• 検索結果がありません。

─ ─ 白への恐怖、黒へのあこがれ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "─ ─ 白への恐怖、黒へのあこがれ"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

要 旨

 本文は冒頭から活字を組んでいくが、この作業を繰り返していっても巻末の最終ページが「ペ ージいっぱいの表示」になるとは限らない。余白や白ページが出来てしまうことがある。そうす ると著者によっては新しく文章を書いて埋めたりしたが、全ての著者がそうした仕事をしてく れるとは限らない。出現する白ページを埋める作業の多くは印刷者の仕事であった。しかし印刷 者が著者のように文章を連ねることは一般的には許されないので、残された手段として木版を 使って白ページを埋めようとしたのである。

 ド・ウォード本の巻末に木版が多用されている。それは彼が白ページを埋めようと苦労した 結果であり、不用意に木版で巻末を飾ろうとしたわけではなかった。彼は本文ページを「ページ いっぱいに表示」するという表示原則を巻末の白ページにまで適用していたのである。(続く)

28.巻末の白ページ

 ド・ウォードが標題紙を「ページいっぱいに表示」しようとしたことは前述した通りであるが、

この原則は彼の本作りにどんな影響を及ぼしたのであろうか。

 本文は冒頭から順番に活字組みをし、ページがいっぱいになると次のページへと進んでいく。

この作業を繰り返すことによって、全てのページがくみ上がる。しかしこうした作業を繰り返し たからといって、巻末が自動的に「ページいっぱいの表示」になるわけではない。初期英語本の 余白や白ページについて、ベネットは次のように言っている。

植字工は中間で調整をしないで、巻末にまとめたままにしたので、印刷者はそこを様々な「埋 め草」で埋めた。(34)

白への恐怖、黒へのあこがれ

─ ウィンキン・デ・ウォードの標題紙(3) ─

Not white, but black ;

title-pages made by Wynkyn de Worde(3)

髙野 彰

Akira TAKANO

(2)

 そして埋め草の例として著者の行った追加文を例示している。「何もしなければ空白(voide)の ままに終わってしまうので、この場所で友人の選び方や遇し方について一言述べたからと言って 何ら人を傷つけたり、気分を害したりすることは無いはずだ」とエリオット(Sir Thomas Elyot)

は1531年に追加文の必要性を訴えている(35)。あるいは「空白となるくらいなら本文中の難解な 語句に注釈を加えておく」(1553年)といった言葉も聞かれた。(36)

 エリオットの言っている「空白」にはどんな意味が含まれているのであろうか。本文は冒頭か ら巻末に向けて順番に活字組みをしていく。もし1ページずつ印刷するのであれば、本文の終了 に合わせて紙の使用も終わるので、白ページは最大でも1ページで済む。しかしこのような方法 で本を印刷することはない。大型本でない限り、普通は片面で8ページあるいは16ページなどの 複数ページをいっぺんに印刷するので、本文が終わったにもかかわらず、後に大量の白ページが 残ることがある。白ページが大量に発生するのは複数ページを同時に印刷(折丁単位に印刷)す るときに起こる問題だったのである。

 本とは本来情報を伝えるための入れ物であるから、情報を何も示さないページを用意する必要 はない。にもかかわらず巻末に余白や白ページができたとすれば、本作りに失敗した不名誉な証 拠になってしまう。それを避けるには証拠の隠滅を図るしかない。白ページを埋めるのは無駄な 仕事のように見えるが、決して軽んじることの出来ない作業だったはずである。

 しかし巻末に白ページが大量に発生するからといって、総ての著者が、エリオットのような配 慮を心がけたわけではない。面倒くさく思う著者のほうが多かったはずである。著者の協力で本 文を細工したり、文章を追加したりすることができないとなれば、印刷者だけで白ページを埋め る細工をせざるを得ない。

 巻末にはどんな形で白ページが出現するのであろうか。その様子は表28-1で「後」と表示した 項に示した通りである。この表で使用しているC1、G1と言った略語を説明すると表28-2とな る。この表をさらに要約したのが表28-3である。

