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〈総説〉急性膵炎における重症化機構とアポトーシス

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Academic year: 2021

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(1)9 9. ぎを近畿大医誌(加問. 急性醇炎における重症化機構とアポトーシス 竹山宜典 近畿大学医学部外科学教室(肝胆勝部門). 緒 言. 目し,そのー形態であるアポトーシスが,急性醇炎 の重症化機構に関与していることを世界に先駆けて. 急性勝炎は,醇内での騨酵素の活性化を端緒とし. 実験的に検討してきたトそして,醇炎の全身病変. て,醇の自己消化から非化膿性炎症を引き起こすも. の形成に関与するといわれる醇炎腹水のアポトーシ. のである.その予後は個々の症例により著しく異な. ス誘導能を解析するとともに,急性醇炎における遠. り,軽症例は数日の絶食で軽快するが,重症例では. 隔重要臓器にアポトーシスが存在することを示し,. 集中治療の発達した現在でもいまだに死亡率が 10%. その臓器障害への関与を明らかにしてきた.さらに,. に達し,重症急J 性醇炎は厚生労働省から難病に指定. 感染防御において重要な役割を果たすと考えられる. されている.急性醇炎における[重症化Jとは,停. 細胞性免疫の変化をその構成細胞であるリンパ球の. に発した炎症性変化が全身に波及し,生体恒常性維. 変化から解析を進めてきたベまた,感染源であると. 持に支障をきたすものと定義される.すなわち,発. 考えられる腸内細菌の移行現象 ( b a c t e r i a l t r a n s -. 症早期では肺・肝・腎不全や,血液凝固系の障害で. l o c a t i o n )にも,免疫細胞や腸管粘膜上皮細胞のアポ. ある汎血管内凝固症候群などの多臓器不全をきた. トーシスが関与することを明らかにしている 10 本. い発症後期では停及び豚周閏への局所感染から敗. 稿では,他の研究者の報告とともに,それらの結果. 血症をきたして重症化すると考えられる.したがっ. をまとめて紹介する.. て,発症早期の臓器障害機構と発症後期の感染対策. アポトーシスについて. の確立が本疾患の治療成績向上への鍵と考えられ る.. 重症急性梓炎では,膳局所の炎症が全身に波及し. 1)アポトーシスの概念 虚血,局所の炎症などの要因により引き起こされ. て,全身炎症反応症候群 ( s y s t e m i ci n f l a m m a t o r y. る細胞の死は,細胞膜の障害により惹起される細胞. syndrome:SIRS)が誘導され,そこに感染が併発す. 死であり,形態学的には細胞の膨化が特徴的で, n e -. ると敗血症から不可逆的臓器障害へと進展すると考 も,発症早期から臓器障害が起ることから,感染を. c r o s i s(壊死)と定義される.この細胞死の形態では ATP産生は不要で,核の変化は必須ではない. これに対して,細胞膜の i n t e g r i t yは保持されてい. 伴わない臓器障害機構も存在すると考えられる.. るが,急速な細胞の縮小を特徴とする細胞死の形態. えられている.しかし,感染が証明されない症例に. 一方,重症急性目撃炎では,発症早期より末梢リン. が存在し,アポトーシスと定義される.アポトーシ. パ球が減少していることその減少の程度と予後と. スではクロマチンが核膜周辺に凝集し,細胞全体の. の相聞が見られることがすでに報告されているこ. 縮小 ( s h r i n k i n g )が認められ,細胞表面に大小の突. のことは,重症急性醇炎における免疫担当臓器・細. 起が多数出現する ( b u d d i n g,b l e b b i n g ) . 最終的に. 胞の障害による免疫不全の存在とその重要性を示唆. は,細胞は断片化してアポトーシス小体を形成する.. している.その様な状態に感染を合併すると容易に. アポトーシス小体は速やかにマクロファージにより. 敗血症に移行することが予想され,感染源である腸. 貧食処理され,細胞内容の漏出に引き続く炎症細胞. 内細菌の移行現象 ( b a c t e r i a lt r a n s l o c a t i o n:BT). の浸潤はおこらない.アポトーシスは生化学的には,. も醇炎重症化の因子として重要である. 一方,臓器障害を臓器の構成成分である細胞の障. クロマチンの基本構造であるヌクレオソーム単位で の DNA断片化 (DNAf r a g m e n t a t i o n ) を特徴とす. 害として捉えると,究極の形態として細胞死が存在. る. DNAリンカー部位に DNAエンドヌクレアー. する.細胞死の誘導機構から臓器障害を解析するこ. ゼが作用し, DNAが約 1 8 0bpの整数倍に切断され. とは,本疾患の重症化機構解明への一つのアプロー. るためで,これらの変化には ATPが必要で、あると. チであると考えられる.われわれは, 1 9 9 0初頭より. される.. 急性醇炎における臓器障害機構としての細胞死に注. アポトーシスは,形態形成や正常免疫機構におい.

