豊島区基本構想・基本計画策定に向けた区民ワークショップ 第2分野:環境、防災、まちづくり
第8回 討議要旨
日 時:平成15年(2003 年)1月27日(月)18: 30∼20: 40
会 場:豊島区役所3階 第10会議室
欠席者:D、E、G、I、J、L、M、N、O、P、Q、R、S
◆ 今回決定した主要な事項◆
■ 今回討議内容
・ 「基本構想(最終案)」に対する質疑
・ 「みどりのネットワーク」に係るまちづくりの具体的な方策に関する議論
■ 次回討議内容
・ 「共生、安全、安心のまち」について、まちづくりの具体的な方策に関する議論を 行う。
■ 今後のスケジュール
第9回 2/ 12(水)18: 30−20: 30
1. 事務局より資料説明等
* 配布資料の確認について ・前回議事録について
・「基本構想(素案)と最終案の比較表」について
2. メンバーより提出資料の説明
* Bさん提出資料について
3. 討議
①基本構想最終案に関する質疑
■ 渋谷
個人的には頂いた最終案では、第5章めざすべき方向の「④人間優先の基盤が整備され た、安心、安全のまち」の説明の箇条書きの中で、みちづかいが一番最後に置かれている が、これは都市基盤整備の次、二番目あたりにおいてあったほうが良いのではないかと思 うがどうか。
■ 長期計画担当課係長
■ 渋谷
確かに災害と防犯はつなげてあった方が良いと思うが、それらよりも前にみちづかいが 書かれている方が良いのではないか。
■ F
みちづかいは一つ前の「④みどりのネットワークを形成する環境のまち」との関連性が 高い考え方なので、その流れでつながり易いように⑤の一番最初にあったほうが分かりや すいと思う。
■ 長期計画担当課係長
審議会での議論が終了した部分なので、審議会の経過を説明させていただくに止めさせ ていただきたい。
■ 渋谷
次に、「④みどりのネットワークを形成する環境のまち」に「環境」という言葉が入った
のはどのような経緯だったのか。
■ 長期計画担当課係長
環境をもう少し強く打ち出したいという思いがあって加筆された。
■ 北山
「④みどりのネットワークを形成する環境のまち」の説明文の1番目に「うつくしいま ち」という言葉が入ったのは非常に良いと思う。
■ 長期計画担当課係長
この部分は、以前は「魅力あるまち」だったものを、審議会委員のご指摘があって「う つくしい」を加えた経緯がある。
■ 渋谷
また、④の説明文の4番目に「水・エネルギー等資源等の有効利用」「資源リサイクル」
②みどりのネットワークについて
■ 渋谷
今日は、人数も少ないので全員順番にご意見を頂きたい。なお、Bさんの資料にあった荒
川線は、私も何とか活用できないかと考えていた。これは重要という意見が多いのであれ ば、基本計画にも入れ込むべきではないか。まちの景観も良くなり、環境にも良い。カー ル・スルーエやウィーンなど、ヨーロッパにもLRTをまちづくりに有効に活用している 事例がある。
■ C
Bさんの資料の中に、ヒートアイランド現象について調査し、対策を講ずることがふれら
れていたが、これは豊島区にとって重要な論点である。前回議論の取りまとめ資料でいえ
ば、「みどりを育む自然環境づくり」が重要であり、これを中心として全体の論旨を構成し
ていくべきである。
■ F
みどりについて、具体的な提案が必要だと考えている。これまでは、要綱にとどまって いたものを、実効性を持たせるには、条例を作り、みどりを守るべき部分ではこれを遵守 するという対応が必要である。
■ 渋谷
条例は、みどりの条例が今回新たに制定されたばかりなので、むしろ、基本計画とこの 条例の整合性を持たせ、運用レベルでこれを有効活用するということだと思う。
■ C
今回の我々の提案は条例というよりもアクション・プランである。
■ T
言葉だけの提案ならこれまでにもあった。今回は具体的に何をやるのかということを提 案をする必要がある。たとえば、少子化による廃校跡地の活用という問題がある。たとえ ば、この廃校跡地は、みどりの拠点として徹底的に整備をするというようなことである。 こういう実行できる事業の実例を挙げることである。ただ言葉として提案するだけでは、 せっかく時間をかけて議論したのにもったいないと思う。
