∪.D.C.
数種のフェライト系耐熱鋼の高温機械的性質
On the MechanicalProperties at Elevated Temperature of
the SeveralFerrite System Heat Resisting Steels
dd9.15.018.45
小
柴
定
雄*
九
重
常
男**
Sadao Koshiba Tsuneo Kunou
内
容
梗
概
蒸気タービン,火力発電関係などの高混郁に使用される代表的フェライト系耐熱鋼数種を選び,その高温機 械的性質を紆介し位川上の参考に供した。なおフェライト系耐熱鋼のうちで最も耐 耐熱鋼TAFの諸性汽を併記し,各位耐熱鋼との比較を行った..1.緒
口 フェライト系耐熱鋼は使用温度650DC以下の場合ほオーステナイ ト系耐熱鋼に比し一般的に (1)造塊,鍛造および機械加工が容易なこと (2)安価なこと (3)耐力,高温強度が大きいこと (4)熱膨脹率が小さく熱伝導度が大なるため熱応力の発生が小 さいこと などの数々の利点がある。したがってフェライト系耐熱鋼ほ高温強 度を増大することができればその用途ほいっそう拡大されるものと 考えられる。ことに最近蒸気タービン, に伴い,その 臨卯虻ボイラなどの発達 済性を考慮して安価なフェライト系耐熱鋼が注r-_lさ れ,研究もとみに盛んとなってきた。今回は従来のフェライト系耐 熱鋼の代表的な数瞳を選びその高温,機械的牲質と,この系統の耐 鋼のうちで最も高温強度の大きい新しく発見されたTAF鋼の諸 性質を紹介し,使用上の参考とした。2.試料の化学成分
試料はいずれも高周波誘導電気炉にて吹製した鋼塊を15mm角 に鍛伸して実験に川いた。その化学成分を第】表に示す。表に示す ようにDACおよびDBCほ5%Cr鋼で,これにDACほMo,Ⅴ, DBCはMo,Ⅴ,Wがそれぞれ添加されており,本来はダイキヤ スト用ダイス鋼として使用されている鋼種であるが,1鮎仏独痩の比 較的大きい点から,耐熱鋼として転J王-jされている。SEHl,SEH2 およぴSEH3は古くからの耐熱鋼で,SEHlほ8%Cr参批 SEH2 は13%Cr鋼,SEH3は12%CrにMoが添加してあり,現在の12% Cr系耐 となっている。以■卜4梅類の耐熱鋼は12%Cr鋼 でそれぞれCo,W,MoおよびⅤが1咤ないし3弼加えられており, これら元 の効果により耐熱強度の増大をほかっている.。H46ほイ 儲 購 郁 儲 (箋、ヾ草し葛ル無蛸而 〔U ハ〓ソ 【〓U βU nO .4 (決)巧 か宝 叫告茎 性のすぐれている新しい 、---一諾㌫謂讐
面
dJメ耳
々_一 △イ ′ /弘
`妄 = f / 1/ズ,、:二二二二牌
ll 長_J 1 ノ描フ甜 甜 究貯 離 試験温度(℃J(N巨富尊)聖跡幅-¥ミニ
(1,050フC空冷) 第1図 DAC鋼の高温機械的性質 ギリスの12%Cr 鋼 で その す/
♂
♂
ダ
仰抽寺間戯
よ_一一一一--一丈-■ズー×-" で卜
戯7㍗ズ如寺間
帯
・1こ 1・.ニ 長i・ ∴、こ、、一 試験温度(℃) (1,0500C空冷) 第2図 DAC鋼の高温衝撃値 ぐれた耐熱性とともに広く利用さ れている。TAFは新しく発見された耐 は放も耐熱強度の大きい鋼である。 3.l 前 鋼で12%Cr系のうちで3.高温機械的性質
DÅCおよびD8C(1) したように両鋼は本来ダイキヤスト用ダイス鋼として使用さ れている鋼穫であるが,6000C以下の使用温度でかなり大きな強度 を有するため,最近航空機部品の耐熱構造川鋼として利用されてい る。その高配機械的性質を第1∼4図に示す。また600,6500Cおよ び7000Cの3混度における100時間のラブチャー強度を第5図に示 すL」両鋼の機械的性質を比較すると高温における引張り強さはDBC がDACより大きく,伸びおよび絞りはDACが大きい。またラプ チャー強度はDACがDBCより大きい偵を示す。つぎに弟6図に 650,7000Cおよび7500Cの3温度に20時間まで空気中にて加 萌1表 試 料 の 化 学 成 分 (%) Mn l P DAC DBC SEHI SEH 2 SEH3 12Cr-Ⅴ.W.Co 12Cr-Mo.