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コンクリート破砕物の再利用に関する基礎的研究

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(1)

西林

新蔵

*・

矢村

*。

吉野

*・

正彦

* (1981年 5月 30日 受理)

Study on the recycled concrete

Shinzo NIsHIBAYASHIキ

,Kiyoshi YAMURA*,Akira YosHINOキ

VIasahiko WIINATO*

(Recdved May 30,1981)

The study on the recycling concrete from demolition llraste to produce useful ag『 egate for new concrete can be contributed to the solution of two problems The first,there is the shortage of aggregate from river i the enforcement of environ― mental laM/s and a standpoint of maintenance and control of river led almOst tO

ciosing aggregate plants at river side, secondary, there is a llraste disposal problem: recent reports indicate that waste concrete in our country reach the substantial figue

of five miniOn cubic meter a year

ln this study, the physical properties of aggregates produced by crushing waste

concrete, are exmined And Hlix prOpOrtions, wOrkability of fresh state and mechanical properties of hardened state of the concrete containing the crushed lvaste concrete in the place of cOnventional coarse aggregate,are investigated

Through the experilnents, it is concluded that recycling concrete for use as

aggregate in nelll concrete is feasible and may become routine

1.は

じ め に

ないコンク リー ト廃材 をコンク リー ト骨材 として活用 し コンク リー ト用骨材の中で最 も品質が優れ

,か

つ使 用

てい くために計画 されたものである。 量が多か った河川産骨材の枯渇に対処 するため

,旧

河川

コンク リー ト構造物の解体 によって生 ず るコ ンク リー 敷 か らの骨 材 の採 取や 砕石 の利 用な どが図 られて きた。

卜廃棄物 は年間約 500万1n3にも達 す ると試算 されている しか し,これ らの骨材資源 も必ず しも無限の ものでな く

,

,こ

の廃棄物 の一部が割栗石や擁壁 の裏込 めな どに使 将来 にわた っての骨材供給源の確保 は勿論 の こと

,需

用 されている他 はほ とんど埋立への投棄 によって処 分 さ に見合 った骨材の計画的な開発

,未

利用資源や産業副産

れ ている。 この コンク リー ト廃棄物 は比較 的安定 した材 物

,廃

棄物 等の有効利用な ど

,資

源の合理的な循環利用

料で あ り

,か

つ多量 に発生す るものであ るか ら, これを の道 を探 ってお く必要があ る。 このような観点か ら

,最

有効 に再利用 し得 る可能性 は十分 に考 え られ る。 近で は高炉 スラグの コンク リー ト骨材 への利用が試 み ら

本研究 は,コ ンクリー ト廃棄物 を骨材 として再利用す れてお り

,一

部ではすでに実用 に供 されているつ。

る上 での諸問題 を明 らかに してい くための基礎資料 を得 本研究 は

,同

様 の観点か ら

,建

設廃棄物 の うち土砂 の

ることを目的 とし

,本

論文で は,まず組成 の判 っている 次に多量 に発生 し

,し

か も再利用のほ とん ど行われてい

コンク リー トか ら破砕骨材 を製造 し

,そ

れ ら骨材の基本

*土

木工学科 Dep.of C l Engineer g

(2)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

12巻

的な諸性質

,お

よびフレッシュコンク リー ト並 びに硬化 コンク リー トの基本 的な性質について検 討 を加 えた。

2.実

験 概 要

2.1

実験計画 および使用材料

2, 1.1

実験計画 本実験 で採用 した主たる要因 は

,破

砕 して骨材 を製造 する原料 とな るコンク リー ト(以下原 コンク リー トと呼 ぶ

,ま

たそれか ら得 られた骨材 を再生骨材 と呼ぶ

)の

種 類 お よび再生骨材 を用いて得 られ るコンク リー トの種類 であ る。すなわ ち

,セ

メン ト量が異 なる3種類 の原 コン ク リー ト(セメ ン ト量:250,350,450 kg/m3)か ら得 ら れた再生骨材 について物理的性質 を明 らかにするととも に

