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地域の健康教室に参加した中高齢女性の特性と体重管理の目標に関する研究

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(1)

地域の健康教室に参加した中高齢女性の特性と体重

管理の目標に関する研究

著者

保井 智香子

内容記述

学位記番号:論保第11号, 指導教員:矢澤 彩香

(2)

大阪府立大学大学院

総合リハビリテーション学研究科

士 論

地域の健康教室に参加した

中高齢女性の特性と体重管理の目標に関する研究

Target for body weight management and characteristics of middle-aged and older women that attended local health classes

2014 年 3 月

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要 約 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 緒 言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 第1章 健康教室参加者の身体的特性と教室参加による身体組成, 血液生化学検査値の変化に関する検討・・・・・・・・・・・・・・ 6 第2章 健康教室に参加した中高齢女性の体重減少の目標を達成する方法に 関する検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26 文 献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 謝 辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40

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近年,生活習慣病の罹患リスクが高いハイリスク者に対する健康教育が積極 的に行われている。ハイリスク者を対象とした健康教育の研究では,多くの研 究で体重減少と血液生化学検査値の改善や血圧の改善について報告されており, ハイリスク者に対する健康教室では「体重を5-10%減少させること」がリスク低 減のための目標の一つとして利用されている。一方,ハイリスク者だけではな く,ローリスク者に対する集団健康教育も地域保健活動ではポピュレーション アプローチとして重要視されており,数多く実施されている。しかし,ハイリ スク者に対する「リスク低減」の目標のような共通目標については検討されて いない。 そこで本研究では,地域で一般的に行われているローリスク者の教室と同様 の内容で実施されているH 市の糖尿病予防教室(以下,教室)に参加した中高 齢女性の身体組成,血液生化学検査値などの客観的指標から参加者の特性を明 らかにし,教室開始時から終了時の客観的指標の変化を解析し,ローリスク者 に対する健康状態の維持・改善につながる体重管理の目標とその目標を達成さ せる方法について検討を行った。 第1 章では,はじめに教室に参加した中高齢女性 180 名(年齢 63.4±3.9 歳)

の特性について検討した。Body Mass Index(BMI)が 18.5 未満の低体重の者は 7.8%,18.5 以上 25 未満の普通体重の者は 73.3%,25 以上の肥満の者は 18.9%で

あった。体脂肪率が30%を超える者は 64.4%存在した。また,総コレステロール

(TC),中性脂肪(TG),LDL-コレステロール(LDL-C),HDL コレステロール

(HDL-C),空腹時血糖,ヘモグロビン A1c(JDS : Japan Diabetes Society)(HbA1c) 値が生活習慣病のリスクの判定基準以上の場合をリスクありとし,リスクの保 有数を検討したところ,リスクの保有数が「3」以上であった者は 65.6%であっ た。 次に,ハイリスク者と同様に体重管理の目標を提示するために,教室開始時 から終了時の体重減少率別(1%未満減少群,1%以上 3%未満減少群;1-3%減少 群,3%以上 5%未満減少群;3-5%減少群,5%以上減少群)に教室開始時から終 了時の各測定項目の変化を検討したところ,3-5%減少群と 5%以上減少群では,

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体脂肪率が有意に減少し,TC,TG,LDL-C 値が有意に低下した。さらに,3-5% 減少群ではHbA1c 値も有意に低下した。一方,1%未満減少群,1-3%減少群では TG 値の有意な減少は認められたが,体脂肪率や TC,LDL-C,HbA1c 値の有意 な減少,低下は認められなかった。 以上の結果より,体重が3%以上減少することで血液生化学検査値の改善につ ながる可能性が示唆された。このことから,3%以上の体重減少が健康状態の維 持・改善のための体重管理の目標として提示できるかどうかの妥当性について 検討したところ,教室参加者の52.8%で体重が 3%以上減少していた。先行研究 では,減量目標値の妥当性について対象者のほぼ半数で達成が可能であったこ とを挙げて述べているため,3%以上の体重減少を目標に掲げることは妥当な目 標であると推察した。しかし,ローリスク者を対象とした健康教室では,普通 体重の者が多く参加する可能性が考えられるため,生活習慣病のリスク低減の ために肥満者に用いられている5%以上の体重減少を目標にすることは体重減 少量が大きく,負担が大きいと考えられる。本研究では3%以上 5%未満の体重 減少でも血液生化学検査値の改善が示唆された。これらのことから,ローリス ク者を対象とする健康教室では,健康状態の維持・改善のための目標として 「3-5%の体重減少」が提示できると結論づけた。 第2 章では,第 1 章より明らかとなったローリスク者における健康状態の維 持・改善のための目標「3-5%の体重減少」の達成方法について検討を行った。 第1 章と同様に体重減少率別に 4 群に分類し,教室開始時から終了時の栄養素 等摂取量,身体活動量・活動強度を各群でそれぞれ比較した。 栄養素等摂取量のエネルギー摂取量,炭水化物の項目はすべての群で有意な 減少が認められた。一方,身体活動量のエネルギー消費量,体重1kg あたりの エネルギー消費量の項目は,1%未満減少群,1-3%減少群の 3%の体重減少に達 しなかった2 群では教室開始時から終了時で変化が認められなかったが,3-5% 減少群,5%以上減少群では増加が認められた。また,教室開始時から終了時の 歩数の変化量について検討したところ,3%の体重減少に達しなかった 2 群では 歩数が変化しなかったが,3-5%減少群,5%以上減少群では,約 1,000 歩の歩数 の増加が認められた。さらに,3-5%減少群では,中・高強度の活動時間も有意 な増加が認められた。

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以上を総括すると,ローリスク者の健康状態の維持・改善のための体重管理 の目標として,「3-5%の体重減少」を掲げることができ,この目標の達成には, 教室開始時よりも1,000 歩の歩数が増加していることが明らかになった。本研究 により提示された目標は,市町村など健康の維持・改善に取り組む組織におい て,ローリスク者の教室効果を評価する項目の1 つになると考えられる。また, 多くの健康教室での効果の検討結果を蓄積することで,ローリスク者に対する リスク低減の目標が確立できると考える。 キーワード:生活習慣病予防 健康支援 体重管理 身体活動 中高齢女性

Key word :Lifestyle-Related Disease Prevention, Health Support, Body Weight Management, Middle-aged and Older Women

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近年,生活習慣病の罹患リスクが高いハイリスク者に対して,集団健康教育 や特定保健指導等が積極的に行われている。体重の変動と血清脂質1-3および血 圧1,4の関係に関する研究では,体重減少による改善が報告されている。また, 肥満者や血圧,血糖,血清脂質が高値であるハイリスク者を対象とした健康教 室などの指導効果の検討では,体重減少と血液生化学検査値の改善や血圧の改 善との関連が報告されている5-10。このように,生活習慣病のリスクの低減につ いては体重減少の有効性が明らかになっており,生活習慣病のリスクが高いと 考えられる肥満者には減量が推奨され11,肥満症ガイドライン200612ではリス ク低減のための減量目標を現体重の5-10%減におくことを推奨している。 しかし,生活習慣病の罹患者を増加させないためにはハイリスク者だけでは なく,ローリスク者に対する取り組みも重要である。例えば糖尿病に関する疫 学研究では,疾病前段階での介入を行うことで,糖尿病への移行を予防し,軽 度の糖尿病患者に対しても合併症への予防が可能であるとする報告がある6,13 それゆえ,地域保健活動においてもローリスク者に対する健康状態の維持・改 善が必要であることが認識されており,ローリスク者に対する健康教育などを 積極的に行っている。 平成23 年度地域保健・健康増進事業報告の結果の概要14によると,ローリス ク者が参加可能な生活習慣病予防のための集団健康教育は,市町村では約11 万 回実施され,参加のべ人員は約225 万人となっている。平成 23 年度のハイリス ク者対象の特定保健指導を受けた者は約67 万人15であることから約3 倍の者が ローリスク者の健康教室に参加していることになる。このことから,ローリス ク者に対しても効果的な結果を得るための目標を明確にすることは重要と考え られる。 そこで,ローリスク者を対象とした健康教室の目標設定に関する先行研究に ついて文献検索をしたところ,健康状態の維持・改善の教室効果の検討を行っ ている報告16,17がほとんどであった。健康教育プログラムの実施による体重の減 少量についての報告18-20もあったが,生活習慣病のリスク低減につながる体重 減少量の目標を設定するための検討はされておらず,ローリスク者に対しての

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体重管理の目標が明確になっていなかった。これは体重,体脂肪率,血液生化 学検査値などの客観的な情報が乏しく16,17,教室前後の評価が難しいことやロー リスク者だけの教室が少ない21ことが原因と考えられる。このようなことから, ローリスク者の健康状態の維持・改善の取り組みを検討するためには,ローリ スク者を対象とし,体重,体脂肪率,血液生化学検査値の変化などの客観的評 価ができる条件の整った教室での結果を用いて,健康状態の維持・改善のため の体重管理の目標を明らかにすることが重要と考えられる。また,健康教育プ ログラムの作成には,目標とする体重に近づくための具体的な方法についても 検討する必要があると考えられる。 そこで本研究では,ローリスク者対象の健康教室として,H 市の糖尿病予防 健康教室に着目し,この教室に参加した中高齢女性の身体組成,血液生化学検 査値,身体活動量などの客観的指標から参加者の特性を明らかにし,さらに教 室開始時と終了時の変化を解析し,ローリスク者に対する健康状態の維持また は改善につながる体重管理の目標とこの目標を達成させるための方法について 検討した。

