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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年) 利用統計を見る

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年)

著者名(日)

笠原 俊宏

雑誌名

東洋法学

48

1

ページ

69-83

発行年

2004-09-30

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00000555/

(2)

︻資  料︼

モンゴル民法典中の国際私法規定︵二〇〇二年︶

東洋法学

解 説  古来より、わが国とモンゴル︵蒙古︶とは東アジアに位置し、同一の仏教文化圏を形成していたが、第二次世 界大戦後、モンゴルが旧ソビエト連邦の影響を受けた政治的体制を樹立したため、同連邦における共産主義体制 が崩壊するまでの五〇年近くの間、両国は余り緊密な関係を保持することもなく、従って、モンゴルの法体系に 対する関心も必要性もさほど盛り上がることなく推移してきたように見られる。しかし、その後、両国における 人的交流は急速に拡大し、わが国におけるモンゴルの法律に関する情報の必要性が増しているようであるが、同 国においては、社会主義から自由主義への政治的・経済的転換に伴い、旧ソビエト連邦法を手本としたかつての 法体系からの脱却を目した立法の改正作業が、一面においては戦前の独自の文化の全般的な復興をも背景として 69

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年) 進行している最中であることが看取される。ここに紹介されるモンゴル国際私法に関する諸規定︵二〇〇二年九 月一日施行︶もそのような作業の成果の一端を成すものであるといえるであろう。  新しいモンゴル国際私法規定︵以下、新法とする︶は、モンゴル民法典中に﹁第六部国際私法﹂の表題の下に 収められている︵第五三九条ないし第五五二条︶。これは、改正前の民法典︵一九九四年一一月一日施行︶中に﹁第 七部国際私法﹂の表題の下に存在した旧国際私法規定︵以下、旧法とする︶を改正したものである。旧法の諸規 定︵第四二三条ないし第四三六条︶は次のような内容を有するものである。すなわち、国際条約および合意︵改 正前民法典第四二三条︶、外国法適用の根拠︵同第四二四条︶、外国法の確定︵同第四二五条︶、外国法適用の制限 ︵同第四二六条︶、時効の準拠法︵同第四二七条︶、外国市民および無国籍者の権利能力および行為能力︵同第四二 八条︶、外国法人の行為能力︵同第四二九条︶、市民の権利能力の相互的制限︵同第四三〇条︶、無体財産権および 人格権の保護︵第四三一条︶、所有権︵同第四三二条︶、法律行為および代理︵同第四三三条︶、渉外商取引当事者 の権利および義務︵同第四三四条︶、不法行為債務︵同四三五条︶、相続の規律法︵同第四三六条︶がそれらであ る︵冒⇒国39色R\田巨9﹃囚&ひqR\名O一凝き閃田豊5鵬\冒お窪留ヨ号訂ミ内ξけ腔Φぼ︵国お騨︶︾島Φお巽8鐵ω畠Φ 弓甲0809ρ這8φ6ω。 。R︶。そのほか、一九九九年六月一一日の家族法︵一九九九年八月一日施行︶第六条、第 一二条、第一四条、第二三条、第五八条、第六七条が国際家族法規定であり︵なお、一九七三年一〇月一日の家族法 典中の国際私法規定については、凶89色R\因益閃R\覆Φユ凝\留旨幕げ9\ωδぼ︵国議堕︶如・鉾ρψ翻。。︷h参照︶、また、 一九九九年五月一五日の労働法︵一九九九年七月一日施行︶第四条が国際労働法規定であり、さらに、二〇〇二