,そ

れぞれの再生骨材 をセメン ト量の異 なるコンク リ ー ト(セメン ト量 :250,350,450 1tg/m3,以下再生 コン ク リー トと呼ぶ

)に

用いた場合 の影響 に関 して フレッシ ュ状態お よび硬化後 の各種試験 を通 して明 らかにしてい く。

2.1.2

使用材料 原 コンク リー トには

,普

通 ポル トラン ドセ メン ト(宇 部興産社製),砕石,川砂 と海砂 の混合砂 を使用 した。骨 材の物理的性質 をTable Iに示 す。 再生 コンク リー トには

,粗

骨材 を除 いて原 コンク リー トと同 じ材料 を使用 し,さ らに混和剤 として減水剤 (ポ ゾ リス

No.8 1MPA)を

使用 した。

Table I Mechanical properties of aggregate

Table II ⅢIiX prOpOrtions of original concrete

2. 2

再生骨材の製造 お よび試験方法

2. 2.ユ

原 コンク リー トの配合 構造物 の解体 によって発生す るコンク リー ト廃棄物 の 配合 は

,そ

の構造物 の種類

,使

用箇所

,建

設 された時代 等 によって さまざまであ る。本研究では

,一

般 的な土木 構造物 を対象に考 えて単位セメント量 を250, 350, 450 kg/m!,スランプが10 Cmの 3種類 の コンク リー トを原 コンク リー トとして用いた。なお混和剤 は使用 しなか っ た。 それぞれの示方配合 をTable Hに示 す。

2.2. 2

再生骨材の製造 原 コンク リー トは断面寸法が10∼20 cn程度 の大 きさ のブ ロック として打設 し,28日間水中養生 したあ とシー トをかぶせて屋外 に放置 しておいた。破砕 はコンク リー ト材令3∼ 4ケ月で行 った。破砕 にはジ ョー クラッシャ (ラサエ業製

,シ

シグル トッグルクラッシャ107型

)を

用 いて,最大寸法が25 1nm程度の粗骨材が得 られ るよう にオー プンセ ッ ト(ジョー クラッシャの圧砕歯間の開 き 目の寸法)を調整 して行 った。 得 られた破砕物 は

,5m面

ふ るいでふ るって細粒 を とり除 き

,再

生粗骨材 とした。 本実験 で は

,破

砕物 の細粒分 は使用 しなかった。

2. 2.3

再生骨材の試験 原 コンク リー トか ら製造 したそれぞれの再生粗骨材 に ついて以下の試験 を行 った。

i)ふ

るい分 け試験 (」IS A■02) 五

)比

,吸

水率試験 (JIS AH10) Max, size (mm) Specific gravity Water Absorption (%) Fineness modulus

(FM.)

Bulk density (kg/me) Coarse aggregate

2,70

1.14

6.55

1560

Fine aggregate

2.59

1.57

2.73

1680

Kind

Of mlx. rax,size of agg. (mm)

SIump

(cm) Air

(%)

Water

Cement

ratio

/C

(%)

Fine agg natio

(%)

Water

7

(kg/m3)

Cement

C

(kg/m9) Aggregate(kg/m3) Fine

S

Coarse

C

Type l

186

250

1088

820

Type II

186

350

1114

713

Type nI

190

450

1092

642

(3)

)単

位容積重量試験 (」IS Al104)

)洗

い試験 (JIS Al103)

v)安

定性試験 (JIS Al122)

)破

砕試験 (BS 812-1951)