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1 章

健康教室参加者の身体的特性と

教室参加による身体組成,血液生化学検査値の変化に関する検討

生活習慣病の罹患者や生活習慣病が原因となる死亡者を増加させないために は,生活習慣病のリスクが高い者に対する取り組みだけではなく,リスクが高 くない者への取り組みも重要である。例えば血清総コレステロール値と冠動脈 疾患死亡率に関する研究22では,冠動脈疾患死亡率は,血清総コレステロール 値が異常値の者で高値を示した。しかし,冠動脈疾患死亡者数全体をみると異 常値群の者よりも境界領域群,正常高値群の者の死亡者数の割合が多く,約7 割を占めていた。このことは,ハイリスク者を対象とする取り組みだけではな く,ローリスク者に対しても健康状態の維持・改善に取り組むことが重要であ ることを示している。 生活習慣病のリスクが高いと考えられる肥満者においては,リスク低減のた めに減量が推奨されており11,現体重の「5-10%の減量」が生活習慣病のリスク 低減につながるとの報告23がある。実際に生活習慣病のリスクが高い者を対象 とした特定保健指導や生活習慣病予防教室の効果の検討では,体重が減少する ことで血液生化学検査値が改善したとの報告がある8-10。これらの結果から,生 活習慣病のリスク低減のための教室実施の目標として5%の体重減少が用いら れている。一方,ローリスク者が参加可能な健康教室では,健康状態の維持・ 改善が報告されている16,17が,ローリスク者の健康状態の維持・改善につながる 体重管理に関する目標は明確にされていない。これは体重,体脂肪率,血液生 化学検査値などの情報が同じ教室で揃っていない16,17ため,一部の結果でしか評 価ができず,教室前後の総合的な評価が難しいことが原因と考えられる。 そこで第1 章では,ローリスク者を対象とした H 市の健康教室に参加した中 高齢女性の身体組成,血液生化学検査値の客観的指標から健康教室参加者の特 性を明らかにし,教室開始時から終了時の測定値を比較し,ローリスク者の健 康状態の維持または改善につながる体重管理の目標について検討した。

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1.対象者および教室概要 本研究の対象者は,H 市が H17 年から H22 年の各年度に 6 月から 11 月まで約 5 か月間にわたり開催した「糖尿病予防教室」(以下,教室)に参加した中高齢 女性213 名である。この教室は糖尿病の予防に焦点をあて,一次予防対策の展 開を図ることを目的に実施されており,教室の参加条件は,40 歳以上 69 歳以下

でヘモグロビンA1c(JDS : Japan Diabetes Society)値 5.2%以上 6.1%未満の者(糖 尿病の治療中や要治療の者,特定保健指導対象者は除外)であった。教室では 他の健康教室でも一般的に行われている主食,主菜,副菜をそろえた栄養バラ ンスのよい食事や間食のとり方などの栄養教育と日常生活の中で実施しやすい ウォーキングや自体重・チューブを用いた運動指導などを月2-3 回の頻度で実施 した。 本研究では,メタボリックシンドロームの該当者が増加する24 50 代,60 代 で検討するために50 歳未満 5 名,70 歳以上 2 名を除いた 51 歳から 69 歳の者を 対象とし,教室脱落者10 名,データ欠損者 16 名を除いた 180 名(年齢 63.4±3.9 歳)を解析対象者とした。なお,この教室への参加は原則1 回だけとなってい るが,平成18 年度のみ前年度参加した場合でも参加を可とした経緯がある。そ のため,教室に継続して参加した者については,2 回目のデータを解析時に除外 した。 2.評価項目 教室開始時と終了時に計測・検査した身体組成,血液生化学検査値を評価項 目とした。身体組成の評価には,体組成計(TANITA, BC-118D)で測定された,

体重,体脂肪率,体脂肪量,除脂肪量,Body Mass Index(BMI)を用いた。血

液生化学検査値の評価には,空腹時血糖,ヘモグロビンA1c(JDS)(HbA1c),

総コレステロール(TC),HDL コレステロール(HDL-C),LDL コレステロール

(LDL-C),中性脂肪(TG)を用いた。なお,LDL-C は,次に示す Friedewald

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LDL- C = TC − HDL- C − TG ×1 5 しかし,TG≧400mg/dL の者は,Friedewald の式25が利用できないため,LDL-C の代わりに,non HDL-C26を算出し,LDL-C と並ぶ評価項目とした。次に non HDL-C の算出方法を示す。 non HDL- C = TC − HDL- C 3.解析方法 1) 教室参加者の特性に関する検討 教室に参加した中高齢女性の特性を明らかにするために,教室参加者の体 重,体脂肪率,BMI の分布を検討した。また,教室開始時の血液生化学検査 の結果から生活習慣病のリスクの保有数を検討した。BMI の分布は,日本肥 満学会による肥満度の判定基準12からBMI 18.5 未満を低体重,BMI 18.5 以上 25 未満を普通体重,BMI 25 以上を肥満として教室参加者の分布について検討 した。生活習慣病リスクの保有数は,教室開始時の血液生化学検査の結果か ら,空腹時血糖≧100mg/dL,HbA1c(JDS)≧5.2%,TG≧150mg/dL,TC≧ 220mg/dL,HDL-C<40mg/dL,LDL-C≧140mg/dL(TG≧400mg/dL の場合は, non HDL-C≧170mg/dL)をそれぞれリスクありとした。リスクありの基準は, 空腹時血糖,HbA1c,TG,HDL-C は特定保健指導27の選定基準を用いた。LDL-C, non HDL-C は,動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012 年版28の評価基準を用 い,TC は一般的な健康診断時に用いられる評価基準を用いた。これらの選定・ 評価基準から教室参加者の生活習慣病のリスクの保有数を検討した。 2) 教室終了時のリスクの保有数,身体組成,血液生化学検査値の変化に関する 検討 ハイリスク者のリスク低減の目標として体重減少率が用いられているため, 本研究においても体重減少率について検討した。体重減少率は,教室開始時か ら終了時の体重変化量から算出した(教室開始時から終了時の体重変化量 / 教 室開始時の体重×100)。体重減少率 2%ごとに検討している先行研究9にしたがっ て,本研究においても2%ごとに検討した。体重測定時の変動を考慮して29,体

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重減少が1%未満の場合は体重が減少しなかったとみなし,「体重減少が1%未満, もしくは体重が増加した群(以下,1%未満減少群)」,「1%以上 3%未満減少した 群(以下,1-3%減少群)」,「3%以上 5%未満減少した群(以下,3-5%減少群)」, 「5%以上減少した群(以下,5%以上減少群)」の 4 群に分け,教室開始時と終 了時のリスクの保有数,リスクの保有者数,身体組成,血液生化学検査値を比 較した。 また,体脂肪率が減少すると生活習慣病のリスクが低下するとの報告30,31もあ る。そこで,血液生化学検査値の改善につながる体脂肪率の減少量とその減少 量の達成時の体重減少率について検討した。体脂肪率の測定は,測定機器の違 いによって通電するインピーダンスの測定誤差や体水分,体温などの影響を受 けてインピーダンスの日内変動を示す32ことから,体重のように誤差範囲を特 定することができない。よって,教室開始時から終了時の体脂肪率の減少量を 2%ごとに,「体脂肪率が減少しなかった,または増加した群(以下,体脂肪率減 少なし群)」,「2%未満減少した群(以下,2%未満減少群)」,「2%以上 4%未満減 少した群(以下,2-4%減少群)」,「4%以上 6%未満減少した群(以下,4-6%減少 群)」,「6%以上減少した群(以下,6%以上減少群)」の 5 群に分類し,この 5 群 における教室開始時と終了時の血液生化学検査値測定値,身体組成を比較した。 また,教室の実施における体重減少率や血液生化学検査値の改善は教室参加 者の教室開始時のBMI によって異なることが考えられる。そこで,「BMI 18.5 未満」,「BMI 18.5 以上 25 未満」,「BMI 25 以上」の 3 群に分類し,各群の教室 開始時と終了時の身体組成,血液生化学検査値の比較も行った。 4.統計方法 教室開始時と終了時のリスクの保有数の比較,教室開始時と終了時の血液生 化学検査の各項目のリスク保有者数の比較は,Wilcoxon の符号付順位和検定を 行った。教室開始時と終了時の身体組成,血液生化学検査値の測定値の比較は 対応のあるt 検定を行った。体重減少率別の体脂肪率の変化量の比較は,一元配 置の分散分析を用い,有意性が認められた場合はTukey の検定を行った。体脂 肪率の減少量と体重減少率の相関は,Pearson の相関係数を使用した。統計解析 にはSPSS Statistics 19 を用いた。両側 p<0.05 の時,統計学的に有意とみなした。

