都市計画マスタープラン見直しの概要
1.都市計画マスタープラン見直しの背景
常陸太田市では、平成 1 7 年に現在の都市計画マスタープランが策定されました。策定から4年ほ
どしか経っておりませんが、本市は市町村合併により新しく生まれ変わり、さらに本市を取り巻く社
会経済状況もめまぐるしく変化しております。特に、都市計画マスタープランの見直しが必要な背景
としては、以下の3点が挙げられます。
■
背景1:拠点地区の役割の変化への対応
市街地の拠点的地区である鯨ヶ丘地区、国道 3 4 9 号沿道地区、常陸太田駅周辺地区は、中心
的な商業・業務地として位置づけられてきましたがその役割、求められる機能が変化しておりま
す。そこで、3地区におけるまちづくりの方向性の修正が必要になっています。
○鯨ヶ丘地区
古くから本市の中心的商業地を形成していましたが、近年、商
業の中心は国道 3 4 9 号沿道に移っております。そして、近頃は
歴史的な資源や風情ある坂の風景などを求める観光客が集まって
います。
○国道 3 4 9 号沿道地区
市役所から北側は工業地として土地利用規制がかけられていま
したが、国道沿道に商業施設が建ち並ぶ商業地となっています。
また、並行する国道 3 4 9 号バイパス沿道は農地ですが、平成 2 2
年度以降は開発が可能となるので、無秩序に開発が進む恐れがあ
ります。
○常陸太田駅周辺地区
日立電鉄の廃止により市内唯一の鉄道となっていますが、環境
問題や少子高齢化等から公共交通機関の充実が求められています
ので、交通結節点である駅の機能強化が望まれます。さらに、観
光客等の来訪者(交流人口)を増やすためには、玄関口である駅
やその周辺の魅力向上が望まれます。
歴史を感じさせる風景
■
背景2:市町村合併への対応
市町村合併により新しく生まれ変わった常陸太田市では、上位計画である市総合計画が新たに
策定され、さらに拡大した市域にある観光資源等の活用、都市計画区域外の開発のコントロール
等、以下のように新たに対応が必要な課題が発生しております。
広域的な都市サービスの供給
市町村合併により飛躍的に市域が拡大しており、拡大した市域に対し広域的に都市サービスを
供給する機能が求められます。特に、本市は市外に買い物客が流出していることを考えると、広
域的に人を集められるように市内の商業地の活性化、魅力の向上が望まれます。
市内観光資源の活用
合併後の市内には魅力的な観光資源が点在しており、まちの活
性化のためにはそれらを積極的に活用し交流人口を集めることが
考えられます。そのため、点在する観光資源の連携やそれぞれの
魅力向上、交通手段の確保等が望まれます。
市内公共交通網の充実
市町村合併により飛躍的に市域が拡大したので、市内を移動する交通手段を確保することが望
まれますが、特に今後の高齢化社会や交流人口(観光客)の確保等を考えると、公共交通網の充
実が望まれます。
都市計画区域外での開発への対応
合併により新たに加わった金砂郷地区では、民間の宅地開発が
無秩序に進んでおります。しかし、都市計画区域外で適正な開発
誘導が難しい状況にあり、開発による周辺環境への弊害も発生し
つつありますので、何らかの規制・誘導が望まれます。
新総合計画への対応
市町村合併に対応した第5次総合計画が昨年度に策定されておりますので、新しい総合計画の
内容を都市計画マスタープランにも反映する必要があります。
■
背景3:その他の社会経済情勢等への対応
人口減少、少子高齢化、災害リスクの増加等、本市を取り巻く社会経済情勢はめまぐるしく変
化しており、まちづくりにおいても迅速で柔軟な対応が望まれます。
人口減少・少子高齢化の進行
本市の人口は減少傾向にあり、特に高齢者率(6 5 歳以上の比率)は全国平均 2 0 .1 %に対して