)モ

ルタル付着量試験:安定性試験 に準 じて

,硫

酸ナ トリウム溶液への浸漬 と炉乾燥 を繰返 して

,モ

ル タル分 を分解 し

,そ

の損失量 をモル タル付着量 とした。

2.3

再生 コンク リー トの製造お よび試験 再生 コンク リー トの配合 にあたっては

,単

位 セメン ト 量 を

250,350,450 kg/m3

の3種類 とし,スランプが 7 5cmとなるように単位水量 を試練 りによって定 めた。 またS/α は

,試

験 によ り求 めた最適 細骨材率 を採用 し た。それぞれのセメン ト量 について

, 3種

類 の再生骨材 とも同一 の配合 とし

,ま

た比較用 に同一 の水セメ ン ト比, スランプ を有 し

,粗

骨材 として砕石 を用いた コンク リー トを打設 した。 再生 コンク リー トの練混 ぜ にあたっては

,再

生骨材 は 表乾状態 で使用 した。練混ぜ時 にスランプお よび空気量 の測定 を行 うと同時 に

,強

度試験用の供試体 (φ 10× 20 cm)を 打設 した。強度試験用の供試体 は試験材令 まで20°

Cの

水中養生 を行 い

,材

3,7,28日

において圧縮強 度および割裂引張強度の測定 を行 った。 また材令 28日 には同時 に応力∼ ひずみ曲線 の測定 も行 った。

3.実

験 結 果 お よ び 考 察

3.1

再生骨材の性質 本実験 で得 られた再生骨材の物理的性質 をまとめて, Table mに示 す。

3.1.1

原 コンク リー トの強度

Table II PhySiCal properties of aggregate

produced from original concrete

T」rpe l Tj・pe II T3/pe III

Max size 25 25

Specific gravity

243

2 43

Water Absorption(%) 7 02 6 93 6 76

Fineness modulus 7 02

Bulk density(kg/ma) 1310 1310

Percentage of SOlid volume(%)

537

53 7 53 7

Crushing strength

10t crushed valuc(ライ 23 1 23 0

10%ineness value(ton 11 3 13 0 13 3

Soundness (%) 71 4 76 1

Fine particles passed

thrOugh 88μ sieve (%) 1 7 1 5 1 3

Mortar content(%)

355

367

Table lv Strengthes of Original concrete

Ages TVDe l Tvpe H T17pe HI

Compresive strength (kgたm2) 28 days

327

at crushed

239

506

Tensile strength (kgたm2) 28 days 35,8 at crushed Dynamic modulus of elasticity ×105kgたm2 28 days

341

at crushed 3.57

5mmeЮ

mm

Ю

m滞

15mm

│-20∴

n20加

ne25∴

鐵宣

r

(4)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

12巻

原 コンク リー トの材令 28日 および破砕時材令における 圧縮強度,引張 強度 お よび動弾性係数 をTable lvに示す。 これ よ り本実験 で採用 した3つの タイプの コンク リー ト でおおむね土木の分野で一般的 に使用 されてい るコンク リー トを代表 させて さしつか えない と考 え られ る。

3.1. 2

破砕状況

,粒

,粒

形 再生骨材 の粒度別 にその破砕状況 をPhOtO。1に示す。 写真か ら明 らかなように

,本

試験 では原 コンク リー トの モルタル部分あるいは原粗骨材が砕 ける場合が大部分で, モルタル と原骨材の境界で砕 ける場合 は非常 に少 ない。 粒度別 にみ る と

,5∼

10 mmで

は,原骨材 その ものや, モルタル分 だけの ものが多 く,10∼

20 mmで

は,原粗骨 材 の まわ りにモルタル分が付着 してい る ものが多 く

,20

mm以

上で は原骨材 をモルタル分がおおっているものが 多 く

,原

コンク リー トその ものである といえる。 再生粗骨材 のふるい分 け試験結果 による粒度分布曲線 を土木学会標準粒度範囲 とともにFig.1に示 す。また参 考のため原粗骨材の粒度分布も同時 に示す。 この図か ら, 原 コンク リー トの強度が大 きくな るにつれて粒径の大 き い割合が若干増加 す る傾 向が認 め られ るが

,全

体 として 原 コンク リー トによる相違 は極 くわずかであ り

,得

られ た再生骨材 は標準の粒度 内にお さ まっている。 また各 タ イプとも10∼

15 mmの

中間域 に分布が偏 よる傾 向がみら れるが

,こ

れ は原粗骨材 の最大寸法

(15 mm)に

関係 じ ていると推測 され る。なお本実験 で は

5 mm以

下の細粒 分の比率 は15∼

17%で

あった。

3.1.3

比重

,吸

水率

,単

位容積重量 Tabic Шか ら明 らかなように再生骨材の比重 は

243と

な り

,こ

の値 は原 コンク リー トの比重 よ りわずかに大 き い程度 である。 また原 コンク リー トの差 による相違 は認 め られなか った。吸水率 は天然砂利や砕石 と比べ

