通 貨 流 通 の 一 見 取 図
一一 証 券 流 通 の 研 究 へ の 準 備 的 一 考 察 一一
木 村 増 三
序723む
前 提
通 貨 の 流 通 と 保 有 公衆 部門 の牧 支 と所得 ・ す び
序
証 劣 の流 通(証 券 の発 行 ・移 転 ・お よ び消 滅)に は、 大 部 分 の場 合 、 これ に 対 応 す る通貨 の流 通 が伴 な う。 新 規発 行 証 劣 の 払込 金 ・既 発 行 証 券 の 売 買 代
金 ・償 還 され る証 劣 の償 還金 ・な どの支 払が これ で あ る。 証 劣 流 通 の 研 究 に は 、証 券 の流 通 と、 これ に対 応 す る通 貨 の流 通 との 、 両面 に わた る考 察 が必 要
(1)
で あ る。
この よ うな 、 証 券 流 通 に 対 応 す る通 貨 流 通 の 考 察 を行 うた め に は 、 あ らか じ め 、 通 貨 流 通 の全 体 に つ い て 或 る程 度 の展 望 を もつ て お く こ と が 、 必 要 な 準 備 の 一 つ と考 え られ る。 本 稿 は 、 この よ うな 考 慮 か ら、 全 体 と して の 通 貨 流 通 に
つ い て 一 つ の 見 取 図 を 描 こ うとす る もの で あ る。 』
一 国 民 経 済 に お け る通 貨 流 通 の全 体 図 は、 い ろ い ろ に こ れ を描 く こ とが で き る。 こ こに 描 こ うと す る見 取 図 は 、 そ の 一 つ の 場 合 で あ る。 そ れ は 、 第 一
・に 、 「事 後 的 な 」見 取 図 で あ る。 そ こに あ らわ れ る貨 幣 的 流 量 は 、 す べ て 事 後
(1)拙 稿 『証券市 場現 象 とその基盤』(商 学 討究、第5巻 第2号 、 昭和29年10月)に お いては、証 券の流 通 とそれ に対応す る通貨 流通 との 両面 をあわせて、証券 流通 現 象 と呼び 、 その うち、 証券取引需 給の競争 的結合 によつて生ず る場 合 を、証 券の 市 場的流通 現象 と呼んだ 。 この よ うな意 味 にお いては、証 券流通現 象の研究 は、当然 に、証 券流 通 に対 応す る通 貨流通 の考 察 を も含 むわ けで あ る。
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的 な もの で あ る。 第 二 に 、 そ れ は 、 日本 経 済 の現 実 に な るべ く近 い よ うな形 に 描 こ うとす る もの で あ る。 第 三 に 、 そ れ は 、 な るべ く簡 明 な 「見 取 図 」 と し て 描 こ う とす る もの で あ る。
1前 提
上 述 の よ うに 、 本 稿 の 目的 は 、 一 国 民 経 済 に お け る通 貨 流 通 の 全 体 に つ い て 、 な るべ く 日本 経 済 の現 実 に 即 し た 、 そ し て な るべ く簡 明 な 、 一 つ の 事 後 的 見 取 図 を 描 く とい うこ とで あ る。 な るべ く簡 明 な 、 と い つ て も、 そ れ を ど の 程 度 に す るか が 問 題 で あ るが 、 本 稿 で は 、 次 の よ うな前 提 に よ つ て 考 え を進 め る
こ と に し た い 。
1・1諸 部 門
ま ず 、 そ の 国 民 経 済 を と りま く諸 外 国 を一 括 して 「外 国 部 門 」 と呼 び 、 こ れ を 記 号 で あ らわ す と きはxと 書 く。 次 に 、 国 民 経 済 内 部 を 、 政 府 ・銀 行 ・公 衆 の 三 部 門 に分 け る σ
「政 府 部 門 」 に は 、 政 府 か らい ち お う独 立 の形 態 を とつ て い る政 府 機 関 、 お よ び 政 府 の 銀 行 と して の 申 央 銀 行 、 を も含 め る。 政 府 部 門 を記 号 で あ ら わ す と
きは9と 書 く。
「銀 行 部 門 」 は 、 民 間 銀 行 、 お よ び民 間 銀 行 の 親 銀 行 と し て の申 央 銀 行 、 か ら成 る。 こ こに 民 間 銀 行 とは 、 預 金 通 貨 を供 給 す る民 間 金 融 機 関 を 総 称 して い う。 銀 行 部 門 を 記 号 で あ らわ す と きはkと 書 く。
銀 行 部 門kは 、 さ1らに二 つ の 部 門 に分 け ら れ る。 一 つ は 、 す べ て の民 間 銀 行 を 一 括 した もの で あ つ て 、 「民 間 銀 行 部 門 」 と 呼 び 、 これ を記 号 で あ らわ す と
きはbと 書 く。 も う一 つ は 、 民 聞 銀 行 の 親 銀 行 と して の 申 央 銀 行 を 一 部 門 と見 る もの で あ つ て 、 「中 央 銀 行 部 門 」 と呼 び 、 これ を 記 号 で あ らわ す と き はnと 書 く 。
「公 衆 部 門 」 は 、 国 民 経 済 内 部 の残 りの 部 分(政 府 部 門 と銀 行 部 門 と を 除 い た 残 りの部 分)を 一 括 し た 名 称 で あ る。 これ を 記 号 で あ らわ す と きはcと 書
く。
公 衆 部 門cは 、さ らに 三 つ の 部 門 に分 け ら れ る。 一 つ は 、す べ て の 民 間 企 業 を
」 括 した もので あつ て 、 「民 間企 業 部 門 」 と呼 ホ、 これ を記 号 で示 す と きはe と書 く。 も う一・つ は 、 預 金 通 貨 を供 給 しない民 間金 融 機 関 をす べ て 一括 した も ので あつ て、 「公 衆 部 門 金 融 機 関 」 と呼 び、 これ を記 号で示 す と きはdと 書
く。最 後 の一つ は 、 公 衆部 門 の残 りの部 分 を一 括 す る もので あつて 、 「個 人 部 門 」 と呼 ぴ、 これ を記 号で示 す ときはhと 書 く。地 方 公 経 済 に関 しては 、地 方
(2)
公 企 業 の部 分 は民 間企 業 部 門 に含 め、 そ の他 の部 分 は個 人 部 門 に含 め る。
なお 、 民 間銀 行 部 門bと 公 衆部 門Gと を一括 す る こ とが 便 利 な場 合 には 、 こ れ を 「民 間部 門 」 と呼 び、記 号で示 す ときはvと 書 く。 ま た政 府 部 門gと 外 国 部 門xと を一 括 す るこ とが 便 利 な場 合 は、 これ を 「政府 お よ び外国 部 門 」 と呼
び 、記 号で示 す と きはoと 書 く。
以上 の諸 部 門 を一 表 に示 せ ば、 次 の とお りで あ る。
外 国部門(x)
{ 欄(の{
t民 間部門(。)
政府部門(9)
欄 薦 灘i糊
国内諸部門
この国 民 経済 にお いて は、 外貨(外 国部 門へ の支 払 の手 段)は す べ て 政府 部 門 に集 中 保 有 され る。
1・2支 払 の種 別
いつ さい の支 払 を次 の三 種 に分 け る。 ④ 「異種 通 貨 の交換 一:、㈲ 「金 融 的支 払」 、 お よ び、()s}「非金 融 的支 払 」 。
(4)「異種 通貨 の交換 」 には 、(i)外 貨 と国 内通貨 との交 換(外 貨 の売 買)、
お よ び、(ii)国 内現 金 通 貨(以 下 た ん に現金 通 貨 ま た は現 金 とい う)と 国 内 預 金通 貨(以 下 たん に預 金 通 貨 とい う)と の交換 、 の二 つ の場 合 が 含 まれ る。
