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貨幣品質學説の論擦とその批評貨幣品質學説の論擦とその批評

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(1)

貨幣品質學説の論擦とその批評

(2)

剛、

q劉的貨幣晶質學観の論擦

二︑客槻的貨讐品質學親批評

三︑主魏的貨幣晶質學設の論糠

四︑主観的貨購品質學観批評

五︑結   論

(3)

 貨幣品質學雑なる名稔は一般に吾國の學界には紹介されて居ない様であるが︑①難名稽は国銭蒙馨麟鐸がそ

の薯働に於て貨幣数量読に封算する一群の貨贈文蛤講読を鎌のρ轟節藻・・島8触一④と名けたるに基くのである︒

 貨幣の購買力即ち所謂貨幣の客締鯖交換領値を読明せんとする學読は︑精確に謂ふならば︑無激に存し叉存

在したのであるが︑その根本的立場よりすれば二大別することが出量る︒其一は︑一般経営債値論の客用によ

って︑その目的を達せんとするものであり︑共二は︑貨幣債値に固有なる法則を建設せんとするものである︒蝕

に前者を貨幣晶質學読︑後者を貨幣激量難読と名ける︑何となれば前者は貨幣に購買力︵即ち客観的交換債値︶

以外に内的若しくは主槻的贋値を認めんとし︑後者は只一つの貨幣便値即ち客親的交換債値のみを認めその大

さの決定要素を只撒量的關⁝係に於てのみ求めんとするからである︒

 今鼓に問題とするは貨幣晶質面輪である︒上述の如く︑貨幣品質學論は一般経濟便値論の商用によって貨幣

の購買力を読かんとするのであるが︑その濫用せんとする一般経濟債値言論が客観的客意墨読なりや︑主観的

贋値學露な砂やによって︑客観的貨幣轟質置設と主槻的貨幣晶質學説とに分れる︒以下順次にその論擦を奪ね︑

そは果して支持し得るやを検しようQ

 ㈹橋爪明男氏はその著﹁愈愈理論﹂︵一三二頁︶の申に品質説なる冒葉葎用ひて居られるが︑その内容ば此慮に言ふのとに

   大分異って居る◎氏によれば﹁品質説と云ふのは︑世入が貨樽の流蓮に罫して抱く信認の憂患︑換冒すれば貨幣の贔質

   に醤する朔漸が︑貨讐儂値に極めて重大な影響雇及す︑と主張する學凱のことであろ︒﹂

 働 dδρ瓢き簿鐸︒・夢8ユρぢ§.ω鴨︒◎さ∋︒

     貨二品璽學蹴の論櫨とその批騨      二一七

(4)

扁=入

醐︑客観的貨幣品質學説の論櫨⁝

 先づ呼出の論者が慮用せんとする客親的経濟橿値論を聞き︑次にそは如何にして貨幣債値に適用せらる製や

を見よう︒

 彼等は一般に債値を二通りに分つ︑その一は使用償値つ或図工霧ρO霧量蝦︒簾≦①琶であり︑その二は交換債

値曾賦9騨窪黒きσqρ↓裁ω︒罫δ嵩︶である︒前者は一封象の利用性であり︑後者は一封象が他の封象を獲得し得

る能力であ惹︒例へば繋留鑓︒︒鼠評は言ふ︑﹃憐伽なる言葉は⁝⁝異る二つの意義を有する︑時には或特殊の

客膿の効用を叉時には他の財を購買する力⁝⁝を表はす組一方を﹁使用櫃値﹂と呼ぶならば︑他方を﹁交換便

値﹂と名けることが出來る︒﹄①と︒

 然るに一客艦の利用性は︑彼等の考へに從へば︑経濟財若しくは商品に封ずる前提ではあるが︑それ等に固

有な性質ではない︒之に反し交換債値は経濟財或は商品に固有なるものなるが故に︑経濟僧上の債値は︑使用

債値ではなくして交換債値︵蒙$aP竃議に於けるが如く︶︑若しくは交換便値を現象形態として有するところ

の實艦︵鼠鍵緊に於けるが如く︶である︒されば国∩緯甑◎は曰く︑﹁事物の利用性は疑もなく債値の原因である︑

が併し乍ら利用性の度合は償値の尺度たることは出來ぬ︑﹂②と︒叉冨臼は曰く︑﹁債値なる言葉は︑特に記ぜ

ざる限り︑賊民維塁上は常に交換債値を意味する︑勧と︒更に憂節簑に於て次の立言を見出すのである︒﹁使用

(5)

優値であるといふことは商晶にとって必要な前提の檬であるが︑商品であるといふことは︑使用債値にとって

はどうでもよい規定である︒かくの如く経奏上形態規定に封して無畜係な使用債値︑すなはち使用便値として

の使用債値は︑政治経濟學の糊運筆團の外に横たはる︒L④﹁故に商品の交換關係即ち交換債値に現はれるとζ

ろの共通のものが贋値である︑﹂①と︒

 故に彼等は経濟償値の本質は交換便値の分析によってのみ明かならしむることが出來ると信ずるの

である︒ 然らば︑︑使用量値を有する封象は如何なる條件の下に交換債値︑若しくはその背後に潜む絶塵的なる便値を

有するに至るや︒彼等の意見によれば︑事物は︑使用債値を有すると云ふ前提の下に︑更にその生産に結局に於

いて勢働を要すると云ふことが︑経濟債値里美の根本條件をなすのである︒而して経濟便値の大さを決定し︑攣

動せしむるところの要素は︑生産に必要なる入闇の勢働に他ならぬのである︒故に箆8誌︒は曰く﹁商晶は利

用性を有すると言ふ前提の許に於て︑二つの源泉から其交換債値を導き出す︑即ち稀少性とその獲得に要した

る軸労働量がそれである◎し⑰一般に財は二種に分れる︑一はその量が絶封に稀少なるものであり︑他はその量が

任意に増加し得るものである︒前者の﹁上値は本來此種の財に要した勢熱量とは關係なく此を所有せんとする

人の富並に慾望の攣化に從って憂動ずる︑し①のであるが︑後者の財の﹁交換債値︑即ち一財か他の財との交換

に過て幾何が與へられるやを規定するものは︑殆んど專らその各々に投ぜられたる勢働の相封量である︒﹂㈲然⁝

     貨欝品質學観の論櫨とその批騨       一=九

(6)

       ニニ○

るに稀少性のみによって債値の決定ぜらる曳財は︑市場に於て交換せらる曳全財の中の極めて少部分なるが故

に忙種の財は維濟學上重要ではない︒されば一般に事物の交換債値の大さはその生産に要したる勢働量によっ

て決せられると云ふことが出歯るのである︑と︒叉同様に罎鋤顕も曰く﹃使用債値︑即ち財が便値を有するの

は︑抽象的意義に於ける入賢聖働がその中に隔離化され︑實腿化されて居るが故である︒然らば如何にしてそ

の豊漁の大さは測定せられるや︒そは其財の中に含まれる﹁債値形成實膿したる勢働の量によってである︒﹄⑧

﹁故に観楓の大さを決定するものは︑肚會的に必要なる勢働の量︑即ちその生産の確めに祉會的に必要なる勢

働時聞に他ならぬのであるし働と︒

 斯くの如く維濟便値の大さを決定し︑その攣動原因をなすものが︑生産に要する勢働量なりとすれば︑更に

此跨働量は如何なる性質を有するやが次に生する問題である︒此黙に窮し覆︒錠魯は最も有利なる條件の下に

      投ぜられたる少き勢働量ではなくして︑最も不利なる條件の下に生産に投ぜられたる多くの勢働事なりとし︑①

革嚢︒簑は或商晶を生産するに要したる個入の遇然的勢藩邸ではなくして︑﹁枇會的に必要なる螢働量︑即ち或使

用債値の創造に祇會的に必要なる心身時聞し働 なりと主張するのである︒

 此を要するに︑駁毛的便値學読は経鼻債値獲生の條件を利用性と費用性に求めるのであるが︑その大さの決

定要素は之をその生産の爲めの費用殊に勢働に於て見出さんとするのである︒今鼓に叙述せる學読を勢働便値

読と臨けるならば︑客糊的贈爵學読には曲球の一派が存する︒之即ち生産費學訟である︒併し乍ら生産費學詮

(7)