Ⅴ.W 12Cr-Cb 12Cr一Ⅴ,W H46 TAIr 0.37 0.38 0.44 0.36 0.40 0.19 しl∴= 0.06 0.20 0.17 0.19 0.90 0.85 3.36 2.62 1.77 0.28 0.27 0.20 0.31 0.28 0.46 0.35 0.37 0.45 0.36 0,43 0.96 0.71 0.37 1.01 0.27 0.69 0.021 0.018 0.024 0.020 0.020 0.015 0.024 0.007 0.014 0.011 0.012 0.042 0.024 * 日立金属工業株式会社安来工場 工博 ** 口立金属工業株式会社安来t場 83710 (へらヾやりb和解慎一小 仰 購 儲 ・、、、 呵‥○螢 戯膵ノけ打±問悦戻 へ
丁 叫。仰訂∫J時間悦戻
l】】 【入. ∂亡_」
l \ \、 〆 一バ渚
/′ 十★ 十 血一一′ β_ 亡 ノ×一-Lポ/† 1 x--ユー亡=___ × 瑚フ J〟.猫7 乃妙(鮒 三人 験;岩 良(bいへ嘗ヾ蜜こ剰L掛違-uてざ小
/ 7 /翳
問謡 劇化来往膵 一一■--■一一■■一 ノー′ノ l X .■一 lT`一 必用り時 汐 β ♂〝J甜 甜 7膨 β 試 験 温度(Gど) 芯§ヾぜ〓鱒牧-阜小卜爪 巻 2 4 第 こ、・ 試 験 温 度(℃J (1,0500C空冷) 第3図 DBC鋼の高配機械的仕質 甜.甜 冊瑚 脚 (へ§いヾいや〉瑚 響 ]† 悪ノ
方那j./■
ロケ
//-レ研
鱒写′
ヽ+■十 一■一■ ∂β か化呼℃
〟 2♂ 試験時間(ん) 第6図 DACおよびDBC鋼の酸化増量 1 ・・∴
、 、㌧、∴∴ 叫∴○聖 ∬ 園 符 仰 ∵ 4フ ∬ 却 〟刀
\ 、-♂と ___一一ノードX J -__/ /:弐【
戯 ∠甜 鵠二J 畝フ (へ巨、音や二㌧職血鮮1u⇒ご十∴ "つ ぷ 〃 〃 ∫ 試彗吏;記度(℃ノ (1,080つCx兢時間油焼入-700ロCxl時間焼戻) 節9図 SI三H3 の高温機械的性質へへ書」"℃和暦憎一肌
(硬」叱D竪 .い、∵・ (1,0500C空冷) 第4図 DBC鋼の高温衝撃惰 慨7 ∬ 十 瑚 紺 、∵ ♂β L鄭 ∼β /♂十+
\ ヽ「
【
十
dt2]
\ \ ヽ \ /へl
/ l】
7∠---jl
ノ ′ノ ′ノ/し′′---l
宣ぷキやこふ崇讐苧∴ソ∵r ガ ガ ∬ 〃 常‡冠 戯ク 戯ク :乞汐 御 詠 雉 温 度(℃ノ (1,0800Cx随時問油焼入-8500Cxl時間焼戻1 第7図 SEHlの高温機械的性質 1・\・ ・、 ∴ . ・、 ・ 仰 ∬ 邸 l ト ll f / " l l 」 lN
l l---レ
/
二 f二
l
l l T書ナや〕、側、掛軒-u、「Ⅰヽ 昔 〃 ∫ β β 朋フ 淵」膠 仰 戯7 皿二甜 試 壌 温 度(℃J 〔9501C〉(t′弼描冊偲八一650てゝ′1咋:;1峡江し≡ 第10図 12Cl Ⅴ・W・C()鋼の■1■J川一丘 機械Ⅰ'什性閂 84 へへ卜、掌やこ℃和恵叫仰 ㌧、・・ .\、・ (100時間) 雛5L瑚 DACおよびDBC鋼の ラブチャー強度 甜 〃 \ 口 \ ヽ 斤 \++十
/
∠/
r/
/
\ -■-ノ′二ニ ー/ ノー→ 仰 甜 プ覗7 試 験 三宝 反「℃J「へや打尊く嬰鼎搭-山上寺∧
∬ 〃 ガ 却 甘 〃 J (1,100つCx兢時間油焼入-700qCxl時間焼戻) 第8図 SEH2の高温機械的性質 闇 川畑 冊…朋 h∬ 釦ル 榊 へへ母戊卓)ぜれ無蛸一m (奴∵喝n#+一叫汽車 柑 ∬ 即 ∬ 却 〃 (し ∂モⅣ
/ 斤 l / 【 ,f「七
(へ遥かやご「聖跡鮮-u三圭一 ガ け 〃 ∫ β 〟 三脚 朋 雌 し兢7 仰 7却 試 彗兵長i皮(℃ (1,040つCx域時間テ血焼人-62lOCxl時間焼戻) 第11図12Cr Mo・Ⅴ・W鋼の高渥 機械的性質数
桂
の フ ェ ラ イト系 耐
熱
85械
機
氾
高
の鋼
