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04-04グライダー(ハンドランチ型)

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Academic year: 2021

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(科学工作5)

できたよ!飛んだよ!

<目 次> 1.ねらい<目的と概要> ・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2.材料集めのための情報やヒント ・・・・・・・・・・・1 3 . 制 作 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 3-1.材料の準備 3-2.制作時の注意 3-3.部品の名称 3-4.型紙 3-5.作り方 3-6.グライダーの飛ぶしくみ(揚力と飛行の安定) 4.テストフライト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 4-1.バランスの調整 4-2.テストフライトを行う前の準備 4-3.機体の持ち方、投げ方 4-4.グライドテスト1 4-5.グライドテスト2(直進性テスト) 4-6.グライドテスト3(旋回性テスト) 4-7.ハーフスロー(投げ方の調整) 4-8.フルスロー 4-9.サーマルハンティング 5.安全対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 5-1.制作 5-2.テストフライト 6.科学する心を育てるための具体的なヒント ・・11 7.この教材を行う(用いる)ことのできる子どものレベル ・・・・11 8.この教材を行う(用いる)ことのできる活動団体の 経験年数・・・・12 9.関連項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 9-1.学習指導要領との関連 9-2.活動総覧(活動マップ) 9-3.教材系統図(カリキュラムマップ) 9-4.キーワード 10.補足資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 2006年(平成18年)3月31日 「宇宙教育のためのリーダー育成」委員会

グライダー

(ハンドランチ型)

本教材は宇宙とのつながりを軸として科学を身近に感じてもらうために作った 科学教材です。本教材の利用による事故等については一切責任を持ちかねます ので、本教材の利用は、経験のある指導者の指導の下に行って下さい。

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できたよ!飛んだよ

- グライダー(ハンドランチ型) -

1. ねらい<目的と概要> 指導者の中には、幼い頃に手投げで飛ばすグライダーを作って遊んだ経験を思い出す人がいるこ とだろう。自分が作った物が飛ぶという体験は生涯にわたり強く印象に残るものである。 本教材では、作る喜び、作った物を飛ばせて、さらに工夫と改良を加える喜びと科学する心を養 うことができる。材料選びの段階や、制作の段階の工夫、飛行する場所探しと安全確保のための配 慮、そして、よりよい記録を出すための工夫や改善のためのヒントは際限もなく広く、総合的な機 能をもつものである。 2.材料集めのための情報やヒント 2-1.書店ではこの類の書籍が広く出回っていて、全国各地で手に入り易い。 2-2.インターネットのホームページを検索すると、様々な情報が入手できる。しかし、自分の 意図するような作り方については、情報を得にくいのが現状である。また、材料・材質が異な ることで呼び方が違っているので、検索時には注意されたい。ポリグライダー・スチロールグ ライダー、フワフワグライダー、紙グライダーなど様々なグライダーがあることを知って取り 組まれたい。 2-3.模型店が近くにあれば、そこで得られる情報も大変参考になる。是非無駄と思うことなく 立ち話からでも情報収集されることをお勧めする。 2-4.本教材に資料をご提供いただいた吉田有一氏(可児 SKY FRIENDS)、さらに、日本紙 飛行機協会(電話0120-461-283)などに問い合わせをすることでも情報は得られる。 2-5 グライダーを初めて扱うリーダーは、キットを購入して、まず自分なりに試作することで 納得が得られるだろう。そして次の段階で、材料を変えてみるなどして、自分なりの工夫をし て納得した作り方をマスターするのが賢明である。自分なりに納得していれば、子どもたちに キットで与えようが、リーダーが材料の準備を行った上で活動しようが、納得できる活動とな る。 3.制作 3-1.材料の準備 必要な材料と工具等は次の通りである。 1)材料 品名 用途、条件など 購入先 ヒノキ材 ※1 胴体用、厚さ3×長さ400×幅20㎜程度 模型店、ホームセンターなど ケント紙 翼用、A3判、300g/m 程度の厚手のもの 文具店など 板鉛 バランス用のおもり、6グラム程度 釣具店など ウレタン粘着テープ 機体先端のクッション用、幅5mm 程度のもの ホームセンターなど ※1.バルサ材でも制作可能だが、その場合はミディアムかハードで厚さ5mm のものを準 備する。