は一財の便格或は引値を説明するにその生産に投ぜられたる財の償男達は便値を以てせんとするのであって︑

そは問題の正しき解決ではなくして軍に問題を推移せしむるに過ぎないのである︒働 故に此庭には客観的等値

學読として論理的に最も徹底ぜる勢働便値読のみを討究の雲影に撰んだのである︒

 撫で以上によって客親愛経濟便値論一般は明かとなった︒然らば論者はか﹄る立場より如何にして貨幣の購

買力を読明するや◎

 彼等は貨幣の購買力︑即ち一般財に封ずる貨幣の交換便値は︑商晶自身の三値と貨幣自身の債値との交換割

合である︑從って貨幣の購買力は︑商品自身の債値の憎憎と貨幣自身の便値の攣動とによって左右せられる︑

と考へるのである◎この事は箆$誌︒が﹁財の生薩に必要なる勢働量の攣化⁝⁝によって生じた物債の雷干と

貨幣そのもの製便値の鍵化によって生する物言の攣動とから生する異る結果を注意するは重要なることであ

る︑し的と述べ︑鷺薗簑が﹁貨幣便値に黒化がないとすれば︑商晶の便格は︑商品便値が昂騰する時にのみ︑一

般的に昂騰し︑また商品便器に憂化がないとすれば︑貨幣便書が低落する時にのみ︑一般的に昂騰し得る︒反

封も焦りである︒貨幣便値に攣化がないとすれば商晶便格は商品贋値の低落する場合にのみ︑一般的に低落し

また商晶垂雪に攣化がないとすれば︑貨幣慣値が昂騰する時にのみM般的に低落し得る︑﹂㈹と言ふに徴して明

かである◎

     貨宝品質學號の論擦とその批騨      一ご二

(8)

      ご二二

 然らば商圏債値に封和せしめられる所の貨幣自身の便値は如何なる性質を有し︑如何なる原因によって憂動

ずるや︒此問題に封して彼等は硬貨と黒馬とを分ち各々異る原理によって解答せんとするのである︒即ち前者

に封しては一般経濟債値論を乳用し︑後者に封してはその本來の立場を捨て玉︑数量論に走るのである︒

 先づ硬貨の債値に就て論者の考ふるところは次の如くである︒

﹁吾人は何等入爲的調節なき自由なる歌態を想像する︒か甦る事態の下に於て︑鋳造の爲めの手数料なき時は

貨幣の債値はそれが構成せらる製ところの地金の債値に從ふのである︒﹂鋤而して硬貨の橿値の調節者たる金薦

の便値は︑その生産に要する螢働によって決定せられる︑と︒

 されば蒙∩㌶号は﹁金銀は︑他の商品同檬︑その生産並に市場に持ち來るが嘗めに必要なる勢軽量のみに

慮じて評便せられる︒金が銀よりも約十五倍高いのは︑金に封ずる需要が大なるが故でも︑文銀の供給が金に

比し十五倍多きが故でもなく︑只一定量の金を生産するが窪めには十五倍の勢働事が必要なるが故である︑﹂㈹

      うとし︑竃㌶×は﹁その︵貨幣のi筆者註︶団有の寄値はその生産に要したる勢働時聞によって決定せられる徳

﹁この事自身︵生産に必要なる勢瞬時閥一筆者註︶は金厩の相封土︑自然的稀少性並にそれ等を章章なる金厩

歌態で獲得することの難易に依存するであらう︑﹂⑱と蓮べるのである︒

 次に紙幣の債値は如何にして論明せられるであらうか︒此々に馴して零$a︒は曰く﹁紙幣は何等實便を有

せざるものではあるが︑其数量が制限せらる曳ことによって︑その交換上の債値は等しき聖算の鑛貨叉は鋳貨

(9)

の申に含まれる地金に等しくなるのである︒L働 ﹁紙幣の流通が鋳貨の流通に号して有する長所の一として⁝⁝

吾々は⁝⁝置数最を容易に攣化し得ること︑それによって貨幣の人言を安定せしめると云ふ好ましい目的を⁝

      ラ⁝達し得ることを學げることが出漏る︑﹂αと︒叉竃鍵×の考へは次の如くである︒ ﹁紙幣の如く相輿的に無便

       値なる事物は軍に金貨幣の象徴として作用するに過ぎぬ︒し喫併し乍らコ定の金の量が野塩化されたる勢働時

機として一定の受認の大さを有する限り︑金章標も亦債値を表示する︒而してそれによつて表示さる﹂便値の

大さは常にそれが表示する金の量によって決定せられる︒﹂醐即ち紙轄全艦としての贋値はそれが代る驚き金の

量の便値によって決定せられる︒併し乍ら個々の紙幣の債値はその数量に從って定まるのである︒ ﹁紙幣は金

貨幣を代表する限りに於てのみ債値章得なるが故に︑紙幣の便値は軍にその分量によって規定されるのであ

る︒﹂麟 ﹁されば任意の紙幣の量が流通過程に吸牧せられ︑同様に消化せられる︒何となれば︑儂値記號は如何

なる金名義を以って流通過程に入り蘇る癒︑流通過程の内部に於ては︑その代りに流通するであらうところの

金分量の章標にまで墜縮せられるからである︒﹂爾と︒

 要するに客親的貨幣晶質學論は︑貨幣の購買力或は交換寄値を以て︑貨幣自身の便値即ち貨幣の内的債値と

財の債値との交換割合なりとし︑更に貨幣の内的便値を論明するに客観的経濟贋値論を器用し︑そは貨幣箪の

位素材の費用︵勢働︶によって決定せられると主張するのである︒但し紙幣に冒しては勢働儂値詮を適用せす

して︑稀少財の債値の説明原理に基いて数量論を探るのである︒

     貨鱗品質學説の論櫨とその批騨      二二三

(10)

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Adain Smlth : An inquiry into the nature and causes of the wealth of nations. p. 2!.

I<ar} IDiehl : Sozialw!ssenschaftliclie Erlauterungen zu David Ricardos Grundgesetzen der Voll<swirtscliaft und Besteuerung.

      '

III. Auflage. I. Teil. S. 2.

Jolm Stuart MM : I'rinciples of poli£ical economy. !g2i. p. 437.

IKarl Marx : Zur Krit!k der politischen bl{onemie. Herattsg. von Karl I<autsky. I. Ba. Ig24. S. 2.

       bKarl Marx :IDas [Kap;'tal. ]E{[erau$g. von Friedrich Engels. ig22. S. S.

The works oflDaxrid Ricardo, ed. by J. R. Me culloch. ig7i. p.g.

Ibid. p; io.

