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第3章 計画に向けての現状と課題 2 平成24年度 第3回 国民健康保険運営協議会(12月26日開催)/寝屋川市ホームページ

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(1)

31

1 健康実態全体評価

第 1 期の特定健康診査データから、健康実態を分析するにあたり、平成 19 年に厚生

労働省健康局から出された特定健診・保健指導プログラム確定版より、健康実態把握

のための様式 6 を作成し分析する。(巻末資料 10∼16)

その中から平成23年度の全年齢の有所見状況を表1にまとめ全体評価を行った。

1.1 健診データ有所見状況

表1 平成 23 年度健診データ(全年齢)

HbA1c(血糖)、収縮期血圧(血圧)の有所見率は、50%を超えている。また、脂質につ

いては、単独で動脈硬化を引き起こす要因にもなる LDL コレステロールが高い。

項目 基準値 受診者数 有所見者数 有所見率

腹囲 男性 85cm 女性 90cm 未満 16,248 5,263 32.4%

中性脂肪 150mg/dL 未満 16,240 3,663 22.6%

HDL コレステロール 40mg/dL 以上 16,240 827 5.1%

AST 31U/L 未満 16,243 2,339 14.4%

ALT 31U/L 未満 16,243 2,273 14.0%

γ-GT 51U/L 未満 16,243 2,825 17.4%

空腹時血糖 100mg/dL 未満 13,867 4,153 29.9%

HbA1c 5.2%未満 16,188 8,237 50.9%

収縮期血圧 130mmHg 未満 16,237 8,588 52.9%

拡張期血圧 85mmHg 未満 16,237 3,696 22.8%

LDL コレステロール 140mg/dL 未満 16,239 4,925 30.3%

尿酸 7.0mg/dL 以下 15,757 1,357 8.6%

尿蛋白 −、± 16,221 1,248 7.7%

e−GFR 60mL/分/1.73 ㎡以上 15,754 2,022 12.8%

第 3

第2期計画に向けての現状と課題

(2)

32

2 内臓脂肪型肥満に関する分析

2.1 内臓脂肪型肥満に着目する意義

前章で分析したように、寝屋川市国保では、医科レセプトの多くは生活習慣病が原因

であることや、高額のレセプト・長期入院レセプト・人工透析においても生活習慣病の

重症化を予防することで発生を抑えることができる。

平成 17 年に日本内科学会等内科系 8 学会が、合同でメタボリックシンドロームの疾患

概念と診断基準を示した。これは、内臓脂肪型肥満を共通の要因として、高血糖、脂質

異常、高血圧を呈する病態であり、それぞれが重複した場合は、虚血性心疾患、脳血管

疾患等の発症リスクが高くなるが、内臓脂肪を減少させることでそれら生活習慣病の発

症リスクの低減が図られるという考え方を基本としている。

寝屋川市国保の健診データにおいて、内臓脂肪型肥満を表す腹囲の有所見率が 32.4%

にのぼることから、生活習慣予防のためメタボリックシンドロームの観点で分析する必

要がある。

2.2 男女別腹囲所見

図2男女別腹囲所見

腹囲所見は男性に高率に見られ、どの年代も 50%を超えている。また、女性について

は、60 歳代の 20%近い方に所見が見られるが、他のはどの年代も低い値になっている。

50.1% 51.5% 50.0% 52.7%

14.6% 13.9%

19.0%

13.9%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0%

40歳代 50歳代 60歳代 70∼74歳

腹囲所見(性別)

男性

(3)

