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「学習材」を活用した地理授業モデルの実践・検証 : 中等社会科教師による単元「インド」の実践比較を通して

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(1)

『社

第22

号 2010

(pp.31-40)

「学習材」を活用した地理授業モデルの実践・検証

一中等社会科教師による単元

「イン

ド」の実践比較を通して−

Effectiveness of the Teaching Model Associated with the Learning Material:

A Comparative Study

n the Geography Class

“India

” Implemented by Secondary School Teachers

Using the Same Model aad Material

中 

本 

和 

(四天王寺大学)

I 

1 

「使われ

問題の所在

ない教授書」の実践

「使われ

ない教授書」問題

的課題

これまで社会科教

育学では

,教

育内容開発研究

として数

多くの教授書1

)が提案され

てきた

。し

しそれ

らの

多くは

,匚

緻密すぎる」

,厂

しす

,匚

資料を集めるのが容易でない」

,匚

一単元に

時間をそんなにかけることができない

(受験

などの対応も

あり)現実的ではない

」などと活用

されずに2

,すなわ

ち検証されずにいる。開発

た授

業が個

人の

ものとされ

,開発者を除いて授

業現場では依然と

して変わ

らない授業が続けられ

ている。ここに研究

と実践の乖離

をみ

ることがで

きる。

なぜ

,研究の成果が広く提案され

ているのにも

かかわ

らず検証されないのか

。それには様

々な理

由が考

えられよ

うが

,その一つに

,教授書が開発

者の授

業理論に忠実な理念型であると十分理解

ておらず

,直接授

業実践とつながった

1回性の

授業計画として捉

えられてきた3

ということが

あげられ

るのでは

ないだろうか

。また教授書がも

つ特質も,その理

由の

一つとなっているの

ではな

いだろうか

業者は

,必ず

,意識

,無意識

を問わ

ず,授業

背後に授

業理論を仮説

としてもって

いる

しか

,授

業者はそれだけで実際の授

業を行っている

けではない

O授

業者は教科書や学習指導要領

生徒の進路や受験

,保護者の願

い,学校経

営,行

政的な要請など

,カリキュラムや制度的な制約

踏まえなが

,例

えば

「 ̄

○○○テス

トを受験する

生徒が

多いため

,テス

トの傾

向に沿った内容

と暗

記の方法を盛

り込んで授

業を行

えば,生徒や保護

,管理職の

ニー

ズに応

られ

るで

あろう」と

いっ

た別の仮説も併せ

もって授

業を行っている

。授

者はこれ

らの仮説をもとに

,現実の授

業実践に直

接結びつ

く学

習指導案

を授

業計画

して作成する

しか

,授

業計画を立てても実際に授

業が計画通

りに匚

できる

」か

どうかは別である。そ

こには授

業者と学

習者

との人間関係や

コミュニケ

ョン

生徒指導

,板書や資料の提示の仕方などの授

業技

術や指導上の工夫なども必要となる

。この

ように

授業は総合的である

。その総合的である授

業に授

業構成の

面か

らア

プロ

ーチ

した

,授

業理論の理念

型を示

したものが教授書である

。教授書は,授業

実践

を通

してその授業理論の妥

当性を吟味

・修正

ることを前提に作成

,表現され

た授

業モデルな

である

。そ

ういった意味で,教授書が授

業実践

に直接匚

使

えない

」のは

当然なの

である

。しか

現実には

,教授書にも詳細

なものか

ら簡略化

され

たもの

までさまざまなものがみ

られる

。また

,各

育委員会等では優れた実践報告と

して学習指導

案を多数紹介

している

。この

ようなことか

ら,本

来の教授書と授

業計画

(学習指導案)との間で誤

解や混同が生

じて

いるのではないだろうか

また

,教授書が教師の

自主的

・自立的な授業計

・実践に開かれ

た理念型であるということは,

教授書をどうや

って授

業計画や授業実践に結びつ

けるのか

,といった加工の

手だてや工夫の

仕方が

教授書を活用する実践者に任せ

られているとい

ことである

。そのためそ

こは,必ず

しもこれ

まで

明らか

にされ

こなか

った

。つま

りそ

こは

,ブラッ

クボックスとなっているの

以上の

ような教授書に対する誤解や教授書その

ではないだ

ろうか

(2)

もの

の特

質が

「授

業理

論」→

「授

業モ

デル

」ま

での

究の

成果

「授

業計

」→

「授

業実践

と結

つける

こと

を困

難に

,研

と実

を乖

した状

して

きたの

では

いだ

うか

2 

「使われ

ない教授書」の学問的課題

一方で,検証にか

けられ

ないというこの問題は

社会科教育学における学問的な課題でもある

。今

日の社会科教育学における教育実践学上の課題に

ついて

,草原和博は,今

日期待されている教科教

育実践学は

,匚

授業理論のモデル化」を超えて

「授

業モデルの

試行

・検証

」へ研究

をさらに拡張

深化させ

,匚

授業モデルの試行

・検証」を拠点に

して成果

を蓄積

,フィー

ドバック過程

を機能さ

せてゆ

くことではないか

,と述べ

ている几

この

ように

,教育実践学上の学問的な課題と

ても,授

業モデルの検証が求め

られている。

3 

本研究の

目的と方法

以上のことか

ら,本研究は,教授書に即

した

「 ̄

学習材

」5

を開発

し,活用すれば

「使われない

教授書

」問題の実践的

・学問的課題

を乗

り越える

ことができるとい

うことを

,複

数の授業者による

授業実践と聞き取

り調査やアンケ

ト調査などに

よって明

らかに

しようとするものである

同時に

,これまでブラックボックスであった授

業者の

自主的

・自立的な教授書の加工や指導の

夫の実態も,臨床的に明らかにするものである。

n 

「学習材

」の開発

と実際

1 

「学習材

」開発の理由

それ

では

,なぜ匚

学習材]の開発,活用

なのか

それ

,教科書

を想定す

るとよ

くわ

かるだ

ろう。

うまでもなく

,教科書は児童

・生徒が学習する

ための

主たる教材

である

しか

しそれ

と同時に

一般に教師自身もまずは教科書を読ん

で学習内容

を学習する

。そ

して,ど

ういう発問や学習活動と

するか

,教師は自分の意

図する授

業を構想する。

すなわち

,教科書を教えるか,教科書で教

えるか

は教師に任

され

ている

。にもかかわ

らず

,教科書

を教

そこで,授

える授

業やそれ

業改善を図るためにすでにみ

に類する授

業は後

を絶だ

られ

ない

る教

授書

を活用

しよ

うというのであるが

,先に述べた

うに活用

され

ない状況となって

いる

えに

,匚

学習材」の開発なのである。教師も

児童

・生徒

も教科書か

ら学ぶ。そ

うであれ

ば,教

師も児童

・生徒も匚

学習材

」か

ら学べるよ

うに

うというのである

。教授書か

ら匚

学習材」を開

,教授書に

「学習材

」を加える

ことで

,教授

書に欠けている教師の学習機能を補

完する

ことが

できる

。さらには,学習課題とゴール

(ね

らい)

との間の授

業展開や資料選択が

一定程度教師にゆ

だね

られ

ている

こと

,す

なわ

ち教師の

自主的

・自

立的な授

業計画の作成

・実施が

可能

である

ことを,

授業者に実感的に提

示す

ることがで

きる

。なぜな

,まず第一に

,教授書は論理的整合性が保たれ

てお

,始めか

ら順

を追って読んでいく必要が

るが

,厂

学習材

」であれば,始めか

ら読むことも

できる

,自らの選択によって読み

進む

こともで

きる

。それは第二と

して,匚

緻密す

ぎる]と硬直

しがちで厂

一単元に時間

をそん

なにか

けること

ができない

(受験などの

こともあ

り)現実的

ではない

」などと柔軟性に欠けると受け取

られて

いる教授書批判

を形式的なス

タイル変更によって

り越

,現実的な授業計画の作成

,授

業実践へ

と授

業者

を誘

うことを可能

とする

。加えて第

三と

して

,匚

しす

ぎる」と敬遠されがちな教授書の

記述内容

,学習者にも対応

した具体的な資料や

平易な解説文で親

しみやす

,イメージ

しやす

,第

四と

して

,問いに対応

した資料の掲

載によっ

[資料を集めるのが容易でない]といった資料

収集の

物理的負担

を軽減化す

ことを可能

とする

学習材

」の開発,活用によって授業者の授業実

践支援

を図

,教授書

(授

業モデル)を実働化さ

,授業改善,指導

力の向上

を図ることがで

きる,

と考えられるのである。

2 

「学

習材

」の実際一教授書と

「学習材

それ

では

,具体的に匚

学習材

」とは

どの

ような

ものか

,筆者が開発

した単元匚

イン

ドーマク

ドナ

ドと農民の自殺

−」の教授書6

とその匚

学習

」を比較

しなが

らみ

てみ

よう。次頁に示

したも

のが教授書の授業展開

(第

4時)

