長崎市自治基本条例検討委員会報告書(事務局案)
平成27年3月
長崎市自治基本条例検討委員会
資料3
はじめに
(案)
自治基本条例とは、一般的にまちづくりの基本的な方向性や、様々な主体の役割や協働のあり方、 行動の指針を定める条例と言われ、全国で現在300を超える自治体が制定しています。
この自治基本条例づくりにおいては、制定の過程が重要であることから、市民の立場で自治基本
条例の必要性等について検討いただくため、平成25年度に、「(仮称)長崎市自治基本条例検討
市民懇話会」が設置されました。
市民懇話会の最終報告書では、『自治基本条例は、「自分たちのまちは、自分たちでよくする」とい うまちづくりの基本的な方向性を示すものであり、様々な主体の役割や、長崎らしさが込められてい るもの』と定義し、同条例が必要であるとの考えが示されました。
今回の委員会は、この市民懇話会での結論を受け、条例の具体的な内容等を検討するため、 平
成26年3月に、市の附属機関「自治基本条例検討委員会」として設けられました。
様々な分野で活動している28名の市民委員と、庁内の関係課職員である検討委員15人が一
緒になって協働し、ワークショップ形式で議論を重ねてきました。
また、この条例は、策定段階からより多くの市民の皆様に知ってもらい、共感を得て、行動につなが るようなものとするため、条例素案の骨子を作成し、地域での意見交換会を市内各地で開催して説 明し、市民の皆様に意見を求めました。
この意見交換会は、私たち検討委員会の主催で、委員自らが、司会、進行、運営を行いました。市 の条例づくりにおいて、市民が市民に対して説明を行うこのような取組みは、初めての試みであり、事 前に練習を重ねるなど精力的に活動を行いました。
また、パブリック・コメントや各種アンケートでも、市民の皆様から沢山の意見をいただくことができ ました。
この報告書は、地域での意見交換会をはじめ検討過程において市民の皆様からいただいた多く の意見等を参考にしながら、私たち市民委員と行政が協働し、条例素案や市民への周知、制定後の 条例の使い方について、議論を積み重ねて取りまとめたものです。
平成27年3月
目 次
はじめに... 1
Ⅰ 条例素案について... 4
1 条例素案...4
(1)全 文... 4
(2)構 成... 7
2 条例素案の説明...8
(1)条例名称... 8
(2)前文... 8
(3)まちづくりの宣言...10
(4)定義... 11
(5)基本理念... 13
(6)基本原則... 15
(7)市民の役割... 16
(8)議会の責務... 17
(9)市長等の責務...17
(10)職員の責務...19
Ⅱ 条例検討の経過について...21
1 検討委員会の設置まで...21
(1)背 景... 21
(2)(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会...21
(3)長崎市自治基本条例検討委員会の設置...22
2 検討のテーマと進め方...23
3 条例のあり方の検討...24
Ⅲ 条例の周知、運用について...25
1 条例の周知...25
(1)周知の必要性...25
(3)今後の(制定後の)周知...26
2 条例の運用について...27
(1)市政参画に関する既存の条例、制度等...27
(2)条例に沿ったまちづくりの確認...28
(3)条例の見直し... 28
まとめ... 29
資 料... 30
○委員会規則... 30
○検討委員会委員名簿及び庁内検討会議委員名簿...32
○検討委員会開催状況...34
○地域での意見交換会等の開催状況...42
○参考資料... 43
・(仮称)長崎市よかまちづくり条例の骨子
・意見交換会用パンフレット
・周知用リーフレット
・ワークショップで出された意見、アイデア等
・地域での意見交換会、市政モニターアンケートなどにより出された意見、アイデア等
Ⅰ
条例素案について
1 条例素案
(1)全 文
(仮称)長崎市よかまちづくり基本条例
前文
長崎市においては、これまでも市民と行政が協働してまちづくりに取り組んできました。その
つながりをさらに強めることで、どのような時代の変化にも対応できる真に自立したまちを実現
するため、長崎市におけるまちづくりの基本的な考え方や市民の役割等を明確にした、“(仮
称)長崎市よかまちづくり基本条例”をここに制定します。
私たちのまち長崎市は、鎖国時代には西洋に開かれた唯一の窓口であり、港を通して、多様
な異国の文化を受け入れ、先進的な情報を国内に広めるとともに、志を持った若者たちを育み 、
時代を動かす日本の国づくりに大きく貢献してきた歴史を持っています。
また、原子爆弾の惨禍から市民の英知とたゆまぬ努力によって復興した経験を持つことから、
核兵器の廃絶と世界恒久平和を希求し、その実現に向け、自ら行動し続けるまちです。
このような歴史と、日本、中国、西洋を意味する和・華・蘭の文化が融合した異国情緒豊かな
長崎市には、交流の史実を物語る出島をはじめ、様々な歴史や文化を象徴する寺院や教会群、
日本の近代化を支えた産業遺産などがまちの至るところに残っています。また、くんちや精霊流
しに代表される祭りや行事も多く、各地域にも特色ある伝統が継承され、未来へと引き継ぐべ
き貴重な市民の財産となっています。
そして、これらの歴史や文化に加え、深い入江と港を囲む山々が織りなす美しい地形は、世
界でも有数の夜景を演出し、新鮮な海の幸や異国との交流の中で育まれてきた和・華・蘭の食
文化に、市民のあたたかい心が相まって、訪れる方々をもてなしています。
一方、地域の課題やニーズも多様化・複雑化している現状において、人口減少や少子化・高
齢化が進行し、地域のつながりが希薄化するなど、社会の仕組みについても大きな転換期を
迎えています。
私たちは、将来のこのまちが、
・豊かな自然や歴史と文化を守り、活かしながら、世界中のだれもが訪れたくなるおもてなし
に溢れた魅力あるまち
・すべての市民が安全・安心に暮らし、地域や人のつながりを大切にするまち
・原爆被爆都市の使命として、被爆体験を語り継ぎ、平和を発信し続けるまち であることを目指します。
この条例を制定することにより、市民、企業、学校及び行政などが担い手となって、それぞれ
の強みを活かし、役割を果たしながら、みんなでまちづくりを進めていきます。
(まちづくりの宣言)
第1条 私たちは、まちづくりに参画し、様々な担い手と協働し、つながりを深め広げることによ
進めます。 (用語の意味)