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2)工作用具 品名 用途、条件など 購入先 ボールペン 翼の加工用 定規 翼の加工用 はさみ 翼の加工用 カッター 翼の加工用 バルサカンナ ※2 胴体の加工用 模型店など サンドペーパー 胴体の加工用、#150程度 模型店、ホームセンターなど 接着剤 翼の接着用。水性は不可、セメダインCがよい 模型店、文具店など ペーパークリップ 接着時の固定用、8個 せんたくばさみ 接着時の固定用、4個 クリヤーラッカー 仕上げ塗装用、湿気予防となる 模型店か塗料店 シンナー ラッカーの薄め液 模型店か塗料店 刷毛 塗装用、幅20~30㎜程度 模型店か塗料店 ベニヤ板か段ボール 工作台として、1人あたり30×40㎝程度 ※2.バルサを削るのに使用する小型のカンナで、1,000~2,000 円ぐらいで入手できる。 3-2.制作時の注意 1)はさみや紙で手指を怪我しないこと。 2)接着剤やシンナーを口や目に入れたり、衣服につけないこと。 3)重り用の鉛をなめたり口に入れたりしないこと。 3-3.部品の名称 クッション材 胴体 おもり 補強材 主翼(上下2枚) 主翼取り付け材 垂直尾翼 水平尾翼 L R

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主翼A 主翼B 抜き穴 抜き穴 水平尾翼 胴体 長さ 300mm 垂直尾翼 たにお り やま おり きり とり 主翼中央部上半角ゲージ 主翼翼端 部上半 角 ゲージ 重心 位置 主翼補強材 主翼取り付け材 L R 3-4.型紙 (単位 mm) 185 4

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3-5.作り方 1)前ページの設計図をB4判またはA3判のケント紙に拡大プリントする。(およそ 128%。 プリンタの機種により若干の差異が生じるので、型紙に記した寸法を参考に調整すること。) このとき、紙の方向(紙目)が紙の長辺(翼の長辺)と平行になるよう注意する。方向を間違 えると翼の強度が弱くなる。 2)ケント紙を切る前に図の点線部分をボールペンと定規で少し強めになぞっておく。 3)ケント紙の実線部分をできるだけ正確にはさみで切る。主翼Bは内側の○(丸)の部分をカッタ ーで切り抜く(軽量化のため)。 4)胴体のヒノキ材を、型紙に合わせてバルサカンナで削り出し、サンドペーパーがけをする。 そのとき重心位置にボールペンで軽く印をつけておく。 5)先にカットした主翼A,主翼B、水平尾翼、主翼取り付け部材(L・Rに注意する)のボール ペンでなぞった部分を定規で正確に軽く折り目をつける。 6)下図を参考に、垂直尾翼、水平尾翼を順に胴体に接着する。 7)主翼取り付け部材を胴体に貼り付ける。部材の▲の位置を胴体の重心位置に合わせながら、 胴体の下辺に沿うようにして接着する。 8)主翼を組み立てる。このとき、全 体のズレとキャンバー(翼の前後 のカーブ)、上反角に注意する。 ①主翼A・Bの左側、中央からたに おり線の内側までを貼り合わせて 4ヵ所をクリップで固定する(図 の▲はクリップ位置)。 ②主翼A・Bの右側を①と同様に貼 り合わせて▲4ヶ所をクリップで 固定する。そのとき主翼中央部分 を「主翼中央部上半角ゲージ」を 使って正確な角度に折り曲げなが ら接着する。 ③主翼左右のたにおり線の外側の部 分(翼端部)を貼り合わせる。そ のとき翼端部分を「主翼翼端部上 垂直尾翼 胴体 ① ② ③ ③ 主翼A 主翼B 主翼中央部上半角ゲージ 主翼翼端部上半角ゲージ 重心位置(▲) 水平尾翼 主翼取り付け材 90°