(表

1)で

,そ

れに対応

した

「 ̄

学習材

」が

次々頁の図

1である

(3)

図 1 の よ う に ,「 学 習 材 」 は , ① 学 習 課 題 , ②

資 料 , ③ 解 説 文 , ④ モ デ ル 図 ( ま た は ワ ー ク) の

四つ か ら 構 成 さ れ て い る。 そ の

‘基 本 的 な 排 列 は ,

∩ 資 料 の 読 み取 り」 → [ ̄ii

課 題 の 設 定 ] → 「iii

学 習 課 題 を 解 く た め の小 さ な 問 い の設 定 」 → 「iV

仮 説 の 設 定 」 → 「 V資 料 によ る 仮 説 検 証 の た め の

ヒ ン ト ( 事 実 ) の 獲 得 」 → 「Vi 解 説 文 に よ る 内 容

の理 解 」 → 「Viiモ デ ル 図 ( ワ ー ク)」, と い う 順 に

な っ て お り,i ・ii が 教 授 書 の 「 導 入 」,i ∼ V

が 「 展 開 I ・ U の 問 い や 資 料 」,Vi が [ ̄

引 き 出 し

た い 知 識 」,Viiが 匚終 結 」 と , 教 授 書 に で き る だ

け 対 応 す る よ う 作 成 さ れて い るO

し か し, 教 授 書 で 設 定 さ れ て い る す べ て の 問 い

や 資 料 が 匚学 習 材 」 に 掲 載 さ れ て い る わ け で は な

い。「 学 習 材 」 の 資 料 は , な る べ く写 真 や グ ラ フ,

表 な ど を 中 心 と し て 文 章 資 料 を で き る だ け 少 な く

し, 省 ス ペ ー ス 化 を 図 る と と も に 学 習 者 の 負 担 軽

減 を 図 っ て い る。 ま た, 教 授 書 に は な い キ ャ ラ ク

タ ー( 男 の 子 ) を 登 場 さ せ, 読 み手 に問 い か け さ

せ, 資 料 を 読 み 解 く支 援 を 図 る と と も に, 学 習 の

表 1  教 授 書 の 授業 展 開 ( 第 4時 )

発    問 資 料 生 徒 か ら 引 き 出 し た い 知 識 導 入 ・ 前 回 ま で は, 匚な ぜ, イ ン ド は 高 い 経 済 成 長 を して い る の だ ろ う ? 」 と い う 問 い を 考 え て き ま し た。 そ れ で は, 今 度 は , そ ん な イ ンド の 社 会 の 様 子 に つ い て み て みま し よう 。 ・ 次 の写 真 や 資 料 か ら, 人 々 は ど ん な 消 費 生 活 を して い る と 言 え る だ ろ う ? ○ な ぜ, イ ン ド は こ ん な に 消 費 が 高 まっ て い る の だろ う ? 1, 2, 3 ,4 ・ マ クド ナ ル ド や カ フ ェ に 行 き , テ レ ビ の 保 有 台 数 は 日本 以 上 で , 携帯 電 話 も日 本 に迫 る 勢 い で あ る。 豊 か な 消費 生 活 が み ら れ る 。 ( ○ い ろ い ろ …) 展 開 I ○ ど ん な人 が利 用 し て い る の だ ろ う ? ・ 今 , イ ン ド で は, あ る 二 つ の ブ ー ムが 起 こ っ て い るそ う です。 何 のブ ー ムだ と思 いま す か ? ・ 答 え は, 匚カ フ ェ ・ ブ ー ム」 と「 ダ イエ ット ・ ブ ー ム」 で す。 そ ん な カ フ ェ ・ ブ ーム と ダ イ エ ット ・ ブ ー ム につ い て み て み ま し ょ う 。 資 料 を 見 て く だ さ い。 ど ん な こ と が わ か り ま す か ? ○ な ぜ, 値 段 が 非 常 に 高 い の に こ こ (「 バ リ ス タ⊃ で カ フ ェ す る の だ ろ う ? ・ 次 の資 料 か ら は ど ん な こ と が わ か り ま す か ? ・ 二 つ のブ ー ム に共 通 す る こ と は 何 だ ろ う ? 5 6 7 ○ 日 本 の人 口 に匹 敵 す るよ う な 数 の 「 中 間 層」 と 呼 ば れる 豊 か に な っ た人 々 が利 用 し て い る 。 ( ・ い ろ い ろ … ) ・ 匚清 潔 感 」 に 徹 底 し て 気 を つ か つて い る。 ・ 「 イ ン ド 的 な も の」 が排 除 さ れ,「 ア メ リ カ 的 な も の」 が 前 面 に 押 し 出 さ れ て い る 。 ・ 値 段 は 全 体 的 に 高 い 。 ○ 匚ア メ リ カ 的 な も の」「 高 価で あ る こ と 」 で 他 に対 す る 優越 感 に 浸 って い るo 虚 栄 心 を 満 た し て い る 。( い い カ ッ コし て い る。)( 誇示 的 消 費 ) ・美 人 の 基 準 か 大 き く変 化 し て い る。( か つ て は イ ン ド で は 匚ぽ っ ち ゃ り し た 女 性」 が 美 し い とさ れて い た が,「 ス リ ム な 女 性 」 が 美 し い と さ れ る よ う に な っ た。 ) ○ 美 し く見 せ た い とい う 女 性 の願 望 に よ っ て ダ イ エ ッ ト ・ ブ ー ム が 生 み 出 さ れ て い る。 ・「 ア メ リ カ 的 な もの 」 へ と 価 値 観 か 転 換 し て い る。 ・ ( 必 要 か ら で は な く) 優 れ た 自分 を 見 せ たい と い う 欲 求 を 満 た す た め の 消 費 か生 ま れ て い る。 展 開 n ○ な ぜ,「 ア メ リ カ 的 な も の ( ア メ リ カ ン ・ ス タ イ ル )」 を 求 め る の だろ う ? ○ ア メ リ カ ン ス タ イ ル の 消費 活 動 は, イ ン ド 社 会 に どん な 影 響 を 与 え る だろ う ? ・ 次 の資 料 は, イ ンド の 広告 で す。 こ れ ら か ら ど のよ う な こ と か わ か り ま す か ? ・ 次 の資 料 は, イ ンド の マ クド ナ ル ド の 様 子 で す 。 こ れ らか ら ど のよ うな こ と が わ か り ま す か ? ・ 次 の 資 料 には , 中間 層 で あ るA さ ん一 家 の 様 子 が 描 か れて い ます 。 ど の よ うな こ と が わ か り ま す か ? 8, 9, 10 n 12 (・ … わ か ら な い ) ・ 優 し い父 親 像, 仲 の よ い 家 族 , プ ール 付 き の家 庭 で の家 族 団 ら ん… な ど ・ 料 理 す る 男 性, そ の 横 で 出 か け る た め に化 粧を す る 女 性 , 匚キ ッチ ンで 過 ご す 時 間 を 愛 そ う 」( キ ャ ッチ コ ピ ー) … な ど ・ こ れ ら す べ て ア メ リ カ ンス タ イ ル を 基 調 にし た 広 告 で あ る。 ・ イ ン ド の 宗 教 的 慣 習 や 心 性 を 尊 重 し つ つ も, 客 と し て の 振 る ま い 方 ( き ち ん と 並 ぶ , ゴ ミを ゴ ミ 箱 に 自 分 で 捨 て る ) な どを 身 に つ け さ せ よ う と し て い る。 ・ 豊 か な 消 費 活 勁 が み ら れ る。 そ の こ と に よ っ て , 食生 活 で は, 味 覚 ・ 嗜 好 が イ ン ド 風 な も の か ら 洋 風 へ と 変 化 し て い る 。 ま た , 洋 服 が 一 般 化 ( フ ァ ッ シ ョ ン の 洋 風 化 ) し, 洗 濯 機 が 普 及 し た こ と に よ り ,「 清 潔 感 」 と い う 近 代 的 衛 生 観 念 が 定 着 し, 食 器 が ア ル ミ製 か ら プ ラ ス チ ッ ク 製 へ と変 化 し た り, 使 い 捨 て 商 品 の 普 及 か 見 ら れ た り す る よ う にな っ た。 ・ 更 な る 豊 か さ へ の 担 保 の た め, 息 子 か よ い 大 学 へ 入 学 す る こ と か 「 ̄夢 」 とな って い る。 終 結 ○ こ れ ら の こ と を ま と めて み よ う 。 な ぜ ,「 ア メ リ カ 的 な も の( ア メ リ カ ン ・ スタ イ ル )」 を 求 め る の だ ろ う ? ○ ア メ リ カ ンス タ イ ル の 消 費 活 動 は, イ ンド 社 会 に ど ん な 影 響 を 与 え るだ ろ う ? ○ ア メ リ カ ン ス タ イ ル の 宣 伝 や 広 告 に よ って , 豊 か な 「 中 間 層 」 は 消 費 を 煽 ら れ, マ クド ナ ルド , 洋 服, 洗 濯 機 な ど を 消 費 す る ( 依 存 効 果 )。 ○ ま た, ア メ リ カ ン ス タ イ ル の 消 費 が 「 中 間 層 」 の 優 越 感 を 満 た す ( 誇 示 的 消 費 )。 ○ そ れ ら の 消 費 に よ って , 振 るま い 方 や 価 値 観 ( 清 潔 感) 等 を アメ リ カ ン・ スタ イ ル へ転 換 さ せ ら れ る よ う に な っ て い る 。