第2条 この条例で使用する用語の意味は、次のとおりとします。
(1) 市民 次のいずれかに該当するものをいいます。
ア 住民 本市の区域内に住所を有する者をいいます。
イ 通勤・通学する人 本市の区域内に通勤し、又は通学する者をいいます。
ウ 地域団体 地域のために活動している地域ごとに形成された自治会などの団体を
いいます。
エ 市民活動団体等 本市の区域内で不特定かつ多数のものの利益の増進のために
活動している個人及び法人その他の団体をいいます。
オ 事業者 本市の区域内で事業を営む個人及び法人その他の団体をいいます。
カ 納税者 アからオまでに掲げる個人、法人、団体のほか、本市へ納税している個人、
法人、団体をいいます。
(2) 市長等市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固
定資産評価審査委員会、公営企業管理者及び消防長をいいます。
(3) まちづくり 様々な分野における、地域をより良いものとするための取組みをいいます。 (4) 市政 市長等又は議会が行う活動をいいます。
(5) 参画 まちづくりに、当事者意識をもって参加することをいいます。
①参画 まちづくりに、主体的に参加することをいいます。
②参画 まちづくりに、自発的に参加することをいいます。
③参画 まちづくりに、自らの意思で参加することをいいます。
(6) 協働 様々な担い手が強い信頼関係のもと、それぞれの強みを発揮して、お互いに協
力してまちづくりに取り組むことをいいます。
(まちづくりの基本理念)
第3条 私たちのまちづくりの基本理念は、次のとおりとします。
(1) 豊かな自然や歴史と文化を守り、活かしながら、だれもが訪れたくなる魅力あるまちづ
くり
(2) 地域や人がつながり、だれもが安全・安心に暮らせる住みやすいまちづくり (3) 被爆の実相や体験を継承し、平和を発信し続けるまちづくり
(まちづくりの基本原則)
第4条 私たちは、まちづくりの基本原則は、次のとおりとします。
(1) 情報共有の原則市民、議会、市長等が情報を出し合い共有し、まちづくりを進めること
(2) 参画の原則市民が主体的に参画するまちづくりを進めること (3) 協働の原則市民、議会、市長等が協働するまちづくりを進めること (市民の役割)
第5条 私たち市民は、自分たちのまちに関心を持ち、自分たちのまちをよく知るために、お互
いに情報を出し合い共有します。
2 私たち市民は、自分でできることは自分で、自分たちでできることは自分たちでという気持ち
3 私たち市民は、お互いに相手の立場を理解しおもいやりをもって、様々な担い手とつながり、
積極的に協働します。
4 私たち市民は、先人から受け継いだ交流により栄えたまちを、さらに発展させ、みんなでまち
をつくるという気持ちとともに、未来を担う子どもたちに継承します。
(議会の責務)
第6条 議会は、市政における二元代表制の一翼を担い、本市の意思決定を行う議決機関とし
て、その権能を発揮します。
2 議会に関する基本的な事項については、長崎市議会基本条例(平成22年長崎市条例第37
号)によります。
(市長等の責務)
第7条 市長等は、効率的で、公正かつ透明性の高い市政運営のため、市民意思の把握に努
め、まちの現状や課題を市民と共有して、まちづくりを推進します。
2 市長等は、市民の自主性及び自立性を尊重し、参画と協働によるまちづくりを推進します。
3 市長等は、市民の意見を適切に反映させながら、総合的かつ計画的な市政の運営に取り
組むとともに、健全な財政運営を行います。
4 市長等は、国及び他の地方自治体と積極的に連携します。
5 市長等は、世界に貢献するために、これまでの国際交流の歴史を活かしながら、国外の都
市等と積極的に連携します。
6 市長等は、適切に職員を指揮監督するとともに、参画と協働によるまちづくりを推進する職
員を育成します。
7 市長等は、この条例の趣旨が施策等に反映されていることを検証します。
(職員の責務)
第8条 職員は、全体の奉仕者として、法令、条例、規則等を遵守するとともに、市民と情報を出
し合い共有しながら、公正、誠実かつ効率的に職務を遂行します。
2 職員は、様々な担い手とつながり、積極的に参画と協働によるまちづくりに取り組みます。
3 職員は、自らの経験や専門性を活かしながら、地域の一員として、積極的にまちづくりに参画
します。
(2)構 成
前文
条例の趣旨を明確にし、制定した理
由などを述べています。
― ― ―【以下、条文】―――
2 条例素案の説明
平成25年度の(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会で報告された、条例の必
要性に関する結論等を基に設定されたテーマについて、ワークショップで
出
された意見や
ア
イデ
ア等、また、地域での意見交換会等による意見
聴
取により得られた市民の意見を参
考に、
以下
のとおり、条例素案
及び
考え方を
整
理し、とりまとめました。
(1)条例名称
ア 素案
第
1条
まちづくりの宣言
第
7条
市長等の責務
第
5条
市民の役割
第
6
条
市議会の責務
第
2条
定義
第
3条
基本理念
第
4条
基本原則
第
8条
職員の責務
条例の中で使われる用語
のうち、認識を共通にしてお
きたい重要な用語を述べて
います。
まちづくりの基本理念
を述べています。
基本的な決まり事、まちづく
りにあたっての基本的な
ルールや進め方を述べてい
ます。
市長その他全ての市
の執行機関の責務を
述べています。
市民の役割を述べています。
市議会の責務を述べています。
(仮称)長崎市よかまちづくり基本条例
イ
趣旨
長崎市においては、主に将来のビジョンやまちづくりの理念に力点を置く基本的な条例
とすることを考え、市民の皆さんに読みやすく、分かりやすいものとなるようシンプルな構
成とし、条例の名称も、親しみやすさを考慮し、仮称になりますが、方言を使ったネーミング
としたものです。
(2)前文
ア 素案
前文長崎市においては、これまでも市民と行政が協働してまちづくりに取り組んできました。そのつな がりをさらに強めることで、どのような時代の変化にも対応できる真に自立したまちを実現するた め、長崎市におけるまちづくりの基本的な考え方や市民の役割等を明確にした、“(仮称)長崎市 よかまちづくり基本条例”をここに制定します。
私たちのまち長崎市は、鎖国時代には西洋に開かれた唯一の窓口であり、港を通して、多様な 異国の文化を受け入れ、先進的な情報を国内に広めるとともに、志を持った若者たちを育み、時 代を動かす日本の国づくりに大きく貢献してきた歴史を持っています。
