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平成17年6月30日公表 住民監査請求監査一覧|岡山市|市政情報|政策・企画

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(1)

岡 監 第 1 9 3 号 平成17年6月30日

請 求 人 氏 名 省 略

岡山市監査委員 服 部 輝 正

同 石 川 敬 之

同 伏 見 源十郎

同 礒 谷 和 行

住民監査請求に係る監査の結果について(通知)

平成17年5月9日付けで地方自治法(昭和22年法律第67号。以下,「法」 という。)第242条第1項の規定に基づき提出された住民監査請求書について, 監査した結果を同条第4項の規定により下記のとおり通知する。

第1 請求の受付

1 請求人の住所氏名 省略 2 受付日

本件請求書は,平成17年5月9日に受け付けた。 3 請求の要件審査

本件請求は,法第242条所要の法定要件を満たしているものと認め,監査 を行うものとした。

第2 請求の要旨

請求人が提出した「岡山市職員措置請求書」(以下,「請求書」という。)に よる請求の要旨は,次のとおりである。

1 北ふれあいセンターの軽食喫茶室の無許可使用に係る市長の容認は違法であ る。

(2)

113.54㎡を平成17年4月1日から同年4月30日閉店までの間,市長 は行政財産目的外使用許可を与えていないにもかかわらず,前年度許可事業者 に引き続き使用させていたことは,法第238条の4第4項に違反していたこ とは明らかであり,この間の使用料相当額を徴収していないことは財産の管理 を怠る事実に該当する。

監査請求により求める措置

以上のとおり明らかになった市長の「財産管理を怠る事実」によって,市長 は岡山市が被った損害を補填しなければならないものである。

損害額の算定根拠

岡山市ふれあいセンター条例第7条(使用料)別表第4「軽食喫茶」「1月 につき使用料85,300円」の規定に基づき無許可使用期間(1か月)に相 当する金額85,300円が妥当な金額である。

2 北ふれあいセンターの軽食喫茶室前廊下の一部の無許可使用に係る市長の容 認は違法である。

北ふれあいセンターの5階にある軽食喫茶室前の廊下の一部にコーヒー豆樽, 台車,メニュー等を平成15年8月11日から平成17年4月30日閉店まで の間,市長は行政財産目的外使用許可を与えていないにもかかわらず,前年度 許可事業者に引き続き使用させていたことは,法第238条の4第4項に違反 していたことは明らかであり,この間の使用料相当額を徴収していないことは 財産の管理を怠る事実に該当する。

さらに,東南海,南海地震の被害想定で,岡山市は著しい被害発生の恐れが あると,中央防災会議の専門調査会が,公表していることに鑑み,木製樽,台 車等を建物に固定せず単に置いているだけの状態を市長が放置していたことは, 利用者に対する死傷等の重大な人身被害を予見することは容易であるから,善 管注意義務を尽くしていないと言うべきものである。

監査請求により求める措置

このように,市長が違法行為を黙過することによって,業者が廊下の一部を 不法占有することにより,岡山市が被った損害を市長は補填しなければならな いものである。

損害額の算定根拠

本件損害額の算定については,1に記載した使用料と同一基準単価に使用面 積と使用期間を乗じて得た額を相当と認める。

○ 使用期間… 平成15年8月11日から平成17年4月30日までの20か月 21日間

(3)

円÷ ㎡× × 円 ○ 計 算 式… 85, 300 113. 54 3. 41 641/ 31=52, 972

第3 監査対象部局及び関係人

監査対象部局 保健福祉局福祉部福祉援護課 関 係 人 財団法人岡山市ふれあい公社

第4 請求人への証拠の提出及び陳述の機会の付与

法第242条第6項の規定に基づき,平成17年5月31日請求人に対して 新たな証拠の提出及び陳述の機会を与えたところ,主として請求に関する陳述 がなされ,退去日は平成17年5月10日であり,廊下に樽等を置いていたの は,平成17年5月13日までであると訂正がなされた。また,新たな証拠の 提出はなかった。

なお,請求人が陳述を行った際,関係職員及び関係人が立ち会った。

第5 監査の実施

平成17年5月9日から平成17年6月29日まで請求書,事実を証する書 面の記載事項及び関係書類を調査し,また,平成17年5月31日に関係職員 及び関係人の陳述の聴取を行い,合議により慎重に監査した。