33

2.3 内臓脂肪有無による他の健診データ

次に内臓脂肪蓄積のあり・なし(腹囲若しくはBMI)によるほかの健診データの

有所見率を分析した。

図3 内臓脂肪の有無別健診データ有所見率

どの健診項目においても、内臓脂肪蓄積ありのものが高率になった。特に、

HbA1C では、内臓脂肪蓄積ありの者が 6 割を超える有所見率となっており、内臓

脂肪の蓄積により、インスリン抵抗性(注釈 2)を引きおこし、その結果、高血

糖になっている実態がわかる。

ただし、LDL コレステロールだけは、内臓脂肪蓄積のあり・なしとの差異は少

ない。LDL コレステロールは、単独で動脈硬化因子となることから、食習慣や閉

経後の女性の健康問題に着目して対処する必要がある。

(注釈2)

インスリン抵抗性とは、

インスリンの効力を規定する個人の特性。今までと変わらずにインスリ

ンが分泌されても、血液中のインスリン濃度に見合った血糖降下が得ら

れず、血糖値が下がりにくい状態を、「インスリン感受性の低下=インス

リン抵抗性」と言う。 32.9%

8.9%

60.9%

14.0%

63.2%

29.0% 31.3%

16.5% 16.0%

2.9%

45.2%

5.3%

46.8%

18.5%

29.3%

11.5%

内臓脂肪あり

(4)

34

3 高血圧に関する分析

血圧については、日本高血圧学会が高血圧治療ガイドライン 2009 において、成人に

おける血圧値の分類を表 7 のように定めている。

表7 成人における血圧値の分類(mmHg)

分類 収縮期血圧 拡張期血圧

至適血圧 <120 かつ <80

正常血圧 <130 かつ <85

正常高値血圧 130-139 または 85-89

Ⅰ度高血圧 140-159 または 90-99

Ⅱ度高血圧 160-179 または 100-109

Ⅲ度高血圧 ≧180 または ≧110

※(出典)高血圧治療ガイドライン2009

3.1 血圧値の分類

ガイドラインに基づいて、寝屋川市の血圧値の分類の分布を以下の図 4 にまと

めた。

図4 血圧分類グラフ

健診受診者の中でもっとも分布が多い分類は、Ⅰ度高血圧で全体の 24.6%であった。

至適血圧 22.6%

正常血圧 22.3%

正常高値血圧 23.0% Ⅰ度高血圧

24.6%

Ⅱ度高血圧 6.1%

Ⅲ度高血圧 1.4%

(5)

35

3.2 受診勧奨領域の対象者の状況

特定健診においてⅠ度高血圧以上の者を、ガイドラインに基づき受診勧奨領域

と定めている。受診勧奨領域の者は以下割合となった。

図5 受診勧奨領域の割合

受診が必要なⅠ度高血圧からⅢ度高血圧までのものは、全体の 32.1%にのぼる。

年代別には、以下の割合となる。

図6 年齢別Ⅰ度高血圧以上の者の割合

年齢が上がるごとに上昇し、60 代で有所見率が 3 割を超える。 Ⅰ度高血圧

以上 32.1%

正常高値以 下 67.9%

15.3%

26.2%

33.5%

35.4%

(6)

36

3.3 高血圧の服薬状況

Ⅰ度高血圧以上の者の、服薬の有無は以下の通りとなる。

図7 Ⅰ度高血圧以上の中の服薬有無

受診が必要な方のうち未だ受診していないもの(服薬なし)は、全体の 5 割を超える。

表8 血圧と服薬の関係

Ⅲ度高血圧の中でも 147 人、65.0%の者が未受診であった。特定保健指導の対象者

になっていればアプローチの機会があるが、腹囲や BMI が基準値以下であれば、別

途アプローチが必要と考える。また、コントロール不良の方や、医療機関に受診中

でも治療に結びついていない対象も多く存在するため、別途高血圧フローチャート

(巻末資料17)にまとめた。

服薬なし 52.5% 服薬あり

47.5%

Ⅰ度高血圧 Ⅱ度高血圧 Ⅲ度高血圧

分類 有所見 割合 有所見 割合 有所見 割合

服薬あり 1913 47.9% 481 48.7% 79 35.0%

(7)