また、原子爆弾の惨禍から市民の英知とたゆまぬ努力によって復興した経験を持つことから、 核兵器の廃絶と世界恒久平和を希求し、その実現に向け、自ら行動し続けるまちです。
このような歴史と、日本、中国、西洋を意味する和・華・蘭の文化が融合した異国情緒豊かな長 崎市には、交流の史実を物語る出島をはじめ、様々な歴史や文化を象徴する寺院や教会群、日本 の近代化を支えた産業遺産などがまちの至るところに残っています。また、くんちや精霊流しに代 表される祭りや行事も多く、各地域にも特色ある伝統が継承され、未来へと引き継ぐべき貴重な 市民の財産となっています。
そして、これらの歴史や文化に加え、深い入江と港を囲む山々が織りなす美しい地形は、世界で も有数の夜景を演出し、新鮮な海の幸や異国との交流の中で育まれてきた和・華・蘭の食文化に 、 市民のあたたかい心が相まって、訪れる方々をもてなしています。
一方、地域の課題やニーズも多様化・複雑化している現状において、人口減少や少子化・高齢 化が進行し、地域のつながりが希薄化するなど、社会の仕組みについても大きな転換期を迎えて います。
私たちは、将来のこのまちが、
・豊かな自然や歴史と文化を守り、活かしながら、世界中のだれもが訪れたくなるおもてなしに 溢れた魅力あるまち
・すべての市民が安全・安心に暮らし、地域や人のつながりを大切にするまち ・原爆被爆都市の使命として、被爆体験を語り継ぎ、平和を発信し続けるまち であることを目指します。
強みを活かし、役割を果たしながら、みんなでまちづくりを進めていきます。
イ
趣旨
前文とは、憲法、重要な法律や条例において、その制定趣旨や理念等を、条項に前もって
表すために置かれる文章です。
この条例の趣旨を明確にするためのものであるとともに、もっとも、まちへの想いを述べる
ことができるものと考えています。条例策定制定の背景や理由等を説明することにより、条
例が目指しているまちの姿を明らかにすることを考えています。
長崎市においては、まちづくりの基本的な考え方や市民の役割等を明確にする、基本と
なる条例とし、「私たち」=「市民、企業、学校及び行政などの、まちづくりのすべての担い
手」を主語として、この条例の趣旨を宣言する形で表しています。
また、みんなが分かりやすく親しみがもてるような表現とするため、「ですます」調を用いて
います。
前文の各段落においては、次の内容を表しています。
(第1段落)
・条例の制定、宣言について述べています。
(第2段落)
・世界との交流の歴史について述べています。
(第3段落)
・「核兵器の廃絶」、「世界恒久平和の希求」について述べています。
(第4段落)
・異国情緒豊かなまちの財産について述べています。
(第5段落)
・まちの地形や食文化について述べています。
(第6段落)
・まちの現状について述べています。
(第7段落)
・将来のまちに求める姿について述べています。
(第8段落)
・まちづくりの推進について述べています。
ウ
説明
(第1段落)
長崎市におけるこれまでの協働によるまちづくりをさらに広げ強め、自立したまちの実
現のためし、まちづくりの基本的な考え方や市民の役割等を明確にした条例を制定する ことを宣言しています。
(第2段落)
世界との交流により、異国より、様々な情報や文化を受け入れ発信しながら、国づくり
(第3段落)
原爆被爆都市の使命として、「核兵器の廃絶」、「世界恒久平和の希求」のための活
動続けていることを表しています。
(第4段落)
出島をはじめ、象徴的な寺院や教会群、近代化遺産等や、まちの各地域の特色ある
伝統が、異国情緒豊かな長崎市の財産になっていることを表しています。
(第5段落)
まちの自然、世界的な夜景、世界との交流により育まれてきた食文化を表しています。
(第6段落)
社会経済状況が変化するなか、自治会や隣近所とのつながりが希薄化し、従来あっ
た地域の課題解決力が弱くなりつつあり、福祉、防災、環境などといった分野における地
域課題への対応等について将来的な不安がある、まちの現状を表しています。
(第7段落)
長崎市の歴史や文化等を踏まえ、長崎らしい将来のまちに求める姿、また長崎市に求
められる姿を表しています。
(第8段落)
まちづくりの様々な担い手が、それぞれが持つ強みと役割を発揮しながら、長崎市の
まちはみんなでつくることを表しています。
(3)まちづくりの宣言
ア 素案
(まちづくりの宣言)
第1条 私たちは、まちづくりに参画し、様々な担い手と協働し、つながりを深め広げることにより、 どのような時代の変化にも対応でき、幸せに暮らせ活動できる長崎市らしいまちづくりを進めま す。
イ
趣旨
この条例が何を目指したいのかを定めることにより、内容を容易に理解することができ
ると考えています。様々な主体が、つながりをさらに深めることで、長崎らしいまちづくりを
進めることを宣言しています。
ウ
説明
この条例では、市民、企業、学校及び行政など、様々なまちづくりの担い手が、条例の趣
旨を理解し、それぞれの強みを活かし行動することが大切です。
そして、より主体的に行動することを表すことが大切であると考え、「まちづくりの担い手
である全てのひと」を意味する「私たちは」という言葉で主語を置き、条例の目的を示すとと
この条項の構成は、次のとおりです。
【主語】(誰が) 私たちは、
【どのような取組みで】
まちづくりに参画し、様々な担い手と協働し、つながりを深め広げることにより、
【目的】(実現したいところ)
どのような時代の変化にも対応でき、幸せに暮らせ活動できる
【究極の目的】(まちづくりに寄与すること)
長崎市らしいまちづくりを
【術語】(宣言する) 進めます。
(4)定義
ア 素案
(用語の意味)
第2条 この条例で使用する用語の意味は、次のとおりとします。 (1) 市民 次のいずれかに該当するものをいいます。
ア 住民 本市の区域内に住所を有する者をいいます。
イ 通勤・通学する人 本市の区域内に通勤し、又は通学する者をいいます。
ウ 地域団体 地域のために活動している地域ごとに形成された自治会などの団体をい います。
エ 市民活動団体等 本市の区域内で不特定かつ多数のものの利益の増進のために活 動している個人及び法人その他の団体をいいます。
オ 事業者 本市の区域内で事業を営む個人及び法人その他の団体をいいます。 カ 納税者 アからオまでに掲げる個人、法人、団体のほか、本市へ納税している個人、法
人、団体をいいます。