なお,関係職員及び関係人が陳述を行った際,請求人が立ち会った。

第6 監査の対象とした事実

請求書,事実を証する書面及び請求人の陳述並びに関係職員,関係人の陳述 及び提出された関係書類から総合的に判断し,監査対象とした事実は,次のと おりである。

1 平成17年4月1日から同年5月10日までの軽食喫茶室の無許可使用に係 る使用料相当額の請求を怠る事実

2 平成15年8月11日から平成17年5月13日までの軽食喫茶室前廊下の 一部に係る無許可使用の使用料相当額の請求を怠る事実

第7 監査の結果及び判断

監査の結果,請求人の主張する事実は認められたが,市長は,上記第6の1に ついては5月17日に,2については6月2日に,それぞれ不当利得返還請求権 を行使したので,住民監査請求には理由がなくなったものと認め,本請求を棄却 する。以下において,その理由を述べる。

(4)

る使用料相当額の請求を怠る事実について (1)事実

平成16年4月1日から平成17年3月31日まで軽食喫茶室について, 法第238条の4第4項の規定による行政財産目的外使用許可を受けていた 者(以下,「軽食喫茶経営者」という。)は,許可期間満了後も平成17年 4 月 3 0 日 ま で 営 業 を 継 続 し , 自 己 の 荷 物 搬 出 等 後 片 付 け が 完 了 し た 平 成 17年5月10日に退去した。同日,北ふれあいセンター館長等が,この事 実を確認し,部屋,備品等の引渡を受け,翌日付けで福祉援護課へ報告した。

ま た , 福 祉 援 護 課 は , 平 成 1 6 年 4 月 1 日 付 け の 行 政 財 産 使 用 許 可 書 の 「5使用の条件(12)市長が使用許可を取り消した時,又は使用許可期間 が満了したときは,使用者の負担において市長の指定する日までに,使用行 政財産を原状に回復して返還しなければならない。ただし,市長が特に承認 した時は,この限りではない。」に基づき,平成17年4月21日に退去期 限を平成17年5月10日と指定し,同日付けで軽食喫茶経営者に通知した。 この通知において,「使用者は,平成17年4月1日から退去日までの使用 料に相当する損害金及び光熱水費を支払うこと。」と定めてあり,これに基 づいて,福祉援護課は,平成17年5月17日に使用料相当額(平成17年 4月1日から平成17年5月10日の40日分:85,300円÷ 30日× 40日=113,733円)について歳入調定を行い,平成17年5月18 日に軽食喫茶経営者に請求した。

(2)結果及び判断

請求の主旨は,「軽食喫茶経営者は軽食喫茶室を平成17年4月1日から 平成17年5月10日までの40日間使用していたが,権原のない不法占有 であったため,不当利得が発生したので,市長は使用料相当額について不当 利得返還請求権を行使せよ。」ということであると解した。

軽食喫茶室の使用許可については3月31日に期間満了しており,許可更 新手続はなされていなかった。期間満了と同時に退去すべきことは当然であ るとはいうものの,前年度使用許可に附した前記条件により前年度末頃から 退去日の設定に関して福祉援護課と軽食喫茶経営者の間で協議・交渉が行わ れており,4月21日に退去日が5月10日と定められ通知も行われている。

(5)

については,客観的には法第238条の4第4項の規定による許可のない状 態であったが,前述の状況に照らしてみると,福祉援護課が退去の猶予を軽 食喫茶経営者に与えたものとみなさざるを得ず,軽食喫茶経営者が軽食喫茶 室において営業を継続していたことは不法行為とまでは評価できない。

しかし,5月10日まで退去の猶予を与えたことは,その間の使用料相当 額の支払を免除する理由とはなりえず,使用料相当額請求義務が福祉援護課 にはあり,適正に債権管理をしなければならない。また,退去日決定が4月 21日であったのであるから,同日に使用料相当額を算定し,請求も同時に するべきものであった。

しかしながら,40日分の使用料相当額について福祉援護課が平成17年 5月17日に歳入調定を行い,同18日に軽食喫茶経営者に対して請求を行 ったことにより,請求人が摘示する財産管理を怠る事実は解消されたため, 本件住民監査請求を棄却する。

2 平成15年8月11日から平成17年5月13日までの軽食喫茶室前廊下の 一部に係る無許可使用の使用料相当額の請求を怠る事実について

(1)事実

軽食喫茶経営者は,平成15年夏頃から軽食喫茶室前廊下の一部にコーヒ ー豆樽,台車,メニュー台等を設置していた。

この設置に際しては,軽食喫茶経営者は事前に北ふれあいセンター館長に 相談して,その了承のもとに設置したものであり,何ら正式な手続により使 用許可を受けたものではなかった。また,福祉援護課は,その直後間もない 頃にこの事実を把握したが,何ら異議を述べず,むしろ黙示の了解を与えた。 両者ともに設置の当否については検討したが,北ふれあいセンターという建 物の構造上メニューやサンプルを展示するショーウィンドーのような設備が ないため設置自体は許される行為であると考え,この行為は行政財産目的外 使用許可を受けなければならないにもかかわらず,該当するかどうかという ことを全く意識せず,北ふれあいセンター館長の管理運営に関する権限内の 行為であると両者ともに認識していた。