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半角ゲージ」を使って正確な角度に折り曲げながら接着する。 ④前部中央に貼り合わせたA・Bをはさむようにして主翼補強材を貼り付ける。 9)主翼が完成したら、胴体に接着する。主翼取り付け部材と貼り合わせる時は、下の図を参考 に、水平・垂直尾翼とのバランスに注意して、正確に取り付ける。位置が決まったら、せん たくばさみで▲の位置で固定する。 10)全体のバランスを再度点検する。 【前後から見た図】 AとA’が左右対称となるようにする 【上から見た図】 BとB’が左右対称となるようにする 11)接着剤が乾燥した時点で、全体をク リヤーラッカーで塗装する。 12)バランス・ウエイトの取りつけと調整をする。まず板鉛を3㎝ぐらいに切り取って、胴体 の先端(機体ノーズ)に巻きつける。重心位置のマークでバランスを確かめて量を調整する。 13)グライドテスト終了時点で機体ノーズにウレタンテープを貼る(安全のため)。 3-6.グライダーの飛ぶしくみ(揚力と飛行の安定) グライダーの揚力や推力発生の仕 組みは、上空へ投げた後グライド (滑空)しながら降下することで得ら れる。 翼に風が当たることで、翼の上側 は空気が速く流れ、下側はゆっくり 流れる。流速が早いところは周辺に 比べて圧力が低くなるので、翼の上 側は下側に比べて圧力が低くなり、 翼の下から上へ押し上げる力(揚力) が発生する。 B A’ A B’ エネルギーに よる推力 主翼による 揚力と横安定 垂直尾翼による 左右方向の安定 水平尾翼による 上下の安定

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4.テストフライト 4-1.バランスの調整 機体が完成したら、まずは以下の点で全体のバランスを調べること。 1)主翼、水平尾翼の取り付け角は指定どおりか。 2)主翼、水平尾翼の左右にひねりはないか。 3)主翼の左右の重量バランスは良いか。 4)重心位置は指定通りか。 5)胴体の曲がりはないか。 6)垂直尾翼は真っ直ぐかどうか。 4-2.テストフライトを行う前の準備 1)テストフライトを行う場所(広場など)を決める。学校のグラウンドぐらいの広さが必要と なる。 2)風の方向や強さを判断する。風の弱い日の早朝か夕方がよい。 3)近くに人がいないか確認する。 4)機体の破損に備え、応急処置の材料を用意する。セメンダインC、板鉛、マスキング(ラッ カー)テープ、洗濯はさみなど。 4-3.機体の持ち方、投げ方 1)機体の持ち方 人指し指を左の主翼付け根に当て、指先を1 0mm 上に出す。親指と中指で胴体を軽く支える。 2)機体の投げ方 野球のピッチングでストレートボールを投 げる要領で、上に向けて投げる。このとき、 手首は絶対に左右にひねらない。次に機体の 角度は真上より右に45度位傾ける。左投げ の人はこの逆になる。機体が手を離れる瞬間 に人差し指で強くスナップをかける。投げ方 が完成するまでにはかなりのトレーニングが 必要である。 4-4.グライドテスト1 グライドテスト1~3では、前項2)の投げ方ではなく、目の高さから前方へ押し出すように して離す。必ず風に向かって離すこと。ノーズを上に向けないように注意する。 飛び方による調整方法は次ページの通り。

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AまたはBの場合 特に調整の必要はな いが、何度投げても 同じパターンである こと Cの場合 ①重心位置が前より の時はウエイトを 減らす ②重心位置が正しい 時は主翼と水平尾 翼の取り付け角度 を点検する Dの場合 ①重心位置が後ろよ りの時はウエイト を増やす ②重心位置が正しい 時は主翼の取り付 け角度がプラスか 水平尾翼の角度が マイナスなので修 正する 4-5.グライドテスト2(直進性テスト) グライドテスト1が終了したら、同じ条件で直進性を調べる。 Aの場合 このように直進性の良 い左右に旋回しないグ ライドが良好である Bの場合 ①胴体が前または上か ら見て、左か右に曲 がっていないかを調 べる ②垂直尾翼の取り付け が胴体に平行して真 っ直ぐかを調べる ③主翼を前から見て左 右にひねりが無いか を調べる ④水平尾翼に左右にひ ねりがないかを調べ る A:糸を引くようにストレートにグライド B:ごく弱いピッチング状態でグライドす C:ノーズから地面にダイブ状にグライド D:ノーズを急激に上げて強いピッチングで失速する A:風に正対して直進する B:風に正対して投げても左右どちらかに旋回する