Das Kapkal. S. 5.

Das Kapital. S. 6.

Ibid. p. 37・

Das Kapital. S, 6.

]Klar} IDiehl;'lheoretische Natlonal6konomie. III. Bd. E927. S. 40. ts

Ibld. pp. 3cF‑‑‑3i・

Das IKLapitel. S. 63‑64.

J. S. Mill : Ibid. p. 5oo.

Ibid. p. 213・

(11)

(25) (24)(23) (22)(2王) (30)(王9)(x8)

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 然うに駕鍵麟は硬貨の儂億な鍛量親にぶつて説かんとする企圖にぼ極力反慣するのである︒饗義匿轟轟騨輪業辮回護−悪難7誓書慧馨幽e艮・誉5・・↑︶なる方程

式ば成立し既法則は一般的に髪當する︒籔量観はこの式な因果的に解するに際し右側な原因とするのであるが︑斯くの

如く﹁商品儂絡は流遇手段の量によ・り叉後者に一國に霧在する謹選素材の量によって決定ゼられると云ふ幻想は︑その

本機の主張に就て見れば︑商品は儂絡なくして︑貨盤ば儂値なくして流帳過程に入り來り︑その中で商品単寧の可除的一

画が金鷹の蟻積の可除的一部と交換されると云ふ馬鹿珊々しき二三に根底を麿するのである◎﹂︵O鍵溶怨謬錯¢︒︒唾一Q︒◎︒︶

蜜ろ既庭にば反甥の因果開係が霧在するのである︒﹁よ咳大なろ叉は少なる翠煙が流照するが故に聯絡が或は高く或に

低くなろのではなく︑債絡が或は高く或は低忍ぶ故により多く︑もしくぼ少くの貨讐が流勢するのである︒而してこの

事ば最も重要なる経濟法則の︼つである◎﹂︵N岩出二野.ω.ミ吟︶

 斯くて︾鐙姦に馬鞭観とは反饗の因果關係なこ㌧に認めるのである◎從って蝿織に過て彼は9疑窪畠零︸δ臼でほな

 空士品質學説の論櫨とその批騨      二二五

(12)

ニニ六

くして翻碧嫁づびq︒︐oぎ9に騰するのであるQ

 憂に彼ば流懸貨欝の量に閥してば次の如き法則秘建てるのであろ◎

 今影堂に支携手段癒ろ欝欝の職能な除外して考へるならば﹁既総額それ窟勇︵流通の窪めに必要な金の量:筆者註︶

は︑叫︑儂格の程度即ち金を以て評慨され五る諸商品の交換儂値の相劉的大小︑二︑品定の債轄で流通する諸商品の分

澱︑即ち輿へられたる亭主にぶる費買の分量﹂並に三︑﹁貨幣溝流通する重度即ち一定期問内に賢際取引を螢む蓮度﹂

によって決定ぜられる○換書すれば﹁諸商晶の交換償値とそれらの慶態の學羽黒度とが興へられて居るならば流通する

金の分澱ぼそれ肉勢の償値に依霧する︒﹂︵N琴客噌一三鮮ω.翠iゆ◎︒︶と︒

 此法則ば聖節糞に選れば支彿手段としての貨懲秘考慮に入れる暗は次の如き修正な蒙らればならないのぐある︒

 即ち﹁興へられれる期間内に流通する貨讐絡額を考へて見るに︑それば︑一流滋手段及支挑手段の蓮度が一定して

居るとするならば一軸現さる可告簡品債格の総和に︑万期となる弾き各支抽の総和を加へ液金額の中から︑網殺され

る諸支沸と夏に同圃の貨幣片が或時は流通手段として或時ば支携手段として交々温澄する度数とな減じ表ものに等しい

のであるしと︒︵d舘箔壱坤蕊亀oQ昏困8︶

農︑客観的貨幣品質説批評

 歯種の貨幣償値輿論は古來正統本派経細砂者によって支持せられて來たのであるが︑最近に於ては次第にそ

の影を潜めるに到ったのである︒併し乍ら現代に於ても術霞鋤蓑の勢働強面學読の信奉者︑例へば野馬︒暴ξ

麟濠興瓦葺りい等によって貨幣の購買力三明の原理とせらる玉のであって︑未だ死したる學読とは証することが出

(13)

來ないのであ︒されば敏に批評を試みよう︒

 併し乍ら︑一般経濟憤値の説明原理として客槻的贋値學読が成立レ得るや否やは︑本稿の範囲外に薦するが

故に︑此庭には曇りに客親便値學読はそれ自身としては成立し得るものと看煙し︑これを貨幣の購買力に算用

するにあたり如何なる特殊の障碍︑矛盾が存するやを検することにしよう︒

 蝿帳りに一般経料財の債値は客獅⁝幸便値學読によって解明し得るとするも︑貨幣の素材たる金銀の債値には

之を直接適用し得ざる二つの理由が存する︒一︑一般財に於ては年々の生産量は其供給量の大部分を占める︑

何となれば過去に於て生産されたる財は原則として一定奏上の後には浩費し誰くされてしまふからである︒從

って年々の生産に投ぜられたる費用叉は勢雲量の多少はその財全膿としての便値に重大なる意義を有する︒然

るに貨幣素材たる金銀の年産額は世界に現存する金銀の量に比し極く少部分を梅成するに過ぎぬ︒蓋し金銀は

使用によっては薫製されざるが故である︒されば年々の新薩額に投ぜられる費用叉は勢働量の多少は全艦とし

ての金銀の贋値に難しては聖なる意義を有しないのである︒か製る方面より生する金銀便値の攣動は貴金屡の

生産費に革命的な大韓換が獲生したる場合若しくは非常に豊富な鷺山が獲見された場合に激てのみ可能であっ

て︑常態の下に撃ては寧ろその需要の攣化によって便値の憂動が生するのである︒この事は現在に於ける銀債︑

の暴落に鑑みる時は思ひ牛に過ぎるのである︒二︑抑々鑛山業は︑凡ゆる産業部門中最も投機的性質を帯びる

ものであって︑多くの鑛山業は何等利釜を俘ふことなくして長年の間経螢せらる玉ことがあるのである︒され

     貨幣品質學観の論擦とその批評      ニニ七

(14)

       ニニ入

ば図℃・︒鼠旨は︑受払業の四分の三は賭仕事であり︑その鷺ンドン取引所は登山便値に強しては大なるモンテカ

ルロであるとの言をなし︑早上監督官鰻詩魚はトランスバール及其附近の六十八の株式會就組織金山の中︑二

十八禽獣のみが配當をなし︑礎りの四十會就は一八八八年事業開始再製一八九四年迄の闇一文の累世をも支佛

はぬと断言したのである︒②か﹄る場合に於ては︑その年々の生産品は生産費或は投ぜられたる螢働以下の便

値で費養せられるのである︒從ってこれを以てその機翼を読くこと出來ざるは言を侯たないのである︒故に客

槻的債値學論は他の繧濟財の債値には適用し得るとするも︑貨幣素材即ち金銀には適用せしめ得ないのであ

るQ⑲ 蝕に一歩を譲って貨幣素材の債値はその生産に要したる費用若しくは勢働量によって決せられるとするも︑

爾これを以て貨幣機翼を読明し得たりとはなすことが出來ぬ◎何となれば貨幣素材の便値と貨幣債値とは決し

て同一物ではなく叉一方的に前者によって後者が導き出されるものでもないからである︒殆んど素材便屡なき

紙幣が二値を有し︑補助貨が實質債値以上の債値を以て流通するは貨幣便値と素材債値とは異ることを誰し︑

銀本位の慶雲によって銀債の暴落せる事端は貨幣の捨値は一方的に貨幣素材の便値に依存する賂のではなく︑

むしろ今繍に嘗ては貨幣素材の便値は貨幣としての用途即ち貨幣法によって輿へられ支持せられると云ふこと

を示すのである︒されば山崎博士も曰く﹁金地金一匁ノ便格が常二五圓諜接近スル所以ノモノハ他二非ズ︑銀

行券ノ党換ヲ日本銀行二君求スルトキハ何時嚇一テモ五圓二封シ一匁ノ金ヲ包含スル荘園金貨ヲ引出シ得ルト同

(15)

