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胸骨圧迫に伴う出血性合併症により治療に難渋した心原性ショックの2症例

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Academic year: 2021

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責任著者 根本尚彦:SUBARU 健康保険組合太田記念病院 循環器内科(〒 373-8585 群馬県太田市大島町 455-1) Naohiko Nemoto1), Yusuke Samejima1),

Tomoyuki Yaguchi1), Satoru Takaesu1),

Takayuki Shimizu1), Tatsunori Noto1),

Yoshinori Nagashima1), Rie Yamamoto2),

Shinichi Iizuka2), Kazuki Akieda2),

Kouji Hayashi3), Hitoshi Anzai1)

1)Department of Cardiovascular Center, SUBARU Health Insurance Society, Ota Memorial Hospital, 2) Department of Emergency and Critical Care Medi-cine, SUBARU Health Insurance Society, Ota Memo-rial Hospital, 3)Department of Surgery, SUBARU Health Insurance Society, Ota Memorial Hospital

1)SUBARU 健康保険組合太田記念病院 心臓血管センター,2)同 救急科,3)同 外科

 症例 1:70 歳男性,急性心筋梗塞に伴う心室細動に対し経皮的冠動脈形成術を施行後,V-A ECMO(veno-arterial Extracorporeal Membrane Oxygenation)による管理を行ったが胸骨圧迫に伴う肝損傷のため出血性 ショックとなった.肝損傷に対し開腹手術を行い独歩退院した.  症例 2:70 歳男性,低心機能に伴う心室細動に対し V-A ECMO による管理を行ったが胸骨圧迫による内胸 動脈の損傷のため出血性ショックとなった.内胸動脈に対し塞栓術を施行し止血を得られ独歩退院した.  V-A ECMO 管理下の心肺蘇生患者においては,抗凝固療法や抗血小板療法を行うため出血性合併症が致命 的になりうる.  今回,我々は心肺停止患者に対する胸骨圧迫に伴う出血性合併症の治療に成功し独歩退院できた 2 症例を経 験したので報告する. 《Abstract》 (2019. 5. 27 原稿受領;2019. 9. 18 採用) ● 心肺蘇生 ● V-A ECMO ● 内胸動脈損傷 ● 肝損傷 Key words はじめに  心肺停止における CPR(cardiopulmonary resus-citation)の際,胸骨圧迫は全身臓器へ血流を維持す るうえで最重要な手技である一方,肋骨骨折や胸骨 骨折,血気胸,肝損傷などの合併症を引き起こすこ とがある.このような出血性合併症は,急性冠症候 群に対する経皮的冠動脈形成術や V︲A

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ECMO(ve-no︲arterial Extracorporeal Membrane Oxygen-ation)使用時に,抗凝固療法や抗血小板療法を行う ため致命的になりうる.今回,我々は心肺停止患者 に対する胸骨圧迫に伴う出血性合併症のため治療に 難渋した 2 症例を経験したので報告する. 症例 1  症例 1:₇₀ 歳,男性.  主訴:呼吸困難.  現病歴:2₀1₈ 年 ₆ 月,午前 ₈ 時 3₀ 分頃より呼吸 困難があり,₉ 時 ₄₅ 分救急要請.救急隊到着時 GCS (Glasgow coma scale)1₅(E₄V₅M₆)であったが,車 内収容後の 1₀ 時 ₇ 分に心肺停止状態となった.モニ ター上心室細動であり,1₀ 時 ₈ 分に電気的除細動を 施行したが洞調律を維持できず CPR を施行しなが ら当院搬送となった.

 来院時所見:身長 1₆₅ cm,体重 ₆₅ kg,JCS(Japan coma scale)1₀₀,GCS 3(E1V1M1), 瞳 孔 両 側 ₆. ₀ mm,対光反射 なし,呼吸数 2₀ 回/分,血圧は 測定できず,1₀ L/min 酸素投与下で SpO2 ₇₉%で

