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海外短期語学 研修 で英語 力 は どの くらい 伸 び る ものか
小 林 敏 彦
SUMMARY
本 稿 は,1998年 夏期 に米 国,カ ナダ,英 国 の 公立 大 学4校 の付 属 の3〜4週 間 の 外 国 語 と して の 英 語 研 修 プ ログ ラム に 派 遣 され た小 樽 商 科 大 学 商 学 部
2,3年 生31名 の 出 国前 と帰 国後 との 英 語 力 の デ ー タ と英 語 学 習 に対 す る モ チ ベ ー シ ョンの変 化 を報 告 す る もの で あ る。前 者 につ い て はITPTOEFL
の得 点 か ら,後 者 につ い て は ポイ ン トス ケー ル 式 の ア ンケ ー ト法 に よっ て測 定 され た。英 語 の 運 用力 につ い て は,出 国 前 受験 の全 体 の総 合 得 点 の平 均 が 459点 か ら帰 国 後 の受 験 で は488点 と29点 向上 し,T‑testを 用 いた 結果,こ
の二 つ の平 均 値 の差 に統 計上 の有 意 差 が確 認 され た。 また セ ク シ ョ ン別 の平 均 値 の比 較 で は,語 彙 ・文 法 力 の 向上 が 最 も顕著 で あ り,続 い て リス ニ ン グ と長 文読 解 力 が 向上 した 。英 語 学 習 に つ いて の モ チベ ー シ ョン につ い て は, 外 国 人 に対 す る違和 感 が 解 消 さ れ,さ らに将 来滞 在 地 で の留 学 や 居 住 を希 望 す る者 が多 数 を占 め,統 合 的動 機 づ け が高 まっ た。 本稿 で は,調 査 の結 果 を も とに短 期 語 学 研 修 の 意 義 を第 二 言 語 習 得 及 び 学 習 モ チ ベ ー シ ョ ンの 観 点 か ら考察 し,本 学 の外 国語 教 育 と交 際交 流 事 業 の有 機 的 結合 のた めの提 案 を 行 う。
1露INTRODUCTION
夏 休 み な どの 長 期 休 業 を利 用 して 海 外 の 短 期 語 学 研 修 に参 加 す る大 学 生 が
増 えて い る。 個 人 的 な 資 格 で の参 加 も多 い が,大 学 が組 織 的 に 団体 で 一 定 期
間 派 遣 す る と こ ろ も多 い 。本 学 の海 外 語 学 研 修 派 遣 の 歴 史 は,1986年 に行 わ
れ た 米 国 ニ ュー ヨ ー ク 州 立 大 学 バ ッ フ ァロ ー 校 へ の英 語 短 期 集 中 プ ロ グ ラ ム
に さか の ぼ る。 以 来,英 語 以 外 の 語 系 で も交 換 プ ロ グ ラ ム が 発 足 し,言 語 セ
ンタ ー 及 び 国 際 交 流 セ ン タ ー の設 置 に伴 い 制 度 の整 備 と改 善 が 進 め られ て き
た 。
1998年 夏 に は,米 国,英 国,カ ナ ダ,中 国,韓 国,ド イ ツ,フ ラ ンス,オ ー ス トリア の8力 国9機 関 に,学 部 及 び 大 学 院 生 合 わ せ て47名 が3週 間 か ら4 週 間 派 遣 され た。 また,従 来 か ら使 用 さ れ て い た 「語 学 研 修 」 が 「 短 期 留 学 (夏期 派 遣)」 とい う名 称 に改 め られ,参 加 者 は正 式 な 留 学 届 け提 出 し,言 語 セ ン タ ー の 教 官 の協 力 の も と国 際 交 流 セ ン ター で一 括 管 理 ・運 営 され る よ う に な っ た 。研 修 か ら留 学 とい う名 称 の変 更 は,形 式 上 や 手 続 き上 の 単 な る変 更 の み な らず 派 遣 先 で 受 講 す る科 目 の質 的 ・量 的 充 実 及 び派 遣 者 の 募 集 や選 考 に至 る まで 従 来 の形 式 を踏 襲 した 上 で 実 質 的 な改 善 を計 る必 要 が あ る こ と も示 唆 して い る。
従 来 よ り夏 休 み,冬 休 み,春 休 み を利 用 した 本 学 が 管 理 す る海 外 で の語 学 プ ロ グ ラ ム参 加 に対 して 一 定 の 条 件 を満 た す こ とで2単 位 を与 え る シ ス テ ム が 確 立 さ れ て いた 。 この2単 位 とい う単 位 数 は,本 学 規 定 の単 位 数 算 出 で 求 め られ る語 学 関 連 科 目の2単 位 に相 当 す る総 授 業 時 間 の60時 間 が,3週 間 か ら4週 間 程 度 の 短 期 の 語 学 プ ロ グ ラム で満 た され て い る。
また 単 位 を授 与 す る上 で の成 績 の 決 定 に つ い て は,現 地 プ ロ グ ラム で の成 績 等 に は例 え同 じ語 系 で あ っ て も機 関 や プ ログ ラ ム 問 で の 基 準 が違 う た め 表 1に あ る よ う な本 学 で の 統 一 基 準 が1996年 に制 定 され,本 年 度 の 英 語 圏 へ の 派 遣 分 に つ い て も この 基 準 を遵 守 す る こ とが 求 め られ た 。
第 二 言 語 の 習 得(SLA)に は,言 語 材 料 の イ ン プ ッ ト(input),ア ウ トプ ッ ト(output),そ し て イ ン ター ラ ク シ ョン(interaction)の 三 要 素 が 不 可 欠 で あ る(Long,1983)。 イ ン タ ー ラ ク シ ョン に つ い て は,教 室 内 だ けの 提 供 で は 質 的 ・量 的 に不 十 分 で あ る。 この 不 足 部 分 を補 足 す る手 段 の ひ とつ とし て長 期 また は短 期 間 の学 習 言 語 圏 で の 滞 在 が 考 え られ る。 学 習 言 語 圏 で の 滞 在 に は,社 用,研 究 出 張,観 光 旅 行,留 学 な どが あ り,留 学 につ い て は,外 国語 学 習 と主 た る 目的 とす る場 合 は,一 般 的 に短 期 語 学 研 修 と長 期 語 学 研 修 に二 分 され る。 この 語 学 研 修 は あ く まで も第 二 言 語 習 得 の三 要 素 を促 進 す る た め