時ユ自由鋳造二依り一匁ノ金地金ハ何時鴻テモ無憂金貨二製造スルコトヲ得レバナリ︒是ヲ以テ免換停止セラ

レタル場合エハ金地金ノ慣格ハ一匁五圓ヲ超ユルコトアルペク︑之轟反シテ自由鋳造慶止セラレタル場合ニハ

五圓以下轟低落スルコト無キヲ保セズ︑第十九世紀二於ケル銀便ノ趨勢門鑑ミバ撫牛バ出過グルモノアラン︒・

即チ一八七〇年代ノ初轟至ル迄ハ銀モ数多ノ邦國幽魂テ本位貨幣ノ原料タルノ榮轡ヲ有シテ自由鋳造ノ特興ヲ

失ハザリシヲ以テ︑金本位タル英面隠於テモ漏壷格ハ導爆少ナク︑金二封スル比債雨露昌金一銀十五孚ノ割合

論接近シタリシモ︑諸國績々金本位制二移り︑佛國︑印度等亦自由鋳造ヲ慶止セルラ以テ︑寡言格ハ非常二低

落スルニ至レリ︒而シテ爾來銀地金鉱他ノ金厩ト同ジク︑一種ノ商品トシテ継馬決定セラル・二念ラズ︑佛國

ノ五﹁フラン﹂銀貨︑印度ノ﹁︐ルーピー﹂銀貨ノ如キハ︑其包含スル銀ノ地金トシテノ債値引リモ遙昌大ナル

二値ヲ有スルモノニシテ︑此現象ハ献金ノ補助銀貨二就テモ之ヲ認ムルコトヲ得ルモノトス︒此一事ヲ以テス

ルモ︑貨幣ノ藁塚ト之ヲ構成スル地金ノ債値トハ同一物轟非ザルヲ知ルベキナリ︒襲ユ述べタルが如ク︑金本・

位國二進テ同量ノ金地金ト金貨トガ債値ヲ同ジフスルヲ見テ︑貨幣ノ領値が地金ノ等値二追随スルモノト爲ス

ハ︑原因結果ノ關係ヲ顛倒スルモノト謂フベキナリ︒﹂㈲と︒されば箆$a︒竃麟糞国磐け︒・ξは素材償値なき貨幣

の購買力に癒しては其本來の立場を捨て激訳読に降り¢連記象轟は職能償熱愛に擦らねばならなかったのであ

る︒之明かに客三三債値學読の貨幣便値問題に封ずる無能力を暴露するものである︒

 更に以上の諸黙を全都看過するとするる街客槻的貨幣品質學論はその根本に於て大なる鋏陥を有する︒輪彼等

     貨禦晶質學親の論櫨とその批評      一ご一允

(16)

       二三〇

は︑貨幣の購買力即ち物界は商品の内的債値と貨幣の内的便値とが比較︑前立せしめられることによって生・ず

る︑換言すれば商品の内的債値を與へられたるものとし︑同じく翼へられたる貨幣の内的愚論に照合せしめて

初めて物品は成立する︑と考へる︒故に此面の論者は貨幣並に商品に交換以前に猫立︑絶封の内的便値を認め

爾者が交換過程に入る場合互に比較せられて物債現象が生するとする︑即ち貨幣の外的交換機値を論明するに

内的貨幣債値と内的商品債値とを引き合ひに出すのである︒

 併し乍ら喜入が経叢叢上認識し得る貨幣指値は唯一つ存するのみであって︑そは彼等の考ふるところの外的

貨幣各藩である︒彼等の所謂貨幣それ自身の便値︑内的貨幣贋値は此認識可能なる外的貨幣言値の輩なる抽象

の産物であって︑驚愕學上それ自身認識すゐを得ないのである︒若し貨幣の外的交換債値即ち購買力が攣動ず

るならば︑吾々は分析的方法によって︑それが主として貨幣側の事情によるや︑商品側の事情によるやを知る

ことは出濁るが︑か製る場合貨幣の内的響応なるものは此を除いて考ふることが出來る︑否除かねばならぬの

である︒何となれば貨幣石値即ち購買力を貨幣それ自身の債値と商品自身の債値とに分つと云ふことは︑恰も

大さ9αを臨なる分数に書き改め︑分子並に分母を各々風立の大さなりと考ふると同様︑誤なるが故である︒

貨幣便値は経濟學上馬一つ存在する︑此即ち客槻的交換債値︑購買力に他ならぬのである︒㈲蓋し一般商品は

職能債値以外に實燈重事を有すれども︑貨幣は只交換過程に於て他の商品を支配するてふ職能債値のみを有し

交換過程を離れて︑それ以前に︑如何なる債︑値をも有し得ぬからである︒

(17)

 此結論は︑胃$鼠︒に歴て懇若し彼がその一般経短路値論に忠實であの︑それを徹底せしめて居たならば︑

自から生じて直なければならなかったのである︒徴帥鏡は愈愈便値を以って︑交換便意或は交換關係の背後に

在る第三の絶勝的のものなり︑と考へたるに反し︑零$a︒にあっては交換斎食が直ちに経濟債値であったゆ︑

満って彼によれば経濟言値は絶封的のものではなく相封建のものである︒故に箆$aOにとっては交換過程よ

砂離れてそれ以前に存するが如き絡封的︑内的変値は成立し得ない筈である︒されば蒙︒鎚儀︒は︑その本來の

位譲論を固持する限のは︑當然貨幣に於ても軍に外的債値のみを認め貨幣それ自身の債値︑内的債勲等は除外

して論を進めなければならなかったのである︒

  め 醤曽ユ澱箋審5・むQg⁝鉱伽︒彗○節鈴騎9の綴③鑓︒鋳ぼづぴq窪●お蕊.QQ●δαIH鴇.  ︵

   菊¢釦︒竃口簸①誌ぎσQd獅¢麟銘嚢犀愚搾鉱﹂戸﹀瓢物.図濤pOQ●H!◎◎.

  ㈲ <㈹歴d詑瓢簡↓犀8器餓8︸お翼鋤甑§巴鼻○圓§凱少◎Q︒ミ◎︒・

  ㈲ く㈹ピ乏鴇ぎぎ轡窪齢︾H㎡のヨ︒剛器く︒節雲.口器︒冨言振窪③・おMρ¢回8一困oh.

