個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会
報 告 書
平 成 2 6 年 3 月
個人住宅の賃貸流通の促進に関する検討会
◆ 目 次 ◆
第1章 検 討 会の目 的 ... 1 1 検討会設置の背景 と目的... 1 2 検討会における調査検討の方 法 ... 1 第2章 住 宅 市場 の実 態 ... 3 1 住宅の供給状況 ... 3 2 賃貸住宅市場の実 態 ... 4 (1)賃貸住 宅市場の動 向 ... 4 (2)賃貸住 宅の管理の現状 ... 6 (3)賃貸住 宅の賃料相 場 ... 7 (4)賃貸住 宅の経営 ... 8 (5)賃貸住 宅の経営経 験について ... 11 3 空き家の全体状況 ... 12 (1)空き家戸数の推移 ... 12 (2)空き家の立地状況 ... 13 (3)空き家となる可能性のある住宅について ... 14 第3章 個 人 住宅 の活 用に関する意 識調 査 ... 18 1 空き家 所有者(供給サイド)の意向(別紙49~69) ... 18 (1)空き家の状況 ... 18 (2)空き家の管理実態 及び活用意向 ... 18 2 空き家 利用希望者(需要サイド)の意向(別紙71~85) ... 21 (1)住替え意向者で賃貸物件を希望している者の特性 ... 21 (2)希望する物件 ... 22 3 今後の住まい方(需要サイド)の意向 ... 24 (1)今後の住まい方の意向 ... 24 (2)首都圏 居住者の住 替え希望先 ... 26 (3)首都圏 ニュータウン居住者の住 替え意向(別紙92~102) ... 26 第4章 個 人 住宅 の賃 貸 流通を阻 害する要因 ... 29 1 空き家が発生する原因について ... 29 2 個人住宅の賃貸流 通を阻害する要因について ... 29第5章 個 人 住宅 の賃 貸 流通を促 進するための指 針<Ⅰ> ... 32 趣旨 ... 32 1 所有者(貸主)に対する支援 ... 32 (1)支援体 制の整備(主として地方部における取組み) ... 32 (2)事業者 による事業化支援(主として都市部における取組み) ... 33 (3)適確な情報提供とサポート(都市部・地方部共通の取 組み) ... 33 (4)専門事 業者の連携 体制(都市部・地方部共通の取組 み) ... 34 2 利用者(借主)に対する支援 ... 34 (1)支援体 制の整備(主として地方部における取組み) ... 34 (2)適確な情報提供とサポート(都市部・地方部共通の取 組み) ... 34 (3)専門事 業者の連携 体制(主として地方部における取組み) ... 35 3 具体的な取組み内容(先進事例) ... 35 (1)空き家バンク等の活用による情報発信 ... 35 -(2)行政・NPO法人・地域が中心となった取組み(江 津 市 、京 都 市 、和 歌 山 県 等) .. 36 (3)民間法 人が中心となった取組み(移住・住み替え支援機構(JTI)) ... 36 (4)地域の多様な住まい方を実現するための取組み(農林水産省他) ... 36 第6章 個 人 住宅 の賃 貸 流通を促 進するための指 針<Ⅱ> ... 38 1 ガイドラインの背景 と目的 ... 38 2 賃貸借の基本的な形態... 38 (1)契約によって発生する権利と義務 ... 38 (2)個人住 宅と事業用 賃貸住宅との相違点 ... 39 3 賃貸流通を促進するための枠組み ... 39 (1)Aタイプ(賃貸一般型) ... 39 (2)Bタイプ(事業者借上げ型) ... 40 (3)Cタイプ(借主負担DIY型) ... 40 第7章 個人住宅の賃 貸流通を促進するための指針<Ⅲ> ... 45 趣旨 ... 45 1 賃貸住宅の管理業 務 ... 45 2 個人住宅の管理の意義 ... 46 3 管理業務を選択する際の確認 事項 ... 46 4 入居中の管理の重要性 ... 47 5 関係者の取組みによる管理業 務の展開 ... 48 6 住まいの課題と地域 づくり ... 48
-- 1 -- 第1章 検討会の目的 1 検討会設置の背景と目的 良 質 な住 宅 ストックを適 切 に管 理 し、長 く大 切 に利 用 する社 会 の実 現 は、国 民 生 活 の住 生 活 の質 の向 上 を図 る住 宅 政 策 上 の重 要 な課 題 となっている。しかしながら、 全国の空き家の総数(平成 20 年)は約 760 万戸に及び、そのうち個人住宅が約 270 万戸を占め、その数は増加の一途をたどっている。 適 切 な管 理 が行 われない住 宅 は、防 犯 、防 災 、衛 生 、景 観 など環 境 面 で地 域 の 大きな問題となっているが、地方自治体の中には、管理条例の制定など地域の課題 に応じた取組みが全国的に広がりつつあり、国土交通省もこれまで社会資本整備交 付金等を活用した空き家の改修や除却の支援等を実施してきたところである。 一方で、本格的な少子高齢化、人口減少社会の到来を迎える中、質の高い既存 の住 宅 ストックを活 用 して、国 民 の多 様 な居 住 ニーズを満 たす良 質 な住 宅 を適 切 に 選択できる市 場の形成を通じた賃貸流通や住み替えの促進は、居住の選択肢を広 げ、国民が豊 かさを実 感できるような住生活の向上に寄与するものとなる。特に地 方 部においては、定住促進やUIJターンの受け皿として、空き家の活用が期待され、先 進的な自治体の中には、空き家バンクによる情報提供や、事業者間連携の推進、借 上げによる住宅提供など独自の取組みを積極的に展開しているところも見られる。 しかしながら、個人住宅の賃貸流通や空き家管理については、賃貸用物件と比べ て取 引 のルールや指 針 が整 備 されておらず、所 有 者 も遠 隔 地 に居 住 していたり、事 業 経 験 がないなど、所 有 者 と事 業 者 の連 携 が広 く進 んでいるとは言 い難 く、市 場 の 形成はまだ不十分な状態となっている。 今 般 、個 人 住 宅 の所 有 者 や利 用 者 、関 係 事 業 者 、行 政 関 係 者 等 の当 事 者 に向 けて、個 人 住 宅 活 用 のための取 組 み事 例 の紹 介 や契 約 の枠 組 み(ガイドライン)を 整備することにより、住宅の適切な管理や賃貸流通の促進を通じた賃貸住宅市場の 整備や、住宅市場の活性化を通じた地域の活性化を図ることが求められる。 2 検討会における調査検討の方法 既 存 データやアンケート調 査 の実 施 により、個 人 住 宅 の管 理 や賃 貸 に関 する現 状 や、賃 貸 流 通 が進 まない原 因 を地 域 別 (都 市 部 /地 方 部 )、種 類 別 に把 握 、分 析するとともに、先進的な取組みを行っている地方公共団体等へのヒアリング結果を 踏 まえ、個 人 住 宅 の賃 貸 流 通 の円 滑 化 に必 要 な仕 組 みや契 約 方 法 、取 引 ルール の枠組み等を検討する。
- 2 - 【地方公共団体、事業者の取組みを調査(ヒアリング・視察)】 ・島根県江津市、和歌山県、京都市 ・NPO法人グリーンバレー(徳島県神山町)、千葉県いすみ市、 大分県豊後高田市、足立区 ・大阪市住まい公社、民間企業(リロケーション、サブリース、リゾート) 【空き家所有者、空き家利用意向者アンケート調査(WEBモニター調査)】 ・賃 貸 化 の各 段 階 (準 備 段 階 /入 居 者 募 集 段 階 /契 約 段 階 /居 住 段 階 /退 去 段階)における課題や留意点を抽出する。 ・関係主体(所有者・賃貸人、賃借人、地方公共団体、管理、仲介、建築リフォー ム等)の担う役割を整理する。