711 第2表 SEHI,SEH2およびSEH3のラプチヤー 強度kg/mm2(100時間) 乃 甜 ∬ (箋まミぜ申訳燻蒸 〃 ∬ 、㌧、ト∴ ガ 〃 叫b聖 脚 ∬ 〃 へへ覧薫よYて℃軋濫燥一肌 (決)喝 ふ誕 叫b里 r.へ 、 ∴ 斤 ′ 毎 ∴ ヽ/×
矧
ガβ し桑野 仰 こ鱒 躍甜 議 醸 温 度 (℃) (1,0500Cx兢時間油焼入-650ウCxl時間焼戻) 第12図12Cr-Cb鋼の高温機械的性質 l d′ 斤 / 一・X /ノ「 〉く Fll
ヽ 、 -・こ、J・、・∴・、:一 試 男貧 温 度 r℃) 〔1,040つC来蟻略服拍1焼人一約7000C引上げ空冷1 第131宍112Cr--Ⅴ・W鋼の高温機械的性質 相調調 川J 〃 「1巨■卜‥ ‥㌧ ■・・い 、・ ∬ ガ 刀 ∬ 〃 ∫ 路 〃 ∫へN臣ざギ一ヽ風早駄軽1u∋トふ
その酸化用品を秤量した結果を′」ミしたが,酸化増‡■i二ほ各渥度とも DBCが大きくDACに比し耐酸化性にとばLい,, 3.2 SEHl,S亡H2およびSEH3(2) このグループの耐熱鋼はSiCr系でSiおよびCr両元 により 性の向上をはかっている∩苓錘の商況機械的件門を弟7,8,9図 にまた6000Cおよび6500Cの100時間のラブチャー強度を第2表に 示す。このグループのうちではSlミH2 が最も■j;'五机1.強度が大きく SEHlは故も小さい。 川ル や) R 〔朗已己\如豊ざ 殉聖域芯 甜 粛 ∬ 甜 〃 ∵\・ ㍉\.・ 〝 /♂ ∫ み 十 ノ仰 ∠胡クし御 戯ク 甜 戯7戯ク 試 験 ∋孟 度 化ノ モ悪阜こふ㌫蔽-u上、阜∧ (1,150ウCxl時間油焼入-6900Cxl時間焼戻) 第14図 H46の高温機械的性質 甜 即 山ル 侶ル 〃〟 朗 (㌔阜卓)と}血こ課此研二 ∬+ガ■ 郡川 朋…朋 (5年 「一室 入\く± \★\\ミ
Jま †ヾ -1ト朗7?×/時間娩戻 -ト調ク℃x ヶ 一--X-W㍗ズ ヶ\戦
、十 l F l _一一一×∴
∴十+
l「
/ 朗7 ∬♂ 必ク 雄 飛7 試験温ノ麦 ぐ〝) ・-・ . 、 、 (讐㌣′】彗へへ短音卓)忘斎畢-当「モい
(1.1500Cxlゐ時間油焼入) 第15図 TAF鋼の高温機械的性質 r J況7訂L 7礼勺 //4「 .、..7オF Jmフ芳 嶋・_- ---ト憎--,-、__、 -・----り-■ 、-▲L-■、 誹邦 ★〃r/ ー・-・・-_頓 涼訂 ≠ 調香 瑚βど 】 -〟ガ石油仲人 ーーーー棚7モフ1
/■J ノ♂ ∬ 仰 誹 仰 /Z挽7 劇仰 ラブチャー時間(んJ 第16図 TAF鋼およびH46のラブチャー強度712 昭和35年6月 * 0十 第42巻 第6号 引張り強さ(kg・′mm2),∈:伸び(%),斤:絞り(%),′: 3・312%cr系耐熱鋼(3) このグループは12%Crに,Mo,Ⅴ,W,CbおよびCoを1橙ない し3種類 加してこれら元素の炭化物(Coを除く)を形成し,耐熱強 度の増大を計っているもので,後述のH46およぴTAFへの発 基礎となっている。各鋼の高温機械的性質を弟10,1l,12および】3 図に示す。図に示すように高温強度はMo,Ⅴ,W,CbおよびCo を加えるにしても12Cr-Wのように一元素を多量に 12Cr-Mo,Ⅴ,W のように数元 加するより を小量ずつ添加したほうがより効 呆的なことがわかる。Coは特に強力な炭化物を形成する元素でな く他の強化にのみ役だっている。 3.4 日4d(4) イギリスにおいて研究された12%Cr耐熱鋼で,Mo,VおよびNb を同時に添加して,その後合効果により耐熱強度の増大をはかって いるt。そのすぐれた性能より広く一般に使用されている.。高温機械 的惟質を弟14図に示すL。 3.5 TAF(5) すでに発表したようにTAFほ現用のフェライト系耐熱鋼のうち でほカ之も耐熱強度が大きく,期界の注目をあつめている。放近でほ 日本熔接協金側熱材料熔接研究委員会において,熔接性の試験が行 われており,その結果とあいまって利用範囲もいっそう拡大される 日 立評 論 超