(4)

3。 なぜ, フ フース トフ ード店 やカ フェを 利用 する のだ ろう ? ) ? 世帯 年取jllに見 たインド叨世帯数 ●− ・−−−− −− ・ - ● - ●−−− −−−−●−− −−−・ -- -- ・ − − −−− ㎜ ■ ・ −㎜W 一一 一 一一 -一 一一 -一 一一 -一 一 一一 ・ 一一 r ご μ 直 9 罸 一一 一 一 一 、  ・ 戸レビ所 I    有皿ヽ覃1’ ; 巾川 ‥‥ ‥‥ ‥‥ 1 1 G ( り ・ イン ド 凵 i ゝ↓ i ↓−冫 ■●●●●・ S 9 衵 I り ’●●●●●●●●   Q Ⅵ 一口 岑 ・ ・●●●嘩●・ , 1叺迫 ド イツ ・ ・ ・ ・ ・・‥ 3 6 7 0 イン ド 4 , シ ア ー ・ 3 2 n o 卜 ・レコ ・・‥ ‥‥ ゛ 2& 1 6 イ ギリ ス‥・・,・ 24g フラ ン ス ・‥‥ ・ ,23口 イ タリ ア●●●● - ・ 2 a & 1 ウ クラ イナ ・ ・ ・ ・   1 7 7 7 メ キシ コ… ・ ・ ・   1 7 7 D 1祠1   ①と②の写耳は. . 煙 岑 岑 〕 贔 尽 の写真や賢料 から.人々はどんな む といえるだろう? as 電 a tべ叙 イ 4り冫 ¬ 鴾x ¬ f 々 ・ ・ ア¬ 7 9,a ¬ プリンお ,冖 7 7 r 777!

巨T 万万

尚 尚レ ぐ ニ ニ ご 言 二 謡 。 。

1)M - 冖 呱 1 ㎝ = 6 帥 a ㎜ 卜 四 皿 t 四 時 - 一 一 - 一 一 = - 一 一 一 一 ヽ - 一 一 Å 左上:ファー ストフード店で 注文をする人 ▲ 左下Xオー プンカフェを稾し む人々 A 中上:テ レビ世帯所有蛟 <2006年} ▲ 右上:移励電晒哭約 奴(20ひ4年)

四 国謳

匹 ml

一 一 一 心言 枷   i -   心 心

人?l

一 一 一 -M・   心   心 一 一 一 − a f   l t   S -一 一 一 一一 一 一 一 一 一 イン ド の 中同層 ( イ ン ト ゙囚立応用 圧済研 究所 ・ )定筏 ) 「 乙 柘 ・ 」 ・ ・ ・ 午 収 1 0 0 万 ル ピ ー 以上 . r貧 固汨亅 ・ ・ ・年 収9 万 ル ピ ー 以 下 . 「 中 問周 」 … 「 器 柘屆亅と「 貧困1 」の 同 ( 塔 収9 万 ル ピ ー 1 0 0 万 ル ピ ー 汞 馮 ) まな趾久瀉四の儡鴇帥蔔零) 四 ィyFW 四 皿 円槇耳儒挌 小詈蹙笊享(y〃 ・メズゃ心 心1 ズターター 四 〃 フトa 祠 良瞿膃㎝?L岔自蜀4.5甸 ヵ?一テレビatL3 インチ) 肩言血 皿mlj - jaルピーm. 四 阿 3.1 ルピー  黯.四 円 12.S ルピー  詞.四 円 U.跏 ルビー  刀,皿 円 U.㎝ ルピー S. 四 円 -1 牟2月コ苜皿 の1ルピー七.3冖gよ心 ただ叭- 皿 四 の 位2- 匹 した. C= 心 の皿 により作g −一 一 6 -希 ぷiiiiiミiil ぶ幽驫 \ 一淑鴉叨「中間S」の人 麓 懇 贔 ’ . ”−ストフ ード応 ・カフェでの 価 格 Q 0 0 5 年 ) ・ カ フ ェ ラ テ ( 「 /り ス ク 」 卜 4 5 ル ヒ ゙ ー ( 約 1 1 3 円 ) 聯 千 ( 心 2 2 S 円 ) 彝 オ   n   マクドナル Ft 食 べること はどん な 影 響をうけるだ ろう7 を読 み 皿って まと めて みよう。 ‘ ・ y Q インドのマクドナルド 2000 乍以降急速に店 鴣政を増やし.叫 佃 か卵まるマーケットにつくられ休日と もなると, ▲ デ ィ ス プ レ イさ れ た 携 帯 電 話 Q O 叮 年 7 月現 扣 インドに ついて。洲費社余の面から追求する(そ のI )。   | な ぜ. インド はこん な に消 費 力9觜まって いるの だろう? と し て い る こ と 力 * 1 2 り と わ か る。 マ クド ナ ル ド の 戦 略は . て . ア メ リ カン ・ ス タ イ ルを 佃 咄 的 に 提示 し , イ ン ド 社 企 か . 中 間 旧 」 と 呼 ば れ る 人 々 を 中 心 に , ら ま せ て い る こ と が わ か り ま 笂 ( 一次 のペ ージに応く )

i 資 料 の 読 み 取 り

ii課 題 の 設 定

展 開I

\ ・ H

入導

沮学 習課 題 を 解 く た め の

小 さな 問い

弗 これ まで の イ冫 ド には な か な か 見ら れな j ま に せ ず. 自 分で ゴ ミ i i ま で 持 って 斤こ . タ イトルの 英 語 は 何て 書い てあ る ? こ の 広 告叭見 た人 にど んな メ。セ ・ 捨てなければならな八 力

如 仮 説 の 設 定

仔 .拡 大 す る 「中 間  a 方の允Mは「中岡●」 と呼ば れる人々の 人口を 竡大さ せました.中││恥│ 岡 二 戸 ご 呉 四 千 写 二 郷 岡眉の口助jli,カラ ーテレビや洗濯詢などの 劇入irj費財の購入や.休日のフ ア ー ス ト フ ー ド瓜 で の 飲 食 . シ j ヅ ピ ン グモ ー ルで の 口 い 物 な ど を 爪 躍的 l 二 用 加 さ せ て い ま す。 i l l l費 さ わ る も の の 多 く は 。 2 0 0 8 応 1月 扣 回 .インドの 「クク ・ モ ークーズ 」は . t E s r a m 「 ナノ 」の 発忌℡呀づた. 伍 心は 1 0万 ルピ ー (約 2 G 万円 ). インドの中間lj の人口は2009 カ フ ェ

V資 料 に よ る 仮説 検 証 の

た めのヒ ント ( 事 実 )