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東洋法学

年一月一〇日の民事手続法第一八章第一八九条ないし第一九四条が国際民事訴訟法規定であり、そして、同日の 民事執行法第八○条および第八一条も渉外規定である。それらの諸規定をもってモンゴルの現行実定国際私法の 法源が構成されている。  まず、新法の一般的特徴として指摘されるべき点は、ロシア国際私法を始めとして、多くの独立国家共同体加 盟諸国の近時の国際私法立法に見られるように、スイス国際私法またはイタリア国際私法が手本とされ、それに 倣って規定されているという点である︵9Φ鼠9乞色ρZ窪窃目8ヨ蝕9巴Φωギ貯簿﹂§芭<R貯ぼΦ拐−巨α くo房qΦoざ凝段9辟ぎα霞冨o躍○一魯、狭嚢詠駄8§尉ミ“職§ミ§、嵐ミ緊§駄寄さミ§塁§ミ砺︵以下、舅嚢とす る︶88ψ鴇。。。︶。形式的な面から見れば、国際私法規定の中、総則および財産法関係の諸規定、並びに、相続法 関係の規定によって構成されている点は、旧法における構成と同一である。家族法を民法典中に組み入れること なく、それを別個・独立の法典とし、そして、国際家族法に関する諸規定をその中に置くという形式は、旧ソビ エト連邦時代におけるロシアを始めとする連邦加盟共和国に共通した特徴となっていたが、その形式は、現在も なお、独立国家共同体加盟諸国において採用されているものである︵拙稿﹁ロシア国際私法の改正とその特質につい て﹂比較法三五号二二九頁、拙稿﹁ロシア連邦民法典第三部中の国際私法規定について﹂東洋法学四六巻一号六九頁、拙稿 ﹁外国国際私法立法に関する研究ノート︵7︶ーリトワニア民法典︵一九六五年︶および婚姻・家族法典︵一九七〇年︶ 中の国際私法規定ー﹂大阪国際大学紀要国際研究論叢一二巻一・二号一〇七頁、拙稿﹁外国国際私法立法に関する研究ノ ート︵10︶1ベラルーシ民法典中の国際私法規定︵一九九九年︶1﹂大阪国際大学紀要国際研究論叢一四巻四号六五頁、 71

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年) 拙稿﹁中央アジア諸国の国際私法立法に関する研究ノートーカザフスタン及びウズベキスタンを中心としてー﹂東洋法 学四五巻一号七七頁、拙稿﹁カザフスタンの新しい国際私法﹂東洋法学四六巻二号九七頁等参照︶。その点から見る限り、 一九九四年の旧法も、そして、この新法もいわば古い革袋のままである。それならば、果たして、その中の酒は 新しいものであるか。  新法の内容の検討に入る前に、各条の標題を掲げれば、以下の通りである。すなわち、国際条約︵第五三九条︶、 外国法規の適用︵第五四〇条︶、外国法の内容の確定︵第五四一条︶、時効︵第五四二条︶、外国市民および無国籍 者の権利能力および行為能力︵第五四三条︶、外国法人の権利能力︵第五四四条︶、国際民事法取引における主体 としての国家︵第五四五条︶、自然人の失踪宣告および死亡宣告︵第五四六条︶、所有権︵第五四七条︶、法律行為 ︵第五四八条︶、当事者による法選択︵第五四九条︶、債権譲渡︵第五五〇条︶、不法行為に因る賠償責任︵第五五 一条︶、︵相続︶準拠規定︵第五五二条︶がそれらである。これらの諸規定が規定する事項の殆んどは、すでに旧 法が規定していたものである。それらの中、総則上の重要な規則は、適用法の序列に関して、モンゴル基本法の 留保の下における条約の優先を謳った規定︵第五三九条第二項︶、モンゴル法に反する外国法の適用の排除を定め た公序条項︵第五四〇条第一項︶、狭義の反致を肯定する反致条項︵同条第二項︶、性質決定における準拠法説の 立場を採用した規定︵同条第三項︶であろう。外国法の内容の確定について比較的に詳細な規定を有しているこ とも目を引く点である︵第五四一条︶。但し、外国法の内容が確定できない場合に依拠されるべきはモンゴル法で ある︵同条第四項︶。時効についても特別規定が置かれている︵第五四二条︶。