の 手 段 で あ っ て,滞 在 そ の もの は学 習 の 目 的 で は な い 。
海 外 短期 語 学 研 修 で英 語 力 は どの くらい伸 び る もの か
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表1語 学研 修 に おけ る成 績の 基準(英 語 のみ抜 粋)
英 語II 英 語III
TOEFL得 点 成績評価 TOEFL得 点 成績評価
495点 以 上 485〜494点 475〜484点 474点 以 下
優 良 可 祠
510点 以 上 500〜509点 490〜499点 489点 以 下
優 良 可 祠
教 育 す る側 が定 め た 外 国語 学 習 の 目 的 は,中 学 や 高 校 に 関 して は文 部 省 が は っ き り と し た 目標 や 目的 を指 導 要 項1)の 中 で 定 め て い る が,大 学 の 英 語 教 育 に お い て は明 確 な もの は な い 。 大 学 に よ っ て は,外 国 語 教 育 カ リキ ュ ラム が プ ロ グ ラム 化 さ れ,デ ィ レ ク ター の指 揮 の 下 に教 授 内 容,教 授 法,教 科 書 の 選 定 に至 る ま で統 一 され て い る機 関 を除 い て は,学 習 の 目的 は,各 教 官 担 当 の 授 業 シ ラバ ス の 中 で の記 述 に と ど ま り,内 容 も教 官 の間 で も個 性 の違 い が 相 当 あ り,担 当教 官 の 裁 量 に任 さ れ て い る。 ゆ え に,受 講 す る側 も,漠 然 と し た 気 持 ち は あ る もの の,英 語 学 習 の 目的 に つ い て は 明 確 な ビ ジ ョン を 持 っ て い る学 生 は 多 い とは言 い難 い。 これ は悪 く言 え ば放 任 で あ り,良 く言 え ぼ,学 習 者 個 人 の ニ ー ズ や 考 え方 を尊 重 した 柔 軟 な シス テ ム と捉 え る こ と もで き る。
イ ン タ ー ラ ク シ ョ ン は,学 習 言 語 圏 で の 滞 在 に 限 らず,国 内 で も補 足 可 能 で あ る。 英 語 の場 合 は,英 会 話 ス ク ー ル や サ ー ク ル,町 中 で の英 語 母 語 話 者 とのi接触,通 信 な ど,日 本 国 内 にお い て も工 夫 し だ い で 海 外 滞 在 に匹 敵 す る ほ どの イ ン ター ラ ク シ ョン を造 り出 す こ と は可 能 で あ る。 しか し,日 本 国 内 と学 習 言 語 圏 で の イ ンタ ー ラ ク シ ョン の 間 に は,質 的 ・量 的 相 違 が 存 在 す る
1)高 等 学 校 学 習 指 導 要 項 第8節 外 国語 目 標 「外 国 語 を 理 解 し,外 国語 で 表 現 す る 能 力 を養 い,外 国 語 で 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う とす る 態 度 を育 て る と と も に,言 語 や 文 化 に対 す る 関 心 を高 め,国 際 理 解 を深 め る 」(p.108)
こ と を忘 れ て は な ら な い。
質 的 に は教 室 内 や 国 内 の そ の 他 の場 面 で は,英 語 の 母 語 話 者 や そ の他 の 上 級 の英 語 の 第 二 言 語 話 者 は,日 本 人 の英 語 第 二 言 語 話 者 の上 達 度 に応 じた 言 語 調 整 で あ る フ ォー レ ナ ー トー ク(foreignertalk)(Ferguson,1971;
Hatch,1983;Long,1983)を 意 識 的 に,ま た は無 意 識 の うち に行 う傾 向 が あ る。 これ は音 声,語 彙,構 文,語 用 とい う あ らゆ る レベ ル に お い て母 語 話 者 が 第 二 言 語 話 者 に理 解 可 能 な イ ン プ ッ トを与 え る行 為 で あ る。 これ は,言 語 習 得 上,あ る発 達 段 階 に お い て は,母 語 及 び外 国 語 の習 得 を促 進 す る もの で あ る とい う正 の側 面 を唱 え る見 解 が あ る もの の,程 度 の行 き過 ぎ た調 整 が 長 期 間 行 わ れ 学 習 者 が 慣 れ 切 っ て し ま うの は好 ま し くな い。 これ は,学 習 言 語 圏 へ 旅 行 や 滞 在 して み る と,そ の 差 は歴 然 とす る。 日本 語 母 語 話 者 が 慣 れ て い な い,ま た は外 国人 との異 文 化 遭 遇 の 経 験 の少 な い 母 語 話 者 の 英 語 は 日 本 語 母 語 話 者 に は 聞 きづ ら く,ま た 対 応 の 仕 方 も雑 に思 わ れ る こ とが し ば し ば あ る。 特 に教 室 英 語 に慣 れ て し ま っ て い る学 習 者 は,紳 士 的 で 淑 女 的 な 教 官 を そ の学 習 言 語 圏 で の 典 型 的 な 市 民 と思 い込 み,現 地 で も同様 の 待 遇 を無 意 識 に期 待 して し ま う。 私 は この 点 を旅 立 つ 留 学 生 に よ く聞 か せ る こ と に し て い る。
量 的 に は,一 般 的 に学 習 言 語 圏 に滞 在 した 方 が 国 内 よ り圧 倒 的 な イ ンタ ー
ラ ク シ ョ ンの 機 会 が あ る よ うに 信 じ られ て い る。国 内 で は,教 室 まで 出 か け,
外 国 人 を探 し出 し,時 間 の都 合 をつ け な けれ ば な らな い 。 また,イ ン タ ー ラ
ク シ ョン終 了 後 は,ま た 日本 語 の 世 界 に戻 っ て し ま う こ とに な る。 そ れ に対
し,学 習 言 語 圏 で は,あ らゆ る情 報 の イ ン プ ッ トが 学 習 言 語 を媒 体 と して行
わ れ,ま た 応 対 もそ の 言 語 で行 わ れ る。 しか し,私 自身 の海 外 滞 在 経 験 と現
地 の 日本 人 学 習 者 の生 活 ぶ りを つ ぶ さ に観 察 す る と これ は必 ず し も正 しい と
は言 え な くな る。 私 は米 国 ハ ワイ 州 ホ ノ ル ル 市 に あ る私 立 の4年 生 大 学 に設
