ロ ールプレ イングにおける 聞き手と話し 手 の
相互影響過程 の検討
笑 顔 に 注 目 し て
臨床こ 理学専修 P09617 安 原 久 美 子 ( 指導教員 三 木善彦教授・宮川治樹准教授)問 題 と 目 的
カ ウ ンセ リ ン グ にお い て 非 言 語 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は、 重 要 な 役 割 を 果 た す 。 熟 練 し た カ ウ ンセ ラ ー は相 手 の し ぐ さ や 表 情 か ら多 く の こ と を 理 解 し ( 玉 瀬 、2008)、 非 言 語 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンを 上 手 く 用 い て い る の で は ない か と 考 え ら れ る。 し か し 、 従 来 カ ウ ン セ リ ン グの 評 価 研 究 で は、 非 言 語 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に は 、 あ ま り 注 意 を 向 け ら れ て こ な か っ た(Nagaoka, Yoshikawa, & Komori, 2006) 。 小 森 ・長 岡 (2010 ) は、 移動 相 互 相 関 分 析 を 用 い て、 心 理 臨 床 的 対 話 に お け る ク ラ イ エ ン ト と カ ウ ン セ ラ ー の身 体動 作 の 関 係 を 映 像 解 析 に よ り 定 量 的 に明 ら か に し て い る。 そ の 結 果 、 高 評 価 事 例 は 低評 価 事 例 に 比 べ身 体動 作 の 相 関 が 高 く 、 カ ウ ン セ ラ ーの 身 体 動 作 は ク ラ イ エ ン ト の身 体 動 作 の0.5秒 後 に 起 こ る 傾 向 か お る こ と が わ か っ た。 し か し 、 こ の 研 究 で は 表 情 の 同 調 に関 し て は 言 及 さ れて い な い 。 表 情 の 中 で も、 笑 顔 が 特 に 同 調 さ れ や す い と い わ れ て お り ( 市 川 ・ 牧 野 、2004; Gump & Kulik, 1997; Hinsz & Tomhave, 1991) 、 心 理 臨 床 面 接 の 中 で も、 笑 顔 は 受 容 的 な 役 割 を 果 た す と 考え ら れ る。 カ ウ ン セ リ −75 ン グ にお い て、 ク ライ エ ン ト が ポ ジ テ ィ ブ な 話 を す る こ と は 、 脳 科 学 の観 点 か ら 脳 内 の ポ ジ テ ィ ブ な 連 合 を 強 め る為 に有 効 と 考 え ら れ て い る(Ivey, A. 、Ivey, M.B. 、Zalaquett, & Quirk, 2009)。 そ こ で 本 研 究 で は、 表 情 の中 で も笑 顔 に焦 点 を あ て、 話 を 聞 く役 ( 以 降、 聞 き手 と呼 ぶ ) と話 を す る 役 ( 以 降 、 話 し 手 と 呼 ぶ ) の 笑 顔 度 の相 互 影 響 過 程 を ポ ジ テ ィ ブ な 話 に つ い て 語 って も ら う ロ ー ルプ レ イ ング に お い て 検 討 し 、 心 理 臨 床面 接 経 験 に よ っ て話 の 聞 き 方 に ど の よ うな違 いが み ら れる のか を明 ら かに す る ことを 目的 と す る。 笑 顔度 を測 る為 に、 ㈱ オ ム ロ ン の 独 自 の 顔 セ ン シ ン グ 技 術OKAO Vision が 搭 載 さ れ た ゛ス マ イ ル スキ ャ ン″ を 用 い て 、 笑 顔 度 を 測 定 す る。 本 装 置 を 用 い る こ とで 、 笑 顔 度 を 客 観 的 か つ 定 量 的 に 非 接 触 で 測 定 す る こ と が 出 来 る と 考 え ら れ る。
方 法
実 験 時 期 2010 年 5 月 ∼10 月 実 験 協 力 者 実 験 協力 者 は、10人 で あ った。 話 を 聞 く 役 ( 聞 き手 ) と 話 を す る 役( 話 し 手 ) に 分 け 5 ヶ − ス設 け た。 聞 き手 役 を 、 約40 年間 の カ ウ ン セ リ ン グ実 務 経 験 を 有 す る男 性 カ ウ ン セ ラ ーA 、 約 8年 間 の カ ウ ン セ リ ン グ実 務 経 験 を 有 す る 女 性 カ ウ ン セ ラ ーB 、 約10 年 間 の電 話 相 談 と 約 2年 間 の カ ウ ン セ リ ン グ実 務 経 験 を 有 す る 女 性 カ ウ ン セ ラ ーC の臨 床 心 理 上 計 3名 と 、 女 性 の 臨 床 心 理 学 専 攻 大 学 院 生 D 1 名、心 理 学 科の 大学 生 女 性E 1 名に 行 っ て もら った。 話 し手 役 を、 5名 の大 学生 に 行 っ て も ら っ た。 手 続 き 話 し 手 役 に は ポ ジ テ ィ ブ な 話 ( い くつ か の テ ーマ ( 嬉 し か っ た 話 、 楽 し か っ た 話 、 興 味 の あ る 話 ・ 好 き な こ と の 話 、 前 向 き に な れ た話 に う ち の 1つ ) を 話 し て もら い 、 聞 き手 役 に はそ の話 を 約10 分 程 度 受 容 ・ 共 感 的 に聞 い て もら っ た 。 分 析 方 法 移動 相 互 相 関 分 析を 行 っ た。 分 析 対 象 はじ め の 1 分 と 話 が 深 ま っ た と 思 わ れ る重 要 な 部 分 ( 重 要 な 部 分 と 呼 ぶ )