本市は 2 6 .6 %と高齢化が進んでおります。市の活性化のためには、減少する人口を補う交流人口
(来訪者)の確保、高齢者も安心して暮らせるようバリアフリーの推進などが望まれます。
商業の衰退
本市の商業は、幹線道路沿道の商業施設立地は進んでいますが市全体の売上げは減少しており、
特に市外への買い物客の流出が問題となっています。市民アンケートでは、生活利便性の低さや
活気のなさが住みにくい理由としてあげられており、商業の活性化、魅力の向上が望まれます。
災害発生リスクの増加
本市はこれまで大きな河川災害は発生しておりませんが、温暖化の進行等から集中豪雨の発生
頻度が全国的に高まっております。さらに、近年、茨城県沖を震源とする地震が起こっている等、
災害発生のリスクが高まっています。
市財政の悪化
国の三位一体の改革や人口の減少、社会保障費の増加等を背景として市財政も厳しさを増し公
共事業は縮小する傾向にありますので、公共事業の選択と集中、効率化が求められています。
都市計画道路の整備の遅れ
道路はまちの骨格となる施設ですが、市内の都市計画道路整備率は約 5 2 %と整備が遅れてい
ます。しかし、鯨ヶ丘等の市街地に幅 1 5 mの道路が計画されているなど今後も整備が難しい道
拠点地区の役割の再定義とまちづくり方針の設定
市町村合併への対応
・広域的な都市サービスの供給
・市内観光資源の活用
・市内公共交通網の充実
・都市計画区域外での開発への対応
・新市総合計画への対応
社会経済情勢等への対応
・人口減少
・少子高齢化
・商業の衰退
・災害リスクの増加
・市財政状況の悪化
・都市計画道路整備の遅れ
鯨ヶ丘地区:商業・業務の中心から観光商業地へ
国道 3 4 9 号沿道:商業・業務地としてさらなる魅力向上
国道 3 4 9 号バイパス沿道:国道 3 4 9 号( 旧道) 沿道と合わ
せて広域的な都市サービスの拠点へ
常陸太田駅周辺:市の玄関口としての機能強化
都市計画道路の縮小・廃止 まちづくり将来像の変更
金砂郷地区の準都市計画区域の指定
河川水害・地震に関する施策の強化
拠点地区の役割の変化
・鯨ヶ丘の商業地としての衰退
・国道 3 4 9 号沿道への商業立地
・国道 3 4 9 B P沿道の無秩序な開発
・常陸太田駅の重要性の高まり
2.都市計画マスタープラン見直し内容
見直しの背景をふまえ、以下のようなポイントで都市計画マスタープランを改正します。
見直しの背景 都市計画マスタープラン見直しのポイント
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見直し1:拠点地区の役割の再定義とまちづくり方針の設定
拠点的商業・業務地としていた鯨ヶ丘地区、国道 3 4 9 号沿道地区、常陸太田駅周辺地区につ
いて、以下のようにそれぞれの役割とまちづくり方針を明確にして、都市計画マスタープランに
位置づけます。
○ 鯨ヶ丘地区:商業・業務の中心地から『観光商業地』へ
市内の観光資源と連携して常陸太田の魅力を高め交流人口を集めるために、「歴史」活
かした『観光商業地』として位置づけ、近隣商業地としての環境整備に配慮しながら、観
光・交流の拠点としてのまちづくりを進めます。
○ 国道 3 4 9 号沿道地区:『中心的商業・業務地』としてさらなる魅力向上へ
本市の『中心的商業・業務地』として位置づけ、さらなる魅力向上による交流人口の確
○ 国道 3 4 9 号バイパス沿道地区:『広域的な都市サービスの拠点』として適切な開発の誘導
隣接する国道 3 4 9 号沿道地区とあわせて開発需要の受け皿と位置づけ、地区計画の指
定により適切に開発を誘導し、『広域的な都市サービス拠点地区』の形成を図ります。ま
た、研究開発機能や工業等の開発にも地区計画を活用して柔軟に対応することとします。
○ JR常陸太田駅周辺地区:『多様な機能をもつ交流拠点』としての整備
