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首都圏大切なのは子供がなじめる学校を選ぶこと 気に入った1校を物差しに 一貫校比較をcolumn 22 Special Interview 聞く耳 を持ち 対話すること そして 物事の本質を理解し 経験を深めることです教育改革に意欲ある学校が志願者増偏差値にかかわらず わが子にベスト の学校を選べる

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Academic year: 2021

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大切なのは子供がなじめる学校を選ぶこと。

気に入った1校を物差しに、

一貫校比較を

column 22 Special Inter view

「聞く耳」

を持ち、

対話すること。

そして、

物事の本質を理解し、

経験を深めることです

教育改革に意欲ある学校が志願者増

偏差値にかかわらず

わが子にベ

」の

学校を選べる私学の良さ

 

」が

」キ

、思 、判

、時

、世

き「 」で

の「 」に る「

11 10 12 13 14 19 18 16 15 20 17 21 8 6

C o n t e n t s

(3)

本大学藤

高等学

中学

︵ 神奈川県 ︶ 英会話と音読を主体とした少人数制の授業で 苦手意識をつくらず実践的な英語力を伸ばす

かえつ有明中学

高等学

︵ 東京都 ︶ 科目の枠組みを越えた ﹁ 21世紀型の教育 ﹂で 未知の未来を生き抜く確かな自己を開発する

三田国際学園中学

高等学

︵ 東京 都︶ アク テ ィブラー ニ ン グを全 ク ラ ス 、全教科で展開 他 に は 例 の な い 大改 革 で 、世界標 準 の 教育 を 目指す

宮開成中学

高等学

︵ 埼玉県 ︶ 1 年がかりの共同作業で自分を知り 、 仲間を知る グローバル社会を生き抜く人間力の育成

上野学園中学

高等学

︵ 東京都 ︶ 情操教育としての音楽を基盤に 確かな学力と豊かな人間性を築く

教大学付属中学

高等学

︵ 東京 都︶ 毎年 、 大規模な改革を実現 。 付属校から進学の強豪校へと進化中

法政大学第二中

高等学校

︵ 神 奈川県 ︶ 2 016 年男女共学化に向けて 伝統を生かした教育改革に着手

桜丘中学

高等学

︵ 東京 都︶ 生徒 1人に 1台の i P a dで 自分で調べて学ぶ創造性のある授業を展開

京農業大学第一高等学校中等部

︵ 東京 都︶ ﹁ 知耕実学 ﹂の理念の下 、 さまざまな体験を通じて 実践に役立つ ﹁ 知 ﹂を養う人間教育を

正大学付属立正中学校

高等学

︵ 東京 都︶ 国際人に求められるコミュニケーション力 その基盤を独自の ﹁ R プログラム ﹂で養う 24 23 25 26 28 29 30 31 32 33 大宮開成 共立女子第二 日本大学藤沢 リタス女子 カリタス女子 東京農業大学第三 川崎駅 駅駅 横浜駅 大宮駅 吉祥寺駅 立川駅 八王子駅 共立女子 かえつ有明 文教大学付属 文教 立正大学付属立正 立正大正大 上野学園 山脇学園学園 トキワ松学園 学中 学中高 芝浦工業大 芝浦工業大学中 聖学院 開成 桜丘 成城 東京駅 東京国際空港(羽田空港) 品川駅 品川駅 上野駅 赤羽駅 赤羽駅 新宿駅 池袋駅 東京女学館 東京女学 三田国際学園田国際 東京農業大学第一 東京都市大学付属 東京都市

埼玉県

神奈川県

東京都

千葉県

山梨県

茨城県

コアネット教育総合研究所にて生徒募集に関する セミナー、教学マネジメントに関するセミナーの 講師を務めながら、学校の広報会議や企画会議に 参加。得意分野は、募集の支援をはじめ、教科教 育や教育課程の観点から、募集に繋がるような「ユ ニークプログラム」を企画すること。 かわばた・ひろゆき

川畑浩之

執筆 受験・進学情報の プロフェッショナルの立場から 各校の特徴をまとめた一言コラムです。 コアネットの

とは S c h o o l M a p 法政大学第二二 富士見丘 3

(4)

西

、深 く“ ”を ム「

、国

禅︿ ﹀を ス「 」が

」と 」を て「 」を 46 47 48 50

アクテ

ラー

グ元年

21世紀型教育へ

の大転換が始まる

西  

グローバル/キャリア/サイエンス

その充実度も学校選びの着目点

column

う「

」と 」を

、知 、導 」を

、真

い「 りん 」で 、グ

る「 」に

、引 36 37 39 38 40 41 42 44 45 43 34

C o n t e n t s

(5)

日能研の

桃山学院中学

高等学

︵ 大阪府 ︶ ﹁ 自由と愛の精神 ﹂に基づく学びの場 国際交流の伝統と自主自律の校風が特色

龍谷

大学付属平安中学

高等学校

︵ 京 都府 ︶ 徳育をベースにした人間力育成で土台を固め 、 ﹁ チーム平安 ﹂で全体の学力を大きく伸ばす

天王寺高等学

四天王寺中学

︵ 大阪府 ︶ 仏教の精神に基づく心豊かな人間教育により 、 世界に貢献できる女性を育成

川中学

高等学

︵ 兵庫県 ︶ 実績のある医進コースがさらに進化 世界で活躍する理系人材を育てるコース編成へ

天王寺学園中学校

︵ 大阪 府︶ 伝統校の理念を受け継ぎ 、 未来を切り開く 少人数クラス制だからできる新しい学び

川第二中学

高等学

︵ 兵庫県 ︶ ︿ 数理探求型+グローバル教育 ﹀に手応え ﹁ プログレッシブ特進一貫 ﹂に注目 51 52 54 55 56 57 甲南 親和女子 東洋大学附属姫路 滝川第二 開明 志社社香里社 同志社 龍谷大学附属平安 花園 武庫川女子 雲雀丘学園 三田学園 清風 畿大学附属 近畿大 天王寺学園 四天王 天王寺 四天 大谷 桃山学院 新神戸駅 神戸空港 関西国際空港港 大阪国際空港 (伊丹空港) 阪駅 新大阪 大阪駅・梅駅・梅田駅 大阪駅 三ノ宮駅宮駅 三ノ宮 三ノ 姫路駅 西明石駅石駅 滝川 神戸国際