(2) 市長等市長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固
定資産評価審査委員会、公営企業管理者及び消防長をいいます。
(3) まちづくり 様々な分野における、地域をより良いものとするための取組みをいいます。 (4) 市政 市長等又は議会が行う活動をいいます。
(5) 参画 まちづくりに、当事者意識をもって参加することをいいます。
①参画 まちづくりに、主体的に参加することをいいます。
②参画 まちづくりに、自発的に参加することをいいます。
③参画 まちづくりに、自らの意思で参加することをいいます。
(6) 協働 様々な担い手が強い信頼関係のもと、それぞれの強みを発揮して、お互いに協
イ
趣旨
条例の中で使われる用語のうち、その意味が正確に伝わり、解釈上の疑義が生じない
よう、認識を共有するため、用語の定義を述べています。
まちの営みに関わっているひとは、住民の方だけでなく、団体・企業・納税者・学校・行
政等に所属する人で住民ではない人も、互いに協力し合っており、その存在は、現在及び
これからの、まちの成り立ちには必要不可欠な存在であると考えています。
ウ
説明
<第1号関係> 「市民」について
「市民」の範囲については、まちの営みに関わっているのは、市内に住所を有するいわ
ゆる住民の方だけではなく、通勤、通学者、団体や企業、学校、納税者の方も含み、様々
な主体がまちの成り立ちには必要不可欠なものと考え、自然人に限らず、国籍による区
別もなく、広く市民として定義するため、次のように考えます。
・「住民」
地方自治法第10条第1項(※1)に規定される自然人、法人の双方を含みます。 ※1 市町村の区域内に住所を有する者は、当該市町村及びこれを包括
する都道府県の住民とする。
・「通勤・通学する人」
「住民」の定義に関わらず、長崎市の区域内に在地する企業や学校等に通う方
や、仕事や学業に係る活動を同区域内で行う方を含みます。
・「地域団体」
長崎市内の各地域において、「営利を目的としない市民の自主的・主体的な公
益的活動」(※2)のため、「居住地域内の住民で構成され、主に地域居住地域内
で活動することを目的とする組織」(※2)として、地域のために活動されている、
次のような方を含みます。
自治会、老人会、婦人会、こども会、PTA、まちづくり協議会等
※2 もってこ~い市民力 長崎市協働ハンドブック 2012年版 P.45よ
り抜粋
・「市民活動団体等」
長崎市内の各地域において、「営利を目的としない市民の自主的・主体的な公
益的活動」(※2)のため、「共通する目的やミッション(使命)を達成するために居
住地域内外から集まり、市内各地や広範囲で活動する組織」(※2)として、長崎
市内で不特定かつ多数のものの利益の増進のため に活動されている、次の
ような方を含みます。
個人のボランティア、NPO等 ・「事業者」
長崎市内で、企業、商店などの事業を営む個人や団体、また公益法人、学校法
人、協同組合などの営利を目的としない団体も含みます。
長崎市の区域外に住所を有する個人、法人、団体のうち、市内に有する土地や
建物などに関する納税義務を有している個人、法人、団体も、まちづくりの推進に
貢献していると考え、「市民」の対象に含みます。
<第2号関係> 「市長等」について
地方自治法第138条の4により、「普通地方公共団体にその執行機関として普通地
方公共団体の長の外、法律の定めるところにより、委員会又は委員を置く。」とされ、これ
らの執行機関を、「市長等」として分かりやすく表現しています。
「執行機関」とは、行政事務を遂行する機関を示しますが、長崎市おいては、地方公共
団体の長である市長、行政委員会、及び行政委員として、定義に記載の機関が該当しま
す。
なお、「監査委員」については、合議制ではなく、委員一人一人の独任制のため、委員
としての表現をしています。また、「公営企業管理者」とは、長崎市においては、上下水道
局の組織を示します。
<第3号関係> 「まちづくり」について
「まちづくり」とは、市民にとってもっと身近な隣近所から、町内や自治会など市内の各
地域、及び長崎市全体であったり、また人々の集まりの場も含め、様々な場面で、様々な
分野おける様々な担い手により行われる、まちをより良いものにするための「活動」と考え
ています。
長崎市に関わる人たちが、まちをより良くするための活動は、(市民の役割)第5条に
示す、次の
・「自分でできることは自分で」と表現する「自助」による活動
・「自分たちでできることは自分たちで」と表現する「共助」による活動
を含み、行政が行う「公助」による活動と併せて、「まちづくり」の「活動」と考えていま
す。
<第4号関係> 「市政」について
「市政」については、まちづくりのうち、市が担うもので、議会と市長等の活動すべてを
表すものとして、考えています。
<第5号関係> 「参画」について
「参画」については、様々なまちづくりの担い手が、自らの意思や判断により、主体的に 、
様々な地域課題の解決やまちづくりに向けた取り組みに参加することを考えています。
<第6号関係> 「協働」について
「協働」については、「もってこ~い市民力 長崎市協働ハンドブック 2012年版」に
おいて、「協働」について定義されており、その考えを踏襲しています。
以下、同ハンドブックP.3より抜粋
「協働」とは、様々な地域課題の解決に、異なる組織が強い信頼関係のもと、それぞれ
の強みを発揮して、協力して取り組むことです。
つまり、市民が主役のまちを創るために、異なる組織が、それぞれの主体性・自発性の
もとにお互いの立場や特性を認識・尊重しながら、協力して活動することです。
(5)基本理念
ア 素案
(まちづくりの基本理念)
第3条 私たちのまちづくりの基本理念は、次のとおりとします。
(1) 豊かな自然や歴史と文化を守り、活かしながら、だれもが訪れたくなる魅力あるまちづく
り
(2) 地域や人がつながり、だれもが安全・安心に暮らせる住みやすいまちづくり (3) 被爆の実相や体験を継承し、平和を発信し続けるまちづくり
イ
趣旨
将来のまちに求める姿を明らかにするものです。もっとも、まちへの想いを込めたもの、
根本に据える考えを述べています。
また、3つの基本理念を第1号~第3号として掲げていますが、長崎市の取組むとして、
どれもまちづくりの根幹に据えるべきことであり、かつ大切なことであるため、その位置付
けに順序に序列はないものと考えています。
ウ
説明
<第1号関係>
前文の(第2~5段落)において、まちの歴史と特徴として、鎖国時代以前から世界と