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5.倫理的配慮 本研究は,ヘルシンキ宣言に基づき実施し,大阪府立大学地域保健学域総合 リハビリテーション学類研究倫理委員会の承認を経て行った。対象者には研究 の趣旨について説明し,インフォームドコンセントを得て行った。

1.教室参加者の特性 対象者の体重の分布をFig. 1-1 に示した。45-55 kg 未満の者が最も多く 93 名 (51.7%)であった。適正な体重は身長によって異なるため,BMI の分布につい て検討した結果をFig. 1-2 に示した。 Fig. 1-1 対象者の体重の分布 0 10 20 30 40 50 60 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 人 数 体 重(kg)

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Fig. 1-2 対象者の BMI の分布 BMI が 18.5 未満の低体重の者が 14 名(7.8%),18.5 以上 25 未満の普通体重 の者が132 名(73.3%),25 以上の肥満の者が 34 名(18.9%)であった。 また,体脂肪率の分布をみたところ体脂肪率が30%以上の高値を示す者は 116 名(64.4%)であった。 次に,教室開始時の血液生化学検査値から生活習慣病のリスクの保有数を検 討した結果をFig. 1-3 に示した。生活習慣病のリスクを「3」以上持ち合わせて いる者は全体で118 名(65.6%)であった。 さらに,生活習慣病のリスクの保有内容をTable 1-1 に示した。高血糖のリス ク(空腹時血糖≧100mg/dL または HbA1c≧5.2%)と血清脂質異常のリスク(TG ≧150mg/dL または HDL-C<40mg/dL または LDL-C≧140mg/dL または non HDL-C≧170mg/dL)の両方のリスクを持つ者は全体で 110 名(61.1%)と最も多 かった。 0 10 20 30 40 50 14 15.5 17 18.5 20 21.5 23 24.5 26 27.5 29 30.5 32 33.5 35 36.5 人 数 BMI(kg/m2

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Fig. 1-3 対象者の生活習慣病のリスクの保有数 Table 1-1 対象者の生活習慣病のリスクの保有内容 リスクの保有内容 n % 高血糖および血清脂質異常のリスクなし 10 5.6 血清脂質異常のリスクのみあり 13 7.2 高血糖のリスクのみあり 47 26.1 高血糖および血清脂質異常のリスクあり 110 61.1 2.教室終了時の身体組成,血液生化学検査値の変化に関する検討 1) 対象者全体の結果 対象者全体の教室開始時と終了時における身体組成,血液生化学検査値を Table 1-2 に示した。 0 10 20 30 40 50 60 70 0 1 2 3 4 5 人 数 リスクの保有数 リスクの保有数:以下のリスクありの基準を満たした項目数 リスクありの基準:空腹時血糖≧100mg/dL,HbA1c(JDS)≧5.2%,TG≧150mg/dL, TC≧220mg/dL,HDL-C<40mg/dL,LDL-C≧140mg/dL(TG≧400mg/dL の 場合は,non HDL-C≧170mg/dL)

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Table 1-2 教室開始時と終了時における身体組成,血液生化学検査値 身体組成については,教室終了時に体重,体脂肪率,BMI の有意な減少が認 められた。なお,体重減少率は 3.2±2.9%であった。血液生化学検査では,TG, TC,LDL-C,HbA1c 値の有意な低下が認められた。 2) 体重減少率による検討 教室開始時と終了時における体重減少率別の身体組成をTable 1-3 に示した。 体重,体脂肪率が有意に減少したのは,3-5%減少群,5%以上減少群であった。 また,体重減少率が3%以上の者は 95 名(52.8%)であった。 年齢 (歳) 63.4 ± 3.9 ― 身体組成 身長 (cm) 152.8 ± 5.4 152.8 ± 5.4 体重 (kg) 52.4 ± 8.3 50.7 ± 7.9*** 体脂肪率 (%) 31.8 ± 5.9 30.5 ± 6.2*** 体脂肪量 (kg) 17.1 ± 5.7 15.8 ± 5.4*** 除脂肪量 (kg) 35.4 ± 3.5 34.9 ± 3.5*** BM I (kg/m2) 22.4 ± 3.2 21.7 ± 3.1*** 血液生化学検査 総コレステロール (mg/dL) 244.5 ± 35.2 230.4 ± 34.0*** 中性脂肪 (mg/dL) 154.0 ± 111.3 115.6 ± 62.6*** LDLコレステロール (mg/dL)※ 143.6 ± 30.8 135.3 ± 30.6*** HDLコレステロール (mg/dL) 71.9 ± 17.4 72.1 ± 17.0 空腹時血糖 (mg/dL) 96.6 ± 12.8 96.1 ± 13.5 ヘモグロビンA1c (%) 5.50 ± 0.45 5.41 ± 0.43** 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. ** p<0.01; *** p<0.001. ※ 中 性 脂 肪 400mg/dL以 上 の 者 は LDLコ レ ス テ ロ ー ル 値 の 算 出 が で き な い た め ,   LDLコ レ ス テ ロ ー ル の 項 目 は n=175で 検 討 教室開始時 教室終了時

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Table 1-3 教室開始時と終了時における体重減少率別の身体組成 体重減少率別の体脂肪率の変化量のグラフをFig. 1-4 に示した。 3-5%減少群の体脂肪率の減少量は,1%未満減少群,1-3%減少群に比し,有意 に大きかった。5%以上減少群も 1%未満減少群,1-3%減少群,3-5%減少群に比 し,体脂肪率の減少量が有意に大きかった。 身長 (cm) 151.5 ± 4.9 ― 153.9 ± 5.8 ― 体重 (kg) 49.5 ± 7.9 49.8 ± 7.9* 52.0 ± 6.4 51.0 ± 6.3*** 体脂肪率 (%) 30.6 ± 6.2 31.6 ± 5.6** 30.8 ± 5.7 30.7 ± 6.3 体脂肪量 (kg) 15.5 ± 5.5 16.1 ± 5.4** 16.3 ± 4.4 16.0 ± 4.6* 除脂肪量 (kg) 34.0 ± 3.2 33.7 ± 3.3 35.7 ± 3.2 35.0 ± 2.9*** BMI (kg/m2) 21.6 ± 3.3 21.7 ± 3.2* 21.8 ± 2.5 21.6 ± 2.5 身長 (cm) 153.9 ± 6.0 ― 152.2 ± 4.6 ― 体重 (kg) 54.7 ± 10.0 52.6 ± 9.6*** 53.2 ± 8.1 49.7 ± 7.6*** 体脂肪率 (%) 32.5 ± 5.9 30.8 ± 5.9*** 33.1 ± 5.9 29.2 ± 6.8*** 体脂肪量 (kg) 18.3 ± 6.7 16.6 ± 6.1*** 18.0 ± 5.7 14.9 ± 5.5*** 除脂肪量 (kg) 36.4 ± 3.9 35.9 ± 3.9** 35.3 ± 3.4 34.8 ± 3.4* BMI (kg/m2) 23.0 ± 3.3 22.1 ± 3.2*** 23.0 ± 3.6 21.5 ± 3.4*** 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; ** p<0.01; *** p<0.001. 5%以上減少群 (n=52) 年齢 63.7±4.1 (歳) 年齢 63.0±3.3 (歳) 3-5%減少群 (n=43) 教室終了時 1-3%減少群 (n=44) 教室開始時 年齢 64.0±3.4 (歳) 教室終了時 教室開始時 教室開始時 年齢 63.0±4.7 (歳) 1%未満減少群 (n=41) 教室終了時 教室開始時 教室終了時

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Fig. 1-4 体重減少率別の体脂肪率の変化量 教室開始時と終了時における血液生化学検査値をTable 1-4 示した。 1%未満減少群,1-3%減少群では,教室終了時に TG 値のみ有意に低下した。 一方,3-5%減少群では TG,TC,LDL-C,HbA1c 値が有意に低下した。5%以上 減少群では,3-5%減少群と同様に TG,TC,LDL-C 値が有意に低下したが,HbA1c 値の有意な低下は認められなかった。 1.0 -0.1 -1.7 -3.8 -10.0 -8.0 -6.0 -4.0 -2.0 0.0 2.0 4.0 6.0 1%未満減少群 1-3%減少群 3-5%減少群 5%以上減少群 体 脂 肪 率 変 化 量 (% ) * *** ** *** *** * p<0.05; ** p<0.01;*** p<0.001.

