第 13 号 2013. 8. 5 発刊 制作 / 発行 アパートメント編集部
アパートメント magazine
Entrance
アパートメント ゲストインタビュー
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スタイリスト・アクセサリー作家
谷川 夢佳
「 自分をやることが仕事です、みたいに。 」
3編集後記
Apartment residents
Edditor & direction : Rin Hirano Assistant : Kaori Sugawara Ayako Nojiri Makoto Fukagai
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TITLE LOGO : Kiyoshi Takami Layout Designe : Rin Hirano
2012-2013 Published by Hiranorin Office. http://www.hiranorin.com STAFF
ひとえき。
アパートメント編集部
/Kaori Sugawara
いろはゑ
鈴木 さや香
WALL
河野 裕麻
とサンダル
やまさきゆきこ
こころのパンチフォロン
按田 優子
スクリーンの裏側は..
志尾 睦子
( シネマテークたかさき)てまきのたばこ
岩瀬ジロウ
Below talk
薹野 花路
連載
13 14 16 15 17 18 19 20 21[ Hirano ] 今メインでやってる活動は、「スタイリスト」と「アクセサリー 制作」になるんですか? [ (谷川) 夢佳 ] そうですね、その二つになりますね。 仕事自体は二年前 からやっていて、、 [ Hirano ] 学生時代 (バンタンデザイン) からっていう事ですよね? [ 夢佳 ] ....そうですね。 もともと洋服が好きだったのと、スタイリスト の大森伃佑子さんにすごく憧れていて、そういう方向にいったんですよね。 [ Hirano ] 大森(伃佑子)さんの事はいつごろ知ったの? [ 夢佳 ] いつだろ...? 高校2年くらいだと思うんですけど。わたし蒼井優 ちゃんがもの凄くすきで、、、 以前、蒼井優ちゃんのドラマがあったんですよ。 『おせん』ていう、、。 [ Hirano ] 『おせん』、、、? ああ∼、着物をきてた時のやつかなあ? [ 夢佳 ] そうです、そうです! [ Hirano ] あーわかった。 [ 夢佳 ] そう、それがすごく可愛かったんで、蒼井優ちゃんのインタ ビューなんかもチェックしてたんです。そしたらよく「大森サン」って名 前がでてたので、「誰だろう?」って。それで調べて作品とかをみてたら、 自分はコレをやりたかったんだっていうのがその時に判って..。 それまでも洋服はやりたかったんですけど、既成の服を量産するのっ て面白いのかなぁ...?っていう悩みもあって。どこに進んだらいいんだ ろうとかいう思いがあって。 なるほど。 じゃあ、「アクセサリー」もそういったスタイリングの一部と して作ってる感じ? う∼ん、、最初は洋服を作ったりとか小物をつくる事が好きで、まったく 趣味でやってたんですね。たまに作っては友人にあげたり、自分で作っ て欲しいモノを着て身につけたりとか。 キッカケは通って仲良くさせてもらっていた古着屋さんの所に、作った ものを着けていった時に注目してもらって。「自分でつくった」っていう 話をしたら、たまたま「ハンドメイドで置ける作品を探してるからやって みない?」って声をかけてもらって「ああ、それを販売する事もできるん だ」っておもって、、。 そっか、偶然いわれたのがきっかけで。 だから最初から「アクセサリー作家になりたい」とか、たくさん作って販 売したいっていう気持ちがあった訳じゃないんです。けど、偶然置かせ てもらって、それが好評だったりして、展示とかをさせてもらえたりして 広がっていった感じなんです...。 じゃあ、早くも考えてた事が色々叶ってますよね。
じぶんとしごと
Interview / Text : Hirano Rin Photo: M. Fukagai
ー 仕事をしてくきっかけは何だっただろう? [ 夢佳 ] 荻窪の「六次元」っていうブックギャラリーに、専門1年の時に たまたま父親に連れて行ってもらったんです。好みの展示がたまたま やっていて、二日間続けていったらオーナーさんが興味を持って話かけ てくれて、よくきくとそこはデザイナーの皆川明さんや写真家の新津保 建秀さんとかも通う面白い場所だったんです。 [ Hirano ] へー、そうかあ。 [ 夢佳 ] そこで、「いま、こういう事やってるんです。」 みたいなことを話 したら色々な人を紹介してくれたり、面白い場所に誘ってくれて、そこで の場所の力もあって、作品をどんどん発表したりとか、人と繋がって色 んな意見聞いたりとかにつながりましたね。 [ Hirano ] なるほど。 [ 夢佳 ] それで、最初にお仕事させて頂いたのが「別冊Spoon.」のもの で、その時がその「六次元」の特集だったんです。 [ Hirano ] あ ! これがいちばん最初のしごとだったの、、 ( *写真下 ) [ 夢佳 ] 「仕事」というか、載せて頂いたというか...。祖父の谷川俊太郎 と一緒に対談をさせてもらって。 [ Hirano ] そっか、対談の企画つくったんだね。 [ 夢佳 ] はい。それも本当に偶然で、私ずっと「Spoon.」の雑誌がすき だったんで、「スキスキ! 」って話をしてたんですよ。そしたらこの前の号 くらいで「六次元」にSpoon.の撮影がくるから見学においでよといわれ て、お邪魔したらたまたま編集長さんがみえてて、「Spoon.大スキで読 んでます」っていうお話をしたら、「面白いからオジイちゃんと一緒にで ない?」っていわれて。 「あ、、ぜひ!」って感じで。 [ Hirano ] へえ∼、なかなかありそうでない話だねえ、、。
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六次元さんのことがキッカケで、Spoon.出版のイベントで編集者の方 や愛読者の方が集まって懇親会みたいな事もあって、そこでいろんな作 家さんにあったりしたんです。そこで繋がった人脈がいまでも生かされ ていて、そこで出合ったひとりに「tsukao」さんっていう女性のフォトグ ラファーがいるんですけど、、、 ああ!「You tube 」とかのムービー撮影もしてた方だよね? あ∼はい、そうです。あの企画も一応去年書籍にまとまったんです。 あのYou tube 動画は、Spoon.の紙面との連動した企画だったんです。そうだったんだ。この写真集? ( *「どこかの森のアリス」 ) はい。 その時も、tsukaoさんが一緒にやりたいっていってくれて、私もtsukao さんの写真がすごく好きでみてたので。それで、「テストShootやろう よ!」って話が盛り上がって、じゃあ「Spoon.」に売り込みにいこうって 事になって、それでトントン拍子に話がまとまって、出版社の方に気に いってもらって写真集に、、、っていう流れですね。 順調だね∼っ(笑) 順調というか、本当人が人を次々結びつけてくれるというか… (笑) それ がこの二年くらいであって、、。 でも、「才能」ってそういう事かもよww(笑) ん∼... なんか荒波にもまれてる感じでしたっ、、。ついていくのに必死で 大変でした (笑) 本当にたのしかったんですけど。
夢佳ちゃんの子供の時に、おじいさんやお父さんの姿をみて大変そ うだなって思った事とかはないの? んん... おじいちゃんは、私が生まれた時にはすでに、、それほど大変っ てことは、、、 え、大変そうじゃなかった...?! あ、いいえ。 仕事が来すぎて断るのに大変とかって、、。なんだろう、あ と資料の整理が大変とか、、。 ああ、自分の時間をつくるのに大変とか?! そう、でも意識してつくってるのはよくわかりましたね。 そうだよね。 でも、小さい頃はその家庭環境が普通なので、「大変そうだ」とか思わ ないんですよ。それが「大人」なんだっていうか。それが普通なんだ なって、、。 なるほどそうか、、。忙しくて自分の時間を失くしてしまうことが、大人 の日常なんだって思っちゃうのか...。 お父さんとかも土日の方が忙しい事も、そりゃそうだよなあって思っ てたり、割と普通に受け入れてて。逆に自分が大人になって、ちょこ ちょこ仕事をし始めてから、そういう時間の作り方とかが勉強になっ たり。父親は私と同年代の頃、身を粉にして働きすぎてツアー先で倒 れたみたいな話がリアルにだなあっておもって(笑) ハハ、そうなのw お父さん苦労したんだねえ(笑) まあ、、基本谷川家の男性は体が丈夫なので。多少無理しても大丈夫 なんですっ(笑) そうなんだ (笑) [ 夢佳 ] 実家が南阿佐ヶ谷なんですけど、家族の家と庭を挟んで、おじ いちゃん家があって、隣同士なんです。 [ Hirano ] 俊太郎さんの家と? そうなんだ。 [ 夢佳 ] だから、ちょこちょこと遊びにいったりはしてたんです、、。 けれど(雑誌企画の)対談はいいキッカケだったというか、隣で挨拶は するんですけど、あんまり深い話はしてこなかったなあ、、、って。 [ Hirano ] へえ、意外かもね。 普段の(谷川 )俊太郎さんはどういう感じ なの? [ 夢佳 ] ええー、ふつうのおじいちゃんですよっ (笑) [ Hirano ] ハハw そう?!(笑) [ 夢佳 ] 本当に、ふつうのおじいちゃんです。 遊びにいったら、なんか 「ミカン余ってるからあげる、、」 みたいな感じでミカンをくれたり... (笑) [ Hirano ] そう∼ (笑) なんか、小さい頃に遊んでもらったりとかはしな かった? [ 夢佳 ] う∼ん、、どうだろうな、、小さすぎて覚えてないのかな、、。 [ Hirano ] 一緒に遊んだりした想い出とかはない? [ 夢佳 ] でも、隣にいたのでしょっちゅう頻繁に会ってはいて、可愛がっ てくれてはいたんです。 すごく優しいおじいちゃんです。 世のおじいちゃんおばあちゃんは、孫にはベタ甘だと思うんですけど、、 それと同じようにベタベタに甘やかしてたと思います。 [ Hirano ] ふうん、まあそうなのかー。 [ 夢佳 ] なんか今思い返してみれば、小さい頃まわりにあった絵本って おじいちゃんのものがいっぱいあったなぁ、、って。 [ Hirano ] あーなるほどね。でも、そりゃそうだよねえ。 [ 夢佳 ] 詩集とかも、おじいちゃん家にいけば沢山あるし。でもある からといって、いっぱい読んでたって訳じゃないんです。意識しておじ いちゃんの本を読む事はしてなかったんですけど、なんとなくふれては いて、、。 [ Hirano ] そうだよね。家に常にあればどこかで感じてるだろうし。 [ 夢佳 ] 父親( *谷川賢作さん )も、音楽をやってるので、CDを聴いた りとか、パッケージを手伝ったりとかもしていたので、そういう事で どっかしらで影響はあるかも知れないんですね、、。 [ Hirano ] やっぱり、無意識にでもお祖父ちゃんやお父さんの影響を うけてるんだろうなあ、、って思う事はある? [ 夢佳 ] なんか、言われるまではぜんぜん「影響受けました」って思った 事なかったんですけど、「そういう環境だったんだよね。」っていわれる と、ああ、そうなんだなって思いますし、、。やっぱり父親もおじいちゃん も仕事は違うんですけど自分の好きな事でフリーランスとして働いてる 人が身近にいて、逆に会社員のようなタイプの人とあまり接しないで生 きてきたので、自分がいまの仕事を選んだのも自然な流れなので、やっ ぱり家族の影響は大きいなと思います。
しごととかぞく
ー 雑誌のインタビューにあったけど、俊太郎さんって「機械好き」みた いだねえ? 機械好きです。 「機械好きだけど、カメラにはハマんなかった... 」 みたいな事書いて あった気がしたけど、、、? いやあ、、、。でも写真撮ってますよ。 写真撮るのも好きだと思います し、古いカメラとかももってますよ。 へえ∼、本当?! でも(写真)オジイちゃんの部屋、機械の工房みたいに なってるもんねえー、、ハンダごてで細かい作業したりしてるのかな(笑) 好きみたいです、目撃した事ないんですけど (笑)
でも、意外と新しいモノ好きだし、スケジュールもi pod touchで管理し てるし、詩を書く時もMac でうってたり(笑) ほんとぉー!? でも新しいもの好きなのは分る気がするな。だって、 やっぱり若いもん。若くないとああいう感性でいられないんじゃない。 そうですね。ドンドン若々しくなってる気がしますね。 僕は、一度だけ新宿の映画館で俊太郎さんを見かけた事があって、、。 へえ∼、映画館ですか?! 偶然! いつですか?? もう10年前くらいかなあ、、、。 わりと一人で行動するのが好きなんですよね。 団体行動が苦手で、、(笑) アハハ、そうっか。こっちも一人だったけど (笑) それ程人のいない劇場 だったからな。その時は「教科書で見た顔だなあ...」とおもったな∼(笑) www (一同 笑) そうなんです。あれモノクロの写真なんですよねえ。 「祖父が俊太郎です。」っていうと、だいたい反応が3パターンくらいで、 『すごいビックリされる時』と、『まだご存命なんですね』っていう時が あって、、(笑) ハハ 、 やっぱり教科書の写真だよねー 、イメージが、、(笑) あの写真変えた方がいいと思うんですよおー (笑) 言ったらー?教科書の出版社に。もう何十年もアレだよねー?! でもあれが一応メインで使われてるものらしくて。 ( Fukagai ) ちょっと、亡くなった人みたいなんですよね..(笑) そう。いわれます、いわれます! (笑) 後はまれに『知らない、、 』っていう人もいますね。 へえ、ほんと∼?! 「ごめんなさい、、知らないです」って。最近は祖父の詩が教科書に載っ てないみたいで。 ああ、そうなんだ。 でもそっか、、。 はい。もう載らなくなったみたいですね、教えるのが難しいみたいで。 う∼ん、、ちょっとハイレベルなのかなあ、、谷川俊太郎さんの詩は。 なんか、質問のこたえとかが意地悪なんですよね... (笑) 小学生とかに教えるにはレベルが高すぎるのかもしれないよね。絵本 とかならまだ大丈夫かなって気がするけど… どうなのかな?! 結構いろんな形で書いてます、、、言葉遊びうたとかも。あと詩を漫画 で翻訳したっていう本もあるんですよ。 tsukaoさんが俊太郎さんの詩が教科書になくて勿体ないから、知って もらう為にって。 へえ∼、tsukaoさんも多才だよね。 はい。 [ Hirano ] でも、お母さんやおばあさんは普段どうしてるの? [ 夢佳 ] どうしてるかな、、? 基本ツアーにでちゃったら母親は家にい るので、、、 [ Hirano ] そうでしょう。 その間はお母さんとかは? 家を守ってるの、 やっぱり。 [ 夢佳 ] ん∼、、家を守ってるっていうか、、なんか一人の時間を満喫し て…(笑) [ Hirano ] アハハ!(笑) [ 夢佳 ] ウチの母親は父親のピアノ弾く以外の仕事のすべてをやって るので、確定申告とか、CDの管理とか、、 [ Hirano ] あ∼そっか、それはそれで大変だよねえ。 [ 夢佳 ] そういうことが全く出来ない父親なんです。勝手に友人にCD あげちゃったり、「飲み会でまたCDあげちゃったー」みたいな事とか、 「管理が大変になるじゃない」っていって父親に振り回されてますね。 [ Hirano ] そっか、じゃあ事務的なことをサポートしてあげてるんだ。 [ 夢佳 ] そうですねえ。あとは小さいライブハウスでは母親が受付やっ たりとか、子供の時は一緒についていって楽屋で絵を描いて遊んだり してましたね。 [ Hirano ] へえー、なんか目に浮かぶねえw [ 夢佳 ] だから、父親のライブがあれば観たり楽屋につれていって貰っ たりとかが普通だったので、逆にサラリーマンの家庭で毎週土日に遊 びに連れて行ってくれるような事が、普通じゃないことで、、。 そういう意味ではあんまり特殊な家に育ったっていう意識はないです。 [ Hirano ] そうだね。小さい頃からある環境が、自分のなかでの「普通」 の環境だからね、、。 [ 夢佳 ]高校3年生の夏休みかなあ..「 Cikolata 」っていうブランドで ボランティアスタッフをさせてもらって。その時期バンタンへの入学も 決まっていたんです、、、。けどその頃やりたい事しかみえてなくって、 「それをやる為に時間をつくりたい」って思って、前の高校を辞めて通 信制のところへ移ったんです。親もそれに最初はびっくりしたんです、 けど「やりたい事を見つけたんだ」っていう事で嬉しいっというか… [ Hirano ] 「自分の進む道をちゃんとみつけたんだ、この子は」ってい う感じだったの ? [ 夢佳 ] ハイ。それに、おじいちゃんも「あんなにぼんやりしてた子なの に、すごい。」って後からいってくれて、、 [ Hirano ] 本当はうれしかったんだ。