置 され て い る英 語 準 備 コ ー ス で 唯 一 の非 母 語 話 者 と して3年 間 英 語 を教 授 し
た 経 験 が あ る。 この 間,市 内 の 州 立 の付 属 英 語 教 育 機 関 や 私 立 英 語 学 校 の授
業 を延 べ70ク ラ ス 以 上 見 学 し,ま た 多 くの 日本 語 の母 語 話 者 と接 す る機 会 が
海 外短 期 語 学研 修 で 英 語力 は どの く らい伸 び る ものか
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あ っ た 。 そ こで 一 日 に英 語 で イ ン タ ー ラ ク シ ョ ン を行 う時 間 を20名 ほ ど に ラ ン ダ ム に 調 査 した こ とが あ っ た が,大 半 が わ ず か10分 以 下 とい う回 答 で あ っ た。 この 中 に は米 国 に着 た ぼか りの学 生 か ら滞 在1年 以 上 に も な る学 生 も含 ま れ て い た 。 た だ し,こ れ は け っ して彼 らは け っ して 模 範 とす べ き タ イ プ の 学 生 で な く,日 常 の生 活 に お い て も 日本 人 同 士 だ け の グ ル ー プ を形 成 し, テ レ ビ,ラ ジオ,レ ン タル ビデ オ に至 る まで 日本 語 の世 界 に漬 か った,い わ ば海 外 の 中 華 街 な らぬ,「 移 動 式 ジ ャパ ニ ー ズ タ ウ ン」その もの の 住 民 で あ っ た こ とを 明 記 し て お か な けれ ば な ら な い。これ で は,日 本 国 内 で必 死 にLL教 室 を活 用 し,ま た テ レ ビ,ラ ジ オ の 語 学 番 組 で 学 習 して い る 日本 語 母 語 話 者
の 方 が 習 得 の 成 功 率 は高 い の は 明 白で あ る 。 ゆ え に,学 習 言 語 圏 に行 き さ え す れ ぼ,誰 で も第 二 言 語 習 得 が成 功 す る とい う の は妄 想 で あ り,た だ ち に修 正 され る べ き偽 りで あ る。
また,文 法 的 基 礎 力 を身 に付 けぬ ま ま高校 を卒 業 後 た だ ち に渡 米 した 日本 語 母 語 話 者 が 米 国 で英 語 を習 得 した 例 は少 な い 。 外 国語 の 基 礎 力 養 成 に は, 帰 納 的 な文 法 習 得 が 神 経 言 語 学 的 に も社 会 心 理 学 的 に も困 難 とな った 臨 界 期
(Lennenburg,1967;Long,1990)を 過 ぎ た 学 習 者 に は,母 語 に よ る演 繹 的 な 学 習 が 不 可 欠 で あ る。 し か し,言 語 使 用 の 演 習 を しな けれ ば,そ の 文 法 知 識 は宣 言 的知 識(declarativeknowledge)の レベ ル に と ど ま り,運 用 場 面 で 必 要 な手 続 き 的 知 識(proceduralknowledge)の 段 階 ま で は 発 達 し な い (Anderson,1985)。 す な わ ち,イ ン プ ッ トだ けで は,発 話 や 語 用 の 能 力 は期 待 で き ず,や は り残 りの ア ウ トプ ッ トとイ ン ター ラ ク シ ョン が学 習 の 過 程 に 含 まれ な け れ ば な らな い の で あ る。
教 授 法 の 歴 史 を 見 る と,文 法 訳 読 式 へ の 批 判 か ら ダ イ レ ク トメ ソ ッ ド (DirectMethod),オ ー ラ ル メ ソ ッ ド(OralMethod)(Palmer,1921),オ ー デ ィオ リ ンガ リズ ム(Audiolirlgualism)(Fries,1945),ナ チ ュ ラア プ ロ ー チ (NaturalApproach)(Krashen&Terrel1,1983)等 の 学 習 者 の母 語 の 介 在 を 否 定 した教 授 法 が 脚 光 を浴 び,今 日 で も行 わ れ て い る も の も多 い 。 しか し近
年 で は ナ チ ュ ラル ア プ ロ ー チ の よ う な意 識 的 な文 法 学 習 を否 定 した り,学 習
や 文 法 学 習 そ の も の を 軽 視 し た 教 授 法 へ の 見 直 し が 進 ん で い る。 タ ス ク (task)2)を 中 心 と した 文 法 教 授 法(Long&Crookes,1992)な どが 注 目 され て きて お り,普 遍 文 法 の立 場 や,言 語 心 理 学 の 立 場 か ら文 法 学 習 の意 識,無 意 識 につ い て論 じた 学 術 論 文 が 多 くの 応 用 言 語 学 関 係 の学 術 雑 誌 に掲 載 され て きて い る。
以 上 の こ とか ら,日 本 語 を母 語 とす る英 語 学 習 者 は,国 内 に い る 間 に,文 法 と基 礎 語 彙 を中 心 と した 宣 言 的知 識 を確 立 し,で き る限 り手 続 き的 知 識 ま で 発 達 され る こ とに努 力 した 上 で,英 語 圏 へ 旅 立 つ べ きで あ る。 た だ 行 くだ け で は,意 味 が な く観 光 で 終 わ っ て し ま う。そ れ だ けの 金 銭 的投 資 が あ れ ば, 一 生 分 の 独 習 用 の 教 材 が 買 い 揃 え られ る はず で あ る
。 この 点 につ い て,海 外 短 期 留 学 に つ い て,大 学 生 は まず 留 学 以 前 に何 を す べ きか を判 断 す べ きで あ る。 また,別 な見 解 と して は,海 外 短 期 留 学 を帰 国 後 の学 習 を促 進 さ れ る機 会 と捉 え る考 え 方 が あ る。 これ は私 自身,今 か ら15年 前 大 学 入 学 後 の 夏 に旅 行 代 理 店 を通 じて 米 国 西 海 岸 の 家 庭 に ロス 五 輪 の 真 っ最 中 に1カ 月 ほ ど民 泊 した 経 験 か ら も一 理 あ る と思 わ れ る。 中 に は決 して 友 好 的 と は言 え な い 店 員 の 突 き放 した よ うな 話 し振 りや,ポ ップ コー ン を頼 ん で コ ー ラが 出 て きた 個 人 的 体 験 な ど多 くの イ ン タ ー ラ ク シ ョ ンで の 試 行 錯 誤 が 後 の 学 習 ス トラ テ ジー や 音 声 面 で の よ りい っ そ うの 努 力 が 必 要 で あ るな ど,多 くの 教 訓 を与 え て くれ た か らで あ る。 わ ず か1か 月 の滞 在 で あ っ た が,良 い こ と も悪 い こ と も英 語 を媒 介 に起 きた こ とで語 用 レベ ル の 学 習 に は最 適 で あ る と感 じた 。