(2) 1 0 0. 竹山宜典. て普遍的な生命現象として存在して,特異的実行機. された I I型肺胞上皮細胞のアポトーシスが肺胞上皮. 構を持たない n e c r o S l Sとは異なり,細胞内の特定の. のバリアー機能の障害を引き起こすと推論してい. 作動機構を持つことが特徴的である.. 0 0 0年には Yuenら る.同様のラットモデルでは, 2. 2)アポトーシス検出法. が,惇炎作成 5時間後に肺胞上皮細胞にアポトーシ. アポトーシスの検出方法には大別して形態学的方. ス が 誘 導 さ れ る こ と を TUNEL法 を 用 い て 示 し. 法,組織化学的方法,生化学的方法がある.形態学. た 12 彼らは,同時にアポトーシス誘導蛋白である. 的方法とは,顕微鏡観察により,その形態的特徴か らアポトーシスを検出する方法であり,単に位相差. baxが発現することも見出している.また, Nakmuraらも,醇炎作成 3日後に肺胞のみならず細気. 顕微鏡により細胞の縮小を見るものから核の断片化. 管枝の上皮細胞にもアポトーシスが誘導されること. やクロマチンの核内分布を DNA特異的蛍光色素な. を見出している.. ど で 染 色 す る 方 法 ( Ho e c h s t 3 3 2 5 8,3 3 3 4 2や. 一方, C a l l i c u t tらは 2 0 0 3年に,マウスにコリン欠. p r o p i d i u mi o d i d e ),また電子顕微鏡観察により,直. 乏エチオニン添加食を給餌して作成する重症醇炎モ. 接断片化した核やアポトーシス小体を確認する方法. デ、ルにおいて,給餌開始 6日後に肺胞上皮細胞のみ. がある.また, FACScanを用いて DNAの断片化や. ならず毛細血管上皮細胞にもアポトーシスが誘導さ. 細胞周期を同時に測定でき,アポトーシス測定に多. れることを TUNEL法で示している 13 さらに,血. 用されている.次に,組織化学的方法とは,アポト. 管内皮細胞に誘導される接着因子である VCAM1. ーシス細胞に特異的に出現する蛋白,遺伝子,断片. に対する抗体投与により,上記のアポトーシス誘導. 化 DNAを組織化学的に検出する方法がある.その. が抑制されることから, VCAM1誘導に引き続いて. 代表としては, TUNEL法がある.これは DNAの. 起こる好中球集積がこのモデルにおけるアポトーシ. 3'OH末端にビオチン化 dUTPを結合させこのビ. ス誘導に関与していると推論している.. オチンを免疫組織化学的に検出する方法である.さ. 2)腎障害. らに,細胞 DNAを抽出しこれをアガロースゲ、ル電. 腎障害は,急性解炎の重要な予後因子となってお. 8 0bpの整数倍の DNA断片化 ( s t e 気泳動して約 1 ppedl a d d a rpaUern) を確認する方法が,最も確実. それに引き続いて起こる腎障害には急性醇炎により. なアポトーシス証明法とされている.. 誘導される腎毒性物質の関与が想定されてきた.一. 発症早期における多臓器不全におけるアポ卜ーシス 重症騨炎の発症早期には,心血管系,肺,腎,肝 および血液凝固系の障害がおこる.その中で,肺, 腎,肝およびリンパ組織において,実験停炎モデル. り,発症早期の乏尿は血管内脱水の結果ではあるが,. 方,敗血症における腎障害は,従来は腎虚血に伴う 急性尿細管壊死によるものとされてきたが,最近で は尿細管のアポトーシスの関与が示されてきてい る. 我々は 1 9 9 5年に,実験停炎や醇炎臨床例における. でアポトーシスが確認されている.. 騨炎腹水が,イヌ尿細管培養細胞である MDCK細. 1)肺障害. 胞にアポトーシスを誘導することを見出し,報告し. 重症急性勝炎における肺障害の特徴は,低酸素血. ているこの報告が,急性醇炎の重症化機構へのア. 症である.軽度の低酸素血症から, a d u l tr e s p i r a t o r y. ポトーシスの関与に言及した最初の報告である.さ. d i s t r e s ssyndrome (ARDS)類似の高度の低酸素血. らに,ラットの梓管にデオキシコール酸を注入する. 症まで幅広い病態をきたすが,高度の低酸素血症が. 壊死性醇炎モデソレでは,醇炎作成 6時間後に尿細管. 予後の決定因子となることが示されている. 1 9 9 8年. にアポトーシスが TUNEL法にて観察されること. に , Wangらは 1 1型の肺胞上皮細胞が急性解炎時に. を報告したさらに,このモデルから採取した梓炎. I型 アポトーシスをきたすことを報告している 11 I. 腹水を健常ラットの腹腔に投与すると同様のアポト. の肺胞上皮細胞は型肺胞上皮細胞の前駆細胞と. ーシスが観察されることや,正常ラットから調整し. して肺胞上皮の修復に働くとともに,肺胞上皮サー. た単離尿細管索に梓炎腹水が用量依存性にアポトー. ファクタントを分泌して肺胞の表面張力をたもち肺. シスを誘導することも見出している.. 胞の形態維持に寄与するとされる.彼らは,. 5%タ. ウロコール酸醇管内注入によるラット壊死性隣炎モ. 3)肝障害 重症急性醇炎における肝障害は,肺障害や腎障害. デルにおいて,醇炎作成 1 2,2 4時間後に, I I型肺胞. よりも頻度は低いものの,予後規定因子のひとつと. 上皮細胞がアポトーシスに陥ることを形態学的に確. 考えられており,発症早期の血中 LDHの上昇が致. 認し,騨炎作成後 6時間後に肺胞洗浄液中に上昇す. 死率の上昇と相関することが示されている.. る tumorn e c r o s i sf a c t o rα(TNFα) により誘導. 肝細胞のアポトーシスは,様々な肝障害で報告さ.