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* 谷川俊太郎さんの部屋で、二階堂ふみさんをスタイリングして撮影した企画ー 作品つくるときヒントにするものとかっていうのはありますか? [ 夢佳 ] 意識して「ココからヒントを得よう」っみたいなのはないかな。 意識してなくて自分の中からでてくる言葉っていうか、喋ってる言葉と いうよりは、ふっと言葉がうかんでブログにメモしたりとか、、。 [ Hirano ] じゃあ、普段からブログとか、メモとかとるようにしてるの? [ 夢佳 ] はい、ちょこちょこと。 [ Hirano ] スタイリングとかアクセサリー作る時のアイデアっていうの は...? 何か、スケッチとかしてる? [ 夢佳 ] わたし、、絵かけないんです…。 [ Hirano ] え、そうなの。でも自分なりの絵とかでは、描いたりしない? [ 夢佳 ] あ、自分なりにはなんとなーく、ラフを描いたりするんですけど...。 あ !でも、誰にも見せられないです…(笑) 殴り書きノートだったりするんで。 [ Hirano ] アイデア用のスケッチとかでしょう? [ 夢佳 ] スケッチというか、小さいノートにパッと浮かんだ言葉をとか、 形をかいたりとか、、。たぶん読めないです。 [ Hirano ] じゃあその場の思いつきとかで作る事もおおいんだ? [ 夢佳 ] 仕事の場合だと、例えば・・・ 二階堂ふみちゃんの映画のプロ モーションですっていわれたときは、映画でスゴく「赤色が似合う子だ な、、」っていう印象が強くて。「ヒミズ(映画)」ではすごくメイクとかヘア もシンプルで赤のワンピースを着てたので、別のパターンとして『 赤 』で 遊んでみたいなあっていうのが浮かんで、、。 [ Hirano ] あ、なるほどお。じゃあ「赤色」で何かやろうっていうのは決 めてたんだ? [ 夢佳 ] はい、そこは映画で浮かんで、、。 (二階堂 )ふみちゃんって、結構 私服のファションも個性的な子だし、、 [ Hirano ] あ、そうなんだ!? [ 夢佳 ] そう、、。高円寺が好きで、古着屋にいったりとか、、(笑) [ Hirano ] へえ∼、、どういう話をしながらつくるの? 「Spoon.」 は結構自由にやらせて下さるし、二階堂さんの事務所も 「ああ、どうぞ、どうぞ∼」っていう感じで、、けっこう奇抜な髪型にして も怒らないなって(笑) じゃあ、けっこう本人とも打合せしながら、、? いや、本人とはその時 「はじめまして」で、、。衣裳の写メとかは編集長に おくっていたんですけど。 「こういう衣裳でやってみたいです」みたいなこと? そうですね、、まあ、元々「赤」をテーマにして3パターンでお願いしますっ ていうのはあって、それを組み合わせて。撮影場所も俊太郎さんの家 だったので、、。そこの和室とかを使ってもらったりとか、、。 そっか、、、俊太郎さんのお家は本当に絵になるもんねえ∼w。 はい、南阿佐ヶ谷へぜひ!(笑)和室とか、普段つかってないんですよぉ! 本当∼もったいない!(笑) ー 『 東京コレクション 』 にはどういう形で参加したの? 2011年の「 fur fur」 のS/Sのコレクションで、スタイリストは大森 (伃佑子)さんだったんです。 ああ、そうだったんだ。 その時のコンセプトが『花を生ける』ってコンセプトで、、。 コレクションて普通事前に着る服が決まっていて、このタイミングで出す とかがあるんですけど、その時は変っていて当日の朝にモデルさんが会 場に集まって自分の着たい服を選んで、ヘアメイクとかも事前打合せし ないで、その場で花を頭に生けていったりとか、、。四人くらいクリーエー ターさんが入ってその場でモデルさんに何かを付足していくっていう作 業があったんです。ある女性クリエーターさんはボディペインティングし て施したり。そこで私は「 fur fur」の生地を頂いて、コサージュをある 程度たくさん作って持っていって、当日そこで組み上げてモデルにつけ てっていう作業をしたんです。 う∼ん!おもしろそうだよねえー。
かぞくとあいであ
[ 夢佳 ] 、、なんか「花を生けるように、服を生ける」っていう。 だから当 日まで完成形をだれも知らないっていう。結構チャレンジャーな感じ の、、(笑) [ Hirano ] やってみて、どうだった? [ 夢佳 ] ああ、でもすごい良かったです!大森さんのお仕事をすごく間 近で観られたのが、、ホント。 [ Hirano ] そうか、やっぱりそれがいちばん良かったよね。 [ 夢佳 ] それもありましたし、普通のコレクションじゃないっていう処で すごい勉強になりました。 [ Hirano ] そうだよね。 [ 夢佳 ] チカラのある人だからこそ即興で色々ものを観せるれるんだろ うなあって、、、。私はその時19歳で、ぜんぜん知られてないし大丈夫か なって思いながら。 [ Hirano ] でもはじめはそういう仕事の現場についていく事だけでも 大変でしょ? [ 夢佳 ] もうなんか、色々考えないようにして、、。「自分なんか… 」とか 考えないようにして。仕事を精一杯やるって事でいっぱいでした。 [ Hirano ] 本当そうだと思うよ...。 だからそういう大変な状況にしっか りついてゆくだけでも、すごいと思んだよ、19歳でね、、。 [ 夢佳 ] 周りに「すごいねえ、、」っていわれたりするんですけど、私がす ごいっていうより、周りの人が本当にすごいって思うばかりで、、。19歳 の得体の知れない女の子を抜 したり。 [ Hirano ] 結構じゃあ、ここ1∼2年で色々活動のタネは撒いたかんじ だねえ (笑) [ 夢佳 ] わたしあまり計画的じゃないんですよね。仕事のやり方として も。なんか、人と繋がって面白そうだったらやってみる、みたいな。それ が結果仕事になったような(笑) [ Hirano ] でも、フリーの仕事なんてそんなモノだとおもうよw(笑) [ 夢佳 ] ハハ… そうですか(笑) わたし結構のんびりしているというか、 手が遅いとこがあるので、なんかやりたい事があるなら「まだいいや」 とか思わないで「ドンドンやらないと」と思ってたので。だから学校も はやく決めて通信にかえて、インターンも自分でいって働いたりしたん です。 [ Hirano ] でも、「のんびりしてる… 」っていうけど、 くかぎりはヤルっ て決めてからは、結構早いんじゃない?決断力はいいっていうか。 [ 夢佳 ] あ∼、、そうなのかな… 。そうかもしれない(笑) [ Hirano ] うん、やろうっていう決断力は早い気がするっw [ 夢佳 ] あ、でもやるって決めたら早いですねえ。 、、、なんか私は勉強もあまり出来る方ではなかったし、運動も苦手だっ たし、他に得意な事があまりなかったというか...。本当に中学校までは 自分が何も出来ない気がしていて、おじいちゃんの事もすごい好きで 尊敬をしてるんですけど、逆にかえって「期待」みたいなプレッシャーが あったり、、 [ Hirano ] 「期待」っていうのは誰からの、、?まわりから? [ 夢佳 ] ハイ。周りからのですね、、。「俊太郎さんのお孫さんで、お父さ んはピアニストで、どんな子になるのかしら...?」 みたいな(笑) [ Hirano ] まあ、それはあるよねえ。 [ 夢佳 ] 小学校の頃は特技も何もないし、本当に勉強も苦手だし、運動 はもっとできないし、、、けど優等生的な子はいるじゃないですか?! はははw いるねよね。 クラスとか学年に一人とか必ず (笑) みんな何かは特徴があって、絵がうまいとか、、。私はあまりにも何も無 さすぎるなと思って。「家族が云々∼」とかじゃなくって、将来やりたい事 とかもとくに無いしと思ってて、、。 じゃあ、自分自身「何をやっていけばいいんだろう…」っていうのは、ずっ と持ってたの? 、、、そう。それが分らないっていうか、「何もできない」っていう事がずっ とコンプレックスで。 そうなんだね、意外かも..。 聞いてみないと分らないねえ。 う∼ん、、そうですか? だからなんか結構自分の事はなにも出来ないっ ていう感じだった。 ふ∼ん、、じゃあそういう想いから今の「ファッション」への方向が定まっ てきたのは高校生の頃に? そうですね。でも、たぶん「自由学園」っていう学校にいってなかったら、 いまの道っていうのも浮かんでなかったかもなあ...って。 ただ あんまり「ファッション」してるっていう感じでもないというか。 雑誌で「スタイリスト」ってなると、トレンドとか、このテイストを組み合 わせてみましたとか、、「見た目」それだけになっちゃうのは、自分では ちょっと違うかなって、、、。 どちらかというと「デザインが∼ 」というより、その人の人格というか、 どんな女性像で、こういうモノに憧れていてって、、、お話を作ってるイ メージなのかな...。 まあでも、作品をみてると、ストーリー性を創ってる雰囲気のものになっ てるよね、やっぱり。