あった.動脈血ガス分析では,pH ₆. ₈₄₇,PaCO2 ₅₉. ₆ mmHg,PaO2 ₇₅. ₅ mmHg,Base Excess -21. 2 mmol/L,乳酸値 13. ₅ mmol/L.  入院後経過:1₀ 時 22 分病院到着,救急外来で気 管挿管し CPR 継続し電気的除細動を施行するも心 室細動をコントロールできず 1₀ 時 ₄₈ 分に V︲A ECMO を開始した.挿入後,一旦電気的除細動で洞 調律となり,HR ₅₄/min,Ⅱ,Ⅲ,aVF,V₆ の ST 上昇と V1︲₄ の ST 低下を認めた.急性心筋梗塞が 疑われ 11 時 ₀₀ 分に血管造影室入室し,冠動脈造影 施行したところ RCA#2 の完全閉塞を認め同部位へ Xience Sierra®(アボットバスキュラージャパン) 3. ₅/33 mm を拡張留置した(図 1).カテーテル中も 心室細動が継続したが,再灌流後 11 時 2₀ 分に電気 的除細動にて洞調律に回復以後は洞調律を維持,右 冠動脈は造影上 TIMI Ⅲとなった.IABP,Swan︲ Ganz カテーテルを留置し ICU に帰室,目標体温 3₅℃,目標体温維持期間 2₄ 時間で低体温療法を開始 した.しかし 1₄ 時 1₅ 分 V︲A ECMO の脱血不良と なり ₅%アルブミナー® 2₅₀ mL,MAP ₄ 単位,FFP 図 1 症例 1 冠動脈造影 A:矢印;右冠動脈の完全閉塞を認める,B:経皮的冠動脈形成術後 A B

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₄ 単位の輸血を開始した.しかし輸血後も V︲A ECMO の脱血不良が持続するため,さらに MAP ₄ 単位と FFP 2 単位を追加.1₅ 時 1₅ 分,急速な腹部 膨満とヘモグロビンの低下(Hb ₉. ₉ → ₄. ₉)を認め 腹部エコーを施行.腹腔内に出血を認めたため腹部 臓器の損傷を疑い造影 CT を施行した.造影 CT で は,肝左葉の外側区域付近の肝損傷を認めた(図 2). 動脈性出血の有無は不明であったが,APTT ₉2. 1 秒 と延長しており,これ以上の V︲A ECMO 維持は不 可能と考え,抜去および腹腔動脈の造影のためその まま血管造影室へ入室した(1₆ 時 3₅ 分).ECMO の 回路に直接 ₄ F シースを挿入し pig tail で腹部大動 脈造影および Shepherd s crook で腹腔動脈を造影 した(図 3).明らかな血管外漏出像を認めなかった ため,同シースから ₀. ₀3₅ のラジフォーカスを胸部 大 動 脈 に 進 め Perclose ProGlide®( ア ボ ッ ト バ ス キュラージャパン)を使用して ECMO の送血管を 抜去した.脱血管は,₈ の字縫合し抜去した.抜去 後も IABP サポート下で血圧 ₉₈/₅₀,脈拍 ₈₄/分と血 行動態は安定していた.膀胱内圧が 2₉ cmH2O と上 昇していたため腹部コンパートメント症候群と診 断.右側腹部より 12 F のアスピレーションキットを 挿入したところ,暗褐色の血性腹水が吸引された. ICU へ帰室後 2 時間で ₄₀₀₀ mL の血性腹水が吸引 され,血圧維持も困難であったことから 22 時 2₀ 分 緊急手術となった. 手術所見  診断:肝損傷,腹腔内出血,腹部コンパートメン ト症候群.  上腹部正中切開で開腹,開腹時 ₄₀₀₀ mL の腹腔内 出血を吸引.肝周囲を観察したところ,三角間膜付 着部より肝前面側に複数の肝裂傷を認めた.同部位 より静脈性の出血が持続していた.門脈系出血か肝 静脈からの出血かは判断がつかず Pringle 手技によ り肝静脈からの出血と判断した.三角間膜を切離し 肝外側区域が収まるまで受動しパッキングを施行し た.しかし止血効果が不十分であるため肝裂傷部を 縫合止血し,さらにタココンブ®を貼り付け再度肝 周囲をパッキングし,止血を確認した.止血が得ら れるとバイタルサインが安定.開腹部は,開放し陰 圧吸引による創管理を施行した.  入院後合計 MAP ₄₈ 単位,FFP 32 単位,PC ₄₀ 単位を 2₄ 時間で投与していたが,術後は,輸血を要 図 2 症例 1 ICU 帰室後 検査所見 A:造影 CT(水平断),B:造影 CT(冠状断).○:肝左葉の外側区域付近の肝損傷と腹腔出血を認める. C:肝動脈造影,明らかな出血を認めず.

