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韓国社会福祉士 の現況 と課題

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55

韓国社会福祉士 の現況 と課題

ヨ ン ブ ン

李 英 券

訳 株 本 千 鶴

〔要 約 〕

韓 国 で 社会 福 祉 士 の資 格 証 を持 ちな が ら現 場 で活 動 して い る者 は、約10,000 人 と推 定 され て い る。 社 会 福 祉 士 は地 域 社 会 福 祉 館 、老 人 福 祉 館 な どで 活 動 し て お り、 公務 員 の身 分 で あ る社 会 福 祉 専 門 要 員 と して 、 そ して地 域 社 会 精 神 保 健 の た め に仕 事 を す る精 神 保 健 社 会 福 祉 士 や 医 療 施 設 で 働 く医 療 社 会 事 業 家 (MSW)の 資 格 を持 って各 領 域 で 活動 して い る。 そ の他 に も社 会 福 祉 施 設 で働

く社 会 福 祉 士 も相 当 数 い る。

社 会 福 祉 士 の 資格 に は1級 、2級 、3級 が あ るが 、2003年 か ら1級 社 会 福 祉 士 は 国家 試 験 を 受 けて そ の 資格 を獲 得 しな けれ ば な らな い 。

1級 社 会 福 祉 士 資 格所 持 者 が さ らに専 門分 野 で仕 事 を しよ う とい う場 合 は、 そ の専 門分 野 で要 求 され る教 育 と訓 練 を受 けて専 門 分 野 の資 格 を取 得 しな けれ ば な らな い 。

現 在 、韓 国 の社会 福 祉士 に対 す る明確 な実 態 調 査 は不 備 な状 態 に あ る。 ま た、

彼 らが 職 業 の専 門 性 を十 分 に発 揮 で き な い で い る点 もあ る。 これ らは、 今 後 解 決 しな け れ ば な らな い課 題 で あ る。

〔キ ー ワ ー ド〕

社 会 福 祉 士 、 資 格 、教 育 、 業務

1は じ め に

韓 国 社 会 で ソ ー シ ャ ル ワ ー カ ー あ る い は ソ ー シ ャル ワ ー ク と い う 用 語 が 紹 介 さ れ た の は 、 韓 国 戦 争(1950年)後 、 多 くの 民 間 外 国 社 会 事 業 機 関 が 韓 国 内 で

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社 会 福祉 事 業 を行 った こ ろで あ る。 これ ら民 間 外 国 社 会 事 業 機 関 は ソー シ ャル ワー カ ー と い う専 門家 を韓 国 社 会 に紹 介 し、 彼 らの多 様 な活 動 が 韓 国社 会 に専 門 ソ ー シ ャル ワ ー カ ーの必 要 性 を認 識 させ た 。

一一方 、 これ に先 立 って1947年 、梨花 女子 大 学 に韓 国 で最 初 の 「基 督 教 社 会 事 業 学 科(以 後 、社 会 事 業 学 科 と して独 立 、最 近 、社 会 福 祉 学 科 と名 称 を変 更)」

が 開 設 され て お り、韓 国 内 で専 門 の ソ ー シ ャル ワー カー を養 成 したの を噛 矢 と して 、 い くつ か の 総 合 大学 や 学校 で社 会事 業 学 科 が 開設 され た。 そ の後 、1980 年 を前 後 して政 府 の 「福 祉 国 家 の具 現 」 と い う名 分 の も と、全 国 に社会 福 祉 学 科 が 急 速 に増 加 して い る。

この よ うな背 景 を も って 、 最 近 は多 くの ソー シ ャル ワー カ ーが 養 成 され て い る。

1985年 の 社 会 福祉 事 業 法 に よ って 、 ソー シャル ワー カ ー は 「社 会 福 祉 士 」 と い う専 門 職 業 人 と して の 名 称 を付 与 され 、 一 般 的 に一 定 の教 育 や 訓練 の課 程 を 経 て 資 格 を得 て い る。

本 論 文 で は 、韓 国 の社 会 福 祉 士 の実 態 と資格 制 度 、 社 会 福 祉 士 の 業務 を考察 し、 これ につ い て の 問題 点 と展 望 を論 ず る こ とにす る。

II社 会 福 祉 士 の 現 況

1.社 会 福 祉 士 の 定 義

統 計庁 の 「韓 国標 準職業 分類 」の職種 解説 によれ ば、社 会福祉士(socialworker inprofessiona1)は 産 業 社 会 で発 生 して い る多 様 な社 会 問題 と福 祉 の ニ ーズ を

も った福 祉 対 象 者 を、 社 会 福 祉 学 及 び隣 接 社 会 科 学 の専 門知 識 を もと に、 問題 に対 す る診 断 と評 価 を通 じて 、究 極 的 な 問 題 解 決 が で き る よ うに支 援 す る者 と 規 定 され て い る。 一 方 、社 会 福 祉 法 上 の社 会 福祉 士 に関す る規 定 を見 て み る と、

「社 会 福 祉事 業 法 」(1997年 改正)の 第11条(社 会 福 祉 士 資格 証 の交 付 な ど)i》

で は 、 社 会 福 祉 士 の 資格 証 を 交 付 され る者(す なわ ち、 社 会 福 祉 士)で 「社 会 福 祉 に関 す る専 門知 識 と技 術 を も った者 」 と規 定 され て い る。 社 会 福 祉 士 の等 級 に は1、2、3級(級 の説 明 はp.65〜67を 参 照)が あ り、等 級 別 資 格基 準 と資

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韓 国社 会福 祉士 の現況 と課 題 57

格証 の交 付 、手 続 きな どは大 統領 令 に よ って定 め る よ うに規 定 され て い る。2003 年1月1日 か らは社 会 福 祉 士 の専 門性 を高 め る ため に、社 会 福 祉 士1級 は 国家 試 験 に合 格 した者 と な る。 ま た 、 同法 第13条(社 会 福 祉 士 の採 用)2)で は 、 社 会 福 祉 士 は社 会 福 祉 法 人 お よ び社 会 福 祉 施 設 の従 事 者 と して採 用 され な け れ ば な らな い ことが 規 定 され て い る。 しか し、 社 会 福 祉 士 を採 用 しな くて もよ い例 外 の規 定 も含 まれ て い る3)。

同法 第14条(社 会 福 祉 専 担 公務 員)で は、社 会 福 祉 事 業 に関 す る業 務 を担 当 させ る た め に市 ・郡 ・区 お よ び 邑 ・面 ・洞(日 本 の 町 、村 に あ た る)、 ま た は福 祉 事 務 専 担 機 構 に社 会 福 祉 専 担 公 務 員 を お くこ とが で き る よ うにす る規 定 が あ る。 また 、大 統 領 令 第7条(社 会 福祉 専 担 公 務 員 の 任 用)に 、社 会 福 祉 専 担 公務 員 は社 会 福 祉 士 の 資格 が あ る者 の な か か ら任 用 す る とい う規 定 が あ る こ とか ら、