(6)

に請求した。 (2)結果及び判断

請求の主旨は,「軽食喫茶室前廊下の一部に行政財産目的外使用許可を受 けることなく,コーヒー豆樽等を平成15年8月11日から平成17年5月 13日まで設置していた。権原のない不法占有であったため,不当利得が発 生 し た の で , 市 長 は 使 用 料 相 当 額 に つ い て 不 当 利 得 返 還 請 求 権 を 行 使 せ よ。」ということであると解した。

軽食喫茶経営者がコーヒー豆樽等の設置を開始した時期について判断する。 厳密な開始時期については確定できないが,請求人が事実を証する書面とし て平成15年8月11日付けの写真を最も古いものとして添付しており,ま た,これを覆すに足ると認められるだけの証拠,証言もないため平成15年 8月11日を設置の初日と認める。

また,前述のとおりコーヒー豆樽は退去日の平成17年5月10日にふれ あいセンターに所有権移転されているため設置の末日は同日であると判断す る。

北ふれあいセンター館長が設置を容認したことについて,委託した管理運 営の一部であると考えたと福祉援護課は主張するが,岡山市ふれあいセンタ ー管理運営及び使用料等徴収事務委託契約書第1条の規定による仕様書を見 てみると,委託業務には行政財産目的外使用許可は含まれておらず,館長に 権限がなかったことは明白である。

したがって,このように継続して廊下の一部を使用する時には,軽食喫茶 室の許可とは別に法第238条の4第4項の規定による許可を市長から受け なければならないものである。

福祉援護課長が設置後の極めて近接した時期に,事実上の追認をした理由 は,北ふれあいセンターの構造上5階の軽食喫茶室にはショーウィンドーが なく,ふれあいセンター利用者もそこに軽食喫茶の施設があることに気付き にくく,また,開館以来経営者が経営不振のため3人も入れ替わったため, このまま何らの措置も講じないと誰も軽食喫茶室経営をしてくれなくなり, 北ふれあいセンターの運営上好ましくないということなどである。

その際,別途使用許可手続が必要であるかどうか検討することもなく,結 果として無許可使用及び使用料免除を容認してしまっている。このような理 由は,使用許可に当たって許可するかどうかの考慮対象事項となり得るもの の,使用料を減免する理由とまではなり得ないものである。

(7)

すなわち,建物については,使用する建物の価格に100分の6を乗じて得 た額と当該建物の敷地につき,土地の価格に100分の3を乗じて得た額と の合計額に100分の105を乗じて得た金額を請求すべきものであった。 結局,本件無許可使用については,不法占有となっており,使用許可を行 って使用料を請求した場合に比して,軽食喫茶経営者は使用料相当額の利益 を受け,市は使用料相当額の損失を被っている。また,この利益と損失の両 者には因果関係が認められる。したがって,不当利得が成立し,市には不当 利得返還請求権があり,これの請求を行わず放置していることは,財産管理 を怠る事実に該当する。

しかしながら,平成17年6月2日に至って,福祉援護課が岡山市財産条 例に準じて損害額を算出し,軽食喫茶経営者に対し請求を行ったことにより, 請求人が摘示する財産管理を怠る事実は解消されたため,本件住民監査請求 を棄却する。

なお,防災上の観点から財産管理を怠っているという請求理由について述 べる。住民監査請求は,普通地方公共団体の行政一般が公正に行われること を図るためのものではなく,普通地方公共団体における財務会計上の非違を 是正するための制度であり,公の施設の管理については,公の施設設置者と しての行政上の管理と公の施設所有者としての財産的な管理が考えられ,両 者は実際上重なり合う部分があるが,普通地方公共団体の執行機関又は職員 の作為又は不作為が財務会計上の行為又は事実となるのは,当該作為又は不 作為によって普通地方公共団体の有する財産である公の施設の財産的価値が 何らかの影響を受ける場合が住民監査請求の対象となるものであり,財産的 価値に何の影響も生じないものは住民監査の対象とはならないと解すべきで ある。

第8 意見

本件請求について意見を付する。

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