 表28-3とは、表中の見出しからわかるように、最終「折丁」の最後の4ページの様子を表して いる。「最終活字ページ」、「最終活字ページ+白ページ」、「最終活字ページ+白ページ+白ペー ジ」、「最終活字ページ+白ページ+白ページ+白ページ」である。巻末の白ページといっても、

いわゆる、最終活字ページだけでなく、その後の白ページも含んでいる。

 表28-3で「最終活字ページ」とは最終折丁の巻末ページで、且つ最終活字ページのことであ り、表28-2に当て嵌めれば、C形になる。この表示形は4種類(C1、C2、C3、C4)あり、それ らに対応するのが図28-1、図28-2、図28-3、図28-4である。図28-1(C1)を見ると、最終活 字ページは活字が3行で終わっているため、下部の大きな余白には絵がはめ込まれている。この 表示形式に果たす絵の機能は標題紙表示で述べたとおりである。図28-2(C2)の場合は最終活字

(3)

ページがページいっぱいに活字組みされている。そして図28-3(C3)でも下部に余白があるが、

奥付は逆三角形の「図柄表示」になっている。この「図柄表示」の機能についても前述した通り である。従ってこれら3表示形はいずれも「ページいっぱいの表示」をしていることがわかる。

なお、奥付表示については第38項で扱っている。

最終活字ページ+白+白+白 最終活字ページ+白+白 最終活字ページ+白 最終活字ページ

C欄 ○

GとH欄 ○ 白

PとQ欄 ○ 白 白

R 欄 ○ 白 白 白

「○」:最終活字ページ 表 28-3:最終活字ページの位置

表示形 最終前前前 最終前前 最終前 最終ページ

C 1 A(絵)

2 A(F)

3 A(▽)

4 A(余白)

G 1 A(絵) 絵

2 A(F) 絵

3 A(▽) 絵

4 A(余白) 絵

H 1 A(絵) 白

2 A(F) 白

3 A(▽) 白

4 A(余白) 白

P 1 A(絵) 絵 絵

2 A(F) 絵 絵

3 A(F) 白 絵

4 A(▽) 絵 絵

5 A(▽) 白 絵

6 A(余白) 絵 絵

7 A(余白) 白 絵

Q 1 A(絵) 絵 白

2 A(F) 絵 白

3 A(▽) 絵 白

4 A(余白) 絵 白

R 1 A(絵) 絵 絵 絵 表 28-2:「表 28-1」の「後」の項の整理表

A :最終活字ページ 絵 :木版画、木版書名、

   印刷者マーク

F :最終活字ページは最終行    まで活字印刷

▽ :印刷ページの下部の奥付    が図柄表示されている 余白:最終活字ページの下部は    余白のまま

白 :白ページ

(4)

 ところが図28-4(C4)では最終活字ページの下部が余白のままで、埋められていない。これら 4表示形の使用頻度(表28-4)を見ると、「C1」が108件、「C2」が72件、「C3」が24件である。

それに対して「C4」は15件にすぎない。C4は「C」形の例外表示ではないだろうか。C形は折 丁の最終活字ページまで「ページいっぱいの表示」を目指していたのである。

29.巻末前の 1 白ページ

 次は「最終活字ページ+白ページ」である。この形にはG形とH形がある。Gの表示形は4種 類(G1、G2、G3、G4)あり、それらに対応するのが図29-1、図29-2、図29-3そして図29-4で ある。G形でも最終活字ページの表示形はC形と変わらない。従ってG1、G2そしてG3の最終 図 28-1(stc. 3261, 1494 年)(C1) 図 28-2(stc. 253, 1508 年)(C2)

図 28-3(stc. 25533, 1523 年)(C3) 図 28-4(stc. 5759a, 1496 年)(C4)

