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TP10 TP9 中世遺構検出 2-1区 中世後期 TP8 2-3区 2-2区 護岸遺 50m 0 2-4区 図 4 第 2 地点 調査区 6 S=1/1200 石積堤 防遺構 構1 2-5区

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Academic year: 2021

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(1)

第Ⅲ章 遺構と遺物

A.石積堤防遺構

 図5・17の土堤部分が前章の「中堤防」で,その内部から石積堤防遺構が検出された。遺構の上流端

で検出した特徴的な基礎構造については後記する。

1.石積堤体部分

 調査延長は116mで,北端は調査区北部にあるが南方は調査区外へ続く。上部は削平を受けた部分

が多く,馬踏は北部と南部に各々一部が残るのみである。各部計測値を記した表2の「高さ」は,その

残存部で計測した。構造は外面に40 ~ 50㎝余を中心とする砂岩割石を積み,内部には20 ~ 20数㎝

大の川原石を充填している。築石はドーム状に安定と表面の平滑さを考えて積んである。「グリ」で

ある川原石の量は膨大であるが大きさが揃っており,選択して運ばれたものである。築石はハツリ

を施す。築石のうち表2の大型のものは川表側の中位に多い。法面は川裏側が緩い。2−3区に上流

端部があり,川表側のみ55 ~ 58㎝と付近では大きめの築石で,端部のみ僅かに内側を向けて終わる。

立面図も川裏・表で異なる。なお,当端部の北方は図4のごとく中世の遺構検出面で,川裏側の2−1・2

区と連続している。

 内部や基部で先行する石積みを認める部分があり,これを石積堤防1,上記の主な部分を石積堤防

2とする。これらを便宜上2−3区と2−4区で分け,適宜N,Sを付して記述する。馬踏残存部は両小

区に分かれており,図5・17・19のごとく石積堤防2に形状等の相違が看取されるが,同2N・Sの切合い

等の明確な変化点は指摘できない。

 石積堤防2Nの内部で検出した同1Nは,図11・12のごとく2段分が残るのみであった。図13のよう

に,川表,川裏両側の根石下に胴木が腐食したとみられる痕があった。後述する北部の基礎を除く石

積堤防2及び下記の同1Sのいずれにおいても胴木等は検出されていない。石材は,図11・12の部分で

は石積堤防2に比べてハツリの密度が低いが,残存部が僅かであるため実際に差異があったか否かは

不明である。

 2−4区では,川裏側裾の石積みに食い違いがあり,平面では北側が堤体内側,南部は外側にずれる

(図版7・8等)。断面からも上下の時期差が看取される。この下部の遺構を石積堤防1Sとする。石積

堤防1Sと同1Nは離れており,その間の上部は遺存していないため詳細な関係は不明である。

 以上の遺構はいずれも後述する護岸遺構の上位にあり,2−4区で切り合う。

区分

調査区

(m) (m)

高さ

表法

法角

裏法

川表

積石の長さ(cm)

川裏

石材

加工

石積堤防2N

2-3

9.20

3.5

49°

38° 大65・並53・小30 大68・並45・小23

ハツリ

石積堤防2S

2-4

6.48

2.8

52°

43° 大65・並43・小16 大60・並35・小15

ハツリ

石積堤防1 2-3南端~

2-4北半

基部の

み残

-

-

大60・並45・小35 大51・並33・小23 ハツリ(川裏側

は少ない)

※ 築石の計測方法は表4に準ずる.

表2

 

石積堤防遺構 計測値等一覧

(2)

0 50m (S=1/1200)

2-1区

2-2区

2-3区

2-4区

2-5区

TP8

TP9

TP10

石積堤防遺構

護岸遺構1

(中世後期)

︵中

遺構検出︶

図4 第2地点 調査区

(3)