の獲 得

Vi解 説 文 に よ る 内 容 の 理 解

= 生 徒 か ら 引 き 出 し た い 知 識

近 本 時 の ま と め の モ デ ル 図

= 終 結

もたらされる大 叺上亡された外国l 品や欧米 のスタイルのものやサー ビスで す。 う にな る と 予 皿 さ れ て い ま す 。 愚 近 で は 中 岡 Mを タ ー ゲ ッ ト に し た 低 価 格口 動 車 の 岡 允 一上 産な ど も 行 わ れ る よ う に な り ,中 問 同 の i l l l l M I さ ら に経 丿罸成 公 の 流 れ l==:,消 費 へ の 誘 惑 と  囀│厠 朗rl費への心 欲は. 所gJのJa大だ けでなく. 企業がriう穴 伝・広 晧一 呼 作 羽 ご な 平 縦 昇 三 石 弓 ロー冫 など の販売呎iaを駆 使し て中岡iiをiili賢者と して取り込 もうとしま す.それまで 日常生活 の申 で ほとんど£ 譏にのぼらなかっ た消費というii 為か. 破望や‘ti れの対象となI]. 侠t .自己実 現.R! 旭性 の砿g といった£1味 をもつよう になり.その 水叩を 上昇さ せることがla・ 的に迫究 されるように なりま す.コ ーヒーがおいし いからで はなく.少し 高めの も の に 価 碵 を 見 出 したりす るようになり ます(i 奈瞻消費)。 欧米 のla晶やサー ビスの消 段が。ぎ│費する 人々に 吹 米のラ イフ スタ イルへ の忙換を もた らして いま

図 1  「 学 習 材 」 ・ 単 元 厂イ ン ド ー マ ク ド ナ ル ド と 農 民 の 自 殺− 」 の実 際 ( 4 ∼ 6頁 抜 粋 )

(5)

方 向 づ け も ゆ る や か に 行 っ て い る。 例 え ば, 教 授

書 の文 章 資 料 で あ る 資 料 6, 7 は 厂学 習 材 」 で は

割 愛 さ れ, 代 わ り に 匚フ ァー ス ト フ ード 店 ・ カ フ ェ

で の 価 格(2005 年 )」 が載 せ ら れ, 匚な ぜ , 人 々 は

マ ク ド ナ ル ド へ 行 く の だ ろ う ?」 と キ ャラ ク タ ー

に 問 い か け さ せ て い る。

こ の よ う に, こ の 「 学 習 材 」 は , 学 習 者 が 学 習

す る た め の 材 で あ る 。 と 同 時 に, こ れ を 活 用 し た

な ら ば, 教 授 書 に 沿 っ た 学 習 内 容 , 学 習 過 程 にな

る よ う 工 夫 さ れ た 材 で あ る 。

Ⅲ  「 学 習 材 」 を 活 用 し た 授業 計 画 ・ 授 業 実 践 の

実 際

1  授 業 計 画 ・ 授 業 実 践 の 収 集

以 上 の よ う な 匚学 習 材 」 を 開 発 し , 教 授 書 に

厂学 習 材 」 を 加 え , 検 証 授 業 を 行 っ た 。 検 証 授 業

は , で き る だ け多 様 な 授 業 者 , 学 校 で 行 わ れ る よ

う 計 画 ・ 実 施 し た 。 な ぜ な ら , そ れ に よ っ て , よ

り 授 業 モ デ ル の一 般 性 を 示 す こ と が 可 能 と な る か

ら で あ る 。 具 体 的 に は , 4人 の先 生 の協 力 に よ っ

て 検 証 授 業 を 収 集 す る こ と が で き た 。

⑧ S教諭 による検証授業(H 市立O 中学 校 2学年地

理 的分野…10時間配当)教員 経験 9年

⑤ N 教諭 による検証授業(H 県立M 高等学校定時 制

地 理A… 7時間配当) 教員 経験12年

⑤ A教諭 による検証授業(H 県立K 高等学校 3学 年

地 理B・‥3時間配当) 教員 経験19年

③ O教諭 による検証授業(K 市立K 中学校 2学年 地

理的分野… 4時間配当) 教員経験 6年

「 ̄

学 習 材 」 を 活 用 し た 授 業 計 画 ・ 実 践 は, 教 授

書 と 匚学 習 材 」 活 用 の 関 係 か ら, 大 き く二 つ に大

別 す る こ と が で き る 。 一 つ は で き る だ け 教 授 書 に

従 っ て 授 業 計 画 ・ 実 践 を 行 い ,「 ̄

学 習 材 」 を そ の

補 助 的 役 割 と し て 活 用 す る 匚教 授 書 優 先 型 」 で あ

り, も う一 つ は 教 授 書 を 参 考 に は す る が「 学 習 材」

を よ り 積 極 的 に活 用 し よ う と す る[ ̄

学 習 材 優 先 型 ]

で あ る。 そ し て実 際 の 授 業 現 場 や 生 徒 の実 態 に対

応 す る よ う 教 授 書 に 授業 者 が ど の よ う な 自主 的 な

修 正 を 加 え た か に よ っ て , そ れ ら二 つ の類 型 の下

に , ほ と ん ど 修正 を 加 え て い な い 匚準 拠 型 」, 厂

習 内 容 修正 型 」, 匚学 習 方 法 修 正 型 」 の 三 つ の 類 型

を 設 定 す る こ と が で き る 。 4人 の授 業 計 画 ・ 実 践

を 位 置 づ け る と 表 2 と な る7)

表 2 「 学 習 材」 を 活 用 した 授業 計 画 ・授 業 実 践 の類 型

教 授 書 と 厂学 習 材」

活 用 と の 関 係

実 態 に 応 じ た

授業 者 の 自主 的 修 正

協力 者

教 授 書 優 先

教 授 書 準 拠

-学 習 内容 修 正

-学 習 方 法 修 正

S 教 諭

学 習 材 優 先

学 習 材 準 拠

N 教 諭

学 習 内 容 修 正

A 教 諭

学 習 方 法 修 正

O 教 諭

(筆者作 成)

そ こ で 本 稿 で は , 紙 数 の 関 係 か ら, 匚教 授 書 優

先 ・ 学 習 方 法 修 正 型 」 に位 置 づ く S 教 諭 と 匚学 習

材 優 先 ・ 学 習 内 容 修 正 型 」 に 位 置 づ くA 教 諭 の 授

業 計 画 ・ 実 践 を , 事 例 的 に 取 り 上 げ る こ と と す る 。

な ぜ な ら , こ の 両 者 を 取 り 上 げ る こ と に よ っ て,

教 授 書 と 「 学 習 材 」 活 用 の 優 先 関 係 の違 い , 実 態

に 応 じ た 授 業 者 の 自 主 的 な 修 正 の 違 い を , よ り 鮮

明 に示 す こ と が で き る か ら で あ る 。

2 S教諭 とA教 諭の 授業 計画 ・授業 実践 の実際

(1) s 教 諭に よる授業 計画・ 授業 実践の 実際

S教諭 の授業計 画・実 践 の概要 は, 次 の通りで

あ る。

①対象:H 市立 O中学 校第 2学年 1・ 2・ 3組

②実施期 間:平 成21年 9月 2日∼10月 2日

③単元名

単元 匚イ ンド つて どんな ところ ?:イ ンド の衝

撃一 消費 社 会論 で み るイ ンド 社会− 」(10時 間

(プレ テスト・ ポストテ スト含 む))

④授業展 開

時 学 習 過 程 主 な 学 習 活 動 ・ 学 習 内 容 1 プ レ テ ス ト ・ 導 入 「 インドっ て 一 体 ど ん な と こ ろ ?」 ( プ レ テ ス ト 実 施 ) ・ イ ン ド の写 真 ( 都 市 , 農 村 ) を 提 示 し , こ れ ま で の イ ン ド の イ メ ー ジを 揺 さ ぶ る。 ・ 学 習 課 題 の 提 示 Q 匚今 の イ ン ド は 一 体 どん な とこ ろ だろ う ?」 ・VTR の視聴 (10分 )(NHK 総 合 海外 ネ ット ワ ー ク「 急 成 長 の イ ンド の光 と陰 」) 宿 題 基 礎 的 用 語 の確 認 イ ン ド 社 会 を 考 え る 上 で の基 礎的 用 語 の確 認 ① イ ンフ ラ ②NGO③ モ ノカ ル チ ャー ④プ ラ ンテ ー シ ョ ン ⑤IT ⑥BRICS な ど, そ の他 情 報 収 集 。 2 展 開 I ¬ ン ド は 丶 な ぜ 丶 ① 「 イ ンド は な ぜ , I T 産 業 が 発 展 し て い る の で し ょ う ?」 ・ 資 料 の 提 示 ( 学 習 材 の資 料 ) → 通 信 ,口 , 自 動 車 産 業 等 の 発 展 の 確 認 ・ 学 習 課 題 の 提 示 Q 「 な ぜ , イ ンド で は,IT 産業 か 発 展 し て い る の で し ょ う ?」 ・ 予 想 ・ 資 料 を も と に 検 証 ( 学習 材 の 資 料 , 教 授 晝 の 資 料 ) ・IT 以 外 の 産 業 に つ い て も 検 証 ・ ま と め ○ イ ンド は, 英 語 か 使 用 さ れ , 地 理 的 な 位 置 に 恵 ま れ, 安 い 労 働 力 が あ る。 そ の た め に, イ ンド はIT 産 業 を 中 心 に 発 展 し て い る。