C1 C2 C3 C4 G1 G2 G3 G4 H1 H2 H3 H4 P1 P2 P3 P4 P5 P6 P’’ Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 108 72 24 15 27 57 40 77 11 3 8 12 2 14 18 5 7 2 6 2 1 1 1 1

表 28-4:巻末で使用された表示形の使用件数

(5)

活字ページは「ページいっぱいの表示」になっている。加えてG形は、図29-1-2の左ページの ように、どの表示形も折丁の最終ページ(白ページ)に絵が1つ印刷されている。白ページに

「絵」だけ印刷されていても、活字ページに付された絵であっても、絵の果たす「ページいっぱい の表示」機能は変わらない。従ってG1、G2、G3も「ページいっぱいの表示」をしていることに なる。

 ところが図29-4-1の右ページからわかるように、G4形の最終活字ページの下部は余白のまま で、埋められていない。このままでは先の3表示形と異なった形になってしまう。ところが使用 頻度を表28-4で比べると、G1、G2、G3、G4はそれぞれ27件、57件、40件そして77件なので、

G4形が最も頻繁に使われている。G4は公式に使用されていると見てよい。とすればG4は先の 3表示形と同等に扱う必要がある。図29-4-2の左ページからわかるように、G4の巻末ページに は絵が印刷されていることから、これをもって最終折丁の最終ページまで印刷したとみなし、途 中の余白を無視しようとしたのではないだろうか。基本的にはページごとに「ページいっぱいの 表示」を目指すが、時には折丁の最終ページを「ページいっぱいの表示」にすることで、中間の 余白は無視するという手抜きを考えたのである。この仮説についてはさらに後述する。

図 29-1-1(stc. 14864.5, 1515 年)(G1) 図 29-1-2(stc. 14864.5, 1515 年)(G1)

図 29-2-1(stc. 10081, 1508 年)(G2) 図 29-2-2(stc. 10081, 1508 年)(G2)

(6)

 Hの表示形は4種類(H-1、H2、H3、H4)で、それらに対応するのが図29-5、図29-6、図

29-7、図29-8である。最終活字ページの様子はC形と同じであるが、いずれも巻末ページが白

ページのままで、埋められていない。しかしG形の使用件数が合計201件であるのに対して、

H1、H2、H3、H4は11件、3件、8件、12件の合計34件なので、この総数はG形の総数201件 の約1/6弱である。巻末に1白ページのある表示形も、基本的には「ページいっぱいの表示」に 努めていたと見てよい。

図 29-3-1(stc. 6573, 1511 年)(G3) 図 29-3-2(stc. 6573, 1511 年)(G3)

図 29-4-1(stc. 11613, 1502 年)(G4) 図 29-4-2(stc. 11613, 1502 年)(G4)

(7)

30.巻末前の 2 ページ

 3番目(PおよびQ形)は「最終活字ページ+白ページ+白ページ」である。巻末に白ページ が2ページもあるため、P形が7種類そしてQ形は4種類と多様化する。

 P形でも最終活字ページの表示形はC形のそれと同じである。図30-1(P1)では最終活字ペー ジの下部余白に絵が印刷されている。そして次のページさらに後のページにも絵が印刷されてい る。図30-2(P2)では最終活字ページがページいっぱいに活字組みされ、残りの2ページには絵 が印刷されている。図30-4(P4)では最終活字ページの下部が活字で図柄表示され、残りの2ペ ージには絵が印刷されている。従ってこの3表示形はどの3ページも「ページいっぱいの表示」

になる。

 ところが図30-3(P3)と図30-5(P5)は中間のページが白ページのままで、埋められていな

い。図30-6(P6)は、その逆に、最後の2ページに絵がはめ込まれているが、最終活字ページは

図 29-5(stc. 21335, 1499 年)(H1) 図 29-6(stc. 23161, 1530 年)(H2)

図 29-7(stc. 25572, 1521 年)(H3) 図 29-8(stc. 12472, 1502 年)(H4)

(8)