日本 国 内 で 積 極 的 に外 国 人 との イ ン タ ー ラ ク シ ョ ン を求 め る者 は,学 習 言 語 圏 で も 日本 国 内 で は不 可 能 な 買 い物 そ の 他 の更 に 多様 な場 面 を求 め る 学 習 姿 勢 を堅 持 で き る意 志 が あ れ ぼ,海 外 語 学 研 修 の意 義 は十 分 に期 待 で き る。
2)Task‑BasedLanguageTeaching(TBLT)Crookesは タ ス ク を 以 下 の よ う に
定 義 し て い る"apieceofworkoranactivity,usuallywithaspecifiedobjec‑
tive,undertakenaspartofaneducationalcourse,atwork,orusedtoelicit dataforresearch"(1986:1)
海 外短 期 語 学研 修 で英 語 力 は どの くらい伸 び る ものか
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しか し国 内 で 消 極 的 な 学 習 姿 勢 の 者 が,国 内 に い る うち に改 善 す る努 力 を し な け れ ぼ,金 銭 的 負 担 に見 合 った 学 習 効 果 は む しろ期 待 し な い 方 が 落 胆 も少 な い は ず で あ る。
1‑1:本 研 究 の 目 的
本 研 究 で は,1998年 夏 の 派遣 者47名 中33名(全 体 の70.2%)を 占 め る英 語 圏 へ の派 遣 者 に対 して 出 国 前 と帰 国 後 に行 わ れ たITPTOEFL3)と 英 語 学 習 モ チベ ー シ ョン調 査 を も とに 留 学 の成 果 を報 告 し,短 期 語 学 研 修 の 意 義 を 第 二 言 語 習 得 及 び学 習 モ チ ベ ー シ ョ ン の観 点 か ら考 察 す る こ とで短 期 留 学 の
意 義 を 検 証 す る こ と を 目 的 と し,具 体 的 に は 以 下2つ の 点(ResearchQues‑tions)に つ い て の 検 証 を 行 っ た 。
RQ1海 外 短 期 語 学 研 修 で 英 語 力 は向 上 す るだ ろ う か。 また,ど の技 能 が ど
の く ら い 向 上 す る も の か 。RQ2海 外 短 期 語 学 研 修 で 英 語 学 習 の モ チベ ー シ ョン は 変 わ る だ ろ うか 。
3)TOEFL(TestofEnglishasaForeignLanguage)と は,北 米 の 大 学 や そ の 他 の 英 語 圏 の 一 部 の 大 学 の 学 部 や 大 学 院 に入 学 を 希 望 す る 英 語 を母 語 と し な い 者 に 課 され る英 語 能 力 試 験 が で あ り,セ ク シ ョ ン1(聴 解 力)セ ク シ ョ ン2(語 彙, 文 法),セ ク シ ョ ン3(読 解 力)の3部 構 成 か らな る 。 得 点 は,素 点 で は な く偏 差 値 に基 づ い て 算 出 さ れ,500点 が 平 均 点 で あ る。ITP(lnstitutionalTestingPro‑
gram)TOEFLは,世 界 全 国 の 指 定 会 場 で 一 斉 に 行 わ れ る正 式 なTOEFLに 対 す る模 擬 試 験 で あ り,10名 以 上 の 受 験 者 が 確 保 で きれ ば い つ で も ど こで も主 催 者 は 試 験 実 行 マ ニ ュ ア ル に従 っ て 実 施 で き る。返 送 か ら10日 前 後 で 得 点 結 果 が 得 られ る 仕 組 に な っ て い る 。 正 式 な も の と異 な り,あ くま で も主 催 団 体 内 に お け る英 語 力 の 測 定 や そ の 他 の 目的 に使 用 さ れ る も の で あ り,受 験 料 も正 式 な 試 験 が 平 成10 年 度10月 現 在 で1万3千 円 で あ る の に 対 して,わ ず か3千 円 余 りで 受 験 が 可 能 で
あ る。 正 式 なTOEFLの よ う に,得 点 を大 学 進 学 の 必 要 要 件 と して 使 用 で き な い が,本 学 に お い て は,提 携 大 学 間 の 送 出 し学 生 の 選 抜 に,こ の ス コ ア の 使 用 を認
め て い る。
2=METHOD 2‑1=Subjects
本 研 究 の 対 象 と した 被 験 者 は,平 成10年8月 〜9月 に 米 国 カ リ フ ォル ニ ア 大 学 バ ー ク レ イ校(研 修 期 間8/17〜9/11),米 国 カ リ フ ォル ニ ア大 学 サ ン デ ィ ェ ゴ校(研 修 期 間8/3〜8/28),カ ナ ダ ブ リテ ィ ッ シ ュ コ ロ ン ビア 大 学(研 修 期 間8/17〜9/4),英 国 ロ ン ドン大 学(研 修 期 間8/3〜8/21)に 夏 期 派 遣 さ れ た 本 学 学 生 で 帰 国 後 の英 語 力 測 定 試 験 を受 け な か った 者 を除 く31名 の 学 部 生 で あ る。 う ち2年 生 が15名,3年 生 が16名 で あ る。 また 男 性 は1名 で, 残 り30名 は全 て 女 性 で あ る。各 被 験 者 の 学 年 及 び所 属 学 科 は,後 出 の 表4に ま とめ て あ る。
2‑2:Procedures
被 験 者 は,平 成10年 の7月 と9月 に2回 本 学 のLL教 室 でITPTOEFL を 受 験 し,ま た 英 語 学 習 に す る モ チ ベ ー シ ョ ン(motivation)4)調 査 に 回 答 し た 。 出 国 前 と帰 国 後 の モ チ ベ ー シ ョ ン 調 査 に は,表2に あ る シ ー トが 使 用 さ れ,8項 目 に つ い て ポ イ ン トス ケ ー ル 方 式 の ア ン ケ ー ト調 査 を 行 っ た 。