DL=6.0m SD6-1 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅲ’  石積堤防 Ⅰ層:10∼20 ㎝大のものを選んだ川原石。下層に若干割石含む。石間にシルト質粘土。 Ⅱ層:小礫とシルト。 Ⅲ層:数㎝大までの円礫と砂。 Ⅲ’層 :Ⅲ層に 10 数㎝大までの川原石を含む。 Ⅳ層:砂礫。部分的に粘土質シルトを含む。 Ⅴ層:数㎝大までの円礫と粘土質シルト。 Ⅵ層:砂礫(地山) 。  旧堤防(中堤防) STB1-1 層:STB1-2 層の表土が土壌化したものか。 STB1-2 層:赤土と数十㎝大までのダケ石。 STB1-3 層:灰色シルト質粘土。 STB1-4 層:STB1-4’ 層に円礫。 STB1-4’ 層:黄灰色粘土質シルト。 STB1-5 層:黄灰色粘土。 STB1-5’ 層:STB1-5 層に若干の小礫。 STB1-6 層:黄灰色シルト質粘土。橙色斑を含む。  SD6 SD6-1 層:黄灰色シルト質粘土と若干の細礫。 SD6-2 層:数㎝大の円礫とシルト。 SD6-3 層:砂利。 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅷ Ⅹ Ⅺ Ⅻ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ-1 Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅷ Ⅸ Ⅹ Ⅺ Ⅻ Ⅻ’ Ⅳ-2 Ⅳ-3 Ⅳ-4 Ⅳ-5 Ⅳ-6 SD6-2 SD6-3 STB1-1 STB1-2 STB1-3 STB1-4 STB1-5 STB1-6 STB1-4’ STB1-5’ 30 ㎝大の石。 ㎝大までの円礫。 ㎝大までの砂礫。若干のシルト質粘土を含む。 10 ㎝前後までの円礫を含む。 ㎝大の円礫を多含する砂礫層。上層には ㎝大までの円礫。  川表側 Ⅰ層:褐灰色シルト質粘土に細礫。 Ⅱ層:砂礫。 Ⅲ層:灰色シルト質粘土。 Ⅳ-1 層:黄灰色シルト質粘土に小礫。 Ⅳ-2 層:砂礫とⅠ層。 Ⅳ-3 層:砂。 Ⅳ-4 層:細礫。 Ⅳ-5 層:砂礫。 Ⅳ-6 層:砂。 Ⅴ層:砂利。 Ⅵ層:黄灰色粘土質シルトに細礫。 Ⅶ層:砂利に若干のシルト。 Ⅷ層:黄灰色シルトと砂利。 Ⅸ層:10 ㎝ ± までの円礫と少量のシルト質粘土。 Ⅹ層:砂礫。 Ⅺ層: Ⅹ層より大きい 10 ㎝大の円礫を含む。 Ⅻ層:黄灰色シルト質粘土に小礫。 Ⅻ’層 : シルトと小礫。 DL=3.0m E 川表側 護岸遺構平場 調査前地表 図 23-16 ← ← ← ← STB1 石積 0 2m (S=1/120)

5 2-3

5区 断面図

(4)

図7

図18

図17

図11・12→

図5

(S=1/600) 0 20m

図6 石積堤防遺構

(5)

←貫木断面 ←貫木断面→ (上面図) DL=0m DL=2.0m DL=4.0m W E(川表側) Ⅰ Ⅱ Ⅰ層:数㎝大までの円礫,砂礫に灰褐色シルト質粘土。 Ⅱ層:砂礫。 Ⅲ層:数∼10 数㎝大のものを選んだ川原石。    堤体内から基礎掘形まで全て充填。 Ⅲ 砂礫。自然堆積。 ↑柱 ↑柱 ↑柱・礎盤 ↑立成木 ↑柱 ↑立成木 ↑立成木 ↑石 石 積 堤 防 2 N 護岸 遺構 (S=1/100) 0 2m

7 石積堤防 北部断面図

(6)

DL=2.0m DL=6.0m DL=2.0m DL=2.0m DL=2.0m DL=6.0m 0 5m (S=1/100)

川裏側

川表側

下流方向 下流方向 下流方向 下流方向 石積堤防北端 石積堤防北端

8 石積堤防

2 立面図

1

(7)

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ層:20 数㎝大までの川原石。石間に粘土含む。 Ⅱ層:粘土・シルトとⅠ層。 Ⅲ層:黄褐色粘土質シルトに 10 数㎝大までの円礫。中世遺構面。 Ⅳ層:砂礫層。 (砂∼シルトが多い層など,粒子の異なる層が互層をなす。 ) DL=3.0m S 川下側→ (S= 1/80) 0 2m 石積堤防 2 下部

9 石積堤防 北端下部縦断面

(8)

DL=2.0m DL=4.0m DL=2.0m DL=4.0m DL=2.0m DL=4.0m 0 5m (S=1/100)

川裏側

下流方向 下流方向 下流方向 → 内側に 石積堤防 1N(図 11・12) 2-3・4 区境 → 石積堤防 1S(図 18)

10 石積堤防

2 立面図

2

(9)

ト レ ン チ DL=3.0m 石積堤防 2 石積堤防 1N 川上側 川下側 (川裏側) 0 1m (S=1/30) N S 石積堤防 1N 石積堤防 2 0 1m (S=1/30)

図 13

N

図12 2-3区 石積堤防 1立面図

図11 2-3区 石積堤防 1平面図

(10)