ページいっぱいの表示になっていない。図30-7(P7)ともなると、最終活字ページの下部が余白 のままであるばかりでなく、次のページも白ページである。しかしこうした余白や白ページがあ っても、P形ではいずれも最終ページに絵が印刷されている。

 P形の各使用件数も表28-4に示した通りである。表によると、巻末付近のページが埋められて いるP1(2 件)、P2 (14 件)、P4(5件)の合計が21 件であるのに対して、余白の埋められてい ないP3(18件)、P5(7件)、P6(2件)、P7(6件)の合計は33件なので、後者の方が使用件数 が多い。後者の4形も意識して使用されたと見てよい。

 巻末に2ページもの白ページが出来てしまうと、そこを「ページいっぱいの表示」にするのは 大変なことである。簡便には木版や印刷者マークで穴埋めをすることが考えられるが、それでも 手間のかかる事に変わりはない。穴埋めでしかない作業に手間をかけるのは無駄である。それを 避ける最大の方法は空白のままにしておくことであるから、この状態を容認する表示思想があれ ばよいはずである。それが折丁の最終ページを埋めることで、折丁内は「ページいっぱいの表示」

図 30-1-1(stc. 5759, 1496 年)(P1) 図 30-1-2(stc. 5759, 1496 年)(P1)

図 30-2-1(stc. 3309, 1496 年)(P2) 図 30-2-2(stc. 3309, 1496 年)(P2)

(9)

になるという考え方である。この表示思想を案出したおかげで、P3やP5のような中間の白ペー ジ、あるいはP6やP7のような最終活字ページの下部の余白、その後の白ページといった、余白 表示を可能にしたのである。

図 30-3-1(stc. 24814, 1514 年)(P3) 図 30-3-2(stc. 24814, 1514 年)(P3)

図 30-4-1(stc. 25459, 1521 年)(P4) 図 30-4-2(stc. 25459, 1521 年)(P4)

図 30-5-1(stc. 3309, 1496 年)(P5) 図 30-5-2(stc. 3309, 1496 年)(P5)

(10)

 Q形には図30-8(Q1)、図30-9(Q2)、図30-10(Q3)、図30-11(Q4)の4種類がある。P形 と同様に巻末に2白ページがあるが、最初のページは絵で埋めても、最後のページは白ページの ままである。最初の白ページを埋めることで作業を完了させたことにし、さらに手抜きをしよう としたのであろうか。もっともQ形はQ1(2件)、Q2(1件)、Q3(1件)、Q4(1件)の合計5 件と、件数は少ない。それに対してP形はP1(2 件)、P2(14 件)、P3(18件)、P4(5件)、P5

(7件)、P6(2件)、P7(6件)の合計54件である。巻末に2ページの白ページがくる表示形も

「ページいっぱいの表示」を目指していたと見てよい。

 R形はR1の1種類(図30-12)だけであるが、巻末に白ページが3ページもある。図30-12-1 の右ページは奥付であるが、その下部の余白は木版で埋められ、残りの3白ページも木版で埋め られている。R形も「ページいっぱいの表示」を目指していることが分かる。

図 30-6-1(stc. 3309, 1496 年)(P6) 図 30-6-2(stc. 3309, 1496 年)(P6)

図 30-7-1(stc. 17104, 1499 年)(P7) 図 30-7-2(stc. 17104, 1499 年)(P7)

(11)

図 30-8(stc. 20412, 1499 年)(Q1) 図 30-9(stc. 8415, 1519 年)(Q2)

図 30-10(stc. 25487, 1525 年)(Q3) 図 30-11(stc. 13439, 1495 年)(Q4)

図 30-12-1(stc. 3183.5, 1532 年)(R1) 図 30-12-2(stc. 3183.5, 1532 年)(R1)

(12)

 巻末の白ページといえども、本文ページと同じ折丁内にあれば、本文ページの表示原則「ペー ジいっぱいの表示」に従っていることがわかる。この原則がなければ、巻末に白ページが生じて も、気にする必要はない。巻末に図柄が多出したのは折丁の最終ページまで使い切ろうとする努 力の表れだったのである。