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東洋法学

 それでは、各論規定の中、特徴的な規定として指摘されるべきはいずれの規定であるか。まず、物権︵所有権︶ の準拠法に関する諸規定が挙げられる。すなわち、目的物の所在地法主義を原則としながら︵第五四七条第一項︶、 当事者による準拠法の選択が相当広く認められている点が注目される︵同条第四項︶。物権の準拠法に関する当事 者自治の導入については、それに関する論議が盛り上がったドイツにおいてさえ、近時における改正によっても 実現されなかったところであり、その意味において極めて急進的である︵拙稿﹁ドイッ国際私法における契約外債務 および物権の準拠法−一九九九年五月二一日法の概要1﹂東洋法学四三巻二号一八七頁︶。但し、それが意味する法 律行為︵物権行為︶とは、約定担保物権に関する行為であるとみるべきであろう。運送中の物に対する物権に関 しても、当事者による準拠法の合意が認められている。この点もやはり革新的であるということができる。合意 がなかった場合には、物の発送地法主義が基準とされる︵同条第五項︶。所有権の保護についても、一定の範囲の 法から、所有者による法選択が認められている︵同条第六項︶。一方、契約については、当事者による法選択が原 則どされるが︵第五四九条第一項ないし第三項︶、当事者による法選択がない場合には、契約類型に従い、特徴的 給付を行なう一方当事者の住所地法または主たる活動地法が適用される︵同条第四項︶。この点もまた、ロシア連 邦国際私法との共通点である。産業上の共同作業、専門化および協力、大型建築計画、並びに、類似の製造請負 契約については、労務提供地法または契約結果発生地法が適用される︵同条第五項︶。不法行為責任については、 原因事実発生地法主義を原則として︵第五五一条第一項︶、結果発生地法がそれと異なる場合については顧慮され ていない。しかし、そのような場合においても前者に依るべきとする立場の存在を読み取ることができないわけ 73

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年) ではない。また、加害者および被害者が共にモンゴル人であるときは、モンゴル法が適用される︵同条第二項︶。 その場合におけるモンゴル法の適用は選択的・任意的ではなく、限定的・強行的である。相続および遺言につい ては被相続人もしくは遺言者の住所地法が基準とされる︵第五五二条第一項および第二項︶。但し、モンゴルに所 在する不動産に関する相続および遺言についてはモンゴル法の適用が求められている︵同条第四項︶。いずれの立 場も、準拠法の実効性の観点からみて然るべき立場であるというべきであろう。  以上において見られたように、モンゴル民法典中の国際私法規定の内容は必ずしも精緻を極めたものではない が、部分的には、わが国際私法中の相当する規定に比して進歩的であり、そして、革新的である。そのような規 定が意図しているのは、やはり、この新法の特徴として指摘されている内国法の適用の優先、および、取引利益 の促進の優位︵Z色ρ卑鉾○●φ。 。。 。ド参照︶の中、とくに後者のためであることは明らかである。その立法化の際、 欧州大陸諸国国際私法も確かに手本とされているが、それにも増して印象づけられるのは徹底したロシア連邦新 国際私法への傾倒である。今後、モンゴル国際私法がロシアの幻影から開放され、いかに独自の改革を継続して いくかが注目されるところである。 二 翻  以下は、 したのは、 訳 モンゴル民法典中の国際私法規定︵第五三九条ないし第五五二条︶

亀嚢88初60

。犀hに掲載されている独語訳である。 の試訳である。訳出に際して依拠

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モンゴル民法典︵二〇〇二年百δ日︶

第六部 国際私法

第六〇章 総則規定

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第五三九条 国際条約 醐 国際条約の締結に際し、モンゴルにおいてはモンゴル民法典上の一般原則が適用される。 二 国際条約の規定は、それがモンゴルの基本法上の規定に反しない限り、民法典上の規定に優先する。 第五四〇条 外国法規の適用 一 民事事件および他の民事法関係における裁判に際し、必要な場合には、外国の法律、法規および国際的に承  認された慣例は、それらがモンゴルの憲法、他の法律、または、モンゴルが加盟している国際条約に反しない  限り、根拠とされることができる。 二 外国法においてモンゴル法の適用が定められている場合には、モンゴルの立法が適用されるべきものとする。 三 モンゴル法が特定の法律関係を知らないか、または、他の表記の下にか、もしくは、内容的に異なって規律 75