こ れ ら の8項 目 は 英 語 学 習 態 度 の 全 般 を 記 述 す る も の で あ る が,項 目4と 7は 道 具 的 動 機 づ け(instrumentalmotivation)を,項 目1,3,5は 統 合 的 動 機iづ け(integrativemotivation)に 関 す る も の で あ る 。
4)動 機 づ け とは,個 人 の動因,達 成 と成 功 へ の必 要性,好 奇心,刺 激 や新 しい経 験 へ の願 望 の こ とで あ り,道具 的動 機 づ け と統合 的動 機 づ けに分 け る方 法が あ る。
薯 馨欝鍵欝 灘灘 書 書 鎌 離1、 縫 麟誌騨灘震
思 伝 達 を は か り,接 触 し,彼 等 の 文 化 に溶 け込 み た い とい う動 因 で 学 習 す る こ と で あ る 。
海外短期語学研修で英語力 はどの くらい伸び るものか91
表2英 語 圏派 遣 留学生 英語 学 習モチ ベ ー シ ョン調 査(出 国前/帰 国後)
本 日 の 日付:1998年
一
月一
日 曜 日氏 名:(学 番)現 年生 年齢 歳
派遣先 大 学:国 大学 校
参 加 講 座 名:
滞 在 期 間:1998年 一 月一 日『 曜 日か ら一 月一 日一 曜 日 まで の一 日間
以下 の英 語学 習 に関 す る記 述 につ いて,あ なた の同意 度 に応 じて主 観 で1か ら10の 中か らひ とつ を選 び○ で囲 んで くだ さい。 番 号 が大 きいほ ど同意度 が 高 くな ります。
1)私 は英 語 が好 きで あ る。
12345678910
2)私 は自分 の英語 の運 用能 力 に 自信 が あ る。
12345678910
3)私 は外 国人 とは違和 感 を感 じる こ とな く気 軽 に接 す る ことがで きる。
12345678910
4)私 は英 語 の運用 能力 は将 来 自分 の キャ リア に必 要 な もの にな る と思 う。
12345678910
5)私 は将 来英 語圏 に留 学 した りまた暮 らしてみ たい と思 う。
12345678910
6)私 は英語 を上 達 させ るた め にはい か な る犠牲 も払 う覚 悟が あ る。(時 間 的拘 束,金 銭 的負 担 な ど)
12345678910
7)私 は国際語 と して の英語 の機 能 を考慮 す れ ば,日 本 人が 英語 を学 習 す る こ とは当然 だ と思 う。
12345678910
8)私 は商 大 の他 の一般 学生 の様 子 を見 て,な ぜ もっ と英語 を勉 強 しな いのか と苛 立 ち を感 じてい る。
12345678910
3.RESULTSANDDISCUSSION 3‑1=ITPTOEFLの 得 点 結 果
ITPTOEFLの 帰 国 前 後 の 派 遣 者 全 体 及 び 各 派 遣 先 別 の 総 合 得 点 の 平 均 は表3と グ ラ フ1に ま とめ た 。 個 人 得 点 は総 合 得 点 及 び セ ク シ ョ ン別 の得 点 は表4の よ う に ま と め られ る 。 総 合 点 及 び セ ク シ ョ ン別 の得 点 に つ い て,母 平 均 の差 の 検 定:対 応 の な い 二標 本 ・t分 布 の 結 果,総 合 点 で の母 平 均 の差 29.2点 は,5%水 準 で 有 意 で あ る と判 定 され た。 また セ ク シ ョ ン別 の 得 点 に つ い て も同 様 に5%水 準 で,有 意 と判 定 され た 。
総 合 点 につ い て は,31名 中5名 を除 い て す べ て の研 修 参 加 者 の 得 点 が 上 昇 した 。 この 得 点 が 下 が った5名 中,4名 が カ リフ ォ ル ニ ア大 学 バ ー ク レ イ校 の 参 加 者 で あ る。 異 常 な分 布 形 態 と思 わ れ るが,こ れ は同 大 の研 修 参 加 者 の
表3出 国前 と帰国後 のITPTOEFLの 派遣 先別 総合 得 点の比 較
派 遣 先 出国前の得点 帰国後 の得 点 得 点差
カ リ フ ォル ニ ア 大 学 バ ー ク レー校(UCB) カ リ フ ォル ニ ア 大 学 サ ン デ ィエ ゴ校(UCSD) ブ リテ ィ ッ シ ュ コ ロ ン ビ ア大 学(UBC) ロ ン ド ン大 学(SOAS)
466 465 441 465
485 489 480 498
十19 十24 十39 十33
全体 総合得点平均 標準偏 差
459 31.4
488点 34.4
十29 十3
500 480 460 440 420 400
UCBUCSDUBCSOAS全 体
グ ラ フ1出 国 前 と 帰 国 後 のITPTOEFLの 派 遣 先 別 総 合 得 点 の 比 較
= 二̲̲一̲
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海 外 短 期語 学 研 修 で英 語 力 は どの くらい伸 び る もの か
表4出 国 前 と 帰 国 後 のITPTOEFLの 個 人 得 点 比 較
93
被験者 派遣先
学 科 学 年SECTIONISECTIONIISECTIONIIITOTAL得 点 差
前 後 前 後 前 後 前 後
1 2 3 4 5 6 7 8 9 # # # # # # # # #
米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB 米 国UCB
商 業3 経 済3 商 教3 商教3 企 法2 商 業2 経 済2 商業2 商業2
4848 4141 4445 4854 4451 5150 4344 3951 4645
48535156490 42423935407 47455451483 53555457517 49514555460 54525047517 44474951453 48514651443 39484334427
523 393 470 553 523 497 473 510 423
十33
‑14
‑13 十36 十63