(6)

豊 か に な っ て い る の だ ろ う ? 学習 事 項 復習 分 か っ たこ とや気 づ い た こ と, さ ら に疑 問 に 思 っ た こ とを ま と めて く る。 3 ② 経 済 政 策 の 転 換 と 中 間 層 の増 加 ・ 学 習 課 題 の提 示 Q 「 な ぜ 最 近 に な っ て 発 展 して い る の だろ う ?」 ・ 資 料 の 提 示 ( 学 習 材 か ら 匚イ ンド に お け る 自 動 車生 産 の 推 移 」, そ の 他 「 イ ン ド の 自 動 車 の シ ェ ア」 等 ) → 外 国 企業 の 進 出 の 確 認 ・ 下 位 の学 習 課 題 ① Q 「 な ぜ, 最 近 に な っ て 外 国 の企 業 か 入 っ て き て い る の だろ う ?」 ・ 予 想 ・ 資 料 を も と に 検 証 ( 学 習 材 の 資 料 , 教 授 書 の 資 料 ) 091 年 以 降 の 自 由 化 に よ っ て 外 国 企 業 が 進 出 し て き た 。 ・ 下 位 の 学 習 課 題 ② Q 「 な ぜ, イ ン ド の 経済 の 自由 化 か行 わ れる と, 外 国 の 企 業 が 人 って き た の だ ろ う ?」 ・VTR の視 聴(10 分)(NHK 総 合 海 外ネ ット ワ ー ク「 急 成 長 の イ ンド の光 と 陰」) ・VTR を 見 て グ ラフ を 作 成 す る。 → 中 間 層 が 伸 び て き て い る こ とを 確 認。 宿 題 VTRの事 実 確 認 「VTR で 自動 車 購 入 を 行 う家 族 の 様 子 を 見 て み よ う。 」 厂な ぜ 人 々 は 消費 活 動 に 熱 狂 す る の だ ろ う ?」 匚自 動 車 を 購 入 す る こ と は, 家 族 に と っ て 何 で し た か ? 」「 一 家 が 自 動 車 を 買 え る 状 況 に な っ た の は な ぜで し た か ?」「 メ ー カ ー は 自 動 車 を 買 っ て も ら う た め に, ど の よ うな 工 夫 を し て い ま し た か ?」 な ど 4 ③ 消 費 へ の 欲 求 と 依 存 効 果 ・ 宿 題 で 考 え て き た こ とを シ ェ ア リ ン グ す る。 ・ ま と め ○n 億 人 の人 口 を 抱 え る イ ン ド は , 外 国 企 業 に と っ て 魅 力 的 な 巨 大 市 場 で あ っ た 。 経 済 の 自 由 化 に よ っ て 外 国 企 業 の進 出 が 容 易 に な り, 英 語 を 話 す こ と や 地 理 的 に も 有 利 で あ っ た こ と か らIT 産 業 を 中 心 と し た 外 国 企 業 の 進 出 が 行 わ れ, 経 済 成 長 を 果 た し た 。 そ の 中 で, 「 中 間 層 」 と 呼 ば れ る 購 買 力 の あ る 人 々 が 増 加 し た 。 彼 ら は , 経 済 成長 に よ る 消費 へ の ゆ と り を 持 ち, 消 費 へ の 欲求 が 高 い 。 彼 ら に 対 す る 積 極 的 な 企 業 の宣 伝・ 広 告 活 動 に よ っ て 新 た な 消 費 が生 み出 さ れて い る。( 依 存 効 果 ) ・ 再 検 証 ( 他 の 事 例 へ の応 用 ) Q 「 戦 略 的 に 購 買 を あ お る 企 業 と 消 費 者 の 様 子 を みて みよ うo 」 →VTR の 視 聴 (NHK ス ペ シ ャル 「 イ ン ド の 衝 撃 ②11 憺 の 消 費 パ ワ ー」( ビ ッ グ バ ザ ー ル に つ い て )) 宿 題 VTR での 確 認 VTR の 感 想 を 書 く。 5 展 開 n ¬ イ ン ド に 見 ら れ る 消 費 活 動 は イ ン ド 社 会 に 丶 ①なフェ ブ ー ム と マ ク ド ナル ド か ら 見 え て く る イ ンド : ア メ リ カ ン ス タ イ ル の拡 大 と価 値 追 究 ・ 資 料 の 提 示 ( 学 習 材 の資 料 ) → 厂カ フ ェ ブ ー ム」 と「 ダ イエ ット ブ ー ム」 ・ 学 習 課 題 の 提 示 Q「 な ぜ, 値 段 か 高 い の に『 バ リ スタ 』で カ フ ェ す る の だ ろ う ?」「 両 方 に 共 通 す る こ と は 何 だ ろ う ? 」 ・ 予 想 ・ 資 料 を も と に 検 証 ( 学 習 材 の 資 料 , 教 授 書 の 資 料 ) ○ ア メ リ カ 的 な も の・ 高 価 で あ る こ とで 他 に 対 す る 優 越 感 に 浸 っ て い る。 虚 栄 心 を 満 た し て い る 。 ○ 美 人 の 基 準 が 大 き く変 化 し て い る 。 美 し く 見 せ た い と い う 女 性 の 願望 に よ っ て ダ イ エ ッ ト ブ ーム が 生 み出 さ れて い る。 ○ ア メ リ カ 的 な も のへ と 価 値 観 が 転 換 し て い っ て い る 。( 誇 示 的 消 費 ) ・ 新 た な 学 習 課 題 の提 示 Q 「 な ぜ, イ ン ド の人 々 は, ア メ リ カ 的 な もの ( ア メ リ カ ン ・ ス タ イ ル ) に 価 値 を お い て , そ れ を 追 い か け る の だろ う ?」 ・ 予 想 ・ 資 料 を も と に 検 証 ( 学 習 材 の 資 料 「 マ ク ド ナ ル ド の 様 子 」,「 A さ ん一 家 の 様 子 」, 教 授 書 ど の よ う な 影 響 を 与 え て い る だ ろ う か ? の 資 料 ) ・ ま と め ○ イ ン ド の 宗 教 的 慣 習 や 申 請 を 尊 重 しつ つ も 廣 と し て の 振 舞 い 方 ( き ちん と並 ぶ,ゴ ミ を ゴ ミ 箱 に 自 分 で 捨 て る ) な どを 身 に つ け さ せ よ う と し て い る。 ○ 豊 か な 消 費 活 動 か 見 られ る。 そ の こ と に よ っ て,食 生 活 で は,味 覚 ・ 嗜 好 が イ ン ド 風 な も の か ら 洋 風 へ と変 化 し , 洗 濯 機 が 普 及 し た こ と に よ り,「 清 潔 感 」 とい う 近 代 的 衛 生 観 念 か定 着 す る な ど し た。 ○ ア メ リ カ ン・ ス タ イ ル の 広 告 に よ っ て , 豊 か な 中 間 層 は, 消 費 を 煽 ら れ, マ ク ド ナ ル ド , 洋 服 , 洗 濯 機 な ど を 消 費 す る ( 依 存 効 果 )。 そ れ ら の 消 費 に よ っ て , 振 舞 い方 , 味 覚 , 価 値 観 ( 清 潔 感 ) な ど か 変 化 さ せ ら れ , ア メ リ カ ン ス タ イ ル の 中 間 層 と な って い く。 そ し て そ の よ う な 中 間 圜 が カ フ ェブ ー ム や ダ イ ェ ッ ト ブ ー ム に み ら れ る よ う な 新 た な ア メ リ カ ン ス タ イ ル の 消 費 を生 み 出 し て い る 。 6 ② 消 費 と ポ ピ ュ リ ス ム ( 紙 数 の 関 係 上 , 省 略) 7 ● 8 ③ 消 費 活 動 が 与 え る 3 つ の 影 響 ( こ れ ま で の学 習 の 中 間 ま と め ) と 就 職 ・ 教 育 の競 争 ( 紙 数 の 関 係 上 , 省 略 ) 9 ④ ヒ ン ド ゥ ー 的 な 価 値 の 再 評 価 と ヒ ンド ゥ ー・ ナ シ ョ ナ リ ズ ム ( 紙 数 の 関 係 上 , 省 略 ) 10 ポ スト テ スト ・ ま と め 「 イ ンド って 一 体 ど ん な と こ ろ だ ろ う ?」 │※ 6∼ 9 時 に あ た る 省 略 部 分 の 詳 細 につ い て は, 中本 和 彦 「 学習 材 の 活 用 に よ る 地 理 授 業 モ デ ル の 実 践・ 検 証 一 単 元 『 イ ン ド ー マ ク ド ナ ル ド と 農 民 の 自 殺 』− 」 社 会 系 教 科 教 育 学 会 第21 回 研 究 大 会 自 由 研 究 第 了分 科 会 発 表 レ  ユ メ, 」 2010.2.21参 照。 ( 平 成21 年 9月19 日 に 実 践 さ れ た s 教 諭 公 開 研 究 授 業 の 学習 指 導 案 等 か ら 筆 者 作 成。) (2 ) A 教 諭 に よ る 授 業 計 画 ・ 授 業 実 践 の 実 際 A 教 諭 に よ る 授 業 計 画 ・ 実 践 の 概 要 は , 次 の 通 り で あ る 。 ① 対 象 : H 県 立 K 高 等 学 校 第 3 学 年 2 組 ・ 3 組 選 択 者 , 7 組 ・ 8 組 選 択 者 ② 実 施 期 間 : 平 成21 年 n 月 2 日 ∼ n 月 5 日 ③ 単 元 の 授 業 計 画 厂国 家 規 模 の 地 域  イ ン ド 」 ( 全 3 時 間 ) 第 1 次 『 イ ン ド は な ぜ 経 済 発 展 し て い る の か 。』 第 2 次 『 イ ン ド で は な ぜ も の が 売 れ て い る の か 。』 第 3 次 『 イ ン ド の 農 村 は な ぜ 貧 し い の か 。』 ④ 授 業 展 開 第 1 次 『 イ ン ド は な ぜ 経 済 発 展 し て る の か 。』 主 な 学 習 活 動 ・ 学 習 内 容 導 人 ・ パ ワ ー ポ イ ン ト(以 下PP )に よ る 写 真 ( イ ン ド の 都 市 , 農 村 の 様子 )〔学 習 材 の 資 料, 独 自 収 集 の 資 料 〕 Q どこ の国 だ と思 い ま す か ? 予 想 し て み よ う。 → ( イ ンド , ア ジ ア の 国 な ど) Q イ ンド は, ど んな 国 と いえ る で し ょ う ? ・VTR 視 聴 (10 分 )(NHK 総合 海 外 ネ ッ ト ワ ー ク「 急 成長 のイ ンド の光 と 陰コ O 「 イ ン ド の 経 済 は, な ぜ 発 展 し て い る の か ? 」 につ いて 考 え て い き ま し ょ う。( 学習 課 題 の 提 示 )