兵庫県

京都府

大阪府

鳥取県

奈良県

和歌山県

子供には、

自ら将来を切り拓く力を。

変わる保護者の教育意識

co lu mn 53 京都駅 日能研関西本部企画営業部部長、進学情報室室長。 日能研姫路校、西宮北口校などの教室責任者を歴 任後、全教室を管轄する責任者となる。 現在、私学の情報を収集・分析し、適切な情報を 発信する進学情報室の責任者として関西受験界に 精通している。兵庫県出身。 もりなが・なおき

森永直樹

執筆 受験・進学情報の プロフェッショナルの立場から 各校の特徴をまとめた一言コラムです。 とは S c h o o l M a p 5

(6)

度 量を 持 つことが大事なんですね 。 さらに言えば 、 自 分 が主張するときには 、 主張に 論拠 がなければいけない 。 このとき 、 直 感は 論拠 にならない 。 そればかりか 、 し っ かりとした論拠を得るためには 、 個人の力 だ け では不十分なのです 。 そ こで 、 他人の力を借りる 。 先人でも隣人 で もいい 。 他者から学んで自 分 の力とし 、 そ れ によって 、 物事の 本 質をわかろうとする 。 自 分自身でこのプロセスを推進していくこ と が肝 要でしょう 。 僕 は NHK に勤務していた時 代 に、 パ リ 在 住の哲学者 、 森 有正さんにインタビューを し たことがあります 。 そのとき森さんは 、﹁ 人 間が本当にものをわかろうとするプロセス と は経験を深めることなのだ ﹂ と語られた 。 で は 、 経験を深めるとはどういうことなのか 。 ピ アノを習う人が失 敗 するのは 技 量が未 熟 だ からだ 。 そこで 練 習を重ねて弾けるように す る 。 つまり訓 練 を重ねることです 。 それ で も まだ 作 曲家の心はわからない 。 それをわ か ろ うとしてまた練習する 。 自分の至らなさ を 痛 感しながらこうして訓 練 を重ねることが 、 わかろうと す るプロセスで す 。 そしてある と き 、 ふと 、 ああ 、 こういうことか 、 と〝 わかる 〟 。 こ のとき 、 その曲に対する経 験 が 深 まった と 言うのだ⋮⋮ 。 森 さんは 、 そう話されました 。 また 、 森 さんはこうもおっしゃった 。 人 の言わんとするところを受け止め 、 理解 しようとする 。 その様子が相手に伝われば 、 相手はまた別の話で 、 理解を深めてもらお う とする 。 こちらも知識を総動員し 、 理 解 し た 世 の中には一流 大 学で学んだことをその ま ま 活かして 社 会の最先端で活躍する人がい ま す 。 けれどもその一方で 、 多 くの人は大学 で 学んだこととは直 接 関係のない仕 事 につき 、 社会人としての一歩を歩み始める 。 つまり 、 ま ったく新しいスタートを 切 る。 僕 自身は 、 高校受験 、 大学受験と続けて 失 敗 し 、 就職試験にも落ちまくった ︵ 笑 ︶。 けれ ど 、 考えてみればそのた び に 新 規まき直しを し てきたわけです 。 人生はこのように 何度で もタネをまき直すことができる 。 思 ったと お りのコースをするすると進むのもいいです が、 そんなにスムーズに歩めないからといって悲 観 する必要もない 。 それが僕の 、 基本 的な 人 生 へ の考え方になりました 。 これを前 提 として 、 今後の社会を生きる 上 で もっとも 大 事な資質とは 何 かと考えると 、 それは ﹁ 聞く耳を 持 つ ﹂ことだと思います 。 イ ン ターネットの普及や国 際 化の進展によって 、 今 後の世界は 今 よりさらに狭くなる 。 そんな 中 では 、 日本人同士はもちろんですが 、 アジ アの隣国 、 さらには世界中の人たちとの対話 を通じて意志 疎 通をはかるために 、 単に主張 す るだけにとどまらず 相 手の主張を受け止め ることが欠か せ ない 。 主張することと 、 主張 を聞くこととが 、 同等にならなくてはいけな い。 その上で 、 相 手の主張に対して 、 受け入 れ るべきは受け 入 れ、 反 論 すべきは反 論 する 。 こ れがディベートです 。 個人間でも国家間 で も 、 互いに主張するだけでは本質を理 解 で き な い。 ま ず 相 手の主張を謙虚に聞けるだけの

森本毅郎

さん Special Interview

聞く耳を持って

相手と対話し

互いの本質を

理解することが大事

他者から

学ぶために

これから必要なのが

実践的な語学力

そして、物事の本質を理解し、

経験を深めることです

「聞く耳」を持ち、対話すること。

これからの社会で求められる力

長年、アナウンサー、ニュースキャスター、司会者として活躍を続ける森本毅郎さんに、

これからの社会を生きる上で必要な資質についてうかがった。

(7)

