5 よって,中心(1, 2), 半径√5である。 (2) (3, 0),(0, 2),(3, 5)を通るので 9 + 3l + n = 0 4 + 2m + n = 0 9 + 25 + 3l + 5m + n = 0 ∴ l =−5, m = −5, n = 6 したがって,円の方程式は x2+ y2− 5x − 5y + 6 = 0 ∴ (x− 5 2 )2 + ( y− 5 2 )2 = 13 2 よって,中心(5 2, 5 2 ) ,半径 √ 13 2 = √ 26 2 である。 90 (1) 点(1, −2)が第4象限にあることから,円の中心も第4象限にあり,円の 半径をr (> 0)とおくと,中心は(r, −r)である。したがって,円の方程式は (x− r)2+ (y + r)2= r2 点(1, −2)を通ることから (1− r)2+ (−2 + r)2= r2 r2− 6r + 5 = 0 ∴ (r − 1)(r − 5) = 0 よって,求める円の半径は r = 1, 52点(4, 0),(0, 2){ を通ることから (4− a)2+ b2= r2 · · · ·⃝1 a2+ (2− b)2= r2 · · · ·⃝2 2 ⃝を⃝に代入して1 (4− a)2+ b2= a2+ (2− b)2 4b = 8a− 12 ∴ b = 2a − 3 これを⃝に代入して1 r2= (4− a)2+ (2a− 3)2= 5a2− 20a + 25 よって,求める円の方程式は (x− a)2+ (y− 2a + 3)2 = 5a2− 20a + 25 (3) 中心が第1象限にあり,x軸に接して半径が1な 1 1 y = x x y O ので,中心は(p, 1) (p > 0)とおける。中心と直線 x− y = 0との距離が半径と等しいことから,点と直 線の距離の公式を用いると p− 1 √ 12+ (−1)2 = 1 ∴ p− 1 = ± √ 2 p > 0よりp = 1 +√2だから,求める円の方程式は (x− 1 −√2)2+ (y− 1)2= 1 91 (1) 2点(7, 1), (3, −6)を直径の両端とする円は (x− 7)(x − 3) + (y − 1)(y + 6) = 0 ∴ x2+ y2− 10x + 5y + 15 = 0 2点を結ぶ線分の中点(5, − 5 2 ) が円の中心であり,円の半径は 1 2 √ (7− 3)2+ (1 + 6)2= √ 65 2 より,円の方程式は (x− 5)2+(y + 5 2 )2 = 65 4 (2) 中心を(4− 2p, p)とおくと,直線y =−2に接する y =−2 p + 2 p + 2 から,半径は p + 2 であり,円の方程式は (x− 4 + 2p)2+ (y− p)2= (p + 2)2 これが,点(1,−1)を通ることから (1− 4 + 2p)2+ (−1 − p)2 = (p + 2)2 4p2− 14p + 6 = 0 ∴ p = 1 2, 3 したがって,求める円の方程式は (x− 3)2+(y− 1 2 )2 = 25 4 , (x + 2) 2+ (y− 3)2= 25
78
2 章:図形と方程式
2:円
2.2
内接円,外接円
92
座標平面上に 3 点 A(0, 3),B(4, 0),C(c, 0) を AC = BC が成り立
つようにとると,c =
であり,
△ABC に内接する円の中心の座標は
(
,
)
である。
(明治大)
93
3 直線 l
1: x
− y + 2 = 0,l
2: x + y
− 14 = 0,l
3: 7x
− y − 10 = 0 で
囲まれる三角形に内接する円の方程式を求めよ。
(東京都立大)
94
(1) 直線 l : y =
√
3x に関して,点 A(4, 0) と対称な点を B とすると,
点 B の座標は,
(
,
)
である。
(2) 点 O を原点とすると,
△OAB の外接円は,
点
(
,
)
を中心とする半径
の円である。
(東洋大)
95
平面上に 4 点 O(0, 0),A(1, 2),B(0, 4),C(4, 2) がある。3 点 O,
A,B を内部または周上に含む最小の円の半径は
であり,3 点 O,B,
