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死亡診断書の改正にともなった大分市の心疾患死亡数の変化について

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874 第44巻 日本公衛誌 第11号 平成9年11月15日

死亡診断書の改正にともなった大分市の心疾患死亡数

の変化について

斉藤

小澤

秀樹

青野

裕士

池辺

淑子

山下

目的 心疾患死亡例を対象に,死亡統計の妥当性を検討してきた調査成績をもとに,死亡診断書の改正後に みられた心疾患死亡数の変化について考察する。 方法 人口42万人の大分市において,ICD-10適用前後における心疾患死亡統計の推移を全国と比較した。 さらに,すでに本誌に報告した,大分市での92∼93年の心疾患死亡例について再分類した調査成績と, 同市において死亡診断書の改正が実施された95年の心疾患死亡数についての比較検討を行った。 成績 全国と大分市ともに全心疾患,心不全の粗死亡率は93年をピークに死亡診断書改正の1年前の94年か ら急激に減少している。一方,虚血性心疾患は対照的に増加していた。つぎに,大分市において,92∼ 93年の25∼74歳における平均心疾患死亡数と改正後の95年とを比較した。全心疾患死亡数は92∼93年の 161例から121例へと40例減少した。特に,心不全は90例から22例に大幅な減少を示し,虚血性心疾患は 51例から69例へ18例増加した。92∼93年の全心疾患死亡161例について,再分類後の死因区分について みると,虚血性心疾患に49例,急性死40例,他の心疾患15例,不明14例,そして心疾患以外に43例が再 分類されている。92∼93年の全心疾患死亡数から,この再分類された心疾患以外の死因43例を除いた場 合,全心疾患死亡数は161例から118例になるが,死亡診断書改正後の95年の121例と比較して近い値に なった。また,虚血性心疾患死亡数は再分類された虚血性心疾患に急性死の50%を加えた合計を真の虚 血性心疾患死亡と仮定すれば,その値は改正後の死亡数に近似した。 結論 大分市でみられた死亡診断書改正後の心疾患死亡数は,92∼93年の心疾患死亡例の調査成績と比較 し,心疾患から心疾患でないものが除かれた数に近づいたことを示唆するものであった。そして,虚 血性心疾患の死亡数についても,改正後には増加しているが,それはより実態に近い値になったと考 えられた。

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