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コウジ酸のアミノ酸誘導体の美白機能活性

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Academic year: 2021

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Title

コウジ酸のアミノ酸誘導体の美白機能活性( 内容の要旨 )

Author(s)

小林, 義周

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第093号

Issue Date

1997-03-14

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2434

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(国籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 貞 小 林 義 周 (兵庫県) 博士(農学) 農博甲第93号 平成9年3月14日 学位規則第4粂第1項該当 連合農学研究科 生物資源科学専攻 信州大学 コウジ酸のアミノ酸誘導体の美白機能活性 主査 信 州 大学 教 授 茅 副査 岐 阜 大 学 教 授 篠 副査 静 岡 大 学 教 授 坂 副査 信 州 大 学 助教授 只 紘 彦 三 治 善 完 弘 原 田 田 左 論 文 の 現在,日本人女性の4割はシミ,ソバカスで悩んでいると言われており,シミ,ソパカ ス予防及び除去効果を有する機能性化粧品の開発が注目を集めている.シミ,ソバカスの 予防及び除去には,メラニン色素の生成に重要に拘わっている酵素テロシナーゼの活性を 抑制する方法と生きた色素細胞内におけるメラニン生成を抑制する方法が考えられ,本論 文では両者の方法により俵れた美白効果を有する新規美白剤の開発を扱っている. 論文は2編で構成されていて,第1編ではコウジ酸のアミノ酸誘導体の合成と合成物の テロシナーゼ活性抑制能及びメラニン生成抑制能についてである.コウジ酸をリード化合 物に選び,そしてアミノ酸類を導入した理由として,1)コウジ酸配合クリームが俵れた シミ,ソバカス予防及び除去剤として市販されているが,最i引こなって細胞毒性等の安全 性に難点のある事,刺激性や着色など化粧品原料として問題のある事が分かってきており ,更にテロシナーゼ阻害能も十分ではない等の問題点を,化学修飾等の手段で改善する余 地がある・2)酵素チロシナーゼの活性発現には2価の鋼イオンの存在が必須である事, そしてコウジ酸(5-hydroxy-Z-hydroxymethyト4-PyrOne)がチロシナーゼの活性を 押さえる主な原因としてこの鋼イオンとのキレーションが考えられ,しかも2位の水酸基 を置換した誘導体には活性抑制作用があるが,5位の水酸基を置換すると抑制件用がなく なる事から,銅イオンとのキレーションはパイロン環のカルポニル基と5位の水酸基が関 与していると推定出来る・従って2位のヒドRキシメチル基を選択的に化学修飾してキ レート化能の増大を図る事により,チロシナーゼの活性抑制能を増大させる事が可能とな る・3)導入置換基としてアミノ酸を選んだ理由として側鎖の親水性や疎水性の効果を期 待したこと,そして蛋白質の構成成分であるので安全性からも適材と考えた.以上のよう な背景に立って,コウジ酸のアミノ酸誘導体を種々の困難を克服して39種類合成した.

