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Title
Influence of various superhydrophilic treatments to titanium on initial attachment, proliferation and differentiation of osteoblast‑like cells
Author(s) 山村, 啓介 Journal , (): ‑
URL http://hdl.handle.net/10130/3400
Right
氏名 山村 啓介
学位 博士(歯学)
学位記番号 第2032号(甲 第1266号)
学位授与年月日 平成26年 3月31日 学位授与の要件 学位規則第4条第1項 論文審査委員 主査 井上 孝 教 授
副査 矢島 安朝 教 授 副査 古澤 成博 教 授 副査 東 俊文 教 授 副査 吉成 正雄 教 授
学位論文名 Influence of various superhydrophilic treatments to titanium on initial attachment, proliferation and differentiation of osteoblast-like cells
学位論文内容の要旨
1.研究目的
インプラントのオッセオインテグレーションを早期に実現させるために、Ti表面に超親水化処理を施す と骨芽細胞の増殖、分化が促進されることが報告されている。超親水化処理にはサンドブラスト処理と酸 エッチング処理を行う方法に加えて、低温プラズマ法、紫外線照射法などの物理的処理が提案されている が、これらの方法のうちどの方法が有効かは明らかとなっていない。そこで本研究は、Ti表面への各種超 親水化処理が、マウス骨芽細胞様細胞の初期接着・増殖・分化能に与える影響を明らかにすることを目的 とした。
2.研究方法
細胞培養用の試料は、直径13mmのTi diskにサンドブラストと酸エッチング処理を施した後、大気中に 3週間静置したものをAir群、直ちに水中保存したものをDW群、大気圧プラズマ照射したものをPlasma 群、UV照射したものをUV群として用いた。DW、Plasma、UV群は処理後3日間水中で保存した。24 well plate 中のTi disk上に、マウス骨芽細胞様細胞MC3T3-E1を10%FBS含有α-MEM を用いて5×104/cm2個播 種し、37℃、5%CO2下で培養した。3, 6, 12時間後に、WST-1にて吸光度を測定し、 また共焦点レーザー 顕微鏡によるアクチンフィラメントの形態観察と、画像分析システムによる細胞面積の計測にて初期接着 を評価した。細胞増殖能は、1×104/cm2個播種し1, 3, 7, 14日後にWST-1法にて評価した。分化能の分析に は、1×104/cm2個播種し50µg/mLアスコルビン酸および10mM β-グリセロリン酸をさらに添加した培養液で 培養し、7, 14, 21, 28日後にALP活性とELISA法によるosteocalcinの定量を行った。統計処理は、一元配
置分散分析後、Bonferroni法による多重比較を行った。
3.研究成績および結論
初期接着は、全ての培養時間においてDW群の値は他の群より有意に高く、Plasma群およびUV群は Air 群より有意に高かった。形態観察では超親水性群のアクチンは、Air 群に比較して高く発現しており、
細胞面積の計測でも6時間後の超親水性群が、Air群に比較して有意に高い値を示した。12時間後ではDW、
Plasma群が、Air群に比較して有意に高かった。細胞増殖では、1,3日の超親水性群は、Air群の値より有
意に高かった。7日のDW群の値はAir群より有意に高く、14日は全ての群間に有意差は認められなかっ た。一方、ALP活性は7日のDW群の値がAir群より有意に高く、その他の群間には有意差が認められな かった。また、14日のAir群の値は他群より有意に低く、Plasma群はUV群より有意に高かった。さら に、21, 28日の群間で有意差は認められなかった。osteocalcin発現量は7, 14,21日後では群間に有意差は認 められず、28日後のPlasma群はAir群、UV群に比較して有意に高い値を示した。
以上より、Tiの超親水化処理は、処理条件に関わらずMC3T3-E1の初期接着、増殖、分化を高めること、
ならびにDW群が初期接着で優位性を示すこと以外は、超親水化処理群間で顕著な差が認められないこと が明らかとなった。
最終試験の結果の要旨および担当者
報 告 番 号 甲 第1266号 氏 名 山村 啓介
最終試験担当者
主 査 井上 孝 教 授 副 査 矢島 安朝 教 授 古澤 成博 教 授 東 俊文 教 授 吉成 正雄 教 授
最終試験施行日 平成26年 1月23日
試 験 科 目 歯科保存学
試 験 方 法 口頭試問
試 験 問 題 主題ならびに関連問題
結 果 の 要 旨
本審査委員会は主題ならびに関連問題について最終試験を行った結果、十分な学識を 有することを認め、合格と判定した。
学位論文審査の要旨
チタンインプラントの早期のオッセオインテグレーションを獲得するために、現在、超親水化処理を始 めとした様々なチタン表面改質法が試みられている。本研究は、超親水性を獲得するために近年推奨され ている表面改質法である、サンドブラスト・酸エッチング処理、酸素プラズマ処理、および紫外線照射処 理をチタンに施し、骨芽細胞様細胞の挙動を検討することにより、これらの処理の臨床的有効性を確認す ることを目的とした。各種表面処理を施したチタンディスクに骨芽細胞様細胞を播種し、それらの初期接 着、増殖、および分化能の検討を行った。結果として、チタンの超親水化処理は、処理条件に関わらず骨 芽細胞様細胞の細胞応答を高めること、およびDW群が初期接着で優位性を示すこと以外は超親水化処理 群間では顕著な差を示さないことが明らかとなった。以上より、何れの超親水化処理も早期の骨形成を促 進するための重要な役割を担い、ひいてはオッセオインテグレーションの早期獲得に寄与する可能性が示 唆された。
本審査委員会は,平成26年1月23日に行われ,まず山村啓介大学院生から論文内容の説明がなされた。
その後,各審査委員より、1)本論文の新規性、2)実験の手技、3)初期接着の結果に対する考察に関して などの質疑が行われたが、概ね妥当な回答が得られた。その他、論文の整理、用語の統一、附図の説明の 補足など多くの修正すべき点が指摘され、訂正が行われた。
その結果、本研究で得られた結果は、今後の歯学の進歩、発展に寄与するところ大であり、学位授与に 値するものと判定した。