ています 。 みんな素直で優秀 、 仕事にも熱心 です 。 でも 、 彼らはさまざまなニュースを一 つの番組に構成するときに何かが足らないと 悩んでいます 。 それは私から見ると 、 引き出 しが少ないせいではないかと思うのです 。   今の若い人の人間関係は広くない 。 しかも 、 本もあまり読んでいない 。 生きている他者と 積極的に付き合わず 、 本を通じて過去の知恵 に当たることもなかなかできないわけですね 。   現在広 げ ることのできる人間関係という横 軸と 、 過去に遡って知識に当たる読書という 縦軸の両方を充実させることで複層的な学び が可能になるのですが 、 今の若い人たちには これらが欠けている 。 とりわけ読書量の不足 が大きいでしょう 。   書物には著者がいる 。 本を読むことは 、 全 身全霊を傾けて書いたその人に会えるという ことです 。 過去に遡り 、 何百年も前に生きて さまざまな経験をした人の声を聞くことがで きるということです 。   先人の体験を 、 本を通じて体験し 、 先人の 知恵に学ぶ 。 これほど学びを深める方法は他 にない 。 苦労して読む 。 わからなくてもいい 。 わからなくて当り前ですよ 。 すぐに全部理解 できるような本はロクな本じゃない ︵笑︶ 。   ジャンルも不問 。 乱読でいい 。 科学系が好 きな人もいるし 、 文学や哲学に興味を持つ人 もいるでしょう 。 読書傾向は変わるものだか ら最初はとにかく乱読でいい 。 中学高校時代 は頭がもっとも柔軟で 、 なんでも吸収できる 時期だからこそ読書が大事です 。 物事の本質 は何かをわかろうとするプロセスで武器にな る論理性も 、 読書を通じて得られるものです 。   親御さんの立場なら 、 お子さんが試験勉強 の合い間に本をむさぼり読むくらいのことに は目をつむる度量がほしいですね 。 願わくば 、 親御さんが日常的に読書に触れる姿を見せて ほしい 。 お子さんを自然に読書に導くには 、 その影響はとても大きいと思います 。 ▲▲   1939年、東京生まれ。慶應義塾大学文学部英 文科卒。1964年NHK入局。1980年4月から「ニ ュースワイド」のキャスター。1984年NHKを 退職、フリーになる。「森本ワイドモーニング Eye」「JNNニュース22・プライムタイム」「そこ が知りたい」「スパスパ人間学!」「情報ライブ EZ!TV」などの司会を担当。現在の担当番組は 「噂の!東京マガジン」(TBS系テレビ)、「森本毅 郎・スタンバイ!」(TBS系ラジオ)。 もりもと・たけろう   もうひとつ 、 本質を理解し 、 経験を深める ために絶対に欠かせないことは 、 読書です 。   僕は今も 、 20代の若いスタッフと仕事をし と相手に伝える 。 そ の繰り返しを経て 、 やがて 、 互いのこと が〝 わかる 〟ときがく る 。 これが 、 経験が 深まるということで あり 、 相互交流なん だと 。   人対人と同様に 、 国対国においても同 じことでしょう 。 互 いにわかろうとする プロセスを重ねて経 験を深めていくこと こそ文化交流なので す。   文化交流をするた めに必要なことは何 か 。 当然のことなが ら 、 外国との交流の ためには実践的に使 える語学力が求めら れる 。 対話のツール として実践的に使え る語学力の大切さは 、 今後の社会において は以前に比べて圧倒 的な比重を占めると 思います 。

苦労して

考えながら読むこと︱︱

深い学びは

読書からしか得られない

Takerou Morimoto

7

(8)

ふくもと・まさとし 小 学校の卒業生 数 にはほとんど 変 化が ないにもかかわらず 、 中高一貫 校 の受験者数は 依 然 、 減少傾向に あ る ︱︱こ れ が首都圏における 2 0 1 5年 の 入 試結果でした 。 1都 3県 ︵神 奈川 、 埼玉 、 千葉 ︶ の 小 学 校卒業生 数 は、 こ の 15年 ほ ど 30万 人 前後で推移しており 、 首 都 圏にお いて少子化傾向は見ら れ ません 。 対 して 今 春の中学受 験 者数は 、 公立中 高一貫 校 も含め 5 万 5 600 人 。 小 学 校の卒業生の 18・ 5 % にあたり 、 受 験 率は昨年より 0 ・ 5 % 下がっ て いま す ︵ 日能 研 中学情報部調べ 、 以下同 ︶ 。 中学受 験 者数は昨年 、 増 加 に転じ 、 2 009 年以来の減少傾向に歯止 め が かかったかに見えました 。 しかし 、 1 都 3 県における 今 春の志願者数 は

減少が続く受験者数

だからこそ

私学が有利な理由

今春の入試状況から私学の最新動向を見てみよう。

私学事情に詳しい福本雅俊さん

︵コアネット教育総合研究所第一研究室︶

は、

そこに

﹁時代の先端を捉えた学校改革の動きが、

目に見えて表れてきている﹂

と言う。

今、

私立中高一貫校を選ぶ利点とは何かを語っていただいた。

教育改革に意欲ある学校が志願者増

を選べる私学の良さ

わが

差値にかかわら

大学卒業後、高校での教職経験などを経て、コアネット教育総合 研究所に入所。教員の人材育成部門を経て、現在は進路・進学指 導、キャリア教育を主領域としながら、学校改革、生徒募集活動、 進路・進学指導といった各方面から私立学校の支援を行う。特に、 中・高生のキャリア教育に関する講演、論文多数。 コアネット教育総合研究所 第一研究室

福本雅俊

Masatoshi Fukumoto

(9)