37

4 高血糖に関する分析

HbA1c は、採血時から過去 1∼2 カ月間の平均血糖を反映し、糖尿病の診断に用いら

れるとともに、血糖コントロール状態の指標となることから、高血糖の分析について

は、HbA1c を用いる。HbA1c の基準値については、表 9 のとおりである。

※なお、HbA1cは、日本糖尿病学会が平成 24年度から国際標準化に伴う表記変更を

行っているが、特定健診においては、平成 24 年度までは従来の JDS値を用いる指針

が出ているため、本計画化においても分析は、JDS 値を用いる。

表9 特定健診・保健指導確定版

※出典 特定健診・保健指導プログラム(確定版)

4.1 HbA1c の分類

図8 HbA1c 分類グラフ

HbA1cの5.2以上の有所見者は、50.9%であった。そのうち、保健指導レベルの者

は、41.5%、受診勧奨領域の者は、9.4%であった。

正常値 49.1%

保健指導領域 41.5%

受診勧奨領域 9.4%

正常値 5.2 未満

保健指導領域 5.2 以上 6.0 以下

(8)

38 4.2 HbA1c の保健指導領域状況

図9 年齢別 HbA1c の保健指導領域の者の割合

血圧と同様、年齢があがるほど上昇する。50代で全体の3割以上が保健指導領域と

なっている。

4.3 糖尿病の服薬の状況

図10 HbA1c6.1 以上(受診勧奨)の中の服薬有無

受診が必要な方のうち、未だ受診していないもの(服薬なし)は、全体の4割となった。

21.3%

34.5%

43.5% 45.0%

0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 45.0% 50.0%

40∼49歳 50∼59歳 60∼69歳 70∼74歳

服薬あり 55.2% 服薬なし

(9)

39

表10 血糖と服薬の関係

※良・可(不十分)、可(不良)は、糖尿病ガイド 2012-2013 参照

高血圧と同様に、HbA1cの非常に高い、8 以上で服薬なしのものも35.4%あり、早

急な受診勧奨が必要である。また、服薬ありでも、8 以上の者はコントロールができ

ていない者であるため、受診状況を確認する必要がある。別途糖尿病フローチャー

ト(巻末資料 18)にまとめた。 区分

受診勧奨レベル 可(不十分) 可(不良) 不可

合計 6.1 以上 6.5 未満 6.5 以上 7.0 未満 7.0 以上 8.0 未満 8.0 以上

人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合

服薬あり 210 38.7% 264 60.4% 238 66.1% 166 64.6% 878 55.2%

服薬なし 333 61.3% 173 39.6% 116 33.9% 91 35.4% 713 44.8%

(10)

40

5 脂質異常に関する分析

脂質異常については、日本動脈硬化学会が脂質異常症ガイドライン 2008 年版を発表

し、スクリーニングのための基準値を示した。(表 11)

表11 脂質異常症ガイドライン

※出典 脂質異常症ガイドライン 2008 年版

HDL コレステロール及び中性脂肪については、特定健診・保健指導の基準値の保健指

導判定値と同じであるが LDL コレステロールのみ、140 以上は、受診勧奨判定値とし

120 以上で保健指導判定値としている。(表12)

LDL コレステロールのみ考え方が異なるのは、LDL コレステロールが動脈硬化の最も

確立された危険因子であるということと、糖尿病の人などでは、LDL コレステロールが

120mg/dL 以上から冠動脈疾患の発症率が増加するといういくつかの報告があるためと

考えられている。

表12 特定健診・保健指導プログラム確定版

※出典 特定健診・保健指導プログラム(確定版)

高 LDL コレステロール ≧140mg/dL

低 HDL コレステロール <40mg/dL

高トリグリセライド(高中性脂肪) ≧150mg/dL

HDL コレステロール 中性脂肪 LDL コレステロール

正常値 40 以上 150 未満 120 未満

保健指導領域 35 以上 40 未満 150 以上 300 未満 120 以上 140 未満

(11)