社 会 福 祉 専 担 公 務 員 も社 会 福 祉 士 に含 ま れ る といえ る。 社 会 福 祉 士 の 業 務 遂 行 の た め に 「社 会 福 祉 専 門要 員 の 責務 及 び管 理 運 営 に関 す る規 定 」 が あ る が、 そ の第2条(定 義)で は 、 「社 会 福 祉 専 門 要 員 」 と規 定 され て い る。

2.社 会 福 祉 士 の 現 況

全 国 の社 会 福祉 士 に つ い て の正 確 な 資料 は不 足 して い る のが 事 実 で あ る。近 年 、 政 府 や社 会 福 祉 士 が従 事 す る各 団体 で 社 会 福 祉 士 に関 す る資 料 収 集 の た め

に調 査 が 実 施 され て い る が 、 これ は強 制 力 を も った義 務 で は な い た め 、 調 査 回 収 率 は100%に は るか に及 ば な い の が実 情 で あ る。 全 国 の社 会 福 祉 士 を網 羅 す る資料 と はい え な い が 、1999年9月 現 在 、把 握 され て い る内 容 は次 の とお りで あ る。

1)全 国 の 社 会 福 祉 士 の 現 況

現 在 、 社 会 福 祉 収 容 施 設 、 利 用 機 関 及 び そ の 他 社 会 福 祉 関 連 の 団 体 で 働 い て い る社 会 福 祉 士 と 社 会 福 祉 専 門 要 員 は 約10,000人 と推 定 さ れ て い る 。 勤 務 先 別 で は 児 童 、 老 人 、 障 害 者 な どの 収 容 施 設 に 約3,000人 、 地 域 社 会 福 祉 館 く1>に約 2,000人 、 福 祉 館 附 設 在 家(在 宅)福 祉 奉 仕 セ ン タ ー<2>に 約600人 、 障 害 者 ・老 人 福 祉 館 く3>に約500人 、 社 会 福 祉 専 門 要 員 と して 約2,900人 と な り、 そ の 他 の

(4)

福 祉 団体 で 勤 務 して い る者 もい る4》

社 会 福祉 士 に対 す る一 般 的 事項 は韓 国社 会 福 祉 士 協 会 が1996年 度 に行 った韓 国社 会 福 祉 士 人 名 録 調 査 に よ る調 査 結 果 を もと に推 定 す る こ とが で き る。 この 調 査 は社 会 福 祉 専 門 要 員 、 社 会 福 祉 機 関従 事 者 、 社 会 福 祉 施 設 従事 者 、教 育 機 関 従 事 者 な ど、社 会 福 祉 士 の資 格 を所 持 して社 会 福 祉 関 連 の 現 場 で従 事 す る合 計3,433人 を対 象 に分 析 して お り、 そ の 内 容 は次 の とお りで あ る。

(1)職 場 形 態

調 査 対 象 者 中 、 社 会 福 祉 専 門 要 員 は45.7%で も っ と も多 く、 福 祉 館 従 事 者 が 26.7%、 収 容 施 設 従 事 者18.2%、 病 院 従 事 者3.8%、 そ の 他5.6%で あ っ た 。

表1性 別 、職 場形態別 分布

単 位1名 、%

社 会 福 祉 専 門要 員

654

(47.1)

911

(44.6)

1,565

(45.7)

364

(26.2)

551

(27.0)

915

(26.7)

246

(17.7)

378

(18.5)

624

(18.2)

32

(2.3)

99

(4.9)

131

(5.6)

そ の

93

(6.7)

10a

(4.9)

193

(5.6)

1,389

(100.0)

2,039

(100.0)

3,428

cloo.o>

出 所;韓 国 社 会 福 祉 士 協 会(1996)『 韓 国 社 会 福 祉 士 』,p.11

(2)学 歴 分 布

83.5%が 短 期 大 学 か4年 制大 学 卒業 相 当 の 学 力 を所 持 して お り、修士 以 上 の 高学 歴 層 は8.9%で あ る。 職場 形態 別 の学 力分 布 を見 てみ る と、収 容施 設 従事 者 の教 育 程 度 が非 常 に低 い とい う こ と と、病 院 や その 他 の職 場 で修 士 以 上 の学 歴 者 の 比 率 が相 対 的 に高 い とい う こ とが わ か る。

(5)

韓国社会福祉士の現況と課題

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表2職 場形態別 ・学力別分布

単 位:名 、%

専門要員 福 祉 館 収容施設

そ の 他

中卒以下

20(3.2)

20(0.6)

59(3.7)

141.5) 167(26.8) ico.7>

5(2.6)

246(7.2)

短 大 卒 132(8.4) 70(7.7)

124(19.9)

5(3.8) 5(2.6) 336(9.8)

1,313(83.9) 728(80.0) 266(42.6) 83(63.3) 134(69.4) 2,524(73.6)

61(3.9) 101(11.0) 47(7.5) 42(32.1) 45(23.3) 296(8.6)

2(0.2)

4(2.1) 6(0.2)

1,565(100.0) 915{100.0) 624(100.0) 131(100.0) 193(100.0} 3,428(100.0)

出 所:韓 国 社 会 福 祉 士 協 会(1996),p.18

(3)社 会 福 祉 専 攻 分 布

社 会 福 祉 関 連 学 科(社 会 福 祉 学 科 、社 会 事 業 学 科 、 児 童 福 祉 学 科 な ど社会 福 祉 士 資 格証1級 が 交付 され る学 科)を 卒 業 して体 系 的 な教 育 を受 けた社 会 福 祉士 の比 率 は72.7%で あ った。 職 場 形 態 別 専攻 者 分 布 で は福祉 館 と病 院 で社 会 福祉 専 攻 者 の比 率 が相 対 的 に高 い反 面 、収 容 施設 は非 専 攻 者 の比率 が2倍 程 度 多 い こ

とが わ か る。

表3職 場形態別社会福祉専攻者の分布

単 位:名 、%

専門要員 福 祉 館 収容施設

そ の 他

専 攻

1,186(75.8) 809(88.4) 220(35.3) 120(91.6)

159(82.4)

2,494(72.7)

非専攻

379(24.2)

106(11.6) 404(64.7)

11(8.4) 34(17.6) 934(27.3)

合 計

1,565(100.0) 915(100.0) 624(100.0) 131(100.0) 193(100.0) 3,428{100.0)

出 所:韓 国 社 会 福 祉 士 協 会(1996),p.19

(4)社 会 福 祉 分 野 別 分 布

も っ と も多 く従 事 して い る サ ー ビス分 野 は生 活 保 護 で あ るが 、 これ は 回 答者 の45%が 専 門要 員 で あ るか らと考 え られ る。 生活 保 護 を の ぞい た場 合 、韓 国 の 社 会 福祉 士 が従 事 して い るサ ー ビス分 野 は、 障 害 者(精 神 障 害 を含 む)、 老 人 、 婦 女/女 性 、 児 童/青 少 年 、 医 療 、 の順 に多 い 。

(6)

表4性 別 、 サ ー ビス分 野 別 回 答 分 布(M.A.)