92 AC = BCより,点Cは線分ABの垂直2等分線上にあり,この垂直2等分 線は ∠ACB の2等分線でもあります。さらに,三角形の内心(内接円の中心)は 「3つの内角の2等分線の交点」ですね。 93 これは難しいかもしれませんね。3直線に至る距離が等し くなる点は4つ(内心と3つの傍心)あります。内心(α, β)が 直線l1,l2,l3 のどちら側にあるかを考えて,点(α, β)と直線 ax + by + c = 0の距離 aα + bβ + c √ a2+ b2 の絶対値をはずすことを考えましょう。 94 (1) 線分ABの中点がl上にあり,かつAB⊥ lと考えてもよいし, l : y =√3x (= x tan 60◦)が∠AOBの2等分線であることより ∠AOB = 120◦かつOB = OA に着目してもよいでしょう。 (2) lは線分ABの垂直2等分線でもあります。さらに,三角形の外心(外接円の中 心)は「3つの線分の垂直2等分線の交点」ですね。 95 3点を含む最小円は3点がつくる三角形の外接円とは限りません。鈍角三角形 を思い浮かべてみて下さい。
80
2 章:図形と方程式
2:円
92 AC2= BC2より c2+ 32= (c− 4)2 ∴ c = 7 8 AC = BCなので,∠ACBの2等分線は線分ABの x y O A B C N M 3 4 垂直2等分線である。ABの傾きが− 3 4 なので,CM の傾きは 4 3 であり CM : y = 4 3 ( x− 7 8 ) ∴ y = 4 3x− 76 · · · ·⃝1 また,∠ABCの2等分線とy軸の交点をNとおくと,角の2等分線の性質より ON : NA = OB : AB= 4 : 5 よって,ON = 4 9OA = 4 3 なので,NBの傾きは− ONOB =− 13 だから NB : y =− 1 3x + 4 3 · · · ·⃝2 CMとNBの交点が△ABCの内接円の中心であり,⃝,1 ⃝を連立して2 4 3x− 76 =− 13x + 4 3 ∴ x = 3 2 よって,中心の座標は (3 2, 5 6 ) 93 内接円の中心を(α, β)とおくと,3直線までの距離は等しいから α− β + 2 √ 12+ (−1)2 = α + β− 14 √ 12+ 12 = 7α− β − 10 √ 72+ (−1)2 · · · · 1 ⃝ ここで,点(α, β)はl1の上側,l2, l3の下側にあるから x y O l1 l2 l3 α β 2 14 β > α + 2, β <−α + 14, β < 7α − 10 よって,⃝は1 −(α − β + 2)√ 2 = −(α + β − 14)√ 2 = 7α− β − 10√ 50 したがって{ α− β + 2 = α + β − 14 −5(α + β − 14) = 7α − β − 10 ∴ α = 4, β = 8 (半径)= −(4 − 8 + 2)√ 2 = √ 2より,円の方程式はx O A | | || || 60◦ 30◦ 4 て,Bの座標は(4 cos 120 , 4 sin 120 ) ∴ B(−2, 2√3) B(a, b)とおくと,線分ABの中点 ( a + 4 2 , b 2 ) がl上にあることより b 2 = √ 3· a + 4 2 ∴ b = √ 3(a + 4) · · · ·⃝1 また,AB⊥ lより b a− 4 × √ 3 =−1 ∴ √3b =−a + 4 · · · ·⃝2 1 ⃝,⃝を連立して,B(2 −2, 2√3) (2) 線分OAの垂直2等分線の方程式は直線 x y O l A B P || || x = 2 · · · ·⃝3 なので,lとの交点はP(2, 2√3)である。 つまり,△OABの外接円の中心は(2, 2√3) であり,半径はOP = 4である。 95 鈍角三角形OABを内部または周上に含む最 x y O A B C 小の円は,最大辺OBを直径とする円であり (この円の半径)= 1 2OB = 2 また,鋭角三角形OBCを内部または周上に含む 最小の円は,△OBCの外接円であり,この円の中 心を(α, β)とおくと,円の中心と3点O,B,C の距離は等しいから α2+ β2= α2+ (β− 4)2= (α− 4)2+ (β− 2)2 0 =−8β + 16 = −8α − 4β + 20 ∴ β = 2, α = 3 2 よって (半径)=√(3 2 )2 + 22= 5 2