41

5.1 HDL コレステロールについて

HDL コレステロールについては、ほとんどの者が 40 以上の正常値であった。

図11 HDL コレステロールの分類グラフ

表13 HDL コレステロールの分布

正常値 94.9% 保健指導領域

3.6% 受診勧奨領域

1.5%

年齢 計

HDL コレステロール

正常値

40 以上

保健指導領域

35 以上 40 未満

受診勧奨領域

35 未満

有所見 割合 有所見 割合 有所見 割合

40∼49 歳 1,268 1,199 94.6% 43 3.4% 25 2.0%

50∼59 歳 1,436 1,362 94.8% 55 3.8% 19 1.3%

60∼69 歳 8,035 7,681 95.7% 246 3.1% 103 1.3%

70∼74 歳 5,509 5,171 93.9% 234 4.2% 102 1.9%

(12)

42

5.2 中性脂肪について

中性脂肪については、有所見率は22.6%で、そのほとんどが保健指導領域であ

った。

図12 中性脂肪の分類グラフ

表14 中性脂肪の分布

年齢 計

中性脂肪

正常値

150 未満

保健指導領域

150 以上 300 未満

受診勧奨領域

300 以上

人数 割合 人数 割合 人数 割合

40∼49 歳 1,268 960 75.8% 229 18.1% 78 6.2%

50∼59 歳 1,436 1,080 75.2% 285 19.8% 71 4.9%

60∼69 歳 8,035 6,240 77.7% 1,583 19.7% 208 2.6%

70∼74 歳 5,509 4,297 78.0% 1,088 19.8% 121 2.2%

合計 16,248 12,577 77.4% 3,185 19.6% 478 2.9%

中性脂肪の、保健指導領域の年齢分布は、どの年代も約 2 割となっており、腹囲

所見の年齢分布と似ている。

中性脂肪は、エネルギーの過剰摂取により、細胞内に蓄えられることから、40 代

からの運動不足や食事の過剰摂取による内臓脂肪の蓄積が背景にあると言える。 正常値

77.4% 保健指導領域

19.6%

(13)

43

5.3 LDL コレステロールについて

LDL コレステロールについては、保健指導領域が 25.3%、受診勧奨領域は、30.3%

となっており、合わせて、55.6%が有所見となっている。

図13 LDL コレステロールの分類グラフ

表15 LDL コレステロールの分布

年齢 計

LDL コレステロール

正常値

120 未満

保健指導領域

120 以上 140 未満

受診勧奨領域

140 以上

有所見 割合 有所見 割合 有所見 割合

40∼49 歳 1,268 679 53.6% 266 21.0% 322 25.4%

50∼59 歳 1,436 594 41.4% 323 22.5% 519 36.1%

60∼69 歳 8,035 3,354 41.8% 2,066 25.7% 2,610 32.5%

70∼74 歳 5,509 2,572 46.7% 1,460 26.5% 1,474 26.8%

合計 16,248 7,199 44.3% 4,115 25.3% 4,925 30.3%

血管の内皮細胞は、本来は血管壁の狭窄や収縮を予防する働きがある。血管内皮に

損傷が起こると、低比重リポ蛋白(LDL コレステロール)が侵入し蓄積して動脈硬化が

進行する。高 LDL血症の場合、血管壁に侵入するLDL コレステロールが過剰な状態な

ので動脈硬化が進展しやすい。

日 本 動 脈 硬 化 学 会 で は NIPPON DATA80 の 疫 学 調 査 を 元 に 、 LDL コ レ ス テ ロ ー ル

140mg/dl を脂質異常症の診断基準にしている。その理由は危険因子がなくても動脈硬

正常値 44.3%

保健指導領域 25.3% 受診勧奨領域

(14)