- 3 - 第2章 住宅市場の実態 1 住宅の供給状況 貸家の供給戸数は、高度経済成長とともに増加を続けていたが、昭和 56 年か ら貸家の割合が急激に増加し、バブル期にピークを迎え、この時期に大量の貸家 が供 給 された。また、平 成 3年 の生 産 緑 地 法 改 正 後 、農 地 所 有 者 の宅 地 化 農 地 の選択に伴い、貸家の供給(農地所有者の賃貸住宅経営)が増加した(別紙2)。 図 利 用 関 係 別 住 宅 供 給 戸 数 の推 移 (出 典 :国 土 交 通 省 「住 宅 着 工 統 計 」) また、昭和 56 年から平成2年に、それまでの持家戸建中心の住宅供給から貸 家 共 同 住 宅 が大 量 に供 給 され始 め、持 家 戸 建 市 場 から貸 家 共 同 住 宅 市 場 へ供 給構造が変化した。(別紙3) 図 建 築 時 期 ・利 用 関 係 別 ・建 て方 別 住 宅 供 給 戸 数 (出 典 :国 土 交 通 省 「住 宅 着 工 統 計 」) H19賃貸不動産経営管理士協議会設立→「賃貸不 動産 経営管理士」の統一資格化 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 0 500000 1000000 1500000 2000000 2500000 3000000 昭和 29 年 昭和 30 年 昭和 31 年 昭和 32 年 昭和 33 年 昭和 34 年 昭和 35 年 昭和 36 年 昭和 37 年 昭和 38 年 昭和 39 年 昭和 40 年 昭和 41 年 昭和 42 年 昭和 43 年 昭和 44 年 昭和 45 年 昭和 46 年 昭和 47 年 昭和 48 年 昭和 49 年 昭和 50 年 昭和 51 年 昭和 52 年 昭和 53 年 昭和 54 年 昭和 55 年 昭和 56 年 昭和 57 年 昭和 58 年 昭和 59 年 昭和 60 年 昭和 61 年 昭和 62 年 昭和 63 年 平 成元年 平成 2 年 平成 3 年 平成 4 年 平成 5 年 平成 6 年 平成 7 年 平成 8 年 平成 9 年 平成 10 年 平成 11 年 平成 12 年 平成 13 年 平成 14 年 平成 15 年 平成 16 年 平成 17 年 平成 18 年 平成 19 年 平成 20 年 平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 (戸) 給与住宅 分譲住宅 貸家 持家 貸家の割合 高度経済成長期(S29年~S48年) バブル期(S62~H2年) 生産緑地法 改正(H3年) H7 日本賃貸住 宅管理業協会発 足 H23 賃貸住宅管理業者登録制度創設 H12 賃貸不動産管理業 協会設立 H13 日本賃貸住宅管理 協会設立 H15賃貸不動産管理業務 推進連絡協議会設立 賃貸住宅管理業界の醸成 賃貸住宅管理業の適正化 0 500 1,000 1,500 2,000 計 一戸建・長屋建 共同住宅 (万戸) 建築の時期:昭和46年~55年 持家 貸家 給与住宅 分譲住宅 0 500 1,000 1,500 2,000 計 一戸建・長屋建 共同住宅 (万戸) 建築の時期:昭和56年~平成2年 持家 貸家 給与住宅 分譲住宅 持家戸建市場から 貸家共同住宅市場へ 構造が変化
- 4 - 2 賃貸住宅市場の実態 (1)賃貸住宅市場の動向 ○供給戸数の推移(別紙5) 新 規 供 給 された賃 貸 住 宅 戸 数 の推 移 を見 ると、賃 貸 戸 建 ・賃 貸 共 同 住 宅 と もに、平成 20 年以降の減少傾向から平成 24 年には増加に転じている。 また、貸家全体に占める貸家戸建の割合は約2%程度であるが、平成 23 年 に 4.9 万戸、平成 24 年に 5.5 万戸と緩やかに増加している。 ○賃貸住宅の空き家の状況(別紙6) 平成 20 年の賃貸用住宅の空き家率の全国平均は 18.8%であり、平成 15 年 と比較して 1.2 ポイント上昇している。 都道府県別の空き家率が最も高いのは福井県で 30.8%、最も低いのは沖縄 県で 11.6%となっている。 また、平成 15 年と比較して空き家率が高くなった上位5府県は「島根県、高 知 県 、福 岡 県 、秋 田 県 、鳥 取 県 」、低 くなった上 位 5府 県 は「栃 木 県 ・愛 知 県 ・ 三重県・滋賀県・大阪府」となっている。 な お 、 都 道 府 県 別 の 賃 貸 用 住 宅 ス ト ッ ク 戸 数 が 最 も 多 い の は 東 京 都 (3,400,900 戸)、 最も少ないのは鳥取県(76,500 戸)となっており、また、賃貸 用の空き家の戸数が最も多いのは東京都(491,600 戸)、最 も少 ないのは島根 県(15,000 戸)となっている。 図 都 道 府 県 別 賃 貸 住 宅 ストック・空 き家 率 (出 典 :総 務 省 「住 宅 ・土 地 統 計 調 査 」) 30.8 11.6 26.1 11.4 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000 2,500,000 3,000,000 3,500,000 4,000,000 北海道 青森県 岩手県 宮城 県 秋田県 山形県 福島県 茨城 県 栃木 県 群馬県 埼玉 県 千葉県 東京 都 神奈川 県 新潟県 富山 県 石川県 福井県 山梨 県 長野 県 岐阜 県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県 京都 府 大阪 府 兵庫県 奈良 県 和歌 山県 鳥取県 島根県 岡山 県 広島県 山口県 徳島県 香川 県 愛媛県 高知県 福岡県 佐賀 県 長崎県 熊本 県 大分 県 宮崎県 鹿児 島 県 沖縄県 居住世帯有の賃貸用住宅(H20) 空き家(賃貸用)(H20) 賃貸用の空き家率(H20) 賃貸用の空き家率(H15) (戸) (%) 平成20年度全国平均18.8% 平成15年度全国平均17.6%
- 5 - ○入居世帯数の推移(別紙8) 賃貸住宅の入居世帯数の推移を見ると、民営借家(木造)は都市部・地方部 ともに減少している。 また、民営借家(非木造)の場合は、平成 15 年から平成 20 年にかけて都市 部では増加しているが地方部では減少している。 図 賃 貸 住 宅 入 居 世 帯 数 の推 移 (出 典 :総 務 省 「住 宅 ・土 地 統 計 調 査 」) ○建築時期(別紙9) 入居者がいる賃貸住宅は、空き家となっている賃貸住宅よりも築年数の浅い 物件が多数となっている。 入居者がいる賃貸住宅は、築 20 年未満が半数以上であり、都市部に比べて 地方部の方が築年数の浅い住宅の割合が高い。 一方、空き家となっている賃貸住宅は、築 20 年以上が約7割で、昭和 46 年 ~55 年及び昭和 56 年~平成2年に建築された住宅の占める割合が約半数と なっている。 633 341 292 175 86 90 307 179 128 551 209 343 145 56 89 287 110 177 490 251 239 115 49 66 274 151 122 0 100 200 300 400 500 600 700 全国 3大都市圏 その他地域 全国 3大都市圏 その他地域 全国 3大都市圏 その他地域 借家に居住する主世帯総数(過去3 年以内に入居) 民営借家(木造) 民営借家(非木造) (万世帯) H10調査 H15調査 H20調査
- 6 - (2)賃貸住宅の管理の現状 ○管理・経営形態(別紙10) 民間賃貸住宅の8割以上は個人経営であり、そのうち、6割が 60 歳以上の高 齢者となっている。 また、保有 20 戸以下の小規模家主が6割であり、管理を「すべて委託」してい る家主は6割超となっている。 図 賃 貸 住 宅 の管 理 ・経 営 形 態 (出 典 :国 土 交 通 省 「民 間 賃 貸 住 宅 に関 する市 場 環 境 実 態 調 査 」) ○都道府県別の空き家率(別紙10) 北 関 東 、北 陸 、中 国 、四 国 の地 方 部 では、東 京 、神 奈 川 などの都 市 部 に比 べ、空き家率の割合が高い。 ○首都圏賃貸マンション等の成約件数の推移(別紙12) 首都圏の賃貸マンションの年間成約件数は約 25 万件(2012 年)となっており、 東京 23 区では、約 11 万件となっている。 12.6% 20.7% 27.6% 27.1% 7.9% 2.8% 0.2% 0.5% 0.6% 賃貸住宅保有戸数(家主) 1~5戸 6~10戸 11戸~20戸 21~50戸 51~100戸 101~200戸 201~300戸 301~500戸 500戸以上 83.2% 16.8% 賃貸住宅の経営形態(家主) 個人 法人 0.7% 5.5% 10.8% 23.4% 59.6% 個人経営者の年齢(家主) 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳以上 9.2% 11.2% 14.3% 65.2% 賃貸住宅の管理形態(家主) すべて自己管理 募集から契約まで委託、 それ以外は自己管理 募集から契約までと管理 の一部を委託 契約も管理もすべて委託 20戸以下が 61%
- 7 - (3)賃貸住宅の賃料相場 ○地域別賃料相場(別紙13) 都市圏別の共同住宅の賃料指数(平成 17 年=100)は、東京圏に比べて大 阪 圏 で下 落 幅 が大 きい。但 し、地 価 の下 落 幅 は賃 料 に比 べていずれの圏 域 も 大きく、賃料は地価と比べ安定している。 図 共 同 住 宅 の賃 料 指 数 推 移 (出 典 :一 般 財 団 法 人 日 本 不 動 産 研 究 所 「全 国 賃 料 統 計 」) 図 住 宅 地 の地 価 指 数 推 移 (出 典 :国 土 交 通 省 「都 道 府 県 地 価 調 査 」) 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 180.0 200.0 平成 7 年 平成 8 年 平成 9 年 平成 10 年 平成 11 年 平成 12 年 平成 13 年 平成 14 年 平成 15 年 平成 16 年 平成 17 年 平成 18 年 平成 19 年 平成 20 年 平成 21 年 平成 22 年 平成 23 年 平成 24 年 東京圏 大阪圏 名古屋圏 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 180.0 200.0 平成7年 平成8年 平成9年 平成10年 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 東京圏 大阪圏 名古屋圏