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 35,000 40,000 45,000 50,000 55,000 60,000 65,000 40,500 43,500 44,450 47,000 53,000 58,000 61,000 64,200 61,500 60,400 59,400 57,600 57,700 50,000 10,000 0 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 305,742 290,560 288,047 293,219 290,241 293,775 307,011 295,792 303,284 303,493 306,747 305,329 306,711 303,594 300,391 受験者数 小学校卒業生数 な学校改革あるいは意 欲 的な教育改 革 に 取 り組んでいることです 。 今 春 、 新たに共学化した 3 校がそ の 好例といえるでしょう 。 開智日 本 橋学 園 ︵ 旧日本橋女学館 ︶ 、 三田国 際 学 園 ︵ 旧戸板女子 ︶ 、 東洋大学京北 ︵ 旧京北 ︶ ですが 、 なかでも三田国際は前年比 1 1 00% 増の志願者を集め 、 話 題 を 呼び ました 。 こ れら 3 校のなかで 、 開智日本 橋 は ﹁ 探 求する学習 ﹂、 三田国際は ﹁ 相 互通行型授業 ﹂ を掲 げ 、 単に共学化 し たば か りではなく 、 アクティ ブ ラ ー ニ ン グ ︵ 能動的学 修︶ を全 面的に取り 入 れた 教 育改革を行いました 。 そ れ が 保 護者の共感を呼び 、 志願者の 激 増につながったとみら れ ます 。 一 方 、 京北は東洋 大 学との提携に よ り 、 学校を刷 新 した例です 。 同様 に 女子校では横浜英和女学院が 、 青 山 学院大学の 提 携校になったことに よ り志願者数を大幅に 伸 ばしました 。 こ れらの例に 代 表されるように 、 中堅 クラス以下であっても 、 志願 者 数を増やしている学校は 、 保 護者 の 期待を集めるような 、 何 らかの改革 に 取り組んでいる学 校 として 、 注目 し てよいと 思 います 。 かつて私立中高一貫 校 は 、 大学受 験 予 備 校のように 、 合 格実績を競 っ た時代 が ありました 。 しかし 、 私 立 中 高一貫 校 人気がピークを迎えた 2 009 年前後から 、 その 様 相は少 し ずつ 様 変わりしてきています 。 大 学 合 格実績は重視するものの 、 それのみにこだわらず 、 今日の社 会 に求めら れ る人材の育成に基軸を置 く ようになっていま す 。 既存教科の垣根を越えて 、 グロー バル教育やキャリア教育 、 サイエン ス教育に取り組む学校が増えまし た し 、最 近 ではアクティ ブ ラーニング や IC T 教 育に力を入れ始めてい る 学 校 もあります 。 周 知のように 2 0 2 0 年に 、 大学 入 試制度が 大 きく変わるといわれて い ます 。 その内 容 はまだ 定 かではあ りませんが 、 おそらくは従来の知 識 偏 重型の入試から 、 考察力や応用力 、 コ ミ ュ ニケーション 力 を問うよう な 内容 になるのではないかと考えら れ ます 。 私立中高一貫 校 にみられる教育 改 革は 、 そのような将来的な 入 試制度 の 変 化 に 、 今から対応していこう と す る動きでもあります 。 1 校 1 校が 個性を発 揮 する多 様 な教育環境から 、 わが子に最適な学 校 を選べること 、 そして時代の変化への即応性は 、 公 立校 にない私学の良さです 。 学校選びでは 、 とかく偏差値や進 学実 績 にとらわれがちです 。 しかし 、 一 度はそこから離れて 、 候補として い る学校の校風や教育内容を 、 じ っ く りと 眺 めてみることをお すす めし ま す 。 わが子に適した学 校 なのか 、 わが子の将来を託せる教育が施さ れ て いるのか 。 そんな視点も 大切 にし て 、学 校 を選んでいただきたいと 思 い ます 。 ▲▲ 軒並み減少しています 。 また 、 こ れ ま で志願者数を伸ばしていた公立 中 高一貫 校 も減少に転じた学 校 があり 、 公立中高一貫 校 人気も一息ついた 観 が ありま す 。 そのように厳しい 状 況のなかで 、 こ れも近年の傾向なのですが 、 合格 ラ インの 切 り下 げ を行う私立校が 増 えていま す 。 こ れまでも 、 例えば偏差 値 50の学 校 が、 48∼ 49程 度と 偏 差値がわず か に 下回る受 験 生に 合 格を出すことは あ りました 。 そ れ が最 近 では 、 さら に 下まで合格させるようになって き て いるのです 。 つまり 、 従来ならば 偏 差値でい ま 一 つ手が届かないと思っていた学 校 でも 、 合格できる可能性が高くな っ て いるのです 。 受 験 生にとっては 、 選 択 の幅が広がるわけですから 、 こ れは有利なこと 。 私立中高一貫 校の 受験を考える際の大きな見どころ の 一つ です 。 全 体 的には下降傾向にあるなかで 、 志願者数を伸ばした私立校もあり ま す。 偏 差値 が 60以 上の上位校 ば かり ではなく 、 実は 偏 差 値 40台 、 30台 の 学 校 でも 、 志願者数を増やしたとこ ろ があるのです 。 一 部は 、 入 試 回の増 加 や午後入 試 の 導入によるものもあります が 、志 願者数の大幅な伸 び を見せた学校に は 共通点があります 。 それは 、 大 胆

保護者の共感を集めて

志願者数を

伸ばした学校とは

時代の変化に即応する

柔軟さは公立校にない

私学ならではの魅力

日能研中学情報部 (単位:人)

2015年 首都圏の中学入試の規模

55,600 9

(10)

生 徒 の多くは 、 高 校 3 年の春まで 課外 活動に没頭し 、 そこから受験 モ ードに 切 り 替 えて志望校に入って い く 。 東大受験を志す生 徒 が多いのは 、 先 輩たちのそんな姿を 、 ロールモデ ルとして見ているからだと 柳沢 校長 は 言 う。 ﹁ 誰にでも ﹃ こ れ はあいつにかな わ な い ﹄ と 、 人に言わせるような 得 意 技 があるものです 。 そ れ が周囲に認 められ 、 受け入れられていれば 、 学 校 生活は居心地の良いものになるし 、 何 をするにも前向きに取り組めます 。 そういう校 風 が 、 昔から変わること な く、 受 け 継 が れ てきているのです ﹂ 授 業以 外 の生活面では ﹁ 手は出 さ な い 、 口は出さない 、 目では 見 てい る ﹂ が 教員のモットーとか 。 そん な 自 由な気風のなかで 、 生 徒 は自身 の 個 性を知り 、 それを生かした将来 を 考える 。 目標に向けて 迷 わず突き進 める心を育むことこそ が 、 開成教 育 の根 幹なのである 。

先輩をロールモデルに志を立てる

﹁生徒に任せっきり﹂

が開成教育の原点

格者の出身校では、

歴年

位の座を堅持する開成

学業一途の

リ勉校かと思いきや、

さにあらず。意

にも教育のモットー

が面白いと感じるエキサイティングな授業﹂

と﹁ほめて育てること﹂

だという。

し かし 、 学業一辺倒ではない 。 む し ろ 、 部活や学校行事などの課 外 活動 を奨励し 、 応 援 している 。 ﹁ 部活も学 校 行事の運営も 、 すべ て 生徒に任せています 。 中学と高校で 分 けることはせず 、 全学年が一緒に 取 り組みます 。 修 学旅行も 、 学級ご と に生徒がプランを立て 、 学年生徒 全 体 の前でプレゼンし 、 投票で決 ま ります 。 そういう経 験 を通し 、 下 級 生は上級生を手 本 に育つわけです 。 こ れも生徒の成長には非常に大き な 要 素です ﹂ 開 成には 、 習 熟度 別クラス編成も 、 文 系 、 理系のクラス分けもない 。 し かも ﹁ 本校には 、 生徒に ﹃ 東大を受 けなさい ﹄ という教員は一人とし て いません ﹂ と 柳 沢幸雄校長は言う 。 なのに 、 多くの東大 合 格者を輩出 し ているのはな ぜ なのだろう 。 ﹁ 本校の教育で大 切 にしているのは 、 自分 に自 信 が持 て るようにするこ と と 、 生徒の自主性 を尊 重 すること で す﹂ 自 己肯 定 感が 、 諸外 国と比べて 低 い といわれる日 本 の 子供たち 。 自 分 の 考えや行動に自 信 を持てない子 が 多い 。 そのまま 大 人 になってしま う と 、問 題 に直面 し て も自 分 で解決 で 風 が 徹 底している からです ﹂ 授 業では 、 生徒 の 興 味 を常に引き つ けられるように 、 使 う 教 材はほとん どが 教員のオリジ ナ ル。 一 人ひとり の 個性に 合 わせた 学 習 指 導もする 。 き ずに 他者 に頼る 、 いわゆる指示待 ち族 になってしまいがちだ 。 子 供 の自己肯定感を高め 、 意欲 、 向 上心を抱かせるには ﹁ ほめるの が 一 番 ﹂ だという 。 ﹁ 本校に入学するのは 、 小 学校で成 績 がトップクラスの子ばかり 。 とこ ろ が 、入学すると ﹃ 上には上がいる ﹄ と 思い知らされる 。 それでも中 1 で 挫 折しないのは ﹃ ほめて育てる ﹄ 気 毎年4月に行われる筑波大附属高校ボー ト部との定期戦。学校間の対校戦のなか で日本一長い歴史がある。中1は全員で 応援に参加する。 昨年から開催されたカ レッジフェア。写真は、 コロンビア大学政治学 部助教授・清水薫先生 による出張授業の様子。