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Table 1-4 教室開始時と終了時における体重減少率別の血液生化学検査値 次に,教室開始時と終了時における体重減少率別のリスクの保有数をFig. 1-5 に示した。1-3%減少群,3-5%減少群,5%以上減少群では,リスクの保有数が教 室終了時,有意に減少した。 血液生化学検査項目別に教室開始時と終了時のリスク保有者数をTable 1-5 に 示した。1%未満減少群ではリスクの保有者が有意に減少した項目はなかった。 1-3%減少群では TG の 1 項目であった。3-5%減少群では TC,TG の 2 項目であ った。5%以上減少群では TC,HbA1c の 2 項目であった。 総コレステロール (mg/dL) 245.3 ± 30.2 241.9 ± 26.4 235.1 ± 37.1 224.9 ± 34.8 中性脂肪 (mg/dL) 151.3 ± 81.1 126.0 ± 93.1** 161.5 ± 138.7 116.8 ± 54.5* LDLコレステロール (mg/dL)※ 142.0 ± 26.5 143.0 ± 24.9 137.0 ± 33.1 132.6 ± 31.1 HDLコレステロール (mg/dL) 74.1 ± 16.3 74.1 ± 17.1 69.3 ± 16.5 69.6 ± 16.4 空腹時血糖 (mg/dL) 98.0 ± 14.8 96.6 ± 15.5 94.7 ± 12.3 92.7 ± 11.9 ヘモグロビンA1c (%) 5.43 ± 0.34 5.43 ± 0.37 5.39 ± 0.37 5.34 ± 0.29 総コレステロール (mg/dL) 244.3 ± 34.4 229.1 ± 37.6** 252.0 ± 36.9 227.1 ± 34.5*** 中性脂肪 (mg/dL) 163.3 ± 131.9 119.5 ± 48.0* 142.0 ± 86.5 103.3 ± 47.9*** LDLコレステロール (mg/dL)※ 146.2 ± 30.0 135.0 ± 35.1* 148.4 ± 32.1 131.7 ± 30.1*** HDLコレステロール (mg/dL) 69.7 ± 17.2 71.2 ± 15.2 74.0 ± 19.2 73.4 ± 19.0 空腹時血糖 (mg/dL) 95.7 ± 11.2 95.8 ± 15.3 97.8 ± 13.0 98.8 ± 10.8 ヘモグロビンA1c (%) 5.55 ± 0.43 5.42 ± 0.3*** 5.62 ± 0.58 5.46 ± 0.62 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; ** p<0.01; *** p<0.001. ※ 中 性 脂 肪 400mg/dL以 上 の 者 は LDLコ レ ス テ ロ ー ル 値 の 算 出 が で き な い た め , LDLコ レ ス テ ロ ー ル の 項 目 は ,  1%未満減少群(n=40),1-3%減少群(n=43),3-5%減少群(n=41),5%以上減少群(n=51)で検討 教室終了時 1%未満減少群 (n=41) 教室開始時 教室終了時 1-3%減少群 (n=44) 教室開始時 3-5%減少群 (n=43) 5%以上減少群 (n=52) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時

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Fig. 1-5 教室開始時と終了時における体重減少率別のリスクの保有数 Table 1-5 血液生化学検査項目別の教室開始時と終了時のリスク保有者数 0 5 10 15 20 25 0 1 2 3 4 5 人 数 リスクの保有数 1%未満減少群 0 5 10 15 20 25 0 1 2 3 4 5 人 数 リスクの保有数 1-3%減少群 0 5 10 15 20 25 0 1 2 3 4 5 人 数 リスクの保有数 3-5%減少群 0 5 10 15 20 25 0 1 2 3 4 5 人 数 リスクの保有数 5%以上減少群 (p < 0.001) (p < 0.001) (p < 0.05) (n=41) (n=44) (n=43) (n=52) 教室開始時 教室終了時 体重減少率 血液検査項目 TC TG LDL-C HDL-C 空腹時血糖 HbA1c 教室開始時(人) 34 14 21 0 17 35 教室終了時(人) 33 11 22 0 12 32 検定 n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. n.s. 教室開始時(人) 28 17 23 1 13 34 教室終了時(人) 23 9 18 0 9 30 検定 n.s. p<0.05 n.s. n.s. n.s. n.s. 教室開始時(人) 34 18 23 1 10 36 教室終了時(人) 28 10 20 0 11 33 検定 p<0.05 p<0.05 n.s. n.s. n.s. n.s. 教室開始時(人) 43 14 31 1 22 48 教室終了時(人) 33 7 27 1 22 41 検定 p<0.01 n.s. n.s. n.s. n.s. p<0.05

Wilcoxonの符号付順位和検定を用いた。 n.s. : not significant

1%未満 減少群 (n=41) 5%以上 減少群 (n=52) 3-5% 減少群 (n=43) 1-3% 減少群 (n=44) Wilcoxon の符号付順位和検定を用いた。

(21)

3) 体脂肪率の変化量からの検討 教室開始時と終了時における血液生化学検査値をTable 1-6 に示した。 Table 1-6 教室開始時と終了時における体脂肪率の変化量別の 血液生化学検査値 総コレステロール (mg/dL) 237.0 ± 33.9 229.5 ± 32.2 246.8 ± 37.5 233.9 ± 40.6* 中性脂肪 (mg/dL) 153.0 ± 115.5 118.3 ± 56.6** 173.5 ± 131.9 128.9 ± 85.8* LDLコレステロール (mg/dL)※ 139.6 ± 30.8 136.1 ± 30.6 145.3 ± 31.2 137.1 ± 34.7 HDLコレステロール (mg/dL) 69.1 ± 16.1 70.2 ± 15.9 70.9 ± 17.6 72.2 ± 18.2 空腹時血糖 (mg/dL) 96.5 ± 13.2 97.0 ± 15.8 95.7 ± 13.1 94.4 ± 12.7 ヘモグロビンA1c (%) 5.4 ± 0.4 5.4 ± 0.4 5.4 ± 0.3 5.4 ± 0.3 総コレステロール (mg/dL) 253.1 ± 32.8 229.0 ± 33.1*** 260.6 ± 34.1 238.9 ± 26.7** 中性脂肪 (mg/dL) 162.1 ± 104.0 110.8 ± 53.1** 131.1 ± 61.7 100.4 ± 45.8** LDLコレステロール (mg/dL)※ 144.5 ± 23.9 130.6 ± 26.7** 160.4 34.2 144.9 25.2* HDLコレステロール (mg/dL) 75.3 ± 18.4 73.6 ± 16.8 74.0 ± 17.3 73.9 ± 18.3 空腹時血糖 (mg/dL) 95.8 ± 12.3 94.8 ± 10.8 97.3 ± 11.6 98.0 ± 11.2 ヘモグロビンA1c (%) 5.6 ± 0.6 5.4 ± 0.3 5.7 ± 0.5 5.4 ± 0.3*** 総コレステロール (mg/dL) 230.8 ± 29.1 211.6 ± 28.4* 中性脂肪 (mg/dL) 115.2 ± 86.8 91.8 ± 27.2 LDLコレステロール (mg/dL)※ 128.7 ± 25.1 117.6 ± 27.1* HDLコレステロール (mg/dL) 79.1 ± 21.1 75.7 ± 18.5 空腹時血糖 (mg/dL) 100.2 ± 14.2 96.3 ± 11.3 ヘモグロビンA1c (%) 5.7 ± 0.5 5.6 ± 1.1 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; ** p<0.01; *** p<0.001. ※ 中 性 脂 肪 400mg/dL 以 上 の 者 は LDLコ レ ス テ ロ ー ル 値 の 算 出 が で き な い た め ,   LDLコ レ ス テ ロ ー ル の 項 目 は 体 脂 肪 率 減 少 な し 群 (n=70), 2%未 満 減 少 群 (n=43), 2-4%減 少 群 (n=26)で 検 討 年齢 62.9±4.7 (歳) 年齢 63.0±3.8 (歳) 年齢 63.6±3.5 (歳) 教室開始時 教室終了時 6%以上減少群 (n=13) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 体脂肪率減少なし群 (n=71) 2%未満減少群 (n=45) 2-4%減少群 (n=28) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 4-6%減少群 (n=23) 年齢 63.5±4.0 (歳) 年齢 63.8±3.4 (歳)

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体脂肪率減少なし群では教室終了時に血液生化学検査項目の中で有意な低下 が認められたのはTG のみであったが,2%未満減少群では,TG,TC が有意に 低下し,体脂肪率減少なし群よりも改善項目が1 つ多かった。2-4%減少群では, TG,TC,LDL-C の値が有意に低下し,4-6%減少群では TG,TC,LDL-C,HbA1c の値が有意に低下した。6%以上減少群では,TC,LDL-C の値のみ有意に低下し た。教室開始時と終了時における身体組成をTable 1-7 に示した。 Table 1-7 教室開始時と終了時における体脂肪率の変化量別の身体組成 身長 (cm) 152.7 ± 5.3 152.7 ± 5.3 153.1 ± 5.2 153.1 ± 5.2 体重 (kg) 51.5 ± 7.5 50.8 ± 7.1*** 54.1 ± 9.2 52.4 ± 8.8*** 体脂肪率 (%) 30.8 ± 6.1 32.3 ± 5.8*** 32.5 ± 5.5 31.4 ± 5.4*** 体脂肪量 (kg) 16.2 ± 5.2 16.7 ± 5.0*** 18.0 ± 6.1 16.9 ± 5.7*** 除脂肪量 (kg) 35.3 ± 3.4 34.1 ± 3.2*** 36.2 ± 3.7 35.6 ± 3.7*** BMI (kg/m2) 22.0 ± 2.9 21.8 ± 2.8* 23.1 ± 3.7 22.4 ± 3.5*** 身長 (cm) 155.1 ± 5.3 155.1 ± 5.3 152.2 ± 4.9 152.2 ± 4.9 体重 (kg) 52.5 ± 9.5 50.3 ± 9.0*** 54.3 ± 7.0 50.9 ± 6.5*** 体脂肪率 (%) 31.7 ± 6.3 28.9 ± 6.2*** 34.7 ± 4.9 29.8 ± 5.0*** 体脂肪量 (kg) 17.1 ± 6.5 15.0 ± 5.9*** 19.1 ± 4.9 15.4 ± 4.3*** 除脂肪量 (kg) 35.4 ± 3.7 35.3 ± 3.7 35.2 ± 2.8 35.4 ± 3.1 BMI (kg/m2) 21.8 ± 3.6 20.9 ± 3.5*** 23.4 ± 2.8 22.0 ± 2.5*** 身長 (cm) 149.0 ± 5.7 149.0 ± 5.7 体重 (kg) 48.0 ± 7.8 44.7 ± 6.8*** 体脂肪率 (%) 30.3 ± 6.3 22.2 ± 6.3*** 体脂肪量 (kg) 14.9 ± 5.0 10.2 ± 4.0*** 除脂肪量 (kg) 33.1 ± 3.6 34.5 ± 3.8*** BMI (kg/m2) 21.5 ± 2.9 20.2 ± 2.6*** 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; *** p<0.001. 教室開始時 教室終了時 2-4%減少群 (n=28) 教室開始時 教室終了時 体脂肪率減少なし群 (n=71) 2%未満減少群 (n=45) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 4-6%減少群 (n=23) 6%以上減少群 (n=13) 教室開始時 教室終了時