- 8 - ○間取り別家賃相場(別紙14) 間 取 り別 の家 賃 相 場 は、東 京 都 が最 も高 く、次 いで首 都 圏 3県 (埼 玉 県 、千 葉県、神奈川県)、近畿圏(大阪府、京都府、兵庫県)、愛知県、福岡県などが 高くなっている。 また、地 方 部 (秋 田 県 、石 川 県 、福 井 県 、岐 阜 県 、三 重 県 、和 歌 山 県 、鳥 取 県 、島 根 県 、山 口 県 、四 国 地 域 、佐 賀 県 、熊 本 県 、大 分 県 、宮 崎 県 )では「2L DK/3K/3DK」の間取りでも6万円を下回っており、東京都の同規模の家賃相 場に対して半額以下となっている。 ○首都圏の賃貸戸建の成約賃料、㎡単価の推移(別紙15) 賃 貸 戸 建 住 宅 の成 約 賃 料 及 び㎡単 価 の推 移 を見 ると、過 去 3年 間 減 少 傾 向が続いている。 平成 24 年の成約賃料を見ると、東京都が 15.7 万円であるのに対し埼玉県と 千葉県は 8.6 万円、神奈川県は 11.7 万円と4~7万円程度安く、㎡単価につい ても埼玉県、千葉県、神奈川県は東京都と比較して 500~1,000 円程度安くな っている。 (4)賃貸住宅の経営 ○賃貸住宅経営にかかる主な必要経費(別紙16) 税務上の必要経費として認められ、収入から控除できる主な支出として、「租 税 公 課 」、「修 繕 費 」、「損 害 保 険 料 」、「管 理 費 」、「減 価 償 却 費 」、「借 入 金 利 子」等がある。 ○賃貸住宅経営にかかわる税務上のメリット、留意点 ・不動産を賃貸している場合の収入は、不動産所得として所得税・住民税の課 税対象となり、所得税の申告の手続きが必要となる。 ・相続税対策として、住宅を賃貸利用することにより、建物については貸家の評 価 、土 地 については貸 家 建 付 地 の評 価 となり相 続 税 評 価 額 が減 額 されるうえ、 小規模宅地等の特例の適用もあり得る。 ・住宅用地に係る固定資産税は、更地の場合に比べ6分の1に減額される。 ・自宅を賃貸した後に売却を検討する場合は、3,000 万円特別控除をはじめと する居住用財産に対する優遇規定の適用期限について留意が必要となる。 ・自宅の敷地を相続等で代々引き継いできた場合、その取得価額が不明なこと が多いことから、売 却 にあたっては売 却 金 額 の9割 程 度 が課 税 対 象 となるため、 売買又は賃貸の判断には留意が必要となる。
- 9 - ○借主から貸主に支払われる金銭の種類と性格(別紙17) ・敷 金 :賃 借 人 の賃 料 債 務 その他 の債 務 を担 保 する目 的 で、賃 借 人 から賃 貸 人 に交 付 される金 銭 で、契 約 終 了 の際 に返 還 されるべきものであるが、 賃借人の債務不履行があれば、その額を控除して返還される。 ・礼金:敷金、保証金あるいは権利金等とは全く性 格の異なる金銭として、借主 から貸主に支払われる一時金。 ・保証金:法律上の定義はなく、様々な性格(例えば、建設協力金の性格)を兼 ね備える金銭であり、事業用建物に多い。 ・権 利 金 :賃 借 権 設 定 の対 価 としての意 味 を持 つ。居 住 用 賃 貸 借 において、こ の名目による金銭の授受は少ない。 ○賃貸事業における補修のための支出について(別紙18) 賃 貸 する建 物 、附 属 設 備 その他 の固 定 資 産 の修 繕 費 は、必 要 経 費 に算 入 される。なお、補修により新たに資産の価値が増加したり、耐用年数が延長した りする場 合 、「資 本 的 支 出 」として資 産 計 上 し、減 価 償 却 を通 じて費 用 化 するこ ととなる。
- 10 - ○賃貸住宅の経営シミュレーション 個 人 住 宅 を賃 貸 化 した場 合 の収 支 について、①大 規 模 改 修 、②中 規 模 改 修 、 ③小規模改修に分けて試算を行うと以下のとおりとなる。(出 典 :価 値 総 研 作 成 資 料 ) ①大規模改修の賃貸収支(主として都市部) ②中規模改修の賃貸収支(主として都市部) ・月額賃料 10 万円 ・賃貸前修繕費の負担者は貸主 ・賃貸前修繕費 300 万円 (キッチン 50 万円、浴室 50 万円 トイレ 20 万円、洗面 20 万円 内部床・壁・建具改修 60 万円 外壁 50 万円、屋根 50 万円) ・賃貸運営年間想定費用 48 万円 (固定資産税等 15 万円 管理委託費 13 万円 その他経費 20 万円) ・8年間の累計収入 960 万円 ・8年間の累計支出 711 万円 (5年目に追加修繕 30 万円) ・月額賃料7万円 ・賃貸前修繕費の負担者は貸主 ・賃貸前修繕費 150 万円 (キッチン 40 万円、浴室 40 万円 トイレ 15 万円、洗面 15 万円 内部床・壁・建具改修 40 万円) ・賃貸運営年間想定費用 44 万円 (固定資産税等 15 万円 管理委託費9万円 その他経費 20 万円) ・8年間の累計収入 672 万円 ・8年間の累計支出 516 万円 (5年目に追加修繕 15 万円)
- 11 - ③小規模改修の賃貸収支(主として地方部) (5)賃貸住宅の経営経験について ○持家所有者の住宅を賃貸した経験の有無(別紙23) 持 家 居 住 者 (首 都 圏 )の 12.7%は、所 有 する住 宅 を「賃 貸 した(している)経 験がある」と回答している。 また、賃 貸 経 験 ありと回 答 した者 のうち「住 替 えにあたって従 前 住 宅 を賃 貸 し た」が 18.4%、「セカンドハウスや相続した住宅等を賃貸した」が 54.2%となって いる。 図 持 ち家 所 有 者 の住 宅 を賃 貸 した経 験 の有 無 (出 典 :価 値 総 研 「定 期 建 物 賃 貸 借 制 度 に関 する活 用 方 策 等 の検 討 調 査 報 告 書 (平 成 25 年 3月 )」) 9.5 8.9 11.6 17.9 18.9 35.3 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 ①住替えにあたり、前の住まいを貸していた ②住替えにあたり、前の住まいを貸している ③前の住まいを貸したことがある(住替え前に一 時的に貸したことがある場合) ④現在の住まいを貸したことがある ⑤現在のお住まい以外に所有する住宅(※)を 貸していた ⑥現在のお住まい以外に所有する住宅(※)を 貸している (%) 貸したことがある(または貸している)(N=190) 12.7 5.7 6.7 13.0 20.0 18.0 87.3 94.3 93.3 87.0 80.0 82.0 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体(N=1500) 30代(N=300) 40代(N=300) 50代(N=300) 60代(N=300) 70代以上(N=300) 貸したことがある(または貸している)(N=190) 貸したことはない(N=1310) 従前住宅を賃貸 18.4% セ カ ンドハウス ・相続した 住宅等を 賃貸54.2% ・月額賃料4万円 ・賃貸前修繕費の負担者は貸主 ・賃貸前修繕費 50 万円 (トイレ 20 万円、 内部床・壁・建具改修 30 万円) ・賃貸運営年間想定費用 31 万円 (固定資産税等 12 万円 管理委託費5万円 その他経費 14 万円) ・8年間の累計収入 384 万円 ・8年間の累計支出 308 万円 (5年目に追加修繕 10 万円)