(3) 急性解炎における重症化機構とアポトーシス. 1 0 1. i n g e rらはマウスのエンドトキシン れており, Bohl. トを腹腔内に投与して減少させたラットで牌炎を作. ショックモデルで,肝細胞に広範なアポトーシスが. 成すると,肝障害が著明に軽減し,肝細胞のアポト. 誘導されることを報告している 14. ーシスが減少することも報告しているに(図 3)これ. 我々は,腎のアポトーシスを見出したのと同様の. らの結果から ,急性醇炎における急性期の肝障害機. モデノレを用いて,醇炎作成 6時間後に肝細胞にアポ. 構の一部は肝細胞のアポトーシスによるものであ. トーシスが誘導されることを見出し報告してい. り, その誘導機構に肝や腹腔のマクロファージが関. るまた,このモデルから採取した勝炎腹水を健常. 与していることが明らかになった.. ラットの腹腔に投与すると肝細胞にアポトーシスが. 一方, Murrらは ,勝炎腹水でラット肝臓を還流す. 観察されることや,正常ラットから調整した初代培. ると肝細胞にアポトーシスが誘導されるという我々. 養肝細胞に膜炎腹水が用量依存性にアポトーシスを. の結論を支持する結果を報告している 15 ただし ,こ. 誘導することも見出している . (図1)我々は, この. の還流モデルで' I i,肝の Kupffer細胞は活性化され. 肝細胞におけるアポトーシス誘導機構として ,TGF. ず,腹水中に含まれる耐熱性因子によりアポトーシ. -β の 関 与 を 指 摘 し て い る . す な わ ち ,上 記 の m. スが誘導されると推測している . 同じ研究グループ. v i v o,i nv i t r o実験系に,それぞれ肝細胞にアポトー. から,急性解炎に伴う肝細胞アポトーシス誘導機構. シ ス を 誘 導 す る と さ れ る TNFα と TGFβ の中. に関して , p 38-mi togen a c ti vated p r o t ei nk i n a s e. 和抗体を投与または添加したところ, TNF一α の中. (MAPK) の活性化から caspase3の経路を介して. 和抗体は ,肝機能障害も肝細胞のアポトーシスに影. a s t a s eによる い る と の 結 果 や, さ ら に 勝 由 来 の el. β の中和抗体は,肝機能障害 響しなかったが,TGFを軽減し,肝細胞のアポトーシス誘導を抑制した .. 血清A LT. 血清Amy l a s e. 、. ( 図 2). : : 3 "1. 400. 「 i ー 「 「i L 「. 我々は , さらに TGFβ の産生源であると想定さ れる肝 Kupffer細胞や腹腔マクロファージを , リポ ゾームに封入したジクロロメチレンジフォスホネー. , ; ;. : : 3 '3帥 、 、. 「一一一一 * 一 一 一 寸. 4. 巴"帥 ー ト J. 監. 4て 1 刷. ,. 〈 E e 診、. Sd4h 役み E 吻 司q. b u p今'* f. uk. ふ. 訴. T . .d1 t ; {. V. 6 f. 図 2 ラット実験豚炎における肝障害と肝アポトー 0 シスに対する抗 TGFβ 中和抗体の効果.2 %デオキシコール酸勝管内注入により作成し たラット勝炎モ デルに勝炎作成と同時に 抗 TGFβ 中和抗体を静脈内投与し ,勝炎作成 6時間後 の末梢血の ALTと amyl a s eを測 p<O. O l, p<0 . 0 5 定した .. *:. *:. DNA断片化. 血清ALT 4 0 0. 「- L 「. ろ 、. 冷句会. \~汗. 図 1 ラット実験豚炎腹水によるラット初代培養肝 細胞のアポトーシス誘導効果.20%デオキシ コール酸!停管内注入により作成したラット豚 炎モデルの勝炎作成 6時間後に採取した腹水 を,ラット初代培養肝細胞に添加し 5時間 後に DNAを採取し,アガロースゲル電気泳 動を行 った .. 0 0 00 2 1. 古 ﹄S F S U I w o-. 、2-. J. ¥授、%;¥. ]00. %04も が6. 必 吻匂~. ' 'T. ~~. 0 4. 4 砕 .~4t. 4 砕 沃 ム " ' f / ", 9. 4 年 ~. 図 3 ラット実験停炎におけるマクロファージ除去 の肝障害と肝アポトーシスへの効果.あらか iposomeを投与し,腹腔マ じめ DMDP封入 l クロファージと Kupper細胞を除去したラッ トに ,20%デオキシコール酸勝管内注入によ り壊死性勝炎モデルを作成し,勝炎作成 6時 間後の末梢血の ALTと肝細胞の DNA断片 化量を測定した. p<O.O , l Mφ:マクロ ファージ. *:.