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅰ’ Ⅰ層:数㎝大の礫と砂,シルト。 Ⅰ’層 :数㎝の円礫を多く含む。 Ⅱ層:10 ㎝ ± の円礫とシルト,粘土。胴木や土台のある下層には 20 数㎝の割石を含む。 Ⅲ層:数㎝の円礫と砂利。 Ⅳ層:砂利。 Ⅴ層:細砂∼シルト。 Ⅵ層:砂に小礫を含む。 Ⅶ層:砂礫。数㎝の円礫が特に川表側に多い。 石積堤防 1N 根石 石積堤防 1 基底部 DL=5.0m 根石下の 胴木痕断面 胴木痕 割石 E 川表側 W (S=1/40) 0 2m

13 石積堤防

1N 基部断面

(図

11

12

トレンチ)

(11)

DL=2.0m DL=4.0m DL=2.0m DL=4.0m DL=4.0m DL=2.0m 0 5m (S=1/100)

10

の川表側

下流方向 下流方向 下流方向 バンク

14 石積堤防

2 立面図

3

(12)

DL=4.0m N S ト レ ン チ ト レ ン チ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅴ Ⅰ層:堤防内部。グリ石。 Ⅱ層:図 18 のⅡ層に対応。縦断位置では薄い。土成分も混じる。 Ⅲ層:20 ㎝大までの川原石と砂利。若干の割石を含む。 (最大 30 数㎝程度) Ⅴ層:図 18 のⅥ層に対応。 (地山) 調査区南端→ ト レ ン チ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅰ層:グリ石であることは他図同様だが ,上部を相当除去した状態。 Ⅱ層:砂礫 ,シルトに川原石を含む。他のセクション図と同。当層以上は確実な人為層。 Ⅲ層:砂礫層(Ⅴ層よりやや砂が多い。 ) Ⅳ層:黄灰褐色シルトに小円礫を含む。 Ⅴ層:10 ㎝大までの砂礫層。 S N DL=4.0m (S= 1/80) 0 2m 下流方向 下流方向

15 石積堤防 縦断面 2-4

(13)

DL=2.0m DL=6.0m DL=2.0m DL=6.0m DL=2.0m DL=6.0m 0 5m (S=1/100)

川裏側

川表側

下流方向 下流方向 下流方向 下流方向 図 17 測図位置 ← 調査区南端→ ←調査区南端

16 石積堤防

2 立面図

4

(14)

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅲ’ Ⅰ層:現代撹乱。 Ⅱ層:10∼20 ㎝大の川原石。裏込め。 Ⅲ層:10∼20 ㎝大の川原石と小礫,粘土質シルト。 Ⅲ’層:粘土質シルトと小礫。 Ⅳ層:10∼20 ㎝大の川原石と小礫,粘土質シルト。(Ⅲ層よりも大きめの石が多い。当層以下が石積堤防 1S か。) Ⅴ層:シルトと 10 数㎝までの円礫。 Ⅵ層:粘土質シルトと 10 数㎝までの川原石。 Ⅶ層:砂礫。(地山) Ⅷ層:砂礫。 ※網かけはシルト等多。 Ⅷ 石積堤防 1S 石積堤防 2 石積境→ 砂利 W E 川表側 DL=3.8m DL=2.8m → 石積堤防 1S → (S=1/50) 0 2m ← ← 旧(石積堤防 1S) Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ DL=5.0m DL=3.0m 川表側 E W  石積堤防 Ⅰ層:数∼10 数㎝大の円礫とシルト。 Ⅱ層:10 数∼20 ㎝大のグリ。 Ⅲ層:10 数∼20 ㎝大のグリとシルト,砂利。 Ⅳ層:粘土質シルトに砂利。 Ⅴ層:砂利。  前堤防 Ⅰ層:腐植土。 Ⅱ層:赤土に数 10 ㎝大の割石を含む。 Ⅲ層:砂礫に若干の赤土塊が混じる。 Ⅳ層:砂礫。10 数㎝大の円礫を含む。 Ⅴ層:ダケ。(山石) 護岸遺構 石積堤防下端 → 石積堤防 2S ※位置図に図 6-16 (S=1/100) 0 2m

図18 2-4区 石積堤防1・2セクション

図17 2-4区 旧堤防・石積堤防セクション

(15)

(S= 1/80) 0 2m

北部(2-3区)

南部(2-4区)

N N

(16)

(S=1/50) 0 2m

図20 石積堤防北部 川裏側裾部直上写真(川下側から)

0 5m (S=1/100)

a

b

※位置は図21

参照

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