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-54-そしてチロシナーゼ活性抑制試験をした結果,ほとんどの化合物でコウジ醸よりも強い阻 害能を示した・最も阻害能の強かった化合物はN-kojic-L-PhenylaIanyトkqjiate (K-Phe-K)であり・コウジ醸の376倍の阻害能を示した・そしてK-Phe-Kについて, マウスB-16メラノーマ細胞を用いたメラニン生成抑制試験でも,コウジ酸よりも強力 に抑制する結果を得た・しかし・K-Phe-Kを美白剤の観点から見た場合に,問題点がい くつか見いだされた・つまり,り合成方法が煩雑であり,また合成コストが高い.2) 溶媒の溶解性に難点があり・美白剤の創製に際して配合土に間遠がある.3)細胞毒性は コウジ酸よりも明らかに軽減したが・皆無ではない・これらの問題点を解決するために, 合成物の構造と活性相関を詳鰍こ検討した結果,アミノ基にウレタン型の代わりにアシル 基を導入する事にした・各種合成物の中で・N-AcetyトDL-PhenyfaIanyJ-kpjiate (APK)が有望視されるに至った・第2編では美白剤としてのAPKの有用性について多角的 に取り扱っている・つまり,まず合成は化学合成と酵素合成を試みており,化学合成では 縮合試薬を用いない安価な方法を考案した・酵素を用いる合成では,9種類の酵素で詳細 に検討した結果,リパーゼとα-キモトリプシンが適当である事を見いだした. 次にAPKの美白効果をコウジ酸と比較した結果,チロシナーゼ活性阻害能はコウジ醸の 5- 4倍,メラニン生成抑制能は1- 5倍であった・毒性試験儀果では,細胞毒性, 急性毒性(皮下,軽口)ともコウジ酸と比較して満足の行く結果が得られ,熟にも安定で 変色も見られなかった■最後に・実際にAPK配合クリームを作成して,ヒトに対する美白 効果を観察した結果,APK配合クリームに簸書な美白効果が見られた. 以上の括果・機能性化粧品・つまりシミ,ソパカスなどの肌の状態改善機能を有する化 粧品の素材の開発に成功したと判晰される. 審 査 結 果 の 小林 義周君の学位論文は優れた美白効果を有する新規美白剤の開発であり, アスペルギラスやペニシリウム属の糸状菌の発酪夜中に産生するコウジ酸カヾメラ ニン生成抑制能を持ち,美白剤として最近使用されている事に着目し,コウジ酸 の持つ欠点の一つである細胞毒性を改善して・しかもコウジ酸よりも強力な美白 効果を有する新規美白剤の開発を扱っている・本論文は2編から構成されており, その内容は以下のように要約される. 第1編はコウジ酸の各種アミノ酸誘導体の合成とそのテロシナーゼ活性抑制能 及びメラニン生成抑制能について扱っており,独自の合成方法を確立して各種

誘導体を39種類合成した・この中で最もテロシナーゼ活性抑制能が高かったの

は,N-Kojic L-PhenyJaIanyトkojiate(K-Phe-K)であり・コウジ酸の376倍の抑制能を示した.そして,マウス B-16メラノーマ細胞を用いたメラニン生成抑制試験もコウジ酸よりも強力に 抑制する結果を得た・しかし・K-Phe-Kを美白剤の観点から見た場合に 問題点がいくつか見いだされた・つまリtl)合成方法が煩雑であり,また合成 コストが高い・2)溶媒の溶解性に難点があり,美白剤の創製に際して配合量に 間遠が残る・3)細胞毒性はコウジ酸よりも明らかに軽減したが,皆無ではない. これらの問題点を解決するために・合成物の構造と活性相関を詳細に検討した

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-55-結果,アミノ基にウレタン型の代わりにアシル基を導入した化合物の合成を行い,

その中でN-Ac e t yl-DL-Ph e n yIaJan yl k o jia t e (APK)が有望視されるに至った. 第2編では美白剤としてのAPKの有用性について多角的に取り扱っている. つまり,合成は化学合成と酵素合成を試みており,化学合成では縮合試薬を用い ない安価な方法を考案した.酵素を用いる合成では9種類の酵素で詳細に検討 した結果,リパーゼとα-キモトリプシンが適当である事を見いだした. 次にAPKの美白効果をコウジ酸と比較した結果,テロシナーゼ活性阻害能は コウジ酸の5.4倍▲ メラニン生成抑制能は1.5倍であった.毒性試験結果で は,細胞毒性,急性毒性(皮下,経口)ともコウジ酸と比較して満足の行く結果 が得られ,熟にも安定であった.最後に実際にAPK配合クリームを作成して, 人に対する美白効果を観察した結果,APK配合クリームに顕著な美白効果が見 られた. 以上の結果,機能性化粧品,つまリシミ,そばかすなどの肌の状態改善機能を 有する化粧品の素材の開発に成功したと判断され,平成9年2月5日の学位論文 審査委員会において,審査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究 科の学位論文として十分価値あるものと認めた. 基礎となる学術論文: Y・Kobayashi・H・Kayahara,K・Tadasa,T・NakamuraancJH・Tanaka,Biosci.

β正江ec/1・βわcわe〝-/リ59(9),1745-1746(1995).

Y・Kobayashi,H・Kayahara,K・Tadasaand=・Tanaka,Bioorganic& 〃ed/c/∩∂/CわeJTl/sr′γLerrers,6(12),1303-1308(1996).

参照

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