(4) 1 0 2. 竹山宜典. Kpffer細胞の Fasl igand活性化を介するという結. 重症急性醇炎でも ,発症早期より末梢リンパ球,. 果などが報告されているが,同じグループから相反 する結果が報告されている 16, 17. 特にへルパー T リンパ球が減少していること , その 減少の程度と予後との相関が見られることがすでに. 騨炎腹水中に含まれるアポトーシス誘導因子に関. 報告されており Iヘ重症急性醇炎における免疫担当. しては ,我々も新たな解析結果を報告している .出. 臓器 ・細胞の障害による免疫不全の存在とその重要. 血壊死性解炎においては,ヘモグロビンが,へムの. 性を示唆している .. 酸化物であるへマチンに変換されることが知られて. 我々は , まず実験急性醇炎における胸腺の変化 を. きたが, 我々はこのへマチンが臨床例の牌炎腹水や,. 解析した . 5%デオキシコール酸を醇管内に注入し. 実験醇炎腹水に大量に含まれること , さらにほぼ同. 0時間後には胸 たラット梓炎モデルでは ,醇炎作成2. 用量のへマ チンが i nvi voならびに i nvi t r oで肝細. 腺重量と 胸腺細胞数は , それぞれ単開腹群に比較し. 胞のアポト ー シ ス を 誘 導 す る こ と を 見 出 し て い. 6% となり ,著明な低下を認めた .騨炎作 て62%と6. TUNEL陽性細胞が散見さ. るは.つまり ,出血性騨炎においては肝細胞のアポト. 成 6時間後にはすでに. ーシス誘導機構の一部をへマチンが担っている可能. れ,2 0時間後には胸腺が TUNEL陽性細胞で充満し. 性がある .. ていた . このモデルて、は ,末梢白血球数は単開腹群. 後期感染性合併症におけるアポ卜ーシスの関与 重症急性陣炎では,勝壊死や醇周辺の壊死組織に. と豚炎群に有意差は見られなかったが,末梢リンパ 球数は,醇炎作成 2時間後から減少し. 5時間後に. は単開腹群に比較して有意に減少していた 19. 感染をきたし ,発症 2週以後に感染が顕在化して敗. 続いて,臨床例の解析も行った .重症急性醇炎症. 血症をきたして 重篤化することが治療成績向上の隆. 例を後期感染合併の有無に より感染群,非感染群に. 路となっており ,感染防御と敗血症への移行の阻止. 分け, この両群における入院時の白血球数, リンパ. が治療における最重要課題となっている .起炎菌は. 球数を比較すると , 白血球数には差を認めなかった. ほとんどの場合,腸内細菌であり ,腸内細菌の腸管. が,感染群において有意なリンパ球数の減少を認め. 外移行,すなわち ba c t er ialt r a n s l o c a t i o n(BT) が. た 20 さらに ,感染群において ,CD3陽性でかつ CD8. 感染源である .. 陽性細胞の有意な減少が確認された . リンパ球減少. 0 0 兆個以上に及ぶ細菌が存在するが, 腸管内には 1 正常でトは腸内細菌は腸管内に留まり ,腸管外へ逸脱. 機構として ,末梢血リンパ球のアポトーシスを想定 し,重症醇炎患者のリンパ球を分画採取し ,ただち. しない. これは腸管がこれら腸内細菌に対する物理. に細胞周期解析を行ったが, アポトーシス細胞比は. 的・ 免疫学的なノてリアを備えているためで,BTとは. 1 0%以下で,健常人との差 は見 られなかった . しか. この腸管のバリア機能が何らかの原因で破綻するこ. し, リンパ球を採取後,2 4時間培養した後に解析す. とにより ,腸管内 に存在する細菌,真菌,あるいは. ると,アポトーシス細胞比は健常人のリンパ球では. エンド トキシ ンなどの細菌毒素が,腸管粘膜と粘膜. 上昇しなかったが,患者リンパ球では著明に上昇し. 固有層を通過し て腸間膜リンパ節,牌,肝,腹腔内, 血液など、へ移行する現象をいう .近 年, BTが I CU 患者の感染源不明の敗血症, あるいは敗血症性多臓 ら盛んに解析されてきた .現在では BT は熱傷,出 血性ショック ,腸閉塞,腹膜の炎症,放射線照射, 完全静脈栄養,急性豚炎などで起こることが確認さ れている .その機序としては ,①腸管壁の mteg nt y の低下,②腸管および全身の免疫能低下,③腸管内 での細菌の o verg r owth,の 3者が想定されている . そのうちの,前 2者に関して , アポト ーシスの関 与が想定されており,その結果を概説する . 1) リンパ系車呂織におけるアポトーシス リンパ系組織のアポト ー シスに起因する細胞性免 疫の低下現象はこれまで多くの研究者によって報告 され,高度侵襲手術後や熱傷,敗血症などで病態を 修飾していることが知られている .. DNA電気泳動. ( ヌ )封盟国雪国OE OE︿. 器不全 (MOF )の原因として注目され, 1 9 8 0年噴か. Hoechst 33342による核染色 50. 句 切 々キ匂 図 4 重症急性膜炎患者入院時の末梢血リンパ球の. アポト ーシス .重症急性勝炎患者入院時の末 4時 間 培 養 し ,Flow 梢血リンパ球を2 o e c h s t3 3 3 4 2による核染色,お c y t ome t ry,H よび DNAアガロースゲル電気泳動を行っ た.F lowc y t o m e tr yでは健常人から採取し 4時間培養した末梢リンパ球の結果と,勝 て2 :p<O. O l 炎患者のリンパ球を比較した . *.