82
2 章:図形と方程式
2:円
2.3
円と直線
96
円 x
2+ y
2= 2 と直線 y = x + k が共有点をもつとき,定数 k の値の
範囲を求めよ。
(東京工科大)
97
円 C : x
2+ y
2− 4x + 6y + 8 = 0 の中心は
(
,
)
,半径は
√
である。直線 (m + 3)x
− my − 6 = 0 が C と接するような定数 m
の値は
または
である。
(千葉工業大)
98
直線 y = x + 1 が円 x
2+ y
2= 4 によって切り取られる線分の長さは
である。
(埼玉工業大)
99
円 x
2+ y
2− 6x + 6y + 9 = 0 によって切り取られる線分の長さが 4 で,
直線 2x
− y = 0 に垂直な直線の方程式を求めよ。
(弘前大)
96 , 97 円と直線の位置関係は共有点の個数で分類すると d r 2点で交わる d r 接する d r 共有点をもたない の3つがありますね。これらは ( I )円の中心から直線までの距離と半径を比較する (II)円と直線の方程式を連立して,実数解の個数を調べる ことによって判定できます。( I )の方がラクです。 98 , 99 直線が円によって切り取られる弦の長 B A H O さを求めるときにも,中心と直線との距離は役立ちま す。右図において,三平方の定理を用いると AB = 2AH = 2 √ OA2− OH2 です。
84
2 章:図形と方程式
2:円
96 円と直線が共有点をもつための条件は (円の中心から直線までの距離)5 (円の半径) であるから,円x2+ y2= 2の中心(0, 0)から直線x− y + k = 0までの距離と半 径√2を比較すると k √ 12+ (−1)2 5 √ 2 ∴ −2 5 k 5 2 y = x + kを円の方程式x2+ y2= 2に代入してxの2次方程式をつくり,判別 式D= 0を解いてもよい。 x2+ (x + k)2 = 2 ∴ 2x2 + 2kx + k2− 2 = 0 共有点をもつ条件は,この2次方程式が実数解をもつことであるから D 4 = k 2− 2(k2− 2) = 4 − k2= 0 ∴ − 2 5 k 5 2 97 x2+ y2− 4x + 6y + 8 = 0を変形すると (x− 2)2+ (y + 3)2= 5 よって,円C の中心は(2, −3),半径は√5である。 次に,直線(m + 3)x− my − 6 = 0が Cと接するとき,C の中心と直線(m + 3)x− my − 6 = 0との距離が半径と等しいことから,点と直線の距離の公式より (m + 3)· 2 − m · (−3) − 6 √ (m + 3)2+ (−m)2 = √ 5 5m =√5(2m2+ 6m + 9) 25m2 = 5(2m2+ 6m + 9) m2− 2m − 3 = 0 (m− 3)(m + 1) = 0 ∴ m = 3または−1B O H 2 2 0の距離OHは OH = √0− 0 + 1 12+ (−1)2 = 1 √ 2 円の半径は2だから,三平方の定理より AH = √ 22− ( 1 √ 2 )2 = √ 7 2 よって,切り取られる線分ABの長さは AB = 2AH =√14 99 x2+ y2− 6x + 6y + 9 = 0を変形すると (x− 3)2+ (y + 3)2= 9 であるから,中心P(3, −3),半径3の円である。 また,2x− y = 0すなわちy = 2xに垂直な直線の方程式は x y O P 1 ⃝ 3 2 y =− 1 2x + k ∴ x + 2y−2k = 0 · · · · ⃝1 と表せる。切り取られる線分の長さが4であるために は,右図よりPと⃝の距離が1 √32− 22=√5であれ ばよい。点と直線の距離の公式より |3 + 2 × (−3) − 2k|√ 12+ 22 = √ 5 2k + 3 = 5 2k + 3 =±5 ∴ k = 1, −4 したがって,求める直線の方程式は⃝より1 x + 2y− 2 = 0, x + 2y + 8 = 0
86