,か

な り大 きな値 を示 している。 これ はモル タル部の吸水 によ Size of opening (mm) Fig。 l Particleるize distribution of aggregate

produced from original concrete

25ヽ20 20司5 15ヽ10 10‐ 5

Ranges of particte―

size(「

nm)

Fig.2 Relatio■ships between paruclesize and

specific graⅥty, and ab80=ption

る影響が大 きい と考 えられ

,原

コンク リー トの強度が大 きくなるにつれてわずかに4ヽさ くなる傾向にある。 粒度別 に行 った比重 と吸水率試験結果を

Hg.2に

示す。 この図から粒径10∼

15 mmの

間 に比重が最大,吸水率が 最小 になるピーク値が認 め られ る。 これか ら,この範囲 でモルタル分が最 も少な くな り

,原

粗骨材の骨材中に占 める割合が最大 になることが推測 され る。 単位容積重量 は原 コンク リー トの差 に関係 な く1310 1cg/m3程度 である。これを実積率 に直す と

53.7%と

な り,この値 は原粗骨材の実積 率

57.7%よ

り若干低 い。 この ことは再生骨材の表面性状が角ばっていることを示 している。

3.1.4

破砕強度 破砕試験 における荷重 と破砕率の関係 をFig。

3に

示す。 また,この図か ら得 られた

40t破

砕率および

10%破

砕 値 をTable IIIに示す。なお原粗骨材 はそれぞれ

12%お

よび

33tで

ある。 これ らの ことか ら再生骨材の破砕 強度 丞 〓 > ω ﹂ り υ 下 一 ∪ O α の

α

﹂o

全 チ ︶   働 E 一い o “ α     ︶E ф υ ﹂0 住

TYP匡

TYPE

water―

absorption

TYPE I

TYPE I

TYPE工

crushed stone for original 聖 de l

1羊

こ晰

m‖s

(5)

︵ぎ ︶   中 o , o υ ﹂ ど O E crushing strength Fig。 3 Crusttng strength

は砕石 と比較 してかな り劣 り, とくに荷重が低 い レベル での破砕量が多 くなっているが

,原

コンク リー トの強度 による破砕強度の差 は きわめて小 さい。

3. 1. 5

安定性 その他 再生骨材 の安定性試験の結果 は

Tれ

le Ⅲに示す通 り, 損失重量百分率が 71.4∼

76.9%で

あるが

,原

コンク リ ー トの差 による相違 は認 め られない。 この値 は土木学会 の規定値

12%を

大幅 に上 回る。 これ は再生骨材 の場合 の重量損失が ほ とん どモルタル部の崩壊 あるいは剣 げ落 ちによるもので

,砕

石等の試験方法その ままで再生骨材 の安定性 を評価す るの は適切でない とい える。 洗 い試験結果 は

,洗

い損失率 は

13∼

1.7%で

原 コン ク リー トの強度が大 き くなるにつれて損失率 は小 さ くな る傾 向が認 め られた。 また この値 は土木学会の砕石 の場 合の規定値

1.5%よ

り若干大 きくなっているが

,そ

れほ ど問題 とはな らない値 と考 え られ る。

3, 1. 6

モルタル付着量 この試験 は

,安

定性試験 方法 を応用 した もので

,一

定 量 の試料 について硫酸 ナ トリウム溶液への浸漬

,炉

乾燥 を繰返 し,モルタル部分 を崩壊,劉離 させ るものであ る。 本実験 では, 浸潰9時間

,乾

燥12時間 を1サイクル と し

,15サ

イクル続 けた後

5 mmふ

るいに留 まる量 を元の 量か ら差引 いた値 の重量百分率 をもってモル タル付着量 とした。 なお厳密にはこの中に原粗骨材 自体 の損失 も含 まれるが

,本

実験では特 に補正 は行わなか った。 各タイプの再生骨材のモルタル付着量 をTable mに,

Ranges Of particte_sizo (rnm)

