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結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

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Academic year: 2021

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脊椎全摘術における硬膜外静脈叢からの出血に対す るフィブリン糊の止血効果に関する実験的研究

著者 水野 勝則

著者別名 Mizuno, Katsunori

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成14年7月

ページ 5

発行年 2002‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15671

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

医博甲第1487号 平成13年5月31日 水野勝則

脊椎全摘出術における硬膜外静脈叢からの出血に対するフィブリン糊の止血効果に関す

る実験的研究

論文審査委員 主査 副査

教授 教授 教授

富山中 田勝

下純 尾眞

郎宏

内容の要旨及び審査の結果の要旨

脊椎手術の際,硬膜外静脈叢からの出血は手術の進行を著しく妨げる。特に脊椎悪性腫瘍に対する脊 椎全摘術の際には,硬膜外静脈叢を完全に切断するためしばしば止血困難な出血をきたす6本研究で はウサギ25羽を用いて,硬膜外静脈叢からの出血に対するフイブリン糊硬膜外腔注入法の止血効果 および脊髄に与える影響を実験的に観察した。動物に麻酔を施した後,フイブリン糊A,B両液(A 液;フイブリノーゲン+第ⅢⅡ因子十アプロチニン,B液;トロンピン+塩化カルシウム)を,第3/4 腰椎椎弓間から頭側および尾側の硬膜外腔に向けてそれぞれ1.0m’(A液0.5ml+B液O5mD注入 した(フイブリン糊硬膜外腔注入法)。その後第3/4腰椎椎弓間において前椎骨内静脈を全て横切する ことにより硬膜外静脈叢からの出血を発生させた。フイブリン糊非注入群をコントロールとして出血 量を比較した。フイブリン糊注入群は0.22±0.209(n=5),非注入群は2.54±1.889(n=5)と,

注入群で出血量の有意な減少を認めたい<0.05)。組織学的には,フイブリン糊は硬膜外腔に均等に充 満していた。また硬膜外静脈の断面は扁平化しており,静脈内にフイブリン糊の塞栓を認めなかった。

さらに6羽のウサギを用いて硬膜外静脈造影を施行した。フイブリン糊を注入しなかった3例では硬 膜外静脈叢が明瞭に造影されたが,注入した3例で注入高位より頭側における硬膜外静脈の造影欠損 を認めた。次に脊髄に対する安全性を検討した。フイブリン糊の脊髄に対する圧迫力の指標として硬 膜外腔内圧を測定した。硬膜外腔内圧はフイブリン糊注入時に339±15.2mmHgまで上昇したが,

その後は速やかに注入前の値に復した。フイブリン糊注入前後において測定した脊髄誘発電位では波 形および潜時に変化を認めなかった。また注入後に下肢麻律を生じた例はなく,脊髄の組織学的変化 も認めなかった。フイブリン糊は注入後2および4週までは硬膜外腔に残存していたが,8週では消 失していた。本研究の結果,硬膜外腔へのフイブリン糊混合液の注入は,脊髄を障害することなく硬 膜外静脈叢を圧迫しタンボナーデ止血効果を発揮することがわかった。以上の知見をもとに現在の脊 椎全摘術ではフイブリン糊硬膜外腔注入法を行っており、出血量の減少に著しく貢献している。以上

より、本研究論文は学位授与に値するものと考える。

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参照

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