交流を持ち、日本の国づくりに大きく貢献してきた歴史があるまち、原子爆弾の惨禍から
復興した経験や、核兵器の廃絶と世界恒久平和を希求続けるまちであることを述べ、
(第7段落)において、将来のまちに求める姿として、「歴史を守り、豊かな自然や文化を
活かし、世界中のだれもが訪れたくなるおもてなしに溢れた魅力あるまち」であることを
示しています。
将来のまちへの想いとして、「歴史を守り、豊かな自然や文化を生かし、だれもが訪れ
たくなる魅力あるまちづくり」を大切にするため、基本理念のひとつとして掲げています。
<第2号関係>
前文の(第6段落)において、まちの現状として、地域の課題やニーズも多様化・複雑
化し、人口減少ついても大きな転換期を迎えていることを述べ、(第7段落)において、将
来のまちに求める姿として、「すべての市民が安全・安心に暮らし、地域や人のつながり
を大切にするまち」であることを示しています。
将来のまちへの想いとして、「地域や人がつながり、だれもが安全・安心に暮らせる住
みやすいまちづくり」を大切にするため、基本理念のひとつとして掲げています。
<第3号関係>
前文の(第3段落)において、まちの歴史と特徴として、原子爆弾の惨禍から復興した
経験や、核兵器の廃絶と世界恒久平和を希求続けるまちであることを述べ、(第7段落)
し、平和を発信し続けるまち」であることを示しています。
将来のまちへの想いとして、「被爆の実相や体験を継承し、平和を発信し続けるまちづ
くり」を大切にするため、基本理念のひとつとして掲げています。
(6)基本原則
ア 素案
(まちづくりの基本原則)
第4条 私たちは、まちづくりの基本原則は、次のとおりとします。
(1) 情報共有の原則市民、議会、市長等が情報を出し合い共有し、まちづくりを進めること (2) 参画の原則市民が主体的に参画するまちづくりを進めること
(3) 協働の原則市民、議会、市長等が協働するまちづくりを進めること
イ
趣旨
基本理念を実現するために、基本的な決まり事、まちづくりにあたっての基本的なルー
ルや進め方を述べています。
ウ
説明
この条例では、市民、企業、学校及び行政など、様々なまちづくりの担い手が、主体となる
ためには、「情報共有」、「参画」、「協働」が不可欠であると考え、基本原則としています。
基本原則の順序については、次の順に考えます。
①まちに関心を持ち、まちをよく知ること、すなわち「情報共有」すること。
②様々なまちづくりの担い手が主体的にまちづくりに参加すること、すなわち「参画」す
ること。
③様々な活動を起こし、様々なまちづくりの担い手が、様々な地域課題の解決に、異なる
組織が強い信頼関係のもと、それぞれの強みを発揮し協力して取り組むこと、すなわ
ち「協働」すること。
<第1号関係>
様々なまちづくりの担い手が、まちづくりに関する情報について、お互いに情報を出し
あい共有し、まちづくりを進めることを定めています。
また、行政においては、次の条例により取組みを行っています。(詳細については、P.27
を参照)
・長崎市行政手続条例(平成8年10月1日施行)
・長崎市情報公開条例(平成14年4月1日施行)
・長崎市個人情報保護条例(平成14年4月1日施行)
<第2号関係>
様々なまちづくりの担い手が、自らの意思や判断により、主体的に、様々な地域課題の
また、行政においては、次の制度や仕組みがあります。(詳細については、P.27、28を 参照)
・住民説明会・意見交換会など
・パブリック・コメント制度
・附属機関等の公開と公募委員
・住民投票
<第3号関係>
様々なまちづくりの担い手が、様々な地域課題の解決に、異なる組織が強い信頼関係
のもと、それぞれの強みを発揮して、協力して取り組むこととして、まちづくりを進めること
を定めています。
また、行政においては、「もってこ~い市民力 長崎市協働ハンドブック 2012年版」
(長崎市市民協働推進室)を作成し、協働による取組みを進めています。
(7)市民の役割
ア 素案
(市民の役割)
第5条 私たち市民は、自分たちのまちに関心を持ち、自分たちのまちをよく知るために、お互い に情報を出し合い共有します。
2 私たち市民は、自分でできることは自分で、自分たちでできることは自分たちでという気持ち で、積極的にまちづくりに参画します。
3 私たち市民は、お互いに相手の立場を理解しおもいやりをもって、様々な担い手とつながり、 積極的に協働します。
4 私たち市民は、先人から受け継いだ交流により栄えたまちを、さらに発展させ、みんなでまち をつくるという気持ちとともに、未来を担う子どもたちに継承します。
イ
趣旨
市民の皆さんが、できる範囲で行動する心がけをもつことを大切にしながら、まちづくり
にあたり、情報を共有し、参画、協働することが、これからのまちの営みにおいて、重要にな
るものと考え、市民の方の役割について述べています。
ウ
説明
市民の役割として、基本原則に示す「情報共有」、「参画」、「協働」によるまちづくりに取り
組むことや、まちづくり及びまちを継承していくことを定めています。
<第1号関係>
基本原則に示す「情報共有」によるまちづくりに取り組むことを定めています。
まちづくりにおいて、まず、自分のまち、自分たちのまちを知ることを述べ、身近に接す
ことを規定しています。
<第2号関係>
基本原則に示す「参画」によるまちづくりに取り組むことを定めています。
条例の趣旨である「まちをみんなでつくっていく気持ち」を持ちながら、自分ができる
範囲でできることを、自分たちができる範囲でできることを行うことで、まちづくりに参画
することを規定しています。
<第3号関係>
基本原則に示す「協働」によるまちづくりに取り組むことを定めています。
市民、企業、学校など、それぞれの立場を理解しおもいやりをもちながら、まちづくりの
担い手とつながり、様々な分野、場面で協働することを規定しています。
<第4号関係>
長崎市には、まちの至る所に世界と交流してきた背景があります。
市民として、そういった歴史を踏まえ、広く世界のことを意識しながら、この条例の趣
旨である「まちをみんなでつくっていく気持ち」及び「先人から受け継ぎ発展させるまち」
を、次の世代、未来を担う子どもたちに継承することを定めています。
(8)議会の責務
ア 素案
(議会の責務)
第6条 議会は、市政における二元代表制の一翼を担い、本市の意思決定を行う議決機関とし て、その権能を発揮します。
2 議会に関する基本的な事項については、長崎市議会基本条例(平成22年長崎市条例第37 号)によります。