■ 渋谷
■ B
駒込の商店街でソメイヨシノの鉢植えを千鉢までおいていこうという話があるらしい。 また、巣鴨でも菊祭りが行われている。我々は環境の視点からみどりを見ているが、商売 をしている商店街の方々は、みどりについても歴史的背景や経済効果にどう結びつけるか という視点で見て取り組んでいる。こうした、豊島にあるみどりに関する取り組みを見直 してみることも必要である。環境の視点だけでみると、みどりにはお金がかかるというイ メージがあるが、経済効果にも結びつく取り組み方があり得ると思う。そうすることで取 り組みにも厚みがでるのではないか。
■ 渋谷
ご指摘の通り、まちづくりの仕組みが上手く行くと、しばしばそれは観光資源となる。 早稲田の商店街などが良い例である。
■ A
区の中にも掘り起こせば観光資源になりうるような資源がある。先ほど話に出た都電も、 東口であれば駅からまっすぐな道路形状なので、ここにみどりを配した路面電車の停車場 を整備すると絵になるし、環境にも良い。もちろん資金面等、実現性については十分検討 する必要があるが、このような長期的に取り組むべき課題についても取り上げておく必要 があると思う。特に池袋駅前はみどりがないなど景観面で課題が多い。大塚の駅なども同 様である。目白駅などは随分きれいになったが、豊島区はJRの駅が多い割には総じて象 徴的な空間であるべき駅が良好な景観、環境を形成していない。
■ 渋谷
基本計画に盛り込む内容としては、駅を特定するのではなく、10ヶ所なら10ヶ所の駅の
再整備を位置づけておき、その10ヶ所は今後区民が議論して選ぶという所まで書いておく。
そうすることで、どの駅にするかという議論に時間をかけずに、実効性だけは確保して置 くことができると思う。
■ K
■ H
駅前には土がないから植林が難しいという話もあるが、幅1m程度の土地があれば、大 木に育つような木も植えることが可能なので、取り組むべきである。また、屋上緑化はも ちろん効果がある取り組みだが、地上からは見えないなどそれだけではだめで、屋外の緑
化などとあわせて行うことが必要である。都電の線路敷の緑化なども重要である。さらに、
雨水を浸透させ、地下水を保全する努力も必要である。また、地下道の緑化については、 オーナー制度の導入なども有効なのではないかと思う。なお、大規模公園について、計画 があるという話は聞いているが具体的な候補地はあるのだろうか。
■ 公園緑地課職員
いろいろな動きがある。例えば、豊島区には二つの霊園があり、以前から公園化の話が ある。また学校の廃校跡地についても公園化も検討中である。
みどりと広場の基本計画においても、二つの霊園の公園化や学校跡地を優先的に公園化 していくという方向性は示している。またどこに公園が不足しているか、どの地域に新た な公園を整備するかなども示しているが、具体的な地名を挙げて公園の整備計画を示して いるわけではない。
■ 渋谷
今の話を聞いていると、やはり方針は示されているがなかなか具体化されないという感 じを受ける。基本計画にそのうちの一つでも具体的な整備計画を盛り込めれば、実現に向 けて一歩前へ進めるのではないか。
■ T
一つには、役所のシステムが縦割りになっているため、学校の跡地を公園にするといっ たら公園のことしか考えない。公園とあわせて公共的な建物を入れるなど複合的、総合的 な施設として活用する中で緑化を考えるという方向で進めていかないと、すべて公園にす るといえば福祉や生涯学習など他の分野に活用したいという意見とぶつかってしまって膠 着状態になってしまう。
こういう状態を打破するためには、一つでも、具体的な計画を区民が決めて、それを実 現する責任を区に負わせるという方法をとるしかないのではないか。
■ 公園緑地課職員
先ほどの緑と広場の基本計画は、平成13年3月に策定したもので、その時点では何を具
■ 渋谷
やってないわけではないが、区民から見れば非常にまだるっこしいという印象をもって いるといえる。この状況を打破するために、今回の様な機会の度に、こういった分野ごと の計画を取り上げて具体的に進めるべきであるという意見を出していくという努力をすべ きであろう。
■ 事務局
