5 HANDS next グローバル教育プロジェクトの一環として、 私は本年3月6日から17日までスリランカ最大の NGOサルボダヤ・シュラマダーナ運動(以下サ ルボダヤ)を23年振りに視察した。同行者は教 育学部の陣内先生だった。今回の再訪問の契機 となったのは、私がサルボダヤ・ジャパンのメ ンバーとなり、昨年10月サルボダヤ専務理事ビ ニヤ・アリヤラトネ氏を宇都宮大学の講演会に 招聘したことだった。今回の視察の目的は、サ ルボダヤの参加型開発の手法を通じて住民のプ ロジェクトへの「参加」のあり方をグローバル 教育の観点から調査することであった。 最 初 に、 モ ロ ト ワ 本 部 に お い て 開 発 理 念 (DESHODAYA)部門、孤児院、高等教育研究 所、自己収益事業部門(家具製作、印刷、出版 販売)を訪れ、各担当者からインタビューを行っ た。また、ヌアラ・エリヤ、キャンディ、アヌラー ダプラ、バブニアの各地域事務所を視察し、各 コーディネーターから事務所の活動全 般、参加型開発の現状、マイクロ・ファ イナンス(SEEDS)、開発プロジェクト の評価のインタビューを行い、村人か らも直接話を聞くことができた。 今 回 時 間 が 限 ら れ て い た が、 訪 問 し た 村 で は サ ル ボ ダ ヤ の 開 発 理 念 (DESHODAYA)に基づき1段階から 5 段階の発展段階からなる村の参加型の 開発を進めていた。訪問した村の発展 レベルは、3 段階から 4 段階レベルが多 かったが、中には 1 段階から 4 段階ま で 30 年かけてステップ・アップして発 展してきた村もあった。印象的だった のは、村の住民たちがサルボダヤのプ ロジェクトに参加した後の自分たちの生活の良 き変化について生き生きと語っていたことだっ た。サルボダヤは設立されて 50 年以上が経過し、 その間いろいろと試行錯誤を繰り返して発展し てきたと聞いている。村人たちの「笑顔」は、 サルボダヤのプロジェクトが長年の試行錯誤の 上に築いてきた活動による成果の証しなのでは ないかと少し安心をした。 最後に私たちのスリランカ滞在中の 3 月 11 日東日本大震災が発生した。16 日サルボダヤ 本部に戻りバンドゥーラ国際部長から創設者の A.T. アリヤラトネ氏が同日の朝礼で東日本大 震災の被災者のための祈祷をしサルボダヤのス タッフから募金を集めてくれたと聞かされた。 その募金は被災地で活動する日本の仏教団体に 寄付されたが、サルボダヤの好意に感謝しつつ 日本への帰国の途についた。 宇都宮大学国際学部附属多文化公共圏センター長
【06】スリランカ・サルボダヤ運動の「参加」を考える
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