イ
趣旨
長崎市議会基本条例は、議会の基本理念及び基本方針を定め、議会及び議員の活動
原則を明らかにするとともに、市民と議会との関係、議会と市長その他の執行機関との関
係、その他議会に関する基本的事項を定めることにより、市民の生活の安定及び福祉の
向上並びに住民自治の発展に寄与することを目的とし、平成23年5月2日に施行され
ています。
この趣旨を尊重し、基本的な事項については、同条例によることと考えています。
ウ
説明
この条例では、議会の責務として、議会基本条例を尊重するものとし、市政における二元
代表制の一翼を担い、本市の意思決定を行う議決機関として、その権能を発揮することを
定めています。
(9)市長等の責務
ア 素案
(市長等の責務)
第7条 市長等は、効率的で、公正かつ透明性の高い市政運営のため、市民意思の把握に努め、 まちの現状や課題を市民と共有して、まちづくりを推進します。
2 市長等は、市民の自主性及び自立性を尊重し、参画と協働によるまちづくりを推進します。 3 市長等は、市民の意見を適切に反映させながら、総合的かつ計画的な市政の運営に取り組
むとともに、健全な財政運営を行います。
4 市長等は、国及び他の地方自治体と積極的に連携します。
5 市長等は、世界に貢献するために、これまでの国際交流の歴史を活かしながら、国外の都市 等と積極的に連携します。
6 市長等は、適切に職員を指揮監督するとともに、参画と協働によるまちづくりを推進する職員 を育成します。
7 市長等は、この条例の趣旨が施策等に反映されていることを検証します。
イ
趣旨
市長等は、市長その他全ての市の執行機関が含まれることを意味し、法律又は政令に
より他の執行機関の権限とされている事務以外の全ての事務を管理・執行する広い権限
を有していることから、市長等の責務を述べています。
ウ
説明
市長等の責務として、基本原則に示す「情報共有」、「参画」、「協働」によるまちづくりに
取り組むとともに、市政運営に係る事務を適正に行い、行政としての機能を発揮すること
を定めています。
「市政運営に係る事務」とは、地方自治法第138条の2に規定される「当該普通地方
公共団体の条例、予算、その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規定
に基づく当該普通地方公共団体の事務」のことをいいます。
・地方自治法第138条の2
「普通地方公共団体の執行機関は、当該普通地方公共団体の条例、予算その他
の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地
方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行す
る義務を負う。」
<第1号関係>
効率的で、公正かつ透明性の高い市政運営を行うにあたり、市民意思やまちの状況
等をより把握するため、基本原則に示す「情報共有」に基づき、市民と情報を出し合い
共有しながら、まちづくりを推進することを定めています。
市民が、「まちをみんなでつくっていく気持ち」を持ちながら、自分ができる範囲ででき
ることを、自分たちができる範囲でできることを行うことで、まちづくりに参画するという
条例の趣旨を踏まえ、その自主性と自立性を尊重することにより、基本原則に示す「参
画」、「協働」によるまちづくりを推進することを定めています。
<第3号関係>
市政を進めるにあたり、市民の意見を適切に反映するとともに、長期的な観点に立っ
て、総合的かつ計画的な市政運営を行うこと、及び健全な財政運営を行うことを述べて
います。
<第4号関係>
まちにおける課題やニーズ等に対して、多様化・複雑化していることから、今後も、地
方分権や、市が管轄する区域内に留まらない広域的な連携を行うことが議論されてお
り、今後も、国、県、市、町と連携することを定めています。
<第5号関係>
長崎市においては、これまでの国際交流を踏まえ、国連、外国の政府や都市、団体等
と連携し、今後も広く世界に貢献することを定めています。
<第6号関係>
職員が果たすべき責務の重要性から、適切に職員を指揮監督すること並びに基本原
則に示す「参画」、「協働」によるまちづくりを推進する職員の育成を定めています。
<第7号関係>
この条例の趣旨を踏まえ、基本原則に示す「情報共有」、「参画」、「協働」によるまちづ
くりの推進について、適切に施策等に反映されていることを検証することを定めています。
(10)職員の責務
ア 素案
(職員の責務)
第8条 職員は、全体の奉仕者として、法令、条例、規則等を遵守するとともに、市民と情
報を出し合い共有しながら、公正、誠実かつ効率的に職務を遂行します。
2 職員は、様々な担い手とつながり、積極的に参画と協働によるまちづくりに取り組みま
す。
3 職員は、自らの経験や専門性を活かしながら、地域の一員として、積極的にまちづくり
に参画します。
イ
趣旨
職員は、地方自治法上、長の補助機関であり、長は「その補助機関たる職員を指揮監
督する」(同法第154条)とされていますが、職員が果たすべき責務の重要性から、職員
ウ
説明
職員の責務として、職務の遂行及び遂行能力の向上を定めるとともに、基本原則に示す
「情報共有」、「参画」、「協働」によるまちづくりに取り組むことを定めています。
<第1号関係>
職員が、全体の奉仕者であることは、次の規定により定められています。
・日本国憲法第15条第2項
「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」
・地方公務員法第30条(服務の根本基準)
「すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、 職
務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。」
この考え方を責務として示し、法令、条例、規則等を遵守することを定め、基本原則に
示す「情報共有」に基づき、市民と情報を出し合い共有しながら、公正、誠実かつ効率的
に職務を遂行することを規定しています。
なお、「法令、条例、規則等」には、執行機関や議会が定める規定のほか、上司の職務
上の命令を含まれます。 <第2号関係>
職員が職務を遂行するため、市民を理解しおもいやりながら、基本原則に示す「参画」 、
「協働」によるまちづくりに取り組むことを定めています。
<第3号関係>
職員が職務を遂行するうえで必要な知識の習得や能力の向上を図ることを定めると