(23)

教室終了時に体重,体脂肪率,BMI が有意に減少したのは,2%未満減少群, 2-4%減少群,4-6%減少群,6%以上減少群であった。また,体脂肪率減少なし群 よりも血液生化学検査の改善項目数が1 つ多かった,体脂肪率が 2%未満減少し た群の体重減少量は1.7±1.2kg で体重減少率にすると 3.1±2.0%であった。 体脂肪率の変化量別の体重減少率をFig. 1-6 に示した。体重減少率は,体脂肪 率の減少量が大きくなるほど大きかった。体重減少率と体脂肪率の減少量との 間には有意な正の相関が認められた(r=0.658, p<0.001)。 Fig. 1-6 体脂肪率の変化量別の体重減少率 4) BMI からの検討 教室開始時のBMI により分類した 3 群の教室開始時と終了時における身体組

成をTable 1-8 に示した。BMI 18.5 以上 25 未満群と BMI 25 以上群の 2 群では,

教室終了時に体重,体脂肪率が有意に減少した。しかし,BMI 18.5 未満群では 体脂肪率の有意な減少,BMI の有意な低下は認められなかった。BMI 18.5 未満 群の体重の減少量,減少率は,0.8±1.2kg,1.9±2.9%で,BMI 18.5 以上 25 未満群 のそれらは1.5±1.5kg,3.0±2.9%,BMI 25 以上群のそれらは 2.8±1.8kg,4.4±2.8% であった。 1.3 3.1 4.0 6.3 6.6 0 2 4 6 8 10 体脂肪率減少なし 2%未満減少 2-4%減少 4-6%減少 6%以上減少 体 重 減 少 率 ( % )

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Table 1-8 教室開始時と終了時における BMI 別の身体組成 教室開始時と終了時における血液生化学検査値をTable 1-9 に示した。 BMI 18.5 未満群では,教室終了時に TG 値が有意に低下し,HDL-C 値が有意 に増加した。BMI 18.5 以上 25 未満群では,TG,TC,LDL-C,HbA1c 値が有意 に低下した。BMI 25 以上群では,TG,TC,LDL-C 値が有意に低下した。なお, BMI 18.5 以上 25 未満群で血液生化学検査値の改善項目数が最も多かった。 身長 (cm) 154.5 ± 5.7 154.5 ± 5.7 152.5 ± 5.5 152.5 ± 5.5 体重 (kg) 41.2 ± 3.6 40.4 ± 3.6* 50.4 ± 4.8 48.9 ± 4.9*** 体脂肪率 (%) 21.7 ± 4.7 20.6 ± 5.0 31.0 ± 4.1 29.9 ± 4.8*** 体脂肪量 (kg) 9.0 ± 2.4 8.4 ± 2.4 15.7 ± 3.1 14.8 ± 3.4*** 除脂肪量 (kg) 32.2 ± 2.6 32.0 ± 2.9 34.7 ± 2.9 34.2 ± 2.8*** BMI (kg/m2) 17.2 ± 0.9 17.0 ± 0.9 21.6 ± 1.6 21.1 ± 1.7*** 身長 (cm) 153.7 ± 4.7 153.7 ± 4.7 体重 (kg) 64.7 ± 7.4 61.8 ± 7.5*** 体脂肪率 (%) 39.3 ± 3.6 37.1 ± 4.6*** 体脂肪量 (kg) 25.6 ± 5.0 23.1 ± 5.3*** 除脂肪量 (kg) 39.1 ± 3.2 38.7 ± 3.2 BMI (kg/m2) 27.4 ± 2.7 26.3 ± 2.8*** 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; *** p<0.001. BMI 18.5未満群 (n=14) BMI 18.5以上25未満群 (n=132) BMI 25以上群 (n=34) 教室終了時 教室開始時 年齢 62.3±3.8(歳) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 年齢 62.7±4.8(歳) 年齢 63.8±3.7(歳)

(25)

Table 1-9 教室開始時と終了時における BMI 別の血液生化学検査値

教室参加者のBMI の分布をみたところ,BMI が 18.5 以上 25 未満の普通体重 の者が7 割を占めていたが,普通体重の者で体脂肪率が 30%を超える者が約 6 割存在した。このことから,BMI の判定基準では肥満ではなくても体脂肪率が 高値の者がいることが明らかになった。また,教室参加者の生活習慣病のリス クの保有数では,リスクを3 つ以上抱えている者が 65.5%存在しており,高血糖 のリスクだけではなく血清脂質異常のリスクも持ち合わせている者が約2/3 占 めていることが明らかになった。これらのことから,地域で開催されるローリ スク者対象の健康教室では,BMI は 25 未満であっても体脂肪率高値の者や何ら かの生活習慣病のリスクを持つ者が参加している可能性がある。 総コレステロール (mg/dL) 237.1 ± 25.9 226.7 ± 29.5 246.2 ± 34.7 233.4 ± 33.7*** 中性脂肪 (mg/dL) 99.7 ± 31.4 75.9 ± 24.3** 145.6 ± 89.7 111.7 ± 50.6*** LDLコレステロール (mg/dL)※ 132.5 ± 25.3 122.0 ± 24.0 144.5 ± 29.0 138.0 ± 30.2** HDLコレステロール (mg/dL) 84.7 ± 15.0 89.5 ± 15.3** 73.2 ± 16.9 72.9 ± 16.6 空腹時血糖 (mg/dL) 97.5 ± 13.9 98.9 ± 16.8 96.5 ± 13.1 95.4 ± 13.1 ヘモグロビンA1c (%) 5.66 ± 0.69 5.54 ± 0.35 5.45 ± 0.44 5.36 ± 0.33*** 総コレステロール (mg/dL) 241.0 ± 40.4 220.4 ± 35.7** 中性脂肪 (mg/dL) 208.9 ± 173.8 147.1 ± 95.4** LDLコレステロール (mg/dL)※ 144.9 ± 39.3 130.0 ± 33.5* HDLコレステロール (mg/dL) 61.5 ± 15.3 61.9 ± 12.5 空腹時血糖 (mg/dL) 96.4 ± 11.5 97.7 ± 13.4 ヘモグロビンA1c (%) 5.63 ± 0.36 5.59 ± 0.70 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; ** p<0.01; *** p<0.001. ※ 中 性 脂 肪 400mg/dL以 上 の 者 は LDLコ レ ス テ ロ ー ル 値 の 算 出 が で き な い た め ,   LDLコ レ ス テ ロ ー ル の 項 目 は BMI18.5以 上 25未 満 (n=130), BMI25以 上 (n=31)で 検 討 BMI 18.5未満群 (n=14) BMI 18.5以上25未満群 (n=132) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 BMI 25以上群 (n=34) 教室開始時 教室終了時

(26)

