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実験的誘発舌癌における浸潤増殖像の検討

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Academic year: 2021

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実験的誘発舌癌における浸潤増殖像の検討

著者 川尻 秀一

著者別名 Kawashiri, Shuichi

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成6年7月

ページ 13

発行年 1994‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15114

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

医博甲第1103号 平成6年3月25日 111尻秀一

実験的誘発舌癌における浸潤増殖像に関する検討

論文審査委員 主査 副査

教授 教授 教授

山本 中西 中沼

悦功安 秀夫

内容の要旨および審査の結果の要旨

口腔扁平上皮癌の浸潤様式が患者の重要な予後因子であることについては,Yamamotoらにより一連 の報告がなされてきた。一方〆実験癌において発癌時にどのような浸潤様式を呈し,さらに腫瘍の増大に つれてどう変化するかを検索することは臨床での腫瘍の増大・高浸潤化を推定する上で重要と考えられる がその観点からの研究は見当たらない。そこで本研究ではジメチルベンズアントラセン(DMBA)誘発 ハムスター舌癌69匹を用い,これらの点について検討した。発癌操作は右舌個臘を週3回歯科用クレンザー で擦過し,DMBAアセトン溶液の塗布を12-24週行ったd得られた結果は以下のように要約される。

1.発癌処置12週以後,全例に扁平上皮癌が認められた。

2.腫瘍死直前まで塗布した28匹の肉眼的発育様式は外向型21匹,内向型7匹,また病理組織像から判定 した腫瘍の浸潤様式は,浸潤傾向の弱い1型から最も強い4型(これを4C型と4,型に細分類)まで 各々4,7,9,8および0匹であり,これら肉眼的発育様式と浸潤様式との間には内向的ほど浸潤傾

向が強いという相関性が認められた。

3.塗布12週で発癌後,刺激を続けた群と中止した群で浸潤様式を比較した41匹では,前者において浸潤 様式1,2型から3型へと高浸潤化する傾向にあった。

4.発癌後から死亡直前までの期間と浸潤様式との関係を見ると,癌の増大と共に高浸潤性となる傾向に あり,特に4C型は15週以後に初めて観察された。

5.癌胞巣周囲基底膜の保存状態をⅣ型コラーゲンとラミニンの免疫組織染色で観察し,連続群,不連続 群および広範囲消失群に分類したところ,各々16匹(39%),15匹(37%)および10匹(24%)であり,

広範囲消失群は浸潤の強い4C型に見られる傾向にあった。Ⅱ

6.ProliferatingceUnuclearantigen(PCNA)による免疫染色法にて,69匹全例の各浸潤様式 別の陽性率を算定したところ,1型:13.5%’2型:15.6%’3型:18.8%および4C型:26.6%と浸

潤傾向が強くなるにつれ,高値となる傾向にあった。

以上,本研究は実験舌癌での発癌時の浸潤様式さらに腫瘍の増大につれての変化を明らかにし,臨床で の舌扁平上皮癌の進展と浸潤様式との関連を示唆した点で口腔癌治療上,価値ある労作と評価された。

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