ともに、職員も職務を離れれば、一市民であることから、市民の役割であるまちづくりへ
Ⅱ
条例検討の経過について
1 検討委員会の設置まで
(1)背 景
・私たちは、以前は近所の人同士がお互いに話し合って、いろいろな取り決めをするなど、地域
の様々な課題を解決しながら暮らしてきました。
・社会状況の変化に伴い、地域のコミュニティの希薄化などにより、これまで協力して解決できて
いた課題への対応が難しくなってきたり、また、地域のニーズや課題も多様化し、一律な行政
の対応では、解決できないことも多くなってきています。
・一方、自治会やNPO等による公共分野への市民参加が進んでおり、また、地方分権の進展と
いった状況から、全国の多くの自治体において、地域のまちづくりの基本的方向性や、市民の
参画や協働のあり方、行動の指針等を定める条例が必要となり、自治基本条例の制定が進
んでいます。
・このような社会的背景から、長崎市においても平成23年度から同条例の検討を開始し、庁内
の検討会議において、行政の立場から条例の制定が必要ではないかとの結論を得ました。
(2)(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会
・市の庁内での検討を受け、この自治基本条例づくりにおいては、制定の過程が重要であること から、市民の立場からの意見をいただくため、懇話会を設けました。
ア 目的
条例の必要性等について、広く意見を聴取するため。
イ
開催
平成25年7月~平成26年2月 計10回開催
ウ
委員
学識経験者、自治会、市民活動、福祉、協働、教育、環境、まちづくりなど、各分野で活動す
る市民20名
エ
最終報告書における結論
自治基本条例は、「自分たちのまちは、自分たちでよくする」というまちづくりの基本的な 方向性を示すものであり、様々な主体の役割や、長崎らしさが込められているものと考え、
(3)長崎市自治基本条例検討委員会の設置
・懇話会での条例は必要であるとの最終報告を受けて、条例の具体的な内容等を検討するため、 市の附属機関である「自治基本条例検討委員会」を設けました。
ア 目的
長崎市の自治基本条例の制定にあたり、条例の素案作成や市民への周知を行うため。
イ
開催
期
間
平成26年3月~平成27年3月 計21回開催
ウ
委 員
学識経験者、自治会、市民活動、福祉、協働、教育、環境、まちづくり、平和、観光、国際関
2 検討のテーマと進め方
平成25年度に設置した「(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会」からの報告
内容を
踏
まえ、4つのテーマを設定し、市民委員と(仮称)長崎市自治基本条例庁内検討
会議委員が一緒になって、ワークショップ形式で検討を行いました。
3 条例のあり方の検討
平成25年度の「(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会」の最終報告書を
踏
まえ、条例のあり方について検討、
整
理しまとめを行いました。
平成
25
年度 (仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会 報告書
(1) 自治基本条例の必要性及び意義「自分たちのまちは、自分たちでよくする」というまちづくりの基本的な方向性を示すものであ
り、様々な主体の役割や、長崎らしさが込められているものと考え、これを規定するものが自
治基本条例とするのであれば、同条例は必要である。また、大枠について、わかりやすいもの、
行動につながるもの、多くの市民が関わることができるもの等であってほしい。
(2) 条例の制定に向けた市民参加のあり方
観光や平和、福祉、子どもといった分野からも委員を選任し、様々な立場の市民の参加によ
り、自治基本条例づくりを進める必要がある。また、各地域における意見交換会の実施や市民
アンケートを実施するなど、より多くの市民を巻き込んで条例づくりを進めていくことも重要で
ある
(3) 条例の市民への周知のあり方
今後の検討過程において、自治会や企業、市民活動団体などの様々な団体を通して周知
することによって、質問や意見などフィードバックを得られる可能性が高くなり、会議のあり方
にとらわれない広い意味での市民参加が実現すると考えるため、本懇話会や今後の条例づ
くりの検討経緯、できあがった条例については、より多くの市民からの共感を得て、活動に活
かしてもらうという観点から、検討段階において随時、情報の受発信に努める必要がある。
長崎市自治基本条例検討委員会
地域での意見交換会等による意見聴取
・条例骨子について ・市民への周知について ・条例の活用について ワークショップによる検討
テーマ1:条例のあり方について
テーマ2:条例素案について
テーマ3:市民への周知について
テーマ4:条例の活用について
報告書
・条例の素案について ・市民への周知(
抜粋
)
(仮称)長崎市自治基本条例検討市民懇話会 最終報告書
自治基本条例のあり方については、今後、素案作成の段階で詳細に協議されるが、大枠につ
いて、わかりやすいもの、行動につながるもの、多くの市民が関わることができるもの等であっ
てほしいとの意見が聞かれた。
なお、具体的には次のとおりである。
○みんながわかりやすい表現で、共感をもてる条例であってほしい。
○自由度を持たせるため、あまり詳細に決めすぎず、多くの市民が関わることができるよう
な条例であってほしい。
○市民の声を多く反映させた条例であってほしい。
○「長崎市民」の意識、活動のベースになるものであってほしい。
○条例という堅苦しいイメージを排除して、条例=住みやすいまちにしていくための方向性
を示すものであってほしい。
○長崎らしい条例であってほしい。
○まちづくりに積極的に参加している人の後押しとなる条例であってほしい。
○現在活動している人の負担とならない条例であってほしい。
将来のビジョンやまちづくりの理念に力点を置く
※
この条例のあり方に基づき、条例素案の検討を行った。
検討委員会の開催
状況
は、資料
P
.○
に
記載
。
条例の考え方
・ 様々な活動を行うなかで、迷った時や困った時に、立ち戻ることができるもの、
原点となるもの
・ 条例=住みやすいまちにしていくための方向性を示すもの
・ みんながわかりやすい表現
・ 自由度を持たせるため、あまり詳細に決めすぎないもの
・ 現在活動している人の負担とならないもの
理念に従って、「将来のまちに求める姿」の実現に向け、市民、NPO、大学、
Ⅲ