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[ Hirano ] ー 夢佳ちゃんは詩をかかないの? [ 夢佳 ] よく かれます(笑) [ Hirano ] そっか、やっぱ皆にきかれるんだろうけど (笑) [ 夢佳 ] そうですね、、。ただ、私が二年前とかに色んな所で仕事してた りした時に、本当によく かれたんですよ。 [ Hirano ] うん、そうだろうねw [ 夢佳 ] それで、なんか「反抗心」というか、、なんかすごく薄っぺらい質 問だなあって思って。何も考えず いてくる人たちもいたんで、、「そうい う事はしません」ってつっぱねてたりして…。 [ Hirano ] なるほど、、。でもおそらく今後もしばらくずっと かれるじゃ ない? [ 夢佳 ] はい、 かれますよね。 けれど、「言葉」自体が好きっていう気 持ちはどこかにずっとあって、、、。 [ Hirano ] うん。 [ 夢佳 ] … 「詩」って意識して書いたりはしないんですけど、「言葉」はか いたりはしていて。 [ Hirano ] 「詩」っていうきちんとした形じゃなく? [ 夢佳 ] キッカケは、去年仕事で初めて文章を書かせてもらったんで す。エッセイを書いたんですけど、その文章が結構好評で、祖父にもみ てもらったら「良いから、もっと書いてもいいんじゃない。」って言っても らって。それで割と吹っ切れたというか...。 [ Hirano ] なるほどね、そこからちょっと変ったんだ? [ 夢佳 ] 「詩」ていう形じゃなくって、いろんな場所でせこせこと「言葉」 を発表してはきたんですけど、もっと大っぴらにしていいのかなぁっ て、、(笑) [ Hirano ] うん。大っぴらにしていいと思うし、、もっと大っぴらにして欲 しいとみんな思ってるんじゃない? 期待値もふくめてね、たぶん (笑) [ 夢佳 ] あぁ、そうですよね、、(笑) なんか、私の作品の世界観は固まってるし、おじいちゃんはおじいちゃ んでまた全然違う個性で書いてるから、比較できないだろうなぁとは 思ったんです。 [ Hirano ] まあ、そうだねえ。 [ 夢佳 ] それで、、逆に「言葉」を色々書いてゆきたいなあって思うように もなって。 そこで「オブラート( oblaat )」っていうレーベルの詩のグッズ をつくってる会社があるんです、俊太郎さんの詩を使って「詩の鉛筆 (ポエペンシル)」とかプレパラートに詩を刻んだ「詩の顕微鏡(ポエミク ロ)」とかをつくっていて、、。 へえ∼ぇ、面白いなあ。 そこで私も「ちょっと言葉を書いてみたいんです、、」って話したらポエ ペンシルみたいなのをやってみない?っていわれて、それでいま12行 1ダースの詩を書いてるんです。 じゃあ、やっぱり根源には文字で表現する事もどっかで嫌いではない なって思ってる? う∼ん、嫌いじゃない、、っていうより…。 どっかで文字で表現したいって気持ちもあるかな、、って思う? うん、、そう。 ただ、言葉だけで発表するというよりは、例えば写真にそ える言葉だったり、、、 そっかあ、ツールの一つとして考えてるっていう感じなのかな..? はい、そうですね。 まあ、今(の時代)は特にそう考える方が当たり前だよね。文字だけでっ ていっても、勿体ないもんね。 そういう意味では、逆に祖父も「詩」を詩集じゃない色んな所で読んで 欲しいって思っているので、「詩」をグッズにしたり、手紙で毎月届く形 で発表したりとか、そういうのは私も面白いなあっておもうんです。 なるほどねぇ、別の形にして届けるっていうのは良いかもね。歌とか音 楽にしたりっていうのはあるの? あ!音楽はウチの父親が祖父の詩を作曲して、それでずっと活動して はいますね。 そっかあ、お父さんがやっぱり音楽にしてるんだね、、。賢作さんの音 楽はあんまり知らないからなぁ、、ピアノも弾いてるんだよね? 「Diva」っていう現代詩をうたうバンドをやっていて、結構映画音楽と かもやってるんですw へえー、そうなの?! はい。私が小さい時からそのバンドやってましたね。 そっか、そこで俊太郎さんの詩を歌にしてたりしてるんだ。 そうですね。結構ふたりでステージもやってますね。 オジイちゃんとお父さんで? そうです、そうです。祖父が朗読してるなか、父がピアノを弾いたりと か、、。 ふーん、、それに参加して三人で演ったりとかもできるんじゃない?! そーですねw 自由学園では一度公演はしてもらったことがあって、、 その時はふたりのシャツをつくったんですね。 でもどういう形がいいのかな? う∼ん、、意外と夢佳ちゃん朗読とかすると良さそうな気がするけどな あー(笑) でもおじいちゃんの朗読があるとー、それだけで十分になっちゃう。 はあっ! そりゃそうだろうけどっ(笑) だから同じステージに立つっていうよりまた別でいいかな、、って。 うん、だから「掛け合い」とかね、、?!ちょっと違った雰囲気になるん じゃないかなって思うけど。 そうかあ。
あいであとことば
ー 仕事にしてること以外で興味ある事って、ある? [ 夢佳 ] あ∼、、雑貨とか本とかテーマに合わせてモノを提案したりっ ていうのは面白いなあって。 [ Hirano ] あ、なるほどー。そういう役割ってなんていうんだろうな あ、、!? [ 夢佳 ] ん∼でも、今って、そーいう「何ていうんだろ?」ていう仕事ふ えてますよねえ...? [ Hirano ] うん、多くなってるねえ。沢山ある中からセレクトして何か 紹介するっていう事だよねえ、、、。 [ 夢佳 ] でも実店舗をもって雑貨屋をやりたいとか、まだそういう訳 じゃないんです。 [ Hirano ] はぁ∼、そっか。でも自分のお店を持ちたいっていう気持ち はある? [ 夢佳 ] 今は、、、置かせてもらってるお店の人から話を色々きくとスゴ く大変だなって、、(笑) [ Hirano ] でも、ゆくゆくは自分の作った洋服とか、アクセサリーと かって自分のお店でお客さんを呼んで買ってもらえたらって思わな い? [ 夢佳 ] う∼ん、それをやってしまうとそれしか出来なくなるなってい うのがありますねーw でも今は色んな所でやらせて貰ってる事が逆 に楽しいので、あまり自分だけでやりたいってむしろ思わなくて、、い ままでやった事のないブランドさんとかとコラボレーションして、新し いモノ作ったりしてゆきたいんです。 [ Hirano ] そうかー。じゃあやっぱり、常に新しいものに繋がっていこ うっていう感覚なのかなあ。 [ 夢佳 ] そうですね、、、だから、「スタイリスト」だけをずっと続けたい とか、そういう感じでもないですね。 [ Hirano ] そうだね、やっぱ一カ所に自分をキープさせて、発信させて ゆくっていうより、常に新しい処へっていう事だもんね。 [ 夢佳 ] はい、、。でも普通みんなそうじゃないんですか、、?! [ Hirano ] いや∼、、そんな事はないとおもうよ... w そこは人それぞれ じゃなかな、やっぱり。(笑) [ 夢佳 ] そんな事ないですか(笑) え∼、みんな新しい事やりたいとあ んまり思わないんですかね、、。 人によってはそうでもないんだよ、たぶん。そういう風にずっといられ る人ってやっぱり、エネルギーも必要だし、それだけ絶えず好奇心も 持ってないといけないと思うから、本当は大変だと思うしね。 ( フリーのカメラマンをしている旦那さんの話に・・・ ) ー 旦那さんも、色々プレッシャーはあるだろうね? 今はふたりともフリーランスなんです。結構スピード(結婚)だったん で、お互いの仕事量とかもよく分からずに結婚して、まだまだ不安定 な部分はありますね、、。 「頑張らないと」って。 でも、彼はもともと勤めていた経験もあるし、年上なので、かなり精 神的には頼っちゃっています じゃあ大変だね。 ( その頃 )私がすでに「 谷川夢佳 」っていう名前で活動していたので、 名字を変えたくないって言ったら、「それでいいよ」っていわれちゃって、 「え?!」みたいな感じで、、(笑) そりゃあ、本当プレッシャーだねえ (笑) 本当になんか、怒濤の3∼4年間だったんですよ。 、、、のんびり生きてるはずなのに、おかしいなって…(笑) よくわかんな いですよね。 だって、まだ21歳だもんね∼...。オレなんか21っていったら、新宿らへ んウロウロしてた頃だからな、、(笑) でも最近、もう年下の子たちがどんどん活動しはじめてて...! いややっ、年下っていったらもう10代じゃんかっ!! いや、だから19、20とかで、、。私は平成3年生まれなんですけど、 「93年生まれです」っていう子が写真撮ってますってでてきてて、、。 活動開始の年齢が早くなってるってこと? 私が19歳で活動始めた頃、年下の子っていなかったんです。今どんど ん年下の子が増えていて、、 それで焦ったりするの...?? 焦ってますー。 なんでそれで焦るのーっ! 今も21歳だよ!その年で焦ってるんだっ たらウチ等どうなっちゃうのっ?!(笑) www (一同笑) いや、、焦ってはいないんですけど、「スゴいな…」って思う人が年下に どんどん現れてる事実、、?!変化を感じるんです。 やばい!「若いヤツがでてきたーっ!」みたいなこと? だから何だろう、、?!「しっかりしなきゃ、、」みたいな。 あ∼そうか、、でもそれは前向きに良いことだと思うけどね。けど、 ぜーんぶひっくるめて考えても、21歳で焦るのは早過ぎだとおもうけ どなぁー?! 焦ってるワケじゃないんですよね、、、。 でも最近思うのは、いまの若い世代のクリエーターって、往々にして 「生き急ぐ」じゃないけど、「早く何かしなきゃ、、」とか、「早く自分の道 をきちんとしなきゃ、、」とかみたいなのを思い過ぎなのかな、、ってス ゴく感じるけど。 へー、そうですか!?