(2)公 衆 とい う用語 は、 ケイ ンズの 『貨 幣論 』お よび 『一般理 論 』、 ハ ンセ ンの 『貨 幣理 論 と財政政 策 』、 な どにな らつ た もので あ る。但 し、預金 通貨 を供給 しな い民 間金融 機 関について は、 ケイ ンズは これ を明示 的には取扱つ ていない し、 ハ ンセ ン は これ を公衆か らい ちお う区 別 した上で 、公衆 の代理投資 機関 と して 取 扱 つ て い る。ハ ンセ ンのい う公衆 は、 個 人、会社 、お よび 州 ・地方政府 か ら成 る。(小 原敬 士 ・伊東 政吉邦訳 『貨幣理 論 と財 政政策』37〜39頁 参照)
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本 稿 で は、 政 府 部 門お よび中 央 銀 行 部門 に よつて 供 給 され る国 内 通貨 を現金 通 貨 とし、民 間銀 行 部 門 に よつて 供 給 され る国 内通 貨 を預金 通 貨 とす る。 したが つ て、 預 金 通 貨 とい うの は民 間銀 行 当座預 金 の こ とで あ り、現 金 通 貨 と預 金 通 貨 との交換 とい うの は、民 間銀 行 当 座預 金 の現金 に よ る預 け入 れ、 お よ びそ の 現 金 に よ る引出 を さす わ けで あ る。
(司 「金 融 的 支 払」 は、 次 の五 種 類 か ら成 る。(i)融 資 ・… 手 形 割 引 ・貸 付
くの
(新 規 発 行 貸 付債 劣 の払 込 を含 む)・ 出資(新 規 発 行 株式 の払込 を含 む)の 三 者 を総 称 して 、融 資 とい う。(ii)融 資 の返 済 …… 割 引手形 の決 済 ・貸 付 の 返 済(貸 付債 劣 の償 還 を含 む)♂ 出資 金 の払 戻(株 式 の場 合 を含 む)の 三 者 を総 称 して 、 融資 の返 済 とい う。(iii)預 託 ・・…通 貨 に あ ら ぎ る預 貯金(以 下 、
「非 通 貨」 預 金 とい う)の 預 け入れ ・金 銭信 託(貸 付信 託 や 証 券投 資 信託 の よ うな 、 金 銭 信託 と同性 質 の もの を含 む)に お け る元 本 の委 託 ・純 保険 料 の払 込
くの
(附 加 保 険料 の払込 は、非 金 融 的 支 払 に含 ま れ る)・ 新 規 発 行預 託 債 劣(金 融
くらラ
機 関 債)の 払 込 ・相 互 銀 行 掛 金 の 払 込 。な ど を 総 称 して 、 預 託 と い う。(iv)預 託 の 払 戻 一 「非 通 貨 」預 金 の 払 戻 ・金 銭 信 託 に お け る元 本 の 返 還 ・保 険 金 の 支 払 ・預 託 債 券 の償 還 ・相 互 銀 行 の 給 付 金 交 付 ・な ど を総 称 し て 、 預 託 の 払 戻
と い う。(v)既 発 行 証 劣 の 売 買 代 金 の 支 払 。
㈲ 「非 金 融 的 支 払 」 は 、 次 の 五 種 類 か ら成 る。(i)生 産 物 売 買 代 金 の 支 払
・・こ こに 生 産 物 売 買 と い うの は、 そ の と き ど きに 生 産 され る財 貨 お よび 役 務 が 、 そ の 使 用 者 な い し消 費 者 に 到 達 す るま で の売 買 を い う。(ii)賃 銀 の 支 払
… ・・労 働 給 付 に対 す るい つ さ い の報 酬 の 支 払 を い う。(iii)利 子 等 の支 払 … ・
〔3)債 券 は、預 託債 券 と貸 付債 券 とに分 け られ る。預託債券 とい うのは 、金 融機 関の 発行す る債券(金 融機 関債)の ことであ る。貸 付債券 は それ 以外 の債 券の総称で あ る。
(4)謹3滲 照 。
.㈲ 預 託 は 、金 融 機 関 に 対 す る預 託 と、 金 融 機 関 以外 の 者 に対 す る預 託 とに 分 け られ る。本 文 にあげた例 は、すべ て、金 融 機関へ の預 託 に属す る もので あ る。その ほか、
金融機 関 が取引先等 か ら、預 り金の性質 を もつ もの 一 これ には、保証金 ない し担 保 金の 性 質 を もっ もの と、 そ うで ない もの とが あ る一 を受け入れ る場 合は、すべ て、金 融機関への 預 託 に含 まれ る。
金 融機 関 以外 の者 に対す る預 託 とい うの は、 これ らの者 が取 引先等か ら、預 り金 の 性質 を もつ もの を受 け入れ る場合で あ る。
利 子 ・地 代 ・純 家賃 ・特 許 権 使用 料 等 の支 払 、 お よび 、企 業 利潤 ・信 託 財 産収 益 等 の分 配 、 な どを総 称 して 、 利子 等 の支 払 とい う。 但 し、金 融 機 関 に対 して 支 払 われ る利子 、 不 動 産 賃 貸 業 に対 して支 払 わ れ る地 代 ・純 家賃 、 な どの ご と
き もの につ いて は、 そ れ らに よ り生 産 され た役 務 の代価 に 相 当 す る部 分 は、
「生 産 物 売 買 代 金 の支 払 」に 含 め、 残 りの部 分 の み を、 「利子 等 の支 払 」に含 め る こ とにす る。(iv)一 方 的支 払 … …納税 、 政 府 の 交付 金 ・補助 金 ・負 担 金 等 の支 払 、 贈与 、 な どを総 称 して 、一 方 的支 払 とい う。(v)土 地 売買 代 金 等 の 支 払 ……以 上 掲 げた もの以 外 の いつ きい の支 払 を総 称 して 、 土 地 売買 代 金 等 の 支 払 とい う。土 地 売 買 代 金 の支 払 の ほか 、 す で に使 用 過程 には いつ て い る建 物 そ の他 の 耐久 的財 貨 の 再売 買 にお け る代金 の支 払 、 い わ ゆ る無 形 固 定資 産(の れ ん ・特 許 権 等)の 購 入 代 金 の支 払、 な ど もこの場 合 に含 まれ る。
金 融 的支 払 を、 支 払人 の方 か ら見 る と きは金 融 的支 出 とい い 、受 取 人 の方 か ら見 る ときは金 融 的収 入 とい う。 非 金 融 的支 払 につ い て も同様 に 、支 払 人 の方 か ら見 ると きは非金 融 的支 出 とい い 、 受取 人 の方 か ら見 る と きは非 金 融 的収 入 とい う。 或 る主 体 ない し部 門 の立場 か ら見 て、 金 融 的収 入 と非金 融 的 収 入 との 総 合計 を総 収 入 とい い、 金 融的 支 出 と非金 融 的 支 出 との総 合 計 を 総 支 出 と い
う。
1・3民 間金 融 機 関 の取 扱
「民 間銀 行 部 門 」 お よ び1公 衆部 門金 融 機 関 」につ いて は、 次 の よ うな取 扱 を す る。(し たが つ て 、 現 実 の民 間 金融 機 間が行 つ て い る非 金 融 的収 支 、 な ら び に そ れ ら金 融機 関 自体 の 自己資 本 につ い て の金 融 的 収 支 は 、 「民 間 企 業 部 門 」 の収 支 に含 まれ る ことに な る。)