- 12 - 3 空き家の全体状況 (1)空き家戸数の推移 ○空き家全体の戸数の推移・種類別内訳(別紙25) 空 き家 全 体 の戸 数 はこの20年 で倍 増 しており、空 き家 の種 類 別 内 訳 では、 「賃貸用の住宅」(413 万戸)が最も多く、次に「その他の住宅」(268 万戸)となっ ており、その内訳では「一戸建(木造)」(173 万戸)が最多である。 また、空き家のうち「賃貸用又は売却用」の増加率は減少している一方で「そ の他の住宅」の増加率が増大している。 図 空 き家 数 の推 移 と種 類 別 内 訳 (出 典 :国 土 交 通 省 資 料 ) ○空き家率の推移(別紙27) ・ 都市部に比べて地方部の一戸建住宅の空き家率が増加傾向にある。 一戸建住宅の空き家率を見ると、首都圏、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、 福岡県などの都市部よりも地方部で、平成 15 年から平成 20 年にかけて空き家 率が大幅に増加している。 二次的 住宅 5.4% (411,200) 賃貸用の 住宅 54.5% (4,126,800) 売却用の 住宅 4.6% (348,800) その他の 住宅 2,681,100 35.4% 一戸建 (木造) 22.8% (1,729,200) 一戸建 (非木造) 1.1% (82,700) 長屋建 1.8% (133,200) 共同住宅 (木造) 1.5% (115,200) 共同住宅 (非木造) 8.0% (602,800) その他 0.2% (18,000) 空き家総数 7,567,900戸 137 216 295 369 419 498 411 1,565 1,834 2,336 2,619 3,520 3,978 4,476 977 1,252 1,310 1,488 1,825 2,118 2,681 7.5 8.6 9.4 9.8 11.5 12.2 13.1 0 5 10 15 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 昭和53年 昭和58年 昭和63年 平成5年 平成10年 平成15年 平成20年 二次的住宅 賃貸又は売却用の住宅 その他の住宅 空き家率 (千戸) 1.49倍 1.50倍 1.27倍 (%) 0.0% 1.0% 2.0% 3.0% 4.0% 5.0% 6.0% 7.0% 8.0% 9.0% 0 10 20 30 40 50 60 70 80 北海 道 青森 県 岩手 県 宮城県 秋田 県 山形県 福島 県 茨城県 栃木県 群馬 県 埼玉 県 千葉 県 東京 都 神奈 川 県 新潟 県 富山 県 石川 県 福井 県 山梨 県 長野 県 岐阜県 静岡 県 愛知 県 三重 県 滋賀 県 京都 府 大阪府 兵庫 県 奈良 県 和歌 山 県 鳥取 県 島根 県 岡山 県 広島 県 山口 県 徳島 県 香川 県 愛媛 県 高知県 福岡 県 佐賀 県 長崎 県 熊本 県 大分 県 宮崎 県 鹿児 島 県 沖縄県 一戸建て空き家戸数(平成15年) 一戸建て空き家戸数(平成20年) 一戸建て空き家率(平成15年) 一戸建て空き家率(平成20年) (千戸) 空き家率の推移(一戸建て) 図 都 道 府 県 別 一 戸 建 て住 宅 の空 き家 率 の推 移 (出 典 :総 務 省 「平 成 15年 :住 宅 ・土 地 統 計 調 査 」、「平 成 20年 :住 宅 ・土 地 統 計 調 査 」)
- 13 - ・ 空 き家 のうち「その他 の住 宅 」の割 合 は、一 戸 建 では7割 強 を占 めるが、長 屋・共同住宅等では2割弱となっている。(別紙28) また、一戸建、長屋・共同住宅等ともに、平成 15 年から平成 20 年にかけて 「その他の住宅」の割合が増加し、空き家総数も増加している。 図 建 て方 別 の空 き家 内 訳 (出 典 :総 務 省 「住 宅 ・土 地 統 計 調 査 」) (2)空き家の立地状況 ○敷地に接している道路の幅員との関係(別紙30~32) ・ 接道条件の悪い住宅の割合(「接道していない」及び「接道の幅員4m 未満」 の割合。以下同じ。)は、「入居者のいる住宅」が 33.6%であるのに対し、「空き 家」は 41.6%と高くなっている。 賃 貸 住 宅 における接 道 条 件 の悪 い住 宅 の割 合 を見 ると、「入 居 者 のいる借 家」が 28.0%であるのに対し、「空き家の賃貸用住宅」が 31.8%とやや高い。 さらに、空き家の「その他の住 宅」は、接道条件の悪い住宅の割合が 46.0% と高くなっている。 ・ 接 道 条 件 が 悪 い 空 き 家 の 割 合 を 建 て 方 別 に 比 較 す る と 、 「 共 同 住 宅 (69.2%)」や「その他(67.5%)」と比べて、「一戸建て(58.1%)」が高い。 ・ 接道条件が悪い空き家の割合を都道府県別に比較すると、甲信越、近畿南 部、中国、四国、九州が全国平均を上回っている また、接道条件が良い空き家の割合(接道の幅員6m 以上)を都道府県別に 比 較 すると、北 海 道 、東 北 、北 関 東 、首 都 圏 、北 陸 、中 部 、近 畿 北 部 が全 国 平均を上回っている。 7.9 7.5 4.3 4.1 9.7 9.2 2.0 1.1 1.3 0.9 2.9 1.3 4.8 3.3 5.9 4.0 4.3 3.0 3.1 1.7 3.3 1.7 2.9 1.6 12.6 10.5 14.8 12.2 11.5 9.7 76.2 76.3 75.3 73.6 77.3 79.6 6.9 6.3 12.1 10.9 4.3 3.9 3.5 3.8 4.4 5.0 2.2 2.4 67.8 72.4 62.9 68.9 70.2 74.1 15.2 17.2 15.7 18.8 14.6 15.1 0 1,000,000 2,000,000 3,000,000 4,000,000 5,000,000 6,000,000 7,000,000 8,000,000 9,000,000 10,000,000 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% H15 H20 H15 H20 H15 H20 H15 H20 H15 H20 H15 H20 全国 3大都市圏 その他地域 全国 3大都市圏 その他地域 一戸建 長屋・共同住宅等 (戸) その他の住宅 売却用の住宅 賃貸用の住宅 二次的住宅:その他 二次的住宅:別荘 空き家総数
- 14 - ○最寄りの駅までの距離との関係(別紙33~35) ・ 住宅ストックに占める空き家の割合は、最寄りの駅までの距離が 2,000m まで は「賃貸用住宅」が 7.2%と最も高くなっているが、2,000m 以上では「賃貸用住 宅以外」が 7.2%と最も高くなっている。 ・ 最寄りの駅までの距離が 500m 未満の空き家が全国平均より高いのは、東京 都 、神 奈 川 県 、愛 知 県 、京 都 府 、大 阪 府 、兵 庫 県 、奈 良 県 、高 知 県 、福 岡 県 であり、特に東京都と大阪府は空き家全体の 40%以上を占めている。 ○最寄りの医療機関までの距離との関係(別紙36~38) ・ 住 宅 ス ト ッ ク に 占 め る 空 き 家 の 割 合 は 、 最 寄 り の 医 療 機 関 ま で の 距 離 が 1,000m までは「賃貸用住宅」が 6.8%と最も高くなっているが、1,000m 以上で は「賃貸用以外の住宅」が 9.2%と最も高くなっている。 ・ 最寄りの医療機関までの距離が 500m 未満の空き家が全国平均より高いの は、宮 城 県 、埼 玉 県 、東 京 都 、神 奈 川 県 、愛 知 県 、京 都 府 、大 阪 府 、兵 庫 県 、 福岡県であり、特に東京都と大阪府は空き家全体の 80%以上を占めている。 ○最寄りの郵便局・銀行までの距離との関係(別紙39~41) ・ 住 宅 ストックに占 める空 き家 の割 合 は、最 寄 りの郵 便 局 ・銀 行 までの距 離 が 1,000m までは「賃貸用住宅」が 7.0%と最も高くなっているが、1,000m 以上で は「賃貸用以外住宅」が 7.8%と最も高くなっている。 ・ 最寄りの郵便局・銀行までの距離が 500m 未満の空き家が全国平均より高い のは約 20 の都府県であり、特に北陸、四国、九州の府県に多い。 (3)空き家となる可能性のある住宅について ○所有する別荘やセカンドハウス、相続した住宅の利用状況(別紙42) 所 有 する別 荘 やセカンドハウスを「利 用 していない」が2割 程 度 、相 続 した住 宅に「住んでいない」が1割程度となっている。 ○賃貸した理由(別紙43) 所有する住宅(前の住まい、セカンドハウスや相続した住宅等)を賃貸した理 由としては「空家にするよりはよいと考えたから(売却は考えなかった)」との回 答 が最も多く、次いで、セカンドハウスや相続した住宅等を賃貸した理由として「老 後の収入源を確保したかった」が 25.2%、前の住まいを賃貸した理由として「売 却も考 えた」や「売 却 よりも賃 貸 するメリットがあったから」がいずれも 22.9%とな っている。
