第4学年
算数科学習指導案
1 単 元 小 数 2 本単元の指導の立場 (1) 児童の実態 本学級の子どもたちは,これまでに1cmを10等分して1mmという単位を考えたり1ℓを10 等分して1㎗を考えたりしてきている。生活の中でも,身長や体重,ジュースのかさなどを表すのに 用いられ,子どもたちも身近に見たり聞いたりした経験を持っている。また,前単元「大きい数」の 学習では,億や兆の単位を知り整数が十進位取り記数法によって表せる仕組みについて理解している。 しかし,「もっと違う考え方がないのかな」「もっといい方法がないだろうか」など1つの考えだけ ではなく,多面的な見方や考え方をつくるところまでは十分であるとはいえない。 (2) 教材の価値 本単元は,1より小さい数を表すのに小数を用いることを知り,その意味や表し方,仕組みなどを 理解し,相対的な大きさの見方でとらえるとともに,簡単な小数どうしの計算ができるようになるこ とをねらっている。そこで,以下の3 つの観点から教材化した。小数は,整数の十進位取り記数法の 考えを1より小さい数に拡張し,単位の大きさを 10 等分して新たな単位(0.1)をつくり,その単 位のいくつ分かで大きさを表すことができる。(価値性)また,既習事項と結びつけて考えさせてい くことにより,液量を実測させてそこで生じる端数部分をどのように表したらいいのか考え図や絵で 表現させたり小数の仕組みを多様な考えで求めさせたり単位小数のいくつ分の考え方を活動を通して 活用させたりしながらとらえる。(活動性)さらに,課題解決にあたり,具体的に操作をしたり数直 線やカードを使ったりしながら,小数を多面的な見方でとらえ理解を深めていく。(多様性) (3) 指導の構え 本単元の指導にあたっては,具体物を用いた活動を組み入れたりカードや数直線を用いたりする活 動を通して,小数が整数と同じ仕組みで表されていることを知り,その意味や表し方,仕組みを理解 し,簡単な小数の計算ができることをねらっている。また,1つの数を相対的に見たり構成的にみた りするなど,多面的な見方でとらえていく力の育成をねらいとしている。そこで,このような力を育 成するために,ふかめる段階に「情報を使いこなす活動」を位置づける。 【情報をつかむ活動】 子どもたちが自らめあてをたてられるようにするために,0.1いくつ分の見方で比べたり,数 を使ったりして調べたりしながら,数の大小をみることができる情報を選べるようにする。 【情報を基に自分の考えをつくり・表す活動】 小数や整数の大小を比較するために,20枚の数カードを使った数カード数取りゲームを通して の順序をみたり大きい位から数をみたりする見方を根拠を明らかにして説明できるようにする。 【新たな情報を活用する活動】 小数の意味や仕組みについての味方を深めるために,さらにカードの枚数とカードの数の量をふ たゲームを通して,位に着目して数の大小をみたり,整数の系列と関係づけてみたりする見方の よさを感じ取ることができるようにする。 特に本時指導にあたっては,小数や整数の大小をを比べるための活動を通して,数量が大きくなっ たり比較するカードがふえたりしても,0.1 いくつ分の考え方をもとに,位に着目して数を見ていく と簡単にわかりやすく処理できるという考え方をとらえさせたい。 3 目 標 (1)身の回りで使われている小数に関心を持ち,進んで小数で表されているものをみつけたり小数 で表したりしながら,小数を用いて表そうとする態度を育てる。 (2)0.1いくつ分の考えをもとに,十進位取り記数法の仕組みを1より小さい数に広げてとらえ たり,小数の計算を整数の計算と結びつけて考えたりすることができる。 (3)小数を使う場面について,絵図や数直線,カードを用いて解決したり,計算の仕方を絵図や言 葉で順序よく説明したりすることができる。 (4)小数の意味や仕組み,表し方や,加法・減法の計算の仕方を理解できる。4 単元の展開(全14時間) 段階 配時 学習活動と内容 主にねらう読解力 教師の支援 1 1㎗より小さい水の量の表し方を調べ,単元 ○ 小 数 で 表 す こ と ○小数に関心を持つた のめあてをたてる。 に 関 心 を 持 ち , め に , 1 ℓま す や 1 で ② ○水筒の水の量をはかり,1 ㎗より小さい数の 比 較 し な が ら 課 ㎗ますを準備し, あ 表し方を考える。 題をとらえる力 1㎗より小さい数を う ・10にわけたます 表す場面を設定する。 ・2つにわけたます ○子どもの多様な考え ・5つにわけたます を出すために 3 種類 1より小さい数の表し方について調べよう のますを準備する。 2 小数の意味や表し方について調べる。 ○5や2,10 に分けた 1 ㎗ますで計量し小数の ○ 小 数 も 整 数 と 同 ○十進構造に目を向け さ 仕組みを追求する。(0.5 ⇒ 0.2 ⇒ 0.1 の順で測定) じ よ う に 十 進 位 るために,1㎗を 10 ① 5等分 2等分 10 等分 10 等分の方が 0.1 が6 取 り 記 数 法 の 考 個に分けた1 つ分が どの量も測定 こで,0.6 えを見出す力 0.1 ㎗であることを ぐ できる。 見つけさせる。 ○いろいろな量を小数で表す。 ○ 0.1 いくつ分の ① ・水のかさで ・長さで 考 え で 小 数 を 表 ○ 1 つの単位で表すこ る す力 とのよさに気づくた 8cm めに,㎗をℓで, mm 1㎗ 0.1㎗が7こ分 8.4 cm を cm で表すことが 1.7 ㎗ できるように,具体 ○いろいろな量を数に表す。 