地域で開催される健康教室では,栄養バランスのよい食事についての栄養教 育や身体活動量を増やすための運動指導が行われており,健康教室の効果に関 する検討では食生活の改善や身体活動量の増加の報告が多数ある17,33,34。また, 体重減少により血清脂質(TG,TC,LDL-C)の値は減少するとの報告もある3 本研究の対象者においても教室開始時から終了時で体重が平均1.3kg,体脂肪率 が平均1.3%減少し,血液生化学検査では HbA1c,TC,TG,LDL-C 値の低下が 認められた。また,全体の体重減少率は3.2±2.9%であったことから約 3%の体重 減少がHbA1c,TC,TG,LDL-C などの血液生化学検査値の改善につながる可 能性が示唆された。 次に,ローリスク者の健康状態の維持・改善のための体重管理の目標を明ら かにするために,体重の減少率別による教室終了時の血液生化学検査値の変化 について検討を行った。体重減少率別のリスク保有数の検討から1-3%減少群, 3-5%減少群,5%以上減少群でリスクの保有数の有意な減少が認められた。また, 血液生化学検査値は1%未満減少群,1-3%減少群の 2 群では 1 項目のみが改善し たが,3-5%減少群では 4 項目,5%以上減少群では 3 項目が改善しており,体重 減少率が3%以上になると血液生化学検査の改善項目数が増加する可能性があ ると推察した。高血糖のリスクに関連するHbA1c 値は,3-5%減少群では 0.13% の有意な低下が認められ,5%以上減少群では有意ではないが 0.16%低下した。 また,5%以上減少群では HbA1c のリスク保有者数は有意に減少した。EPIC-Norfolk study(1993 年に開始された英国の 45−79 歳の者を対象としたコホート研 究)35では,心血管疾患とHbA1c の関係を示しており,計算上 HbA1c が 0.1% 低下することにより総死亡が6%減ることにつながると報告している。本研究に おいてもHbA1c 値が 0.1%低下していた結果が得られたことから,3%以上の体 重減少は健康状態の改善に有効であると推察した。また,体重が3%以上減少し た2 群では血清脂質異常のリスクに関する TG,TC,LDL-C 値も有意に低下し た。内臓脂肪量と血清コレステロールは有意な相関があるとの報告があり36,体 重が3%以上減少した群では体脂肪率も有意に減少したことが血液生化学検査 値の改善につながったと考えられる。これらのことから,3%以上の体重減少は TG,TC,LDL-C,HbA1c の血液生化学検査値の改善につながる可能性が示唆さ れた。

(27)

中年期以降の女性の場合,BMI 18.5 以上 25 未満であっても体脂肪率が高値で あると肥満症と同様に健康障害を有するとの報告37,38があることから体脂肪率 の減少は健康状態の維持・改善のためには重要である。そこで,健康状態の維 持・改善につながる体脂肪率の減少量について検討したところ,教室開始時か ら教室終了時の体脂肪率の減少量が大きい群ほど改善した血液生化学検査項目 の数が多い結果であった。しかし,体脂肪率2%未満減少群でも体脂肪率減少な し群よりも血液生化学検査の改善項目数が1 つ多かったことから,体脂肪率を わずかでも減少させることは健康状態の改善につながると考える。また,体脂 肪率2%未満減少群の教室終了時の体重減少率をみたところ,平均 3.1%であった。 この点からも約3%の体重減少が健康状態の維持・改善につながる可能性が示唆 された。 また,BMI の分類別で教室開始時と終了時の変化をみると,教室参加者のう ち最も多かったBMI 18.5 以上 25 未満の群では体重,体脂肪率が有意に減少し, 血液生化学検査のTG,TC,LDL-C,HbA1c の 4 項目で改善が認められた。な お,体重減少率は平均3.0%であった。ローリスク者対象の健康教室の参加者は 普通体重の者が多いことが考えられるため,健康状態の維持・改善のための教 室目標として3%の体重減少が提示できるのではないかと考えた。 本研究では教室参加者の52.8%の者で体重が 3%以上減少していたことから, 3%以上の体重減少という目標は,達成可能な目標であると考える。特定保健指 導の積極的支援者に対する減量目標の設定に関する先行研究9においても,減量 目標値の妥当性について対象者のほぼ半数で達成が可能であったことを挙げて 述べていることから,3%以上の体重減少という目標は妥当であると考えた。 ハイリスク者を対象とした特定保健指導などでは,指導効果の評価の1 つと して約5%の体重減少を目標に実施されていることが多い8,9。しかし,本研究に おいてはBMI18.5 未満の者,BMI18.5 以上 25 未満の者の平均体重減少率はそれ ぞれ1.9±2.9%,3.0±2.9%であった。したがって,BMI 25 未満群にとって 5-10% の減量目標12は体重減少量が大きくなり,負担が大きいと考えられる。さらに, 肥満ではない者にとっては,体重減少量が大きいことが健康状態の改善につな がるとは言えない39。また,健康状態の維持・改善の効果が期待できる最小限の 目標を提示することは,生活習慣改善の行動変容に対する自己効力感を高める

(28)

上で役立つことが考えられる。3%以上 5%未満の体重減少でも血液生化学検査値 の一部の改善が示唆されたことから,中高齢女性のローリスク者を対象とした 健康教室では,「3-5%の体重減少」を健康状態の維持・改善につながる目標とし て提示できると考えた。

ローリスク者を対象とした地域の健康教室には,普通体重の者であっても生 活習慣病のリスクを持つ者が多く参加している可能性が示唆された。また,健 康状態の維持・改善の目標について体重の減少率から検討した結果,体重が3% 以上5%未満減少した群,5%以上減少した群において血液生化学検査値の一部の 項目で改善が認められた。ハイリスク者の目標値となる5%以上の体重減少では なく,3-5%の体重減少であっても血液生化学検査値の一部の改善が認められた。 したがって,ローリスク者対象の健康状態の維持・改善につながる体重管理の 目標として「3-5%の体重減少」が提示できると考えた。

(29)

2 章

健康教室に参加した中高齢女性の

体重減少の目標を達成する方法に関する検討

生活習慣病のリスク低減のためには,体脂肪量を減少させることが重要であ る30,31Ross ら40Giannopoulou ら41はエネルギー出納バランスを調節して運 動介入を実施したところ,体重の変化はなくても内臓脂肪が減少したことを確 認している。内臓脂肪の減少には,食事療法と有酸素性運動の組み合わせが有 効とされており42,43,メタボリックシンドロームやその予備群に対する予防・改 善のためには,食事療法だけではなく,有酸素性運動を積極的に行い,活発な 日常生活を送ることが大切であるとする報告が多数ある44-46。身体活動量の不足 は肥満や生活習慣病発症の危険因子である47ため,地域のローリスク者を対象 にした健康教室では,栄養バランスのとれた食事や適正エネルギー量の摂取な どの栄養教育だけでなく,ウォーキング,ダンベル,チューブ,自体重などを 利用した運動指導が実施されている8,16,17。本研究の対象とした健康教室におい ても同様の取り組みをしており,第1章においては,ローリスク者対象の健康 状態の維持・改善を目的とした健康教室では,「3-5%の体重減少」が中高齢女性 の健康状態の維持・改善につながる目標として提示できるという結論に達した。 体重,内臓脂肪の減少には,エネルギー消費量の増大が必要であり,目標とな る体重減少を達成するための方法を明らかにすることは重要である。 我が国では,健康づくり運動を強化するために身体活動の目安として,健康 日本21(第二次)48において1 日の目標となる歩数が提示されている。しかし, 目標の歩数に達成している場合には新たな目標設定が必要である。また,現在 の生活環境から目標となっている歩数の達成が難しい場合には実現可能な目標 設定も必要となる。そのため,第1 章の結果で明らかになった「3-5%の体重減 少」につながる具体的な目標を明らかにすることができれば,ローリスク者を 対象とする健康状態の維持・改善を目的とした健康教室において,効果の高い 内容のプログラム作成に役立つことが考えられる。

(30)

そこで,第2 章では体重減少の目標を達成する方法を明らかにするために, ローリスク者対象の健康教室に参加した中高齢女性の体重減少とエネルギー摂 取量,栄養素摂取量と身体活動量,身体活動強度について検討した。

1.対象者および教室概要 第1 章と同様で以下の通りとした。対象者は,H 市が H17 年から H22 年の各 年度に6 月から 11 月まで約 5 か月間にわたり開催した「糖尿病予防教室」(以 下,教室)に参加した中高齢女性213 名である。この教室は糖尿病の予防に焦 点をあて,一次予防対策の展開を図ることを目的に実施されており,教室の参 加条件は,40 歳以上 69 歳以下でヘモグロビン A1c(JDS : Japan Diabetes Society)

値5.2%以上 6.1%未満の者(糖尿病の治療中や要治療の者,特定保健指導対象者 は除外)であった。教室では他の健康教室でも一般的に行われている主食,主 菜,副菜をそろえた栄養バランスのよい食事や間食のとり方などの栄養教育と 日常生活の中で実施しやすいウォーキングや自体重・チューブを用いた運動指 導などを月2-3 回の頻度で実施した。 本研究では,メタボリックシンドロームの該当者が増加する24 50 代,60 代 で検討するために50 歳未満 5 名,70 歳以上 2 名を除いた 51 歳から 69 歳の者を 対象とし,教室脱落者10 名,データ欠損者 16 名を除いた 180 名(年齢 63.4±3.9 歳)を解析対象者とした。なお,この教室への参加は原則1 回だけとなってい るが,平成18 年度のみ前年度参加した場合でも参加を可とした経緯がある。そ のため,教室に継続して参加した者については,2回目のデータを解析時に除 外した。 2.評価項目 教室開始時と終了時に計測・調査した体重,体脂肪率,BMI,身体活動量・活 動強度,エネルギー摂取量,栄養素摂取量を評価項目とした。体重,体脂肪率, BMI は,体組成計(TANITA, BC-118D)で測定された値を用いた。身体活動量・