開成中学校

高等学校

柳沢幸雄校長 最大のイベント運動会。高3が中心となって運営する。競技 は、学年縦割りの8組に分かれて行われ、なかでも棒倒しは 花形競技だ。アーチと呼ばれる巨大絵は、迫力満点。 コアネットの 東京都荒川 〒116-0013 東京都荒川区西日暮里4-2-4 ●創立 1871年 ●交通  JR、東京メトロ千代田線「西日暮里」駅から 徒歩1分 http://kaiseigakuen.jp/

03-3822-0741

 誰もが知る日本のTOP男子校。高校1年生を対象にし た「ようこそ先輩」では、活躍するOBを招聘してのセミ ナー、中学1年から高校3年までの全学年を対象とした 「カレッジフェア」では、海外の大学を体感できる企画を 開催するなど、将来を見通す企画(キャリアプログラム) が充実している。授業はもちろん、部活動や学校行事な どの課外活動も魅力的だが、OBなどのネットワークを 活用したキャリア教育は「意味のある」取り組みである。

進路選択のオプションは

海外大学進学

School Data 男子校

確固たる自信を持たせ

目標に突き進む

心をほめて育てる

首都圏

(11)

︵ 国語 ︶ 、﹁ 江戸の都市 計 画と 循 環 型 社 会﹂ ︵ 社会 ︶ など 、 教科と科学 技術とのかかわり合いを学ぶ授業で 、 全 学年の 全 教科で行われている 。 と きには 、 生徒からリクエスト が 出る ほど 、 人 気が 高い 。 ﹁ 本校では 、 ものづくりのハードの 面ば かりではなく 、 ソウトウェアの 面にも 、 今後は力を入れていきます 。 I C T の進歩 が 著しい現代 、 プロ グ ラムをオリジナルでつくり出 せ る 人 材 は 、 今後さらにいっそう必要と さ れ ます ﹂ 芝 浦工 大 中高は 2 0 1 7 年 、 豊洲 の 新 校 舎 に移転する 。 理工 系 の教 室 や設 備 を充 実 させ 、 アクティ ブ ラ ー ニ ング用の教室も設けるほか 、 芝 浦 工大 や近隣の 研 究機関との連携も深 め るという 。 また 、 高 校 部に女子ク ラスも新設される 。﹁ 日 本 と世界の 科学 技 術を 支 える人材育成 ﹂ を目指 す同校は 、 さらなる飛躍の時を迎え よ うとして い る。

大学との連携でものづくりを実践で学ぶ。

日本と世界の科学技術を支える人材を育成する

浦工業大学の付属中高一貫

。その特質を生かして、

大学との連携教育

積極的に進めているのが同校の特色だ。科学技

にかかわる授業はどれも実践的。

017

年には豊洲新校舎への移転も計画されている

マネジメント ﹂ というユニークな 学 習プログラムが取り入れられている 。 もの づ くりの仕事の計画 、 実行 、 見 直 し 、 目標達成の過程を実際に 体験 す るものだ 。 しかも 、 品質 、 価 格、 納期 、 顧客対応など 、 設 定 された 制 約 を守って実践するという 。 実社 会 におけるプロジェクト 推 進さな が ら の本 格的な内容だ 。 ﹁ ショート ・ テクノロジー ・ アワー ﹂ と いう授業も 独 特だ 。﹁ 宮 沢 賢治 と ものづくり 体 験を通して 、 考え る 力 を養うという芝浦工大中高 。 同 校 の特色の一つである大学との連携 授 業は 、 話 に聞くだけでもワクワク し てくる 。 ﹁ 昨年 、中 1 の ﹃ 工学わくわく講座 ﹄ では 、 パスタの 橋 をつくりました 。 2 人 1 組になり 、 大 学生と 大 学院生 の指導でまず 橋 梁の 基 本構 造をつくります 。 次に自 分 たちなりに考 え 、 パスタの部 材 を 加 えて強度を高めるん で す。 授 業の終わりには 、 一 番強い 橋 を競う競 技 会 もしました ﹂ 芝浦工大はロボット 工学で知ら れ る 大 学。 芝 浦工 大 中高にはロ ボ ッ トづくりに興味を 持 って入学する生徒も い る。 中 2 の ﹁ ロボット 入 門講座 ﹂ では 、 芝 浦 夫は 、 大学との連 携授 業 にと ど まらない 。 本科の理科も 体 験 重 視。 実 験授 業を ﹁ サ イ エンス・テクノロジー ア ワー ﹂ と呼び 、 隔 週 2 時間で実施する 。 そ こ にも ﹁ プロジェクト 工大が 独 自に開発したキットを使 っ た 、 ロボットづくりの入門編に挑 戦 する 。 中 3 以降は希望 者 対象には 中 級講座 、 上級講座も実施されている 。 これ らの講座授業は 、 生徒たちが 大 学に出向いて 行 う。 そ れ により 、 自分が芝浦ファミリーの一員だと 、 生 徒は 肌 で感じることにもなる 。 ﹁子 供 たちのもの づ くりマインドを 育 み 、 科学技術への興 味 を持ち続 け ら れるように 、 さまざまな工夫を し ています ﹂ と大坪隆明校長 。 その 工 中3で、年間12のテーマに取り組む実験・工作・ 観察授業「サイエンス・テクノロジーアワー」。 写真はマユ解剖の様子。大学の生命科学科の教 員による講義だ。 2017年、豊洲の新校舎に移転 する。有楽町線の豊洲駅から徒 歩約7分という好立地だ。