単 位:名 、%

女 性

560(40.3) 796(39.0) 1,356(39.5)

639(45.9) 892(43.7) 1,531(44.6)

児 童 、 青 少 年 554(39.8) 866(42.5) 1,420(41.4)

269(19.3) 371(18.2) 640(18.7)

261(18.8) 528(25.9) 789(23.0)

26c1.s> 10(0.5) 36(1.0)

174(12.5) 174(8.5) 348(10.1) 696(50.0) 1,007(49.4) 1,703(49.7)

N

1,391(100.0) 2,039(100.0) 3,430(100.0)

注:各 比 率 は全 体 対 象 者(N)の うち 、 該 当 項 目 に 回 答 し た 比 率 を あ らわ す 。 出 所:韓 国 社 会 福 祉 士 協 会(1996),p.22

(5)サ ー ビ ス類 型 別 分 布

韓 国 の 社 会 福 祉 士 が主 に行 な う サ ー ビス や業 務 の 形 態 は 、個 別 相 談 、行 政 ・管 理 、 家 庭 訪 問 サ ー ビ ス 、 結 縁 ・後 援(4)、ボ ラ ン テ ィ ア 管 理 の 順 に 多 い 。

表5サ ー ビス類 型 別 回 答 分 布((M.A.) 単 位

:名 、%

女 性

560(40.3) 796(39.0) 1,356(39.5)

800(62.0) 1,237(60.7) 2,037(59.4) 182<14.1) 278(13.6) 460(13.4)

290(22.5) 473(23.2) 763(22.2)

職 業 再 活 と 補 導 175(13.6) 209(10.3) 384(11.2) 家 庭 訪 問 サ ー ビ ス 555/43.0) 833(40.9) 1,388(40.5)

ボ ラ ン テ ィ ア 管 理

398(30.8) 570(28.0) 968(28.2)

と 後 561(43.5) 732(35.9) 1,293(37.7) 地 域 福 祉 運 動 218(16.9) i41(6.9) 359(10.5) と 管 716(55.5) 936<45.9) 1,652(48.2)

N

1,291(100.0) 2,039(100.0) 3,430(100.0)

注:各 比 率 は 全 体 対 象 者(N)の う ち 、 該 当 項 目 に 回 答 した 比 率 を あ らわ す 。 出 所:韓 国 社 会 福 祉 士 協 会(1996),p.24

(7)

韓国社会福祉士の現況と課題

61

よ り具 体 的 に職 種 別 に社 会 福 祉 士 に 関 して分 析 す る と、次 の よ うに な る。

2)社 会 福 祉 館

全 国 に社 会 福 祉 館 は321カ 所 あ るが 、99年 末 まで に8個 の社 会 福 祉 館 が 開所 し、329カ 所 にな る予 定 で あ る。

以下 は、社 会 福 祉 館 の社 会 福祉 士 の現 況 で あ る。 これ は、1997年 韓 国社 会 福 祉館 協会 が実施 した調 査 結果 で、213カ 所 の社 会 福祉 館 の資 料 を対 象 と して い る。

(1)社 会 福 祉 士 資 格 証 の 現 況

全 体 の51.1%が 社 会 福 祉 士 資 格 証 を 所 持 して お り、 男 性 の 資 格 証 所 持 の 比 率 が 若 干 高 い(表6参 照)。 ま た 、 社 会 福 祉 資 格 証 の 所 持 者 の う ち1級 の 所 持 者 が 80.8%と も っ と も多 く、2級 所 持 者 が12.9%、3級 所 持 者 が6.3%と な り、 大 多 数 が1級 を 所 持 して い る こ と が わ か る(表7参 照)。

表6社 会 福 祉 館 職 員 の 社 会 福 祉 士 資 格 証 所 持 の有 無 単 位:名 、%N=r,711

資格証の有無 女 性

あ り

355(53.1) 519(49.8) 874(51.1) 314(46.9) 523(50.2) 837(48.9)

669(100.0) 1,042(100.0) 1,711(100.0)

出所:韓 国社 会 福祉 館 協会(1997)『 社 会福 祉 館及 び在家 福 祉奉 仕 セ ンター人 力現 況 調 査報 告 書 』,p.26

表7社 会福祉 館職員 の社会福祉士 資格証 給付分布

単位:名 、%

N=1,711

資格証の等級 女 性

1級 295(83.1) 411(79.2) 706080.8)

2級 41(11.5) 72(13.9) 113(12.9)

3級 19(5.4) 36(6.9) 55(6.3)

355(100.0) 519(100.0) 874(100.0)

出 所:韓 国 社 会 福 祉 館 協 会(1997),p.26

(8)

3)在 家 福 祉 奉 仕 セ ン タ ー

全 国 に 在 家 福 祉 奉 仕 セ ン タ ー は246カ 所 あ る が 、 こ こ に 提 示 す る資 料 の 調 査 対 象 機 関 は そ の う ち の194カ 所 で あ る。

(1)社 会 福 祉 士 資 格 証 の 現 況

在 家 セ ン タ ー職 員 全 体 の76.7%、 性 別 で は 男 性 の61.8%、 女 性 の90.6%が 資 格 証 を 所 持 して お り、 女 性 の 資 格 証 所 持 率 が き わ め て 高 い(表8参 照)。 これ

は 、 警 備 職 、 運 転 手 、 そ の 他 事 務 職 が 主 に 男 性 で あ る た め と解 釈 さ れ る。 ま た 、 等 級 の 分 布 を 見 る と、1級 の 資 格 証 所 持 者 が79.9%で 大 多 数 を 占 め 、2級 所 持 者

は13.8%、3級 所 持 者 は6.3%と な り、 性 別 で は 大 差 は な い(表9参 照)。

表8在 家 セ ン ター 職 員 の社 会 福 祉 士 資 格 証 所 持 の有 無 単位:名 、%N=537

資格証の有無

あ り

160(61.8) 252(90.6) 412(76.7)

な し

99(38.2) 26(9.4) 125(23.3)

合 計 259(100.0) 27scloo.o> 537{100.0)

出 所:韓 国 社 会 福 祉 館 協 会(1997),p.51

表9在 家 セ ンター職 員 の性 別社会福 祉士資格証級 の分布 単位:名 、%N=412

資格証の等級

1級 127(79.4) 202(80.1) 329(79.9)