Fig.4 Mortar contentS in the aggregate

produced from original concrete

また粒径別の値 をFig。4に示す。これに よると全体 とし てのモル タル付着量は 35∼

39%程

度で あ り

,原

コンク リー トの相違 による顕著な差 は認 め られ ない。粒径別 に みる と

,粒

径10∼

15 mmで

モル タル付着量が最小 とな ってお り

,こ

の間で原粗骨材の骨材 中に占める割合が最 大 となっていることがわか る。 この ことは

,破

砕状況, 比重

,吸

水量の項で述べた事 と一致 してい る。 また, こ の ピー ク値 の現われる粒径 は

,原

粗骨材 の骨材寸法 に大 きく支配 され るもの と推測 され る。

3.2

再生 コンク リー ト

3. 2. 1

配合設計 単位セメン ト量250,350,450 Fg/m3,ス ランプ7.5 Cm の条件で

,試

練 りによって決定 した再生 コンクリー トの 示方配分を Table vに 示す。また比較のため同時に試験 した再生 コンクリー トと同一のスランプ

,同

一の水セメ ン ト比を有する砕石(最大骨材寸法

15 mm)を

使用 した コンクリー トの示方配合を併わせて示す。再生コンクリ ー トの細骨材率の決定は

,再

生骨材 を用い た場合の最適 細骨材率が砕石の場合 とほぼ同 じであることを実験 によ り確かめた上で

,砕

石を用いたコンク リー トの場合 と同 様 に行 った。 Table vか らも明 らかなように

,所

定のス ランプを得 るのに必要 とす る単位水量は

,再

生 コンクリ ー トでは

,砕

石 を用いたコンクリー トの場合 と比較 して, ほぼ同程度か若干大 きくなる傾向がみ られる。 またフレ ッシュな状態での条件

,挙

動に関する限 り

,再

生骨材の 20ヽ15 15∼10 10‐ 5

(6)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

12巻

Table V MiX proportions of recycling cOncrcte and COntrol concrete

Table vI Strength of recycling concrete

K i n d

Type Of aggregate Compresive strength (kgたm2)

呻帥

Modulus of elasticity (X10S kgた m2) static dynamic A Type I 2 2.5 2 46 3 1 4 Type H 23 1 3 1 6 Type m 25 6 2 53 3 1 9 ControI 258 3 14 3 9 1 B Type l 330 30 2 2 63 3 3 8 Type H 308 27 9 2 67 3 3 1 Type IH 35 3 3 62 Con trol 39 1 3.58 C Type I Type I 35 7 2 9】 Type Ⅲ 3 1 6 3.78 Control 569 46.5 3.69 4.5 9 原コンクリー トの差による影響はほとんど認められなか った。

3. 2. 2

硬化 コンクリー トの力学的特性 再生 コンクリー トおよび比較用の砕石コンクリー トの 材令28日における圧縮強度,動 弾性係数,静 弾性係数お よび引張強度 を一括 して Tれle Ⅵ に示す。 それぞれの配合および使用骨材 における圧縮強度 と材 令 との関係 を Fig.5に 示す。この図か ら

,再

生コンクリ ー トの場合

,砕

石コンクリー トと比較 して若材令におけ る強度発現が大 きく

,そ

れ以降の材令がたつにつれての 強度増進が少ない。 したがって材令が経 るにつれて

,再

生コンクリー トと砕石コンクリー トとの強度差がひらい てい く。 この傾向は

,セ

メン ト量が多 くなるにつれて顕

Age (dayS)

Fig。 5 Gains of compressive strength

著 とな り

,ま

た再生骨材 の原 コンク リー トの差 による影 響 は認 め られない。 なお この傾向は引張強度 について も ほぼ同様 の ことが いえる。 次 にそれぞれの骨材 を用いたコンク リー トについて, 材令 28日 の圧縮強度 とセメント水比の関係 をng。6に示 す。 いずれの骨材 を用いた場合で も両者 の間 には直線 関 命 E 翌 9 こ 至 , C o ﹂ ザ 0 > 一 ∽ い 0 ﹂ 住 E 0 0