‑20 十20 十67
‑4
#10
#11
#12
#13
#14
#15
#16
#17
#18
米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD 米 国UCSD
商業3 商業3 企 法3 企法3 商業3 企法2 商業2 企法2 社情2
4247 4851 4643 4443 4650 4648 4347 4847 4543
4 4 3 1 0 2 2 7 2 4 5 4 5 5 4 5 4 4
474748443473 524755497527 495048463467 554955480510 514855480520 474851453487 534751473503 464750473477 434144427433
0 0 4 0 0 5 0 4 5 00 0 σ 00 4 3 り σ 十 十 十 十 十 十 十 十 十
#19
#20
#21
#22
#23
#24
#25
#26
カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC カ ナ ダUBC
社情3 経済3 商教3 商業2 企法2 商業2 企法2 経済2
4245 4247 4247 4746 4147 4643 4449 4443
38484452413 49454652457 43493151387 39444950450 47474547443 50504749477 45515053463 43514449437
483 480 490 453 470 473 510 477
十70 十23 十103 十3 十27
‑4 十47 十40
#27
#28
#29
#30
#31
英 国SOAS 英 国SOAS 英 国SOAS 英 国SOAS 英 国SOAS
済 業 情 法 済 経 商 社 企 経 3 3 0 D O O り 々 ‑ り 0 0 ◎ り 0 ワ 8 4 4 4 4 4 4 8 8 Q ソ 8 4 ﹂ 儀 4 4 4 2 4 ﹁0 7 ‑ 8 4 4 5 4 4 [ ﹂ 7 5 4 1 4 [ ひ 5 じ 0 5 7 5 だ 0 3 7 ー 疏 U 4 4 5 4 4 2 4 民 り 5 0 ゾ 5 5 5 5 4
433 443 520 457 470
470 530 527 527 493
十37 十87 十7
十70 十23
平 均 44.648。443.349.546.850.4459。2488.4十29.2
帰 国 時 間 が 試 験 前 日の 深 夜 近 くで あ っ た た め,体 調 が 万 全 で は な か った 者 が 多 か っ た こ とが 考 え られ る。母 集 団 の 数 が 少 な く比 較 の意 味 は あ ま りな い が, 派 遣 先 別 の 得 点 比 較(表3参 照)を 見 る と,出 国 前 で は グル ー プ 中 最 高 だ っ た 同 校 派 遣 者 の 帰 国後 の 得 点 が 下 位 に な っ て い る こ とか ら も尋 常 で は な い こ
とが 伺 え る。この こ とか ら,全 研 修 参 加 者 の 出 国 前 と帰 国後 の 得 点 差29.2点 は被 験 者 の 実 力 か らす る と低 く出 た もの と理 解 す る こ と も可 能 で あ る。UC バ ー ク レイ 校 参 加 者 を除 く参 加 の 平 均 が32点 で あ る こ とか ら,帰 国 後 の試 験
日が 帰 国後 数 日程 度 の 肉 体 的 回復 を経 た期 間 に実 施 され て い れ ぼ,平 均 値 は 30点 を上 回 っ て い た 可 能 性 が大 い に あ る。
セ ク シ ョ ン別 得 点(セ ク シ ョン1は リス ニ ン グ 問題,セ ク シ ョ ンIIは 語 彙 ・ 文 法 問 題,セ ク シ ョ ンIIIは読 解 問題)に つ い て は,各 セ ク シ ョ ンで の 得 点 差 の 中 で もセ ク シ ョ ンIIが6.2点 と最 も向 上 し,こ れ にセ ク シ ョ ン1の3.8点, セ ク シ ョ ンIIIの3.6点 が 続 い た 。これ ら の得 点 差 を見 て わ か る よ う に,語 彙 ・ 文 法 問 題 は短 期 間 の 学 習 で 得 点 の 向 上 が 可 能 で あ る こ とが わ か る。 これ は TOEFLの 指 導 に係 っ て い る教 育 者 間 で の 常 識 と一 致 す る。ま た,総 合 点 が 下 が った5名 に関 して,セ ク シ ョ ン別 で の 動 向 を 見 る と,カ ナ ダUBCに 参 加 し た#24の 被 験 者 以 外,す な わ ちUCバ ー ク レイ 校 派 遣 者 は共 通 して セ ク シ ョ ンIIIの点 数 が 下 が っ て お り,体 調 不 全 が 速 読 速 解 が 求 め られ る 同 セ ク シ ョ ン の 点 数 に 反 映 され た よ うで あ る。
3‑2:英 語 学 習 モ チ ベ ー シ ョ ンの 変 化
同 一 の記 述 項 目 に 回 答 す る形 式 で 出 国 前 と帰 国 後 に行 わ れ た英 語 モ チ ベ ー シ ョ ン の変 化 につ い て は,全 体 の 動 向 を表5に 個 人 別 の 動 向 を表6と グ ラ フ 1に ま とめ た 。母 平 均 の差 の検 定:対 応 の な い二 標 本 ・t分布 の 結 果,記 述 項 目3と5が 出 国 前 と出 国 後 との 平 均 値 の差 が5%で 有 意 で あ る こ とが 判 明 し た 。
項 目6と7を 除 い て 全 て の項 目で 平 均 値 が 上 が っ て い るが,統 計 的 有 意 差
が あ っ た の は項 目3と5の み で あ る。 項 目3で は1.07と い う比 較 的 大 幅 な上
海 外 短 期 語 学研 修 で 英語 力 は どの く らい伸 び る ものか
95
表5出 国前 ・帰 国後 の英語 学 習 モチベ ー シ ョンの変化 の全 体比 較
記述項目
1 2 3 4 5 6 7 8出 国 前8.73(1.57)4.83(1,66)6.93(2.39)8.63(1.9)8.5(1.74)6.96(1.75)8,5(1.5) 出 国 後8.83(1.46)5.31(1.42)8(1.87)
差0.10.461.07
判 定(5%)有 意