2 章:図形と方程式
2:円
2.4
円の接線
100
直線 y = ax + b が円 x
2+ y
2− 8x + 2y − 8 = 0 の周上の点 (8, 2) で
接線となるとき,a =
,b =
である。
(北海道薬科大)
101
xy 平面において,中心が点 (1,
−1) で半径が 1 の円に接し,点 (5, 1)
を通る直線の方程式は y =
と y =
である。
(立教大)
102
2 円 x
2+ y
2= 2
2と (x
−6)
2+ y
2= 4
2に共通な接線の方程式は
,
,
である。
(昭和薬科大)
100 接線は接点と中心を結んだ線分に垂直です。また,円(x− a)2+ (y− b)2= r2 上の点(x0, y0)における接線の方程式は (x0− a)(x − a) + (y0− b)(y − b) = r2 101 円の外部の点から接線を引く問題です。接線は2本存在します。 102 一般に2つの円に接する直線は共通内接 x y O 2 6 10 線,共通外接線が2本ずつの合計4本がありま す。本問では2円が接しており,共通内接線は 1本となっています。100 x2+ y2− 8x + 2y − 8 = 0を変形すると (x− 4)2+ (y + 1)2= 25 だから,中心P(4, −1),半径5の円である。 A(8, 2)に対して,APの傾きは P A(8, 2) 2− (−1) 8− 4 = 3 4 だから接線の傾きは− 4 3 となるので y =− 4 3(x− 8) + 2 すなわち y =− 43x + 38 3 したがって a =− 4 3, b = 38 3 (x− 4)2+ (y + 1)2= 25上の点(8, 2)における 接線の方程式は (8− 4)(x − 4) + (2 + 1)(y + 1) = 25 ∴ y =− 4 3x + 38 3 101 中心が(1, −1)で半径が1の円の接線で,点(5, 1)を通るものは,y軸と平 行でないから y = m(x− 5) + 1 ∴ mx− y − 5m + 1 = 0 とおける。中心(1, −1)と直線との距離が円の半径1となることから m− (−1) − 5m + 1 √ m2+ 1 = 1 両辺に√m2+ 1をかけて,さらに両辺を2乗すると (−4m + 2)2= m2+ 1 15m2− 16m + 3 = 0 ∴ m = 8± √ 64− 45 15 = 8±√19 15 よって,求める直線の方程式は y = 8± √ 19 15 x− 5 · 8±√19 15 + 1 ∴ y = 8± √ 19 15 x− 5±√19 3 (複号同順)
88
2 章:図形と方程式
2:円
102 x2+ y2= 22は原点Oを中心とした半径2の円であり,(x− 6)2+ y2= 42は A(6,0)を中心とした半径4の円である。よって,2円は点(2,0)で接し,この点を 通りx軸に垂直な直線は共通な接線の1つである。 ∴ x = 2 また,残りの接線をy = mx + nとおくと,中心から接線までの距離はそれぞれの 半径に等しいことから n √ m2+ 1 = 2 · · · · 1 ⃝, √6m + n m2+ 1 = 4 · · · · 2 ⃝ 1 ⃝,⃝より2 2 n = 6m + n すなわち 2n =±(6m + n) ∴ n = 6m, −2m n = 6mのとき,⃝より1 6m √ m2+ 1 = 2 すなわち 9m 2 = m2+ 1 ∴ m = ± √ 2 4 , n =± 3√2 2 (複号同順) n =−2mのとき,⃝より1 −2m √ m2+ 1 = 2 すなわち m 2 = m2+ 1 となり,これをみたすmは存在しない。 したがって,残りの接線は y =± √ 2 4 x± 3√2 2 (複号同順)103
2 点 P,Q がそれぞれ 2 つの円
x
2+ y
2− 16 = 0, x
2− 2
√
3x + y
2− 2y + 3 = 0
の上を動くとき,線分 PQ の長さの最大値と最小値を求めよ。
(東京電機大)
104
円 (x
− 8)
2+ (y
− 15)
2= 25 に外接する原点中心の円は
であり,
内接する原点中心の円は
である。
(玉川大)