- 15 - 図 これまでに所 有 してきた住 宅 を賃 貸 した理 由 (出 典 :価 値 総 研 「定 期 建 物 賃 貸 借 制 度 に関 する活 用 方 策 等 の検 討 調 査 報 告 書 (平 成 25 年 3月 )」) ○賃貸しなかった理由(別紙44) 前の住まいを賃貸しなかった理由としては「売却した方がメリットがあったから」 が 44.1 % 、 次 い で「 一 度 貸 し 出 す と 返 し ても ら うの が 大 変 だ と 思 った か ら」 が 11.5%となっており、セカンドハウスや相続した住宅等を賃貸しなかった理由とし ては「利用していたから」が 35.0%、次いで「一度貸し出すと返してもらうのが大 変だと思ったから」が 28.0%となっている。 51.4 22.9 22.9 0.0 5.7 8.6 17.1 2.9 0.0 32.0 11.7 13.6 1.9 5.8 25.2 17.5 21.4 7.8 11.7 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 空家にするよりはよいと考えたから(売却は考えなかった) 空家にするよりはよいと考えたから(売却も考えた) 売却よりも賃貸するメリットがあったから 知人や近所で賃貸運用している人がうまくいっている様子だったから 不動産業者等から勧められたから 老後の収入源を確保したかったから 家賃収入を住宅ローンの返済にあてようと考えたから 自宅の建て替え・リフォームの予定があり、良い機会だと思ったから 投資目的で購入した住宅だったから 住宅の相続にあたり、相続税対策になると考えたから その他 (%) 前にお住まいの住宅を 賃貸した場合 全体 (N=35) 現在のお住まい以外に 所有する住宅を賃貸した 場合 全体(N=103) 11.5 6.3 7.9 8.6 6.1 2.3 4.8 0.5 1.6 1.1 9.5 44.1 6.8 5.9 1.1 7.0 17.9 28.0 5.0 10.0 4.0 14.0 15.0 9.0 2.0 4.0 7.0 19.0 4.0 2.0 21.0 35.0 9.0 12.1 3.5 5.4 5.4 5.9 3.3 3.4 0.1 1.4 1.3 10.7 9.1 72.4 4.9 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 一度貸し出すと、返してもらうのが大変だと思ったから 敷金の清算や入居者の退去に手間取りそうだったから 入居者のマナーや家賃滞納の対応が大変そうだったから 家賃収入に対して維持管理費の負担が大きいと思ったから 契約手続きが面倒そうだったから 家財道具一式を搬出することが手間だったから 貸し出すには相応のリフォームが必要だったから 一度賃貸に出したが借り手が見つからなかったから 希望の条件では、借り手がつかないと思ったから 家族(または親族)の同意が得られなかったから 自分の家に他人が入居することに抵抗感があったから 売却した方がメリットがあったから 売却を勧められたから 売却するつもりだったから 引き続き利用するつもりだった/利用する予定があったから 将来相続させるつもりだったから 利用していたから 親族で居住者がいたから 貸す必要性が生じなかったから その他 (%) 前にお住まいの住宅を賃貸しな かった場合 全体(N=442) 現在のお住まい以外に所有する 住宅を賃貸しなかった場合 全 体(N=100) 現在のお住まいを賃貸しなかっ た場合 全体(N=1466) 図 これまでに所 有 してきた住 宅 を賃 貸 しなかった理 由 (出 典 :価 値 総 研 「定 期 建 物 賃 貸 借 制 度 に関 する活 用 方 策 等 の検 討 調 査 報 告 書 (平 成 25 年 3月 )」)
- 16 - ○持ち家所有者における今後の賃貸意向と賃貸する場合の条件(別紙45) 住替えの予定(または意向)がある場合、「条件次第で現在の住まいを貸した い」の占める割合が高く見られる。 図 持 ち家 所 有 者 における今 後 の賃 貸 意 向 (出 典 :価 値 総 研 「定 期 建 物 賃 貸 借 制 度 に関 する活 用 方 策 等 の検 討 調 査 報 告 書 (平 成 25 年 3月 )」) また、「条件次第では貸したい」と回答した者は、条件として「安定した賃料収 入が見込めること(76.2%)」と回答している。 図 持 ち家 所 有 者 における今 後 賃 貸 する場 合 の条 件 (出 典 :価 値 総 研 「定 期 建 物 賃 貸 借 制 度 に関 する活 用 方 策 等 の検 討 調 査 報 告 書 (平 成 25 年 3月 )」) 1.5 15.9 6.4 0.0 0.4 0.0 0.0 1.1 1.6 1.4 5.9 1.0 0.0 0.0 0.1 0.0 0.0 2.9 0.1 0.0 0.0 18.1 39.7 56.7 64.7 11.2 12.0 16.2 1.2 1.6 1.4 2.9 1.1 1.1 0.0 2.0 0.0 3.5 2.9 1.9 1.1 5.4 76.0 41.3 30.5 20.6 84.4 85.9 78.4 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体(N=1500) 住替える予定がある(N=63) 住替えたいと思っており、今後具体的に 検討したい(N=141) 転勤等で一時的な住替えの予定がある (ありそうだ)(N=34) 住替える予定はない(今の住まいに住み 続ける予定だ)(N=1133) 建替えて住み続ける予定だ(N=92) その他(N=37) 現在の住まいを貸そうと考えている 現在の住まい以外で所有している住宅を貸そうと考えている 現在の住まいおよびそれ以外に所有している住宅を貸そうと考えている 今のところ考えていないが、条件次第では現在の住まいを貸したい 今のところ考えていないが、条件次第では現在の住まい以外で所有している住宅を貸したい 今のところ考えていないが、条件次第では現在の住まいおよびそれ以外で所有している住宅を貸したい 貸さない 23.5 76.2 11.0 45.8 2.2 24.7 77.9 9.6 44.3 2.2 16.7 55.6 16.7 50.0 5.6 16.7 73.3 20.0 56.7 0.0 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 返してもらう時期が見込める場合 安定した賃料収入が見込める場合 入居者が親族や知人の場合 管理等の手間が自身にはかからない場合 その他 (%) 全体(N=319) 今のところ考えていないが、条件次第では現在の住まいを貸したい(N=271) 今のところ考えていないが、条件次第では現在の住まい以外で所有している住宅を貸したい(N=18) 今のところ考えていないが、条件次第では現在の住まいおよびそれ以外で所有している住宅を貸したい(N=30)
- 17 - ○相続する可能性のある住宅の立地(別紙46) 3 大 都 市 圏 で は 、 相 続 す る 可 能 性 の あ る 住 宅 が 「 現 住 所 と 同 じ 市 区 町 村 (37.8%)」と同程度の割合で「他の都道府県(36.4%)」に立地している。 図 相 続 する可 能 性 のある住 宅 の立 地 (出 典 :国 土 交 通 省 「住 生 活 総 合 調 査 (平 成 20 年 )」) ○住替え後の従前住宅の売却状況(別紙47) 住 替 え(住 宅 購 入 )にあたって従 前 住 宅 を保 有 し、それを貸 している世 帯 は全 体の1割程度となっている。 49.4 37.8 62.6 21.9 22.1 21.7 25.2 36.4 12.4 3.5 3.6 3.3 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 総計 (N=14,955) 3大都市圏 (N=7,956) その他地域 (N=6,999) 現住所と同じ 市区町村 同じ都道府県の 他の市区町村 他の都道府県 不明
- 18 - 第3章 個人住宅の活用に関する意識調査 1 空き家所有者(供給サイド)の意向(別紙49~69) 「現 在 の住 まい」以 外 に「個 人 用 住 宅 を所 有 」し、それが「空 き家 」となっている 者を対象にアンケート調査を実施した(スクリーニング調査の対象 15,193 人、本調 査の対象 2,187 人)。 (1)空き家の状況 ・空き家となっている所有する住宅の種類は、戸建が 82.4%、分譲用マンション が 17.6%となっている。 ・空 き家 となっている所 有 する住 宅 への最 寄 り駅 からの距 離 は、1km 以 上 3km 未満が 28.0%、1km 以上が 61.1%となっている。 ・空き家となっている所有する住宅の延べ床面積は、50 ㎡以上 100 ㎡未満が 34.8%、100 ㎡以上が 57.7%となっている。 (2)空き家の管理実態及び活用意向 ○管理の状況 所有する空き家の管理を地元の不動産業者や建築会社に委託しているのは 月額管理費としては1万円以上が 22.4%となっている。 また、特に管理をしていないのは 12.8%、その理由としては、「空き家が遠方 にあり、自分で管理できないから」が 40.4%、「しばらく住む予定がなく、管理す る必要性を感じないから」が 40.0%となっている。 ○現在の活用意向 ・ 所有する住宅の「売却・譲渡先を探している」が 9.8%、「特に何もしていない」 が 71.0%となっており、「特に何もしていない」と回答した者のうち賃貸化に前向 きな回答が 47.6%となっている。 また、「賃 貸 住 宅 として借 主 を募 集 している」や「特 に何 もしていないが賃 貸 し ても構わない」と考えている者が賃貸するにあたり心配 な点としては、「貸し出す には相応のリフォームが必要なのではないか」が 47.4%、「一度貸し出すと返し てもらうのが大 変 なのではないか」が 45.1%、「入 居 者 のマナーや家 賃 滞 納 の 対応が大変なのではないか」が 43.4%となっている。 ・ 借 主 募 集 中 、賃 貸 意 向 がある空 き家 所 有 者 が想 定 している賃 料 は「周 辺 の 賃料水準と同程度」が 47.0%で最も多かった一方で「建物が痛まなければ良い ので賃料は相当安くても構わない」との回答も 6.4%あった。