(5) 急性勝炎における重症化機構 とアポトーシス. 1 03. た.このときの核の断片化,DNA断片化も確認 され. 導機構を成長ホルモンの欠乏であると 推論してい. た. ( 図 4)解炎回復に伴い末梢リンパ球数も回復す. る.. るが, それとともに 2 4時間培養後にアポ トー シス陥. 一 方,我々は BTの 一 因 で あ る 腸 管 壁 の i n t e -. る細胞数の比率も減少し ,正常レベルに回復するこ. g r u t yの低下に腸管粘膜上皮細胞のアポトーシスが. とも判明した . このような ,末梢血リンパ球のアポ. 関与しているかどうかを解析し,報告している 24 腸. トーシスによる減少は上記のラット重症急J 性隣炎モ. n t e g r i t yを評価する方法として ,ラットの一 管壁の i. デルでは確認されたが,軽症浮腫性解炎モデルであ. 定の長さの腸管の両端を結殺して内腔 に蛍光色素を. るラットセルレイン誘起僻炎モデノレでは観察されな. 封入し , それを一定時間緩衝液中で振壷培養して ,. かった .. 腸管外に漏 出する蛍光色素の量を測定することによ. 一方,成人 における代表的免疫組織である牌臓に. り,腸管壁の i n t e g ri tyを評価する系を確立した(図. 開腹群と比較して顕著 に減少した . しかし ,胸腺と. 5).3%デオキシコール酸をラットの勝管内に注入 して作成した壊死性勝炎モデノレの回腸を勝炎作成 6 時間後に採取し,上記の実験系で腸管の i n t e g r i tyを. は異なり ,牌細胞にはアポトーシス像は観察されな. 測定すると,単開腹群 に比較して腸管外に漏出する. ついても検討した . ラッ ト壊死性勝炎モデルでは , 醇炎作成 1 2,2 4時間後の牌重量,牌細胞数ともに単. かった 21 また ,あらかじめ牌摘を行うと末梢リンパ. 色素の量が有意に多く ,i n t e g r i t yが低下している結. 球の減少がさらに充進することが観察され,重症急. 果であった . この腸管の粘膜上皮細胞のアポトーシ. TUNEL法 ならびに断片化 DNA量の定量で. 性解炎においては末梢組織でリンパ球がアポトーシ. スを. スにより減少し ,牌臓はその再動員の供給源となっ. 解析すると単開腹群に比較して,アポトーシスが顕. ていると考えられた .. 著に充進していた . さらに , アポ トーシス誘導を遂. また ,腸管のリンパ組織についても検討している が,パイエル板の リンパ球や腸間膜リンパ節でも,. o! y c a s p a s e sの阻害剤である ( 2 行する酵素である p. VADf m k )を,勝炎作成と同時に投与したところ ,. 4 時間後にかけて ラット実験豚炎作成後 6時聞か ら2. 腸管粘膜上皮のアポトーシス 細胞比と断片化 DNA. 著明なアポトーシスを確認している(未 発表デー. 量の有意な減少が見られ, ( 図 6)醇炎群で低下した. タ).. 回腸粘膜高が,c a s p a s ei n h i b it o rの投与により回復. 2)好中球アポトーシス遅延. 4, 2 0 0の していた 25 さらに,上記の方法で分子量 7. 好中球による炎症反応がそのアポトーシスによる 減少で終息することが広く知られており , この好中 球のアポトーシスが,様々な炎症性刺激により阻害 され炎症反応が選延 ・ 拡大することが知られている .. FITCd e x t r a nを用いて腸管の透過性を測定したと ころ ,梓炎群で冗進した腸管壁の透過性が c a s p a s e i n h i b i t o rの投与により 有意に 抑 制 されていた . ま た,豚炎作成 1 8時間後の末梢血および門脈血中のエ. O ' N e i lらは,急性醇炎症例の末梢血から単離した好. ン ドトキシン量を測定し たところ ,騨炎群で著明に. 中球に自発的アポトー シスが,健常人に比較して明. a s p a s ei n h i b i t o r投与群では有意 上昇していた が , c. らかに遅延しているこ と示し , この遅延減少が重症. に減少していた . (図7), さらに , この惇炎モデノレ. では軽症よりもさらに顕著であることも報告してい. では解炎作成 2 4時間後の死亡率は 1 4 / 3 2( 6 0 . 9 % )に. る22 彼らは ,患者から採取した好中球では ,F a s抗. r o c a s p a s e 3の downregu !a 体の下流に位置する p t i o nが観察されることか ら,この現象が F a s抗体 に 対する反応性の低下に起因すると結論している.. 3)腸管粘膜上皮細胞のアポト ーシス 腸管粘膜上皮細胞のアポトーシスは ,虚血再還流, 放射線障害や閉塞性黄痘などの様々な病態で観察さ れており ,腸管壁の i n t e gr i t yの低下から BTの要 因となることが推測 されている . 急性梓炎に関しては, Wangらが,5%タウロコー ル酸梓管内注入モデルを用いて,陣炎作成 6時間後 に回腸粘膜上皮細胞にアポトーシスが誘導されるこ とを,. DNA断片化と TUNEL法にて示した 23 彼ら. は, このアポトーシスが成長ホルモンの投与により 回避できることを報告し ており ,アポトーシスの誘. 図 5 ラッ トの腸管壁の透過性評価法.ラットの回 TCにて蛍光標識され 腸を採取し ,内腔に FI た各種濃度の d e x t r a nを注入し,両端を結事と 7 'Cの培養 することにより封入する . これを 3 液中で保存し, 一定時間で腸管外に漏出する 色素量を測定 して腸管の透過性を評価した ..