ことばとじぶん
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[ Hirano ] 参考にはならないけど、僕なんか本当に20代前半そんな きちんとした考えで動いてなかったし、フワフワしてたし、はっきりし た方向なんてもっと後だった。でも、それなりの道は見つかるもんだ なあって。余裕もって考えてたかなあって。その辺はすこしゆとりもっ ていい気がするけどねえ、、今の若い世代の人も、、。 [ 夢佳 ] う∼ん、まあ色々な環境があるんじゃないんですか。 [ Hirano ] まあ、状況がちがうしね、、w [ 夢佳 ] まわりには、同い年のクリエーターの子が多くて、、、「六次元」 に集まる子も90年代(生まれ)の人が多い時があって、またそれとかも 「Spoon.」で特集したりしたので、妙な団結力がありますね。 [ Hirano ] そうだよね、やっぱり同世代ならではの意識はあるだろね。 そんな中から、ひとつ抜けなきゃな、みたいな気持ちはあるの? [ 夢佳 ] あ∼、、、でも「90年代」のクリエーターの女の子たちって、だれ も似てない感じっていうか、、、。 [ Hirano ] 良い意味で個性がバラバラになってる? [ 夢佳 ] う∼ん、、だからそこから抜けでるとか、でないとかっていう感 じはあんまり、、、。むしろ色々一緒にやっていきたいっていうか・・・。 [ Hirano ] なるほどねえ∼っ?! その辺の感覚がやっぱ昔の、10、 20年前とは、、さすがに少し違う気がするなあ…?!(笑) [ 夢佳 ] へえ∼、、。前は同世代のなかで早く抜けていかなきゃっていう 意識があったんですか? [ Hirano ] そうだねえ、、、。やっぱり昔は同世代の「共有感覚」ってい うのかな、それがもっと強いというか...。 横並びになってなきゃって いう意識とかね。そこは教育とか社会状況の違いも大きいんだろう けど。 [ 夢佳 ] ん∼、、たぶんその頃って、目指すものが 「デザイナー」「写真 家」とかって分りやすくて、だから同年代の「デザイナー」や「写真家」 よりも早くでなきゃ... と思うんじゃないですか。 想像なんですけど、、。 けど、もう今って、はっきり「スタイリストです」とか説明できる活動 じゃないですし、他の活動してる子達もやっぱり、「コレがメインだけ ど、こういう事もやってます、、、。」みたいな事とか。 具体的に 「自分は ∼∼ です。」っていうんじゃなく、「私のこの [名 前] が仕事です。」み たいな…. 「自分をやる事が仕事です。」 みたいな (笑) [ Hirano ] うん。 それねえー、すっごく同意なんだよね!! 、、っていうかね。日頃から僕自身でも、最終的にそうなれればと思っ てるぐらいだから (笑) [ 夢佳 ] あははっ(笑) [ Hirano ] 上の世代の人っていうのは、とかく「役割」をつけたがる。 [ 夢佳 ] 「肩書き」っていうんですかね? [ Hirano ] そうっ。いわゆる「肩書き」だよね、、。どういう理由かは分 らないけど、たぶん「自分の名前」っていう事だけでは、いままで社会 の中で存在意義が乏しい時代だったんじゃないかなあ。 [ 夢佳 ] そうですか。 [ Hirano ] そこって、たぶん分りづらいとおもうんだよ。 状況が今と違 うから。そこは夢佳ちゃんたちの世代と、ちょっとギャップがあるとこ ろだなって、、。 だからそういう部分では、今の時代に生まれたら面白かったろうな あって、、うん。 今の世代? 自分の名前だけで色んな事に挑戦してもおかしくないっていう時代 ね、、?! そういう部分は憧れるなあ。 でも一方で、仕事を発注する側ってうのは大人がメインになってるか ら、何かしら「肩書き」 が、、、って。 そうでしょう?! 今の時点では、やっぱりまだ「肩書き」とか「役割」を 必要としてる人が、発注する側の仕事相手だからねえ、、。 困らない?「それで、、結局なにをやってる方なんですか?」とか。 あ∼、、私の場合は最初から「スタイリスト」と付随して「アクセサリー 作家」って分りやすく2つあったので、「肩書き」としてまずだして、文 章とかも書いてるんですよ、、て知ってもらう形なんです。 でも説明が難しそうな友人はいっぱいいますねえ(笑) いるよねえーw モデルもやって、朗読もやって、写真もやって、色々やってます、全部 やってます!みたいな、、(笑) だってさ、マツコ・デラックスだって、「コラムニスト」だけど、もうメイ ンになってないでしょ?!すでに(笑) もう、存在が仕事ですよね。 だよね(笑) あれこそ存在が仕事になった分かりやすい例だと思う。 名前が仕事になった、、?! そう∼、、ああいうのも理想だよねー。 でもこれから時代が進んでいったら、変っていくんじゃないかと思い ます。 そう、なんか今は人ひとりがやってる役割って、どんどん曖昧になっ てるじゃない。仕事とかも何役もやってたりね、、。 あ、このまえラジオにもでたんですよー(笑) じゃあ、「ラジオパーソナリティー」ってのもかけるし(笑) いや、いやや、、ゲストですから!(笑)
http://tanikawayumeka.com http://tanikawayumeka.tumblr.com ー5年後、10年後 の自分の姿としての目標とかありますか? [ 夢佳 ] う∼ん、、。なんか「派手な事をしたい」とか「有名になりたい」 とかは、あんまりなくって。地道にコツコツ広げられたらいいなあっ て、、。小さい事でアレコレしたいなっていうモノは沢山あるんですけ ど... 。 [ Hirano ] そういうのを、ちょこっと小出しにして風呂敷広げとくと 実現するかもよ、、(笑) [ 夢佳 ] あ∼、でも結構言うと実現してきたんですよね…(笑) なんだろう、、でも肩書きなしでも「谷川 夢佳です」って名乗って仕事 ができるようになるのが一番の理想です。 [ Hirano ] そうだねー。役割にこだわらず色んな人と色んな活動で きるようになると良いってことだね。 [ 夢佳 ] そうですね。 たくさんの作品を丁寧にみせてくれながら話してくれた谷川夢佳さん。 色々訊いてくと、21歳とは思えない佇まいと、おだや かな口調で、 朴訥とゆっくり話す姿でした。 普通そうでじつは普通ではなかなか出来ない「志」のひたむきさ。 当たり前のようにもっていた十代の葛藤や、周囲からのプレッシャーの事をきくと、現在の前向きな意志も意外にみえる、、、。 そして、 家族同士で「モノづくり」に対して向合う様子を聞きながら、「いいなあ∼」って思いながらも、世代を越えて紡ぐ伝統 というか、、世襲みたいな継承文化のこういう形も、また有りなんじゃないのかなあ?!なんて...考える後日ですた。 ( hirano )
インタビュー後記
12
ひとりで作れるものって限られてくるので、本当に拘らずに色んな人 と色んな形で出来たら出来たらいいなあって思います。 なるほど。 最初は「スタイリスト」っていうので入ってはいるんですけど、だんだん スタイリストだけっていう事でもなくなってきてますし。自分が好き だった文化とか世界観とかを、自分なりの得意なやり方で新しく作っ ていく感じなのかなあって思ってるんです。 いや、楽しみだねえ! 10年後はオレ生きてるか分んないからね、、(笑) えぇっ!? そんな∼、生きててくださいよっ (笑) ははっ! だから、はやめに実現してね (笑) ハイっ(笑) ( 2013.7月 某日 . HIRANORIN OFFICE. にて )Project/Designe :アパートメント編集部
元町・中華街
∼
みなとみらい
< みなとみらい線2>
Suzuki Sayaka
#10
ね ぇ 、 み ん な も し 無 人 島 に い く と し た ら ど ん な 食 料 持 っ て い く ? お 米 か し ら ね や っ ぱ り お 米 よ ね 。 し ょ う ゆ も 欲 し い と こ ろ ね 魚 と 小 動 物 は つ か ま え る で し ょ 、 拾 っ た 木 の 実 が 主 食 で し ょ 、 野 草 を 摘 む で し ょ 、 塩 は 作 れ ば い い と す る と ・ ・ ・ 断 然 、 ク ッ キ ー だ ♪ オ ー ト ミ ー ル ク ッ キ ー チ ョ コ と レ ー ズ ン が 入 っ た や つ ! 同 感 で す っ
!