  ω・ 由崎聯湘次郎薄士著  楢貝倣獅鮒鼠行間㍑題一︷鍬  第三舘腿  五山バー一九・七頁O

    既種の見解は既に名冒學翫の膿系冷気臨潜ω拶奪¢㊤○℃℃2言色鮮のdδ鼠無裂傷畠○︒冠⑦雛気︒︒凱凱.に於て興野すことぶ出來

       ゑ ち      ゑ も    るO彼解く薪妙ろ反劉に貴金騰素材の二値は貴金騰貨讐にぶつて・:決定ぜられ︑調節ぜられるのである○﹂︵一二七︶㌧

    ﹁確かに以前には金工貨勝の儂誼決定に際し貴金騰素材は能働駒方颪であっ表︒併し乍ら現在に於ては反醤に貨盤とし

    ての貴金騰の富士が能働主要素ななし︑金騰素材ぼ受働的要素守るのであろ﹂と︒︵一二九︶

  ㈲ <㈹ど艶話けタ.お︒讐巳影輔諺出σq窪ゑgOの鑓δ訂Φ●H●ごつ9熔お・QQ・曾ふ箏

     主上晶質學説の論櫨とその批欝      二三一

(18)

二三二

騨﹃主槻的貨幣品質學読の論檬

 此庭に於ても亦先づ最初に器機の論者が慮用せんとする一般的主槻的経濟債値論た主として≦b⇔αげ年切鎚熟Φ涛GD

の所論に從って窺はう◎

 彼は一般に債値を二種類に麗分する︒一は主筆的債値であり︑弛は客槻的便値である︒ ﹁主観的意昧に於け

る領値は一財或は諸等の一定量︑が一定の主催の篇利目的⁝⁝に封して有する意義﹂であって︑︵一五九︶彼は更

に此債値を主糊的使用債値と主幽静交換償値とに細分する︒前者は﹁或個人がその目的の爲めに直接使用する

と云ふ前提の下に︑一財がその人の瀟利目的に封して有する意義﹂であり︑︵二〇四︶後者は﹁交換に於て他の

財を輪講し得る能力に基いて︑一財が一個人の幸薦に施して有する意義﹂である︑︵二〇四︶﹁此に反し︑客観

的意味に於ける便値は一撃が外的客親的効果を齎らすと云ふ︑吾人の判断に於て認められたる適合性しであつ

で︑︵一五九︶此種の鴬遷は無数に存在するも國民設器機上最も重要なるものは︑その中の客観的交換債値であ

る︑と彼は言ふ◎而して此概念の下に彼は﹁交換に於ける財の客親的要當︑換言すれば交換交通に撃てその封

儂として︑他の財の一定量を調達するてふ︑輿へられたる實際的關係に基く財の儲力﹂を解す響きであるとす

る︒︵一六〇︶

 彼等の主張するところによって此三種の債維の關係を観るに︑客観的交換債値は主観的交換監訳によって︑

(19)

後者は更に主観的使用即値によって決定せられる︒從って客糊的呼値の研究は主槻的使用債値にその出震黙を

求めなければならぬのである︒

 主翻的使用償値◎

 彼等によれば凡て財は利用性並に相思的稀少性の二前提の下に初めて底盤的便値を有するのである︒︵=ハ

七し然らば主槻的贋値の大ざは如何にして定まるや︒彼等の考へに從へば︑抑々受入の有する種々の慾望は其

重要の度に從って種々の段階を形成するのみならす︑各段階の個々の急騰的慾望に於ても其重要さは階梯をな

して居るのである︒何となれば同様の亨樂行爲は繰返さる製時は或黙よりば快樂が減少し途に不快嫌憎に墜化

する傾向を有するからである︒故に主襯的使用量値の大さは︑か玉る慾望の圖式の中何れの慾望がその財によ

つ℃充足せらる﹂やの問題によって決せられる︒而して更に此問題の解答は︑若し吾人が評債さる点き財を有

しなければ︑何れの慾望が断念せらる﹄やによって與へられる︒言ふ迄もなく︑か玉る際に断念せらる製慾望

ば評債さる普き財をも含んで三種の財の全量によって充さる塞き慾望申重要さの最も少き秀のである︒換言す

れば一士の債値の大さはその限界利用の大さによって決定せられるのである︒︵二四七以下︶而して一財の限界

利用そのものの高さを規定する秀のは慾求︵じσの費8と充當︵d8ぼお︶との關係である︒﹁よ砂重要なる慾望が

充足を要求し︑他面より少き財の量がその爲めに庭蓋し得る時は︑より高き位置にある慾望が充足を断念しな

ければならぬ︒從って限界利用は高いのである︒之に反し︑より重要さの少き慾望が充足せられ︑その爲めに

     三三品質學翫の論櫨とその批評       二三三

(20)

      ニニ四

存在する財の量がより多き時は︑充足は豊田下方に向って進み限界利用並に債値は下落するのである︒﹂︵一九

四︶ 撫以上は一国位の財の主槻的使用債値の大さの問題であるが︑多数の軍位の財の贋値の大さに曝しては限界

利用論者の開に捲二つの異なる論がある︒<﹄窪ヨ・じd鉾壽懸はその贋値は個々の輩位の次第に減する限界利用を

合計したものであるとなすに画し︑く●薄く鞍瓦は最・後の財の軍位の限界利用にその輩位数を掛けたものであると

主張するのである︒②

 主親的交換債値︒

 此蒸餅に就いて彼等は言ふ︒技術的には只一つの用途を有する財も︑交換経濟の下に鞭ては他の財との交換

に用ひられると云ふ今一つの使途を有する◎か玉る場合︑財に主観的使用便値以外に主獅⁝的交換便値が認めら

れる︒此主槻的交換債値の大さは︑交換によって獲得し得る財の限界利用によって決定せられる︒通常一個人

に製して︑主親的使用債怨讐主槻的交便換値とは等しき高さを有するものではない︒か煙る場合︑此上の経濟

       へ  も債値を規定する限界利用は爾者の中の高き方の限界利用であると︒︵二〇一!二〇六︶

 客観的交換領値︒

 客獅.的交換領値は︑論者の槻るところによれば︑交換によって他の財を獲得し得る一財の能力である︒然る

に償格は斯くて獲得せらる玉響の量それ自身なるが故に︑客観的交換領値と贋格とは同一ではないが︑爾者の

(21)

法則は一致するのである︒されば便格の法則を蓮べることによって自から客観的交換事々の法則は明かとなる

のである◎︵一六二︶

 質翻万葉出磐⑦詩によれば︑抑々交換は︑一︑交換によって利酒を得ること︑二︑少なる利釜よりも大なる利

釜を追求すること︑三︑全然利釜を得ざるよりも︑寧ろ少なる利釜を以て満足すること︑の三の場合の何れか

を條件として成立するのである︒從って交換が可能なるが爲めには︑當事者の商晶並に債格財に封ずる催事が

異る︑否正反封なることを要するのである︒︵二六七︶而して與ふる財に比し食くる財を高く親展する奢程多く

の交換能力を有するのである︒故に交換關係は次の如き法則によって規定せられるのである︒

 一︑孤立せる交換に於ける償金構成一購買者の主事的評慣を︐最高限とし︑販費者の評債を最低限として︑

その聞に於て定まる︒︵三六九−二七〇︶

 ご︑購買者側にのみ競争ある場合に於ける償格構成ーー交換能力最も大なる競争者の評債を最高限とし︑除

外されたる競孚者中交換能力最も大なる者の金事を最低限として︑その間に於て便格は決定せられる︒︵二七〇

一二七一︶

.三︑販費者側にのみ誓事ある場合に於ける債柊構域ーー儂格は交換能力最も大なる販萱者の評便を最低限と

し︑除外されたる販費者中最も交換能力ある者の評便を最高限として︑其聞に於て決せられる︒︵二七一一二七

二︶     貨鱒品質學観の論櫨とその批評      二三五

(22)

