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論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

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Academic year: 2021

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様式8の2の2 別紙2

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

氏 名 加藤 太朗

本 論 文 は 、「 イ ネ も み 枯 細 菌 病 菌Burkholderia glumaeの intra-お よ び inter-strain に お け る 病 原 性 関 連 形 質 の 多 様 性 に 関 す る 研 究 」 と 題 し 、 イ ネ も み 枯 細 菌 病 菌 Burkholderia glumaeの病原性発現機構の解明に資する知見を得ることを目的として、

種 々 の 自 然 突 然 変 異 株 の 様 々 な 特 性 評 価 、 さ ら に 、 病 原 性 発 現 に 関 与 す るN-acyl-L- homoserin lactone (AHL) を 介 し た 密 度 依 存 的 細 菌 間 情 報 伝 達 機 構 で あ る quorum sensing system (QSS)関連形質に関する解析結果について述べたものである。

B. glumaeは、育苗期の苗に苗腐敗を、出穂期のもみにもみ枯症状を引き起こす。本

菌 に よ る 病 害 が 世 界 的 に 増 え つ つ あ り 、 ま た 高 温 を 好 む 菌 で あ る こ と か ら 近 年 注 目 さ れ て い る 地 球 温 暖 化 や 気 候 変 動 の 影 響 に よ る 発 生 の 拡 大 が 危 惧 さ れ て い る 。 本 菌 は 自 然 突 然 変 異 を 起 こ し や す い こ と が 知 ら れ て お り 、 継 代 培 養 中 に 病 原 性 の 低 下 を 伴 っ た コ ロ ニ ー が 出 現 す る こ と が 報 告 さ れ て い る が 、 コ ロ ニ ー 変 異 菌 の 病 原 性 低 下 機 構 に つ い て は 明 ら か に さ れ て い な い 。 自 然 突 然 変 異 の 起 こ し や す さ は 本 菌 の 大 き な 特 徴 で あ り 、 自 然 突 然 変 異 株 の 解 析 は 本 菌 の 病 原 性 発 現 機 構 や 環 境 適 応 機 構 に 関 す る 新 た な 知 見の取得に有用であると思われる。また、本菌の病原性発現はAHLを介した細菌間情報 伝達機構であるQSSによって密度依存的に制御されていることが報告されている。

本論文は5章で構成されており、その概要は以下の通りである。第1章は、緒論であ り、研究の背景と研究目的を提示している。第2章では、B. glumaeの継代培養中に出 現した3種類のコロニー変異菌と野生株との特性の比較を行い、phytotoxin生産能、シ ュ ウ 酸 生 産 能 、 運 動 性 お よ び 病 原 性 の 低 下 が コ ロ ニ ー 変 異 株 で は 起 こ る こ と を 明 ら か としている。第3章では、B. glumaeの野生株はLB培地におけるpH低下現象を引き起こ し、3種類のコロニー変異菌はpHが上昇することを明らかにしている。これらの知見か ら、アミノ酸が主要炭素源として存在する環境において野生株のB. glumaeは酸性環境 を 作 り 出 す こ と が 可 能 で あ る こ と を 明 ら か に し て い る 。 第 4 章 で は 、 日 本 各 地 で 分 離 された14株のB. glumaeから、それぞれのQS変異株を作成し、そのphytotoxin生産能を 調 べ た 結 果 、 12菌 株 ( groupI) に は 変 化 が な く 、 2菌 株 ( groupII) の み phytotoxin生 産 能 が 消 失 す る こ と を 明 ら か に し て い る 。 第 5 章 は 、 総 括 で あ り 、 論 文 内 容 全 体 を ま とめ、さらに、B. glumaeのゲノム解読による病原性解析の展望についても述べている。

本研究において得られた成果を総括すると次のようになる。

1)B. glumaeのコロニー変異菌と野生株との特性の差異、特にシュウ酸生産能の差異 2)B. glumaeのLB培地におけるpH低下現象の原因解明

3 ) 日 本 各 地 で 分 離 さ れ たB. glumaeの phytotoxin生 産 能 と QSS依 存 性 の 分 布 と 、 韓 国

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分離株、アメリカ分離株との比較

本論文については、2013年8月22日、審査員ならびに関連分野の研究者が出席して公聴 会 が 開 催 さ れ た 。 発 表 終 了 後 に 、質 疑 応 答 が 交 わ さ れ 、特 に 問 題 が 無 い こ と が 確 認 さ れ た。公聴会終了後に、審査員全員による学位審査委員会において本論文の内容を詳細に 検 討 し た 。 そ の 結 果 、本 研 究 成 果 は 工 学 的 に 価 値 が 高 く 、研 究 内 容 の 学 術 的 水 準 の 高 さ と独創性において優れていると判断した。

よって本論文は、博士(工学)の学位論文に値するものと認める。

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