31.巻末で使用する木版の種類

 巻末の白ページを埋めるのに「絵」が使用されたことは前述した通りであるが、「絵」の内訳を 表28-1を活用して見てみよう。「C1」は絵を1回使う形である。この形は全部で108件あるが、

その内、木版はわずか7点しかない(37)。残りはすべて印刷者マークである。C1で「絵」を使う 場合、原則として印刷者マークを使っていることがわかる。

図 30-12-3(stc. 3183.5, 1532 年)(R1)

図 31-1-1(stc. 279, 1497 年) 図 31-1-2(stc. 279, 1497 年)

(13)

 「絵」を1回使用する表示形は、その他に、「G2」(57件)、「G3」(39件)、「G4」(77件)、「H1」

(11件)、「P3」(18件)、「P5」(7件)、「P7」(6件)、「Q2」(1件)、「Q3」(1件)、「Q4」(1件)

がある。その内で木版を使用しているのはG2(4件)、P3(1件)、Q2(1件)にすぎない(38)。そ れ以外はいずれも印刷者マークを使用している。

 絵を2回使う表示形は「G1」(件27)、「P2」(14件)、「P4」(5件)、「P6」(2件)、「Q1」(2件)

であるが、印刷者マークを1回使用する形が基本である。例外の5件では2つの絵にいずれも印 刷者マークが使われている(39)

 「絵」を3回使った表示形(P1)は2点(図30-1そして図31-1)しかないが、いずれも印刷者 マークの使用は1回にとどまっている。

  「絵」を4点使った表示形(R1)は1点(図30-12)あるが、印刷者マークは1回しか使って いない。

 巻末に白ページがある場合、白ページが1ページでも、2ページでも、印刷者マークは原則と して1回の使用に留めていることがわかる。印刷者マークは自社の宣伝マークでもあるから、こ のマークが「ページいっぱいの表示」と宣伝とを兼用したと考えることができる。はたしてそう であろうか。

 これまではマークが巻末で表示されている場合に限定して取り上げてきた。これをもって印刷 者マークが必須の表示と言うことは出来ない。もしマークが自社の宣伝に欠かせないのであれ ば、常に表示する必要がある。巻末に表示する場所がない(C2)からと言って表示しないのであ れば、マークは必須の図柄ではなくなってしまう。もし巻末に表示スペースがないのであれば、

代替の表示場所として巻頭付近が考えられるので、そこでの表示の有無を見てみよう。

 表28-4によると、巻末が「ページいっぱいの表示」に終わっているC2形は72件である。そ の内、巻頭に印刷者マークを使った本は表31-1によると、わずか13件にすぎない。これでは印 刷者マークが必ず示さなければならない図柄とはいえない。それに件数は少ないが、1白ページ に木版(印刷者マークではない)を使っているC1形も見かけることは前述した通りである。

 巻末の余白や白ページの有無によって印刷者マークの表示が左右されるとなれば、このマーク の表示は偶然の産物でしかなくなる。これでは印刷者マークを必須の表示木版と見なすわけにい かない。巻末の印刷者マークとは余白や白ページを埋めるのが第1目的であり、自社の宣伝は結

1502 1504 1510 1511 1514 1515 1516 1517 1518 1519 1520 1528  stc 11603 16256 254 13831 13832 16126 25480 16128 13837 25513 P25479.14 13836

16125 表 31-1:C2 で標題紙に印刷者マークの表示がある本

(14)

果的にその機能を果たすにすぎない。というより、印刷者マークは普通の木版のような何かを連 想させる図柄ではないので、「ページいっぱいの表示」をするために案出された最適の工夫といえ る。自己主張(宣伝)が目的で使われるとしても、それはまだ後の時代のことになる。