2級 22(13.7) 35(13.9) 57(13.8)

3級 11(6.9) 15(6.0) 26(6.3)

lsocloo.o> 252(100.0) 412(100.0)

出 所:韓 国 社 会 福 祉 館 協 会(1997),p.51

4)社 会 福 祉 専 門 要 員

全 国 で 約2,900人 の 社 会 福 祉 専 門 要 員 が 活 動 して い る 。 しか し、 法 的 定 員 が 3,000人 で あ る の に対 して 約100人 が 空 席 に な っ て い る の で 、 今 年 中 に補 充 す

(9)

韓 国 社会 福 祉士 の現 況 と課題 63

る計 画 で あ る5)。 ま た 、 本 年 度 補 正 予 算 に よ っ て 必 要 人 員1,200人 の う ち600人 を 増 員 す る計 画 が あ る 。 「基 礎 生 活 保 障 法 」 が 制 定 さ れ(1999年)、 社 会 福 祉 専 門 要 員 の 業 務 が 増 大 さ れ る に と もな って 、 全 国 に 約3,000人 が さ ら に必 要 に な る と思 わ れ る 。2,900人 の う ち男 性 が1,200人 、 女 性 が1,700人 で 、 女 性 の 比 率 が 高 い 傾 向 に あ り、 約80%が1級 資 格 証 を 、15%が2級 資 格 証 を 、5%が3 級 資 格 証 を 持 っ て い る も の と推 定 さ れ る 。 これ ら専 門 要 員 は現 在 、 地 方 公 務 員 で あ っ て 、職 級 は7級 の 別 定 職 が91.7%で あ り、8級 の 別 定 職 は7.5%で あ る(表 10参 照)。

5)精 神 保 健 社 会 福 祉 士

精 神 保 健 社 会 福 祉 士 は、 精 神 保 健 の領 域 で 活 躍 して い る精 神 保 健 専 門 要 員 の 中 で社 会 福祉 士 の ことを い う。精 神 保 健社 会 福祉 士 はす べ て社 会 福祉 士1級 の 資 格 証 所 持 者 で あ り、精 神 保 健 社 会 事 業 学 会 が主 管 す る研 修 課 程 を履 修 し、 精 神 保 健 社 会 福祉 士 の 資格 証 を所 持 して い る。 現 在 、精 神 保 健 社 会 福 祉 士 は全 体 で 256人 で 、病 院 な ど医療 機 関 に約200人 、残 りは地 域 社 会 精 神 保 健 セ ンタ ー に 勤 務 して い る もの と把 握 され て い る。 また 、現 在 研 修 中 の社 会 福 祉 士 は68名 あ る。 その 他 、 精 神 保 健 社 会 福 祉 士 の資 格 証 の な い社 会 福 祉 士 と して社 会 福 祉 施 設(利 用 と収 容)で 勤 務 して い る者 もい る(例 え ばrFountainHouse」 ど)。 また 、精 神 疾 患 者 療 養 施 設(収 容)が 全 国 に77カ 所 あ るが 、 こ こに3、4 人 程 度 が 勤務 して い る と推 定 され て い る6)。

6)メ デ ィ カ ル ・ソ ー シ ャ ル ワ ー カ ー(MSW)

メ デ ィ カ ル ・ソ ー シ ャ ル ワ ー カ ー(MSW)は 、 全 国 に約450人 い る 。MSW の ほ と ん ど は 病 院 や 医 院 で 働 い て お り、 そ の 他 に精 神 保 健 セ ン タ ー に 勤 め て い る者 もい る。 福 祉 館 や 施 設 で は約10人 と 、 ご く少 数 しか 働 い て い な い 。 病 院 で は一 般 医 療 社 会 事 業 、精 神 医 療 社 会 事 業 、再 活 医 療 社 会 事 業 を 担 当 して い る 。 病 院 で 働 い て い る者 の 多 くは 精 神 保 健 社 会 福 祉 士 の 資 格 証 を 持 っ て い る 。

(10)

表10社 会福祉専門要員の一般的特性

%

115 45.3

139 54.7

254 1ao.o

25歳 以 下

6 2.4

26‑30歳 95 37.7

31‑35歳 123

..

36‑40歳 22 8.7

41歳 以 上

6 2.4

252 100.0

2 a.s

短 大 卒

12 4.7

228

...

大 学 院 卒

12 4.7

254 10a.o

219 86.2

非 専 攻

35 13.8

254 100.0

資 格 証 の 等 級

1級

232 91.3

2級 20

7.9

3級

2 o.s

254 ioa.o

7級

233 91.7

8級

21 8.3

254

100.0

出 所:ソ ウ ル大 学 社 会 福 祉 研 究 所(1997)『 社 会 福 祉 専 門 要 員10年 、 ビ ジ ョ ン と課 題 』 全 国 社 会 福 祉 専 門 要 員 同 友 会 『社 会 福 祉 専 門 要 員10年 史:1987‑1997』,R40

(11)

韓国 社 会福 祉士 の現 況 と課 題 65

皿 社 会 福 祉 士 の資 格 制 度(教 育)と 業 務 内容

1.社 会 福 祉 士 の 資 格 と業 務

1)資 格 証

社 会 福 祉 士 資格 証 は1、2、3級 に区分 され て お り、 各 級 の資 格 証 を受 け られ

る 者 は 次 の 表 の と お り で あ る 。 こ れ は 、2002年12月31日 ま で 適 用 さ れ る 。

表11社 会 福 祉 士 資 格 証 取 得 の条 件(2002年12月31日 ま で適 用)

■高等教育法 によ る大学 院で社会福祉 学 また は社 会事 業学 を専 攻 し、修士 また は博 士学 位 を取得 した者

一大 学 で社会 福祉学 または社会 事業学 を専攻 しな いが修士学位 を取得 した者 は、保 健福 祉部 令が定 め る教科 目の うち必 修科 目6科 目以上(大 学 で履修 した教 科 目を含 み、大学 院で4科 目以上 を履修 しな けれ ばな らない)、選 択科 目2科 目以上 をそれ ぞ れ履修 しなけれ ばな らない

*保 健 福祉部 令施行(1998年7月16日)以 後 、大 学院 に入 学す る者 か ら適用 一保健 福祉部 令施 行 当時大 学院 に在学 中 の者 は必 修科 目4科 目以上、選択科 目2科 目 以上 を履 修す れ ば資格 を取 得で き る

一児童 福祉学、 リハ ビリテー シ ョン学 な ど関連学 の専攻者 は資格 を取得 す る ことは で きな い

■高等 教育法 によ る大学 で保健 福祉部令 が定 め る教 科 目を履 修 し、学士学位 を取得 した者

*4年 生 大学 の社 会福祉 学科 また は社会 事業学 科 では保健福祉 部令施 行以後 に入学 す る者 か ら適用

*保 健福 祉部令施 行以後 に大 学 に編入学 した者 は、2002年12月31日 まで に保健 福 祉部令 が定 め る教科 目を履修 し学士学位 を取得 すれ ば資格 を取得 す る ことがで きる