(6) 1 0 4. 竹山宜典 断片化D NA 量. A p o o t o t l cI n d e x ( 首). もしくは励起が軽症醇炎においても 確 認 さ れ て お ZHCm a w. 。 。 町. -. 。 。. り,我々も軽症勝炎モデルであるラットのセルレイ ン誘起梓炎において腹腔 26 および肺 27 マク ロファー. 帽. 0 . 5. priming) となっているこ ジが少なくとも励起状態 (. とを報告している.醇局所のみならず遠隔臓器や腹 。 対 照. Sham 陣 I n h l bl t o r Op 斑 群 癖 群. 対 照. Sham Op. 陣. I n h l b l t o r. 蝿 群. 騨,軍. 図 6 ラット重症急性勝炎モデルの回腸粘膜上皮細 n 胞 の ア ポ ト ー シ ス に 対 す る caspase i h i b i t o rの効果.3% デオキシコ ール酸をラッ ト勝管に逆行性注入して作成した重症急性解 炎モデルに, p o !ycas pas e i n h i b i t o rである ZVZDfmk( 5 0 0いg/body )を勝炎作成直前に 腹腔内投与した .対照群は,無処置ラット . Shamop群は単開腹.勝炎作成 6時間後の回 腸粘膜上皮におけるアポトーシス細胞比と, :p<0_05vs 断片化 DNA量を 測定した . * 勝炎群.. 腔においてもマクロファージが活性化されており, 好中球を介さない臓器または細胞障害機構の存在も 重要で、ある . 実 際,急性膜炎腹水の臓器 または細胞への直接障 害 作用が以前から報告 されている . Satakeらは急 性醇炎腹水中に致死的な肺障害 28 や腎障害 29 を惹き 起こす活性の存在を報告しており, Coticchiaらは ecki らはイヌ急性解炎モデル 臨床例からのへ Biel. から採取した腹水カ331,肝細胞のミトコンドリア呼 吸を障害することを報告している . このように ,重 症急性惇炎においては液性因子による臓器 ・細胞障 害が病態を修飾している .. エンドトキシン濃度 回腸壁透過性. 醐末梢血. 5 同. 門脈血. 捌. ψ1 ヒ 佃. , ' ". ヰ キ 4 > 4 '~恥 0 . . 0 t . l h. から引き起こされる後期の感染性合併症にも重要な. 0 2. i 白. る早期の遠隔臓器障害と ,bacterial translocation. 4. ~J帥. 6. 。。. 。muE hsaas E. E. 炎の遠隔臓器,免疫組織や腸管粘膜上皮にアポ トー シスによる細胞死が認められ,重症急性拝炎におけ. 80. ~4帥. 本稿で示した様に ,重症急性梓炎臨床例と実験勝. 役割を果たしていることが明らかとなった .. , ' ". アポトーシスの誘導機構に関しては , さまざま分. ~酔#叫4>~ + .. 'hヰヰセン. 均'hキヰモ. 子の関与が想定され,本稿で示したように ,TGFβ などのサイ トカイ ンや各種成長因子が関与している. 図 7 ラッ ト重症急性勝炎モデルの回腸壁の透過性 とエンドトキシン・トランスローケー ション に対する caspasei n h i b i torの効果 .3 %デオ キシコール酸をラット解管に逆行性注入して 作成した重症急性勝炎 モデルに, po!ycas pas 巴 i n h i b i t o rである ZVZD-fmk g/body ) を豚炎作成直前に腹腔内投与 ( 50 0ぃ した .Shamop群は単開腹.勝炎作成 6時間 後の回腸壁の透過性を回腸ループ内に投与し 1, 2 0 0の FITC-Dext r a nの透過量 た分子量 7 で測定した .さらに勝炎作成 1 8時間後の末梢 血と門脈血中のエンドトキシン濃度を測定し た. * :p<0.01vs醇 炎 群.. ことが想定される.我々が,示したようなアポトー シス実行分子である caspaseなどの阻害により ,臓 器 障 害 や 感 染 成 立 を 制 御 す る 試 み が な さ れ つ つあ り,臨床応用が期待 される. リンパ組織や腸管粘膜で、の反応を含め,急性豚炎 a l に伴う全身変化が敗血症 に お け る 全 身 変化 の an ogyでどこまで理解できるのか,どの点が醇炎特異. 的な現象でどこまで治療が可能なのかは,今後解決 すべき課題として残されている . 文 献. 達するが, caspasei n h i b i t o r投与により 8/28(28.6 %)まで低下した . (p<O. 0 5 ). 考 察 重症急性 惇 炎 に お け る 遠 隔 臓 器 障 害 機 構 と し て は,高サイトカイン血症による重要臓器への好中球 の集積と, B Tに起因する 感染による集積された好 中球の爆発的活性化の二段階の作用機構である,い わゆる Secondattacktheoryが想定されている .一 方で,サイトカイ ンカスケー ドにおいて好中球の上 流に位置すると考えられるマクロファージの活性化. 1 .A n t a lL,SzaboG,Sonkol yS,P a l o c z iK,andS z e g e d i G( 19 7 8 ) Ab normal it i e si n humoral and c el l u l a ri m I . S tudyo ft h ec e l l ul a r m u n o a c t i v i t yi np a n c r e a t i t i s.I 18 7 immunes y s t e m . ActaMedAcadS c iHung3 5・8 sES ( 19 8 5 )P ro g . 2.Chri s t o ph iC,McDermotF,Hughe nos ti cs i gn i f i can c eo ft hea b s o l u t el ymphocyt ec ou nti n 5 0 :2 9 52 9 6 a c u t ep a n c r e a t i t i s.AmJSurg1 .TakeyamaY, UedaT,Ho r iY, UenoN, 3.Nis hikawaJ YamamotoM,S a i t o hY ( 1 9 95 )l n d uc ti o no fapo p t o t i c c el de at h by p a n c r e a t i t is -a s s o ci a te da s c i t i cf l u i di n Madin-Darbyc a n i n ek i d ne yc e l l s.FEBSL e t t3 7 3 :1 9 2 2 h i kawa J , Ueda T, H o r i Y, 4 . Takeyama Y,Nis.