現 実 の民 間銀 行 は、 異 種 通 貨 の 交換 ・金 融 的収 支 ・な らび に非金 融 的収 支 を 行 つて い るが、 そ の非金 融 的 収 支 、 お よび銀 行 自体 の 自己 資 本 につ い て の金 融 的 収 支 、 に関す る部 面 は 「民 間企 業部 門 」に含 め、 残 りの金 融 的収 支 な らび に 異 種 通 貨 の 交換 に 関す る部面 だ け を 「民 間銀 行 部 門 」 とす る。 ま た、現 実 の公 衆 部 門金 融 機 関 は 、金 融 的収 支 な らび に非 金 融 的収 支 を行 つ て い るが 、 そ の非 金 融 的収 支、 お よ びそれ ら機 関 自体 の 自己 資 本 につ い て の金 融 的収 支 、 に関 す る部 面 は 「民 間 企 業 部 門」 に含 め 、 残 りの金 融 的 収 支 に 関す る部面 だ け を 「公
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くの
衆 部 門金 融機 関 」 とす る。
なお、 中央 銀 行 につ い て も同様 の問 題 が あ るが 、そ の非 金 融 的収 支 、 自己 資 本 につ い て の金 融 的収 支 、 な らびに政府 の銀 行 として の金 融 的 収 支 、 に関す る 部 面 はすべ て 「政府 部 門 」 に含 め 、 残 りの金 融 的収 支(民 間銀 行 の親 銀 行 と し
て の金 融 的収 支)に 関す る部 面 だ け を 「中央 銀 行部 門」 とす る。
り
1・4考 察 範 囲 の限 定
単 純化 の た め、 本稿 で考 察 され る支 払(お よ びそ の前提 をなす 取 引)の 範 囲 を、 次 の よ うに限 定 す る。
(1)外 国部 門 ・政府 部 門 ・お よ び申央 銀 行 部 門 につ い て は、 そ れ ぞ れ 、 民 間部 門 との あい だ の支 払 な い し取 引だ けを考察 す る。 したが つ て 、 そ れ ら三部 門 相 互 間 の支 払 ない し取 引は 、 考 察 外 に おか れ る。 ま た、(外 国部 門 につ いて は い うま で な いが)・ 政府 部 門 内部 に お け る支 払な い し取 引 も》考 察 外 に お か れ る。
く ラ
(2)支 払(す なわ ち通 貨 の流通)に は 、 国 内通 貨 の支 払(国 内 通 貨 の 流 通) と、 外 貨 の支 払(外 貨 の流 通)と が あ るが 、本 稿 で は 、 前 者 だ けを考 察 の範 囲 内 に入 れ る。
後 者(す な わ ち外貨 の流 通)は 、 次 の よ うに して、考 察 外 にお くこ とが で き る。 一 民 間部 門 が 外国 部 門 よ り受 取 るべ き外 貨 は、 す べ て 、 政 府 部 門 が 民 間 部 門 に代 つ て これ を受取 り、 他方 、 民 間部 門 に対 して は、 政 府 部 門 が 外 国部 門 に代 つ て 国 内通貨 に よ る支 払 をす る、 と考 え る。 ま た 、民 間部 門 が 外 国部 門 へ支 払 うべ き外 貨 は 、す べ て、 政 府 部 門 が民 間部 門 に代 つ て これ を支 {6)証 券業者 の取 扱 につ いては、今 まで ふれ る と ころが なかつた 。証券 業者 はふつ う
にい う金 融機 関で はないが、本稿 で は、金 融機 関の うちに含 め る ことにす る。 した がつ て、証券業者 の非金融 的収支な らび にその 自己資 本 についての金融 的収支 に関 す る部面 は 「民間企業 部門 」に含 まれ、 残 りの金 融的収支 に関す る部面 は 「公衆部
門 金 融機 関 」 に 含 まれ る こ とに な る 。
㎝ 支払 は、 通貨 の現実 の流通 によつ て行 われ る場合 と、通 貨が現 実 に流通す る こと な しに行 われ る場 合 とが あ る。後者 の場合で も、計算 上 は通貨が流通 したのだ と考 える ζとが で きる。 これ を、(前 者 の場 合にお け る通貨 の現実 的流通 に対 して)、
通 貨 の計算上 の流通 と呼んで よいで あろ う。本稿で は、 この よ うな計算上 の流 通 を も含 めて、通 貨の 流通 とい うことにす る。 したが つて、 支 払 はす なわ ち通貨 の流 通 であ る。
通貨 の流 通 は、発行 ・移転 ・お よび還流 の三つ の場 合 を含 む 。
払 い、 他 方 、民 間部 門 か らは 、政 府 部 門 が 外 国部 門 に代 つ て 国 内通 貨 に よ る支 払 を受 け る、 と考 え る。 この よ うに考 えれ ば、外貨 の支 払 は 、政府 部 門 と外 国 部 門 との あい だ で の み行 われ る ことに な るか ら、 したが つ て本 稿 の考 察 外 に お かれ る。な お、政府 部 門 が外 国部 門 に代 つ て公 衆部 門 との あ いだ に 国 内通 貨 の 受 払 をす ると きは、か な らず民 間 銀 行 部 門が そ の支 払 を取次 ぐもの とす る。
政府 部 門が 外 国部 門 に代 つ て 民 間部 門 との あいだ に行 う国 内 通 貨 の 受 払 は 、 以 下次 の よ うに取扱 われ る。 民 間部 門(取 次 者 は 別 と す る)に とつ て は 、 これ は、(外 貨 の売 買 で は な くして)、 そ の非金 融 的収 支 また は金 融 的 収 支 に属 す る もの とみ な され る。これ に対 し、 政府 部 門 に とつ て は 、 これ は 、
(非 金融 的収 支 ま た は金 融 的 収 支 で は な くして)、 外 貨 の売 買 に伴 な う国 内 通 貨 の受 取 ま た は支 払 と考 えな けれ ば な らない 。 これ を、 政府 部 門 の外貨 関 係 対 民 間受 取 ま た は支 払 、 と呼 ぶ こ とにす る。 これ は直 接 に はすべ て 、 民 間 銀 行 部 門 を相 手 として行 われ る。 公 衆部 門 に対 す る もの も、民 間銀 行部 門 に よつ て 取次 が れ るか らで あ る。 民 間 銀 行部 門 に とつ て 、 これ ちの取次 に よ る 国 内通貨 の受 払 は、 そ の金 融 的収 支 には属 しな い。 これ を 、民 間 銀行 部 門 の 外 貨 関係 取次 支 払 ま た は受 取 と呼 ぶ ことにす る。
{3)民 間部 門 の うち、 民 間銀 行 部 門 ・公 衆 部 門 金 融 機 関 ・個 人 部 門 の三 部 門 は、 外 国部 門 との取 引 を もた ない もの とす る。 民 間部 門 の うちで は、民 間企 業 部 門だ けが 、 外国 部 門 と の取 引 を もつ 。
ゆ
{4)金 融機 関以 外 の者 に対 す る預 託(お よ びそ の払 戻)は 、 い つ さい行 わ れ な い もの とす る。
{5}土 地 売買 代 金 等 の支払 は、 いつ さい行 われ な い もの とす る。
{6}民 間銀 行部 門 ・公 衆部 門 金 融 機 関 ・民 間企 業部 門 ・お よび 個 人 部 門 につ い て も、 そ れ ぞれ の部 門 内部 にお け る支 払 お よび取 引 は、 必 要 あ る場 合 の ほか
は考 察外 にお か れ る。 ≠
か くして 、本 稿 で 考察 され る支 払 お よ び取 引 は、 第一 図 の とお りと な る。
以 上 の よ うに考 察 範 囲 を限 るほか 、 単 純 化 の た め さ らに次 の よ うに仮 定 す る。(i)生 産 物 売 買 代金 の支 払 は、(政 府 部 門が 外 国部 門 に代 位 す る場 合 も含
18}註{5》参照 。
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め て 、 財 貨 の 引 渡 ま た は 役 務 の給 付 と 同 時 に 行 わ れ る もの とす る 。 (iii)賃 銀