44

化疾患の長期的予防からみれば安全な域ではなく、生活習慣の改善を促す必要がある

と考えられる事、また他の危険因子がある場合には脂質異常の管理をする必要がある

事、さらに日本人の冠動脈疾患が増加傾向にある事が指摘されている事である。

LDL コレステロールの分布をみると、冠動脈疾患のリスクが高いとされる LDL コレス

テロール140mg/dl 以上は、50歳代が最も高く36.1%を占めている。別途LDLフロー

(15)

45

6 慢性腎臓病(CKD)の分析

人工透析の原因となる慢性腎臓病(CKD)患者数は全国で 1330 万人に達し、成人の 8

人に一人は CKDと言われている。CKD は、28 万人を超える透析の予備群であるばかり

でなく、心・血管疾患(CVD)の危険因子であることが明らかになってきた。

CKD の重症度は、推算 GFR(eGFR)にて分類する。

表16 CKD 診療ガイド 2012

図14 CKD ステージ 3 以上の割合

寝屋川市の CKD の重症度分類を図 14 に示した。

腎機能の軽度から中等度低下といわれるCKDステージ3以上の者は、全体の12.9%に

上る。

CKDステージ1

(G1) 18.7%

CKDステージ 2(G2)

68.4%

CKDステージ3

以上 12.9%

eGFR

CKD ステージ 1 G1 ≧90 正常/高値

CKD ステージ 2 G2 60∼89 正常または軽度低下

CKD ステージ 3a G3a 45∼59 軽度から中等度

CKD ステージ 3b G3b 30∼44 中等度から高度低下

CKD ステージ 4 G4 15∼29 高度低下

(16)

46 表15 CKD 重症度分布

年齢 計

CKD ステージ 1

(G1)

CKD ステージ 2

(G2)

90 以上 60 以上 90 未満

有所見 割合 有所見 割合

40∼49 歳 1,268 511 41.5% 695 56.5%

50∼59 歳 1,436 417 29.9% 906 64.9%

60∼69 歳 8,035 1,417 18.3% 5,429 70.1%

70∼74 歳 5,509 607 11.3% 3,750 69.7%

合計 16,248 2,952 18.7% 10,780 68.4%

年齢

CKD ステージ 3a

(G3a)

CKD ステージ 3b

(G3b)

CKD ステージ 4

(G4)

CKD ステージ 5

(G5)

45 以上 60 未満 30 以上 44 以下 15 以上 30 未満 15 未満

有所見 割合 有所見 割合 有所見 割合 有所見 割合

40∼49 歳 22 1.8% 1 0.1% 1 0.1% 0 0.0%

50∼59 歳 65 4.7% 4 0.3% 1 0.1% 3 0.2%

60∼69 歳 778 10.0% 99 1.3% 22 0.3% 4 0.1%

70∼74 歳 864 16.1% 135 2.5% 22 0.4% 1 0.0%

合計 1,729 11.0% 239 1.5% 46 0.3% 8 0.1%

また、腎機能の高度低下・末期腎不全(ステージ 4・5)の方も 54 人出現している。

CKD は、心血管疾患(CVD)の危険因子でもあるため、欧米では透析導入される患者よ

(17)