基本構想段階での論点整理と比較すると、前回議論したみどりのネットワークの形成の ための施策には、みどりの価値を再認識するという目的にそった施策、例えば、環境教育 などが意見としてあまりでていないように思われる。ご議論の方向性から考えれば、たま たま出なかっただけで不要という認識ではないと思われるので、取りまとめに際して補完 しておいた方が良いと思う。
■ C
私が提案した「みどりの探検隊」というアイディアは、みどりの価値の再認識を目的と した施策である。
■ 渋谷
やや話が変わるが、われわれが「みどりのネットワーク」という時の「みどり」が何を 現しているのか、定義を明確にしておく必要があるだろう。
■ 北山
当初、水も言葉として入れようかという話もあったが、水も花も含めた概念としてひら がなの「みどり」で表現しようということで現在の言葉になっていると思う。
■ 事務局
みどりだけでなく、他のテーマに係る問題として、豊島区の大変厳しい財政事情を考慮 する必要があるという点が上げられる。たまたま、近年公表されている主要な自治体のバ ランスシートを見比べる機会があったが、他の自治体と比較しても豊島区の財政状況はか なり厳しいと思う。したがって、基本構想の時と同様に、具体的な事業を提案する基本計 画の議論においても、お金を必要とする事業については重要なものに絞り込んで提案して いくことが必要である。一方で、行政に枠組みやルールの確立だけを求め、実践は区民が
■ 北山
基本構想の時の議論と比較して、育むという観点の土や水といった論点がやや弱くなっ たような印象がある。
また、絵になる情景というか、豊島らしさとはなんだろうかということを考えてみどり も考えるべきであると思う。豊島ならではの風景にみどりを加えていくことで、豊島らし さを醸成していけるのではないかと思う。
さらに、一般の方々のみどりに対する認識を引き上げる上で、イベント的な取り組みが 重要であると思う。
また、暫定利用でみどりづくりを進めるというのも一つの方法であると思う。
さらに、最後に一点、実効性を担保するための仕組みを何らかの形で考える必要がある と思う。
なお、最後に事務局に質問だが、みどりの条例の中で住民団体やNPOのまちづくり活動
への支援というのは特に位置づけられていないように思うが、こうした仕組みを今後整備 する考えはあるか。
■ 公園緑地課職員
みどりの条例の中に盛り込んでいるみどりの協定は、区民団体等が活用可能な制度を用 意しているという位置づけになると思う。またみどりの保護、育成に取り組む区民への支 援措置も盛り込まれている。
■ 渋谷
事務局に質問だが、基本計画への提案は、我々が体系から文案まで作る必要があるのか、
あるいは、意見だけだせば、それを取り込んだ体系と文章のたたき台は事務局が出してく れるという認識で良いのか。
■ 長期計画担当課係長
どのような体系で基本計画を作成するかは今後検討する。いずれにしても、体系や文案 についてはお任せ頂いて、その中に盛り込むべき意見をできるだけたくさん出して頂きた いと考えている。
■ T
現在整理されている論点のまとめに加えて、「実行すべきこと」という事項を位置づける
べきではないか。それがないと絵に描いた餅になってしまう。
■ 長期計画担当課係長
算措置をして推進していくのかということは、概ね3年スパンで策定される実施計画によ って管理される。先ほど話があった通り財政的な制約もあるので、優先順位を明確にして ご提案を頂けると、この実施計画に盛り込む事業にそれが反映されれば実効性は担保され る。
■ T
お話にあった、豊島区で何年度ごとに何をやるという計画が既にあるということは承知 している。例えば、今後廃校跡地となることが明確でスケジュールも明確になっているも のについて、この場でそれを具体的にどのように活用するかという意見をぶつけるのが良 いのではないか。
■ 長期計画担当課係長
例えば、例に挙げて頂いた廃校跡地については、庁内で横断的に審議する組織があるが、
公園だけでなく、特別養護老人ホームなど、活用方針についてさまざまな議論があり、公 園とすべきであるという結論を即座に下して具体化するというわけにもいかない面がある。
■ T