9.27(1.25)9.27(1.28)6.67(1.75)8.5(1.48) 0.230.760.30
有 意
4.23(2.01) 4.37(2,22) 0.13
()内 は標準偏差
O R ︾ ハ 0 4 下 9 ﹂ ハ U
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縣
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馨羅 日ll職 碧1, ♂
1 2 3
45
記述 項目
6 7 8
グ ラ フ2出 国 前 ・帰 国 後 の 英 語 学 習 モ チ ベ ー シ ョ ンの 変 化 の 全 体 比 較
が り方 を し て お り,3〜4週 間 で の 滞 在 で 外 国人 に対 す る違 和 感 が な くな っ た 学 生 が 多 か っ た こ と を示 し て い る。 海 外 で の 滞 在 で は,事 故 や 犯 罪 等 の不 の側 面 も あ り得 るが,今 回 の 参 加 者 の 中 に は そ の よ うな事 態 に巻 き込 まれ た とい う報 告 は な か っ た。 全 体 と して 滞 在 地 に つ い て 好 印 象 を抱 い た もの と考 え ら え,項 目5の 英 語 圏 で の 留 学 や滞 在 を希 望 した もの が 多 か っ た こ とに も 反 映 され て い る。 滞 在 地 に対 し て好 感 を得 る こ とで,英 語 学 習 の統 合 的 動 機 づ け が 高 ま っ た もの と考 え られ る。 また こ の2つ の 項 目の 出 国 前 と帰 国 後 の 平 均 値 の 標 準 偏 差 に つ い て,帰 国後 の も のが 大 幅 に小 さ くな っ て い る こ とか ら,よ り個 人 差 の ば らつ きが 縮 小 し,よ り均 衡 化 した 見 解 に な っ て い る こ と が わ か る。
そ の 他,統 計 的 有 意 差 は確 認 さ れ な か っ た もの の,項 目2で の母 平 均 の 差
は比 較 的 大 き く,イ ン タ ー ラ ク シ ョ ンの 機 会 が豊 富 に提 供 され,滞 在 中 に発
出国前 ・帰国後 の英 語 学習 モチ ベー シ ョンの変 化の 個人 別比 較
表68
7
6
5
4
3
2
1 記 述項 目
前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後 前 後
6 5 7 5 7 6 4 5 1 7 5 6 1 8 1 2 1 1 5 3 7 5 5 5 1 6 5 7 2 3 5
7 6 7 6 3 4 5 5 1 4 7 7 1 7 4 3 2 1 5 2 7 1 4 3 3 4 5 7 4 3 6
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 5 9 9 8 6 8 1 1 9 1 9 1 1 8 7 1 8 7 7 1 5 8 8 1 1 8 9 1 9 8
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 7 1 8 6 7 1 1 9 8 1 1 1 8 7 1 8 5 7 8 1 1 8 8 1 7 1 1 9 9 6
0 0 5 3 6 9 3 7 9 1 8 7 1 7 7 7 6 5 6 5 6 7 6 5 7 7 6 5 8 8 9 6 5
0 0 0 0 8 6 7 8 5 7 1 1 8 4 1 7 6 5 8 5 7 6 8 7 7 5 1 5 8 4 8 7 9 6 6
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 7 9 1 7 1 1 1 1 1 1 8 1 9 9 5 1 1 7 1 1 1 1 8 1 1 1 1 1 1 9
0 0 0 0 0 0 0 0 0 ︑ 0 0 0 0 0 0 1 7 1 1 5 9 1 1 1 8 1 6 1 5 9 7 8 8 1 8 7 5 1 1 1 7 1 7 1 1 9
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 6 8 1 8 1 1 1 9 7 1 7 8 7 8 9 1 9 9 7 1 1 9 1 1 1 1 9 7 9 1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8 4 8 1 9 9 1 1 1 6 1 7 1 9 1 1 1 1 1 5 5 1 9 1 1 8 1 8 5 7 1
0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 5 8 1 8 9 1 9 9 5 1 7 9 8 8 6 1 8 8 6 1 1 5 7 1 1 9 9 7 3 7
0 0 0 0 0 0 8 5 9 9 8 9 1 1 1 6 1 8 5 4 6 3 5 7 1 2 6 5 5 6 1 5 8 8 8 3 8
5 5 6 8 6 4 6 7 6 6 8 6 5 4 5 4 5 4 5 5 6 5 3 5 2 5 6 8 6 3 5
6 2 7 7 5 5 7 7 4 6 9 6 4 4 6 5 4 5 3 2 4 5 4 5 2 3 6 5 5 3 5
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 5 8 1 1 9 1 8 1 9 1 9 1 7 1 1 1 1 9 7 6 1 7 7 1 1 1 9 8 1 7
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8 4 8 8 1 9 1 1 1 8 1 9 7 9 1 1 1 9 9 8 6 1 8 8 1 5 1 9 1 1 8
担 駕 驚 劣 駕 灘 能 鑑 鱒 粥 枷 物 糧 饗 欝 霧 鯉
海 外 短期 語 学 研修 で英 語 力 は どの くらい伸 び る もの か
97
達 した と考 え られ るチ ャ ン ク(chunk)の 自動 化 な ど,短 期 滞 在 で 習 得 が 一 一般 的 に可 能 な側 面 で 自信 を つ けた 者 が い た よ う で あ る。 ま た項 目4で は,滞 在 中 に経 験 し た と思 わ れ る あ ら ゆ る場 面 で の 英 語 の活 用 性,有 用性 に触 れ る こ とに よ り,将 来 の 自画 像 との 間 に結 合 をみ た 者 が い た よ うで あ る。