103 線分PQの長さが最大あるいは最小となるのは,P,Qが2円の中心を通る直 線上にあるときです。 104 2円の位置関係は,中心間の距離dと2円の半径r1,r2を調べることにより わかります。 ( i )内包 d < r1− r2 r1 r2 d (ii)内接 d = r1− r2 r1 r2 d (iii) 2点で交わる r1− r2 < d < r1+ r2 r1 r2 d (iv)外接 d = r1+ r2 r1 r2 d (v)分離 d > r1+ r2 r1 r2 d90
2 章:図形と方程式
2:円
103 x2+ y2 = 16は原点が中心で半径4の円であり, x y O C B A √ 3 1 4 (x−√3)2+ (y− 1)2= 1は中心が(√3, 1)で,半径1 の円である。 中心間の距離は √3 + 1 = 2 図のようにA,B,Cをとると線分PQの最大値は AC = 4 + 2 + 1 = 7 線分PQの最小値は AB = 4− 2 − 1 = 1 104 円C0 : (x− 8)2 + (y− 15)2 = 25は,中心 x y O A B C A(8, 15),半径5の円である。円C0に外接する原点 中心の円は,接点をBとすると 半径OB = OA− AB =√82+ 152− 5 = 12 ∴ x2 + y2= 122 また,円C0に内接する原点中心の円は,接点をCと すると 半径OC = OA + AC = 17 + 5 = 22 ∴ x2+ y2= 222105
3 点 (7, 7),(1, 7),(8, 0) を通る円を C
1とする。円 C
1と x
2+ y
2= 4
で表される円 C
2の 2 つの交点を通る直線の式は y =
である。
(小樽商科大)
106
a を実数とし,
C
1: x
2+ y
2− 1 = 0,C
2: x
2− 6ax + y
2− 8ay + 4 = 0
とおく。C
2が 2 点以上からなる図形を表すための a の条件は
である。
このとき C
1,C
2の共有点の個数が 2 個であるための a の条件は
であ
り,この 2 つの共有点を通る直線の方程式は
である。
(立命館大)
107
半径 3 の円 C と円 x
2+ y
2= 4 との異なる 2 個の共有点を通る直線が
6x + 2y + 5 = 0 となるとき,円 C の中心の座標は
(
,
)
または
(
,
)
である。
(西南学院大)
108
2 つの円
C
1: x
2+ y
2− 24x − 10y + 44 = 0
C
2: x
2+ y
2− 4x + 10y + 4 = 0
について考える。C
1と C
2の相異なる 2 つの交点を P,Q とする。線分 PQ
の長さを求めよ。
(自治医科大
改)
92
2 章:図形と方程式
2:円
「2つの図形f (x, y) = 0,g(x, y) = 0が共有点をもつとき, 方程式mf (x, y) + ng(x, y) = 0(m,nは定数) · · · (∗) は,m,nの値に関わらずつねに2つの図形の共有点のすべてを通る」図形を表し ます。 105 まずは与えられた3点を通る円C1の方程式f (x, y) = 0を求めます。円C2 の方程式をg(x, y) = 0とし,m = 1,n =−1とすると,上の(∗)はx,yの1次式 となりますから,(∗)は2円の交点を通る直線の方程式となります。106 C2: (x− 3a)2+ (y− 4a)2= 25a2− 4において 25a2− 4 > 0ならば,C2は円
25a2− 4 = 0ならば,C2は点(3a, 4a)
25a2− 4 < 0ならば,C2は図形を表さない(虚円)。 したがって,2点以上からなる図形C2は円です。 また,C1,C2の方程式をそれぞれf (x, y) = 0,g(x, y) = 0として,f (x, y) = 0, g(x, y) = 0{ を連立すると f (x, y) = 0 · · · ·⃝1 g(x, y) = 0 · · · ·⃝2 ⇐⇒ { f (x, y) = 0 · · · ·⃝1 f (x, y)− g(x, y) = 0 · · · ·⃝3 と同値変形されますから,2円⃝と1 ⃝の共有点は円2 ⃝と直線1 ⃝の共有点であると言い3 換えることができます。 107 円Cの方程式を (x2+ y2− 4) + k(6x + 2y + 5) = 0 とおくことができますね。 108 直線PQの方程式は (x2+ y2− 24x − 10y + 44) − (x2+ y2− 4x + 10y + 4) = 0 であり,この直線とC1(あるいはC2)の中心との距離を求めることにより,線分PQ の長さを求めることができます。 あるいは2円を連立して,2交点P,Qの座標を求めて,2点間の距離の公式を用 いてもよいでしょう。