第 一 図
勤 ・
\晦ノ
中央銀行部門
民閣 企 業部 門
b 民 間 銀 行 部 門
翫
個 ん 部 門
凌
公 豪部 門 金 融 機 椥
政府部門
〆qσ\
国 内通 貨 破 払 献 ぴ 取 引
一 一 一 一 一 耳又 引 の み
の支 払 は 、 労働 給 付 と同時 に 行 われ る もの とす る。(iii)民 間 企 業 の生 産 物 に 課 せ られ る間接税 は 、生 産 と同 時 に納 入 され る もの とす る。 民 間企 業 が輸 入す る外 国生 産物 に課 せ られ る間 接 税 は、 生 産 物 の受 渡 と同時 に納 入 され る もの と す る。(政 府 部 門 の販 売 す る生 産 物 に課 せ られ る間接税 は、 そ の販 売 と同時 に 納 入 され るわ けで あ るが 、 これ は 、 そ の 販売 代 金 の一 部 分 と考 える。 したが つ て それ は、一方 的 支 払で は な く、 生 産 物 売買 代 金 の支 払 に属 す る もの と して 取 扱 われ る。)(iv)或 る期 間 の民 間 企業 部 門 の純 生 産 額 の うち 、利子 等 の支 払 と して 他部 門 に支 払 わ るべ き部 分 は 、 すべ て そ の 期 間 中 に 支 払 わ れ る もの とす る。 ま た 、そ の うち、 直 接 税 と し て 政 府 部 門(国 税)お よび個 人 部 門(地 方 税)に 支 払 わ るべ き部分 も、 す べ て そ の期 間申 に支 払 われ る もの とす る。
2通 貨 の流 通 と保 有
本 節 以 下 に お い て は、 国 内通 貨 の こ とを 、 たん に通 貨 と呼 び 、 また国 内通貨
の 受 取 ・支 払 の こ とを 、 た ん に 受 取 ・支 払 とい うこ とに す る。
2。1通 貨 の 供 給 と保 有
先 に(1・2)で 述 べ た よ うに 、 本 稿 で は 、 政 府 部 門 お よ び 申 央 銀 行 部 門 に よ
む
つ て供 給 され る通 貨 を現 金通 貨 とし、 民 間 銀 行 部 門 に よつ て供 給 され る通 貨 (民 間銀 行 当座預 金)を 預 金 通 貨 とす る。 そ して・ こ こで さ らに 、次 の よ うに
ね
仮 定す る。(i)政 府 部 門 お よ び申 央銀 行部 門 の受 取 ・支 払 は、す べ て現 金 通貨 に よつ て行 われ る。 それ ゆ え、(ii)政 府 部 門 お よび中 央銀 行 部 門 は、預 金 通 貨 を保有 す る こ とは ない 。
した がつ て 、 政 府 部 門 を一 体 とみ てそ の 内部 取 引 を考 察 外 に お く本 稿 で は、
政 府部 門 の通 貨保 有 とい うこ と も問 題 外 に おか れ る こ とにな る。 なぜ な ら、 政 府 部 門 に は 、政府 の 銀 行 として の申央 銀 行 を は じめ、 通 貨 を発 行 す る諸 機 関 が' 含 まれて い る。政 府 部 門 の保 有す る通 貨 は 、す べ て、 これ ら政府 部 門 内部 の 通
貨 発 行機 関 に よ り供 給 され る通 貨 で あ る。(政 府 部 門 は民 間銀 行 当座 預 金 を も た ない 。 また申 央 銀 行 は、 政 府 部 門 保 有通 貨 の供 給 者 た る部面 に お いて は、 政 『 府 の銀 行 として の役 割 を はた ず もの と考 え られ る。)そ れ ゆ え、 政 府 部 門炉 通 貨 を もつ とい うことは 、 政 府 部 門 の 内部 関係 に ほか な らな いわ けで あつ て 、本 稿 で は問題 外 に おか れ るこ とに な る。
か くして 、政 府 部 門 の通 貨 保有 は問題 外 にお か れ 、 ま たそ の通 貨 供給 に 関 し て も、 他 部 門 に対 す る通 貨供 給 だ けが考 察 され るこ とにな る。 但 し、 他部 門 と' い つて も、中央 銀 行部 門 は除 か れ るか ら、 けつ きよ く民 間部 門 で あ る。他 方 に お いて 、 中央 銀 行 部 門 は 、 み ず か らは通 貨 を保 有 す る こ とな く、民 間部 門 に対 して 通貨 を供 給 す る。 この よ うに して 、 政府 部 門 お よび申央 銀 行 部 門 に よつ て 民 間部 門 に供 給 され る通 貨 が 、 本 稿 で 考察 さ るべ き現 金 通 貨 で あ る。 以下 に お いて現 金 通 貨 とい えば、 これ を さす 。 現金 通 貨 は、 政 府部 門 お よ び中 央 銀 行 部 門 によつ て供 給 され 、民 間部 門 に よつ て 保有 され る。 そ して 、現 金 通 貨 の供 給
くの
量(以 下 現 金 通 貨量 とい う)は 、 民 間部 門 の現 金 保有 高 に ひ としい。
〔9)そ れ ゆ え、本 稿 にい う現金通 貨量 は、我 が国の 場合で い うと、 「民 間部 門の 保有 す る 日本銀行 券の総額 」、r民 間部門 の保有す る補 助貨の 総額 」、 「民 間銀行 部 門 の保 有す る日本銀行預 け金の総額 」、お よび 、 「民間部門 の保有す る郵便振 替 貯 審
一88一 商 学 討 究 第6巻 第3号
民 間 銀 行部 門 は、一 方 にお いて 現 金 を保 有 し、 他方 に お い て預 金 通 貨 を供 給 す る。 そ の現 金 保 有 な らび に預 金 通 貨 に関 して は、 つ ね に民 間銀 行 部 門 を一体
ト
とみ て そ の 内部 取 引 を考 察 外 にお くこ とにす る。 そ こで 、民 間銀 行 部 門 に よつ て そ の他 の部 門(つ ま りは 公 衆部 門)に 供 給 され る預 金 通 貨 だ けが 、 本 稿 で考 察 され る こ とに な る。 以下 に おい て預 金 通 貨 とい えば、 これ を さす 。預 金 通 貨 は 、民 間銀 行 部 門 に よつ て 供 給 され 、 公 衆部 門 に よつて 保 有 され る。 そ して 、 預 金 通 貨 の供給 量(以 下 預金 通 貨量 とい う)は 、 公 衆部 門 の預 金通 貨 保 有 高 に ひ としい。
以 上 の よ うな現 金 通 貨 お よび預 金通 貨 が 、 本 稿 で 考察 さ るべ き通 貨 を構成 す る 。 以下 にお い て通 貨 とい えば、 この意 味 で あ る。 そ して 、現 金 通 貨 量 と預 金 通 貨 量 との合計 を、 総 通貨 量 または通 貨 量 とい うこ、とにす る。 総 通 貨 量 は、 民
欄 部 門 の通 貨保 有 高 に ひ としい。
2・2通 貨 保 有 の 目的
或 る時点 にお け る総 通 貨 量(し たが つ て民 間部 門 の通 貨 保有 高)を 、Mで あ ら わ す 。 そ の うち の一部 分 は 、 今 後 の 非 金 融 的 支 出 に用 い られ るた め に保有 さ れ、 残 りの部 分 は、 今 後 の金 融 的 支 出 に用 い られ るた め に保有 され る。 前 者 の 部 分 を、Mcv)で あ らわ し、 後 者 の部 分 を、M(F)で あ ら わす 。M(u)を 、非 金 融 的 支 出 の た め に保有 され る通 貨量 と呼 び 、M(F,を 、金 融 的支 出 の た めに保 有
ロの
さ れ る 通 貨 量 と 呼 ぶ 。 M=M(v)十M(F)(2・2・A.)