 第25項で、ヴィンが活字による図形表示は印刷者マークの前触れだと指摘した点について補 足しておく。彼の指摘した表示形は、表28-2でいえば、G3、P4、P5、Q3になるが、印刷者マー クが使われるのはこの4表示形だけではない。例図に限ったとしても、図28-1、29-1、29-4のよ うに、「文字で図柄表示」をしていなくても、マークは示されている。あるいはC3やH3のよう に、図柄表示されていても、マークが表示されるとはかぎらない。彼の指摘が部分的であるばか りでなく、不正確なことは明らかである。(続く)

(34)Bennett, H.S. English books & readers, 1475 to 1557. 2nd ed. Cambridge, At the Univ. Press, 1970.

p.208

(35)ibid. p.208

(36)ibid. p.208

(37)絵を1回使用し、そこで木版を使用している本。

 C1 : stc. 278, 281, 15258, 19596, 23013, 15581, 24875

(38)木版を使用している本。

 G2 : stc. 9350, 287, 14924, 23153.10  H1 : stc. 24876

 P3 : stc. 7010  Q2 : stc. 8415

(39)絵を2回使用し、そこに2木版が使用されている本。

 G1 : stc. 23877  P2 : stc. 25488.5

 P4 : stc. 25459, 25481, 25484

(15)

-1(巻頭・巻末の余白) 1492149314941495149614971498149915001501150215031504150515061507 14042Z2P313439Y1Q41916Y1P2279Z1P113440bY1C413810Y1C121798Y1G1E P 281Z1C115376Y1C17016.2Y1C116256Y1C211605Z2C21380.5Y1G415806 13809Y1C11917Y1C2284Z1G26931Z1C115576.6 EGY1G2285.5Z1G215899Y1G211614Z2G45199Y1P421430 11024Z2G417103Y1G417104Y1P711603Z2C2169Z2G412351Y1C223164.2 17103.5Y1G45573Z1G411613Z2G4319Z2G212381Z1C4 278Z1C121335Z1H112472Z2H421259Z1P2 5759Z1P123427Z1P714863Z2G4 17539Z1H1 19213Z1C1 5065Y1H41536Y1P619440Y1G1283Z2Q1P 282Z2H413829Y1H116231Y1C122270.5Y1G4 14507Z2P29353Z1C15085Z2P611610Z2G4  9354Z1C114081Z2H1 24875Y2C17016Y2C117011Y2C115397Z3P217967Z3C217006Y2G123163.11Y2H112945Z4C117033.7Y2G43543 17965Z3C219439Y2H424876Y3H120412Z3Q124224Y2C113689Y2G46034 3309Z5P224866Y2G2 22597Z4C417031Z6H1788Z3C1 787Z3C1 12139Y2G4 24766X1H124234X1H13261Z6C112955+X1C19351a.7X1G2285Z9G217005X1C15643Z6G11978Z6P29355.5X1G19997X1G43295X1G421298X1H44689 17032aX1C19349Z7C2287Z8G417247X1G417007Z6G114924X1G24688X1G415398 286Z8G217022Z6G2 17020Z7G2 14546Z8C1 21070Z8G4 24766.3X1H1 33041796514097140985572999680214077C.148198751981537723427.779211721.53265 1587514098.55759a1360914102177261987.5158981724979313685.5 158761702013608.71932723153.5754120439.3100815257.5 158781772321334204149352100924878.3 1796223153.4136105728 1450814842a 1701118779 1702119207a 17037.519208 20878 24878

(16)