105 C1 :x2+ y2+ px + qy + r = 0とお x y O (7,7) (1,7) (8,0) 2 2 く。3点(7, 7),(1, 7),(8, 0)を通るから 7p + 7q + r + 98 = 0 · · · ·⃝1 p + 7q + r + 50 = 0 · · · ·⃝2 8p + r + 64 = 0 · · · ·⃝3 1 ⃝ −⃝2 より6p + 48 = 0 ∴ p =−8 3 ⃝に代入して r = 0 以上より,p =−8, q = −6, r = 0だから ∴ { C1: x2+ y2− 8x − 6y = 0 · · · ·⃝4 C2: x2+ y2− 4 = 0 · · · ·⃝5 5 ⃝ −⃝4 から8x + 6y− 4 = 0となり,これは⃝4 と⃝の共有点を通る直線であるから5 y =− 4 3x + 2 3 106 C2: x2− 6ax + y2− 8ay + 4 = 0を変形すると (x− 3a)2+ (y− 4a)2 = 25a2− 4
これが,2点以上からなる図形を表す,つまり,円を表すためには 25a2− 4 > 0 ∴ a <− 2 5, 2 5 < a C1,C2が2つの共有点をもつとき,その2つの共有点を通る直線の方程式は,C1, C2の辺々をひくことにより (x2+ y2− 1) − (x2− 6ax + y2− 8ay + 4) = 0 ∴ 6ax + 8ay − 5 = 0 C1,C2が2つの共有点をもつ条件は,この直線がC1と2つの共有点をもつことで あるから,(中心と直線との距離) < (半径)より −5 √ (6a)2+ (8a)2 < 1 5 10 a < 1 ∴ a > 1 2 よって a <− 1 2, 1 2 < a
94
2 章:図形と方程式
2:円
107 条件より,2個の共有点を通る直線が6x + x y O 2 2 2y + 5 = 0だから,円Cの方程式は x2+ y2− 4 + k(6x + 2y + 5) = 0 とおける。これを整理すると x2+ y2+ 6kx + 2ky + 5k− 4 = 0 ∴ (x + 3k)2 + (y + k)2= 10k2− 5k + 4 半径は3であるから 10k2− 5k + 4 = 32 (2k + 1)(k− 1) = 0 ∴ k = 1, − 1 2 求める中心の座標は(−3k, −k)なので (−3, −1) または (3 2, 1 2 ) 108 2つの円C1 とC2 の相異なる2つの交点P,Qを通る直線の方程式は, C1,C2 の方程式を辺々ひくことにより (x2+ y2− 24x − 10y + 44) − (x2+ y2− 4x + 10y + 4) = 0 ∴ x + y − 2 = 0 C2: x2+ y2− 4x + 10y + 4 = 0を変形すると (x− 2)2+ (y + 5)2= 25 となるので,C2の中心は(2, −5),半径は5である。 C2の中心をA,AからPQに下ろした垂線の足をHとおくと,Aと直線x+y−2 = 0 の距離AHは P Q A H C1 C2 x y O AH = 2 + (√ −5) − 2 12+ 12 = 5√2 2 三平方の定理より PH = √ 52− ( 5√2 2 )2 = 5 √ 2 2 HはPQの中点なので,線分PQの長さは PQ = 2PH = 5√2 { C1: x2+ y2− 24x − 10y + 44 = 0 · · · ·⃝1 C2: x2+ y2− 4x + 10y + 4 = 0 · · · ·⃝2 1 ⃝,⃝の辺々をひいて2 y =−x + 2 これを⃝に代入すると2 2x2− 18x + 28 = 0 (x− 2)(x − 7) = 0 ∴ x = 2, 7 よって,C1 とC2 の相異なる2つの交点は(2, 0),(7, −5)であるから,線分PQ の長さは√ (2− 7)2+{0 − (−5)}2= 5√23.1