「みどり」とは、単純に公園にすべきだといっているわけではない。何らかの施設を整 備するときに、敷地の緑化や花づくり、雨水浸透など「みどり」の精神を取り入れて整備 するべきであるといいたいのであり、今後具体化が確実な事業に対して、こうした取り組 み姿勢を今回の計画の中で謳っておくことが大切である。
■ C
そうした精神で整備された公共施設の敷地を公開すれば、結局は公園と同じ機能を有す ることにもなる。
■ 渋谷
基本計画が策定されたあと、これにもとづいて実施計画が策定されることになるが、こ れについても長期計画担当課が所管していくことになるのか。
■ 長期計画担当課係長
長期計画担当課は基本計画が策定される来年で解散するが、平成16年度予算と3カ年程
度の新しい実施計画については長期計画担当課でも関係して作成することになる。
■ B
は豊島区内の学校に土の運動場がある学校はほとんどないという現実があり、これは教育
行政としての判断であろうと思う。みどりの観点から見れば、学校敷地は土が望ましいが、
教育行政の観点から見ればそうとはいえないということになるのではないか。こういった 点を調整し、方針を決めていくことが必要であり、この決定を行政に任せるのか、あるい はこの取捨選択も我々のような区民が決めるのかを考える必要がある。我々の提案につい ても、3つのワークショップ間で調整するということも実効性を担保するためには必要で はないか。
■ 渋谷
そういう問題は日本の行政ではしばしば先送りされてしまう。しかし、こうした具体の 事業における分野間の調整の方針を基本計画の中で提案していくのは難しいかもしれない。
■ T
豊島区は、常々、何かを整備する時には必ず住民のみなさんの意見を聞きますといって
いる。これを実行していればこういう問題は起こらない。例えば、15∼16年度で設計が行
われる○ ○ 中学校に関しては、今のところそれを実行していない。今後やるという事なの
かもしれないが、設計が行われてしまってから意見を聞いても、設計が変更できなければ 意見を反映することは実際にはできない。区民参加が大切であると言いながら、今のとこ ろそれが実行されていないので、この基本計画の提案の中で、区民参加の委員会の設置な ど、区民参加の仕組みをきちんと確立したいと思っている。
■ 渋谷
前回私が提案した「ネットワーク検討・推進会議」はそれにあたる。この会議に部会を 設置して具体的な検討を行う場とすることを想定している。つまり、何をやるということ を現時点で特定するよりも、区民参加で具体化していくことを担保する枠組みを確立して しまうことが必要であると思う。このあたりが提案の大きな柱の3本目になるのではない か。
■ 長期計画担当課係長
「基本構想最終案」の第5章の1①「区民等の参画の推進」の説明文の1項目に記述し ている「自治基本条例」は、これまでご指摘頂いた論点に対応する考え方として位置づけ ている。
■ 渋谷
実効性を担保する具体的な仕組みを提案していく方が良い。
なお、Cさんが最初の方で「みどりを育む環境づくり」を真ん中に置くべきであるという
ご指摘をされているが、その具体的な中身である土づくりに、生ごみの堆肥化を中心に資 源循環型の考え方を盛り込んでおいてほしい。
さらに、もう一つ、提案の中にLRTを上手く入れて置きたい。豊島区のイメージを変 える上では非常に有効であると思う。
■ T
池袋駅前には、かつて都電が入ってきていたので、技術的には再度導入することも可能 である。駅前から都電が出発するという景観は、非常に絵になると思う。
■ 渋谷
それでは今のLRTも含めて、これまでに出た意見を事務局に整理して頂いて、次のス テップに進むことにしたい。
■ 北山
事務局に質問だが、今回の基本計画では地域別構想を策定するのか。
■ 長期計画担当課係長
現時点ではまだ未定である。前回の計画では策定しているが、今回は都市計画マスター プランで地域毎の整備方針を策定しているので、基本計画では策定しない方向性で考えて いた。
■ 渋谷
次はどのテーマを議論する予定になっているか。
■ 事務局
「安全、安全のまち」(防災)についてご議論頂く予定となっている。また、今日頂いた
ご意見をふまえて「みどりのネットワーク」の論点の取りまとめ資料を更新して次回再度 ご提示する。