芝浦工業大学

中学高等学校

大坪隆明校長 中2の「ロボット入門講 座」では、初心者向けの ロボットを1人1台製作 する。完成後は、障害物 競走の競技会が開かれる。 つくることの楽しさ、達 成感を体験する「工学わ くわく講座」。中1で行 われる大学との連携授業 だ。大学生、大学院生が サポート。 東京都板橋 〒174-8524 東京都板橋区坂下2-2-1 ●創立 1922年 ●交通  都営三田線「志村三丁目」駅から徒歩約7分 JR埼京線「浮間舟渡」駅から徒歩約15分 2017年江東区豊洲に移転。東京メトロ有楽 町線「豊洲」駅から徒歩約7分 http://www.ijh.shibaura-it.ac.jp/

03-5994-0721

日本語の運用能力こそコミュニケーションの基本と考 えて、「言語教育」に力を入れる男子校。特に、「つくば 言語技術教育研究所」の指導による「ランゲージアワー」 が特徴ある取り組み。2017年からは豊洲へ新校舎移転 や多彩な高大連携の教育プログラムの実践もあり、学校 ホームページは特に充実している。新校舎の様子を見る 「豊洲レポート」、学校行事や部活動の様子が分かる「芝 浦チャンネル」は、志願者ならば、入学意欲が高まるこ と間違いなし。ぜひチェックしたいところ。

理系教育はもちろん、

「言語教育」

力を入れる大学付属中高一貫校

School Data 男子校

つくる

﹂ことで

考える

科学技術の

楽しさを伝える授業

首都圏

1 1

(12)

首都圏

が できるようになっていきます ﹂ と 本 橋 教諭 。 まさに心の成長と思考力の 発 達 を 促す 、 体験学習の集大成だ 。 注目すべき 新 しい試みもある 。 従 来の学力テストでは見えてこない 、 斬 新な 発 想やユニークな観点を備え た人材を発掘するために 、 2 0 1 3 年度 から入試に組み入れた ﹁ 思考 力 テスト ﹂ だ 。 グローバル化が加速 す る これからの時 代 は 、 物事をきち ん と思考して自分の意見をまとめ 、 他 者 との対話を通して 、 平和に共生 す る ことが必要不可欠 。 聖学院の建学 の 精神はここでも揺る ぎ ない 。

中高

年間を通じての体験学習の学びが

﹁自己を他者の為に生かす﹂

キリスト教精神に帰結する

なる意見を知り、

に共

していくためのヒントとなる

色の体験学習を多数実施している

数字で測れない

﹁思考力﹂

を見る独自の入試システムを導入し、

注目を集める

大自然と向かい合い 、 非日常を 体験 す る中 2 の ﹁ 夏期学 校 ﹂ や 、 高 1で は 、 生 徒 同士が互いの未知なる部分を 再 発見する ﹁ フレッシュマンキャンプ ﹂ を実施する 。 さらに 、高 校 2 年時に行われる ﹁ 沖 縄 平和学習 ﹂ では 、 戦争 体 験や基 地 問題 など 、 重いテーマに取り組む 。 ﹁ 基地問題などは容 易 に 答 えが出 せ るものではないので 、 生 徒 たちは悩 みます 。 もやもやと悩み 、 考え 、 話 し合 う 。 その過程で 、 自分とは異 な る意見に耳を傾け 、 考えをシェアし 合 うことにより 、 視野が広がり 、 自 分 と異なる価値観を受け入れるこ と 米 国の宣教師ガイ博士が開いた 神 学 校を母 体 として 、 1 906 ︵ 明治 39︶ 年 に創設 され た聖学 院 。 以来 1 00 年以上にわたり 、 キリスト 教精 神に 根ざ した ﹁ オンリーワン・フ ォ ー ・ アザーズ ︵ 他者のために生きる個人 ︶ ﹂ を 教育理念に 掲 げ、 自 分 らしさを生 か しながら 、 他 者のために尽くすこ とが できる人間教育を 実 践してきた 。 中 高6 年 間において 、 男 子はゆっくりと時間 をかけて成長し 、 後 半 期になると学 力 や思考 力 が急激に伸びてい く 傾 向 が ある 。 聖学院中 学校 ・高等学 校 は、 そ ん な男子 特 有の成 長 を 把 握した上で学習指導 する一 方 、〝 もう一つの 授 業 〟 とも言うべき 、 実 践力・人間力を 培う 独自の体験学習を学年 こ とで 、 見 違えるほ ど 大人 び た顔つきになっ て帰ってくる生 徒 もい ま す﹂ と 語 るのは 、 入 試広 報 副部長を 務 め る 本 橋真紀子教諭だ 。 ほか にも 、 テントに 泊まって 北 アルプスの ご とに実施している 。 その目玉の一つが 、 30年来の 伝 統 を持つ中学 3 年時の ﹁ 農 村 体験学習 ﹂ で ある 。 ﹁ グループに 分 かれ 、 3 泊 4 日で 新 潟 県糸魚川市の農 家 に滞在します 。 タ ケノコ掘りに連れて行ってもら う こ ともあれば 、 キノコの菌 打 ちを手 伝 うなど 、 宿泊先によって 体 験内 容 は ケース・バイ・ケースですが 、 見 ず知らずの 家 に泊めていただき 、 都 会 にはない農村の暮らしを経 験 す る 始業前の15分間に行われる礼 拝は、生徒一人ひとりが自分 と向き合う大切な時間。自分 自身を大切にし、周囲を大切 に思う心を育てる。 修学旅行は沖縄平和学習。 授業だけではないさまざま な学びの機会が用意されて いる。

聖学院中学校

高等学校

入試広報副部長を務める 本橋真紀子先生。 中3で実施する「農村体験学習」。学校と受け入れ農 家とは何年にもわたるおつきあい。農村で生きる大 人との対話が、生徒たちの人としての幅を広げる。 体験学習によって、学習意欲や問題意識を持って社会と関わ る姿勢が育まれる。農村体験学習では田植えも経験。自然と 触れ合い五感を研ぎ澄ませることで、見えてくることがある。 コアネットの 東京都北 〒114-8502 東京都北区中里3-12-1 ●創立 1906年 ●交通  JR山手線「駒込」駅東口から徒歩5分 東京メトロ南北線「駒込」駅3出口から徒歩7分 http://www.seig-boys.org/