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室終了前1 週間の歩数,運動量,総エネルギー消費量と低強度,中強度,高強 度の活動時間の平均値を用いた。なお,加速度計の強度はMets と相関すること が報告されており49,0-9 段階の強度のうち,強度 0 は安静,強度 1-3 は 1.8-2.9Mets の低強度,強度4-6 は 3.0 -6.0Mets の中強度,強度 7-9 は 6.1-9.0Mets の高強度に 相当する。また,運動量は強度4-9 のエネルギー消費量である。エネルギー摂取 量,栄養素摂取量の評価には,エクセル栄養君FFQg Ver.3.0 を用いて算出したエ ネルギー摂取量,体重1kg あたりのエネルギー摂取量,炭水化物,脂質,たん ぱく質の摂取量の値を用いた。 3.解析方法 1)エネルギー摂取量,栄養素摂取量,身体活動量・活動強度の教室開始時から 終了時の変化に関する検討 体重減少率は,教室開始時から終了時の体重変化量から算出した(教室開始 時から終了時の体重変化量 / 教室開始時の体重×100)。体重減少率 2%ごとに検 討している先行研究9にしたがって,本研究においても2%ごとに検討した。体 重測定時の変動を考慮して29,体重減少が1%未満の場合は体重が減少しなかっ たとみなし,「体重減少が1%未満,もしくは体重が増加した群(以下,1%未満 減少群)」,「1%以上 3%未満減少した群(以下,1-3%減少群)」,「3%以上 5%未 満減少した群(以下,3-5%減少群)」,「5%以上減少した群(以下,5%以上減少 群)」の4 群に分けた。これら 4 群について,教室開始時と終了時のエネルギー 摂取量,栄養素摂取量,身体活動量・活動強度の変化を検討した。次に,第1 章より3%以上の体重減少は,血液生化学検査値の改善につながる可能性が示唆 されたため,教室終了時の体重の減少率が3%に達していた者を「3%達成群」, 3%に達しなかった者を「3%未達成群」とし,3%達成群と 3%未達成群の教室開 始時から終了時の各評価項目の変化を比較した。 2)体重減少に寄与する身体活動に関する検討 どのような身体活動が体重減少に寄与するかを検討するために,体重減少率 と身体活動に関わる歩数,運動量,低強度の活動時間,中強度と高強度の合計 活動時間の教室開始時から終了時の変化量の寄与率について検討した。

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5.統計方法 体重減少率別の4 群の教室開始時から終了時の測定値の変化の比較は対応の あるt 検定を行い,3%達成群と 3%未達成群の教室開始時から終了時の変化量の 比較は対応のないt 検定を行った。体重減少に寄与する身体活動に関する検討で は,体重減少率を従属変数(目的変数)とし,身体活動に関わる歩数,運動量, 低強度の活動時間,中強度と高強度の合計活動時間の変化量を独立変数(説明 変数)として重回帰分析(ステップワイズ法)により検討した。統計解析には SPSS Statistics 19 を用いた。両側 p<0.05 の時,統計学的に有意とみなした。 6.倫理的配慮 本研究は,ヘルシンキ宣言に基づき実施し,大阪府立大学地域保健学域総合 リハビリテーション学類研究倫理委員会の承認を経て行った。対象者には研究 の趣旨について説明し,インフォームドコンセントを得て行った。

1.エネルギー摂取量,栄養素摂取量,身体活動量・活動強度の教室開始時から 終了時の変化に関する検討 教室開始時と終了時における体重減少率別のエネルギー摂取量,栄養素摂取 量をTable 2-1 に示した。食事摂取状況では,エネルギー摂取量,炭水化物摂取 量はすべての群で有意に減少した。体重1kg あたりのエネルギー摂取量は 1%未 満減少群,1-3%減少群,5%以上減少群で有意に減少した。 次に,教室開始時と終了時における体重減少率別の身体活動量・活動強度を Table 2-2 に示した。

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Table 2-1 教室開始時と終了時における体重減少率別のエネルギー摂取量, 栄養素等摂取量 Table 2-2 教室開始時と終了時における体重減少率別の身体活動量・活動強度 エネルギー摂取量 (kcal) 1887.7 ± 497.2 1762.5 ± 437.7** 1879.6 ± 497.9 1733.0 ± 457.4** 体重1kgあたりの エネルギー摂取量 (kcal/kg) 38.8 ± 10.8 36.0 ± 9.3** 36.6 ± 10.0 34.3 ± 8.7* 炭水化物 (g) 264.4 ± 63.1 240.5 ± 62.0*** 260.4 ± 61.1 238.8 ± 52.4* 脂質 (g) 57.3 ± 19.9 55.8 ± 16.8 59.2 ± 23.7 54.7 ± 23.9* たんぱく質 (g) 73.1 ± 23.5 70.9 ± 17.6 72.1 ± 21.6 67.7 ± 19.0* エネルギー摂取量 (kcal) 1910.2 ± 425.7 1786.4 ± 399.3* 1873.9 ± 390.9 1600.3 ± 261.1*** 体重1kgあたりの エネルギー摂取量 (kcal/kg) 36.1 ± 10.4 35.3 ± 11.1 35.9 ± 9.1 32.9 ± 6.8** 炭水化物 (g) 264.4 ± 56.7 248.2 ± 50.8* 257.0 ± 56.2 219.5 ± 42.1*** 脂質 (g) 59.4 ± 19.7 54.9 ± 17.7 59.2 ± 16.6 49.6 ± 11.9*** たんぱく質 (g) 75.2 ± 17.0 72.9 ± 18.5 73.0 ± 14.6 70.0 ± 13.9 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; ** p<0.01; *** p<0.001. 年齢 63.0±4.7 (歳) 年齢 64.0±3.4 (歳) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 教室開始時 年齢 63.7±4.1 (歳) 年齢 63.0±3.3 (歳) 3-5%減少群 (n=43) 5%以上減少群 (n=52) 教室終了時 1-3%減少群 (n=44) 1%未満減少群 (n=41) 教室開始時 教室終了時 総エネルギー消費量 (kcal) 1636.3 ± 167.6 1638.4 ± 218.2 1675.5 ± 171.2 1655.5 ± 167.7 体重1kgあたりの エネルギー消費量 (kcal/kg) 33.5 ± 3.5 33.3 ± 4.9 32.4 ± 2.3 32.7 ± 2.4 運動量 (kcal) 239.4 ± 106.4 244.2 ± 114.9 224.4 ± 84.5 228.6 ± 89.3 歩数 (歩) 10692.1 ± 3925.3 10610.8 ± 3982.3 9914.2 ± 2763 9946.7 ± 2916.9 低強度 (分) 70.1 ± 18.7 66.9 ± 21.3 98.3 ± 173.2 71.3 ± 22.7 中強度 (分) 35.8 ± 23.0 36.4 ± 24.3 28.5 ± 13.6 27.7 ± 13.2 高強度(分) 2.8 ± 4.9 3.4 ± 3.1 2.0 ± 2.9 2.3 ± 2.9 総エネルギー消費量 (kcal) 1668.3 ± 180.6 1700.5 ± 190.1 1692.4 ± 162.4 1712.3 ± 172.6 体重1kgあたりの エネルギー消費量 (kcal/kg) 31.0 ± 3.3 32.9 ± 3.5*** 32.2 ± 3.4 34.9 ± 4.0*** 運動量 (kcal) 206.5 ± 81.2 238.7 ± 88.8* 247.0 ± 97.3 277.8 ± 111.0* 歩数 (歩) 8938.7 ± 2889.2 9948.3 ± 3281.1* 10575.2 ± 3500.6 11564.3 ± 3731.6* 低強度 (分) 65.3 ± 18.3 65.1 ± 19.1 71.1 ± 19.0 70.5 ± 21.0 中強度 (分) 26.2 ± 18.4 32.3 ± 20.7* 34.4 ± 19.3 39.2 ± 20.2 高強度(分) 1.4 ± 1.6 2.3 ± 2.9* 2.0 ± 3.1 4.2 ± 10.3 対 応 の あ る t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. * p<0.05; *** p<0.001. 3-5%減少群 (n=43) 5%以上減少群 (n=52) 教室開始時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 教室終了時 教室開始時 教室終了時 1%未満減少群 (n=41) 1-3%減少群 (n=44) 教室開始時