       二三六

 四︑爾側に競争ある場合に於ける債格構成一!當事者が同時に競争し費買すると見るときは︑凡ての交換は

等しき溶暗で行はれ︑その債格の高さは爾限界笹笛者︵O器護冨豊の主親的評債の高さによって限定せられ︑

決定せられるのである︒︵二七二i二七九︶

 以上はく・ごづ穿露出婁δ陣を通して見たる主親聖経濟債値論の機要であるが︑要するに単管の論者は客観的交

換債値は結局に於て事事者の主劇的評債即ち限界利用を墓礎として論かれねばならぬと考へるのである︒

 次に然らば︑主事的貨幣品質朗読は如何にして此一般債値論を貨幣便値の読明に慮用せんとするか︒

 貨幣に於ても亦彼等は主潮的貨幣債値と客槻的貨幣債値の二を分ち︑前者より後者を導かんとする︒

 主観的貨幣債値︒

 彼等によれば︑貨幣はその所有者に於ける直接使用の極めに評便せられるのではなくして︑交換によって他

の財を獲得し得るが極めに評便せられるのである︒從って貨幣の主簿貯砂値は主槻的使用債値ではなくして主

鶴的交換便値である︒例ば≦ぐ﹃凶①ω窪は言ふ﹁貨幣が個人維濟内に於て有する入的樹心U窪駕誘α集︒冨譲⑦旨

︵他の論者の所謂主槻的債値ーー筆者註︶は常に交換領導であって︑決して使用債値ではない︒一貨幣片が所

有者に早して使用慣値を有するのは︑彼が此貨幣片から貨幣性を奪ひ︑ 一金罵片として使用する場合のみであ

る︒換言すれば貨幣の貨幣としての人的債主を基礎付ける用途と︑その金属的素材償値を基礎付げる用途とは

(23)

全く異るものであって︑各々の債値は他から面立に意義を有するのである︒貨幣便値はその全意義を交換より

受納する︑而してそこから本説の大さを獲得するのである一その素材が殆んど無債柔なる紙幣も交換より一

定の人的債値を得て來るのである⁝⁝﹂㊨と︒

 されば限界利用論者が一般財の客観的交換隠縫の設明に際して主親的使用債値よ砂嚢を進めんとするに封

し︑之を貨幣に適用するに當って論者は主観的交換便値をその美嚢黙とするのである︒之貨無量値燈明に際し

一般主槻的維濟便値論が修正せらる鼠第一項目である︒

 貨幣の此主翻的交換債値の大さは︑彼等の読に從へば︑貨幣の限界利用︑即ち貨幣全量中最絡の軍位によっ

て得る財の箪位の限界利用によって決定せられる︒④而して貨幣の限界利用そのものは個人が支配し得る貨幣

量と慾窪圏式内に於ける慾望の地位と物便事態との三要素によって定まる︒㈲ 鼠舞鼓に云ふ貨幣量は﹁何人か

欝遇然ボケツト若しくは銭箱の申に有する貨幣量なりと解す可きではなく︑経濟期問申に支配せられる牧入を

意味す可きである︒し﹁叉慾望は貨幣にあっては一定の個々の慾望ではなく全艦の慾望歌意であるし⑤

 抑々一般財の限界利用は︑既に前節に於て検したるが如く︑慾望融融と財の量との二要素によってのみ決定

せられたのであるが︑賀幣にあっては更に第三の要素物心三態が附加せられたのである︒彼等がその理由とし

て蓮べる所は次の如くである︒即ち貨幣の限界利用は直接使用より生する利用ではなくして︑最終磁位によっ

て得る財の限界利用なるが故に︑貨幣の限界利用は導き出されたる限界利用である︒然るに最絡貨幣軍位によ

     貨留晶質學観の論擦とその批騨       二三七

(24)

      二三八

って得る財の量は︑物理釈態如何によって攣動ずるが故に︑貨幣にあっては上蓮二要素以外に物債歌壇を第三

の要素として持つのである︑と︒の 此即ち一般限界利用隠隠の第二の修花瓢である︒

 以上は一躍位の貨幣の主翼的債値の大さであるが︑一定量の主観的貨幣儂値の大さに督しては此庭に於ても

亦論者の意見は二塁に分れる︒例ばタとく凶Φω窪は﹁大なる貨幣額並に貨幣の全所有量は総軍位の限界債値に軍位

数を掛けた丈け有するのである︒﹂尚と主張する︒吾國に於ても坂西野羊はか映る意見を有する︒曰く﹁普通の

財に就いて見れば︑鰻登量の利用︵全部利用︶は世態軍位の利用︵限界利用︶に軍位激を乗じたるものと等し

いのではな↑して︑全量を構成する箇々の無位の逓減しつ﹄ある利用の和に等しいものと見なければならぬ︒

然るに一定貨幣額の全部利用は前述の如く其限界利用に軍位数を乗じたるものと等しい﹂鋤と︒之に反し蛍誘蹄

は﹁吾人の牧入の全利用は牧入の増加と共に當然増加する︒然し乍らそは次第に滅屈する加算によつてであ

る︑﹂⑳とする◎

 客魏的貨幣債値︒

 一般財の客槻的交換領値は財の限界利用よ砂直接導き出すことが出來たのであるが︑此過程は貨幣の客槻的

贋値の読明に當ρ叉彼等によって修正せられなければならないのである︒何となれば論者は﹁︵貨敏⁝の︶客観的

      交換債値は︑之に反し︑直接限界利用の法則に從はすして只間接にのみそれによって決定せられる︑﹂αとなす

からである︒彼等によれば︑貨幣の轟然的交換器値は一般物便の滋数である︑而して一般物債乏佃々の債格と

(25)

は同一ではない︒然るに貨幣の限界利用は個々の債格を決定し攣動せしめ得るも直接黒蝿を左右することは出

來ないのである︒乍併一般物慣は個々の便格のみより生じ︑個々の便格の薫化によってのみ攣動ずるが故に︑

賀幣の限界利用は個々の贋格を通して聞接に一般物債を攣動せしめ規定するのである︒換言すれば主観的貨幣

債値の評債は翌々の債絡を規定し︑更に此個々の慣格は一般物債を規定する︑故に貨幣の客槻的債値は聞接に

その主槻的領値によって決定せられるのである︒鷺凶︒・毬は此聞の溝息を次の如く蓮べる︒即ち﹁多型の個人の

貨幣に封ずる義強的芝繋は︑國写経濟的大量現象となり︑貨幣の客槻的交換即値の攣化に饗し決定的影響を與

へる︒﹂例ば﹁常民経費内に於ける貨幣量の増加は⁝⁝多激の経書主艘の貨幣所有の増加を愚昧する︒而して

此人々の側に点て貨幣量と貨幣慾との關係の推移が生する︒即ち彼等は貨幣量の比較的過剰と他の経尊志の比

較的無識とを感ずるに至る︒此爾事情の結果彼等に於て貨幣転位の限界利用が低落する︒この事は彼等の市場

       ネ  や  や  や  も    ゐ  ゐ  へ  も  もに於ける態度に影響を及ぼす︒而して彼等は以前より以上の交換能力者︑購買能力者となるのである︒今や彼

等は市場に煮てよの張く慾望の封象の要求を表示する︒即ち彼等は.獲得せんとする商品に潔しより多くの貨幣

を提供することが出來るのである︒その自明の結果墨壷の債格は上遷する︑而して貨幣の客素的交換便値はそ

れ等の商務に饗して下落する︒併し乍ら市場に於ける債格の縢貴は決して新な貨幣の最初の所有者が望んだ財

のみに止まるものではない︒此種の財を市場に提供した人々の牧字並にその相封禅貨幣量も亦増加し︑彼等は

望む財に評して以前よりも張度の需要をなすことが出罵る︑かくて此種の財の贋格も亦騰貴する︒此便格の騰

     貨幣晶質學翫の論櫨とその批評      二三九

(26)