(7) 急性豚炎における重症化機構とアポトーシス. 1 9 9 9 )I n v o l v e m e n to fp e r Yamamoto M,Kuroda Y ( i t o n e a lmacrophagei nt h ei n d u c t i o no fc y t o t o x i c i t ydue t oa p o p t o s i si na s c i t i cf l u i da s s o c i a t e dwiths e v e r ea c u t e p a n c r e a t i t i s _ JSurgRes8 2 :1 6 3 1 7 1 J UedaT,Hori 5 _ TakaseK,TakeyamaY,Nishikawa, 1 9 9 9 )A p o p t o t i cc e l ld e a t h Y,YamamotoM,KurodaY ( o fr e n a lt u b u l e si ne x p e r i m e n t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s _S u r g e r y1 2 5 :4 1 1 4 2 0 6 _ TakeyamaY,HoriY,TakaseK,UedaT,Yamamoto 2 0 0 0 )p o p t o t i cc e l ld e a t ho fh e p a t o c y t e s M,KurodaY ( i nr a te x p e r i m e n t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s _S u r g e r y 1 2 7 :5 5 6 4 h i n k a iM,TakaseK , 7_H o r iY,TakeyamaY,UedaT,S Kuroda Y ( 2 0 0 0 ) M a c r o p h a g e d e r i v e dt r a n s f o r m i n g growth f a c t o rβ1 i n d u c e sh e p a t o c e l l u l a ri n j u r yv i a a p o p t o s i si nr a ts e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s _S u r g e r y1 2 7: 6 4 1 6 4 9 ] UedaT,H oriY ( 1 9 9 8 ) 8 _ TakeyamaY,Nishikawa, Thymic a t r o p h yc a u s e d by thymocyte a p o p t o s i si n e x p e r i m e n t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s _ JSurgRes7 8: 9 7 1 0 2 K UedaT,HoriY,Goshima 9_TakeyamaY,Takase, 2 0 0 0 )P e r i p h e r a l l y m p h o c y t er e d u c t i o ni n M,KurodaY ( s e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i si sc a u s e dby a p o p t o t i cc e l l d e a t h . ]G a s t r o i n t e s t i n a lSurg4 :3 7 9 3 8 7 1 0 . Takeyama Y ( 2 0 0 5 )S i g n i f i c a n c eo fa p o p t o t i cc e l l d e a t hi ns y s t e m i cc o m p l i c a t i o n sw i t hs e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s . ]G a s t r o e n t e r o l4 0 :1 1 0 o r j e s s o nA,SunZW,WallenR,DengX M, 1 1 . WangXD,B ZhangHY,H a l l b e r g,AndersonR ( 19 9 8 ) Thea s s o c i a t i o no ft y p eI Ipneumocytesande n d o t h e l i a lp e r m e a b i l i t yw i t ht h epulmonaryc u s t o c y t esystemi ne x p e r i m e n t a la c u t ep a n c r e a t i t i s . Eur]C l i nI n v e s t2 8 :7 7 8 7 8 5 h a iZK,XuJY 1 2 . YuanYZ,GongZH,LouKX,TuSP,Z ( 2 0 0 0 )I n v o l v e m e n to fa p o p t o s i so fa l v e o l a re p i t h e l i a l c e l l si na c u t ep a n c r e a t i t i s a s s o c i a t e dl u n gi n j u r y . World JG a s t r o e n t e r o l6 :9 2 0 9 2 4 1 3 .C a l l i c u t t CS,Sabek 0,Fukatsu K,Lundberg AH, GaberL,WilcoxH,KotbM,GaberAO( 2 0 0 3 )D i m i n i s h e dl u n gi n j u r yw i t hv a s c u l a ra d h e s i o nm o l e c u l e 1 b l o c k a d ei nc h o l i n e d e f i c i e n te t h i o n i n ed i e t i n d u c e dpan 8 6 1 9 6 c r e a t i t i s .S u r g e r y1 3 3・1 ,L e i s tM,GantnerF,AngermullerS,Tiegs 1 4 .B o h l i n g e r1 1 9 9 6 ) DNA f r a g m e n t a t i o ni n mouse G,Wendel A ( . AmJP a t h o l1 4 9・1 3 8 1 o r g a n sd u r i n ge n d o t o x i cs h o ck 1 3 9 3 ]F i e rA,F o u l i sP, R LoughornTP 1 5 . MurrM M,Yang, ] r . , E pling-Burnette PK, Norman JG ( 2 0 0 2 ) P a n c r e a t i t i s a s s o c i a t e da s c i t i cf l u i di n d u c e sh e p a t o c y t e d e a t hi n d e p e n d e n to fl o c a lc y t o k i n e s . JSurgRes1 0 6: 3 0 8 3 1 3 i e rA,C a r t e rY,L i uG,E p l i n g B u r n e t t ePK, 1 6 . Yang],F B a iF,LoughranTP,M a s t o r i d e sS,NormanJG,Murr M M( 2 0 0 3 )L i v e ri n j u r yd u r i n ga c u t ep a n c r e a t i t i s :t h e p 3 8 r o l eo fp a n c r e a t i t i s a s s o c i a t e da s c i t i cf l u i d(PAAF), a s p a s e-3 i n i n d u c i n g h e p a t o c y t e MAPK, and c. 1 0 5. a p o p t o s i s . JG a s t r o i n t e s tSurg7 :2 0 0 2 0 0 8 1 7 . Yang, JG a l l a g h e rSF,HainesK,E p l i n g B u r n e t t ePK, B a iF,GowerW R] r . , M a s t o r i d e sS,Norman]G,Murr M M( 2 0 0 4 )K u p f f e rc e l l d e r i v e dFasl i g a n dp l a y