*金 の 総額 」、の合計額 で あ る。
本稿 で は、現金 通貨の 種別 に関す るこ とは、い つ さい問題外 にお かれ る。 したが つ て、或 る種の現金 通貨 と他 の種 の それ との交 換 とい うことも、 また、現 金通貨量 ・ 各 部門 の現金保 有 高 ・な どが、 どの よ うな種類別 内訳か ら成 り、 その 内訳が どの よ
うに変化す るか とい うこ〕とも、 問題外 にお かれ る こ とにな る。つま1り本稿で は、現 金 通貨 を、 あたか もそれが アこだ 一種類 のみか ら成 る ものの よ うに取扱 う。 これ に よ
つて思考が きわめて単純化 され る。
趣の 民 間銀 行部 門が、外 貨関係 取次支 払 をす るた めに保 有す る通 貨量 は、 とくに と り 上 げ るほ どの大 きさを もたな い もの と仮定 し、 ここで は金 融的支 出の ため に保有 き れ る通 貨量の うちに含 める こ とにす る。
なお本稿 にお け るMは 、 「通 貨 」の供 給量で あつて、 ケイ ンズの 『貨幣 論 』にお け る 「流 通貨 幣」 の 供給量や 、その 『一 般理論 』 にお け る 「貨 幣」の 供給量 とは異 な る。
他 方 に お い て 、 総 通 貨 量 は 、 次 の 四 つ の 部 分 に 分 れ る。(i)民 間 銀 行 部 門b に よ つ て 保 有 され る通 貨 量 。 これ を 、 皿bで あ らわ す 。(ii)公 衆 部 由 金 融 機 関 dに よ つ て保 有 され る通 貨 量 。 これ を 、M,iで あ らわ す 。(iii)民 間 企 業 部 門 0に よ つ て 保 有 さ れ る通 貨 量 。 これ を 、M・ で あ ら わ す 。(iv)個 人 部 門hに
よ っ て 保 有 さ れ る通 貨 量 。 これ を'Mhで あ らわ す 。 M=M,十 筑 十Me十iMb(2・2・B)
民 間 銀 行 部 門 の 保 有 す る通 貨 量M・ は 、 す べ て 、 金 融 的 支 出 の た め に 保 有 され る もの で あ る。 公 衆 部 門 金 融 機 関 の 保 有 す る通 貨 量]恥 も、 す べ て 、金 融 的 支 出 の た め に 保 有 さ れ る もの で あ る。 民 間 企 業 部 門 の 保 有 す る通 貨 量 璃 は 、 非 金 融 的 支 出 の た め に 保 有 され る部 分(こ れ を 、]近・⑰ で あ ら わ す)と 、 金 融 的 支 出 の た め に 保 有 さ れ る部 分(こ れ を、]Sdie(F}で あ らわ す)と か ら成 る。 個 人 部 門 の 保 有 す る通 貨 量Mhも ま た 、 非 金 融 的 支 出 の た め に 保 有 され る部 分(こ
れ を 、 臨(u)で あ ら わす)と 、 金 融 的 支 出 の た め に 保 有 され る部 分(こ れ を 、 ]V「h(p)で あ らわ す)と か ら成 る 。 そ こで 、
M(u)=]臨(v)十Mhcv)(2・2・C)
M(p)=IMb十]述d十M。(F)十Mh(F)(2・2・D) 2・3通 貨 の 発行 と還 流
まず 、 支 払 に 関す る記 号 を定 め てお こ う。任 意 の一 部 門iか ら、任 意 の 他 の 部 門jに 向 つ て 、或 る期 間申 に行 われ た非 金 融 的支 払 の 総額 を、Uijと 書 く。
i部 門 か ら 」部 門 に向 つ て、或 る期 間中 に行 われ た金 融 的支 払 の総額 を 、Fuと 書 く。
政 府 部 門 の外貨 関係 対民 間受 取 お よび支 払(但 し、 前 提 に よ り、民 間企 業部 門 のみが 、 外国部 門 と取 引 を もつ てい る)に つ い て は 、次 の よ うにす る。或 る 期 間 に お け る政 府 部 門 の 外貨 関 係対 民 間受 取額 の うち 、 民 間企 業 部 門 に とつ て 外 国部 門 へ の非金 融 的 支 出 た る意 味 を もつ 部 分 をU。xと 書 き、残 りの部 分(民 間 企業 部 門 に とつ て外 国部 門 へ の金 融 的支 出 た る意 味 を もつ部 分)をF。xと 書
く。 ま た、或 る期 間 に お け る政府 部 門 の外貨 関係 対 民 間支 払額 の うち、 民 間 企 業 部 門 に とつ て外 国部 門か らの非 金融 的 収 入 た る 意 味 を もつ部 分 をUx。 と書
Pt90一 商 学 討 究 第6巻 第3号
き、 残 りの 部 分(民 間 企 業 部 門 に と つ て 外 国 部 門 よ りの 金 融 的 収 入 た る意 味 を もつ 部 分)をFxeと 書 く。 これ ら の 記 号 は 、 民 間 銀 行 部 門 の 外 貨 関 係 取 次 支 払 ま た は 受 取 に つ い て も、 そ の ま ま 使 用 す る 。
な お 、u1̲,u̲i,F,.一,F̲s等 と書 く場 合 に は 、 そ の 「一 」 は 、i部 門 以 外 の す べ て の 部 門 を さす 。 ま た 、 次 の よ うに お く。
U」j‑Uji=U/i」,U」i‑Ui」=U/jl
Fij‑Fj,=F'sj,F」 、‑Fij瓢F/ji (1}現 金 通 貨 の 発 行 と還 流
申 央 銀 行 部 門 に よ る、 或 る期 間 の 現 金 通 貨 発 行 総 額 は 、 そ の 期 間 に お け るそ の 金 融 的 支 出 の 総 額 で あ る。 そ れ は す べ て 民 間 銀 行 部 門 に 向 つ て な さ れ る か ら、 記 号 で あ らわ せ ば 、F。bで あ る 。申 央 銀 行 部 門 に対 す る、 或 る期 間 の 現 金 通 貨 還 流 総 額 は 、 そ の 期 間 に お け るそ の 金 融 的 収 入 の 総 額 で あ る。 そ れ は す べ て 民 間 銀 行 部 門 が 相 手 で あ るか ら、 記 号 で あ らわ せ ば 、Fbnで あ る。 或 る期 間 に お け る 、 申 央 銀 行 部 門 の 金 融 的 支 出 尻(金 融 的 支 出 マ イ ナス 金 融 的 収 入) は 、 そ の 期 間 に お け る 、 中 央 銀 行 部 門 に か か わ る現 金 通 貨 量 増 分 を示 す 。 こ れ を 記 号 で あ らわ せ ば 、Fノ 。b(==」巳nb‑E)n)で あ る。
政 府 部 門 に よ る 、或 る期 聞 の 現 金 通 貨 発 行 総 額 は 、 そ の期 に お け る政 府 部 門、
の 対 民 間 支 払 総 額 で あ る。 こ れ は 、次 の 三 項 目 の 合 計 で あ る。(i)政 府 部 門 の 対 民 間 非 金 融 的 支 出(相 手 は 、 民 間 企 業 部 門 お よ び 個 人 部 門)の そ の 期 に お け る総 額 。 一一.一一一...一記 号 で 示 せ ば 、Ug。 十Ugh、 ま と め てUg、 と書 く。 ⊆ii)政 府 部 門 の対 民 間 金 融 的 支 出 の そ の 期 に お け る 総 額 。 一一 記 号 で 示 せ ば 、Fgb+Fgd+
Fge十Fgn、 後 の 三 項 を ま と め てFI9σ と書 き換 えれ ば 、Fgb十Fg。 、 さ らに ま と め て 書 け ば 馬 。で あ る。(iii)そ の 期 に お け る政 府 部 門 の 外 貨 関 係 対 民 間 支 払 の 総 額 。 一 一記 号で 示 せ ば 、U。。+F。eで あ る。 … … か く して 、 政 府 部 門 に よ る期 間 中 の 対 民 間 支 払 総 額(現 金 通 貨 発 行 総 額)は 、Ug。+FgV+UX。 十F・ ・ で あ る 。
(Ug。十Uxe)を ま と め てU。cと 書 き、(Fgv十Fx・)を ま と め てF。vと 書 け ば 、 これ は 、U。C十F。Vで あ る。