■高等 教育法 に よ る大学 と同等以 上 の学 力が あ ると教育部長 官 が認 定 す る学 校(各 種学校)で 保健 福祉部令 が定 め る教科 目を履修 し卒業 した者

■社会 福祉士2級 資格証 所持者 で3年 以 上社会福祉事 業 の実務 経験 が ある者

■高等教育法による短期大学で保健福祉部令が定める教科 目を履修 し卒業 した者

■高等教育法 による大学 を卒業するかこれと同等以上の学力がある者で、保健福祉 部長官が指定する教育訓練機関で12週 以上社会福祉事業 に関する教育訓練を履修

した者

■社会福祉士3級 の資格証所持者で3年 以上社会福祉事業の実務経験がある者

■高等教育法 による短期大学を卒業 した者で、保健福祉部長官が指定する教育訓練 機関で12週 以上社会福祉事業 に関する教育訓練を履修 した者

■高等学校を卒業 したか これと同等以上の学力がある者で、保健福祉部長官が指定 す る教育訓練機関で24週 以上社会福祉事業 に関す る教育訓練を履修 した者

■7年 以上社会福祉事業の実務経験がある者で、保健福祉部長官が指定する教育訓 練機関で24週 以上社会福祉事業 に関する教育訓練を履修 した者

■社会福祉事業法第2条 第1項 の規定による業務 に8級 または8級 相当以上で3年 以 上従事 した公務員で、保健福祉部長官が指定す る教育訓練機関で4週 以上社会福祉 事業 に関する教育訓練を履修 した者

(12)

2002年12月31日 以後 は1998年 改 正 され た社 会 福 祉事 業 法 に よ る資 格 証 が 授 与 さ れ る。 そ の 内 容 は 次 の 表 の と お りで あ る 。

表12社 会福祉士 資格証 取得 の条件(2003年1月1日 か ら適用)

■社会福祉事業法第11条 第3項 の規定 による国家試験に合格 した者

■高等教育法 による大学院で社会福祉学または社会事業学 を専攻 し修士学位また は博士学位を取得 した者

■高等教育法 による大学で保健福祉部令が定める教科 目を履修 し学士学位を取得 した者

■高等教育法による専門大学で保健福祉令が定める教科 目を履修 し卒業 した者

■高等教育法 による大学を卒業 したかこれと同等以上 の学力がある者で保健福祉 部長官が指定す る教育訓練機関で12週 以上社会福祉事業 に関する教育訓練を履修

した者

■社会福祉士3級 資格証所持者で3年 以上社会福祉事業の実務経験がある者

*大 学院の場合児童福祉学、リハ ビリテーション学など関連学専攻者は資格を取得 す ることができない

*大 学、大学院を卒業 した場合、国家試験を受けなかった り試験 に合格できなか っ たときは2級 資格証が公布 される

■高等教育法 による短期大学を卒業 した者で、保健福祉部長官が指定する教育訓練 機関で12週 以上社会福祉事業 に関する教育訓練 を履修 した者

■高等学校を卒業 したかこれと同等以上の学力がある者で、保健福祉部長官が指定 する教育訓練機関で24週 以上社会福祉事業 に関す る教育訓練を履修 した者

■7年 以上社会福祉事業の実務経験がある者で、保健福祉部長官が指定する教育訓 練機関で24週 以上社会福祉事業 に関する教育訓練を履修 した者

■社会福祉事業法第2条 第1項 の規定による業務に8級 または8級 相当以上で3年 以 上従事 した公務員で、保健福祉部長官が指定する教育訓練機関で4週 以上社会福祉 事業に関する教育訓練を履修 した者

等 級 別 に資 格 基 準 が変 更 され たが 、 その 内 容 は次 の よ うで あ る。

①2003年 か ら社 会 福 祉 士1級 は 国家 試 験 の合 格 者 とす る。

②2002年 まで適 用 され る社 会 福 祉 土1級 の資 格基 準 の うち、 「社 会福 祉専 攻 大 学 院 卒 業 者(修 士 ま た は博 士 学 位 取 得 者)」 「保 健 福 祉 部 令 が 定 め る教 科 目を 履 修 した大 学 卒 業 者 」 「高 等 教 育 法 に よ る大 学 と同等 以 上 の 学 力 が あ る と教育 部 長 官 が認 定 す る学校 で保 健 福 祉部 令 が定 め る教 科 目を履 修 し卒 業 した者」は、2003 年 か ら社 会 福 祉 士2級 を 受 け る こ とに な る。

③2002年 まで適 用 され る社 会 福 祉 士1級 資格 基 準 の うち、 「社 会 福 祉 士2級 資 格 証 所 持 者 で3年 以 上 社 会 福 祉事 業 の実 務 経 験 が あ る者 」 は2003年 か ら廃 止 さ

(13)

韓 国社 会福 祉 士 の現 況 と課 題 6?

れ る。

④2002年 まで適 用 され る社 会福 祉士2級 資格基 準 と、3級 資格 基 準 に該 当す る 事 項 は2003年 に も同一 に適 用 され る。

ま た 、外 国 の 大 学 や大 学 院 で社 会 福 祉 学 ま た は社 会 事 業 学 を専 攻 し学 士 以 上 の学 位 を取 得 した者 で、 等 級 別 資 格基 準 と 同等 の学 力 が あ る と保 健 福 祉 部 長 官 が 認 定 す る場 合 は、 当該 等 級 の社 会福 祉 士 資 格 を取 得 す る こ とが で き る。

2)社 会 福 祉 士 資 格 取 得 の た め の履 修 教 科 目

保 健 福 祉部 令 が定 め る履 修 しな けれ ば な らな い教 科 目は 、大 学 院 で は社 会 福 祉 学 また は社 会 事 業 学 専 攻 者 にか ぎ られ 、1998年7月16日 以 後 の 入 学 者 は必 修6科 目(大 学 で 専 攻 した科 目2科 目を認 定)、 選 択2科 目の合 計8科 目以 上 を 履 修 しな け れ ば な らな い。

2年 制 ・4年 制 大 学 で は必 修10科 目、選 択4科 目の 合 計14科 目を 履 修 しな け れ ば な らな いが 、 そ の 科 目は次 の表 の とお りで あ る。

表13履 修 科 目(1999年 か ら適 用)

社会 福祉概論 、人間行動 と社会環境 、社会 福祉政 策論、社会福 祉法制 論、

社会 福祉 実践論 、社 会福祉実 践技術論 、社会 福祉調 査論、社 会福祉 行政 論 、地域社 会福祉論 、社会福祉現場 実習

児童 福祉論 、青少年福祉 論、老人 福祉論 、障害者福祉 論、女性 福祉論 、家 族福 祉論 、産業 福祉論 、医療 社会事業 論、学校 社会事業 論 、精 神健康 論、