- 19 - また、想定している賃貸期間としては、「借りてもらえるのであれば、いつまでで も構わない」が 48.9%となっている。 図 貸 し出 すにあたり心 配 な点 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 図 賃 貸 中 及 び賃 貸 意 向 者 の想 定 賃 料 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 47.4 45.1 43.4 35.0 33.7 28.7 26.3 25.4 22.9 22.9 21.8 14.8 13.7 9.3 9.3 5.6 5.4 9.3 0 10 20 30 40 50 貸し出すには相応のリフォームが必要なのではないか 一度貸し出すと、返してもらうのが大変なのではないか 入居者のマナーや家賃滞納の対応が大変なのではないか 家財道具一式を搬出したり片づけたりすることが手間なのではないか 家賃収入に対して維持管理費の負担が大きいのではないか 敷金の清算や入居者の退去に手間取るのではないか 自分の家を雑に扱われてしまうのではないか 貸しても借り手がつかないのではないか 契約手続きが面倒なのではないか 希望の条件では、借り手がつかないのではないか 賃貸住宅のオーナーとして様々な責任や義務が生じるのではないか どうやって貸せばよいか、誰に相談すればよいかわからない 売却、建替えなどほかの選択肢の可能性もあるのではないか 空き家であっても自分の家に他人が入居することに心理的に抵抗感がある 空き家となっている住宅が現在の居住地から遠く、状況がよくわからない 空き家となっている住宅の近所や集落の目が気になる 家族(または親族)の同意が得られないのではないか その他 47.0 29.1 17.4 6.4 0% 20% 40% 60% 80% 100% 周辺の賃料水準と同じ程度(収益重視) 周辺の賃料水準よりも若干安い程度(稼働重視) 固定資産税や維持費が賄える程度 建物がいたまなければ良いので賃料は相当安くても構わない
- 20 - ○修繕の負担者 入 居 前 の修 繕 について「貸 主 が費 用 負 担 して、入 居 前 の修 繕 等 (クリーニン グ・設備の入替)を行い、周辺と同水準の賃料設定で賃貸する」が 38.1%で最 も多 かった一 方 で「貸 主 が費 用 負 担 はせず、入 居 前 の修 繕 をほとんど行 わず (入居者が自己負担で設備の入れ替えなども実施する必要がある)、周辺よりも 著しく安い賃料設定で賃貸する」との回答も 29.6%あった。 また、入居後の修繕について、約 75%は借り主の負担で修繕等を行ってもい いと考えている。 図 物 件 を貸 し出 す時 の物 件 の状 態 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 図 入 居 後 の修 繕 についての意 識 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 38.1 32.3 29.6 0% 20% 40% 60% 80% 100% 貸主が費用負担して、入居前の修繕等(クリーニン グ・設備の入替)を行い、周辺と同水準の賃料設 定で賃貸する 貸主が費用負担して、入居前の修繕等をある程度 (クリーニングのみ・設備は古いまま)行い、周辺の 水準よりも若干低い賃料設定で賃貸する 貸主が費用負担はせず、入居前の修繕を殆ど行 わず(入居者が自己負担で設備の入替なども実施 する必要がある)、周辺よりも著しく安い賃料設定 で賃貸する 24.8 40.6 34.7 0% 20% 40% 60% 80% 100% 貸主が費用負担して入居中の修繕を行うため、借 主は修繕等を行わない 貸主が基本的に費用負担して入居中の修繕を行 うが、借主の自己負担で、ある程度の修繕等(壁 紙の張替など)を行うことを認める 貸主が修繕を行わず、借主の自己負担で、好みの 修繕等(水廻り設備の入替など)を行うことを認め る
- 21 - 2 空き家利用希望者(需要サイド)の意向(別紙71~85) 「住替えを予定又は検討」し、住み替え先に「賃貸物件」を考 えている者を対象 にアンケート調査を実施した(スクリーニング調査の対象 73,435 人、本調査の対 象 2,207 人)。 (1)住替え意向者で賃貸物件を希望している者の特性 ・ 現在の住まいは、持家戸建住宅が 56.6%、賃貸住宅は 24.4%となっている。 ・ 住替え意向者は約 20%となっている。 ・ 住替えをしたい理由としては「今の住まいが古くなってきたから」が最も多い。 ・ 住替え意向者のうち1年以内の住替えを想定しているのは約 20%である。 ・ 住替え先としては、新築・中古物件の購入が約 60%、賃貸物件が約 20%とな っている。なお、新 築 ・中 古 物 件 を購 入 したい理 由 としては「好 みの間 取 りや広 さの住宅を手に入れられるから」が 58%と最も多く、次いで「設備を自由に決め たり、リフォームが自由にできるから」が 30.7%となっている。 ・ 賃借したい理由としては「好きな時に住替えしたいから」が 49.9%と最も多く、 次いで「購入資金の工面ができないから」が 36.5%となっている。 ・ 住 替 え先 の想 定 立 地 環 境 としては「市 街 地 」と「市 街 地 周 辺 」を合 わせると約 80%となっている。 図 住 みかえ先 の想 定 取 得 方 法 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 43.1 16.5 20.4 20.1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 新築物件の購入 中古物件の購入 賃貸物件 特に決めていない 58.0 30.7 23.8 16.9 13.4 8.7 8.5 6.4 5.3 3.3 11.6 0 10 20 30 40 50 60 70 好みの間取りや広さの住宅を手に入れられるから 設備を自由に決めたり、リフォームが自由にできるから 購入したほうが費用が少ないと思うから 資産を持ちたいから ペットを自由に買いたいから 購入資金の見込みがついたから 賃貸は修繕や決まりごとなどトラブルが気になるから 消費税が上がる前に買いたいから 住みたいエリア、立地環境に賃貸物件がないから 現在の住まいがよい条件で売却(賃貸)出来そうだから その他 図 購 入 したいと思 う理 由 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」)
- 22 - (2)希望する物件 ○居住期間・物件情報の入手方法 想定居住期間としては、「特に決めていない」が 39.9%、「3~5年」が 16.1% となっている。 また、物件情報の入手方法としては「インターネットサイト」が 85.2%、「不動産 業者の店頭」が 42.2%、「不動産情報誌」が 41.1%となっている。 ○個人用住宅の賃借、修繕費用の負担 ・ 個人住宅を「借りたい」、「借りてもよい」との回答は 77.4%となっている。 ・ 借 りたくない理 由 としては、「所 有 者 との調 整 や交 渉 が求 められそうだから」が 47.1%、「近隣との関係が大変そうだから」が 32.6%、「他人(所有者)の好みや 趣味が強そうだから」が 32.2%となっている。 ・ 入居前の修繕について、「貸主が費用負担して、入居前の修繕等(クリーニン グ・設備の入替)を行い、周辺と同水準の賃料設定で賃貸する」が 50.9%で最 も多 かった一 方 で「貸 主 が費 用 負 担 はせず、入 居 前 の修 繕 をほとんど行 わず (入 居 者 が自 己 負 担 で設 備 の入 れ替 えなども実 施 する必 要 がある)、周 辺 より も著しく安い賃料設定で賃貸する」との回答も 11.1%あった。 また、入居後の修繕について、約半数は借り主の負担で修繕等を行ってもい いと考えている。 図 どのような状 態 の住 宅 を借 りたいか (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 図 入 居 後 の修 繕 についての意 識 (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) 50.9 37.9 11.1 0% 20% 40% 60% 80% 100% 貸主が費用負担して、入居前の修繕等(クリーニング・設備の入 替)を行い、周辺と同水準の賃料設定である住宅 貸主が費用負担して、入居前の修繕等をある程度(クリーニング のみ・設備は古いまま)行い、周辺の水準よりも若干低い賃料設 定である住宅 貸主が費用負担はせず、入居前の修繕等を殆ど行わず(入居者 が自己負担で設備の入替なども実施する必要がある)、周辺の水 準よりも著しく安い賃料設定である住宅 52.4 38.9 8.7 0% 20% 40% 60% 80% 100% 貸主が費用負担して入居中の修繕を行うため、借主は修繕等を行 わない 貸主が基本的に費用負担して入居中の修繕を行うが、借主の自 己負担で、ある程度の修繕等(壁紙の張替など)を行うことができ る 貸主が修繕を行わず、借主の自己負担で、好みの修繕等(水廻り 設備の入替など)を行うことができる