い や ー 夏 で す ね 。山 に 海 に 、レ ジ ャ ー の 季 節 に な る と 俄 然 カ バ ン に 何 を 忍 ば せ て お こ う か と 考 え だ す の は 、小 さ い こ ろ か ら の す り 込 み で す か ね ぇ ? 小 学 生 の 時 に 、遠 足 に お や つ を 持 っ て い く こ と を 学 習 し な け れ ば な ら な い のって、 なんなんですかね? 三 〇 〇 円 を﹁ う ま い 棒 ﹂に 全 部 つ ぎ 込 む よ り 、ス ナ ッ ク や キ ャ ン デ ィ な ど 味 や 食 感 の バ ラ エ テ ィ 豊 か に す る 子 は と て も 賢 い 感 じ が す る の も 、考 え て み れ ば 余 計 な お 世 話 で す よ 。絵 本 の 中 の 桃 太 郎 が 腰 に 携 え て い た の だ っ て き び 団 子 だ け で す し 。 渾 身 の 一 種 類 だ け を 携 え る っ て 、何 だ か か っ こ い い で す よ 。 気 高 い 人 の 行 動 を 模 倣 す る 遊 び っ て 、子 供 の 頃 に よ く や る け れ ど ︵ チ ャ ン バ ラ と か お 姫 様 ご っ こ と か ︶ 、食 べ も の に も 同 じ 構 造 が あ っ て 、 駄 菓 子 屋 に あ る も の っ て そ の ル ー ツ は﹁ 武 士 が 食 べ て い た 兵 糧 に あ る の で は な い か ? ﹂な ん て 思 い ま す 。 け っ し て 農 民 が 農 作 業 の 間 に 食 べ て い た よ う な 食 べ も の で な い わ け で す 、多 分 。 き な 粉 棒 や 小 さ く て カ ラ フ ル な 変 な み た い な や つ と か 。一 見 す る と 地 味 な 駄 菓 子 た ち は 穀 物 の 粉 と 甘 味 を 混 ぜ て 固 め た 携 帯 食 の 名 残 の よ う な 気 が し ま す 。位 が 違 う 人 た ち の 生 活 様 式 の 模 倣 に は 子 供 を 使 う の が 一 番 。西 洋 に お け る フ ァ ッ シ ョ ン 史 の 中 で も 、子 供 に 軍 服 を 着 せ る と い う 大 人 の 珍 趣 味 か ら 派 生 し て 、 だ ん だ ん と﹁ 子 供 服 ﹂と い う ジ ャ ン ル が 誕 生 し た と 本 で 読 ん だ こ と が あ り ま す 。 確 か に 、﹁ 水 兵 さ ん ﹂み た い な 感 じ に 子 供 で パ ロ デ ィ 感 出 す と 、戦 争 も お ど ろ お ど ろ し く な い で す ね 。え ぐ い 部 分 は 一 度 子 供 用 に ア ク 抜きをして世に知らしめてから、 再び大人達が 自 分 達 用 に ラ イ ト タ ッ チ に 仕 上 げ る 。 こ れ つ ま り 、子 供 に 与 え る と い う 名 目 で 実 は 大 人 が﹁ な ん と か ご っ こ ﹂を し て い る と い う 箱 庭 療 法 。 と い う わ け で 、時 代 は め ぐ っ て 、食 べ も の を 携 帯 す る こ と を も っ と も っ と 便 利 に し た の が 、コ ン ビ ニ で す ね 。 話 が 飛 躍 し す ぎ ? い え い え 、い つ も 自 分 の 傍 ら に 好 き な 食 べ 物 を 携 え る か わ り に 、 自 分 が 歩 く 道 中 に 兵 糧 を 置 い て い っ た と 考 え る と 、あ る 意 味 で は 先 人 の 魂 を 脈 々 と 受 け 継 い で い ま す よ 。 ﹁ こ こ の コ ン ビ ニ は 便 利 だ な ー ﹂、 と 思 う の っ て 自 分 の 欲 し い 物 が あ る コ ン ビ ニ で す よ ね 。 コ ン ビ ニ で 買 う も の っ て だ い た い 決 ま っ て い て 、自 分 に と っ て は い つ も の 三 つ く ら い し か 用 は 無 い の だ け ど 、あ な た の 三 つ と 誰 か の 三 つ を ど ん ど ん 足 し て い っ て 、沢 山 の 人 の 便 利 な 三 つ を 合 体 さ せ る と あ あ い っ た 佇 ま い に な る の で す ね ぇ 。 あ る 人 に と っ て は 、品 物 で な く て 夜 遅 く や っ て い る と い う こ と が 兵 糧 の い つ な ん ど き で も 携 え て い る 感 で あ る か も し れ ま せ ん ね 。 で す か ら ね 、沢 山 の も の が あ る の が コ ン ビ ニ な の で な く て 、自 分 に と っ て の 兵 糧 的 都 合 の 良 さ が あ る と こ ろ を 、立 ち 寄 る コ ン ビ ニ と し て 認 識 し て い る の で す 。そ し て そ う い う 人 々 の 意 識 の 交 錯 が 街 中 に コ ン ビ ニ を 作 り 出 し た の だ と 思 う の で す 。コ ン ビ ニ の 品 え が 豊 富 な の は 、遠 足 の お や つ が 意 外 に 友 達 と か ぶ ら な い の と 同 じ で す ね 。 武 士 の 兵 糧 か ら 子 供 の た め の 駄 菓 子 屋 に 、 子 供 の た め の 駄 菓 子 屋 か ら 大 人 の た め の コ ン ビ ニ に 。 ね 、コ ン ビ ニ は 兵 糧 だ 。そ し て 、 子 は 文 化 の 鎹 だ 。文
とマンガ / 按田 優子
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大
人
の
駄
菓
子
スクリーンの裏側は ...
スクリーンの裏側は ...