『多様な機能を持つ総合交流拠点、市内周遊の出発点』として位置づけ、現在行われて
いる駅周辺整備により交通結節機能を向上すると共に、観光案内を含む情報発信施設、交
流・滞留空間等の導入を推進します。また、外国人や子連れのお母さん、身体・精神障害
者等、あらゆる人が利用しやすい地区とするために、ユニバーサルデザインの導入を推進
します。
■
見直し2:まちづくりの将来像の変更
現都市計画マスタープランの『市内外の交流による活性化』という方向性を新たに加えるこ
ととして、まちづくりの将来像を『豊かな自然と歴史を活かした 誰もが住んで良かったと思
えるまち 来て良かったと思えるまち ∼歴史市街地と生活市街地の共存∼』に変更します。
■
見直し3:河川災害・地震に関する施策の強化
地震関連の施策として新たに建物の耐震化の推進を加えると共に、今後発生が懸念される河
川災害に対する施策を強化します。
■
見直し4:市街地内の都市計画道路の見直し(廃止・縮小)
広域的な道路網が充実すると、鯨ヶ丘等の市街地内の通過交通は減少すると考えられます。
さらに、観光商業地を目指す鯨ヶ丘は、まちづくりの観点から沿道の土地利用や歴史資源、コ
ミュニティの保全を優先することが望ましいので、現都市計画道路の縮小・廃止を検討するこ
ととして、都市計画マスタープランに位置づけます。
■
見直し5:金砂郷地区の準都市計画区域の指定
開発が進む金砂郷地区において、周辺環境に調和した開発の適切な誘導を図るため、準都市
計画区域を指定することとして、都市計画マスタープランの対象区域とすると共に、該当する
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ま つ
り の
道 ま
つ り
の 道 常
陸 太
田 東
バ イ
パ ス 常
陸 太
田 東
バ イ
パ ス
沿 道
の 景
観 誘
導 沿
道 の
景 観
誘 導
★ J
R 水
郡 線
梵天山地区 梵天山地区
谷河原駅 谷河原駅
国 道
3 4 9号
バ イ
パ ス
国 道
3 4
9 号
J R
水 郡
線 県
道 和
田 上
河 合
線 県
道 和
田 上
河 合
線
J R
水 郡
線
河合駅
河合駅 国
道 3
4 9号
バ イ
パ ス
国 道
3 4
9 号
県 道
常 陸
那 珂
港 山
方 線
県 道
常 陸
那 珂
港 山
方 線
県 道日
立笠 間線
県 道日
立笠 間線
峰山緑地 峰山緑地 稲木町近隣公園
稲木町近隣公園
磯部地区公園 磯部地区公園 常陸太田駅
常陸太田駅
サイクリングロード サイクリングロード
国道349号久慈川 周辺地区
国道349号久慈川 周辺地区
歴史拠点地区 歴史拠点地区
長期的歴史 拠点検討地区 長期的歴史
拠点検討地区
ま つ
り の
道 ま
つ り
の 道
水 辺
の 楽
校 水
辺 の
楽 校 国道
293号 国道
293号
鯨ヶ丘地区 鯨ヶ丘地区
駅周辺地区 駅周辺地区
国道349号 沿道地区 国道349号 沿道地区
金井近隣公園 金井近隣公園
幡山古墳群 周辺地区 幡山古墳群 周辺地区
馬場町 近隣公園 馬場町 近隣公園
国 道
3 4 9 号
国 道
3
4
9
号 バ イ パ ス
まつりの道 まつりの道
国道293 号 国道293
号
県 道
亀 作
石 名
坂 線 県
道 亀
作 石
名 坂
線
日立南太田I C 日立南太田I C
大森町近隣公園 大森町近隣公園 大森町緑地 大森町緑地
県道日立
笠間線バ
イパス
県道日立
笠間線バ
イパス
まつりの道 まつりの道
レクリエーション 拠点地区
レクリエーション 拠点地区
瑞竜山墓所周辺地区 瑞竜山墓所周辺地区
丘陵地
農業集落地
住宅地 凡 例
地区計画等の制度 活用を想定する区域
まつりの道 沿道の景観誘導 工業地
ゴルフ場・採石場
地域の拠点
ハイキングコース
河川