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さなかった.第 2 病日に抗血小板薬 2 剤を再開した. 第 ₄ 病日には状態が安定していたため,ガーゼ除去, および洗浄ドレナージ施行し閉腹した.第 ₅ 病日に IABP を抜去した.第 ₉ 病日に人工呼吸管理から離 脱し抜管した.第 12 病日に ICU から退室.第 2₆ 病 日独歩退院となった. 症例 2  症例 2:₇₀ 歳,男性.  主訴:心肺停止.  既往歴:慢性心不全(非虚血性心疾患の駆出率 2₀%の低心機能),慢性腎不全(透析導入),徐脈性心 房細動(ペースメーカ埋め込み後).  現病歴:2₀1₈ 年 ₄ 月,透析中に心肺停止となり救 急要請(12 時 ₅2 分).救急隊到着時(12 時 ₅₇ 分),心 室細動を認め電気的除細動を 3 回施行するも,心室 細動が持続し当院搬送となった.  来院時所見:身長 1₆₅ cm,体重 ₅₄ kg,JCS 3₀₀, GCS 3(E1V1M1),瞳孔 両側 ₆. ₀ mm,対光反射 な し,呼吸数 ₀ 回/分,脈拍は触知せず,血圧は測定 できず,モニター上心室細動であった.動脈血ガス 分 析 で は,pH ₇. ₄₅2,PaCO2 33. 1 mmHg,PaO2

₅₀₇. ₀ mmHg,Base Excess -₀. ₇ mmol/L,乳酸値 11. ₈ mmol/L.  入院後経過:当院到着時(13 時 13 分),心室細動 であり CPR を継続したまま血管造影室へ入室と なった(13 時 1₅ 分).治療抵抗性の心室細動であり V︲A ECMO を開始した(13 時 3₀ 分).冠動脈造影施 行するも有意狭窄を認めず,IABP を挿入し全身 CT を撮影後に ICU へ帰室し目標体温 3₅℃,目標体温 維持期間 2₄ 時間で低体温療法を開始した.帰室後, 1₆ 時 ₅₀ 分頃より血圧低下,V︲A ECMO の脱血不良 となり MAP 2 単位を輸血した.当初,血圧低下の 原因として穿刺部からの出血と判断したが,血圧低 下が進行し 1₈ 時 ₅₀ 分の時点で APTT 1₄₉. 1 秒と 延長,Hb ₇ g/dL まで低下.帰室時の胸部 CT で胸 骨背面の血腫と右胸腔内液体貯留を認めていたこと から,CPR による内胸動脈の損傷に伴う出血性 ショックと考え血管造影を施行した(1₉ 時 2₅ 分). 右上腕動脈より ₄ F シース挿入し IMA のカテーテ ルを使用して右内胸動脈を造影した(図 4).右内胸 動脈からの出血部位を同定し,Neo s EVT Guide wire Cruise ₀. ₀1₄ inch 23₅ cm®(朝日インテック) を先行させ,サポートカテ Tellus 1. ₉ Fr 1₅₀ cm®

図 3 症例 1 V-A ECMO,IABP 挿入後の CT

A:矢状断,B:水平断.*:胸骨後面に血腫,右胸腔に血胸を認める.