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年)  するか、または、モンゴルの法方法論に従い、解釈が不可能である場合には、法律関係の分類に際し、然るべ  き外国法規が考慮されることができる。 第五四一条 外国法の内容の確定 一 通常裁判所および仲裁裁判所は、外国法の適用に際し、公式の注釈および慣例の実務に従い、法規の内容を  確定しなければならない。 二 外国法規の解釈のため、裁判所および仲裁裁判所は、現行規定に従い、内国および外国の法務省または他の  所轄官庁に対し、援助、情報または解説についての依頼を行ない、かつ、専門家を召喚することができる。 三 当事者は、当該外国法規の内容を確認する文書を提出する権利を有する。 四 本条において言及された処置に拘わらず、外国法規の解釈が可能でないときは、モンゴル法が適用されるも  のとする。 第五四二条 時効  時効期間は、その関係の規律のために適用すべきモンゴル法および国際条約に従って決定される。    第六一章 国際的民事法関係の当事者 第五四三条 外国市民および無国籍者の権利能力および行為能力 一 外国市民および無国籍者は、モンゴル国民と同様に権利能力を有する。権利能力はモンゴル法によって制限

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東洋法学

 されることができる。 二 外国市民の行為能力は、出生国法に従って決定される。 三 無国籍者の行為能力は、その者がその永続的な住所を有する国家の法に従って決定される。 四 避難民の法的地位は、その者に避難場所を提供した地の法に従って決定される。 五 外国市民および無国籍者の行為能力または不法行為能力は、モンゴルの領土において締結された法律行為ま  たは不法行為に因る債務関係に関するときは、モンゴル法に従って決定される。 六 モンゴル法は、モンゴルの領土における全ての者に関する行為能力の取消しまたは制限を規律する。 七 失踪宣告およぴ死亡宣告は、事件がモンゴルの領域において発生しているときは、モンゴル法に従って規律  される。 第五四四条 外国法人の権利能カ 一 外国法人であって、その本拠地法に従って権利能力を有するものは、モンゴル法に従っても同様とする。 二 外国法人は、法律行為の締結に際し、モンゴル法に定められていない制限を援用することができない。 第五四五条 国際民事法取引における主体としての国家  国際民事法取引における主体としての国家の関与の際に、法律上、別段に規律されていない場合には、本法が 適用される。 第五四六条 自然人の失踪宣告および死亡宣告 77

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年) 一 自然人の失踪宣告および死亡宣告の際には、その者が最後の消息を発したか、または、その者が失踪する時 点まで、その者が帰属した国家の法が適用される。 二 無国籍者に関する失踪宣告および死亡宣告の際には、永続的な住所の国家の法が適用される。それが確定さ れることができないときは、モンゴル法が適用されるものとする。 第六二章 物権法および債務法 第五四七条 所有権  所有権は、次の通り確定される。  ω 物に対する所有権は、それが所在する領域が帰属する国家の法に従って確定される。  ㈲ 登記すべき権利の場合には、物が登記されている国家の法に従って確定される。  ⑥ モンゴル法に従い、別段に定められていない場合には、権利の成立もしくは消滅が支配される法であって、   原因となる現象または権利の成立もしくは消滅の情況がそこで発生している法に従って確定される。  ω 当事者により、別段に合意されていなかった場合には、目的物に対する権利の成立もしくは消滅が支配さ   れる法であって、原因となる法律行為に適用されるべきである法に従って確定される。  ㈲ 当事者により、別段に合意されていなかった場合には、外国に向けて発送された物に対する所有権が支配   される法であって、発送が行なわれた地の法に従って確定される。

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東洋法学

 ㈲ 所有権の保護の請求権は、所有者の選択により、所有権が所在するか、もしくは、登記されている国家の   法、または、事件が係属中である国家の法に従って支配される。  の 無体の財産価値の際には、その財産価値が利用される国家の法が適用されるものとする。 第五四八条 法律行為 一 法律行為の全部または一部の有効性は、有効な締結の際に法律行為に適用されるべきである法に従って決定  される。 二 法律行為の方式は、法律行為が締結された国家の法、または、法律行為の情況により、適用されるべきであ  る法に従って支配される。 三 法律行為の当事者が異なる地において生活し、かつ、法律行為の方式がそれらの国家のいずれかの法に従っ  て取決められたときは、方式上有効とする。 四 モンゴル法上の要件に従い、外国において締結された法律行為は、方式上無効と宣告されてはならない。 五 モンゴルの領域に所在する不動産に関する法律行為の方式は、モンゴル法に従って決定される。 六 法律行為が代理人によって締結され、かつ、本法第五四八条第二項の事件が存在する場合には、法律行為は、  それが代理人によって締結された国家の法に従って規律される。 七 法律行為がいずれの場所において締結されたかの間題は、モンゴル法に従って支配される。 八 代理権の方式および有効期間は、代理権が授与された地の法に従って決定される。代理権がモンゴル法上の 79