(7)

展 開 I ・PP 資 料 ( 各 国 ・ 地 域 の経 済 成 長 率 )〔学 習 材 〕 の 提 示 Q 中 国 や イ ン ド, ロ シ ア な ど が 伸 び て い る 。 こ れ ら の 国 を 何 と い う か ?→BRICS ・PP 資 料 ( イ ン ド 主 要 企 業 の 中間 決 算 )〔学 習 材〕 の 提示 Q ど ん な 分 野 で 伸 び て い るか ? Q な ぜ , 通 信 ・I T , 自 動 車 ・ 家 電 , 石 油 化 学・ 鉄 鋼 が 伸 び て い る の か ? こ れ ま で 東 南 ア ジ ア や ブ ラ ジ ル な ど 工 業 で 学 習 し た 工 業 立 地 を 活 用 し て , 資 料 ( 学 習 材 ), 地 図 帳 や プ リ ント を 参 考 に グル ープ で 話 し 合 っ て み よ う。 → 発 表 す る 。 ・石 炭 , 鉄 鉱 石 な ど の資 源 分 布 を 地 図 帳 を 用 い て 説 明 す る。 ○ 素 材 指 向 型 産 業 … 石 油 化 学 ・ 鉄 鋼 展 開 n ・PP 資 料 ( イ ン ド の ソ フ ト ウ ェ ア 輸 出 額 の 推 移 , 輸 出 先 ) 〔 学 習 材 〕 の 提 示 ・PP 資 料 ( イ ン ド に お け る 自 動 車 生 産 の 推 移 )〔学 習 材 〕 の 提 示 Q1990 年 代 に 伸 び て い る か , 何 か あ っ た のか ? ・ 資 料 ( ラ オ 首 相 )〔学 習 材 〕 を 用 い て 説 明 す る。 ○ 経 済 の 自 由 化 で 外 国 の 企 業 が イ ンド に進 出し た。 Q な ぜ, 外 国 の 企 業 が イ ンド に進 出し た のか ? Q な ぜ, イ ン ド の ソ フ ト ウ ェア の輸 出 は北 米 向 けな の か ? ・PP 資 料 ( イ ン ド と ア メ リ カ の 時 差 )〔 学 習 材 〕 を 用 い て 説 明 す る。 ○ ア メ リ カ が コ ン ピ ュ ー タ 産 業 で 中 心 と な っ て お り, 地 理 的 位 置 が 有 利 で あ る こ と 。 加 え て , ソ フ ト ウ ェ ア 産業 は 先 端 技 術 産 業 で あ り, 大 学 や 研 究 所 が あ る とこ ろ に 立 地 し ( 知 識 集 約 型 工 業 ), イ ンド は, 優 秀 な 人 材 , 言 語 が 英 語 で あ る こ と か ら, 外 国 企 業 か 進 出 し たo 展 開 Ⅲ Q 自動 車工 業 は, な ぜ, 外 国 企 業 か 進 出 し た の か ? Q 自動 車 は, 輸 出 か 国 内 か ? ・PP 資 料 ( お も な 国 の 1 人 当 た り の 人 件 費 )〔学 習 材 〕 を 用 い て説 明 す る。 ○ 自 動 車 は 組 立 型 の工 業 ( 労 働 力 集 約 型 産 業 ) で イ ンド は 人 件 費 が 安 い , ま た, イ ン ド は人 口 か多 い の で , 国 内 向 け需 要を ね ら っ て 進 出 し た。 ま と め ・PP 資 料 ( お も な耐 久 消 費 財 の 価 格 )〔学 習 材〕 で 自動 車 ( マ ル チ) の 価 格を 示 し て 発 問 す る 。 Q し か し, 賃 金 か 安 い の に, 自 動 車 , 例え ば マ ル チ ,67 万 円 の も の か 買 え る ?な ぜ, 賃 金 か 安 い の に 高 い も の が買 え る のか ? と い っ た 消 費 につ い て, 次 の時 間 考 え ます 。

第 2次  『 イ ン ドで はな ぜ もの が売 れて い る のか。 』

主 な 問 い と学 習 内 容 Q な ぜ , イ ンド の 収 入 か ら す る と 高 い マ ク ド ナ ル ド で 食 事 を す る の か ? ○ 豊 か に な っ た 中 間 層 が 中 心 に な っ て 消 費 を 求 め ( 物 質 的 側 面 ), ア メ リ カ ン ス タ イ ル ヘ の あ こが れ か ら, 生 活 向 上 の ス テ ィ タ ス , 自 己 実 現 , 優 越 性 と し て 消 費 を 楽 し ん で い る ( 誇示 的 消 費 )( 精 神 的 側 面 )。 ( ・ イ ン ド の マ ク ド ナ ル ド で は , 宗 教 の た め, 牛 肉 は 使 用 し て い な い。 ベ ジ タ リ ア ン メニ ュ ーが あ る。) ○ マ ク ド ナ ル ド は イ ン ド に新 し い ス タ イ ル ( ア メ リ カ ン ス タ イ ル) を もた ら し てい る。( = イ ンド の伝 統 的 な ス タ イル の 衰 退 。)( 社 会 的 側 面) Q 「 ̄中 間 層」 は ど ん な 生 活を し て い る か ?A さ ん は , な ぜ , よ い 大学 に 行 か そ う と す る の か 。 ○ ロ ー ンな ど に よ っ て 豊 か な 消 費 生 活を し て い る ( 物 質 的 側 面 )。 イ ンド の 伝 統 的 な 食生 活 か ら の 変 化 が み ら れ る 。 よ い 就 職 の た め, 大 学 に 入 る こ と を め ざ す ( 社 会 的 側 面 )。 Q ア メ リ カ ン ス タ イ ル の 流 行 の 一 方 で, な ぜ イ ン ド 的 な も の ( ヨガ や聖 地 巡 礼 ツ ア ー) が 流 行 し て い る のか ? ○ 欧 米 の ラ イ フ ス タ イ ル の普 及 に 伴 っ て 自 分 の 拠 り 所 が わ か ら な く な っ て い る ( ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 確 認 の) た め, ヒ ン ド ゥー 的 な も の, イ ンド 固 有 の も の を 大 切 に し よ う と し て い る (精 神 的側 面 )。 (・ 日 本 で も, 漢 字 検定 や 琴 な ど の 伝統 芸 能 が 流 行 っ て い る 。) ○ 最 近 は , 行 き 過 ぎ た ヒ ン ド ゥ ー ナ シ ョ ナ リ ズ ム が 台 頭 し て き て い る ( ア メ リ カ文 化 の 否定 )( 社 会 的 側 面 )。 ( ・ ド イ ツで も, 外 国人 排 斥 運 動 が あ っ た。)