K in d

Of 

Max size of a盟 (mm) Slump (cm)

A i r 

Water cement ratio 7/C (%) Fine agg ratio 5N/a (%) Water

7

(kg/m3) Cement

C

(kg/m3) Aggregate(kg/m3) Admixture POzz No 8 1 巳

A

(%) Fine

S

Coarse

C

Recycling concrete A 4

250

789

1023

C×0.25 B

350

700

1027

C

450

629

1004

Control concrete A 5

258

807

1071

CXO.25 B

334

1124

C

639

1084

o Typel

Δ

Typel

Type肛

。 Control

(7)

Fig.

Cerrlent―water ratlo (c′w)

6 Relationsmps betveen compressive

strength and cement― water ratio

Compressive strength (kg,cm2) Fig.7 Relationsnps between tendle strength

and compressive strength

Compressive strength (kg,cm2)

ng.8 Rclationships between modulus of elas―

ticity and compressive strength

係が認 められ, しか もこの直線の勾配 が使用 されている 骨材の種類 によって異 な っている。すなわ ち

,セ

メン ト 水比が1.5∼

16程

度 で あれ ば

,骨

材の違 いによる強度差 はほ とん どみ られないが

,セ

メン ト水ナヒが大 き くなるに つれて骨材 の種類 による強度差が大 きくなる。砕石 を用 いた場合で

,セ

メ ン ト水比 の増加 に伴 な う強度増加割合 が最 も大 き く

,再

生骨材 を用いた場合 には

,再

生骨材の 原 コンク リー トの強度が大 きいほ ど

,強

度の増加割合が 大 きい。 しか し

,再

生骨材 の原 コンク リー トの強度差 に よる影響 はそれほ ど顕著で はない。 この ようにコンク リ ー ト強度が大 き くなるにつれて骨材強度 の影響が大 き く 現われ る現象 は

,従

来 か ら知 られていた ことと一致 する ものである。 したが って

,再

生骨材 のように強度がそれ ほ ど大 き くない骨材 を高強度 を必要 とす るコンク リー ト に使用す るのは適切でない ことが うかが える。 次に材令 28国 の圧縮強度 と引張強度の 関係 をFig.71こ 示す。 この図か ら圧縮強度 と引張強度の 間には骨材の種 類 に関係 な くほぼ直線 関係が存在す る。すなわち再生 コ ンク リー トの引張強度 は砕石 コンク リー トと同一の方法 で圧縮強度か ら推定 し得 る。 再生 コンク リー トの材令28国における