志尾 睦子
( シネマテークたかさき 代表 )no.11
た だ い ま 次 な る 野 望 の た め に ち ょ っ と 出 張 中 で す 。 目 的 地 は ド イ ツ ・ ザ ー ル ラ ン ト 州 ザ ー ル ブ リ ュ ッ ケ ン 、フ ラ ン ス と の 国 境 沿 い に あ る 町 。 ザ ー ル ラ ン ト 州 は ド イ ツ の 中 で も ひ と 際 小さ く 、ザ ー ル ブ リ ュ ッ ケ ン は 面 積 も 人 口 も 高 崎 市 く ら い 。 こ こ に も 古 く か ら 映 画 祭 が あ り 、 シ ネ マ テ ー ク た か さ き の 様 な 映 画 館 が あ る 。世 界 中 探 せ ば き っ と い ろ ん な と こ ろ に 同 じ よ う な と こ ろ が あ る ん だ ろ う な と 、今 は そ う 思 え る け れ ど 、 最 初 は こ の 類 似 点 に 単 純 に ご 縁 を 感 じ て し ま い 、え い や あ で 、初 海 外 行 き を こ の 地 に き め た の が 2 年 前 だ っ た 。 そ の 時 、﹃ 海 外 行 く のそ の 歳 で 初 め て な の ? こ の ご 時 世 に ! ﹄っ て 皆 に 驚 か れ た 。映 画 見 な が ら 世 界 中 を 旅 し て い る か ら 実 際 に 行 く 必 要 が な か っ た 、と し ゃ れ た 回 答 を し て み る も の の 、小 心 者 故 に 海 外 旅 行 が 怖 く て 出 来 な か っ た 事 は ば れ ば れ だ っ た ら し い 。映 画が 格 好 の 理 由 付 け に な っ て 外 に 飛 び 出 し た と い っ て 通 算 3 回 目 、の ど れ も が こ こ だ か ら や っ ぱ り 他 に 行 け な い 小 心 者 な ん だ と 思 う︵ 笑 ︶ さ て 、野 望 は 一 旦 横 に 置 い て お く と し て 、旅 の 一 コ マ を レ ポ ー ト 。 今 回 、地 域 密 着 型 で 芸 術 性 や 文 化 性 の 比 較 的 高 い 作 品 を 上 映 す る 映 画 館 で あ る﹁ FIL M H A U S ﹂の 館 長 さ ん と お 知 り 合 いに な っ た 。 近 隣 で 映 画 祭 や 上 映 会 が あ る と 足 し げ く 通 っ て い る 方 で 、た ま た ま 、 私 の 滞 在 中 に 隣 の 州 で 映 画 祭 が あ る と い う の で 、連 れ て 行 っ て も ら う 事 に な っ た 。 Fe sti va l de s d eu ts ch en F ilm s と 言 っ て 今 年 で 9 回 目 。 映 画 祭 会 場 は 、ザ ー ル ブ リ ュ ッ ケ ン か ら 北 へ 一 三 〇 ㎞ 、 隣 の ラ イ ン ラ ン ト・ プ フ ァ ル ツ 州 の ラ イ ン 川 沿 い に あ る 。 そ こ で 前 年 度 公 開 さ れ た ド イ ツ に ま つ わ る 映 画 を 中 心 に 2 週 間 に 渉 り 上 映 し て い る 。 驚 い た の が そ の 設 営 。い う な れ ば 、 日 本 で 言 う と こ ろ の 音 楽 フ ェ ス 会 場 み た い で 、多 分 普 段 は 何 も な い 川 岸 に こ の 時 期 の た め に 見 事 な 設 営 が な さ れ る 。巨 大 な テ ン ト が い く つ も あ っ て 、そ の う ち の 二 つ が 上 映 会 場 。 五 〇 〇 人 収 容く ら い だ ろ う か 。 座 席 の 後 ろ に は 小 さ な 映 写 ブ ー ス が あ っ て 、3 5 ミ リ 映 写 機 と デ ジ タ ル 投 影 機 と 両 方 あ る 。3 5 ミ リ 映 写 機 は 熱 を 持 つ の と 常 に 排 気 を す る の で 巨 大 な ダ ク ト が 必 要 な の だ け れ ど 、 そ れ も ば っ ち り 完 備 さ れ て い た 。 ﹁ 簡 易 ﹂で は な い 、も は や ち ゃん と し た 建 築 に 近 い 。 ど ん だ け お 金 か か っ て い る ん だ ろ う と 、 ざ っ と 計 算 し て み た の は 言 う ま で も な く 。要 す る に ス ケ ー ル が 大 き い 感 じ 。 そ し て 珍 事 件 。 満 席 に な っ た テ ン ト 内 で 映 画 が 始 ま り 、 1 0 分 く ら い た っ た 頃 、前 方 右 側 の 天 井 の 電 気 が パ ッ と つ い た 。ブ ー イ ン グ の 声 も 聴 こ え 、数 人 が 外 に 出 た り ス タ ッ フ が 中 に 入 っ て 来 た り し て も 一 向 に 消 え る 気 配 が な い 。8 畳 分 く ら い の ス ペ ー ス が 煌 々 と 明 る い 。そ れ で も 映 画 は 続 行 中 。 私 は 後 ろ の 方 で 見 て い た の で 、﹁ 大 丈 夫 な の か し ら ー ﹂と 思 い な が ら そ の ま ま 映 画 を 鑑 賞 し て い る と 、さ ら に 5 分 経 っ た く ら い の 頃 に い き な り 映 画 祭 デ ィ レ ク タ ー が 中 に 入 っ て 来 て マ イ ク で し ゃ べ り 出 し た ! ﹃ こ の 電 気 を 消 す に は 、上 映 を 一 旦 中 止 し な い と い け な い の で す が 、上 映 止 め て 消 し ま す か ? 電 気 つ い た ま ま 上 映 を 続 行 し ま す か ? ﹄ も ち ろ ん この 間 映 画 は 上 映 し っ ぱ な し 。 と に か く 、天 井 の 電 気 だ け を 消 せ な い 状 況 と い う こ と ら し い が ・・ ・ 日 本 だ っ た ら ま ず 上 映 止 め る よ ね 。こ の 間 、観 客 は 思 い 思 い 発 言 し た り か な り 騒 然 と し な が ら も 、 ﹃ じ ゃ 、こ の ま ま で 。﹄ と デ ィ レ ク タ ー が お も む ろ に 会 場 か ら 外 に 出 て 、結 局 電 気 つ い た ま ま 映 画 は 最 後 ま で 流 れ 続 け た 。 終 わっ た 後 、何 か 釈 明 が ? と お も い き や 何 も な か っ た 。文 句 を 言 う お 客 様 も い な け れ ば 、招 待 券 を 配 る で も な か っ た よ う だ 。 館 長 に そ ん な モ ノ か と け ば 、﹃ 僕 だ っ た ら 観 客 に ど う す る か 、と は 聞 か な い け ど ね 。﹄ と だ け 。憤 っ て い る 風 で も な く 、あ ん な に 騒 が し い 中 で 見 た 映 画 に つ い て 批 評 し 始 め た 。 あ あ 、い ろ ん な 意 味 で 、そ し て い い 意 味 で お お ら か 個 人 主 義 な ん だ ね ド イ ツ 人 。さ す が だ な 、と 思 っ た 。 構成 / アパートメント編集部18
まずは 2 回目からの続き、、、 まあ、色々あっても結局「物珍しい」だけで終わった、 いや終わりそうだった「手巻き煙草」なのだけれども、 それから数週間後、偶然ネット上の動画で「手巻き煙草 の巻き方」という動画を発見してしまった。もちろん煙 草ブランドのオフィシャル動画。そこでちょっと気がつ いた事が一つ。 「手巻き煙草、流行ってる??」 私が完全に知らなかっただけの話で、ここ数年の煙草の 値上げの影響もあり、愛煙家の中では「手巻き煙草」は ちょっとブームなのだそうだ。 ブームの理由はちょっと置いておくが、私が動画を見て もう一つ気付いた事、それは「ローラー」を使う事。 ( 写真参照 *) そうそう、そういえば煙草の横に売ってたなあ!アレか! やっぱアレ必要か?なんか大げさになる様な気がして (というか、初動出費を抑えたかっただけ)、煙草と同時 購入しなかったヤツ。動画を見ているととても簡単にき れいに巻けている。そうだ、不器用なんだから無理して 手で巻く事なかったんだな。道具を使おうよ、人間だもの。 そしてこのローラーを使う事によって「フィルター」を 装着しやすくなる。両切り煙草のダイレクト感に慣れて いなかった私の喉には正にこれ、煙草を美味しく吸う最終 アイテムとはフィルターだったのだ。 ローラー購入後は、毎日くるくる、くるくると、モノリス に触れてしまった類人猿の様に煙草を巻いている。しかも 綺麗に巻けるととても楽しい。 自分で手間ひまかけて巻いた、フィルター付きの「ドミ ンゴ・バージニア」はもう笑っちゃうくらい美味かった。 口腔から鼻腔に煙を抜く瞬間の煙の濃さ、その香り、 そしてバージニア葉の甘さ、シガレットでは到底味わえ ない、なんというかスペシャルな「深み」がそこにあった。 玄関の外、エレベーター前の MY BAR で、道具を手に いれた類人猿は鼻から煙をブワーっと吐きながらニヤ ニヤしたのだった。目撃者がいたらマジ通報される レベルの顔だったと思う。 『チェ』という手巻き煙草がある。 手巻き煙草にハマってからは特に愛煙する銘柄を決めな いで色々吸ってみているのだけれども、たぶんリピート率 の一番高い銘柄だ。 真っ赤なパッケージにキューバの革命家「チェ・ゲバラ」 のイラストが描いてある。そう「チェ」とは「チェ・ゲバラ」 の名前から来ている。 この煙草、ブレンド葉の一部にキューバ産の葉使ってい るらしい。決してキツい煙草ではないが程よくスパイシー でちょっと野性味のある感じが「チェ・ゲバラ」の イメージと一致するのかな?なんて思ったりする。 生産国は当然南米かと思ったが、実はルクセンブルグ製 なのである。 ルクセンブルグ? ルクセンブルグって何処よ?ヨーロッパ の小国だよな?? う、ウクライナの方だっけ?いやベル ギーの隣だっけ? 紹介する記事書いてるのだから思いつ く事を考えて、私がルクセンブルグから連想出来たこと はこの二つ。 「ザ・キング・オブ・ルクセンブルグ」 80 年代ちょっとだけ盛り上がったイギリスのポップ ミュージシャン。 「ローザ・ルクセンブルグ」 京都出身の日本のミュージシャン。共産主義の革命家 じゃない方。以上。 煙草は百害あって一利無し。 止めときなって。
岩瀬ジロウ
2.