政 府 部 門 へ の 、或 る期 間 の 現 金 通 貨 還 流 総 額 は 、 そ の 期 に お け る 政 府 部 門 の 対 民 間 受 取 総 額 で あ る。 これ は 、 次 の 三 項 目の 合 計 で あ る(i)政 府 部 門 の 対
民 間 非 金 融 的 収 入 の そ の 期 に お け る総 額 。 一記 号 で 示 せ ば 、U。g+Ubg、 ま と め てU。gと 書 く。(ii)政 府 部 門 の 対 民 聞 金 融 的 収 入 の そ の期 に お け る総 額 。 一 記 号 で 示 せ ば、Fbg+Fdg+F。g+Fbg、 後 の 三 項 を ま と め てF。9と 書 き換 え れ ば 、Fbg十F。g、 さ らに ま と め て 書 け ばF・gで あ る。(iii)そ の期 に お け る政 府 部 門 の 外 貨 関 係 対 民 間 受 取 の 総 額 。 記 号 で 示 せ ば 、U。s+F・xで あ る。
… … か く して、 政 府 部 門 の そ の期 の対 民 間 受 取 総 額(政 府 部 門 へ の現 金 通 貨 還 流 総 額)は 、U。g+F。g+U。.+F。 。 で あ る 。(U。g+U。x)を ま と め てU,。 と書
き、(FVg十Fex)を ま と め てF。 。 と書 け ば 、 これ は 、U。 。十Fv。 で あ る。
或 る期 間 に お け る、 政 府 部 門 の対 民 間 支 払 尻(対 民 聞 支 払 総 額 マ イ ナ ス対 民 間 受 取 総 額)は 、 そ の期 間 に お け る、 政 府 部 門 に か か わ る現 金 通 貨 量 の 増 分 を 示 す 。 これ は 、 次 の 三 つ の もの の 和 で あ る。(i)そ の期 に お け る、政 府 部 門 の 対 民 間 非 金 融 的 支 出 尻(対 民 間 非 金 融 的 支 出 マ イ ナ ス対 民 間 非 金 融 的 収 入)
記 号 で 示 せ ば 、u,g。(=Ugc‑u。g)。(ii)そ の 期 に お け る、 政 府 部 門 の 対 民 間 金 融 的 支 出 尻 一一 記 号 で 示 せ ば 、F!9。(=FgV‑FVg)。(iii)そ の 期 に お
け る、 政 府 部 門 の 外 貨 関 係 対 民 間 支 払 尻 一一 記 号 で 示 せ ば 、U/x。+F/x。(=Uxe
‑U。x+F。.‑F 。X)。一・一… か く して 、 或 る期 間 の 政 府 部 門 の対 民 間 支 払 尻(つ ま ・ り、そ の期 の 、政 府 部 門 に か か わ る現 金 通 貨 量 の 増 分)は 、U'9C十F,9V十U,。 。十 F1・・で あ る。(U!g。+Uノ 。。)をUノ 。cと 書 き換 え、(F/g。+P、 。)をF!。 。 と書
き換 え れ ば 、そ れ はU1。C十iFノ 。Vで あ る。
申 央 銀 行 部 門 の 分 と政 府 部 門 の 分 と を ま とめ れ ば 、 次 の よ うに な る。 或 る期 間 に お け る現 金 通 貨 の 発 行 総 額 は 、F。b+Ug。+Fg。+Uxe+F。eで あ る。 これ は 、Fnb十U。c十F。vと 書 き換 え る こ とが で き る。 ま た 同 じ期 間 に お け る現 金 通 貨 の 還 流 総 額 は 、Fbn十Ucg十FVg十Uex十Fexで あ る。 これ はFbn十Uc。 十FVoと 書 き換 え る こ とが で き る。 そ の期 間 に お け る現 金 通 貨 量 の 増 分 は 、 申 央 銀 行 部 門 に か か わ る 増 分 と 政 府 部 門 に か か わ る増 分 との 和 で あ つ て 、Rinb+U/g。+
F/g・十Uノ ・・十Fノ・・で あ る。 これ は 、P。b十Uノ 。c十Fノ。vと 書 き換 え る こ とが で き る。
(2)民 間 銀 行 部 門 と預 金 通 貨
民 間 銀 行 部 門 が 他 部 門 との あ い だ に 行 う受 取 ・支 払 に は 、 次 の 三 種 の もの が
一92一 商 学 討 究 第6巻 第3号
含 ま れ る。(i)民 聞銀 行 部 門 が 他 部 門 との あい だ に 行 う金 融 的 収 支 。(ii)民 間 銀 行 部 門 が 、 政 府 部 門 お よ び 民 間 企 業 部 門 との あ い だ に 行 う外 貨 関 係 取 次 支 払 お よ び 受 取 。(iii)民 間 銀 行 部 門 が 、 公 衆 部 門 との あ い だ に 行 う、 現 金 と預 金 通 貨 との 交 換(す な わ ち 、 公 衆 部 門 に よ る、 民 間 銀 行 当 座 預 金 の 現 金 預 け 入
れ お よ び そ の 現 金 引 出)。
ま ず 、(iii)に つ い て 記 号 を定 め て お く必 要 が あ る。 或 る期 間 に お け る、 公 衆 部 門 に よ る民 間 銀 行 当 座 預 金 の 現 金 預 け 入 れ額 を、X。bで あ らわ す 。X。bは 、 一 方 に お い て 公 衆 部 門 か ら民 間 銀 行 部 門 へ の 現 金 の 移 転 を 示 し、 他 方 に お い て 民 間 銀 行 部 門 か ら公 衆 部 門 へ の 預 金 通 貨 の 支 払 預 金 通 貨 の 発 行 一 を 示 す 。 期 間 中 の 、 公 衆 部 門 に よ る民 間 銀 行 当 座 預 金 の 現 金 引 出 額 を、X.で あ ら
わ す 。Xb。 は 、 一 方 に お い て 民 間 銀 行 部 門 か ら公 衆 部 門 へ の 現 金 の 移 転 を 示 し、 他 方 に お い て 公 衆 部 門 か ら民 間 銀 行 部 門 へ の 預 金 通 貨 の 支 払 一一 預 金 通 貨 の 還 流 一 ・を示 す 。
或 る期 間 に お け る民 間 銀 行 部 門 の 、 他 部 門 よ りの 総 受 取 額 は 、 次 の 三 項 目の 合 計 で あ る。(i)民 間 銀 行 部 門 の そ の 期 に お け る他 部 門 よ りの 金 融 的 収 入 の 総 額 。 一一一一記 号 を示 せ ぱ 、Fnb十Fgb十Fab十F。b十Fhb、 後 の 三 項 を ま と め て Fcbと 書 き換 え れ ば 、F。b十Fgb十Fcb、 さ ら に ま と め て 書 け ばF̲bで あ る。
(ii)期 間 中 の 外 貨 関 係 取 次 受 取 の 総 額 。 一 記 号 で 示 せ ば、(政 府 部 門 よ り の 受 取 額Ux。+Fx。 と、 民 間 企 業 部 門 よ りの 受 取 額U。x+F。xと の 合 計 で あ る か ら'、Uxe十FXe十U.x十F・Xで あ る。(iii)公 衆 部 門 の 期 間 申 に お け る当 座 預 金 現 金 預 け 入 れ に よ る現 金 受 取 額(X。b)と 、 同 じ く当 座 預 金 現 金 引 出 に よ る 預 金 通 貨 受 取 額(X■)と の 合 計 額 。 一一一 ・X,b+Xb。 … … か く して 、期 間 申 の 他
部 門 よ りの 総 受 取 額 は 、F̲b+U。,+Fx。+U。x+F。x十X。b+Xb。 で あ る。 そ し て 、 この うち 、 中 央 銀 行 部 門 お よ び 政 府 部 門 よ りの 受 取 額 は 、F。b+Fgb+U・ ・ +F。 。で あ り、 す べ て 現 金 で 受 取 られ る。 ま た 、 公 衆 部 門 よ り の 受 取 額 は 、 F。b+U。 。十F。x十X。b十Xb。 で あ る。 い ま 、F。b十U。x十F。 。 の うち 、現 金 で 受 取 られ る部 分 を α。bと し、 残 りの 部 分(預 金 通 貨 で 受 取 られ る部 分)を β,bと す れ ば、
Fcb+Uex+F。x=α 。b+β。b(2・3・A)
》
で あ る。 そ し て 、 期 間 申 の 公 衆 部 門 よ りの 現 金 受 取 額 は 、 α。b+X。bで あ り、同 じ く預 金 通 貨 受 取 額 は 、 β。b十Xbcで あ る 。
民 間 銀 行 部 門 の 、 他 部 門 へ の 期 間 申 総 支 払 額 は 、 次 の 三 項 目 の 合 計 で あ る。
