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中学校における協働的生徒指導体制の構築に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)「中学校における協働的生徒指導体制の構築に関する研究」. 専  攻. 学校教育研究科. コ 一 ス. 生徒指導コース. 学籍番号. M04044G. 氏  名. 内 藤 秦 雄.  生徒指導のねらいは、生徒一人ひと. 組織経営上、何らかの意図が働かなけ. りの個性を伸長し、社会的な資質や能. れば、rあいまいさ」からr無責任に」、. 力・態度を形成していくための指導や. 「自由裁量」から「身勝手に」、「緩や. 援助をすることで、個々の生徒の自己. かに結合したシステムの短所」から 「学校組織がバラバラに」陥り易い。. 指導力を育成することにある。.  最近の生徒指導の問題を考えてみ. それらと協働的生徒指導体制の構築. ると、いじめ、不登校、引きこもり等、. を妨げるものなどを解消するために. 多岐、多様化し、複雑になっている。. は、研修などを通して、教員の意識の. そのような状況を解決するには、一部. 変革や資質・能力の向上を図ることが. の教員だけで生徒指導を推進するに. 大切である。. はおのずからその成果に限界がある。.  次に、協働的生徒指導体制をどのよ. すべての教員による共通理解を図り、 みんなで一致協力して、協働的生徒指. うにして構築すればよいかをA中学 校の事例分析例やリーダーシップ論. 導体制を構築し、効果的に生徒指導を. により考察した。. すすめなくてはならない。. するために、協働的生徒指導体制をど.  A中学校の例では、成果として主に ①r生徒指導の目標、方針、指導組織 等を明確にしたこと」、②「学年にお. のように構築するのかを中心課題に. ける協働的指導体制がよく機能した. して研究をすすめた。. こと」、③「研修により、共通理解や.  協働」とは、「生徒指導体制」とは. 意思統一ができたこと」などをあげて. の定義は、既に述べられた通りである。. いる。①については、問題行動の状況.  まず、学校組織の特徴として、「目. を考慮して、簡潔で、実現し易そうで、. 的と成果のあいまいさ」やr個々の教. 成果が目に見えるものがよいと考え. 員の自由裁量」、「学校組織の短所」と. たこと。学校組織の特徴「目的と成果. して、「統一性がとれにくい」などが. のあいまいさ」と明確化との関連性は. 指摘されている。また、協働的生徒指. 重要である。②については、学年の協. 導体制の構築を妨げるものとして、①. 働的生徒指導体制の構築を目指し、学. 生徒指導に対する考え方の違いの問 題②共通理解不足の問題等5点があ. 年の生徒指導係を中心に学級担任を. げられている。それらに対して、学校. によって学級の枠を越えて学級担任.  ここでは、生徒指導のねらいを達成. 生徒指導の第一人者としながら、問題. 一54一.

(2) 等の教員が協働することに主眼を置. 教員には危機感があり、解決しようと. いた。それがチームワークよく機能し たこと。③については、教員集団の特. いう機運があったのである意味では 協働的生徒指導体制を構築し易かっ. 徴として、教員の自由裁量に任されて. たといえるのではないか。確かに、山. いるところがあるので統一性が取れ. 積する問題行動を解決していくには. にくいなどがあり、それに対して研修. 大変な労力が要ることではある。しか. により共通理解や意思統一をするこ. し、労力がいることを考えれば、通常、. とが出来たなどとしている。その中で も、学年における協働的生徒指導体制. 平穏な時期にこそ着実に積極的な生 徒指導を展開することが大切である. を構築するためには、サブシステムと. ことを示唆している。平穏なときだか. しての学年主任等のリーダ」シップ が重要な役割を担っている。学年主任. らのんびり… などと安心から慢心 にっながらないようにする必要があ. 等が成員にエンパワーメントを感じ. る。管理職はもとより、サプリーダー. させ、集団効力感を高めるとともに、. もその観点から学校経営に参画して、. 上下双方向への働きかけをするする ことにより同僚性を基盤にした協働 的生徒指導体制を構築できるとして. 教職員みんなでその思いを共有でき  最後に校長のリーダーシップにつ. いる。このように、協働的生徒指導体. いて、校長は、学年における協働的生. 制の構築は学年主任や生徒指導主事. 徒指導体制の構築を基盤にする中学. の力量に懸かっていることをあげた。. 校では、学年主任のリーダーシップが.  課題として、積極的な生徒指導を十. 発揮し易くなるように配慮したリー. 分行えなかったことをあげている。. ダー行動が大切である。しかし、時に.  図らずも、問題行動の対応でスター. 応じて陣頭指揮をとることこそ重要. トして、生徒指導の目標や協働的生徒. である。校長の判断力が問われるとこ. れば申し分のないところである。. 指導体制の構築は、ほぼその目的を達. ろである。. 成した。しかし。問題行動は、なかな.  今後の課題として、1、校長の人事 管理と生徒指導における主体性のあ る学校組織マネージメントが必要で あること。2、これからの学校を支え. か減少しなかったというのが実態だ った。.  上記のように、協働的生徒指導体制. の構築に関する成果と課題などにっ いていろいろ考察してきた。そのうえ. るミドルリーダーの育成が急務であ ること。3、次代を担う若い教員の育. に次のことを述べておきたい。. 成が重要であることを指摘しておく。.  あの頃の指導体制が今でいう協働 的生徒指導体制であったとしている. 主任指導教員. 新井肇. が、それにはどのような要因があった. 指導教員. 安原一樹. からなのかと考えた。あの頃の状況に、. 一55一.

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