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(朝日インテック)を内胸動脈内へ進めた.選択造影 では遠位部の出血が active であり,近位部にも綿花 状に出血していることを確認できた.まず遠位の active な 出 血 を タ ー ゲ ッ ト に Tornada ₀. ₀1₈ ₄ mm®(Cook Japan)を ₄ 個, さ ら に 手 前 を Hilal 2 mm®(Cook Japan)3 個でコイリングした.遠位部 はおおむね止血,近位部の枝からの出血に関しては, セレスキュー®(日本化薬)を追加投与し完全止血を 得たため手技を終了とした.手技終了後,貧血の進 行は止まり血圧も安定したため ICU に帰室した.第 2 病日,V︲A ECMO を抜去.入院時よりアンカロ ン®の持続投与をしていたが,第 ₄ 病日に再度心室 細動が出現したため鎮静を強化した.その後血行動 態は安定し心室細動は再発しなかったため,第 ₈ 病 日に IABP 抜去,第 ₉ 病日に人工呼吸器から離脱で きた.第 ₄2 病日に CRTD 埋め込み施行,第 ₆₉ 病日 に独歩退院となった. 考察  心肺停止患者における胸骨圧迫は,全身へ有効な 循環血液を供給できる処置として American Heart Association ガイドラインでも Class I である1)  一方,胸骨圧迫による合併症頻度は 21︲₆₅%でそ の種類は多岐にわたり,胸骨骨折,肋骨骨折,心破 裂,心臓後壁血腫,血気胸,肺挫傷,肝脾損傷など が報告されている2).過度な胸骨圧迫は合併症を引 き起こすため 2₀1₅ 年の CPR ガイドラインでは,胸 骨圧迫の深さを ₅ cm 以上 ₆ cm 未満と改訂されて いる3).質の高い胸骨圧迫は蘇生率を改善するとと もに合併症を減らす重要な点であるが,今回の 2 症 例はフィードバックデバイス等で質の評価はできて いない.肝損傷の頻度は ₀. ₆︲2%,内胸動脈の損傷 の頻度は極めて稀とされているが,一度生じると Post︲cardiac arrest syndrome(PCAS)や低体温療 法,V︲A ECMO 使用のような凝固異常をきたした 状態では,軽度の損傷であっても致命的になる. 図 4 症例 2 造影所見 A:右内胸動脈造影,B:マイクロカテーテルを使用して選択造影 黒矢印:内胸動脈末梢からの出血,白矢印:綿花状出血を認める. C:塞栓術後,止血されていることを確認.

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 胸骨圧迫に起因する肝損傷の典型像は,解剖学的 特徴上,肋骨骨折による損傷や剣状突起による外側 区域付近の損傷,さらに肝鎌状間膜付着部近傍の損 傷等とされている₄).その機序として,胸部圧迫に よって肝鎌状間膜が牽引されることで引き起こされ ると予想される.強力な外力によって引き起こされ た外傷性肝損傷と異なり,主要血管損傷によって動 脈出血が生じるリスクは低いと考えられる.症例 1 も肝外側区域付近の損傷であり肝動脈造影では出血 を確認できず静脈性の出血をきたしていた.症例 2 のような胸骨圧迫による内胸動脈損傷の頻度は不明 であるが,CT で胸壁の血腫を認める症例は 1₀︲1₅% 存在する₅).出血部位として肋骨や胸骨の静脈,動 脈,気管支動脈や胸骨動脈などが考えられるが同定 が困難であることも多い₆).しかし内胸動脈の血流 は 1₅₀ mL/min と豊富であるため,一度内胸動脈が 損傷すると致命的になりうる₇).現時点では,胸骨 圧迫による合併症の診断には CT が有効であり, CPR 患者の経皮的冠動脈術後にルーチンで CT を 施行することは CPR 合併症の早期診断,治療に効果 的と考えられる.時として原因血管である動脈の攣 縮やショックによる低血圧により症状発現が遅れた り,静脈性出血を CT では指摘できないことが多い. 我々の経験した 2 症例でも症状出現までに,症例 1 では帰室後 ₅ 時間,症例 2 では 3 時間かかっている. 経過中の血行動態の変化や採血結果から CT を再検 することも早期診断のために重要と考えられる.ま た,CT で明らかでなくても血管造影や塞栓術が必 要な場合もある₈)