03-3917-1121

(代)  問題解決力や主体性、協調性など、いわゆる「21世紀 型学力」が求められる今、聖学院は以前からそういった 力を身につけさせる授業を各教科で研究し、実践してい る。例えば、高Ⅱの「現代社会」の授業では、モルガンス タンレー証券などの企業とコラボし、生徒たちが株につ いて主体的に学び、その成果を新聞広告としてプレゼン している。そういった授業の成果として、実在の企業か ら出された課題に取り組む「クエストカップ2015」の 「企業プレゼンテーション部門」にて、中3の「UDON」を 考えたチームが初出場で1位(1465チーム中)を獲得し た。さらなる活躍が期待される。

「21世紀型学力」

身につけさせる聖学院の授業

School Data 男子校

中高

年間で段階的に

人間力を育成する

男子教育

(13)

首都圏

栗原卯田子校長 コアネットの

文武両道たる男子校の伝統とグローバル教育の

両輪で、

時代が求めるリーダーを育成

確かな知識や教

を表す

﹁知﹂

チームワークを重んじる

﹂、

困難に挑戦する強靭さを

す﹁勇﹂

3つを意味する

﹁三光星﹂

明治時代からトップリーダーを輩出してきた伝統校が、

新たなステージに踏み出す。

京都新宿区 研修 や 、 1 人 1 家庭にホームステ イ しながら現地の公立校に通うプログ ラムを行う 。 その合間には 、 現 地 の ト ップ 大 学のキャンパスツアーや 、 最先端医療研究センターでの実験 授 業 など 、 す べ てオリジナルのプログ ラムが組ま れ ている 。 ﹁ かなりハードな内容ですが 、 苦し い 思いをして乗り越えてこそ 、 その 後 の勉強への動機 づ けになる 。 生徒 の可能性を信じて 、 困難な 課題 に挑 戦させたいですね ﹂ と栗原 校 長。 ﹁ これら一連の 教 育をとおし 、 グ ロ ー バル時代とはどういうものか 、 そ のなかで自 分 がどう世 界 に貢 献 し、 ど う生きていくかを考えて自己を 確 立 する 。 すべてが大きなキャリア 教 育につながると考えています 。 今 後 も 、 成城の生 徒 にとってどのよう な 教 育が良いか 模 索しながら 、 もっと も 良いカリキュラムをつくり 上 げて い きたい ﹂。 さらなる前進に 、 多 く の期待 が 集まっている 。 方 や進路を考えるなど 、 大きな成長 が 見られます ﹂ と栗原校長 。 本 年度からは 、 中 3 、 高 1 、 高 2 の希 望 者 を対 象 に 、 12日間 のオー ス ト ラリアでのグローバルリー ダ ー 研 修が始まる 。 クイーンズランド州教 育省 の全面バックアップのもと 、 シ ド ニーオリンピックの 選手 トレー ニ ングセンターに 宿 泊してのリー ダ ー 3年 前に 、 同 校 初の女性 校 長であ る栗原卯田子 校 長 ︵ 前 ・都立小石川 中 等教育学 校校 長 ︶ が 着任 。 以来 、 明治 以 降受け継が れ てきた 伝 統のリー ダ ー教育を 礎 に、 時 代 に 即 した大胆 な 教 育改革を打ち出し 、 評価を高めて い る 。 同校が継 承 している 伝 統的リー ダ ー 教 育の一つが 、 大正 14︵ 1925 ︶ 年 から行っている臨海学 校 だ。 中 1 の 全 員が参加し 、 高 2 の精鋭が 泳 力 の指 導 を行う 。 後輩は先輩をロー ル モデルとして敬い 、 将来 、 自 分 が そ の立場でなす べ きことを身をもっ て 学 んでいくのだ 。 こ うしたリー ダ ー育成の伝統の 上 に展 開しているのが 、 同 校 のグロ ー バ ル教育だ 。 その 代 表が 2 年前か ら 行 われているエンパワーメント・プ ロ グラム 。 カリフォルニア 大 学の学 生 を招いて生 徒 5 人に学生 1 人のチ ー ムを組み 、 5 日間を 通 してす べて 英 語 で議論や企画 、 プレゼンテー シ ョ ンを 行 う 。 さらに 、 カリフォルニ ア大 学の学生は生徒の家にホームス テ イをして 、 24時間生 活 をともにす る 。昨 年 は 、中 3 、高 1 、高 2 の 希 望 者 を対 象 に 85名が参加した 。 ﹁単 に 語 学を学ぶのでなく 、 こ れか ら の時代を生きるための自信や 、 チ ー ムワークやコミ ュ ニケーション 力、 挑 戦する力をつけるのがねらいです 。 生 徒たちは 、 世界のトップ 大 学で グ ロ ー バ ルリー ダ ーを目 指 して学んでいる学生 と接 することで 、 す ご く刺激 を受けます 。 こ れ をきっ か けにカリ フ ォルニア 大 学の学生の 家 にホームステイに 行 って大歓迎された生 徒 もいますし 、 海 外 も視 野に 入 れて自分の生 き グローバル人材育成を目的に実施されている「エンパワ ーメント・プログラム」。5日間の研修では、英語で議論・ 企画・プレゼンテーションを行い、英語力の向上だけで なく論理的に自己表現する力を養う。 全国に先駆けて開設された臨海学校は伝統的な 行事だ。中学1年生全員と各クラブから選抜さ れた高2の補助員が参加する。遠泳を終えた上 級班の勇姿に歓声が上がる。 今年、創立130周年を 迎え、最先端の学習環 境が整う新校舎も完成 した。グラウンドは全 面人工芝だ。 〒162-8670 東京都新宿区原町3-87 ●創立 1885年 ●交通  都営大江戸線「牛込柳町」駅西口から徒歩1分

130

年記念の新校舎を

舞台に

伝統を貫き

新しい時代に飛躍

http://www.seijogakko.ed.jp/

03-3341-6141

(代)