矯正 福祉論 、社会保 障論 、社会 問題 論、ボ ラ ンテ ィア論 、精 神保健 社会福 祉論 、社会福祉 指導監督(ス ーパ ー ビジ ョン)論 、社会 福祉 資料分析 論、

プ ログラム開発 と評価 、社 会福祉発達 史 、社 会福祉 倫理 と哲学 、の うち4 科 目を履修

*教 科目の名称が同じでなくても、教科の内容が同 じであると保健福祉部長官が認める場合は同一の 教科目とみなす。

3)業 務 内 容

社 会 福 祉 士 の 主 要 業 務 は 次 の と お りで あ る7)。

一個 人、 家 族 、 集 団 、 組 織 な ど の 問 題 を 資 料 収 集 と分 析 を と お して 診 断 、 評 価 す る 。

(14)

一問題 解 決 と社 会 福 祉 サ ー ビス提供 の た め の 関係 形 成 と面 接 を行 う。

一問題 解 決 の た め の 相談 と治療 を 行 う。

一社 会 福 祉 プ ロ グ ラ ムを 企画 、 施 行 、 評 価 す る。

一社 会 福 祉 機 関 の 組 織 と運 営 、 指 導 監 督 、 事 業 計 画 の 樹 立 及 び推 進 を行 う。

一公共 福 祉 サ ー ビスの伝 達 の ため に対 象者 の資 格 と選 定 作 業 、福 祉 措 置 、給与 、 生 活 指 導 な どを 行 う。

一社 会 福 祉 政 策 形 成 過 程 に参 与 し、政 策 分 析 と評 価 を行 い 、政 策 代 案 を提 示 す る。

一社 会 保 障 及 び 業 務 を施 行 す る。

一社 会 福 祉 実習 と実 務 に対 す る ス ーパ ー ビ ジ ョンを提 供 す る。

一社 会 福祉 政 策 と制 度 建 議 を お こな う社 会 市 民 団体 との協 力 と連 携 活 動 を行 う。

一ボ ラ ンテ ィア を募 集 ・組 織 化 し、教 育 、 訓 練 、配 置 、 お よび指 導 、 監 督 を行 う。

一 般 的 に社 会福 祉 実践 現 場 で社 会福 祉 士 資 格 証 を所 持 して 活動 して い る者 は、

社 会 福 祉 施 設 や 社 会 福 祉 法 人 に雇 用 され て い る。 社 会 福 祉 施 設 に従 事 して い る 社 会 福 祉 士 は 、 ほ とん どが3級 資 格 証 を も って お り、1、2級 を所 有 して い る場 合 は施 設 長 と して行 政 の仕 事 を担 当 して い る。

社 会 福祉 士1級 、2級 を所有 す る社 会 福 祉 士 は、社 会 福 祉 館 の職 員 、社 会 福祉 専 門 要 員 、精 神 保 健 社 会 福 祉 士 と して活 躍 して い る。 これ ら社会 福 祉 士 の業務

と資 格 、 教 育 を具 体 的 に見 て み よ う。

2.地 域 社 会 福 祉 館 の 社 会 福 祉 士 の 資 格 、 業 務 、 専 門 化 の た め の 方 案

1)資

地 域 社 会 福 祉 館 や 付 設 在 家 福 祉 セ ン ター な ど で働 い て い る社 会 福 祉 士 は社 会 福祉 士1,2,3級 を所 持 した者 で 、一 般 の社 会 福祉 士 の 資格 要 件 を満 た してい れ ば よ く、 別 途 の 資格 は必 要 な い。

(15)

韓国 社 会福 祉 士 の現 況 と課 題 69

2)業

地 域 社 会 福 祉 館 で 活 動 す る社 会 福 祉 士 の 役 割 を直 接 的実 践 方 法 、 間接 的実 践 方法 に、 そ して 、 さ らに それ らを専 門 的水 準 の サ ー ビス と一 般 的水 準 の サ ー ビ

ス に 区分 して提 示 す る と以下 の よ う にな る8}。

(1)専 門 的 水 準 の直 接 的 実 践

家 庭(個 人)問 題 の治療 と予 防事 業(相 談 、教 育 、ケ ー ス マ ネ ー ジメ ン ト)を 実施 す る。

心 理 社 会 的 問題 家 庭(虐 待 、 ア ル コー ル 、 障 害 な ど)を 対 象 に治 療 的介 入 を 実 施 す る。

ケ ー ス ワー ク、集 団 活動 を 通 した ア プ ロ ーチ 、 家族 治 療 的 ア プ ロ ー チ を実 施 す る。

一 般地 域 社 会 を対 象 に予 防 的 介 入 を実 施 す る。

対 照 群 別 の 発 達 的欲 求 を充 足 す る た め の プ ロ グ ラ ム(青 少 年 進 路 探 索 プ ロ グ ラ ム、 中年 女 性 の精 神 健 康 プ ログ ラム、 老 後 設 計 の集 会 な ど)を 実 施 す る。

家 族 生 活 教 育 、 す な わ ち結 婚 予 備 講 座 、父 母 役 割 訓 練 、夫 婦 意 思 疎 通 教 育 、 性 教 育 な どを実 施 す る。

(2)専 門 的水 準 の間 接 的 実 践

家 庭(個 人)支 援 事 業 の た め に資 源 の 開発 と管 理 を行 う。

プ ロ グ ラム 開発 と管 理 を行 う。

プ ロ グ ラム の 開発 の た め に社 会 調 査 や研 究 を行 い 、 プ ロ グ ラ ム の評 価 を実 施 す る。

人 的 資源 を 開発 、管 理 す る。

サ ー ビス提 供 の質 を 向上 させ る た め に職 員 教 育 とス ーパ ー ビ ジ ョ ンを 実施 し、

ボ ラ ンテ ィアの 意 識 と技 術 向上 の た め の教 育 を実 施 す る。 ま た 、後 援 者 た ち の 動 機 を 増進 させ る た め の プ ロ グ ラ ム を開 発 し、実 践 す る。

特 殊 な問 題 や欲 求 に応 じた サ ー ビス を提 供 で き る他 の 機 関 や専 門 家 につ い て の 情 報 を収 集 す る。

(16)