(i)民 間 銀 行 部 門 の そ の 期 に お け る他 部 門 へ の 金 融 的 支 出 の 総 額 。 一 記 号 で 示 せ ぱ、Fbn十Fbg+Fbd十Fbe十Fbh、 後 の 三 項 を ま とめ てF,。 と書 き換 え れ,
ば 、Fbn+Fbg+臨 。、 さ らに ま とめ て 書 け ばF,̲で あ る。(ii)期 間 中 の 外 貨 関 係 取 次 支 払 の 総 額 。 記 号 で 示 せ ば 、(政 府 部 門 へ の 支 払 額U。x+F6xと 、 民 間 企 業 部 門 へ の 支 払 額UX。+Fx。 と の 合 計 で あ るか ら)、U。x+F。x+UX・+
Fx。 で あ る 。(iii)公 衆 部 門 の 期 間中 に お け る当 座 預 金 現 金 引 出 に よ る現 金 支 払 額(Xb。)と 、 同 じ く当 座 預 金 現 金 預 け 入 れ に よ る預 金 通 貨 支 払 額(Xhb)と
の 合 計 額 。 一一一・Xb。+X。b・… ・・か く し て 、 期 間 中 の 他 部 門 へ の 総 支 払 額 は 、F・̲
+U・ ・+F・ ・+U。 。+F。 ・+Xb。+X,bで あ る。 そ して 、 こ の うち 、 中 央 銀 行 部 門 お よ び政 府 部 門 へ の 支 払 額 は 、F,。+Fbg+U。x+F。xで あ り、 す べ ヤ 現 金 で 支 払 わ れ る。 ま た 。 公 衆 部 門 へ の 支 払 額 は、F.。+Ux。+Fx・ 十X.・ 十X。bで あ る。
い ま 、Fb。+Ux。+Fx。 の うち 、現 金 で 支 払 わ れ る部 分 を αb・と し、 残 りの 部 分 (預 金 通 貨 で 支 払 わ れ る部 分)を βb。 とす れ ば 、
F・。+U。 。+F。 。=αb。+βb。n・…(2・3・B)
で あ る。 そ し て 、 期 間 申 の 公 衆 部 門 へ の 現 金 支 払 額 は 、 αb。+Xb。 で あ り、局 じ く預 金 通 貨 支 払 額 は 、 βb。+X。bで あ る。
民 間 銀 行 部 門 の 、 期 間申 に お け る公 衆 部 門 へ の預 金 通 貨 支 払 総 額 は 、 そ の 期 の預 金 通 貨 発 行 総 額 で あ る。 これ を 記 号 で 示 せ ば 、βb。+X。bで あ る。(2・3・
B)に よ り、(F.。 十U。 ・十Fx・ 一αb。)十Xcbと 書 き換 え て も よ い 。 ま た 、 民 間 銀 行 部 門 の 、 期 間 申 に お け る公 衆 部 門 よ りの 預 金 通 貨 受 取 総 額 は 、 そ の 期 の預 金 通 貨 還 流 総 額 で あ る。 これ を記 号 で 示 せ ば、 β。b+Xb。 で あ る 。(2・3・A)に よ り 、(Fcb十U,X十Fex"'α 。b)十Xbcと 書 き換 え て も よ い 。
民 聞 銀 行 部 門 の 、 公 衆 部 門 に対 す る、 そ の 期 の 預 金 通 貨 支 払 総 額 と、 同 じ く 預 金 通 貨 受 取 総 額 との 差 額 は 、 預 金 通 貨 量 の そ の期 に お け る増 減 高 を 示 す 。 こ れ は 、 民 間 銀 行 部 門 の 公 衆 部 門 に対 す るそ の 期 の預 金 通 貨 支 払 尻(つ ま り、 預 金 通 貨 量 の期 中 増 分)の 形 で も、 あ るい は 、 そ の預 金 通 貨 受 取 尻(つ ま り、 預
一94一 商 学 討 究 第6巻 第3号
金 通 貨 量 の 期 申 減 分)の 形 で も 、 い ず れ の 形 で も こ れ を 表 現 す る こ と が で き る 。 い ま 、
Xbc‑Xcb=X/bc,X.b‑・Xb,=X!cb
αb。 一 α。b=αtb。,α 。b一 αb。 ・α'。b
sβbc一 βcb=β ノbc,βcb一 βbc=β ノcb
と お け ば 、 民 間 銀 行 部 門 の 公 衆 部 門 に 対 す る そ の 期 の 預 金 通 貨 支 払 尻(預 金 通 貨 量 の 期 中 増 分)は 、βb。+X。b‑(β 。b+X,。)=β'b。+X'。bで あ る 。 こ れ は 、(Ftbc +U'。 。+Fl。 。'一αノb。)+X,cbと 書 き 換 え る こ と が で き る 。 ま た 、 民 間 銀 行 部 門 の
公 衆 部 門 に 対 す る そ の 期 の 預 金 通 貨 受 取 尻(預 金 通 貨 量 の 期 中 減 分)は 、 β。b+
Xb。 一(β,。 十X。b)=β!。b+X/bcで あ る 。 こ れ は 、(F'。b十U,・x+F!・x一 αノ・b)十X/b・
と 書 き 換 え る こ と が で き る 。 図 総 通 貨 量 の 増 減
現 金 通 貨 量 の 期 間 申 増 分 は 、(1}で 述 べ た よ う に 、F!。b+U/9。+F19。+(U/x。+
P。 。)=F!、 、b+Uノ 。c+P。vで あ る 。 ま た 、 預 金 通 貨 量 の 期 間 申 増 分 は 、 β!b,+X,ノ 。b
=(Pb。+U/x,+Px.一 α,b。)+Xノ 。bで あ る 。 ゆ え に 、 総 通 貨 量 の 期 間 申 増 分
△皿 で あ らわす は、
虚 黙 鷺 鷺 熱 甑)+恥 婦 漏:::}(蜘
で あ る。
{4)民 間 銀 行 保 有 現 金
民 間 銀 行 部 門 の 、 他 部 門 よ りの 、 期 間 中 に お け る現 金 受 取 総 額 は 、 次 の 二 項 目 の 合 計 額 で あ る 。(i)そ の 期 に お け る、 申 央 銀 行 部 門 お よ び 政 府 部 門 よ り の 現 金 受 取 額 。(F。b+Fgb+UX。+Fx。)lii)同 じ く公 衆 部 門 よ りの現 金 受 取 額 。(αcb十Xcb=Fcb十Uex十Fex‑i?'cb十Xcb)
他 方 に お い て 、 民 間 銀 行 部 門 の 他 部 明 に 対 す る、 期 間 申 の 現 金 支 払 総 額 は 、 次 の 二 項 目 の 合 計 額 で あ る。(i)そ の 期 に お け る、 申 央 銀 行 部 門 お よ び 政 府 部 門 へ の 現 金 支 払 額 。(Fb。+Fbg+U。x+F。 。)(ii)同 じ く公 衆 部 門 へ の 現 金 支 払 額 。(αb。+Xb。 ・・Fb。+U。 。+F。 。一β,,+Xb,)
民 間 銀 行 部 門 の 、 他 部 門 に対 す る、 期 間 中 の 現 金 受 取 尻(現 金 受 取 総 額 マ イ
ナ ス 現 金 支 払 総 額)は 、 民 間 銀 行 保 有 現 金(つ ま り は 、 民 間 銀 行 保 有 通 貨)の 期 中 に お け る 増 分 を 示 す 。 後 者 を △ 】跳 で あ ら わ せ ぱ 、
△M,=F'nb十F/gb十U,x。+R/x。 十F,cb+U'ex十F'。x一 β'cb+Xt。b
で あ る 。 と こ ろ で 、U/xe=‑Uノ ・x,F,x・=‑F,・x,β'。b=一 βノbcで あ る か ら 、
畿=難 躍 鉱 鰍 恥 〉●."'}(伽鋤
で あ る 。 β'b。+X'。bは 、 先 に も 述 べ た よ う に 、 預 金 通 貨 量 の 期 申 増 分 で あ る 。 ま た 、F仁bは 、 民 間 銀 行 部 門 の 他 部 門 に 対 す る 、 そ の 期 の 金 融 的 収 入 尻 で あ .る。
な お 、 民 間 銀 行 部 門 の 他 部 門 よ り の 期 中 総 受 取 額 は 、E,+Ux・+ffx。+U。x+
=3。x+X。b+Xb。 で あ り、 同 じ く 期 申 総 支 払 額 は 、Fb̲+U。x+F。x+Uxe十F。 。+
'X
。b+Xb。 で あ る か ら 、 民 間 銀 行 部 門 の 他 部 門 に 対 す る 、 期 間 申 の 総 受 取 尻 は 、 Fノ̲bと な り 、 け つ き よ く そ の 金 融 的 収 入 尻 に ひ と し い 。