成城中学校

成城高等学校

る男子進学校。創立130周年を迎えた伝統校だ。臨海学 校では高校2年の先輩が指導に当たり、中学1年生のロ ールモデルとなる。こうしたリーダー育成の伝統をベー スにして、グローバル対応を進めている。世界のトップ 校の学生との議論・企画・発表をすべて英語で行い、困 難な課題に対しても果敢に挑戦するグローバルリーダー を育てる。伝統と創造が共存する注目の男子校だ。

新校舎と

「成城版グローバル教育」

始動、勢いのある男子進学校

School Data 男子校

1 3

(14)

を 教えてもらえる先生だ 。 ﹁ 家族や親戚以 外 の大人たちとふ れ 合 いながら 、 自 分 が将来 、 どのよう な 仕事に 就 き 、 そのためには何を 勉 強 したらよいのか 、 具 体 的に考える ようになり 、 日々の 勉 強のモチベ ー シ ョンも自ずと向上していきます ﹂ と 小 野校長 。 その口調にいっそう の 熱がこもる 。﹁ 自 分 の夢の実現が人 類の幸福や社会の発展に貢 献 する 。 うちの生 徒 たちには 、 そんな人と な る 夢と目 標 を持ってほしい ﹂。 同 校 の 人気の秘密 が垣 間見えた気 が した 。

グローバル社会をたくましく生き抜く力を培い

社会の発展に貢献する人材を育成

年間、

完全一貫教育を貫く人気の男子校。

﹁帰国生入試﹂

に続き、

今年

からは

﹁グローバル入試﹂

をスタートさせた。グローバル教育はもちろん、

O

B

がサポートするキャリア教育を通じて、

夢を持って生き抜く力を育む

試 は 、 国内在住のインターナショ ナ ル な子供たちをはじめ 、 英 語 を 得 意 と する受 験 生を対象に広く門戸を 開 い たもので 、 真 のグローバル 教 育 を 目指す同校の基本理念が色濃く反映 され ている 。 同校の教育を特色 づ けるもうひ と つの 柱 は 、 中 3 の 1 年間を 通 して行 われる ﹁ キャリア ・スタディ ﹂ だ 。 自 分 が生きてきた 15年 間を 振 り返 る 自 分 史の執筆に始まり 、 身近な大人 に 仕 事についてインタビューし 、 文 章 にまとめる 課題 、 グループ単位 で 行う企業 研 修など 、 社会を知り 、 自 分 の将来を考えるための学習が目 白 押 し 。 いずれもクラスや学内で発 表 す る機会を設け 、 社 会に出てから 必 要 な プ レゼンテーション能力を高め て いく が 、 このキャリア・スタディ す べての過程において 社 会人 O B が 全 面バックアップを行う 。 愛情を持 ちつつも 、 厳 しく接してくれる O B は 、 子供たちにとって社 会 のしくみ 少 子化などのあおりを受け 、 受験 生 の総数が減るなか 、 6年 連続 で志 願者数が増加 。 都 内では志願者数 1 位を 5年 間続け 、 大きな飛躍を遂 げ て いる東京都市大学付属中学 校 ・ 高 等学 校 。平 成 27年度からは 、 英 語 を 生 かして受 験 できる ﹁ グローバル 入 試﹂ 制 度 を導入した 。 前年 度 スター トの ﹁ 帰国生入試 ﹂ の人 気 の高さ と 波 及効果が 、 その背 景 に ある 。 ﹁本 校 に入学し た帰国 生 は 、 各クラスに 振 り 分 けられて一般の生 徒 と ともに学 び ます 。 異 なる背景をもった級友 がいることで 、 互いに 異 文 化 を 認 め 、 共存す ることの意 義 や 楽 しさ に 目 覚 めます 。 帰国生 の 語学力の高さに刺 激 を 受 け 、〝 か っ こ いい な。 自 分 も英語 、 頑張 る ぞ 〟 と モチ ベ ーシ ョ り出し 授 業 〟 を 行 い 、 週 7時 間のうち 4時間 をネイティ ブ 教 師に よ る特別授業の形式で実 施 している 。 今 年度からスタート し た﹁ 英 語 ﹂を 入 試科 目としたグローバル入 ン を高める生徒も多いようです ﹂ と 目を 細 めて語るのは 、 米 国で 5 年 間 の教 育経験を持ち 、 自身も帰国子 女 の 父である 小 野正人 校 長 。 同 校 の帰国生へのサポートは実に き め細やかだ 。 例えば 、 海 外 で育 ち 日本 語に不慣れな帰国生でも 、 科 学 実験 レポート 提 出や 、 4 000 字以 上 の論文を書く ﹁ 中期修了論文 ﹂ な ど を通した訓 練 により 、 日本語 表現 力 が着実に磨かれる 。 一方 、 英語能 力 に 優 れた帰国生については 、〝 取 中3と高1の希望者を対象にした22日間のニュージ ーランド研修。ホームステイと現地校の授業に参加 し、英語力とともにたくましく生き抜く力を育む。

東京都市大学付属中学校

高等学校

小野正人校長 同校の人気の要因の一つでもある、 3年間で60テーマの実験を行う理 科の授業。実験後の記述式レポー ト作成することで、「科学する心 と表現する力」が養われる。 生徒たちは事前学習後、自らアポイントをとって職場を訪問 する。実際の仕事に触れることで、しっかりとした職業観を 身につけることができる。 帰国生に対して、英語は取り出 し授業を行い、レベルに合わせ てきめ細やかに対応してくれる。 コアネットの 京都世田谷 〒157-8560 東京都世田谷区成城1-13-1 ●創立 1951年 ●交通  小田急線「成城学園前」駅から徒歩約10分 東急田園都市線・大井町線「二子玉川」駅から、 東急バスで約20分「東京都市大付属中高前」 下車すぐ http://www.tcu-jsh.ed.jp/

03-3415-0104

(代) 「明るく元気な進学校」として、のびのびと学べる校風・ 環境がある同校。本文中のキャリア・スタディや中期修 了論文をはじめ、理科の実験レポート、情報科のプレゼ ンテーションなどといった通常授業の中においても、「書 いて発表する」ことを意識して取り入れている。これら の取り組みで培われる「英語や日本語の運用能力」や「情 報発信力」は、まさに新しい大学入試が求める力。大学 進学の先の社会で活躍できる力を見据えた教育実践がな されている。

新しい大学入試が求める力を、日々の

取り組みで育成・実践する男子進学校

School Data 男子校

多様な入試システムと

キャリア教育が魅力

首都圏

参照

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