       二四〇

      ラ貴は互に亭衡を保たんとして多少凡ての商品に及ぶまで縫績するのである︑し豊栄に点て貨幣の客槻的交換債値

は下る︑と︒

 此を要するに主旨的貨幣品質學論は︑一般財の客親的鷺流を主観的便値より温きたるが如く︑客観的貨幣便

値も亦主擬的貨幣領値によって読明し得ると信ずるのである︒但し厳に彼等は主観的維濟債値論を貨幣に態用

せんとするに當っては上述の如く三ヶの修正を爲さねばならなかったのである︒

  ︶

(2)

︵!

(7) (6)  (5) (4) (3)

(9) (8)

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叛西歯藏敦授著締濟生活の歴史的考察 三四四頁o

(27)

(12)(エ1)(三〇)

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四︑主観的貨轡品質學説批評

 此庭に於ても亦一般領値野壷としての限界利用解説の批評は之を遜け︑此寒露を貨幣債値問題に適用するに

際し如何なる特殊の障碍に遭遇するやを槍しよう︒

 一般に貨幣至上限界利用學説が問題となる場合は二ある︒ 一は貨幣の所謂聖画的慣値に關して限界利用の法

則が適用せらる製や否や︒即ち貨幣それ自からを限界利用愛読の封象として論じ得るや否やであって︑他は貨

幣の無血的交換債値の成立並に決定に際し︑その騒士手段として限界利用學読を引用し得るや否やである︒

 先づ第一の場合より検しよう︒貨幣限界利用論者は主観的貨幣便値の大さは貨幣全量申最絡の病識によって

得る財の繊麗の限界利用によって決定せられる︑從って支配し得る貨幣量の大なるに從って主観的貨幣贋値は

減少すると主張し↓第一の問題を肯定せんとするのであるが︑か玉る主張は︑貨幣所有者によってその貨幣と

それによって獲得せらる﹄財との關係が常に具紅樹に明かに意識せられて居ると去ふ前提の下に於てのみ妥當

性を持ち得るのである︒然るに貨幣は経濟上無限の方向の慾望充足手段なるが故に︑誓事封象の萱却に際し何

     高慮贔質學蹴の論擦とその批評      二四嚇

(28)

       二四二

人もその得たる貨幣を以て將來如何なる封象を交換するやを一々明かに意識するものではない︒されば假令貨

幣に主槻的債値ありとするも︑そはその最絡の軍位によって得る財の限界利用によって決せられるとは言ひ得

ないのである︒

 叉濁りに一定貨幣量の最絡品位によって得る財の限界利用なるものを人は費買に際し意識し得るとするも︑

そは決して貨幣自身の限界利用ではなくして︑飽くまでも貨幣によって得る財そのもの瓦経濟人に蔑する限界

利用である︒一定額の貨幣の所有者が購買によって充さる可き特定の慾望の特定の階梯を意識したりとするも

此場合の馬寮は特定の慾望の封象に向けられたのであって︑一般的交換手段としての貨幣それ自身に封ずるも

のではない︒

 以上の理由によって書入は貨幣そのものを限界利用墨黒の封象たらしめることを得すと信ずるのである︒此

問題は既に吾が國の學界に分て論じ黒くされたるの槻あるが故に蝕には只以上の立言を以って止めよう︒①

 今厳に貨幣の所謂主親的債値は限界利用によって決定せらる紮と言ふ彼等の主張を假のに認めるとするも︑

主簿を以ては客観的交換慣値を直接たると聞接たるとを問はす読くことを得ざる特殊の理由が貨幣には存在す

るのである︒即ち貨幣論上の限界利用論第二の問題の否定的理由が存在するのである︒

 限界利用論者は貨幣の限界利用即ち主観的等値より客槻的交換脳漿を導き出さんとするのであるが︑貨幣の

利用性若しくは主槻的債値は既にその客観的交換慣値を前提して初めて輿へられるのである︒論者は貨幣債値

(29)

の読明に際しては一般限界利用學論をそのま鼠適用することを得す︑蝕に菱蟹を加へ︑ 一般的限界利用決定要

素︑慾求と充當.以外に物債歌謡をその要素に附加したのである︒併し乍ら物羨は貨幣の客観的交換贋値の滋数

なるが故に彼等は説明せんとするものを既に前提するのである︒此意味に去て貨幣限界利用論者は一の察蒔鉱

に陥るのである︒この事は夙にぐ銀︒雰匹並に麟・顛酵母の指摘したるところである︒働

 此有名なる貨鴨限界利用の鰻降静︒墨引g・に樹し一方の論者は次の如き遁辞を弄せんとする︒

 即ち.貨幣の客獅⁝的交換償値の論明に當り嬢碁鉱が存するが如き槻を呈するのであるが︑黒道は然らすして

弦では論明さる画き現象と前提されたる現象とは全く異るものである︒飾揚明に利用せらる玉ところのもの

は︑現に存し而も過去に託て獲生したる貨轄の客藩論交換償値である︒然るに華厳の目的たる貨幣の客親藩交

換債値は汐干のものであって︑爾者は明かに別箇のものである︒故に何等循環論は存しない︑③と︒吾が國に

嘗ては例ば田中金司敏授は曰く﹁貨幣の限界利用が其の客親的贋値を前提とせすしては成立し得ざることは前

者を以て後者を説明せんと欲する學者と難も悉く之を認めて居る︒而かも彼等が敢て前者を以て後者を論明せ

んとする所以は貨幣の限界利用の前提を下す貨幣の客観的便値が︑貨幣の限界利用を以て読明さる可き貨幣の

客観的債値と同一にあらざるが故である︒昨Bの貨幣の客観的便値は今日の貨幣の限界利用の基礎をなすが︑

この限界利用こそ次に成立すべき貨幣の客槻的寄値の形成を照明するものである︒この意味に於て貨幣の主観

的優値を以て共の二親的寄値を説明することは毫も差支へない︑﹂④と︒叉竃欝︒・も言ふ﹁か玉る外見上の循環

     貨幣品質學親の論櫨とその批評       二四三

(30)