「チェ」という煙草
* 手巻き煙草に欠かせない「ローラー」 サンシャインのつけてるモノと違うので注意。東京新宿の片隅にある小さな会社でネットニュースを飾った芸能人の浮気話について先輩社員達が好き勝手な憶測を飛ばし 合うのを少し離れた自分の席で桜子さんは聞いていた。 「私、相手がいるのに浮気する人って信じられない」 そう呟く隣の席のゆとりちゃんは花粉症なのか大きなマスクをしていて鼻から下が見えない。 桜子さんはその姿をまじまじと見ながら鼻から下が隠れているとゆとりちゃんは可愛く見えると思った。 退屈なのかゆとりちゃんが桜子さんに質問をした。 「今まで何人と付き合いましたか?」 桜子さんが人数を告げるとゆとりちゃんは、 「そんなに?」 と驚いていたが、期間がとても短い人も入れていると桜子さんが言うと納得していた。 ( ... 突きあっただけの人は入れてないけど ) と桜子さんは思ったが、わざわざそれを口に出す必要もないので黙っていた。 「私、経験が少ないからなあ」 大して悲観するでもなくゆとりちゃんが言う。おそらくマスクの下の鼻の穴はいつものように膨らんでいるだろう。 「何人?」 「何人だと思います?」 合コンかよとは突っ込まず桜子さんは少しだけ考えて、 「三人。」 と言うとゆとりちゃんは目を丸くした。 「正解、何でわかったんですか?」 「何となく」 そう返した後に、このところ無駄にゆとりちゃん情報が増えてしまった桜子さんは奇妙な点に気がついた。 「人数合わなくない?」 初体験の彼と先日致した男とあともう一人はいったい誰なのか。 「私、初めてした彼氏と結婚するって思っていたんです。だからそのまま他の人を知らないのも嫌だなと思って彼と付き合って いる時に他の人としました。」 「それは、一般的に浮気って言うんじゃないかな。」 「でも一回しかしていません」 「浮気する人信じられないんだよね?」 「でも一回だけだもん」 「その人のセックスすっごい良かったら?」 「だけど実際全然愛が無い感じで冷めちゃって。 だからもうそうゆうことしないんです」 わざわざマスクを顎の下にずらしてまで力説するゆとりちゃんに桜子さんは身体ごと向き合った。 「これは悪口とかじゃないって思ってね」 桜子さんは薄々思っていたことをゆっくりとゆとりちゃんに告げた。 「あなた、馬鹿なんだね」 ゆとりちゃんは何故か嬉しそうに、 「馬鹿じゃありません!」 と席で小さく暴れ、桜子さんはそんなゆとりちゃんに手を伸ばすとソッとマスクを鼻の上まで引き上げると、ゆとりちゃんは それを新しい遊びかのようにキャッキャッと笑いながらまたマスクをずり下げた。 どうせ馬鹿ならば可愛い方がいいという判断だったのだが、そんなことをゆとりちゃんに言えるわけもない。しばしその やり取りを繰り返しながら、桜子さんは愛が無くて冷めたというゆとりちゃんの言葉を反芻していた。 ( たとえ遊びでも思いやりが足りない男は勘弁だけど、たかが遊びに愛なんて持ち出す男も面倒くさい ) そう思う自分も充分馬鹿なのだろうと桜子さんは思ったが、今のところ特に困ったこともないし、付けるマスクも見当た らなかった。
4. 先生、それは浮気に入りますか?
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Apartment residents
Cover image
Photographer : Yasuharu Sasaki
鈴木 さや香 /Suzuki sayaka
イラストレーター 1978 生 静岡県出身 多摩美術大 卒 株式会社ドラフトを経てフリーのイラストレーター として広告雑誌などで 活動中。 http://suu-suu.petit.cc/平野 倫 /Hirano Rin
Visual Director, Digital Creator 「HIRANORN OFFICE. 」にて活動中 , アパートメント 編集代表 , http://www.hiranorin.com/
やまさき ゆきこ / Yamasaki Yukiko
イラストレーター , 漫画家 1988 年生 京都生まれ 長谷川祐子賞、アートワード TOKYO 第9回グラフィック「1_WALL」審査員奨励賞 東京を拠点に活動中志尾 睦子 / Shio Mutuko
1975 年生まれ 群馬県出身 シネマテークたかさき支配人 , 高崎映画祭 代表 http://takasaki-cc.jp/SUGAWARA KAORI
フォトグラファー ライブ , ダンス , ファッションショーの撮影を中心に活動中 http://kaorisugawara.blogspot.jp/高見 清史 / Takami Kiyoshi
グラフィックデザイナー ロンドン留学後、数社デザイン事務所を経て中島英樹氏師事 2006 年 独立 現在ベルリン在住 「アパートメント」タイトルデザイン担当 http://www.viewfromabove.jp/按田 優子 /Anda Yuko
料理家 1976 年 東京出身 東洋大学卒業 料理 , 菓子制作、料理講座講師などの活動をへて、 餃子専門店「按田餃子」(代々木上原 } をオープン活動中 http://www.andayuko.com/河野 裕麻 /Kawano Yuma
1987 年生 京都造形芸術大学情報デザイン学科卒業 第 5 回グラフィック「1_WALL」ファイナリスト 絵画やイラストレーションなどで作家活動中 Twitter:@torinikuo薹野 花路 /Touno Hanamichi
198X 年 春生まれ 会社員 好きな食べ物 : お寿司と納豆 尺八は吹けますが楽器は出来ません。岩瀬 ジロウ /Iwase Jiro
東京都出身 手巻き煙草を愛する 映画好き。 デジタル銀塩プリントマイスター。絶滅危惧職種。 東京生まれ 2009 年 渡英 作品制作 , ミュージシャン撮影等を中心に活動 2013 年 東京にて活動開始Twittre : https://twitter.com/Apartmentweb Mail : [email protected] Facebook : http://www.facebook.com/newwebmag http://hiranorin.com/apartment/ 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南 2-12-4,102 [ 募集 ] [ お問い合わせ ] 編集部まで ・広告掲載 ・記事掲載 ・ご意見、ご要望、ご質問等 ・グラフィックデザイン、撮影、WEB、文章ライティング等、お仕事のご相談 ・ 編集部員 お手伝いスタッフ アパートメントOfficial HP 新連載のおしらせ、配刊の予定などは Facebook , Twitterで