- 23 - ○住替え先を検討するにあたり重視すること 住 替 え先 を検 討 するにあたり重 視 することとして「入 居 前 にクリーニングが適 切にされていること」が 88.1%、「トイレ、キッチンなどの水回りの設備が新しいこ と」が 82.3%、「信頼できる不動産業者が契約や仲介に関与すること」が 80.4% となっている。 図 住 替 え先 を検 討 するにあたり重 視 すること (出 典 :価 値 総 研 「個 人 住 宅 の活 用 に関 する意 識 調 査 (平 成 25 年 11 月 )」) ○住替え先の行政が推進する支援策への期待 ・ 行政が推進する支援策について「期待している」が 50.4%となっており、期待 する支援サービスとしては「経済的支援」が 65.4%となっている。 ・ 定 期 借 家 制 度 について「内 容 をよく知 っている」が 4.9%、「全 く知 らない」が 31.7%となっており、普通借家契約で借りることを「重視する」が 37.0%、「重視 しない」が 37.9%となっている。 23.5 41.1 15.1 6.1 19.6 15.6 29.8 11.5 18.7 10.1 35.6 32.9 3.4 54.9 47.0 44.5 20.2 52.7 47.8 50.6 29.9 45.5 14.0 43.8 49.4 9.9 16.9 9.0 29.3 41.5 20.1 27.3 13.8 38.9 25.0 21.2 13.8 12.4 27.3 0.0 1.2 5.2 23.4 4.5 4.7 2.2 12.2 3.3 40.1 4.2 1.8 44.2 4.7 1.8 5.9 8.8 3.1 4.6 3.6 7.5 7.6 14.7 2.6 3.5 15.1 0 20 40 60 80 100 十分な耐震性能が確保されていること 入居前にクリーニングが適切に実施されていること 近隣コミュニティや地域のルール・慣習 住み替え先の地域に馴染めるかどうかを確認するために短期で体験 居住できること 周辺の自然環境や景観 地形や気候 信頼できる不動産業者が契約や仲介に関与すること もともと賃貸用に作られた物件(賃貸マンション・アパート、賃貸用戸建 住宅等)であること 周辺水準より賃料が安いこと ペットが飼えること 駅やバス停など公共交通機関の利便性が高いこと トイレ、キッチンなどの水回りの設備が新しいこと 家庭菜園ができるような農地も併せて借りられること とても重視する 重視する あまり重視しない 重視しない どちらともいえない
- 24 - 3 今後の住まい方(需要サイド)の意向 (1)今後の住まい方の意向 ○立地に関する意向(別紙87) 今 後 の住 まいの立 地 に関 する意 向 として、「特 にこだわらない」が最 も多 いが、 次いで「郊外」が 26.1%、「街なかや都市の中心部」が 20.0%となっている。 なお、世代別に見ると、50 歳代、60 歳代では「田園・リゾート地」、若い世代で は「街なかや都市の中心部」がやや多く見られ、30 歳未満では「特にこだわらな い」が最も多い。 ○所有・建て方に関する意向(別紙88) 今 後 の住 まい方 の意 向 として、現 在 の住 まいが「公 的 賃 貸 住 宅 」の居 住 者 を 除 き、何 れも「持 家 一 戸 建 」が最 も多 い一 方 で、現 在 の住 まいが「民 営 借 家 」の 居住者で「借家」との回答が 1 割強となっている。 なお、現在の住まいが「民営借家共同住宅」の場合は、「持家以外の一戸建」 との回答が 16.3%となっており、個人住宅の賃貸化に想定される賃貸一戸建に も一定のニーズはあることがうかがわれる。 図 今 後 の住 まい方 の意 向 (出 典 :国 土 交 通 省 「住 生 活 総 合 調 査 (平 成 20 年 )」)
- 25 - ○住替え先の住まいに求めるこだわり(別紙89) 住 替 え先 の住 まいへのこだわりとして、上 位 は「日 当 たりや通 風 がよいこと」、 「駅に近いこと」、「希望エリアであること」となっている。 なお、8割以上の者が「多少費用がかかってもこだわりを優先したい」項目とし て、「ペット可であること」、「耐震性に優れていること」 となっている。 図 住 替 え先 の住 まいに求 めるこだわり、費 用 がかかっても優 先 したいこだわり (出 典 :一 般 社 団 法 人 不 動 産 流 通 経 営 協 会 「若 者 世 代 の住 替 え意 識 調 査 」) 76.0 63.4 52.6 50.6 41.6 55.8 82.9 74.2 51.9 88.5 55.8 51.2 64.1 56.3 64.5 44.8 53.8 43.5 42.9 52.6 24.0 36.6 47.4 49.4 58.4 44.2 17.1 25.8 48.1 11.5 44.2 48.8 35.9 43.8 35.5 55.2 46.2 56.5 57.1 47.4 0% 25% 50% 75% 100% 日当たりや通風がよいこと(258) 駅に近いこと(246) 希望のエリアであること(175) 商店街やスーパーが近いこと(166) 賃貸であること(137) 収納が充実していること(129) 耐震性に優れていること(123) セキュリティがしっかりしていること(89) 都心などの中心部にアクセス しやすいこと(77) ペット可であること(52) マンションであること(43) 世帯主の勤務先に近いこと(43) 地盤に不安がないこと(39) 自然環境が豊かなこと(32) 車の他にバイクや自転車 がおけること(31) その他(29) 好みのデザインであること(26) 広いリビングがあること(23) パート先など職場が近くにあること (共働きしやすい)(21) 親の近くであること(19) (3つの厳選こだわり) 賃貸住宅希望者(N=880) 上位3項目 8割以上が費用よりも優先したいと回答したこだわり 5割以上が安さを優先したいと回答したこだわり ※回答数の多い順20位までのこだわりを抽出 多少費用がかかってもこだわりを優先したい こだわりが実現できなくても利用の安さを優先したい
- 26 - (2)首都圏居住者の住替え希望先 ○若者世代の住み替え希望先(別紙90) 住 替 え意 向 者 の希 望 先 は、現 在 の住 まいが「賃 貸 住 宅 」の居 住 者 の約 半 数 が「賃貸住宅」への住替えを希望又は予定している。 また、現在の住まいが「持家戸建」の居住者のうち、20 歳代は「賃貸住宅」へ の住替え意向が他の世代よりも多く見られる。 ○シニア・シルバー世代の住み替え希望先(別紙91) 住替え意向者の希望先は、現在の住まいが「賃貸住宅等」である 50~70 歳 代のうち、4~5 割の者は住替え先として「持家(戸建て、分譲マンション)」を希 望しているが、50 歳代では 34.7%の者が住替え先として「民間賃貸住宅」を希 望している。また、60 歳代以上では2~5割の者が住替え先として「公的賃貸住 宅」と回答している。 (3)首都圏ニュータウン居住者の住替え意向(別紙92~102) 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県のニュータウン等居住者で、指 定した駅を 「自 宅 からの最 寄 り駅 」と回 答 した者 を対 象 にアンケート調 査 を実 施 した(各 都 県 500 名、合計 2,000 名)。 【主な指定駅】 ・埼玉県:東川口駅、籠原駅、深谷駅、越谷レイクタウン駅、丸山駅 等 全 25 駅 ・千葉県:千葉ニュータウン中央駅、検見川浜駅、成田駅、 等 全 25 駅 ・東京都:京王多摩センター駅、小田急永山駅、豊田駅、万願寺駅 等 全 34 駅 ・神奈川県:中川駅、たまプラーザ駅、緑園都市駅、藤沢駅 等 全 26 駅 ○アンケート回答者の属性(別紙92) 現在の住居は、戸建住宅が 49.7%と最も多く、分譲マンションが 26.0%、賃貸 住宅(「民間賃貸住宅」と「公的賃貸住宅」の合計)が 22.2%となっている。 ○現在の住居からの住み替え意向(別紙93) 「具 体 的 に、住 替 えの計 画 がある」と「将 来 、住 替 えたいと思 っている」を合 わせ ると 21.8%であり、「住み替えたいが、現実的には難しい」(29.5%)を合わせると約 半数(51.3%)となっている。