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年)  要件に合致するときは、代理権は方式上無効として見徹されてはならない。 第五四九条 当事者による法選択 一 契約上の権利および義務、契約の内容、債務の履行、契約の終了または無効、並びに、不完全履行または履  行遅滞の法的効果は、適用が当事者によって合意された地の法に従って支配される。 二 契約に適用すべき法は、契約の締結後においても、当事者の合意によって変更されることができる。 三 他のいずれかの法が合意されたものとして根拠付けられる場合には、契約は無効とされる。 四 当事者が第一項に従って適用すべき法の選択を行なわなかった場合には、次に掲げられた当事者がその住所  を有するか、または、主として活動している地の法が適用される。 (8)(7)(6)(5)(4)(3)(2)(1 売買契約に際しては、売り主 賃貸借契約に際しては、賃貸人 寄託・倉庫契約に際しては、倉庫管理人 委託契約に際しては、取次業者 委任契約に際しては、受任者 運送契約に際しては、運送業者 保険契約に際しては、被保険者 クレジット契約に際しては、信用供与者

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 ⑨ 贈与に際しては、贈与者  ⑩ 保証に際しては、保証人  ⑪ 担保契約に際しては、担保権設定者 五 当事者によって別段に合意されない場合には、産業上の共同作業、専門化および協力、大型建築計画、並び  に、類似の製造請負契約に際し、労務が行なわれるか、または、契約の結果が達成される地の法が適用される。 六 外国法人または外国市民の参加を伴う共同事業︵企業︶の設立に関する契約については、事業︵企業︶が設  立されるべき領域が帰属する地の法が適用される。 七 証券取引または競売の範囲において締結される契約の際には、証券取引または競売が行なわれた地の法が適  用される。 八 本条第一項、第二項、第三項、第四項において言及されなかった契約の際には、当事者の権利および義務は、  契約において契約を形付ける役割を有する一方当事者がその住所を有するか、または、その主たる活動を行な  う地の法から明らかにされる。 九 当事者によって別段に合意されなかったときは、履行については、契約上の給付が受領された地の法が適用  されるものとする。 第五五〇条 債権譲渡 一 債権の新しい債権者への譲渡の際には、従前の債権者と債務者との問の契約関係について適用されるべきで 81

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モンゴル民法典中の国際私法規定(2002年)  あった法が適用される。 一一債務者および新しい債権者並びに従前の債権者の間の権利および義務は、譲渡について適用すべきであった  法に従って決定される。 第五五一条 不法行為に因る賠償責任 一 不法行為に因る債務関係は、侵害行為が行なわれているか、または、請求権を根拠付ける情況が生じている  領土が帰属する国の法に従って規律される。 二 外国における不法行為の結果としての債務関係については、両当事者がモンゴル人またはモンゴル法人であ  るとき、モンゴル法が適用されるものとする。 第六三章 相続法 第五五二条 準拠規定 一 相続関係は、被相続人がその永続的な住所を最終的に有した国家の法に従って支配される。 二 被相続人の権利能力、遺言の方式、並びに、遺言の作成および変更のための規律は、被相続人が遺言の成立  または変更の当時その永続的な住所を有した国家の法に従って決定される。 三 遺言の成立または変更が、モンゴル法上の要件にも、行為が行なわれた地の法の要件にも合致する場合には、  遺言または変更は方式上無効と見倣されてはならない。

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四 モンゴルの領域に所在する不動産の相続はモンゴル法に従ってのみ規律される。モンゴルの領域に所在する

 不動産の遺言による相続の際には、遺言の方式並びに遺言の成立およぴ変更のための規律はモンゴル法に従っ

 て支配される。

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