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身体活動量に関しては,1%未満減少群,1-3%減少群では,教室開始時から終 了時において総エネルギー消費量,体重1kg あたりのエネルギー消費量,運動 量に変化は認められなかった。一方,3-5%減少群,5%以上減少群では,教室終 了時に体重1kg あたりのエネルギー消費量,運動量の有意な増加が認められた。 歩数においても1%未満減少群,1-3%減少群では変化がなかったが,3-5%減少群, 5%以上減少群では約 1,000 歩の歩数の増加が認められた。また,身体活動強度 の項目について検討した結果,3-5%減少群では中強度と高強度の活動時間の有 意な増加が認められた。 2.体重減少率 3%達成群と 3%未達成群の教室開始時から終了時の各測定値の 変化の比較 体重減少率 3%達成群と 3%未達成群の教室開始時から終了時の変化を比較し た結果をTable 2-3 に示した。 体脂肪率は3%達成群が 3%未達成群よりも有意に減少量が大きかった。エネ ルギー摂取量,炭水化物,脂質,たんぱく質の摂取量の項目では2 群とも教室 終了時に減少していたが,2 群間の減少量に有意な差は認められなかった。一方, 身体活動量に関する体重あたりのエネルギー消費量,運動量,歩数の項目では 3%達成群が 3%未達成群に比し,有意に増加量が大きかった。歩数の変化量は, 3%達成群では約 1,000 歩増加していたが,3%未達成群では教室開始時と変化が なかった。また,身体活動強度の項目である中強度の活動時間の増加量は3%達 成群で有意に大きかった。 3.体重減少に寄与する身体活動 体重減少に寄与する身体活動について重回帰分析(ステップワイズ法)によ り検討したところ,中強度と高強度の合計活動時間の変化量だけが採択された。 寄与率はR2=0.02(p<0.05)であった。

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Table 2-3 体重減少率 3%達成群と 3%未達成群の教室開始時から終了時の 変化の比較 検定 年齢 (歳) 63.3 ± 3.7 63.5 ± 4.1 n.s. 身長 (cm) 153.0 ± 5.4 152.7 ± 5.5 n.s. 体重 (kg) -2.9 ± 1.1 -0.4 ± 0.8 p<0.001 体脂肪率 (%) -2.9 ± 2.9 0.4 ± 2.1 p<0.001 BM I (kg/m2) -1.2 ± 0.5 -0.1 ± 0.7 p<0.001 エネルギー摂取量 (kcal) -205.8 ± 366.0 -136.2 ± 310.2 n.s. 体重1kgあたりの エネルギー摂取量 (kcal/kg) -2.0 ± 7.0 -2.5 ± 6.2 n.s. 炭水化物 (g) -27.9 ± 52.9 -22.7 ± 45.3 n.s. 脂質 (g) -7.4 ± 16.4 -3.1 ± 13.2 n.s. たんぱく質 (g) -2.7 ± 15.4 -3.4 ± 16.9 n.s. 総エネルギー消費量 (kcal) 25.5 ± 116.9 -9.3 ± 138.1 n.s. 体重1kgあたりの エネルギー消費量 (kcal/kg) 2.3 ± 2.2 0.1 ± 3.0 p<0.001 運動量 (kcal) 31.4 ± 90.5 4.5 ± 73.9 p<0.05 歩数 (歩) 998.4 ± 3063.0 -22.4 ± 2495.5 p<0.05 低強度 (分) -0.4 ± 15.6 -15.5 ± 118.6 n.s. 中強度 (分) 5.3 ± 20.4 -0.2 ± 13.7 p<0.05 高強度 (分) 1.6 ± 6.3 0.4 ± 3.7 n.s. 対 応 の な い t 検 定 を 用 い た 。 Mean ± S.D. n.s. : not significant 3%未達成群 (n=85) 3%達成群 (n=95)

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第2 章では,第 1 章で明らかになった健康状態の維持・改善につながる「3-5% の体重減少」の目標を達成する方法について検討した。 体重減少率4 群別に教室開始時から終了時の各評価項目の変化量について検 討したところ,食事摂取については,4 群のすべてでエネルギー摂取量,炭水化 物摂取量が教室終了時に有意に減少していた。しかし,体重1kg あたりのエネ ルギー消費量は3-5%減少群,5%以上減少群で増加が認められた。 さらに,体重減少率3%達成群と 3%未達成群の教室開始時から終了時の各評 価項目の測定値の変化量について検討した。その結果,エネルギー摂取量,栄 養素摂取量は2 群間で減少量に差は認められなかった。しかし,体重 1kg あた りのエネルギー消費量,歩数,運動量,中強度の活動時間の増加量は体重減少 率3%達成群で有意に大きかった。 以上のことから,体重を3%以上減少させるためには,エネルギー摂取量の減 少だけではなく,身体活動量を増加させることが重要であることが示唆された。 また,教室開始時から終了時の歩数を比較すると,体重減少率3%達成群では, 教室終了時に約1,000 歩の増加がみられた。このことから,ローリスク者を対象 とした健康教室では,教室開始時よりも1,000 歩の歩数を増加させることを目標 に運動種目や運動方法を選択するという運動指導が良いと考えられた。 体重を減少させるためには,健康教室での運動の実施以外にも身体活動量の 増加が必要不可欠であり,時間,場所,機会を選ばない運動としては歩行が有 用と考えられる。体重を3-5%減少させる目標として約 1,000 歩の増加を提示す ることにより,日常の仕事や買い物や家事などにおいて効率よく身体活動量を 増加させる行動変容につながると推察する。このようなことから,1,000 歩の歩 数増加という目標は,多くの者にとってわかりやすい数値50であり,実現可能 な目標になると考えられる。 また,身体活動強度の項目について教室開始時と終了時の変化とその変化量 を検討した結果,体重減少率3%達成群は 3%未達成群に比べ中等度の身体活動 時間の増加量が有意に大きかった。また,重回帰分析の結果によると中強度と 高強度の合計運動時間が体重減少にわずかに寄与していることが認められた。

(37)

身体活動量が多い者ほど,死亡率51や生活習慣病の有病率・発症率52,53が低 いことが報告されている。また,中等度強度の活動は,低強度や高強度の活動 に比べ,脂肪燃焼量が多くなると報告されている54。本研究では,「3-5%の体重 減少」であった者は身体活動量・中等度強度の活動時間が増加していた。山本 ら55の研究では歩数と中強度,高強度の活動時間の間にはいずれも有意な相関 関係が認められており,歩数の増大は活発な歩行の増大につながる可能性を示 唆している。 これらのことから,3-5%の体重減少を達成させるための身体活動量の目標と して,「現状より歩数を1,000 歩増加させること」が提示できると考えた。

健康状態の維持・改善につながる「3-5%の体重減少」の目標を達成していた 者には,エネルギー摂取量,炭水化物摂取量の減少と併せて,身体活動量の増 加が認められた。すなわち,歩数が教室開始時よりも約1,000 歩増加していた。 健康状態の維持・改善を目的とした健康教室に参加する中高齢女性への身体活 動量の増加を目標とした運動指導では,教室開始時よりも1,000 歩以上の歩数増 加を目標におくことが「3-5%の体重減少」につながり,健康状態の維持・改善 につながると考えられた。

(38)

1 甲田道子,安藤富士子,下方浩史,ほか(1998)体重変動と血清脂質およ び血圧の関係に及ぼす加齢の影響-日本人男女17,000 人での縦断的観察-. 日本老年医学会雑誌, 35 : 631-636. 2 桂 敏樹,松田一美,山崎真理,ほか(2006)高齢者の体重管理と生活習 慣病に関する縦断的研究-体重増減による高脂血症の変化-. 日健医誌, 15 : 33-40.

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Fig. 1-2 対象者の BMI の分布 BMI が 18.5 未満の低体重の者が 14 名( 7.8% ) , 18.5 以上 25 未満の普通体重 の者が 132 名(73.3%) ,25 以上の肥満の者が 34 名(18.9%)であった。 また,体脂肪率の分布をみたところ体脂肪率が 30%以上の高値を示す者は 116 名(64.4%)であった。 次に,教室開始時の血液生化学検査値から生活習慣病のリスクの保有数を検 討した結果を Fig
Fig. 1-3 対象者の生活習慣病のリスクの保有数 Table 1-1 対象者の生活習慣病のリスクの保有内容 リスクの保有内容 n % 高血糖および血清脂質異常のリスクなし 10 5.6  血清脂質異常のリスクのみあり 13 7.2  高血糖のリスクのみあり 47 26.1  高血糖および血清脂質異常のリスクあり 110 61.1  2.教室終了時の身体組成,血液生化学検査値の変化に関する検討 1) 対象者全体の結果 対象者全体の教室開始時と終了時における身体組成,血液生化学検査値を Table 1-2
Table 1-2 教室開始時と終了時における身体組成,血液生化学検査値 身体組成については,教室終了時に体重,体脂肪率,BMI の有意な減少が認 められた。なお,体重減少率は 3.2±2.9% であった。血液生化学検査では, TG , TC , LDL-C , HbA1c 値の有意な低下が認められた。 2) 体重減少率による検討 教室開始時と終了時における体重減少率別の身体組成を Table 1-3 に示した。 体重,体脂肪率が有意に減少したのは, 3-5%減少群, 5%以上減少群であった。 また,体重減
Table 1-3 教室開始時と終了時における体重減少率別の身体組成 体重減少率別の体脂肪率の変化量のグラフを Fig. 1-4 に示した。 3-5%減少群の体脂肪率の減少量は, 1%未満減少群,1-3%減少群に比し,有意 に大きかった。 5% 以上減少群も 1% 未満減少群, 1-3% 減少群, 3-5% 減少群に比 し,体脂肪率の減少量が有意に大きかった。身長 (cm)151.5 ± 4.9 ― 153.9 ± 5.8 ―体重 (kg)49.5 ± 7.949.8 ± 7.9*52.0 ± 6.4 51
+7

参照

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