(3)一 般 的 水 準 の 直 接 的 実践

家 庭(個 人)に 対 す る保 護 事 業 を行 う。

問題 家 庭 を発 見 し、 ア セ ス メ ン トを 行 い 、 サ ー ビス と連 結 させ る。

問題 家 庭 を保 護 す る。

就 業 と副 業 の 訓 練 ・斡 旋 や、 児 童 託 児 、 青 少 年 保 護 、 老 人 保 護 の 活動 を行 う。

(4)一 般 的 水 準 の 間接 的実 践

家 庭(個 人)に 対 す る支 援 事 業 と資源 動 員 、 連 結 の活 動 を行 う。

資源 の 動員 一 ボ ラ ンテ ィア、後 援 者 募 集 、後 援 金 募 金 の ため の 活動 を行 う。

資 源 へ の連 結 一物 質 的 結縁 事 業 を行 う。 た とえ ば、 老 人 や児 童 の後 援 結 縁 事 業 な どを行 う。

人 的 な結 縁 を実 施 す る。 た とえ ば、 「家 庭 トウ ミ」(日 本 の ホ ーム ヘ ルパ ー に相 当 す る業 務 を行 う専 門職)、 失 業 者 家 庭 の児 童 支 援 事 業 な どを実 施 す る。

3)専 門 的活 動 を活 性 化 させ る た め の方 案

地 域 社 会 福 祉 館 で活 動 して い る社 会 福 祉 士 が さ らに専 門 的 な役 割 を遂 行 す る た め に は、第1に 、サ ー ビス受 給 者 のニ ー ズの変 化 へ の対 応 、す な わ ち経 済 的 問 題 の解 決 や基 本 的保 護 の水 準 を超 え たQOLの 向上 に関連 す るニ ーズ の充足 の た め に、実務 現 場 で必要 と され る専 門知 識 と技 術 を教 育 す る こ とが必 要 で あ る。 す なわ ち、専 門 的 マ ンパ ワー の養 成 と開発 に対 す る継 続 的 支援 が必 要 な ので あ る。

第2に 、社 会福 祉 士 が提供 す る プ ロ グ ラム の質 とサ ー ビス伝 達 体系 の効率 性 を 確 保 す る た め に 、 そ れ らに関 す る開 発 と支 援 が必 要 で あ る。

第3に 、 よ り専 門 的 かつ質 の高 いサ ー ビスを提 供 す るた め に、社 会 福祉 機 関 の 行 政 的 、物 理 的 環 境 、 す な わ ち社 会 福 祉 館 に対 す る正 しい認 識 、運 営構 造 、業 務 携 帯 な どの環 境 が 整 え られ な け れ ば な らな い。

3.社 会 福 祉 専 門 要 員 の 資 格 、 業 務 、 専 門 化 の た め の 方 案

1)資

社 会 福祉 専 門 要 員 に な る に は、社 会 福 祉 士 資 格 証 を持 つ者 が 、 国 家 が実 施 す

(17)

韓 国社 会福 祉 士 の現 況 と課 題 71

る試 験 に合 格 しな けれ ば な らな い が 、 別途 の研 修 課 程 は要 求 され な い。 専 門 要 員 は、 地 方 公 務 員 特別 職 の7級 と8級 の資 格 者 と して勤 務 して い る。

2)業

社 会 福 祉 事 業 法 の職 務規 程(保 健 福 祉 部 訓 令 第39号)に よ る社 会 福 祉 専 門要 員 の職 務 は次 の とお りで あ る。

第1号 生 活 保護 法 によ る生活 保 護業 務:対 象 者 の調 査 お よび保 護 の決定 、対 象 者 の生 計保 護 、 自立 支 援 、個 別 相 談 、事 後 管 理 、後 援 金 品 の募 集 と後 援 者

の斡 旋

第2号 児 童 福 祉 法 に よ る児 童福 祉 業 務:要 保 護 児童 の調 査 と保 護 の決 定 、児童 相 談 な ど指 導 、 後援 者 開 発

第3号 老 人福 祉法 に よ る老人 福 祉業 務:要 保護老 人 に対 す る調 査 と保 護 の決 定 、 在 家 老 人 福 祉 事 業 、施 設 保 護 措 置

第4号 障害 者 福祉 法 に よ る障害 者 福 祉業 務:障 害 者 実 態 調査 、登 録 と保 護 の決 定 、障 害 者 に対 す る相談 、指 導 と施 設 入 所 、職業 訓 練 、就 業 な どの斡 旋 、 支 援 業 務

第5号 母 子 福 祉法 に よ る母 子 福祉 業 務:母 子 家庭 実 態 調 査 、相 談 、指 導 、保 護 に関 す る支 援

第6号 そ の 他 保 健 福 祉 部 長 官 が必 要 と認 め る業 務

*第1号 の業 務 を優 先 的 に遂 行 し、第2号 な い し第5号 の業務 を遂 行 しよ う とす る場 合 は専 門 要 員 の業 務 量 を考 慮 す る,

**上 記 職 務 に専 念 しな けれ ば な らず 、 洞 ・里 の担 当 や その 他 の業 務 を行 わせ て は な らな い 。

しか し、大 部 分 の専 門要 員 は以 上 の よ うな職務 規 程 が あ る に もかか わ らず 、規 定 業 務 以 外 の一 般 行 政 職 務 も兼 任 、遂 行 して い る場 合 が 多 い こ とが 、次 の表 に 示 され て い る。

(18)

表14社 会福祉専門要員が担当する業務比重の平均

生活保護業務(生 計 保護 、職業 斡旋 、教 育保護 、葬 祭保護 な ど)

社会福祉 サ ー ビス業務(障 害者 、老 人、児童、青少年 、母子 ・父子 家庭 な ど) 一般社会事 業業務(隣 人援助 、報勲 、家 出、浮 浪者 な ど)

一般家 庭業 務(婦 女会、埋 ・火葬、 合同結婚式 な ど) 一般行政 業務(洞 業務 、環境 、衛生 な ど)

その他 の業務

比重 の平均 (%)

39.5 Zs.4 9.2 5.7 11.9 5.8

出 所:ソ ウ ル 大 学 社 会 福 祉 研 究 所(1997),p.45

3)専 門 的活 動 の活 性 化 の た め の 方 案

社 会 福 祉 専 門要 員 が よ り専 門 的 な水 準 で 自分 た ち に付 与 され た業 務 を忠 実 に お こ な うた め に は、次 の よ うな 点 が修 正 され ね ば な らな い。

第1に 、現 在 特 別職 と して任 用 され て い る専 門要 員 に は、昇 進 の機 会 が制 限 さ れ て い る こ とに よ る士 気 低 下 とい う問題 が あ る。 これ は、 職 列 化(福 祉 職 の な か で 階 級 化 を 図 る こ と)を 通 じて解 決 しな けれ ば な らな い。

第2に 、 現 行 制 度 で は社 会 福 祉 士1、2、3級 の資 格 証 所 持 者 す べ て が 同一・ 級 の専 門要 員 と して任 用 され て い るが、 よ り専 門的 な資 質 を要 求 す るため に、社 会 福祉 士1級 資 格 証 所 持 者 の み に任 用 を制 限 す る必 要 が あ る。