- 27 - ○住み替え意向(別紙94・95) 住 み替 えたい理 由 としては「通 勤 通 学 や買 物 などに、より便 利 な場 所 に住 みた いから」、「今の住まいが古くなってきたから」、「自然環境や景色の良いところに住 みたいから」、「同居家族が増え、広い住まいが必要だから」が多い。 また、現在の住まい別で見ると「具体的に、住替えの計画がある」と「将来、住替 えたいと思 っている」の割合が多いのは民間賃貸住宅の居住者(賃 貸マンション・ アパート:56.2%、戸 建 ・長 屋 :53.9%)である。逆に、「住 替 えの予 定 はない」の割 合が多いのは戸建住宅(土地・建物ともに所 有:57.8%)と分 譲マンション(49.9%) である。 ○住み替えたいエリア(別紙96) 住み替えたいエリアとしては、「特に決まっていない」が 26.4%で最も多いが、全 年代を通じて、「現在のニュータウンの中で、より駅に近いエリア」や「大規模ターミ ナル駅 に近 く、利 便 性 が相 当 高 いエリア」、「大 規 模 ターミナル駅 からやや離 れる が、ある程度利便性の高いエリア」と利便性を求める回答が多い。 ○現在の住宅から、住み替えたい住宅の種類(別紙97) 現 在 の 住 宅 の種 類 と同 じ住 宅 の種 類 に 住 み替 え たい傾 向 が強 い。例 えば、 「 戸 建 住 宅 」 居 住 者 の 57.4 % が 「 戸 建 住 宅 」 に 、 「 分 譲 マ ン シ ョ ン 」 居 住 者 の 54.5%が「分譲マンション」に住み替えたいと考えている。 ○住み替え希望先の住宅の面積(別紙98) 40 歳代までは現在より広い家を求め、60 歳代以降は現在より狭い家を求める 傾向にある。 ○住み替え希望先の住宅の購入価格(別紙99) 住 替 え 希 望 先 の 住 宅 を 購 入 し よ う と 考 え て い る 場 合 、 購 入 価 格 は 「 3,000 ~ 5,000 万円」が最も多い(40.5%)。 ○住み替えた場合の現在の住まいの活用方法(別紙100) 住替えた場合、現在の住まいについて売却(賃貸の場合は退去)するが最も多 く(51.6%)、一定期間賃貸として利用するは 10.4%。
- 28 - ○住み替えたいが現実的には難しい理由(別紙.101・102) 「お金の工面ができないから」が 78.6%で最も多く、「現在の家に家財道具や 荷 物 が多 いから(7.6%)」、「新 たな人 間 関 係 を構 築 することに不 安 があるから (6.6%)」が続く。 現 在 の住 まいが賃 貸 住 宅 の場 合 、「お金 の工 面 ができないから」の割 合 が高 く、金融資産が多いほどお金の工面に困っていない。
- 29 - 第4章 個人住宅の賃貸流通を阻害する要因 1 空き家が発生する原因について 検討会におけるこれまでの議論や現地調査等を通じ、空き家が発生する原因につ いては、以下のように整理することができる(別紙104)。 ・ 1世帯で複数の住宅を所 有する状 況は、「住替え」「一時的な転居」「買い増し、 建て増し、セカンドハウス購入」「相続」といった機会によって発生する。 ・ 自 ら居 住 しない住 宅 を持 つ所 有 者 の考 え方 としては、「売 却 したいが売 れない」、 「賃貸したいが借り手がつかない」等の積極 的な考え方と、「売るつもりはないが賃 貸するか迷っている」、「なんとなく放置している」等の消極的な考え方と、「売るつ もりも貸すつもりもない」という考え方に大別される。 ・ 所 有 者 が活 用 に積 極 的 な考 え方 を持 っているにも関 わらず空 き家 となっている 要 因 としては、「立 地 の要 因 」、「住 宅 仕 様 の要 因 」、「住 宅 コンディションの要 因 」、 「マーケティングの要因」等が挙げられる。 ・ 所有者の消極的な考え方により空き家となっている要因としては、物件の管理に 関 する不 安 や初 期 投 資 等 の費 用 に関 する不 安 、賃 貸 借 契 約 に関 する不 安 等 が 挙 げられるが、住 宅 を除 却 して更 地 にするよりも、空 き家 のまま残 しておく方 が住 宅 敷 地 に係 る固 定 資 産 税 の減 額 措 置 がそのまま適 用 されることも一 因 となってい る面がある。 2 個人住宅の賃貸流通を阻害する要因について 上記調査やアンケート結果を踏まえ、個人住宅の賃貸流通を阻害している要因や 各主体の認識について、これまでのヒアリング結果等に基づき、主体別(4区分)と地 域別(3区分)に整理を行うと、以下のとおりとなる(別紙105)。 主体:貸し手側、借り手側、事業者側、行政側 地域特性:共通要因、主として都市部の要因、主として地方部の要因 ○貸し手側 <共通> ・そもそも「自分の家を貸す」という発想を持っていない。 ・一 度 貸 すと物 件 が戻 ってこないのではないか、また、滞 納 者 の退 去 手 続 きには時 間がかかるのではないか。 ・どのような人が借りるのか分からず、自 分の家を雑に扱われるのではないかと不安 があり、自宅を賃貸するのは、近隣との関係が心配。 ・十分な管理を行っていないため、貸すにしても、必要なリフォームをしたり、耐震改 修等を行って貸せる状態にするのに費用がかかるのではないか。
- 30 - ・老朽化の著しい物件の場合は、費用の面から、リフォームよりも除却を選択せざる を得ないのではないか。 <都市部> ・所有者の負担で相当のリフォームをしなければ借り手がつかず、相場並みの賃料 を得られないのではないか。 ・地価が高く、賃貸するよりも将来売却をする方が収 益になるため、そのままの状態 にしておきたい。 <地方部> ・そもそも地 域 内 での賃 貸 の物 件 数 や取 引 が少 なく、住 宅 を賃 貸 することについて の馴染みがないので判断できない。 ・所有者が遠隔地に居住している場合もあり、情報がなく、近くに気軽に相談できる 事業者や団体がいない。 ・自分の家に他人が住むことになると、近隣の受け止め方や評判が気になる。 ○借り手側 <共通> ・賃貸用でない個人住宅は、設 備や内装が老朽化し、不具合が多いのではないか。 入居した後の修繕費用や原状回復費用がかさむのではないか。 ・事業経験のない個人が貸主だと、後でトラブルになる可能性があるのではないか。 <都市部> ・駅近くの利便性の高い賃貸物件に住みたいが、郊外の戸建て等の個人住宅はそ ういう物件数が少なく、選択しづらい。 ・一 般 の賃 貸 アパート・マンション物 件 の流 通 量 が多 く、選 択 肢 も多 いため、あえて 個人の住宅を選択する必要がない。 <地方部> ・不動産事業者の数も少なく、物件情報を入手しづらい。 ・知らない土地の場合、地域コミュニティや慣習に溶け込めるかが心配 ・UIターンの定住希望の場合、住宅以外の雇用や教育、医療福祉などに対する不 安が大きい。 ○事業者側 <共通> ・個 人 住 宅 は、老 朽 化 や設 備 の維 持 管 理 の状 況 が物 件 によって大 きく異 なり、個 別性が強いため、円滑に取引を行うことが難しいのではないか。 ・空き家は所有者が不明の場合や遠隔地居住の場合が多く、調整に手間がかかり、 事業化のコストがかかる。
- 31 - ・賃 貸 取 引 は仲 介 手 数 料 が安 く、個 人 住 宅 を手 掛 けることは、採 算 を確 保 すること が難しい。 <都市部> ・一般の賃貸用物件(アパート、マンション)は相当の流通量があって賃料相場も分 かるため、取 引 しやすいが、個 人 住 宅 (戸 建 て住 宅 )は、物 件 の質 や設 備 もそれ ぞれ異なるため、十分な市場が形成されておらず、取引が難しい。 ・築 年 数 や設 備 、間 取 り、維 持 管 理 の関 係 で、個 人 住 宅 は市 場 取 引 に馴 染 みにく いものが多い。 <地方部> ・一 般 の賃 貸 用 物 件 も含 め市 場 が十 分 に整 備 されておらず、地 域 によっては取 引 件数が少なく、賃料相場の目安が分からないところもあり、取引が行いにくい。 ・物 件 が広 い範 囲 に点 在 する場 合 、管 理 コストや所 有 者 との調 整 などで事 業 化 に 手間がかかる。 ○行政側 <共通> ・空き家は所有者が不明の場合や遠隔地居住の場合が多く、活用以前の問題とし て、空き家の実態を把握するのが困難な場合がある。 ・固 定 資 産 税 の納 税 者 情 報 の取 り扱 いについては、法 律 上 制 約 があり、目 的 外 の 活用が難しい。 <都市部> ・空 き家 を定 住 対 策 や子 育 て等 のために活 用 することよりも、空 き家 の周 辺 環 境 の 悪化や近隣対応、除却が優先課題となっている。 ・地域の住宅対策としては、高齢者等の要配慮者の住宅確保対策に重点を置かざ るを得ない。 <地方部> ・個人の家を他人に貸すことについて、所有者の理解と協力を得るのが難しい。 ・定住促進を進める上で空き家の活用は有効な方策だが、民事上の賃貸借契約ま で行政が関与するのは難しい面が多い。 ・個人住宅の取引は手間がかかり、賃貸の仲介手数料だけでは、地域の不動産事 業者の協力が得られにくい。