2・4公 衆 部 門 保 有 通 貨
公 衆 部 門 に よ つ て 保 有 さ れ て い る 通 貨 量 をM。 と 書 け ば 、 Mc==]M二d十Me十 ユM〔h(2●4.A)
M。 の う ち 、 金 融 的 支 出 の た め に 保 有 さ れ る 部 分 をM,,(F)、 残 り の 部 分(非 金 融 約 支 出 の た め に 保 有 さ れ る 部 分)をM,,(v)と 書 け ば 、
M。=M。cu)+M。(F)"・(2・4・B) 臨u)=M。 ゆ+]vrh(u)(2・4・C)
̀Mc(m==Md十Me(F)十 】置h(F)(2・4・D) で あ る 。
公 衆 部 門 の 他 部 門 よ り の 期 中 総 受 取 額 は 、 政 府 部 門 よ り の 受 取 額(Ug。+B'gc) と 、 民 間 銀 行 部 門 よ り の 受 取 額(F・ 。+Ux。+ffx。+Xb。+X。b)と の 合 計 額 で あ Lる。 す な わ ち 、Ug。 十Fg。 十Fbc十Ux。 十Fx。 十Xb。 十X,b=U̲.十F̲c十Xbc十Xcbで
あ る 。 こ の う ち 、Ug。 十Ux。=U̲。 は 、 公 衆 部 門 の 他 部 門 よ りの そ の 期 の 非 金 融 的 収 入 の 総 額 で あ り 、Fg。+Fb。+F。 。=・F̲。 は 、 同 じ く そ の 金 融 的 収 入 の 総 額
で あ る 。 ゆ え に 、U̲.十E。 は 、 同 じ く そ の 総 収 入 額 で あ る 。
公 衆 部 門 の 他 部 門Nの 期 中 総 支 払 額 は 、政 府 部 門 へ の 支 払 額(U。g+F。g)と 、
,
‑96‑一 商 学 討 究 第6巻 第3号
民 間 銀 行 部 門 へ の 支 払 額(F。b+U。x+F。 。+X。b+Xb。)と の 合 計 額 で あ る 。 す な わ ち 、Ucg十Fcg十Fcb十Uex十Fex十Xcb十Xbc=Uc̲十Fc̲十Xcb十Xb。 で あ る 。
この うち 、U。g+U。x=U,̲は 、公 衆 部 門 の 他 部 門 へ の そ の 期 の 非 金 融 的 支 出 の 総 額 で あ り、P,g+F。b+F。x=F。̲は 、 同 じ く そ の 金 融 的 支 出 の 総 額 で あ る 。
ゆ え に 、U。̲+F。̲は 、 同 じ くそ の 総 支 出 額 で あ る 。
公 衆 部 門 の 他 部 門 に対 す る 、 期 間 中 の総 受 取 尻 は 、 か く し て 、U/9C+F/9。+
F/bc+U'・ ・+Fノ・。=UL。+Fl̲。 とな る 。UL。 は 、 公 衆 部 門 の他 部 門 に対 す る そ の 期 の 非 金 融 的 収 入 尻 で あ り、F仁 。 は 、 同 じ くそ の 金 融 的 収 入 尻 で あ る か ら、
Uc̲。+F仁 。 は 、す な わ ちそ の 総 収 入 尻(総 収 入 額 マ イ ナス 総 支 出額)で あ る 。 公 衆 部 門 の 他 部 門 に対 す る期 間 中 の 総 受 取 尻(つ ま りは そ の 総 収 入 尻)は 、 公 衆 部 門 保 有 通 貨 量 の そ の 期 に お け る 増 分 を示 す 。 後 者 を △M。 と書 け ば 、
△M。=UL。 十Fノ̲。(2・4・E) で あ る 。
公 衆 部 門 金 融 機 関 ・民 間 企 業 部 門 ・お よ び 個 人 部 門 に つ い て も、 そ れ ぞ れ 、 次 の よ うに書 く こ とが で き る 。
△M[α=F仁d(2・4・F)
△ 〕N[e=U仁e十F仁e(2・4・G)
△Mh=U'̲h十F仁h(2・4・H)
そ れ ぞ れ の 部 門 に つい て 、 そ の 総 受 取 尻 は そ の 総 収 入 尻 に ひ と し い(現 金 と預 金 通 貨 と の 交 換 は 、 等 額 の 支 払 と 受 取 か ら成 り、 した が つ て 総 受 取 尻 に は 影 響
しな い)か らで あ る 。
3公 衆部 門 の牧 支 と所得
本節 で は、 公 衆部 門 に属 す る各部 門 の さま ぎま な収 支 を、 民 間企業 部 門 の純 生 産額 ・同 じ く実物 投 資e公 衆部 門 の所 得 ・同 じ く貯蓄 ・な どに 関係 づ けて み よ う。 この ため には 、 民 間 企業 部 門お よ び個 人 部 門 の 非金 融 的収 支が 、 と くに 詳 細 に考察 され なけ れ ば な らない 。
3・1非 金 融 的支 払 の種 別
非 金 融 的支 払 は、(1・2)で 示 した よ うに 、次 の五種 類 に分 け られ る。(i)
生 産 物 売 買 代金 の支 払 、(ii)賃 銀 の支 払 、(iii)利 子 等の 支 払 、(iv)一 方 的 支払 、(v)土 地売 買 代 金 等 の支 払 。但 し、 この うち、土 地売 買 代金 等 の支 払 は、(1・4)で 述 べ た よ うに、 い つ さい行 われ な い もの と仮 定 され て い る 。 そ れ ゆ え、 こ こで 問題 と され るの は、(i)〜(iv)の 各種 の支払 で あ る。 以 下 に お い て は、 これ らの支 払 を 、次 のよ うな記 号で あ らわす 。
或 る期 間中 にi部 門 か ら1部 門へ 支 払 わ れ た生 産 物 売 買 代金 の総額 を、Oijと 書 く。前 提 に よつ て、 これ は同 時 に 、」部 門か らi部 門へ の期 間申 の生 産 物 販売
(引 渡)の 総額 を もあ らわす 。 なお 、 政府 部 門 の期 間中 に お け る外貨 関 係 対 民 間 支 払額 の うち、 民 間企 業部 門 に とつて 生 産 物輸 出代金 の収 入 た る意 味 を もつ 部 分 につ い て は 、Ox。 と書 き、 ま た、 政 府 部 門 の期 間中 に お け る外貨 関 係 対 民 間受 取額 の うち 、 民 間 企 業 部 門に とつ て生 産 物 輸 入代 金 の支 出 た る意 味 を もつ 部 分1ごっ い て は、0。xと 書 く。前 提 に よつ て、Ox。 は 同時 に、 民 間企 業部 門 の 期 間申 にお け る生 産 物 輸 出(引 渡)の 総額 を もあ らわ し、0。xは 同時 に、 民 間
企業 部 門 のそ の期 にお け る生産 物 輸 入(受 領)の 総 額 を もあ らわす 。
賃 銀 は 、 民 間 企 業部 門お よ び政府 部 門か ら個 人 部 門 に対 し て 支 払 わ れ る ほ か 、 個 人 部 門 内部 で も支 払 わ れ る。民 間 企 業部 門 が期 間申 に支 払 つ た賃 銀 総額
を 、W・hと 書 き、 政 府 部 門 が期 間中 に支 払つ た賃 銀 総額 を、Wghと 書 く。 個 人 部 門 が期 間 申 に他部 門 よ り受 取 つ た賃 銀 の総 額 をW̲hで あ らわせ ば、Wぬ
=W・h+Wgbで あ る。 また 、個 人 部 門 内部 にお い て期 間申 に支 払 われ た賃 銀 の 総 額 を、Whhと 書 く。個 人 部 門 の期 間中 にお け る賃銀 収 入 の総 額 をWで あ ら'
わせ ば、
W=W̲h十Wbh=Web十Wgh十Wbh(3・1・A)
で あ る。前 提 に よつ て 、 これ らの記 号はすべ て、 期 間中 に行 われ た労 働 給 付の 価 額 を も示 して い る。
或 る期 間中 にi部 門 か ら 」部 門 に対 して な され た利子 等 の支 払 の総額 を、R,j と書 く。 ま た、 政府 部 門の 期 間申 にお け る外 貨 関係 対 民 間支 払額 の うち、 民 間 企 業部 門 に とつて 外 国部 門 よ りの 利 子 等 の 収 入 た る意味 を もつ部 分 につ いて は、R。・ と書 き、他方 政府 部 門 の期 間中 にお け る外 貨 関係 対 民 間 受 取 額 の う ち・ 民 間 企業 部 門 に とつ て外 国部 門へ の 利子 等Q支 払 た る意 味 を もつ 部 門 につ