sar o l e i nl i v e ri n j u r y andh e p a t o c y t ed e a t h . JG a s t r o i n t e s t Surg8 :1 6 6 1 7 4 o r iY,KurodaY, 1 8 _ UedaT,TakeyamaY,TakaseK,H HoHS( 2 0 0 2 )Hematini soneo ft h ec y t o t o x i cf a c t o r si n p a n c r e a t i t i s a s s o c i a t e da s c i t i cf l u i dt h a tc a u s e sh e p a t o c e l l u l a ri n j u r y .S u r g e r y1 3 1 :6 6 7 4 ] Ueda T,H o r iY ( 19 9 8 ) 1 9 . TakeyamaY,Nishikaw, Thymic a t r o p h yc a u s e d by thymocyte a p o p t o s i si n e x p e r i m e n t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s . ]SurgRes7 8: 9 7 1 0 2 K UedaT,H o r iY,Goshima 2 0 _ TakeyamaY,Takase, KurodaY ( 2 0 0 0 )P e r i p h e r a l l y m p h o c y t er e d u c t i o ni n M, s e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i si sc a u s e dby a p o p t o t i cc e l l 7 9 3 8 7 d e a t h . JG a s t r o i n t e s tSurg4・3 1 . YasudaT,TakeyamaY,UedaT,Takase, KN i s h i k 2 J KurodaY ( 2 0 0 2 )S p l e n i ca t r o p h yi nexperimen awa, t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s .P a n c r e a s2 4 :3 6 5 3 7 2 ' N e i l l A, J Conroy E,Brady HR,F i t 2 2 .O ' N e i l l S,O 2 0 0 0 ) A l t e r e dc a s p a s e z p a t r i c k JM, Watson R W ( e x p r e s s i o nr e s u l t si nd e l a y e dn e u t r o p h i la p o p t o s i si n a c u t ep a n c r e a t i t i s . ]LeukocB i o l6 8 :1 5 2 0 a n gX,明T a n g B,Wu K,Xu M,Gong Z ( 2 0 0 2 ) 2 3 _ 羽T Growthhormoned o w n r e g u l a t e dt h ee x c e s s i v ea p o p t o s i s o fi l e a li n t e s t i n a le p i t h e l i a lc e l l si nr a t sd u r i n gt h ee a r l y c o u r s eo fa c u t en e c r o t i z i n gp a n c r e a t i t i s .P a n c r e a s2 5: 2 0 5 2 0 9 h i n z e k iM,Sawa 2 4 . YasudaT,TakeyamaY,UedaT,S H,NakajimaT,KurodaY ( 2 0 0 6 )Breakdowno fi n t e s t i n a lmucosav i aa c c e l e r a t e da p o p t o s i si n c r e a s e si n t e s t i n a lp e r m e a b i l i t yi ne x p e r i m e n t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s . ]SurgRes1 3 5 :1 8 2 6 h i n z e k iM,K i s h i 2 5 . YasudaT,TakeyamaY,UedaT,S 2 0 0 7 )P r o t e c t i v e S,SawaH,NakajimaT,KurodaY ( e f f e c to fc a s p a s ei n h i b i t o r on i n t e s t i n a li n t e g r i t yi n e x p e r i m e n t a ls e v e r ea c u t ep a n c r e a t i t i s . ]SurgRes1 3 8: 3 0 0 3 0 7 9 3 )実験急 2 6 . 豊川晃弘,竹山宜典,原之村博,斎藤洋一(19 0: 性豚炎におけるマクロブアージ活性化現象.日消誌 9 2 9 0 9 2 9 1 6 1 9 9 4 ) :急性 2 7 _ 原之村博,竹山宜典,豊川晃弘,斎藤洋一 ( 勝炎時の肺障害機構における肺マクロファージ活性化の意. 5:3 7 6 3 8 1 義について.日外会誌 9 ,N ishiwakiH,UmeyamaK ( 1 9 8 5 ) 2 8 _ SatakeK,Koh1 Toxicp r o d u c t si nhemorrhagica s c i t i cf l u i dg e n e r a t e d d u r i n ge x p e r i m e n t a la c u t ehemorrhagicp a n c r e a t i t i si n dogsandat r e a t m e n twhichr e d u c e st h e i re f f e c t .D i g e s 9 1 0 5 t i o n3 2・ 9 A N i s h i w a k iH,Ha 2 9 . SatakeK,KanazawaG,Hiura, 19 9 1 )Renal SS,ChungYS,UmeyamaK,YukimuraT ( f u n c t i o ni ne x p e r i m e n t a l l yi n d u c e da c u t ep a n c r e a t i t i si n d o g s :howi ti sa f f e c t e dbyt h en e p h r o t o x i cs u b s t a n c ei n 8 p a n c r e a t i cexudatefroma s c i t i cf l u i d .JpnJSurg2 1・8.

(8) 1 0 6. 竹山宜典. 9 5 3 0 .C o t i c c h i a JM,L e s s l e r M A,Carey LC,Gower W, R MayerAD,McMahon MJ ( 19 8 6 )P e r i t o n e a lf l u i di n humana c u t ep a n c r e a t i t i sb l o c k sh e p a t i cm i t o c h o n d r i a l r e s p i r a t i o n .S u r g e r y1 0 0 :8 5 0 8 5 6. l .B i e l e c k iJW,D !u g o s z, J PawlickaE,G a b r y e l e w i c zA 3 ( 19 8 9 )Thee f f e c to fp a n c r e a t i t i sa s s o c i a t e da s c i t i cf l u i d onsomef u n c t i o n so fr a tl i v e rm i t o c h o n d r i a .Ap o s s i b l e mechanism o ft h edamaget ot h el i v e ri na c u t ep a n . c r e a t i t i s .I n tJP a n c r e a t o l5 :1 4 5 1 5 6.

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参照

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