距離の比が与えられた点の軌跡
109
平面上の 2 点 (1, 6) および (5, 3) から等距離にある点の軌跡は直線
y =
x +
である。
(日本大)
110
直線 y =
√
1
2
x + 3 と直線 y =
− 1
√
2
x
− 1 から等距離にある点 P の
軌跡を求めよ。
(兵庫大)
111
座標平面において,2 点 A(
−1, 0),B(2, 3) からの距離の比が 1 : 2 で
ある点 P の軌跡は円であることを示せ。
(九州芸術工科大)
ある条件のもとに点Pが動くとき,点Pのえがく図形をその条件をみたす点の軌 跡といいます。軌跡を求めるには 解析的方法と幾何的方法 があります。解析的方法とは,動点Pの座標を(x, y)とおいて,与えられた条件を みたすx,yの関係式を求める方法です。幾何的方法で考えると 109 は2点を結ぶ線分の垂直2等分線 110 は2直線のなす角の2等分線 111 はアポロニウスの円 をそれぞれ求めることになります。96
2 章:図形と方程式
3:軌跡と領域
109 P(x, y),A(1, 6),B(5, 3)とおくと,PA = PBより (x− 1)2+ (y− 6)2= (x− 5)2+ (y− 3)2 ∴ y = 4 3x + 1 2 2定点から等距離にある点の軌跡は2点を結ぶ線分の垂直2等分線である。 2点(1, 6),(5, 3)の中点は(3, 9 2 ) ,2点を結ぶ直線の傾きは 6− 3 1− 5 =− 34 であ るから y = 4 3(x− 3) + 92 ∴ y = 4 3x + 1 2 110 P(x, y)とおくと,2直線x−√2y + 3√2 = 0,x +√2y +√2 = 0までの距 離は等しいから,点と直線の距離の公式より x−√2y + 3√2 √ 1 + (−√2)2 = x + √ 2y +√2 √ 1 + (√2)2 x−√2y + 3√2 = x +√2y +√2 ∴ x −√2y + 3√2 =±(x +√2y +√2) したがって,点Pの軌跡は2つの直線 y = 1, x =−2√2 111 P(x, y)とおくと,AP : PB = 1 : 2より PB = 2AP ∴ PB2= 4AP2 であるから (x− 2)2+ (y− 3)2= 4{(x + 1)2+ y2} x2+ 4x + y2+ 2y = 3 ∴ (x + 2)2 + (y + 1)2= 8 したがって,中心(−2, −1),半径2√2の円である。 (証終)112
放物線 y = x
2上の 2 点 P(a, a
2),Q(b, b
2) が,b = a + 2 をみたしな
がら動くとする。このとき線分 PQ の中点の軌跡の方程式を求め,グラフを
えがきなさい。
(津田塾大)
113
xy 平面上に原点 O(0, 0) を中心とする半径 1 の円 C とその上の点
A(1, 0) がある。円 C 上を動く点 P に対して,3 点 O,A,P が三角形を作
るとき,その三角形の重心を G とする。G の軌跡を求めよ。
(広島大)
114
2 本の直線
mx
− y = 0 · · · ·
⃝ ,
1x + my
− m − 2 = 0 · · · ·
⃝
2の交点を P とする。m が実数全体を動くとき,P の軌跡は
円
(
x
−
)
2+
(
y
−
)
2=
から
1 点
(
,
)
を除いたもの
となる。
(獨協医科大)
112 b = a + 2よりQ(b, b2)はP(a, a2)のx座標aで表され,PQの中点もaで 表すことができます。 113 3点A(a1, a2),B(b1, b2),C(c1, c2)でつくられる△ABCの重心Gの座標 は(a1+ b1+ c1 3 , a2+ b2+ c2 3 ) です。 Gの座標を(X, Y )とおいて,動点PとGとの関係式をつくりましょう。 114 交点Pをmで表す必要はありません。mに対応して交点Pが決まるので,⃝1 かつ⃝をみたす2 実数mが存在するためのx,y の条件を求めればよいのです。98
2 章:図形と方程式