      ・      二四四

論から逃げ道を見出すのは困難ではない︒成程個入の貨幣軍位の評償は市場に於ける貨幣と他の輕濟財との交

換關係の存在を前提してのみ可能であると云ふことは正しい︒併し乍らこのことから限界利用學読によって貨

幣の客槻的交換債値決定根篠を充分に読明することが不可能であると結論するならば︑そは誤診である︒⁝⁝前

提されたる償値は吾人の論明せんとする償値とは同一ではない︑前者は嘉日の交易領値であって︑それによっ

て墓石の交易総量が論明されるのである︒今日市場に存立する貨幣の客観的交換便蒙は市場主膿の主心的評債

に影響せられて昨日の客親的交換黒藻より構成されたのである︒而して後者は叉主親講評債の作用の下に一昨

日の客隠線交換甘露より獲生したのである︒L⑰ ﹁若しも今日の貨幣便値が昨日のそれに︑昨罠の貨幣償値が一

昨臼のそれに婦騰せしめられるならば︑最初の貨幣便値の決定根嬢の問題が生する︒此問題の解答は貨幣使用

の獲生並に貨幣たる職能に基く特殊の貨幣償値構成要素を考察することによって容易に與へられる︒最も古き

歴史的に譲渡されたる貨幣償値は明かに貨幣財の償値である⁝・三最も古き貨幣債値は貨幣素材の商晶債値にま

で贈るのである︒﹂働﹁若しも謄史的に譲渡されたる客観的交換債値の援けなしに貨幣と商晶の交換關係を論明

せんことを貨幣債値論に要求するものあらば︑そは其本質並に任務に反する要求をなすものである︒しのと︒

 果もて斯る所論によって循環論を冤れ得るであらうか︒大いに疑問である︒吾人は貨幣の客観的交換便値に

廉して次の二つの問題を判然幕別しなければならぬ︒其一は個々の具禮的なる貨幣債値の大さは如何にして決

定せられるや︑即ち今日に於ける貨幣便値の一定の高さ︑或は一年前に於ける貨幣債値の一定の高さは如何に

(31)

して決定されたるやの問題であり︑其二は資本主義経濟就軍内に於ける貨幣債値一般の高さは如何にして決定

せられ攣動ずるやの問題である︒前者は金事的︑認印的問題であり︑後者は抽象的︑理論的問題であって︑全

く性質を異にするのである︒從って一方の解答は他方の解答たり得ない︒併し乍ら論理上は後者の問題の解決

を前提して初めて前者の答を與ふるごとが出金るのである︒今吾人が舷に問題とするは個々の具禮的なる貨幣

領値の大さの決定根出ではなくして︑貨幣慣値一般の攣動根擦である︒然るに限界利用論者は前者の解答を以

て後者の問題を解き得たりとするのであって︑疑もなく見當違ひの議論をなすのである︒從ってか玉る所論を

以て鰻汗鉱より脱出し得たりとは言ひ得ないのである︒︾ヨ︒窪が他の問題に早して給べた次の言葉は吾入の上

蓮の主張を裏書きするものである︒即ち彼は曰く﹁搬て國民経管的領値聞題は何庭に存するや︒そは交換關係

 ゑ  ゑ  ゑの決定性の問題である︒経験の申には一定の大さの交換關係が與へられて居る︒交換關係の大さは何によって

決定せらる製や︒これが國民営濟理論の問題である︒併し乍ら︑そは一定の具燈的交換關係即ち現在に於て経

験が吾入に示すところの交換關係の一定の具腱的高さは︑何によって決定せらる凝やを意昧するものではな

く︑交換關係の高さ一般はσ9窪︒器鑓聲琵σ幾Φヨ爵窪︒︑何によって決定せらる玉やを意昧するのである︒勿論爾者

      ゆ  ゆ       ゑ ゑは共に設定することの出來る問題ではあるが︑二つの異る聞題である︒而してその一方のみが理論の問題であ

る◎し﹁此一般的︑理論的問題の解決は當然かの具膿的︑歴史的問題の解決に封ずる前提である︒﹂⑥と︒

 蝕に一歩を譲り貨幣限界利用學説に於ける以上の諸欠難を無爵するも野禽學読は看過するを許さぬ重大なる

     貨欝晶質學説の論櫨とその批評      二四五

(32)

       二四六

欠陥を有するのである︒論者は貨幣の客獅⁝的交換領値の機動は個々の優格の攣動によってのみ生する︑故に個

々の債格の攣鋤原因を明かならしむることによって樟脳に貨轄の客槻的交換贋値の憂動原因を窺ふことを得る

と考へるのである︒されば彼等は貨轄債値論の任務と償格論の任務とは本質的に異らすと観るのである︒何と

なれば若し藩論の論く驚き任務が本質的に異るならば此を解く可き原則も亦本質的に異らねばならぬからであ

る︒果して此態度は是認せらるエであらうか︒此問題を決するが爲めには︑債格外に貨幣便値の性質を明かに

しなければならぬ︒

 抑々贋格は︑現在通用の解繹に從へば︑貨幣箪位を以て表示されたる︑個人主義的交通過程に於て財相互が

交換せらる瓦ところの敏量的關係である︒而して債難論の任務とす︑所は︑如何なるる原因叉は理由によって一

興は某々の貨幣額を支配するに︑他の財は之と異る貨幣額を支配するやを論明するに在る︒此際債格論は前者

の財が支配する貨幣の輩位と後者の財が支配する貨幣の軍位とはその餐當性に於て同一なることを前提とす

る︒故に結局債格論の任務は一財と他の財とは何が故に一定の相互の關係に於て交換せらる製やを解明するに

在る︒即ち黒蝿論の中心周題は︑一財が一〇〇圓であり他の財が五〇縦なる場合︑何が故に爾者の細心は熱っ蒜

の關係なるやである︒此際込っ芦の關係が何故に岩O&Oとなって現はれるやは︑領僻論の根本問題ではない︒

 他面貨幣債値論の任務とするところは何れに存するや︒言ふ迄もなく貨幣の市場力換言すれば客頓興交換債

値を論明せんとするに在る︒されば例ば限界利用論者やず山際︒︿搾ンは曰く﹁吾人は貨幣の交換即値をその購買

(33)

力と置けることが出馨る︒商品に封ずる貨幣のこの⁝關係は生産︑牧入及消費過程に大なる意義を有する︑故に

此を以て本來の貨幣債値聞題と看徹すことが出汐る︑し㈲と︒然るに貨轄の購買力は機構亭準の逆愚なるが故に

貨幣償値論の任務は︑換言すれば︑物便亭準の研究である︒然らば物債早準とは何か︒物贋第準は此を回滋Φ護漆窪

を以て示すことが出來る︒此愚民窪臥凍窪の構成に關しては技誌上は種々の困難が存するも︑理論上此概念を把

握するはしかく困難ではない︒吾人は理論上種々の商品の公分母を求めたりとする︒そは客観的便値學読に從

って杜愈的に必要なる究追書斎と見ても︑主襯的債値學詮に擦って利用掛商と考へてもよい︒今凡ての商品の

公分母たる勢働時婦警は利用奇霊が支配するところの貨幣客位のギ均数を求めるならば︑そは理想的営穿達磨窪

である︒而してこの逆数即ち各貨幣軍位が支配する手均勢働時間若しくは利用温位が貨幣の購買力の大さであ

る︒財のか﹄る軍位が亥配する貨幣軍位の御薩数が大なる時は物議の騰貴を意味し︑それが少なるときは物贋

の下落を意味する︒故に物債平準の研究は何が故に一財と他の財とはもつ離の割合で交換せらる髭やには志せす

して︑何が故に込っμの割合がお○&○として表示せられ︑卜︒OO⁝μ09の重々で表示されざるやを明かにするとこ

ろにその任務を有するのである︒

 以上によって爾現象の特質從って硬論の任務が明かとなった︒債格論の任務は相封数の研究であり︑物債論

の任務は絶群数の研究である︒從って爾論の読明原理は當然異らねばならぬのである︒然るに論者は此根本的

弟異を無面し︑一方の原理を以て他方を読かんとするのである︒然し構成の異る二つの現象を同一の法則によ

     貨懲晶質學親の論擦とその批詐       二四七

参照

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第七巻 第四渋 ︵三四四︶ 七八

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