47

7 まとめ

寝屋川市の平成23年度の健診データをみると、HbA1cとLDLコレステロールの有所見率

が全体の半数を占める。これらは内臓脂肪蓄積により引き起こされる所見の代表であり、

内臓脂肪の蓄積(腹囲基準以上)の有無で有所見率をみると明らかな差があった。また内

臓脂肪の蓄積により引き起こされると考えられている項目(高血圧、脂質異常、耐糖能異

常、糖尿病、高尿酸血症)について内臓脂肪の有無で分けて比較すると、いずれの項目に

ついても内蔵脂肪のある対象の有所見率は高かった。

平成 20 年度から 23 年度の経年推移を見ると、摂取エネルギーの過剰を示す項目(腹囲、

中性脂肪、ALT、HDL コレステロール)の有所見率は減少傾向である。しかし、対象者の年

代別にみると 40 歳代、50 歳代の男性の有所見率はあまり改善されていない。

<HDL コレステロール>

有所見率は全体ではわずか 5%前後であるが、いずれの年代においても男性は 10%程度

であった。この原因については、メタボリックシンドローム、運動不足、喫煙、体質等が

考えられる。HDL コレステロールが低値の場合、動脈硬化リスクは上昇する。

<血管を傷つける因子>

収縮期血圧・拡張期血圧共に、40 歳代から 70 歳代のすべての年齢層で有所見率は減少し

ていた。一方、増加しているのは血糖値と HbA1c で、年齢が上がるにつれて有所見率は増

加している。また、血糖値の有所見率よりも HbA1c の有所見率の方が高く、男性は1.5 倍

増、女性はほぼ2倍増の有所見率である。40歳代の女性の有所見率は他の年代と比較して

低いが、徐々にその差は無くなり 60 歳代以降は男女ほぼ同じ有所見率になる。

<尿蛋白>

40 歳代から 50 歳代は年齢が上がるにつれて有所見率は上昇するが、60 歳代から 70 歳代

はほぼ横ばいである。また、全国の傾向と同様に男性の有所見率が女性を大きく上回って

いる。

<独立した動脈硬化の要因>

LDL コレステロールの有所見率は 50%を超えているが、経年では減少傾向である。これ

は男女ともに共通してみられる変化である。また LDL コレステロールは女性ホルモンとの

関与が明らかであり、女性の有所見率はそれを裏付けるように 40 歳代で4割前後であった

のが、50 歳代になると 6 割を超えそれ以降は 5∼6 割になる。全体では有所見率が減少して

(18)

48

も全体の率が減少しているのは60 歳代から 70歳代の有所見率が顕著に低下しているため

である。

第2章の診療報酬明細の分析で述べたように、寝屋川市は脂質異常の受療率が全国と比

較すると高く、70歳代は全国の3倍近くであった。高齢者の脂質データが改善しているの

はこの治療によるものが大きいのではないかと考える。

<CKD>

CKD の危険因子は、高血圧、耐糖能障害、糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙である。これ

らの推移を健診データからみると、高血圧や肥満は全体として率が下がっている。しかし、

耐糖能異常や糖尿病は全体的に増加、また脂質異常は高齢者は治療の効果か有所見率が下

がっているが、H23 年においては 50 歳代の男性は増加に転じている。50 歳代の男性は摂取

エネルギーの過剰所見である中性脂肪や ALT もあまり改善されていなかった為、過剰摂取

の結果として脂質異常が生じていると考えられる。過剰摂取から代謝異常、そして動脈硬

化に進む前に、過剰摂取につながる生活習慣の改善を図ることが重要である。

腎機能を反映する尿たんぱくは、男性に多い所見であり寝屋川市においても同様であっ

た。また、クレアチニンも男性の有所見率が女性を上回る。腎機能は加齢によりリスクが

高まる事が知られており、男女共に 60 歳代以降の有所見率は増加している。今回 CKD のス

テージ毎に対象者を分類した結果、健診受診者の 1 割を超える人が腎機能の軽度から中等

度の低下を示すステージ 3 以上であった。しかし、CKD のステージにあきらかな性差はみら

れなかった。

ステージ毎に血圧・血糖・脂質の服薬状況を調べると、高血圧治療中の割合は明らかに

多い。CKD ステージ 3a では約半数が血圧治療中で、血糖は 1 割、脂質は 3 割であった。

一般的にステージが上がると治療者は増加するが、今回の分析ではステージの進行と治

療者の割合に明らかな関係は見いだせなかった。

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会  議  名 開催年月日 審  議  内  容. 第2回廃棄物審議会

本部事業として第 6 回「市民健康のつどい」を平成 26 年 12 月 13