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4-6.グライドテスト3(旋回性テスト) このタイプのグライダーは、直線飛行するだけでは投げた後で風に乗って遠くへ流されてしま う。また、サーマル(熱上昇気流)に入ってもすぐに外れてしまうために滞空時間が短く、より よい記録は望めない。そのため、投げた後に旋回飛行をさせることで、2つの問題を解決するこ とができる。 この旋回飛行の方法として、鳶(とんび)が上空を旋回するときに尾翼を左右に傾ける状態をまね た「鳶方式」がある。(垂直尾翼の後部を僅かに曲げるラダー方式もあるが、旋回に入ったままス パイラル降下しやすい。) 旋回調整するには、(右手投げ左旋回の場合)水平尾翼の右側(テールから見て)を僅かに下 げる。その角度は実際にグラインドテストを繰り返して、よりよい位置をみつける。 4-7.ハーフスロー(投げ方の調整) 風に向かってやや左を向き、上方30度ぐらいに弱めに投げる。(上空5~6mに達する程度。 この投げ方だと投げてすぐ旋回に入る。) Aの投げ方の場合には安定した形で左旋回に入る。旋回の状態を見て、直径が20m 前後にな るように調整する。 Bの投げ方は、上向きすぎと左バンク(傾き)不足で失速する。 Cの投げ方は角度が浅いことと、左バンクが強すぎるために地面へダイブする。 B、Cとも上方の角度の調整、水平尾翼の右側の傾きを少しずつ調整して何度も試してみる。 やや傾ける A C B

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4-8.フルスロー ハーフスローで、グライドパターンがAのように安定した旋回をするようになってから、この フルスローの練習に入る。 ここでの注意は十分な広さを確保すること。グライドテストの場合と異なり十分な広さが必要 である。また絶対に人に向けては投げない。 投げる前に、再度機体各部のバランスを綿密に点検する。投げた時の初速が速いために機体の わずかな狂いが飛行に大きく影響するからである。投げ方は風に正対して機体を右側に45度、 上方へ30度位傾けるのが目安となる。 下にフルスローの理想的なフライトパターンを示す。頂点のロールアウト(返り)がきれいに 決まるまでトレーニングを続ける。他にインメルマン型やスパイラル型の方法もあるが、このパ ターンがベストである。 C 風向き 30° 45° 20m フルスローの理想的なパターン

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4-9.サーマルハンティング 1)フルスローが確実にできるようになったら、次のステップに進む。 サーマルとは熱上昇気流のことで、地表近くの空気が暖められて上空に昇っていく状態のこと である。下図ように、最初は地熱や太陽熱で暖められた地表の細かいバブル状の空気が、時間と ともに少しずつ膨らみ成長する。そして成長して上昇するにしたがって、直径数十mの大きさの サークルとなり、グライダーの旋回に影響する。このため、グライダーの飛行には風の弱い早朝 や夕方が最適ということが多い。 2)簡単なセンサーを使ったサーマルの捕らえ方 暖められた地表の細かいバブルが 少しずつ成長し 大きくなり上昇し さらに強い上昇力となり 全体に大きく膨らみ やがて直径数十mにもなる 4~5m の竹ざお など。 地面に固定する ストリーマー ① 風でストリーマーが なびいている ②風がやみ ストリーマーが下がる ③ストリーマーが 上に移動する ④ストリーマーが 下がりだす フルスロー