条例の周知、運用について
1
条例の周知
(1)周知の必要性
この条例は、制定することが目的ではなく、制定した後にどのように使っていくのかが重要で あるとともに、制定の過程において多くの市民に関わってもらうこと自体がこの条例の目指すと
ころにもつながってきます。そのため、検討過程及び制定後の周知が重要であると考えます。
(2)条例検討過程における周知
ア 市民への周知
本委員会においては、条例を作る過程から、市民の皆さんと一緒に作り上げ、情報を発
信することにより、市民、企業、行政などの様々な主体の意識の醸成を図っていきたいと考
え、具体的には次のような機会を設け、市民への周知、情報の受発信を行い、多くの参加者
から条例骨子や条例の周知、活用等についての意見を聴取しました。
○広報ながさきへの掲載(平成26年4月号から平成27年1月号まで毎月掲載) ○ケーブルテレビでの放送(4月~10月の期間、毎月1回放送)
○地域での意見交換会(9月~11月、18回開催、538名参加)
○市政モニターアンケート(10月実施、146件回答)
○パブリック・コメント(10月~11月実施、7件意見) ○公民館青年講座(11月、1回開催、3名参加)
○ながさきエコライフ・フェスタ(10月出展、162名アンケート回答) ○市役所本館1階正面ロビーでのパネル展示(11月~12月)
○長崎市保健環境自治連合会総会での説明(7月)
○自治振興推進大会でのリーフレット配布・周知(11月、600部)
さらに、今後も条例が制定されるまで、条例案に対するパブリック・コメントの実施等、検討
過程における周知を実施していくことが必要です。
イ
職員への周知
この条例は、これからの長崎市のまちづくりの理念を示す内容であることから、地域での意
見交換会を実施する前に、全庁的に周知を行い、理解を得て取り組む必要があると考え、部
局長及び所属長を対象とした説明会を実施し、併せて職員一人ひとりへの周知を依頼しまし
た。
○全部局長及び所属長を対象とした庁内説明会(9月1日、JA長崎せいひビル)
○所属長を通じ、全職員への周知
また、庁内検討委員である関係職員以外にも、この条例づくりに関係する分野を所管する
所属長について、条例素案の検討や地域での意見交換会開催前などに、適宜検討状況の説
明を行い、その所管分野における専門的な見地からの意見を聴取しました。
そのほかの周知については、次のとおりです。
月)
○パブリック・コメント実施に合わせ、条例案骨子及びパンフレットを庁内キャビネットに掲
載し、全所属への周知(10月)
○市役所本館1階正面ロビーでのパネル展示(11月~12月)
(3)今後の(制定後の)周知
ア 市民への周知
今後の効果的な周知について、検討委員や地域での意見交換会において、次のような意
見が聞かれました。
○テレビ・ラジオ・新聞などのメディアでの周知
○市ホームページや広報ながさき、週刊あじさいなどの市の広報媒体での周知 ○説明会の開催
○マンガなどの分かりやすいパンフレットを使った周知 ○学校での子供向けの周知
○標語の募集
○歌やゆるキャラ、体操などを作っての周知
○有名人を使っての周知
見る機会の多い広報媒体や分かりやすいパンフレット等を活用し、大人だけでなく子どもも
対象とし、世代に応じた周知に努める必要があります。また、標語の募集など、市からの説明
ではなく市民が参加することによる周知も有効であると考えます。
イ
職員への周知
この条例は、主なこれからの長崎市のまちづくりの理念を定める内容であることから、当然、
市の職員は十分な理解を行ったうえで、職務を遂行する必要があります。
職員への確実な周知を行うため、説明会や職員研修などの機会を設け、理解を深めること
が必要です。
特に、次のような点が重要であり徹底する必要があると考えます。
○各施策、事業において、まちづくりへの市民の参画を促し、支援を行うこと。
○市民との協働をまず検討すること。
○地域での会議、協議の場などにおいて、条例の周知、活用に努めること。
○地域の一員であることを自覚して、職務を遂行すること。
ウ
活用(使い方)
この条例は、制定することが目的ではなく、制定した後にどう使っていくのかが重要です。制
定後のこの条例のあり方として、様々な活動を行うなかで、迷った時や困った時に立ち戻るこ
とができるもの、原点となるものであることを目指して、制定後の活用について検討を進めて
きました。
くうえで、どういった時に、どのように活用できるかについて、 検討委員会や地域での意見交換
会において、次のような意見が出されました。
○すべての市民が長崎を大好きになるように活用する
○地域のまちづくりを考える時に基本的な方向性を共有する為の指針として活用する ○まちづくりの共通認識を次世代に引き継ぐために活用する
○長崎の伝統や魅力などの良いところを守りたい時に活用する
○市民や行政の行動指針として活用する
さらに、具体的には次のような意見が出されました。
○条例の趣旨を活かして、企業と協働したイベントや観光のPRなどを行う
○条例の制定後、まずは地域ごとにまちづくり宣言をしてもらう ○周知や行動につなぐ機関(中間支援組織など)が必要である
2 条例の運用について
(1)市政参画に関する既存の条例、制度等
・この条例素案では、主にまちづくりに関する理念や基本ルールを定めようとするものであること
から、市民の市政参画に関する具体的な制度や仕組みを条例案に含めていませんが、既存
の制度や仕組みがあります。
・条例の周知を行っていく際には、このような情報も併せて発信していく必要があります。
ア 主な市政運営に関する条例
長崎市においては、市政運営に関する次の条例が制定、施行されています。
○長崎市行政手続条例(平成8年10月1日施行)
市民の皆さんからの申請等に対する事務手続きのルールを定めることで、市政におけ
る公正の確保と透明性の向上を図り、市民の権利と利益を保護しています。
○長崎市情報公開条例(平成14年4月1日施行)
市政に対する理解と関心を深めてもらうため、市民の皆さんが「知りたい、見たい」と思
う市政に関する情報が記録された文書の公開を行っています。
○長崎市個人情報保護条例(平成14年4月1日施行)
市が保有する個人情報の取扱いを適正なものとするための必要なルールを定め、個
人の権利・利益の保護を図っています。
イ
市民の市政参画の制度や
仕
組み
長崎市においては、主に次のような制度や仕組みがあります。
○住民説明会・意見交換会など
市政に係る重要事項や、市民に密接に関わる事項等について、住民説明会や意見交換