 PCAS や低体温療法,V︲A ECMO 使用などによ る凝固系の異常下での出血性合併症に対する治療 は,非常に困難である.心肺蘇生時の肝損傷や内胸 動脈損傷は致死的であり救命できた報告は少な い₉, 1₀)  治療方法として,保存的治療,血管内治療による 塞栓術,外科的治療が挙げられるが,いずれの場合 も血行動態を含む患者の全身状態は非常に不安定で あるためリスクが高い.治療に際し V︲A ECMO の 処置と抗血小板療法に関して充分な検討が必要であ る.  我々の経験した 2 症例は V︲A ECMO 使用下であ り,ヘパリンによる抗凝固療法中であったことから 出血性合併症は致命的と考えられた.症例 1 に関し ては,通常であれば止血が期待できる静脈性出血で あったため保存的治療で改善する可能性も考慮し た.経皮的冠動脈形成術による血行再建後に心室細 動は消失したため V︲A ECMO の離脱ができ,腹部 コンパートメント症候群に対しドレナージを行い保 存的に経過観察した.結果的には手術を要したが, 冠動脈の血行再建後 V︲A ECMO を速やかに抜去で きたことが開腹手術による止血が成功した要因と考 えられる.症例 1 では開腹手術により止血を得られ たため,抗血小板薬は継続としたが,急性心筋梗塞 に対する経皮的冠動脈形成術後の患者の場合,抗血 小板薬 2 剤の併用を要する.出血性合併症を併発し た場合は抗血小板薬の中止を検討するが,抗血小板 薬中止後の急性期のステント血栓症は重篤な転帰を たどることが多い.2 剤同時に中止した場合,ステ ント内血栓症は 1₀ 日以内に多く発症しており,発症 までの平均は ₇ 日間と報告されている.そのため, このような状況では休薬期間をできる限り短くし ₇ 日間以内の再開が望ましいと思われる11).症例 2 に関しては,低心機能に伴う難治性の心室細動に対 し V︲A ECMO を導入した.そのため,導入後も心 室細動は再燃しており V︲A ECMO の離脱は困難で あった.外傷性の出血に対しヘパリンを使用せず V︲A ECMO を導入した報告もあるが12),症例 2 の ような低心機能の透析患者においては血栓性のリス ク が 極 め て 高 い た め ヘ パ リ ン 使 用 下 で の V︲A ECMO 導入のほうが望ましい.内胸動脈損傷の治療 には手術や塞栓術があり,血腫除去が必要な場合で は手術が考慮されるが,外傷による内胸動脈損傷に 関しては塞栓術の有用性が高いことが報告されてい る₇).特に V︲A ECMO 使用下のような,血行動態 が不安定な状態であっても施行でき,低侵襲で速や かに行うことができる塞栓術は有効であると考えら

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ことを提案する. 結語  胸骨圧迫による出血性合併症の治療に難渋した 2 症例を経験した.抗血小板薬や抗凝固療法使用下 の出血性合併症は致命的であり,原疾患の治療とと もに速やかな診断と適切な治療が必要であると考え られた. 文 献

1) Travers AH, Rea TD, Bobrow BJ, et al;Part ₄:CPR overview:2₀1₀ American Heart Association Guide-lines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergen-cy Cardiovascular Care. Circulation 2₀1₀;122(1₈ Sup-pl 3):S₆₇₆︲₆₈₄

2) Hashimoto Y, Moriya F, Furumiya J:Forensic aspects of complications resulting from cardiopulmonary resus-citation. Leg Med(Tokyo) 2₀₀₇;9(2):₉₄︲₉₉

₇) Whigham CJ, Fisher RG, Goodman CJ, et al:Trau-matic injury of the internal mammary artery:emboli-zation versus surgical and nonoperative management. Emerg Radiol 2₀₀2;9(₄):2₀1︲2₀₇

₈) Kwon OY, Chung SP, Yoo IS, et al:Delayed presenta-tion of internal mammary artery rupture after blunt chest trauma:characteristic CT and plain x ray find-ings. Emerg Med J 2₀₀₅;22(₉):₆₆₄︲₆₆₅

₉) Monsuez JJ, Charniot JC, Veilhan LA, et al:Subcapsu-lar liver haematoma after cardiopulmonary resuscita-tion by untrained personnel. Resuscitaresuscita-tion 2₀₀₇;73 (2):31₄︲31₇

1₀) Yamagishi T, Kashiura M, Sugiyama K, et al:Chest compression︲related fatal internal mammary artery injuries manifesting after venoarterial extracorporeal membrane oxygenation:a case series. J Med Case Rep 2₀1₇;11(1):31₈

11) Eisenberg MJ, Richard PR, Libersan D, Filion KB: Safety of short︲term discontinuation of antiplatelet therapy in patients with drug︲eluting stents. Circula-tion 2₀₀₉;119(12):1₆3₄︲1₆₄2

12) Arlt M, Philipp A, Voelkel S, et al:Extracorporeal membrane oxygenation in severe trauma patients with bleeding shock. Resuscitation 2₀1₀;81(₇):₈₀₄︲₈₀₉

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