1/3割

線弾性係 数 と圧縮強度 の関係 を示 したのがFig.8である。 再生 コ ンク リー トの場合

,再

生骨材の原 コンク リー トの種類 に 関係 な くほぼ一本 の曲線 で表現す ることがで きる。 さら に

,弾

性係数の値 は

,砕

石 コンク リー トと比較 して20∼

25%低

くなっている。

4.結

び 本研究 は,コ ンク リー ト廃材 をコンク リー ト骨材 とし て再利用 してい くための基礎資料 を得 る目的で行 った も ので

,あ

らか じめ性質のわかっているコンク リー トか ら 再生骨材 を製造 し

,再

生骨材の物理的性質 を把握す る と 同時 に再生 コンク リー トの配合設計方法

,強

,弾

性係 数等の力学的性質 な どを実験 によって明 らかに した。 得 られた結果 を以下 に列挙 し

,本

論文 のまとめとす る。

(1)再

生骨材 の破砕状況 は

,粒

径が小 さい範 囲で は, 原粗骨材片お よびモル タル片が多 く

,粒

径が大 きくなる につれて原 コンク リー トその ものの塊が多 くなる。

9)本

実験 では

,再

生粗骨材 の粒度分布 は土木学会標 準粒度範囲内 に納 まり, とくに粒度の調整 をす る必要 は なかった。

(3)再

生粗骨材 の比重 は砂利 や砕石 よ り小 さ く

,原

コ ンク リー トの比重 に近 い値 となる。 また

,吸

水率 は砂利 や砕石 よ りかな り大 きい。 これ らの値 は粒径 によってか な り異 なっている。

(4)再

生粗骨材 の実積率 は砕石 よ り若干小 さ くなる。 また

,破

砕強度 はかな り小 さい。 命 E 聖 働 Ⅸ ︶   〓 襦 ご ・ 七 い O t O い 0 ﹂ 住 E O Φ ︵ N R 髯 D 三 ︶     r , D c ● L “ 0 ● 〓 n C ф ト 命 E 聖 ? Ъ 反 ︶ ぁも ぢ 聾 ф ち 9 夏 も 〓 o Type l △ Type Ⅱ 口Type Ⅱ ● Control

(8)

鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第

12巻

(5)再

生粗骨材 のモル タル付着量 は粒径 によって異 な り

,ま

た このモルタル付着量が再生粗骨材の物理的性質 llこ与 える影響 は大 きい。すなわ ち

,モ

ルタル付着量が大 きい粒径の再生粗骨材 の品質 は低下 す る。 俯

)原

コンク リー トの強度差 による再生粗骨材の品質 の相違 は比較的小 さい。

P)再

生 コンクリー トの ワーカ ビリチーは

,砕

石 コン ク リー トの場合 と同程度 で

,配

合設計 においては とくに 問題 はない。

18)再

生 コンク リー トの圧縮強度 は

,セ

メン ト水比 が 小 さい場合 は対比の砕石 コンク リー トと大差 ないが

,セ

メン ト水比が大 き くなるにつれて砕石 コンク リー トより かな り小 さ くな り,また再生骨材の原 コンク リー トの影 響 を受 けるようになる。 ⑭

)圧

縮強度 と引張強度 の関係 は

,再

生 コンク リー ト と砕石 コンク リー トとの間で差 はみ られない。 また再生 コンク リー トの弾性係数 は

,原

コンク リー トの差 に関係 な く砕石 コンク リー トの

80%程

度で ある。 以上の結果 を総合す ると

,再

生 コンク リー トは

,そ

れ ほ ど高品質 を要求 されない場合 には十分 に利用可能であ り

,原

ヨンク リー トの影響 もほ とん ど受 けない ことが確 かめ られた。 なお本実験 で は原 コンク リー トとして砕石 を使用 し

,モ

ルタル部分 の強度 も高 く

,骨

材 との付着 も よかったため

,破

砕骨材中 に占めるモルタル分 が従来の 研究等り'°と比較 してかな り大 きい傾 向にあった。今後実 際のコンク リー ト廃材 を使用 した実験 が必要であ ろう。 なお最後 に

,本

研 究 は著 者 の一人 に与 え られた昭和 54∼56年度文部省科学研究補助金 (一般

B)に

よる成果 の一部であ ることを付記す る とともに

,本

研究 を遂行す るに当 り終始御協力 を賜 った土木工学科材料研究室の諸 氏 に対 し感謝の意 を表す る次第である。 参 考 文 献

1)吉

田弥智

,高

炉 スラグの コンク リー ト用骨材 として の不U用, コンク リー トl_学, VOI.14, No 9, Sep"

1976

2)建

築業協会建設廃棄物処理再利用委員会

,再

生骨材 ヨンク リエ トに関す る研究,コ ンク リー トエ学,VOl. 16, No 7,July,1978

3)S Frondistou一

Yannas, Waste Concrete as

Aggregate for New Concrete,ACI Jour V01 77,

Fig。 l Particleる ize distribution of aggregate produced from original concrete 25ヽ 20 20司 5 15ヽ 10 10‐ 5 Ranges of particte― size(「 nm)Fig.2 Relatio■ships between paruclesize andspecific graⅥty, and ab80=ptionる影響が大 きい と考 えられ,原 コンク リー トの強度が大きくなるにつれてわずかに4ヽさ

参照

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