第 3次  『 イ ン ド の農 村 は な ぜ 貧 し い の か。』

主 な 問 い と学 習 内容

Qなぜ, イ ンドの農村 は,人が 自殺す るくらい貧 しいのか?

qイ ンドではどのような農業が行 われてい るか?

・主 な農産物生 産量, 降水量1000mm を 参考 とした 農作物 の

分布, ホイ ットルセ ーの農業地 域区分→ イ ンド の農業 の特

徴は, 生産量は世界的だが,小規模で自 給的。

・借金し てBT コット ンを 生産す るア ンデラ・プ ラデシュ州

・ 借 金 し て B T コ ッ ト ンを 生 産 す る ア ン デ ラ ・ プ ラ デ シ ュ州 の 農 家 の 様 子 ( 学 習 材 資 料 ) Q な ぜ, 借 金 を す る の か ? ○ ハ イ ブ リ ッド 種 の た め, 高 い 種 子 を 毎 年 買 わな け れ ば な ら な い ( 借 金 )。 灌 漑 施 設 が な く天 水 に 頼 る。 イ ンド の農 村 の な い ( 借 金 )。 灌 漑 施 設 が な 識 字 率 は 低 く , 栽 培 方 法 をJ た め , 収 量 は 上 が る が , 借 で る こ と か で き な い。 そ の せ る ほ ど も う か ら ず, 土

地 を失い, 自殺したり,大都市 のスラムへ流出する。

○経済 の自由化 により, 国際相場で 価格 が抑え ら れ, 経済成

長率 は低く, 不安定。

(学習材本文参照。

Qなぜ, イ ンドの大は, 借金をして も楽観的 なのか?

○イ ンド の人の考え方 に は, 輪廻 転生とい う考えか ある。 今

の現状は, 前世の行いが原因だから,とあき らめる。

◇各 自でなぜ, イ ンドの農村は貧しい のか, まと める。

◇学習 材をもとに中国の共通性・相違性を簡単 に紹 介す る。

・共 通性… デパ ート, 中国 の スタ ーバッ クスコーヒ ー, ゴ ミ

捨 て場 で暮らす親子

・相違 性…産業 別国内総生産の割合など      一

2次 , 第 3 次 の 省 略 部 分 の 詳 細 に つ い て 学習 材 の 活 用 に よ る 地 理 授 業 モ デ ル の 実 践 イ ン ドー マ ク ド ナ ル ド と 農 民 の 自 殺 』− 」: 1回 研 究 大 会 自 由 研 究 第 7 1年n 月 2 日 に実 践 さ れ た A 教 諭 公 開 研 究 授 業 の とび授 業 記 録v T R か ら 筆 者 作 成。)

IV  「 学 習 材 」 を 活 用 し た 授 業 計 画 ・ 授 業 実 践 の

分 析

I  S 教 諭 の 授 業 計 画 ・ 授業 実 践 の 特 質 と 限 界

本 単 元 の 教 授 書 の 単 元 計 画 は, 次 の 通 り で あ る。

PART I

第 一 次 : 経 済 の 自 由化 と 経 済 発 展

【 1】 イ ンド つ て い っ た い ど ん な と ころ ?  … 1時 間

一 消 費 に 沸 く イ ンドVS 貧 困 に あ え ぐイ ン ド ー

【 2】 イ ンド 経 済 の 発 展 の 秘 密       … 2時 間

一 経 済 の 自 由 化 と 「 中 間 層」 の 増 大 一

第 二 次 : 消 費 社 会 化 と ラ イ フ ス タ イ ル

【 3】 駆 り 立 て ら れ る 消 費 へ の 誘 惑     … 2時 間

− マ クド ナ ル ド が ス タ イ ルを 変 え るー

【 4】 「 ヒ ンド ゥ ー 」 の 消 費 と 癒 し     … 1 時 間

− ヒ ン ド ゥ ー ・ ナ シ ョ ナ リ ズ ム の忍 び 寄 る 影−

PARTE

第三 次 : グロ ー バ ル 化 と貧 困

【 5】 取 り 残 さ れ た 農 村         

… 2時 間

− グ ロ ー バ ル化 に よ っ て 拡大 す る 貧 困 一

応 用 ・ 発 展

第 四 次 : 活 用 し よ う 一 成 果 の 応 用−

【 6】 発 展 す る 龍 と 象      

… 1 時 間

一 中 国VS イ ン ド ー

と こ ろ が, S 教 諭 の 授 業 計 画 ・ 実 践 は, 教 授 書

と 同 じ 時 間 を か け な が ら もPART I の部 分 で 終 正

し て い る。 し か し 学 習 内 容 は教 授書 に 忠 実 で あ り,

教 授 書 に は あ る が 匚学 習 材 」 に は な い 匚ダ イェ ッ

(8)

卜・ブーム」や匚

ポピュリスム」などが取り上げ

られている。学習過程は,多くの生徒の発表の機

会,複数回のvT

Rの視聴,宿題等が取り入れら

れ,教授書や匚

学習材」にない指導上の工夫が図

られている。

なぜ,そのような授業計画・実践がなされたの

か。S教諭は,アンケート調査の自由記述欄,聞

き取り調査で,次のように述べている。

「シラバス上の時間設定や理論的知識獲得の段階で

中2はいっぱいいっぱいの生徒も多い気がします

(s教諭への授業者アンケー

トによる)

(P

n以降をカッ

トした理由は)大きくは二つあっ

,一つはいただいた指導案

(教授書)を見て,中2の

理解度からすると時間がかかる

,ということと,生徒の

発表をた

くさんさせようとすると

,どうしても時間がい

るのでカッ

トしました

。もう一つは,該当の複数の生徒

の家庭環境に配慮

して,

(PARTS

では

,農民の自殺を扱っ

ているので,

)カッ

トしま

した。

発表

を重視するのは

,発言することを通して,

(生

徒は)もっと人と違

う意見が言いたくなるのでもっと考

えるようになるのと

,発言を聞いていると,感情的に特

定の子の意見に賛成

した

,反対した

りすることがあっ

,発言を聞いているとクラスの人間関係かわか

って,

そこを見抜いて授業が終わった後

『どうしてあんな

…』

と聞き出

して指導できるんです。学級集団を学習集団に

変えるって感

じですかね…」

(s教諭への聞き取

り調査による。Oの中は筆者補足)

これ

らか

,S教諭は中学

2年生の

理解度など

を考慮

しなが

,教授書のね

らいを達成

させ

るた

,生徒の思考

を促す

ことを最優先に計画

・実践

したことがわかる

。それが

,発表の機会の

拡大と

その時間の確保のためのPART

への絞

り込み

事実的な知識の確実な獲得や定着

を図るためのV

Rの視聴や宿題といった指導上の

工夫であった

さらに

,思考

を促すだけでな

く,積極

的な生徒指

導や

生徒個々の家庭環境にも配慮

した発表の機会

の拡大もみ

られた

。それ

らも単なる配慮か

らでは

,教授書のね

らいを達成させるための学級集

団の学習集

団化や

,安定

した状況の

中での学習環

境作

りであった。

このようにS教諭は

,教授書

をできるだ

け忠実

に授

業計画

・実践に結びつけようと

した。そ

こで

の教授書の授業計画への加工は極

力抑

えられ

,授

業実践での生徒の理解

の重点が置かれていた

を図る指導上の工夫に修

。その中で匚

学習材

」は,

教授書を実際に実践する上での補助的な役割を果

たすものであったといえる。

一方,S教諭の授業計画・授業は,

PART

I以

降の割愛によって理論的な知識の験証を十分保証

しきれていないという隕界がみられる

。それは,

次のような

の記述からも,葛藤とともにうかがうことができ

S教諭のアンケー

ト調査の自由記述欄

る。

課題

しては

,理

論的知識

を活用

して他の事

(中

を演繹

的に験証す

ところが

弱か

ったと思

います

(…略…)また

,イン

ドと中国

を単純に

比較

できるのか

とい

う問題

もあるの

,構成

・実践の質

を上

げる

と同時

,時間

との

兼ね

い,理論

をど

こま

で単

純化

してい

のか

,ど

こまでの探求が

中学校

段階で

可能で

あるか

えて

く必要

(S教

ある

と思いま

諭への

した

業者ア

ンケー

トに

よる)

