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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

Does Industry-Conducted All-Case Surveillance of Newly Approved Oncology Drugs Contribute

to the Revision of Package Inserts in Japan?

(和訳:新規抗悪性腫瘍薬の全例調査の添付文書に及ぼす影響)

薬物動態学 鈴木 昭之

【背景】

わが国では、承認条件として、多くの新規抗悪性腫瘍薬について、他国に 例のない全例調査が要求される。全例調査は、ある意味では前向きの有害 事象の検討であり重要な情報が得られている可能性がある。その一方で、

全例調査は製薬企業および臨床医・薬剤師にとって大きな負担となってい る。しかし、これまで全例調査の意義に関する系統的な検討は、規制当局 自身および第三者においてほとんど行われていない。そこで、全例調査の 結果が、添付文書の有害事象情報に及ぼす影響を検討することを目的に本 研究を実施した。

【方法】

以下の条件を満たす薬剤および、全例調査に基づいて添付文書に新規に追 加された副作用を検討の対象とした。

2006 年 1 月から 2015 年 9 月までに日本で承認された抗悪性腫瘍薬のうち 全例調査を承認条件とされた薬剤で、2015 年 9 月までに全例調査の承認 条件が解除された薬剤を対象とした。

全例調査に基づいて添付文書に追加された新規副作用は、全例調査の条件 付き承認が解除されるまでに添付文書に新規に追加された副作用とした。

また、情報が入手可能な場合は、国内で観察された副作用とし、全例調査 で観察された副作用が全例調査報告書にリスト化されている場合は、その リストに掲載されている副作用とした。

ここで、重大な副作用は、添付文書の「重大な副作用」の項に含まれる副 作用と定義した。

収集したデータは、記述統計を用いて分析した。

【結果・考察】

上記条件を満たし、検討の対象となった薬剤は、15 薬剤(18 の適応症)

であった。全例調査の予定症例数は 250~4,700 例であった。ほとんどの

薬物について、実際の安全性解析対象症例数は計画された症例数を上回っ

(2)

見本3

た。実際の全例調査の期間は、2.21~6.11 年であった。

全例調査に基づいて添付文書に追加された新規副作用の数の中央値(最小 値,最大値)は、7 (0, 32) であった。2 薬剤で全例調査から新規に添付 文書に追加された副作用はなかった。全例調査に基づいて添付文書に追加 された重大な副作用の数の中央値(最小値,最大値)は 1 (0, 21)であっ た。4 薬剤で全例調査から新規に添付文書に追加された重大な副作用はな かった。6 薬剤に関して、添付文書に全例調査における副作用の頻度が反 映されていた。ほとんどの副作用および重大な副作用は、全例調査報告書 に基づいて報告されておらず、臨床医からの自発報告に基づいて添付文書 に反映されていた。

【結論】

以上の結果より、全例調査の添付文書の改訂に対する影響は限定的と考え られた。製薬企業および臨床医・薬剤師の大きな負担を考慮すると、 Real

world data の利用など、全例調査の代替となるより効率的な有害事象報

告システムの検討が必要と考えられる。

参照

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