的な場面を提示する。 ① ・0.7 ㎗を表してみよう。 (0.1 ㎗が 7 つ分) 3 小数の大きさを比べる。 ○ 小 数 の 大 小 比 較 ○小数の大小関係をつか (1)2 つの量を比べる。 も 整 数 と 同 じ 考 むために,数直線上に ふ ・0.5 ㎗と 0.6 ㎗ではどちらが大きい? え で す る こ と が 表したり0.1 いくつ分の ② ①絵図で表す で き , 位 に 着 目 見方でみたりするよう か ② 説明する。(0.1 のいくつ分を し て み た り 整 数 に助言する。 使って) と 同 じ 系 列 の 中 め ・2 つの数カード比べゲームをする。 に 位 置 づ け , 考 ○位に着目したり順序に 0.8 ⇔ 0.6 4 ⇔ 2.9 察する力 より目をつける考えを る (2)数カードとりゲームをする。 ○ 適 切 な 言 葉 を 使 深めるために,カード ① ・ためしのゲームで い 図 や 言 葉 を 使 の枚数や数の量をふや 本 ・1 回目 20 枚のカードを使って っ て 書 い た り 説 す。 時 ・2 回目 35 枚のカードを使って 明したりする力 4 小数のたし算,ひき算の仕方を考え,正しく ○ 今 ま で の 学 習 を ○小数の加法・減法の 計算する。 生 か し , 計 算 の 計算の意味を考える い (1)たし算の仕方を考え,計算する。 仕 方 を 図 や 言 葉 ために,小数を含む 0.4+0.3 ・ 図に表して や 式 で 説 明 す る 十進位取り記数法の か ⑥ 1.7+1.5 ・ 数直線を使って ⇔ ・筆算で 力 仕組みについ 絵図 10.6+1.3 ・ 0.1 のいくつ分 や 数直線や 0.1 い す (2)ひき算の仕方を考え,計算する。 ○ 小 数 の た し 算 や くつ分の考えをつか 2.5 ‐ 1.3 ・ 図に表して ひ き 算 を 正 し く って説明するように 7.5 ‐ 2.7 ・ 数直線を使って ⇔ ・筆算で 計算する力 助言する。 5 - 2.3 ・ 0.1 のいくつ分 どのますを使っ て測ろうかな
5 本時の主眼 ○ いろいろな小数カードを小さい数や大きい数に着目して並べかえたり,小数第一位や十の位な ど位に着目して並べかえたりしながら,小数を順序よく並べることができる。 【内容】 ○ 小数カードとりゲームを繰り返す活動を通して,カードを並びかえながら考えたり,並べた根 拠を位に着目した見方や順序についての考え方を使って説明したりすることができる。 【読解力】 6 準 備 小数や整数のカード 学習の流れ図 7 本時の展開(45分) 段階 学 習 活 動 と 内 容 主 な 支 援 1 20枚の数カードを提示し, ゲームの不十分さから,○主体的にめあてをつかむために 本時のめあてをつかむ。 【情報をつかむ活動】 20枚の数カードを黒板に提示 で <試しのゲーム> し,試しの数とりカードゲーム 20 枚の小数や整数の 不十分さ ・カードが多すぎて を行う。 カードを系列的に並べず すぐみつからない。 あ 問題にあった数を取り出 ・どうしたら早く取 ○めあてを子どもがつくるために すゲーム れるのかな。 子どもが見出した不十分さから (例)・0.6の次に大きい数をみつけよう。 キーワードを取り出させる。 う ・3 番目に大きい数を見つけよう。 《つかませたい情報》 どんな工夫をすれば早く取れるのかな。 ・0.1いくつ分でみる見方 ↓ ・整数部分からみていく考え方 カードをならべかえて,数とりカードゲームを しよう 2 1 回目の数とりカードゲームをして,早くとれる方法 ○ゲームの手順 がわかるように,工夫して並べる方法を追求する。 ①並べる ②並べかえる ③問 【情報をもとに考えをつくり・表す活動】 題を聞きカードをとる→ 速く さ ○カードを並べかえながら自分の考えをつくる。 たくさんカード集めたら勝ち ① 順序に着目してならべ ② 位に着目して並びかえる考え方 ぐ かえる考え方 ・位ごとにカードを分ける ・カードをならびかえる (例)0.2 → 0.5 → 1.1 → 十の位 10.5,18.5・・ 十の位 10.5,18.5 1.5 → 3.3 →・・・・・ 一の位 3.3,1.1,4.8・ 一の位 1.1,3.3,4 る →10.5 → 18.5・・ 小数第一位 0.5,0.2 小数第一位 0.2,0.5 ○それぞれのならべ方について交流し,共通点や差異点 から位に着目する考え方のよさを見出す。 ○子どもたちの多様な考え方を ・どちらのやり方でもカードはとれる。 出し,共通点や差異点から話し ・位に着目して,並べていくとわかりやすい。 合う場面を設定する。 ・もっと数や枚数がふえてもつかえるかな。 3 2 回目の数とりカードゲーム(35 枚)をして,位に ○位に着目した考えのよさを見出 ふ 着目して考えるよさを深める。。 させるために,さらに数量の大 か 【新たな情報を活用する活動】 きなカードを提示し処理させる め ○新たな 35 枚のカードを使って,数カードとりゲーム 《身につけさせたい読解力》 る をする。 ・いくつかの数を位に着目し ・位に着目しながら並べかえる。 てみたり順序を判断したりす ることができる力 ふ 4 本時の学習をふり返り,学習のまとめをする。 ○カードの数がふえたり数の量が り ふえても小数の仕組みをつかっ か 10の位,1 の位,0.1 の位をみると,小数を順序 て考えていくことを確かめるた え よく並べることができる。 めに,はじめの場面と比較する る