2 

A教諭の授業計画

・授業実践の特質と限界

A教諭の授業計画

・実践は,教授書で示された

時間の

1/3

(全3時間)とかなり短縮されてい

。学習内容は,匚

学習材」の資料を中心に取り

扱うことで教授書に沿いながらも

,教授書や匚

習材

」では扱ってない,例えば,第

1次では知識

集約型

工業といった工業立地の類型を,第2次で

はイン

ドの宗教的慣習を

,第3次ではホイッ

トル

ーによる農業地域区分を独自に盛り込んで,教

授書に加工・修正を加え,計画

・実践している。

学習過程も

「学習材」を中心とした展開によっ

て大筋では教授書に沿いながら

,しかし細部では

独自に盛り込んだ内容と

学習材」の資料を巧み

に関連付け

,修正を加えている。またパワーポイ

トを活用した

学習材]の資料提示や教師によ

る解説といった指導上の

工夫も図っている。

これらの点についてA教諭は,次のように述べ

ている。

「受験

とい

うの

もある

けど

,や

っぱ

り生徒の

えるた

めの

手掛

りが

ないと

いけな

いだ

うと…

(思

って工

立地に関連

した事項

を取

り入れ

た)

。系統

(地理

)では

けど

,地誌で

も考

える

ヒン

トを導

き出せ

る,と

いう

こと

をわ

らせたか

った

。農

業だ

った

ら,農

業地域

区分

とか

日頃

って

いる

ことなの

,それ

を切

り口に入

てい

く方が

いい

と思

った

「学習材の

資料

(イ

ドの

主要

業の

中間決算

など

を見たか

,それ

をもとに考

えたか

ら,工業立

地の

ちが

いとか

を取

り入れ

うと思

った

。そ

うす

る方が

,自分の

中で上

く説

明で

きる

と思った

(9)

「たい

した

ことな

いもの

(事実

的な知識

を問

うような

発問

)は

,さっさっ

と,生徒

うま

く答

えられ

くても

(こっちか

ら説明

して次へ

)行

って

,考

えさせる

とこ

しっか

り時間

とる

うに

したか

った

(か

,教

ら説明

した)

シラバス

に沿

ってや

らないといけないんだ

けど

(どう

時間が

して

も系統

いよね

地理に時間が取

(だか

ら,3

時間

られ

しか

)地誌で

確保

きなか

とれ

た)

「これ

(イ

ドの単

元)の

あと

,別の単

元で

中国をや

ことに

なって

いた

。だか

ら終わ

りに

あま

り触れ

ずに

さらっ

とや

った

。中国

は教

科書の

り囗が

ちか

うん

だけ

,単元の

終わ

りに

共通

点や相

違点

をや

った

(A教

諭へ

の聞

き取

り調査

よる

。Oの

中は

筆者補

これ

らか

,A教諭は

,系統地理での既習の

識やシラバス

といったカリキ

ュラム

レベルでの

容関連や制約を最も考慮

しなが

,教授書のね

いの達成や生徒の思考

力育成

を図ろうと

した

こと

がわか

。そ

してそのね

らいを達成するために

学習材

」を積極的に活用

した。生徒の思考の手

掛か

りとするために

,教授書や匚

学習材

」には

い既習内容を

「 ̄

学習材

」との関連で取

り上げ,教

授書を修正

・加工

した

。また

,受験

を控

えた3年

生の

n月というカリキュラム的な制約の中で,

学習材

」の資料を中心に扱って,パ

ワーポイン

トに

よる提示や教師主導の説明とい

う指導上の工

夫に

よって

,授業展開の効率化

・時間短縮

を図っ

。加

えて,単元の終わ

り部分の中国

との比較に

関わる内容の精選においても

,カ

リキュラム

レベ

での検

討を行ったことがわかる

この

ように

,A教諭は

,カ

リキ

ュラム

レベル

の内容関連や制約

を考慮

しなが

,教授書

を実際

の授業計画

・実践へと結びつけようと

した

。そこ

では

,教授書は

,A教諭が取

り入れた学習内容が

説明と

して成立するよう加工

・修

正され

,授業計

・実践へと移

された

。その中で匚

学習材」は

授業者の

自主的

・自立的な授業計画

・実践へ

と教

授書の再構成

を促す中心的な役割

を果たすもので

あった

といえる

一方,時間的制約か

ら生

じる教師主導による資

料提示や事実的知識の

説明は

,課題発見や験証に

必要な事実の獲得を受け身的に

させ

,それ

は結果

的に授

業全体

を受け身的にさせる危険性

を孕むと

いう,限界性も生

じさせ

ているといえる

V 

「学習材

」活用に

よる

「使われ

ない教授書

問題の克服

一研究

と実践の結合

以上のような匚

学習材

」の

開発

・活用は,本研

究の問題の所在である

「使われ

ない教授書

」の実

践的課題と学問的課題の克服に

どう答

えているだ

ろうか

1 

実践的課題の克服

「学習材

」の二つの機能

実践的課題の克服については

「学習材」を開

・活用することによって,実践者による授業計

・実践が図られ

,研究

(教授書)と実践

(授

計画

・実践)を結び

つけることがで

きた

。複数の

これ

らの事実は

「学習材」の活用によって教授

書が

理念型であることを

,実践者に実質的に理解

させ

ることがで

きた

ということを意味

しよ

。そ

してまた

「学習材

」の活用が

,教授書の教師の

自主的

・自立的な授業計画

・実践

を保証する機能

,より促進

,実行化させたといえるだ

ろう。

それ

らはさらに

「学習材」の二つの位置づけ

と機能

,臨床的に明らかに

した

(図2)

。一つ

「授業計画

」と

「授

業実践

」の間

Iに位置づ

「教授学習活動支援機能

」であ

り,も

う一つは

「授業モデル」と

[授業計画]の間

,Hに位置づ

「授

業実践支援機能

」である

Iの

「教授学習活動支援機能

」は,すべての

「学習材

」にみ

られる機能である。これは,授

者と学習者の直接的なや

り取

りである教授学習活

を支援する機能である

。その

うち学

習者の学習

活動を支援する

ことは学習材の本来的機能といえ

しか

しそれと同時に

「学習材」は授業者の

教授活動

を支援

をする機能も持

っている

。事実

S教諭

,A教諭も,教授学習活動において

「学習

」の資料を積極的に活用

し,学習者に提示

して

いた

O特に

,よ

り教授書に忠実であるS教諭の

,匚

学習材」の活用は教授学習活動での活用に

特化

していた

。このようなことか

ら,

「学習材」

には

「教授学習活動支援機能

」が

り,それ

は研

究の世界

と実践の世界

をつなぐ基本的か

つ補助

な機能

一方,

であるといえる。

Hの匚

業実践支援機能」は

,教授書

実践可能で現実的な授

業計画に加工

・修

しよう

とする際に

「学習材」が授業者の

自主的

・自立

的な授

業計画

・実践

を支援する機能

である

。事実

図 1 の よ う に ,「 学 習 材 」 は , ① 学 習 課 題 , ② 資 料 , ③ 解 説 文 , ④ モ デ ル 図 ( ま た は ワ ー ク) の 四つ か ら 構 成 さ れ て い る。 そ の 基 本 的 な 排 列 は , ∩ 資 料 の 読 み取 り」 → [ ̄ii 課 題 の 設 定 ] → 「iii 学 習 課 題 を 解 く た め の小 さ な 問 い の設 定 」 → 「iV 仮 説 の 設 定 」 → 「 V資 料 によ る 仮 説 検 証 の た め の ヒ ン

参照

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