項 目6は,統 計 的 有 意 差 はな い もの の 唯 一 平 均 値 が 下 が っ た項 目で あ る。
そ の背 後 に は この 夏 期 派 遣 に つ い て,各 自総 額 で50万 か ら60万 円 の 自 己 負 担 が あ っ た こ と と関 係 が あ る よ うで あ る 。 また 日本 にい て も経 験 可 能 な学 習 場 面 な どが 部 分 的 に あ り,そ の た め大 金 を叩 い て まで とい う意 識 が 部 分 的 に あ った もの と思 わ れ る。 項 目1,7,9に つ い て平 均 値 の差 は,判 断 で きな い 結 果 で あ る。
4.CONCLUSION
出 国 前 と帰 国 後 に行 わ れ たITPTOEFL及 び 英 語 モ チ ベ ー シ ョ ン調 査 に よ り,英 語 の運 用 力 に つ い て は,出 国 前 受 験 の 全 体 の総 合 得 点 の平 均 が459点 か ら帰 国 後 の 受 験 で は488点 と29点 向 上 し,T‑testを 用 い た 結 果 この 二 っ 平 均 値 の差 に統 計 上 の 有 意 差 が 確 認 さ れ た 。ITPTOEFLの セ ク シ ョン別 の 平 均 値 の比 較 で は,語 彙 ・文 法 力 の 向 上 が最 も顕 著 で あ り,続 い て リス ニ ン グ と長 文 読 解 力 の 向上 はわ ず か で あ っ た。 英 語 学 習 に つ い て の モ チ ベ ー シ ョ ン につ い て は,外 国人 に対 す る違 和 感 が 解 消 され,将 来 滞 在 地 で の 留 学 や 居 住 を希 望 す る者 が 多 数 を 占 め,統 合 的 動 機 づ けが 高 まっ た 。
5.PEDAGOGICALIMPLICATIONS
本 学 の外 国語 教 育 と国 際 交 流 の有 機 的 結 合 の た め の以 下7点 の提 案 を行 い た い 。
1外 国 語 の 学 習 目 的 につ い て は,さ ま ざ ま な見 解 が あ る が,異 文 化 間 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ン技 能 の 習 得 を第 一 の 目的 で あ る こ と を明 確 に し,学 生 に交 際 交 流 の機 会 を な るべ く多 く提 供 し,外 国 語 学 習 の進 行 状 況,習 得 段 階
を 自 ら認 識 で き る よ う に計 ら うべ き で あ る。
2
3
4
5
6
現 在 の よ うな 定 期 試 験 に よ るペ ーパ ー テ ス トで は,第 二 言 語 習 得 に不 可 欠 な イ ン タ ー ラ ク シ ョ ンそ の もの は評 価 の対 象 に され て お らず,現 行 の カ リ キ ュ ラ ム にお け る外 国 語 の成 績 評 価 は,言 語 能 力 の一 部 を評 価 して い るの に過 ぎ ず,コ ミュ ニ カ テ ィヴ コ ンペ テ ンス を反 映 して い る もの と は言 い 難 い。 評 価 法 の多 様 化 と柔 軟 化 を進 め,短 期 語 学 研 修 の一 部 単 位 化 を今 後 と も促 進 させ る べ きで あ る。
コ ミュ ニ カ テ ィヴ な 技 能 の 習 得 と 目的 と した 外 国 語 学 習 を奨 励 す る に は,短 期 語 学 研 修 の み な らず,実 用 英 語 検 定 やTOEFL,TOEICな どの 試 験 の 結 果 に もな ん らか の便 宜 を計 る こ とが,動 機 づ け に も な る もの と 思 わ れ る。英 検 に つ い て は,既 に 全 国 の大 学 で 単 位 化 が 相 当進 ん で お り, 試 験 の 内 容 も あ ら ゆ る 技 能 と知 識 が 試 さ れ 理 想 的 な も の で あ る。
TOEFLに つ い て は前 述 のITPTOEFLを 大 学 が 主 体 とな っ て定 期 的 に希 望 者 に実 施 す る。 で きれ ば入 学 時 と卒 業 次 に実 施 し,大 学 在 学 期 間 中 の英 語 力 の上 達 状 況 を本 人 に告 知 す る。
短 期 留 学 は,留 学 制 度 と して 単 位 認 定 まで 行 うの で あ る か ら,無 制 限 に 派 遣 す る こ とは再 考 し な けれ ぼ な らな い 。 あ る程 度 の人 物 選 考 と学 習 態 度 を確 認 し て か ら選 抜 す る シス テ ム を確 立 す べ きで あ る。 これ を単 に 動 機 づ けの 手 段 と して 希 望 者 全 て を派 遣 す る こ と を よ し とす る な らば,担 当 教 官 の 負 担 減 な ど の制 度 改 善 を平 行 して 行 わ な けれ ぼ な ら な い。
英 語 教 員 免 除 取 得 希 望 者 に短 期,長 期 の 海 外 語 学研 修 を義 務 づ け る べ き で あ る。 近 年 の よ う に,教 員 志 望 で はな い学 生 が 教 職 科 目 を履 修 し,教 ]職試 験 合 格 者 が激 減 し て い る状 況 は極 め て不 健 全 で あ る。 質 の 高 い将 来 の 教 育 者 の 養 成 の た め に少 数 精 鋭 化 を徹 底 し,大 学 側 か ら財 政 的 援 助 を 割 り当 て,海 外 で の 語 学 研 修 を制 度 化 させ る べ きで あ る。
英 語 を母 語 とす る短 期 プ ロ グ ラ ム 参 加 留 学 生 が 今 後 と も増 え て くる の
で,チ ュー タ ー制 度 を 日本 語 母 語 話 者 の 英 語 補 習 つ い て も活 用 す る 。 こ
の た め,米 国 の 大 学 で 常 設 され て い る学 習 セ ンタ ー を創 設 し,円 形 テ ー
ブ ル が い くつ か 置 か れ た 空 間 に チ ュ ー ター が 時 間 交 代 で 待 機 し,希 望 学
海 外 短期 語 学 研 修 で英 語 力 は どの くらい伸 び る もの か