第3に 、社 会福 祉 の専 門性 を強 化 で き るよ うな補 修 教育 内容 がつ くられ な けれ ばな らな い。 これ に よ って専 門 要 員 は変 化 す る受 給 対 象 者 の ニ ー ズ の充 足 に必 要 な介 入 方 法 や 問題 解 決 方 式 、 支 援 動 員 の戦 略 な ど に対 す る知 識 を習 得 し、 あ た ら しい プ ログ ラム の 開 発 と実 施 に必 要 な ス ーパ ー ビ ジ ョンを受 け る こ とが で き る。

4.精 神 保 健 社 会 福 祉 士 の 資 格 、 業 務 、 専 門 家 に 対 す る 方 案 1)資 格

精神保健 社会福祉士 は1級 と2級 に区分 され るが、精神保健法第2条 第2項 に よる資格基準 は、次 の表 の とお りである。

(19)

韓 国社 会 福祉 士 の現 況 と課 題 73

表15精 神保健社会福祉士の資格基準

1教 育法による大学院で社会福祉学 または社会事業学 を専攻 した修士学位所持者 で保健福祉部長官が指定する専門要員研修機関で3年 以上の研修を終えた者 2.2級精神保健福祉士資格取得の後、精神保健施設 または保健所で5年 以上精神保 健分野の臨床実務経験がある者

1社 会福祉事業法による社会福祉士1級 資格所持者で保健福祉部長官が指定する専 門要員研修機関で1年 以上の研修を終えた者

精 神 保 健 社 会 福 祉 士 の資 格 証 を取 得 す る た め に は 、次 の よ うな理 論 教 育 と臨 床 訓 練 を うけ る こ とが 必 要 で あ る。 精 神 保 健 専 門 要 員 の教 育 と研 修 に は 、保 健 福 祉 部 に よ って 同一一の体 系 が 与 え られ て い て、 そ れ は 、年 間1,000時 間 の教 育 と研 修 か ら成 って い る。具 体 的 に は、3つ の専 門職(社 会 福 祉 士 、臨 床 心 理 士 、 看 護 師)す べ て に対 して150時 間 の理 論 教 育 と830時 間 の臨 床訓 練 、専 門 職 別 の20時 間 の学 会 活動 参加 を骨子 と した研 修 制度 が作 られて い る。 理論 教 育 の150 時 間 を科 目別 に細 分 化 す る と、次 の表16、 表17の とお りで あ る。2級 の理 論教 育 は1級 の3年 課 程 の1年 次 と同 じで あ り、1級 の研 修 生 は研 修 期 間 の1年 目が 終 る と2級 の 資 格 を取 得 で き る よ う にな って い る。

臨 床 訓 練 の 内 容 は 、心 理 社 会 的 ア セ ス メ ン ト、 社 会 事 業 実践 、 学 術 活 動 と研 究 活 動 に 区分 され 、 研 修 期 間 中 に 、個 別 ・家族 ・集 団事 例 を必 須 と して扱 う よ

うに組 み立 て られ て い る。 また 、心 理 社 会 的 ア セ ス メ ン トと社 会 事 業 実 践 に焦 点 が合 わせ られ て い る と と もに 、継 続 的 な 学 術 活 動 も要 求 され て い る。 保 健 福 祉 部 か ら研 修 機 関 と して指 定 され た保 健 医療 機 関 で 臨床 訓 練 を受 け るが 、 す べ て の2級 精 神 保 健 社 会 福祉 士 の臨 床 訓 練 課 程 は1級 精 神 保 健 社 会 福祉 士 の 指導 、 監督 下 に な され ね ば な らない。 したが って、精神 保 健 社 会 福祉 士1級 の所持 者 が い ない機 関 の 場 合 、外 部 の1級 資格 者 を ス ーパ ーバ イザ ー と して委 嘱 し、研 修指 導 に用 い る こ と も許 され てい る。 ま た、ス ーパ ー ビジ ョンは毎 週 最低2時 間以 上 行 うこ とに な って い る。

(20)

表161級 精 神 保 健 社 会 福 祉 士 の 理 論 教 育

番号 科 目系列 科目名 年次別履修時間

1年 次 2年 次 3年 次

1

精 神 保 健 基 礎 系 列

精 神 保 健 基 礎 系 列

9

2

人 間 行 動 と 社 会 環 境

6

3

社 会 事 業 実 践 倫 理

6

4

za

5

地 域 社 会 精 神 健 康

5

6

精 神 保 健 行 政 と 政 策

8

7

精 神 保 健 関 連 法

3

8 地域社会資源 開発 と管理

8

9

3

10

3

10科 目 35 20 16

11

アセス メ ン トと評価系 列

心 理 社 会 的 ア セ ス メ ン ト

10 14

12

10 1s

13

13 12

14

調 12

15

12

5科 目

20 40 36

16

10

17

8 7

18

10 4

19 精 神 生 物 学 、 薬 物 学

7 8 2

4科 目

25 25 6

20

社 会 事 業 治 療 系 列

15 12

21

15 12

22

8

23

20 12

24

6

25

6

6科 目

20 5a 36

26

精 神 健 康 問 題 系 列

ア ル コ ー ル 、 薬 物 乱 用 7 3

27

8 3

28

10

3科 目 is 15 6

29

社 会 福 祉 サ ー ビス 系 列

住 居 訓 練 プ ロ グ ラ ム

la

3a

6

31

6

32

ケ ー ス マ ネ ジ メ ン

9

33

9

6科 目

4a

合計33科

150 150 150

出 所:臨 床 社 会 事 業 研 究 会(1999),pp,121‑122

(21)

韓国社会福祉士の現況と課題

表172級 精神 保健社会 福祉士 の理 論教 育

75

番号 科 目系列 科 目名 履修時間

1

精 神 保 健 基 礎 系 列

精 神 保 健 社 会 事 業 9

2

人 間 行 動 と 社 会 環 境

6

3

社 会 事 業 実 践 倫 理

6

4

地 域 社 会 精 神 健 康

5

5

精 神 保 健 関 連 法

3

6

3

7

3

7科 目

35

8

アセス メ ン トと評価系 列 心 理 社 会 的 アセ ス メ ン ト

10

9

10

5科 目

20

10

io

11

8

12

精 神 生 物 学 、 薬 物 学

7

3科 目

25

13

社 会 事 業 治 療 系 列

8

14

6

15

6

3科 目

20

16

1科 目

10

17

社 会 復 帰 サ ー ビス 系 列

住 居 訓 練 プ ロ グ ラ ム

10

18

6

19

s

20

ケ ー ス マ ネ ジ メ

9

21

9

5科 目

40

合計20科

150

出 所:臨 床 社 会 事 業 研 究 会(1999),pp.123‑124

参照

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