1508150915101511151215131514151515161517151815191520152115221523 13604Y1C11497Y1C115345Y1C113831Y1C215577Y1C1254.3Y1C213832Y1C29985Y1C117498Y1G47015Y1C123429Y1C15609Y1C117038Y1C2965Y1C110893Z2G215581 253Y1C214572Y1C115576.8Y1C121336Y1C46470Y1C23290Y1C115919 EY1C216126Y1C220438Y1H425511.5Y1C113837Y1C25609.5Y1C125479.14Y1C214558Y1C16895Z2P415934 16120Y1C217537Y1C117016Y1C11966Y1G225525Y1C422580Y1C216125Y1C223013Y1C125444Y1G416128Y1C218475Y1C225514Y1C225569.3Y1G223877Z1G117499 25007Y1C219305Y1C2254Y1C26573Y1G320437Y1H423153.10Y1G217540Y1C223196Y1C125479.5Y1C221071Y1C423154Y1G325446Y1G210450.7Y1H310631.5Z1G4 9351aY1G423164Y1C223430Y1C25574Y1G425447Y1H425509.5Y1C422557Y1G423428Y1C125510Y1C411407Y1G418568Y1G423196.8Y1G46833Z1C123168Z2C1 7706Z1G416121Y1G314864Y1G418567Y1G44839.7Z2C118934Z1G123427a.7Y1P7271Z2G425459.8Z2C122558Y1G41385Y1H110450.6Y1H210631Z1G325464Z2C1 20875.5Z1G418566Y1G423178Y1G420436Y1H219767.3Z2C125459.2Z2C420079Z1C2272Z2P310627.5Z1G323185Y1G423956(1)Z1P725512Y1H417027Z2C210894Z2G2 23164.4Z2C121007Y1G421286.3Z1C223427a.3Y1P725541Z2C26035Z1G1318Z2G420081Z1C223196.2Y1G423167.3Z2C123956Z1C1 23195.5Y1G412091Z1G111608Z2C414864.5Z2G125445Y1G411617Z2G425540.5Z1G3 15258Z1C123876Z1G16035.5Z2G114039Z1C125479.6Y1G425545Z2P317973.5Z1G4 15808 EZ2C214518Z1P211616Z2G217026Z1G43547aZ2G125545.3Z2P320876Z1G4 3547Z2G115576Z2H424814Z2P320080Z1C225459.9Z2G125545.5Z2P321260Z1P2 12943Z2G120881.7Z1C225477aZ2G423147.6Z2C2 23941Z2G15095Z2P225546Z2G1 12475Z2G225463Z2P220894.7Z2G2 12943.5Z2G225543Z2P325499Z2G4 25571Y1H325482Y1C325484Y1G325449 25483Y1C325560Y1C225450.3 25515Y1C325560.7Y1C225466 25558Y1C325572.5Y1G325573 25559Y1C325501Z2G125503 25448Y1G4 25572Y1H3 25547Y1P2 25459Y1P4 25481Y1P4 7016.5Y1C125459.3Z2C125496.3Z2G425527Y1G225477bZ2C125528Y1G425462Z2C125530Y1G325531Y1C325533 25527.2Y1G225497Z2G425461Z2C125500Z2G3 25539Y1G425538Z2G2 25540+Y1C425504aZ2H4 25498.3Z2G4 25508++Z2C4 3289Y2C14592Y2C217841Y2C23273Y2G410903aY2G26915Z3G217110Y2G28415Z3Q212046Y2C23288Y2G125982Y2C1 10081Y2G210903Y2G419596Y2C14592.5Y2C215084Z3C117012Y2C13600Y2C1 10902Y2G210904Y2G222597.5Y2C114806Z3P219795Y2G324242Y2G2 13686Y2G410891Z4C1 10900Z4G4 10901Z3G4 12953X1C114323X1G224879Z6C1P4840X1C115579.8X1G123157X1G25162X1C122978 23155.9X1C114522X1C115914X1G410450.2X1C1 15579.6X1G423159a.1X1G2 17806X1C124241X1C1 20034X1C1 24240X1C1

38712948961218567a7571169.5320.546013264331713607100015204389 15936 EG 7502.5130759613a201082481348411235295555456159471756815606.57571.520417 15908161601464825443.4146499832595323159a19303.722611.525455 179712010717248254792394311361a1062823111.524879.5 241542088325525.71383423196a 2314215475 2316715578 23907.718808 24133.518875 24571.3

(17)