3:軌跡と領域
112 線分PQの中点をR(x, y)とおくと x y O y = x2+ 1 y = x2 1 || || P Q R x = a + b 2 , y = a2+ b2 2 であり,b = a + 2 を代入して x = a + (a + 2) 2 = a + 1 · · · ·⃝1 y = a 2+ (a + 2)2 2 = a2+ 2a + 2 · · · ·⃝2 1 ⃝よりa = x− 1であり,これを⃝へ代入して2 y = (x− 1)2+ 2(x− 1) + 2 ∴ y = x2+ 1 よって,求める軌跡の方程式はy = x2+ 1であり, これを図示すると 右上図 のようになる。 113 P(x, y)とし,△OAPの重心Gの座標を(X, Y )とすると x y O A P(x, y) 1 −1 1 −1 G X = x + 1 3 Y = y 3 ∴ { x = 3X− 1 y = 3Y ここで,三角形OAPができる条件はy= 0\ である。P(x, y) は円x2+ y2= 1上の点なので (3X− 1)2+ (3Y )2= 1かつ3Y = 0\ ∴ (X− 1 3 )2 + Y2= 1 9 かつY = 0\ したがって,求める軌跡は 円(x− 1 3 )2 + y2 = 1 9 から,原点(0, 0)と 点(2 3, 0 ) を除いた図形 である。(ii) x= 0\ のとき,⃝より1 mx− y = 0 ∴ m = y x · · · · ⃝3 2 ⃝に⃝を代入して3 x + y x · y − y x − 2 = 0 x2+ y2− y − 2x = 0 ∴ (x − 1)2 + ( y− 1 2 )2 = 5 4 x= 0\ より(0, 0),(0, 1)は除く。 ( i ),(ii)より,求める軌跡は 円(x− 1)2+ ( y− 1 2 )2 = 5 4 から1点(0, 1)を除いたもの
100
2 章:図形と方程式
3:軌跡と領域
3.3
パラメータで表示された点の軌跡
115
{
t を媒介変数とする。方程式
x = 3t + 1
y =
−2t + 4
より,x と y の方程式を求めよ。
(高崎経済大)
116
放物線 C : y = x
2と直線 l : y = m(x
− 1) は相異なる 2 点 A,B で交
わっている。
(1) 定数 m の値の範囲を求めよ。
(2) m の値が変化するとき,線分 AB の中点の軌跡を求めよ。
(北海学園大)
117
直線 y = ax が放物線 y = x
2− 2x + 2 に異なる 2 点 P,Q で交わると
き,点 P, Q と点 R(1, 0) の作る三角形の重心を G とする。a を動かしたとき
の G の軌跡を求めよ。
(日本女子大)
118
実数 x,y が x
2+ y
2= 1 という関係をみたしながら動くとき,
点 P(x + y, xy) の軌跡を求め,図示せよ。
(名古屋市立大)
115 パラメータ(媒介変数)tを消去します。 116 放物線と直線の方程式を連立し x2= m(x− 1) の2実解をα,βとすると,中点(x, y)は x = α + β 2 , y = α2+ β2 2 となります。ここで,中点(x, y)は直線y = m(x− 1)上の点でもあるので,x座 標が決まればy座標はy = m(x− 1)として決めることもできます。 一般に,パラメータmを含む2つの方程式f (x, y, m) = 0,g(x, y, m) = 0を みたす点の軌跡を求めるということは (∗) { f (x, y, m) = 0 g(x, y, m) = 0 をみたすx,yの条件式を求めるということです。もう少し具体的にいうと,パラメー タmの値を与えることにより,(∗)をみたす点(x, y)が対応するわけですから,(∗) をみたす実数m が存在するためのx,y の条件を求めるということになります。 117 内容は 116 と同じですが,式がだんだん複雑になってきます。 118 { X = x + y Y = xy とおくと,x 2 + y2= 1はX,Y で表すことができます。ま た,x,yはt2− Xt + Y = 0の解です。x,yが実数であるための条件を,X,Y で 表すことを忘れないでください。