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5.安全対策 5-1.制作 シンナーや鉛などを使用するので、取り扱い上、十分な注意が必要である。工具・用具の扱 いは子どもの発達レベルに応じて行ってほしい。また、多人数で工作を行う際には、いっそう の注意が必要である。 5-2.テストフライト ⅰ.場所の条件 一番危険率が高いのが飛ばす段階である。グライダーの飛ぶ速さはかなり速いので、広い空 地やグランド、河川敷など飛行させる場所の選定を事前に十分しておく必要がある。本教材 のグライダーは、滞空時間が30秒から1分以となることもあり、学校のグラウンドといえ ども広さが不足する場合もある。可能であれば200m四方の広さが欲しい。 ⅱ.気象条件 気象条件としては、弱風。スタート地点を風上とし、テイクオフは風に向かって正対し、機 体を右側に45度傾け、上方へ30度の向きが目安となる。 ⅲ.周囲への配慮 周辺に人がいないことを確認してテイクオフすること。瞬発速度が速いため、顔などにあた ると大変危険である。グライダーが遠方に飛んで見失うこともあるが、機体を探したり引き 取ったりする際には十分に気をつけてほしい。 また、おもりとして使用する板鉛は環境に害を与える物質なので、フライト終了後に周辺に 放置しないよう、注意すること。 6.科学する心を育てるための具体的なヒント 6-1.作ることは「即、完全に飛ぶ」ことを意識させることで慎重に作る事につなげる。バラン スとか、左右が同じとか、対称であることなどの言葉かけをすることが大事である。 6-2.重心の取り方にもいろいろ工夫がされるが、手や道具を使っての身近な工夫を賞賛する。 とにかく丁寧に作ることや正確さに気配りできていることを、ほめることが大事である。 6-3.飛ばす段階が何より緊張する場面で、今までの成果なので、自分なりの改良に努めさせる。 自分の改良点に気づかないこともあるので、よく飛ぶ機体と見比べさせるのもよい。 6-4.とにかく1機制作するだけでは、科学する心までは到底近づけない。単にできたというレ ベルのことである。自分なりに何回も挑戦するとか、他人に教えるという機会があってこそ、 初めて考える、科学するということになるのではないか。その機会をリーダーがいかに作るか が肝要である。 7.この教材を行う(用いる)ことのできる子どものレベル 指導者がつく場合には、小学校高学年ごろからチャレンジさせることが可能である。中学生以上 であればひとりで作ることもできるだろう。ただし、指導者がついていても、先々の説明や指示を していかないとミスが出やすいことは当然である。 胴体の加工は、バルサカンナという特殊な工具を使用することになるので、小学校高学年以上で も、よほど工作に慣れた子どもでないとむずかしい。その場合は①加工済みのキットを利用する、 ②指導者があらかじめ加工しておく、などの対処が必要である。

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8.この教材を行う(用いる)ことができる活動団体の経験年数 簡単に言えば、経験の豊かな指導者が1名いれば、すぐにもできるだろう。しかしそれでは、た だ制作してグライダーを飛ばしたとか、グライダー大会に参加したということだけで終わりとなっ てしまう。「飛ぶ」という宇宙や科学の系列に沿った活動なのか、科学工作の系列に位置づけた活 動なのかによって、指導の観点が変わってしまう。系統的に体験させる制作では、3~5年の経験 年数と工作用具の熟練が制作指導に必要である。 また、宇宙、空気、風という「飛ぶ」系列に位置づけると、それなりの視点や発展的活動として の学習効果が期待できる。 9.関連項目 9-1.学習指導要領との関連: 小学校編:内容B 「物質とエネルギー」4章 取り扱い「ものづくり」 中学校編:第1分野 (5)運動の規則性 9-2.活動総覧(活動マップ): 地球・ロケット・人工衛星・太陽系の系列の中で「工作・実験・体験」分野に入る 飛ぶ種・竹とんぼ・紙飛行機・折り紙飛行機・ブーメランなどの系列に位置づく。 9-3.教材系統図(カリキュラムマップ):「飛ぶ活動」 9-4.キーワード:グライダー・ハンドランチグライダー・スチロールグライダー・ 紙グライダー・揚力・乱流・重心 10.補足資料 10-1.参考資料等

1)HAND LAUNCH GLIDER 作り方と飛ばし方ガイド(紙飛行機編) 吉田有一監修 2)JPAA 日本紙飛行機協会 ホームページ http://www.kamihikouki.jp/index.html 3)ホワイトウィングス ホームページ http://www.whitewings.com/japan/ 制作キットの情報や販売取扱店、全国の紙飛行機クラブの紹介などがある。個別の紙飛行機 クラブのサイトでは子ども向け教室の案内なども掲載しているので、指導者が必要な場合は 参考となる。 4)しゃちほこ紙飛行機クラブ ホームページ http://www5b.biglobe.ne.jp/%7Ew_wings/ 飛ばし方(投げ方)の動画が掲載されている。(2006年3月現在) 教材提供 :可児SKY FRIENDS 吉田 有一氏 追記、編集:「宇宙教育のためのリーダー育成」委員会 教材開発グループ お問合せ先:財団法人日本宇宙少年団 TEL.03-5542-3254 FAX.03-3551-4870 e-mail kyozai@yac-j.or.jp 発行 :宇宙航空研究開発機構 宇宙教育センター ©JAXA 無断転載を禁じます

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