152415251526152715281529153015311532153315341535

14083 EGZ2G41918Y1G425553Y1C2966Y1C16830Y1G123182.6Y1H43267Y1P23278Y1G35610Y1H3656Y1C323152Y1C15729 15576.4Z1G210608Y1G415399Z1C123197Y1G313836Y1C223198Y1G35092Y1C223183Y1G410839Y1C17500Y1P323184.5Y1H3 15579 EGZ1G314044Y1C16897.5Z1C36836Z1C120439Y1G423148aY1C215578.7Y1C123244Y1C118570Y1G414045Y1C120882Z1G1 23182Y1G46897Z1P521008Y1G423148.12Z2C217541Y1C222560Y1G325008Y1G223174.7Z2C1 23196a.6Y1G423168.7Z2C123148.10Y1C223174Z2C118475Y1C23183.5Z2R125423Y1G3 3266Z2C223169Z2C110002Z1C119119Y1G36932Z2G3 18528Z1C117532Z2G317974Z1G420413Y1G26035aZ1G3 21473Z1G122411Z1P722559Y1G317975Z1G3 25417Z1C423959Z1C225422Y1C325421.6Z1C3 23174.5Z2C1 23150Z2C3

23429aY1C16780.5Y1C325469Y1C225454Y1G325490Y1P325456Y1G3272aY1C125456.7Y1G34842Y1G315602Y1P35278Y1C1171 24944Z2G225452Y1G325488Y1P325470Y1C325521Y1C225472Y1C213812Y1G325474.7Y1C26126Y1G315608Y1G25543Y1G2 25467Y1C325453Y1H325488.5Y1P225489Y1C325564.6Y1C225491Y1P325474.3Z2C210467Y1P521827Y1G210467.5Y1P5 25518Y1C325468Y1C125519Y1C225554Y1P324944Z2G225491.3Y1C221810Y1C125477Y1P5 25550Y1P525487Y1Q325553Y1P325578Y1G225556Y1P325507.5Y1G3 25551Y1P525552Y1P325564Y1C210895Z2G225565Y1C225508Y1G3 25562Y1C225563Y1C225577Y1G225505Z2G325506Z2P325557Y1P3 25562.3Y1C225576Y1G225567.5Y1C2 25574Y1G225504Z2G325579Y1G2 25493.3Z2C3

25534Y1C125535Y1C116891Y1G325536Y1C3 H E R E

10906Y2G25136Y2G41912Y2G31913Z4P5  14109Z3G410907GY2G210012Y2C2  19898Z4C317112Y2G212947Y2C1

文 字

10838.7Y2C1   P   T

23159a.7X1G2670Z8G422979Z8G223160X1C323908X1C323161X1H2 3184.5X1G210082X1C124880Z9G2 25520X1C2   N   O   N

25486.31392515948573314109.58033318145591988.65605 15578.32316 9.514125.52481510685231632553723198.7 1594123182.22317314650 18528.52558024302 20921a24946 23163.525565.5

(18)

図 30-8(stc.  20412,  1499 年)(Q1) 図 30-9(stc.  8415,  1519 年)(Q2)

参照

関連したドキュメント

これはつまり十進法ではなく、一進法を用いて自然数を表記するということである。とは いえ数が大きくなると見にくくなるので、.. 0, 1,

つの表が報告されているが︑その表題を示すと次のとおりである︒ 森秀雄 ︵北海道大学 ・当時︶によって発表されている ︒そこでは ︑五

であり、最終的にどのような被害に繋がるか(どのようなウイルスに追加で感染させられる

本論文での分析は、叙述関係の Subject であれば、 Predicate に対して分配される ことが可能というものである。そして o

執務室は、フロア面積を広くするとともに、柱や壁を極力減らしたオー

高さについてお伺いしたいのですけれども、4 ページ、5 ページ、6 ページのあたりの記 述ですが、まず 4 ページ、5

結果は表 2

最終的な認定データおよび特性データは最終製品 / プロセス変更通知 (FPCN) に含まれます。この IPCN は、変 更実施から少なくとも 90